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【発明の名称】 防水形照明装置及びその製造方法
【発明者】 【氏名】田谷 清隆

【要約】 【課題】水の飛沫がかかるなど高湿度の環境下で使用しても照明装置としての本来の機能を発揮できる防水形照明装置及びその製造方法を提供すること。

【解決手段】中央部分に開口部1aを有する第1のケース体1及び上下部に開口部を有するほぼ箱状の第2のケース体7を含む照明ケースBと、基板14に複数の発光体16を搭載してほぼリング状に構成した照明部Cと、照明ケースに照明部を収容することによって空間部に、照明部における発光体のリード16cを含む周辺部分が被覆されるように充填した防水機能を有する充填部材18とを具備し、前記照明部は、複数の発光体と、発光体の本体部16aを挿入する複数の挿入孔を有する基板とを含み、挿入孔の径が発光体の本体部の外径より大きく、発光体のベース部の外径より小さく設定されており、しかも発光体のベース部が基板における挿入孔の周辺部分にほぼ密着されていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 照明ケースと、基板に複数の発光体を搭載してほぼリング状に構成した照明部とを具備し、前記照明ケースに照明部を収容すると共に、少なくとも照明部における発光体のリードを含む周辺部分に防水機能を有する充填部材にて充填・被覆したことを特徴とする防水形照明装置。
【請求項2】 上下部に開口部を有するほぼ箱状のケース体を含む照明ケースと、基板に複数の発光体を搭載してほぼリング状に構成した照明部と、照明ケースに収容した照明部における発光体のリードを含む周辺部分に充填した防水機能を有する充填部材とを具備し、前記照明部は、複数の発光体と、発光体の本体部を挿入する複数の挿入孔を有する基板とを含み、挿入孔の径が発光体の本体部の外径より大きく、発光体のベース部の外径より小さく設定されており、しかも発光体のベース部が基板における挿入孔の周辺部分にほぼ密着されていることを特徴とする防水形照明装置。
【請求項3】 中央部分に開口部を有する第1のケース体及び上下部に開口部を有するほぼ箱状の第2のケース体を含む照明ケースと、基板に複数の発光体を搭載してほぼリング状に構成した照明部と、照明ケースに照明部を収容することによって照明ケースと照明部との間に形成された空間部に、少なくとも照明部における発光体のリードを含む周辺部分が被覆されるように充填した防水機能を有する充填部材とを具備し、前記照明部は、複数の発光体と、発光体の本体部を挿入する複数の挿入孔を有する基板とを含み、挿入孔の径が発光体の本体部の外径より大きく、発光体のベース部の外径より小さく設定されており、しかも発光体のベース部が基板における挿入孔の周辺部分にほぼ密着されていることを特徴とする防水形照明装置。
【請求項4】 頂部に開口部を有し、かつ内面に光反射面を有するほぼドーム状の第1のケース体及び箱状部を有するほぼリング状の第2のケース体とを含む照明ケースと、ほぼドーナツ状の基板に複数の発光体を搭載して構成した照明部とを具備し、前記照明ケースにおける第2のケース体に照明部を、発光体が第1のケース体の反射面に対向するように収容すると共に、発光体のリードを含む周辺部分を防水機能を有する充填部材にて充填・被覆したことを特徴とする防水形照明装置。
【請求項5】 前記充填部材がシリコーン樹脂などの樹脂系又はゴム系であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防水形照明装置。
【請求項6】 前記照明部の基板が金属部材,樹脂材,プリント配線基板のいずれかであることを特徴とする請求項1又は4に記載の防水形照明装置。
【請求項7】 前記照明部の基板が金属部材,樹脂材,表面に防水処理を施した部材のいずれかであることを特徴とする請求項2又は3に記載の防水形照明装置。
【請求項8】 前記照明部における基板の裏面側及び挿入孔の内側に被覆層を形成し、発光体を挿入孔に、発光体のベース部,本体部の根元部が被覆層に水密的に密着するように挿入したことを特徴とする請求項2又は3に記載の防水形照明装置。
【請求項9】 前記照明部における基板のリング形状がほぼ切頭円錐状,ほぼ筒状,ほぼドーナツ状のいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防水形照明装置。
【請求項10】 上下部に開口部を有するほぼ箱状のケース体を含む照明ケースに、基板に複数の発光体を搭載してほぼリング状に構成した照明部を収容する工程と、照明ケースと照明部とによって形成された空間部に防水機能を有する充填部材を、少なくとも照明部における発光体のリードを含む周辺部分が被覆されるように充填する工程とを含むことを特徴とする防水形照明装置の製造方法。
【請求項11】 中央部分に開口部を有する第1のケース体及び上下部に開口部を有するほぼ箱状の第2のケース体を含む照明ケースに、基板に複数の発光体を搭載してほぼリング状に構成した照明部を収容する工程と、照明ケースと照明部とによって形成された空間部に照明ケースの任意部分に形成された孔より防水機能を有する充填部材を、少なくとも照明部における発光体のリードを含む周辺部分が被覆されるように注入・充填する工程とを含むことを特徴とする防水形照明装置の製造方法。
【請求項12】 前記照明ケースと照明部とによって形成された空間部に充填部材を複数回に分けて充填することを特徴とする請求項10又は11に記載の防水形照明装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】【発明の属する技術分野】この発明は防水形照明装置及びその製造方法に関し、特に、CCD(電荷結合素子)からの画像データを処理することにより製品の表面検査,位置決めなどを行うシステム・装置に適用される防水形照明装置及びその製造方法の改良に関する。
【従来の技術】一般に、製品の表面検査や製造過程における組み立て部品などの位置決めなどを行う場合には、製品や組み立て部品などからの画像情報を取り込むために、照明装置が用いられている。例えば製品の表面検査を行う場合には、被検査製品に照明装置からの光を照射し、被検査製品をCCDによって撮像し、その画像データを基準データと比較することによって被検査製品の表面状態(傷,変形の有無など)が検査される。このような用途に適用される照明装置としては、例えば図14に示す構造の照明装置Aが提案されている(特許第2975893号参照)。この照明装置Aは、ケース本体30,環状のカバー40よりなる照明ケースBに照明部Cを配置することによって構成されている。照明部Cは、屈曲可能なプリント配線基板50に複数の発光体、例えば発光ダイオード(LED)60を配置し、LED60のリードとこのリードに対応するプリント配線基板50の導電ランドとを半田付けし、プリント配線基板50の両端を、切頭円錐凹面にLED60が位置するように接合又は近接保持して構成されている。尚、カバー40の側面からはプリント配線基板50に給電するための電源線70が引き出されている。この照明装置Aにおいて、照明部Cは、展開状態のプリント配線基板50に複数のLED60を配置すると共に、LED60のリードとこのリードに対応するプリント配線基板50の導電ランドとをすべて半田付けし、然る後に、プリント配線基板50の両端を、切頭円錐凹面にLED60が位置するように接合又は近接保持することによって製造されている。このために、照明装置Aの組み立て性の改善が可能になる。
【発明が解決しようとする課題】ところで、この照明装置Aは、上述のように製品の表面検査や製造過程における組み立て部品などの位置決めなどを行う場合に、それぞれの製造設備,システムなどに適用される。この照明装置Aの適用される環境は、温度,湿度などの周囲条件が整った良好な環境や湿度が高い状態、例えば水などの飛沫がかかったりするような環境など多様である。この照明装置Aが前者のように周囲条件の整った良好な環境下で使用される場合には、照明装置としての本来の機能を発揮するものである。しかしながら、この照明装置Aが後者のように高湿度の環境下で使用される場合には、かかる照明装置Aが適切な防水機能を有していないことから、水分などが照明ケースBと照明部Cとによって形成された空間部に侵入し、LED60のリード間の電気絶縁性が阻害されるようになる。このために、LED60が適切に発光しなくなり、照明装置としての本来の機能が期待できなくなるのみならず、製品の表面検査や製造過程における組み立て部品などの位置決めなどを行うこともできなくなるという問題がある。それ故に、本発明の目的は、水の飛沫がかかるなど高湿度の環境下で使用しても照明装置としての本来の機能を発揮できる防水形照明装置及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、上述の目的を達成するために、照明ケースと、基板に複数の発光体を搭載してほぼリング状に構成した照明部とを具備し、前記照明ケースに照明部を収容すると共に、少なくとも照明部における発光体のリードを含む周辺部分に防水機能を有する充填部材にて充填・被覆したことを特徴とする。又、本発明の第2の発明は、上下部に開口部を有するほぼ箱状のケース体を含む照明ケースと、基板に複数の発光体を搭載してほぼリング状に構成した照明部と、照明ケースに収容した照明部における発光体のリードを含む周辺部分に充填した防水機能を有する充填部材とを具備し、前記照明部は、複数の発光体と、発光体の本体部を挿入する複数の挿入孔を有する基板とを含み、挿入孔の径が発光体の本体部の外径より大きく、発光体のベース部の外径より小さく設定されており、しかも発光体のベース部が基板における挿入孔の周辺部分にほぼ密着されていることを特徴とする。又、本発明の第3の発明は、中央部分に開口部を有する第1のケース体及び上下部に開口部を有するほぼ箱状の第2のケース体を含む照明ケースと、基板に複数の発光体を搭載してほぼリング状に構成した照明部と、照明ケースに照明部を収容することによって照明ケースと照明部との間に形成された空間部に、少なくとも照明部における発光体のリードを含む周辺部分が被覆されるように充填した防水機能を有する充填部材とを具備し、前記照明部は、複数の発光体と、発光体の本体部を挿入する複数の挿入孔を有する基板とを含み、挿入孔の径が発光体の本体部の外径より大きく、発光体のベース部の外径より小さく設定されており、しかも発光体のベース部が基板における挿入孔の周辺部分にほぼ密着されていることを特徴とする防水形照明装置。又、本発明の第4の発明は、頂部に開口部を有し、かつ内面に光反射面を有するほぼドーム状の第1のケース体及び箱状部を有するほぼリング状の第2のケース体とを含む照明ケースと、ほぼドーナツ状の基板に複数の発光体を搭載して構成した照明部とを具備し、前記照明ケースにおける第2のケース体に照明部を、発光体が第1のケース体の反射面に対向するように収容すると共に、発光体のリードを含む周辺部分を防水機能を有する充填部材にて充填・被覆したことを特徴とする。又、本発明の第5の発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて、充填部材がシリコーン樹脂などの樹脂系又はゴム系であることを特徴とし、第6の発明は、請求項1又は4において、照明部の基板が金属部材,樹脂材,プリント配線基板のいずれかであることを特徴とし、第7の発明は、請求項2又は3において、照明部の基板が金属部材,樹脂材,表面に防水処理を施した部材のいずれかであることを特徴とする。又、本発明の第8の発明は、請求項2又は3において、照明部における基板の裏面側及び挿入孔の内側に被覆層を形成し、発光体を挿入孔に、発光体のベース部,本体部の根元部が被覆層に水密的に密着するように挿入したことを特徴とし、第9の発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて、照明部における基板のリング形状がほぼ切頭円錐状,ほぼ筒状,ほぼドーナツ状のいずれかであることを特徴とする。又、本発明の第10の発明は、上下部に開口部を有するほぼ箱状のケース体を含む照明ケースに、基板に複数の発光体を搭載してほぼリング状に構成した照明部を収容する工程と、照明ケースと照明部とによって形成された空間部に防水機能を有する充填部材を、少なくとも照明部における発光体のリードを含む周辺部分が被覆されるように充填する工程とを含むことを特徴とする。さらに、本発明の第11の発明は、中央部分に開口部を有する第1のケース体及び上下部に開口部を有するほぼ箱状の第2のケース体を含む照明ケースに、基板に複数の発光体を搭載してほぼリング状に構成した照明部を収容する工程と、照明ケースと照明部とによって形成された空間部に照明ケースの任意部分に形成された孔より防水機能を有する充填部材を、少なくとも照明部における発光体のリードを含む周辺部分が被覆されるように注入・充填する工程とを含むことを特徴とし、第12の発明は、請求項10又は11において、照明ケースと照明部とによって形成された空間部に充填部材を複数回に分けて充填することを特徴とする。
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる防水形照明装置の第1の実施例について図1〜図5を参照して説明する。同図において、Aは防水形照明装置であって、例えば照明ケースBに照明部Cを組み込んで構成されている。照明ケースBは、例えば第1のケース体と、第2のケース体とから構成されている。この第1のケース体1は、例えば樹脂材,金属部材などにて円盤状に形成されており、その中央部分には円形状の開口部1aが、周縁部分にはフランジ部2がそれぞれ形成されており、開口部1aの下端縁にはリング状(筒状)の突出部3が、円盤部分には複数の取り付け孔(例えばネジ孔)4がそれぞれ形成されており、さらにフランジ部2の下側には段部5が形成され、その側面に結合用の孔6,6が形成されている。尚、突出部3の下面には後述するOリングを装着するためのリング状の溝部3aが形成されている。一方、第2のケース体7は、例えば樹脂材,金属部材などにてほぼ箱状に形成されており、それの上方には開口部7aが、それの底部7bには開口部7cが、底部7bのコーナ部分には断面がL字状の係止部7dがそれぞれ形成されており、側面7eの上方部分には第1のケース体1における結合用の孔6,6に対応するようにネジ孔などの孔8,8が形成されており、さらに側面7eの任意部分には電源コード3を引き出すための引き出し孔9が形成されており、この引き出し孔9にゴム,樹脂材などよりなるコードブッシング10が装着されている。尚、コードブッシング10は省略することも可能である。これら第1,第2のケース体1,7よりなる照明ケースBは、後述する照明部Cが収容された状態において、それの基板の上下端縁と対向する部分との間にサイズの異なる第1,2のOリング11,12が介在されており、第1,第2のケース体1,7はネジ13,13を孔8,8より孔6,6に螺入することによって結合されている。尚、第1のOリング11は第1のケース体1における突出部3の溝部3aに、第2のOリング12は第2のケース体7における係止部7dにそれぞれ配置されているが、これらのOリング11,12は場合によっては省略することも可能であり、この場合には上述の溝部3aも当然に省略される。上述の照明部Cは、例えばステンレス板,鉄板などの金属部材,樹脂材(板状の他、当初より最終形態に成形されたものでも可),表面に防水処理を施した部材のいずれかで構成された基板14と、複数の発光体、例えば発光ダイオード(LED)16とから構成されており、基板14にはLED16の形態に対応する、例えばほぼ円形状の複数の挿入孔15が形成されている。基板14の挿入孔15の径D1はLED16における本体部16aの径D2より大きく、ベース部16bの径D3より小さくなるように設定されている。尚、この挿入孔15の径D1は、LED16を挿入孔15に挿入した状態において、LED16に不所望のストレスを与えない程度に本体部16aの径D2に近似させることが望ましい。LED16は、基板14の挿入孔15に挿入された状態において、それのベース部16b(又はベース部16b及び本体部16aの根元部分)が基板14に瞬間接着剤などの固定部材によって支持されている。この基板14は、展開状態において、例えば切り欠きを有する円環状に形成されており、完成状態において、それぞれの端部が突き合わされるか又は重ね合わされて切頭円錐状に形成されている。尚、LED16の基板14への搭載は基板14の展開状態において行うのがLED16の基板14への搭載作業性及びLED16のリード16cと電源コード17との電気的な接続性の点で望ましいが、切頭円錐状に完成した後に搭載することも可能である。又、照明部Cが照明ケースBに収容された状態において、基板14の上端縁14aと突出部3との間には第1のOリング11が、基板14の下端縁14bと係止部7dとの間には第2のOリング12がそれぞれ介在されている。しかも、第1,第2のケース体1,7よりなる照明ケースBと照明部Cの基板14とによって形成された空間部には、例えばシリコーン樹脂,ゴムなどの防水機能を有する充填部材18が、少なくともLED16のリード16cを含む周辺部分が被覆されるように充填されている。尚、充填部材としては、硬化後も適度の柔軟性又は弾力性を有するシリコーン樹脂が好適する。この充填部材18の空間部への充填作業は複数回に分けて行うことが望ましいが、作業性を向上させるために1回で充填させることもできる。尚、充填部材18の充填作業に先立って、照明ケースBの内面部分及び基板14の空間部側の表面に粗面加工を施すことにより、充填部材18の照明ケースB,基板14との密着性が向上し、優れた防水効果が期待できる。次に、この防水形照明装置Aの製造方法について図6〜図8を参照して説明する。まず、展開状態にある基板14のそれぞれの孔15にLED16を挿入すると共に、LED16のリード16cと電源コード17とを適宜に接続し、基板14を切頭円錐状に形成して照明部Cを構成する。次に、図6に示すように、第2のケース体7における底部7bの係止部7dに第2のOリング12を配置すると共に、照明部Cを第2のケース体7に、基板14の下端縁14bが第2のOリング12に当接(載置)されるように収容する。尚、電源コード17は、予めコードブッシング10を介して照明ケース外に導出されている。次に、図7に示すように、第2のケース体7の内面と照明部C(基板14)との間に形成された空間部に適度の粘性を有する液状の充填部材18aを注入し、自然硬化させる。硬化した後、液状の充填部材18bを充填部材18aの上方の空間部に、基板14の上端縁14aとほぼ同レベルとなるように注入し、自然硬化させる。この段階で、照明部CにおけるLED16のリード16cを含む周辺部分は充填部材18によって被覆される。さらに、液状の充填部材18bの上に充填部材18cを盛り上がるように注入する。尚、充填部材18a,18bの硬化処理は、自然硬化の他、硬化処理時間を短縮させるために加熱処理することも可能である。次に、図8に示すように、突出部3の溝部3aに第1のOリング11を装着した第1のケース体1を第2のケース体7の開口部7aに配置し、円盤部の裏面にて盛り上がった充填部材18(18c)を押すことにより第1のOリング11が照明部Cにおける基板14の上端縁14aに当接される。この際に、円盤部で押された充填部材18は取り付け孔4の内部に押し込まれると共に、基板14の上端縁14aと第1のOリング11との間からも若干外部に押し出される。次に、ネジ13,13を孔8,8から孔6,6に螺入することによって第1のケース体1と第2のケース体7とが結合される。次に、第1のケース体1の取り付け孔4にネジ19を螺入することによって取り付け孔4の内部に盛り上がっている充填部材18を空間部に強制的に押し戻す。これによって空間部は充填部材18によって確実に充実される。そして、充填部材18を自然硬化させた後にネジ19を取り付け孔4より取り外す。尚、この取り付け孔4は、例えば検査設備などに取り付けるために利用される。この実施例によれば、第1,第2のケース体1,7よりなる照明ケースBと照明部Cとの間に形成された空間部には防水機能を有する充填部材18が、少なくとも照明部CにおけるLED16のリード16cを含む周辺部分を被覆するように充填されているために、照明装置Aが高湿度の環境下で使用されても、水分の空間部への侵入を抑制でき、リード16c間に良好な電気的な絶縁性が確保でき、照明装置としての本来の機能が期待できる。特に、照明ケースBと照明部Cとの間に形成された空間部には充填部材18が空間部の容積より多い目に充填されており、その充填部材18が、第1のケース体1を第2のケース体7に装着する際及びネジ19を取り付け孔4に螺入する際に強制的に空間部内で圧縮されるような状態になる。このために、空間部には充填部材18が緻密に充填されることになり、より水密性の高い防水機能が期待できる。又、LED16の基板14への搭載状態において、LED16のベース部16cが挿入孔15の周辺部分に密着されている上に、ベース部16cの周辺部分が充填部材18によって水密的に被覆されているために、基板14の挿入孔15から空間部への湿気の侵入を抑制できるし、上述のようにネジ19などによって充填部材18に押圧力を作用させれば、ベース部16bと基板14との密着性が向上して湿気の侵入を効果的に抑制できる。又、照明ケースBと照明部Cとの間に形成された空間部には充填部材18が複数回に分けて充填されるために、空間部内に残存する空気層を軽減でき、空間部の全体に充填部材18を適切に充填することができる。図9は本発明にかかる防水形照明装置の第2の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1〜図5に示す第1の実施例とほぼ同じである。異なる点は、照明部Cにおける基板14の裏面側及び挿入孔15の内面側に柔軟性又は弾力性を有する被覆層20を形成したことである。この被覆層20は柔軟性又は弾力性を有することが推奨されるが、基板14と充填部材18との密着性に優れておれば柔軟性や弾力性を有さない部材にて形成することもできる。この被覆層20には例えばシリコーン樹脂などが好適する。尚、被覆層20を形成した後における挿入孔15の径D1はLED16の本体部16aの径D2とほぼ同程度に設定されている。この実施例によれば、基板14及び挿入孔15の内面に被覆層20が形成されているために、LED16のベース部16bと基板14との密着性が向上し、防水性を改善することができる。特に、LED16に不所望のストレスを与えない範囲内で、挿入孔15の径D1をLED16の本体部16aの径D2より若干小さい目に設定すれば、単にLED16を挿入孔15に挿入するだけで、LED16を基板14に支持させることができ、第1の実施例のように固定部材による固定処理が不要になる。図10は本発明にかかる防水形照明装置の第3の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1〜図5に示す第1の実施例とほぼ同じである。異なる点は、照明ケースBに照明部Cを組み込んだ後に、照明ケースBと照明部Cとによって形成された空間部21に充填部材18を取り付け孔4から注入・充填することである。この防水形照明装置は、次のように製造される。まず、第2のケース体7の係止部7dに第2のOリング12を配置すると共に、第2のケース体7に照明部Cを、基板14の下端縁14bが第2のOリング12に載置されるように収容する。次に、突出部3の溝部3aに第1のOリング11を装着した第1のケース体1を第2のケース体7の開口部7aに、第1のOリング11が基板14の上端縁14aに押圧して当接されるように配置すると共に、ネジ13,13を孔8,8から孔6,6に螺入することによって第1,第2のケース体1,7を結合する。次に、照明ケースBと照明部Cとによって形成された空間部21に図示しない充填部材18を注入・充填することによって図1と同様の防水形照明装置Aが製造される。尚、充填部材18は第1の実施例と同様に複数回に分けて充填することもできるし、或いは1回で充填することもできる。又、充填部材18を取り付け孔4の内部にまで盛り上がるように充填し、第1の実施例と同様にネジ19を取り付け孔4に螺入することによって充填部材18に押圧力を作用させて充填性を向上させることもできる。この実施例によれば、予め照明ケースBに照明部Cが組み込まれているために、空間部21への充填部材18の注入量がほぼ一定となり、それの注入無駄を軽減でるのみならず、注入・充填作業を能率的に行うことができる。図11は本発明にかかる防水形照明装置の第4の実施例を示すものであって、基本的な構成は図1〜図5に示す第1の実施例とほぼ同じである。異なる点は、照明部Cにおいて、基板14が円筒状,楕円筒状,角筒状などの筒状(図示例は円筒状)に形成されていることと、照明部Cの構造に対応して照明ケースBの形態も変更されたことである。照明ケースBにおいて、第2のケース体7Aはほぼ箱状に構成されており、それの底部7bの中央部分には第1のケース体1の突出部3に対向するように立ち上がり部7fが形成されている。この照明ケースBには照明部Cが、円筒状の基板14の上下端縁が突出部3と立ち上がり部7fとによって挟持されるように配置されている。尚、挟持部分にOリングを介在させることもできる。そして、照明ケースBと照明部Cとによって形成された空間部には充填部材18が、第1の実施例又は第3の実施例の方法に準じて注入・充填されている。この実施例によれば、照明部Cにおける円筒状の基板14が突出部3及び立ち上がり部7fによって、筒状部が圧縮されるような方向に挟持されているために、挟持部分の水密性を高めることが可能になる。図12は本発明にかかる防水形照明装置の第5の実施例を示すものである。この防水形照明装置Aは、ほぼ円盤状の第1のケース体1及び第2のケース体7Bよりなる照明ケースBと、照明部Cとから構成されている。この第2のケース体7Bは、例えばほぼ円形状の底部7bと、それの周縁部分に一体的に形成された立ち上がり部7fと、底部7bの中央部分に一体的に形成された筒状部7gと、底部7bに形成された注入孔7hとを備えており、筒状部7gの上部に第1のケース体1を取り付けることによって照明ケースBが形成される。又、照明部Cは、例えば基板14と、複数のLED16とから構成されており、基板14の構成は第1の実施例のものと同じである。第1の実施例の照明部Cと異なる点は、LED16が基板14に、本体部16aが基板の外面側に突出するように搭載されていることである。そして、照明ケースBと照明部Cとによって形成された空間部には充填部材18が注入孔7hから注入・充填されている。図13は本発明にかかる防水形照明装置の第6の実施例を示すものである。この防水形照明装置Aは、例えば内面に光反射面を有するほぼドーム状の第1のケース体1Aと、箱状部を有するほぼドーナツ状の第2のケース体7Cと、照明部Cとから構成されている。この照明部Cは、例えばドーナツ状の基板(プリント配線基板)14Aに複数のLED16を実装して構成されている。この照明部Cは第2のケース体7Cに、LED16の本体部16aが第1のケース体1Aの反射面1Aaに対向するように収容されている。又、第2のケース体7Cには充填部材18が、LED16の本体部16aのみが露呈し、かつリード16cを含む周辺部分が被覆されるように注入・充填されている。尚、第1のケース体1Aの頂部には開口部1aが形成されている。この防水形照明装置Aが表面検査装置に適用された場合、LED16から放射された光は第1のケース体1Aの反射面1Aaで反射・集光されると共に、第2のケース体7Cの開口部7a(7c)を介して被検査部分に照射される。その反射光は再び開口部7a(7c)から開口部1aを介して表面検査装置のレンズに入射され、所定のデータ処理によって表面状態の検査が遂行される。この実施例によれば、照明部Cからの光が例えば放物面状の反射面1Aaによって集光されるために、被検査部分の照度をより高照度化でき、的確な検査情報が得られるようになる。従って、検査精度の向上が期待できる。尚、本発明は何ら上記実施例にのみ制約されることなく、例えば照明装置における照明ケースは第1,第2のケース体によって構成することが望ましいが、場合によっては例えば第2のケース体のみによって構成することもできる。又、照明部は用途に応じてその形態を適宜に変更できるし、照明部を収容する照明ケースも照明部の形態に応じて適宜に変更される。照明部に適用される発光体としては発光ダイオード(LED)が推奨されるが、小形化されたキセノンランプ,電球なども適用可能である。
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第2のケース体を含む照明ケースと照明部との間に形成された空間部には防水機能を有する充填部材が、少なくとも照明部における発光体のリードを含む周辺部分を被覆するように充填されているために、照明装置が高湿度の環境下で使用されても、水分の空間部への侵入を抑制でき、リード間に良好な電気的絶縁性が確保でき、照明装置としての本来の機能が期待できる。特に、照明ケースと照明部との間に形成された空聞部に充填部材を、空間部の容積より多い目に充填し、その充填部材に空間部内で圧縮されるような押圧力を作用させれば、空間部には充填部材が緻密に充填されることになり、より水密性の高い防水機能が期待できる。又、発光体に発光ダイオードを適用し、それの基板への搭載状態において、発光ダイオードのベース部が基板の挿入孔の周辺部分に密着させれば、ベース部の周辺部分を充填部材によって被覆することによって、基板の挿入孔から空間部への湿気の侵入を効果的に抑制できる。さらには、照明ケースと照明部との間に形成された空間部に充填部材を複数回に分けて充填すれば、空間部内に残存する空気層を軽減でき、空間部の全体に充填部材を適切に充填することができ、防水性の向上が期待できる。
【出願人】 【識別番号】300074101
【氏名又は名称】株式会社イマック
【出願日】 平成12年10月23日(2000.10.23)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−133911(P2002−133911A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−361933(P2000−361933)