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【発明の名称】 自転車用照明装置
【発明者】 【氏名】川端 真澄

【氏名】荒井 祐貴

【氏名】佐藤 行

【氏名】吉田 勝好

【氏名】毒島 尚次

【氏名】西原 範雄

【要約】 【課題】収容部品が直射日光に晒されることなく耐久性が確保された上で、夜間走行時には有効に内部光が側方および後方に漏れてあらゆる方向からの視認性を向上させた簡素な構成の自転車用照明装置を提供することを目的とする。

【解決手段】ランプケース2内に収容された光源3の光を反射板5によりレンズ6を介して前方に照射するように構成した自転車用照明装置において、前記ランプケース2を半透明に構成したことを特徴とするもので、昼間においては、半透明のランプケース2によって内部の各部品が見えにくく、外観的にもシンプルで優れる上に、直射日光等に晒されることによる内部部品の劣化の虞れが減少するとともに、夜間走行中には、レンズ6の嵌合部6A等を通じてランプケース2内に漏れた光により、ランプケース2の全体像を柔和な光源として浮かび上がらせて、対向する車両や歩行者のみならず、走行中の自転車の存在をあらゆる方向から視認することが可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ランプケース内に収容された光源の光を反射板によりレンズを介して前方に照射するように構成した自転車用照明装置において、前記ランプケースを半透明に構成したことを特徴とする自転車用照明装置。
【請求項2】 前記光源の光が反射板の裏面側にも漏れるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の自転車用照明装置。
【請求項3】 前記ランプケース内における反射板の裏面側に補助光源を設置したことを特徴とする請求項1または2に記載の自転車用照明装置。
【請求項4】 前記補助光源に近接するランプケースに薄肉部を形成したことを特徴とする請求項3に記載の自転車用照明装置。
【請求項5】 前記ランプケースを半透明にする手段として、透明本体あるいは半透明本体に反射性粉末を練り込むか塗装したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の自転車用照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランプケース内に収容された光源の光を反射板によりレンズを介して前方に照射するように構成した自転車用照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ランプケース内に収容された光源の光を反射板によりレンズを介して前方に照射するように構成された自転車用照明装置としては種々のものが使用されている。通常、これらの自転車用照明装置では、発電機および蓄電池あるいは乾電池により電力を受けた電球等の光源が、夜間等に手動あるいは自動点灯により点灯されると、反射板により集光された光がレンズを介して前方に照射される。この前方への光の照射によって、自転車の搭乗者は道路前方の状態を明確に把握して安全に走行することができるとともに、対向する車両や歩行者からも確実に視認されて、自転車事故を未然に防止することが可能となっている。
【0003】しかしながら、近年において、交通量の増加や運転者のモラルの低下等により自転車と他の車両等との接触事故が増加しつつある。このようなことから、自転車に対する他の車両や歩行者からの視認性の向上が急務の課題となっている。無灯火走行は論外として、夜間等における前後方向からの自転車の視認性に関しては、前照灯や尾灯の存在によって他の車両や歩行者は比較的容易に自転車を視認することができるものの、自転車の側面からの視認性については格別の対策が取られていないのが現状である。車輪スポークに反射板や夜光塗料板を挟み込んだり、ペダル側面に反射板や夜光塗料板を貼着する各種表示器が提案されている。ところが、これらの表示器にあって、夜光塗料の場合は蓄光寿命に限界があり、反射板の場合は入射光の角度によって視認性に差異を生じた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのようなことから、図2に示すような特開平11−78674号公報に開示された自転車用ランプ(第1従来例)や、図示はしないが、補助光源としてのLEDをランプケースの内側に設置して自転車の側面からの視認性を向上させた特開2000−85657号公報に開示されたもの(第2従来例)が提案された。第1従来例のものは、電池もしくはダイナモを電源とし、この電源により点灯されるものであって、電球23を保持するソケッット24および各構成要素を収容するランプケース22を透明樹脂で構成することで、反射板25により集光し、前方にはレンズ26を通じて従来と同等の光量にて照射するとともに、透明樹脂からなるソケット24を通して、光をランプケース22の後部および側面全体に導き、ランプケース22の全体から光が漏れ出す構成としたもので、歩行者等や自動車運転者から自転車が容易に視認でき、前方方向への照度を確保しつつ、なおざりにされていた横方向からの視力認性をも確保できるようにした。
【0005】ところが、前記第1従来例のもののように、ランプケース22を透明に構成することによって、確かに、ランプケース22の全体から光が漏れ出して、あらゆる方向からの視認性が向上することになったものの、特に昼間の太陽光等に晒された場合、透明なランプケースを通してソケッット24や反射板25さらにはリード線を接続したリード板27等の各構成要素が外部から丸見えとなって、見苦しいばかりでなく、直射日光による各構成要素の劣化を招きかねないものであった。また、前記第2従来例のものでは、ランプケースの内部に設置したLED等の補助光源によって横方向からの視力認性が向上することとなったものの、LEDの保護や光の視認範囲の拡大のための拡散フードを必要として、コストアップと構造の複雑化を伴った。
【0006】そこで本発明は、前記従来の自転車用照明装置の諸課題を解決して、収容部品が直射日光に晒されることなく耐久性が確保された上で、夜間走行時には有効に内部光が側方および後方に漏れてあらゆる方向からの視認性を向上させた簡素な構成の自転車用照明装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、ランプケース内に収容された光源の光を反射板によりレンズを介して前方に照射するように構成した自転車用照明装置において、前記ランプケースを半透明に構成したことを特徴とする。また本発明は、前記光源の光が反射板の裏面側にも漏れるように構成したことを特徴とする。また本発明は、前記ランプケース内における反射板の裏面側に補助光源を設置したことを特徴とする。また本発明は、前記補助光源に近接するランプケースに薄肉部を形成したことを特徴とする。また本発明は、前記ランプケースを半透明にする手段として、透明本体あるいは半透明本体に反射性粉末を練り込むか塗装したことを特徴とするもので、昼間の太陽光等の下では、半透明のランプケースによって視認者にシンプル感を与えて好感を抱かせるとともに、ランプケースの内部に収容された各部品が直射日光等に晒されて劣化することがないばかりでなく、夜間走行時には半透明のランプケースを通して内部光が側方および後方に有効に漏れて、あらゆる方向からの視認性が向上する。
【0008】
【実施の形態】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の自転車用照明装置の1実施例を示す全体断面図である。本発明の照明装置は、ランプケース2内に収容された光源3の光を反射板5によりレンズ6を介して前方に照射するように構成されたランプ1において、前記ランプケース2を半透明に構成したことを特徴とする。以下に詳述すると、ランプケース2の前面には、外周部に形成された嵌合部6Aを嵌合する形態にて透明円板状ののレンズ6が装着される。集光曲面を有する反射板5はランプケース2と一体あるいは別体にて構成され、その前面外周部が前記レンズ6の嵌合部6Aの内周側に配設される。反射板5の中心部には電極を構成して前記光源である電球3が螺合されるソケット4が固着される。
【0009】ランプケース2における反射板5の後方裏面側には、支持ブラケット12によって支持された基板9(自動点灯制御回路や後述のLED点滅制御回路、電球の照度制御等回路等および配線基板等が設置される)や前記電球3に弾接する電極7がそれぞれランプケース2に固定される。基板9上の符号8で示されたものは外部電源および電球3の各電極とを接続するリード線の接続端子である。本実施の形態では、前記光源である電球3の光が反射板5の裏面側にも漏れるように構成されている。その手段としては、電球3を保持螺合する前記ソケット4を透明あるいは半透明としたり、反射板5に適宜の孔を穿設することが考慮される。前記透明のレンズ6の外周部の嵌合部6Aから自然に漏れる光をそのまま利用してもよい。
【0010】また、光源3側と反射板5の裏面側とが隔絶された形式のランプ、すなわち、電球3の光が反射板5の裏面側に漏れない構成とされた場合、反射板5の裏面側となる前記基板9の適切な位置に常時点灯型あるいは点滅型の補助光源であるLED10が設置される。該LED10は、電球3の光が反射板5の裏面側にも漏れる構成と組み合わされてもよいことは言うまでもない。LED10に近接するランプケース2の後面あるいは側面の内面(あるい外面)には薄肉部を形成して外部への透過光量を増大させるように構成される。
【0011】本発明の最も特徴的な点は、前記ランプケース2を半透明に構成したことである。ランプケース2を半透明にする手段として、樹脂等からなる透明本体あるいは半透明本体にアルミニウム等の金属粉やパール粉あるいはガラスビーズ等からなる反射性粉末(箔状、層状、粒状、繊維状)をランプケース本体成形時に練り込むようにしてもよい。あるいは、樹脂等から成形された透明本体あるいは半透明本体の表面(好適には剥離対策や外観上から内面側)に前述と同様の反射性粉末を後工程にて塗装して構成してもよい。なお、前記反射性粉末としてランプケース2の本体色と異なったものに着色したものを採用して、太陽光による昼間と、内部からの透過光による夜間とでランプケース2の色を異ならせて注意と興味をそそるようにして視認性のさらなる向上を図ることもできる。
【0012】このように構成したことにより、昼間においては、半透明のランプケース2によって内部の各部品が見えにくく、外観的にもシンプルで優れる上に、半透明手段としての反射性粉末等の存在により有害光線が効果的に反射されて、直射日光等に晒されることによる内部部品の劣化の虞れが減少する。夜間走行中においては、図示省略の発電機や該発電機により充電される蓄電池あるいは乾電池により電力を受けた電球3等の光源が、夜間等に手動あるいは自動点灯(照度検出手段等により周囲の明るさを検出して電球3の点灯回路を閉じる)により点灯されると、電球3の光は反射板5により集光されてレンズ6を通じて前方に照射される。
【0013】一方、LED10等の補助光源の光、あるいは反射板5の裏面側に漏れた光が半透明に構成されたランプケース2の壁面全体を通じて上下(LED10の光が基板9の下側に回折しにくい場合には、基板9のみを反射板5の裏面に添設する形態にて設置すれば、全ての方向にLED10の光を放射できる)側方および後方の外部に漏れ、ランプケース2の全体像を柔和な光源として浮かび上がらせることができるので、対向する車両や歩行者のみならず、走行中の自転車の存在をあらゆる方向から視認することが可能となり、自らは前方の路面等を明瞭に把握しつつ走行できるとともに、確実に視認されて安全に走行することができることとなった。なお、補助光源である前記LED10を点滅制御すれば視認性がさらに向上する。
【0014】以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、電源の種類、ランプケースの形状、材質、電球等の光源の種類およびそのソケットへの装着形態、レンズの形状、材質およびそのランプケースへの装着形態、反射板の形状、材質およびそのランプケース、レンズとの関連構成、ソケットの形状、材質およびその反射板への設置形態、補助光源の種類およびその設置位置、薄肉部の形状およびその形成位置、ランプケースの半透明構成手段、基板の形状、形式およびその設置形態ならびに設置位置、光源および補助光源の制御形態等については適宜選定できる。
【0015】
【発明の効果】以上詳細に説明してきたように、本発明によれば、ランプケース内に収容された光源の光を反射板によりレンズを介して前方に照射するように構成した自転車用照明装置において、前記ランプケースを半透明に構成したことにより、昼間においては、半透明のランプケース2によって内部の各部品が見えにくく、外観的にもシンプルで優れる上に、直射日光等に晒されることによる内部部品の劣化の虞れが減少するとともに、夜間走行中には、レンズの嵌合部等を通じてランプケース内に漏れた光により、ランプケースの全体像を柔和な光源として浮かび上がらせて、対向する車両や歩行者のみならず、走行中の自転車の存在をあらゆる方向から視認することが可能となり、自らは前方の路面等を明瞭に把握しつつ走行できるとともに、他者から確実に視認されて安全に走行することができる。
【0016】また、前記光源の光が反射板の裏面側にも漏れるように構成した場合は、より明るい光によってランプケースを夜陰に浮かび上がらせることができて視認性が向上する。さらに、前記ランプケース内における反射板の裏面側に補助光源を設置した場合は、光源側と反射板の裏面側とが隔絶された形式のランプであっても、ランプケースを夜陰に浮かび上がらせて、あらゆる方向からの自転車の視認を可能とすることができる。さらにまた、前記補助光源に近接するランプケースに薄肉部を形成した場合は、補助光源からの外部への透過光量を増大させて視認効果を向上させることができる。
【0017】また、前記ランプケースを半透明にする手段として、透明本体あるいは半透明本体に反射性粉末を練り込むか塗装したことにより、昼間においては、半透明のランプケースによって内部の各部品が見えにくく、外観的にもシンプルで優れる上に、半透明手段としての反射性粉末等の存在により有害光線が効果的に反射されて、直射日光等に晒されることによる内部部品の劣化の虞れが減少するにもかかわらず、夜間走行中には、ランプケース内に漏れた光あるいは補助光源により、半透明のランプケースの全体像を柔和な光源として浮かび上がらせて、あらゆる方向からの視認を可能とする。かくして、収容部品が直射日光に晒されることなく耐久性が確保された上で、夜間走行時には有効に内部光が側方および後方に漏れてあらゆる方向からの視認性を向上させた簡素な構成の自転車用照明装置が提供される。
【出願人】 【識別番号】000112978
【氏名又は名称】ブリヂストンサイクル株式会社
【識別番号】399014336
【氏名又は名称】サンデン電装株式会社
【出願日】 平成12年10月23日(2000.10.23)
【代理人】 【識別番号】100102565
【弁理士】
【氏名又は名称】永嶋 和夫
【公開番号】 特開2002−133912(P2002−133912A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−322761(P2000−322761)