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【発明の名称】 警告灯
【発明者】 【氏名】田中 則勝

【要約】 【課題】発光ダイオードの設置容易化と電気配線の簡単化を図るとともに少ない使用個数の発光ダイオードで視認性にすぐれたものとする。

【解決手段】基台1の上面に複数個の発光ダイオード12を上向きに設置して設置容易化と電気配線の簡単化とを両立させ、上方へ向かう放射光を光反射性および透光性を有する内筒体19で乱反射させることにより散乱した光が透光性あるカバー体15の全表面から放出されて高い視認性が得られるものとした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基台とその上に重ねられた透光性を有するカバー体とを具え、前記基台は上面に上方へ向けて設置した複数個の発光ダイオードおよび前記発光ダイオードの印加電流を制御する制御回路を装備しているとともに、前記カバー体は光反射性および透光性を有する少なくとも一個の内筒体を同心的に内装しており、前記発光ダイオードの放射光の少なくとも一部が前記内筒体で乱反射して前記カバー体から外部へ放出されるようにしたことを特徴とする警告灯。
【請求項2】 前記発光ダイオードは前記カバー体と内筒体とによって区画された複数の領域のそれぞれに向けて複数個ずつ且つ同心円上に円周方向等間隔で配置されている請求項2に記載した警告灯。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工事現場に設置して殊に夜間における通行の安全を図ることに用いられる警告灯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】道路、建物などの工事現場において、車両の運転者や歩行者に対して工事個所に侵入しないように警告を与えるため一時的に設置する標識として、光を放出することによって夜間や暗所での安全を図るようにしたものは周知である。また、光源として断線の心配がない、発熱しない、乾電池を電源に使用できる、など白熱電球にない利点をもつ発光ダイオードを使用することも周知である。
【0003】現在実用に供されている発光ダイオードが光源に用いられていて警告灯として働く標識の多くは、道路に直立させた支柱の頂端に取り付けて使用され、例えば実開昭52−157788号公報に記載されているように乾電池、制御回路、発光ダイオード、透光性あるカバー体を具えてなり、カバー体に支柱への取付部が設けられている。
【0004】これらの警告灯は工事現場に沿って適宜間隔で設置され、カバー体を透過して光を放出することにより、運転者や歩行者に視認させる。
【0005】一方、発光ダイオードは周知のようにダイオード自身を樹脂レンズに包み込んだパッケージ製品として提供されており、前方へ指向性をもって放射される光をなるべく広範囲に放出させてすぐれた視認性をもつものとすることが好ましい。そのために、前記前者のものにおいては、前後両面および外側周縁に発光ダイオードを配置したプリント基板を中空円盤状のカバー体に内装して前後および側方のほぼ全体から光を放出させること(実開平1−93209号公報参照)、数個の発光ダイオードを放射方向へ向けて中空円盤状のカバー体に内装するとともに透光カバー体の周壁内面に光束分割手段を設け前後へ放射光を分割して外側周縁部分から放出させること(実開平7−25016号公報参照)、中空円盤状の透光カバー体に数個の発光ダイオードを中心へ向けて内装するとともにそれらの放射光の経路上に屈折、散乱、透過機能をもつ柱状部片を設けて前後および側方のほぼ全体から光を放出させること(特開平9−203014号公報参照)、などが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の透光性あるカバー体に発光ダイオードを内装した警告灯は、前述のように数個の発光ダイオードを異なる方向へ向けて配置し、必要により放射光を拡散させる手段を設けてすぐれた視認性をもたせるようにしているので、発光ダイオードの設置が面倒であるとともに電気配線が複雑なものとなるのを避けられない。
【0007】本発明は、少ない使用個数の発光ダイオードで全表面から光を放出する構造簡単な警告灯がなかった、という課題を解決することを図ったものであって、発光ダイオードの設置が容易であるとともに電気配線が簡単であり、しかも少ない個数の発光ダイオードですぐれた視認性を与える警告灯を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するための手段を、本発明では基台とその上に重ねられた透光性を有するカバー体とを具え、基台は上面に上方へ向けて設置した複数個の発光ダイオードおよび発光ダイオードの印加電流を制御する制御回路を装備しているとともに、カバー体は光反射性および透光性を有する少なくとも一個の内筒体を同心的に内装しており、発光ダイオードの放射光の少なくとも一部が内筒体で乱反射してカバー体から外部へ放出されるものとした。
【0009】このようにしたことにより、発光ダイオードの設置の容易化と電気配線の簡単化が達成されるとともに、少ない使用個数の発光ダイオードでカバー体の全表面から光を放射しすぐれた視認性を与えるという目的が達成される。殊に、発光ダイオードをカバー体と内筒体とによって区画された複数の領域のそれぞれに向けて複数個ずつ且つ同心円上に円周方向等間隔で配置すると、光の全表面からの放出が更に良好且つ均一なものとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形態を説明すると、基台1は円板状の上壁3およびその外側周縁に一体に形成されて上下両方向へ延びる円筒状の周壁4からなる本体2と、底壁6およびその外側周縁に一体に形成されて上方へ延びる円筒状の側壁7からなる底蓋体5とからなり、周壁4の下端縁と側壁7の上端縁とが互いに嵌め合わされ、必要により接着剤を用いることによって本体2と底蓋体5とが結合されている。
【0011】上壁3はその上方に若干の間隙を有して円板状の基板11を保持しており、この基板11はプリント配線、電源回路、抵抗器、スイッチング回路、タイマ回路などの部品からなる制御回路(図示せず)を搭載している。また、この基板11の上面に各四個の発光ダイオード12が二つの同心円上に円周方向等間隔で、且つ内側の円上のものと外側の円上のものとが互いに45度の位相をもつ互い違いの配列で上向きに設置されている。
【0012】発光ダイオード12は基台1の本体2と底蓋体5とに囲まれた空間に乾電池(図示せず)を着脱交換可能に収納装備してこれを電源とするのが普通である。しかし、商用電源、蓄電池または工事現場に搬入する発電機など、基台1の外部に電源を求めることも可能であり、その場合はこれらの電源に接続されるプラグなどを端末に有する電線は例えば本体2の上壁3の下方部分から挿入して基板11の制御回路に接続させる。
【0013】次に、基台1の上方に重ねられるカバー体15は円筒状の周側壁16およびその頂端を覆って一体に形成された頂壁17からなり、赤色透明の硬質合成樹脂で作られていて透光性を有する。また、円筒状であって内側表面および外側表面のいずれかまたは両方に小凹凸を設けた無色透明の硬質合成樹脂製の内筒体19がカバー体15に同心に内装され、その上端縁を頂壁17の取付段部18に嵌め込んで必要により接着剤を用いることにより吊り下げ状態で固結されている。
【0014】そして、周壁3の上端部と周側壁16の下端部とを互いに嵌め合わせることによって基台1の上方にカバー体15が重ねられて結合されている。基板11はカバー体15の下端縁とほぼ同一面上に位置し、内筒体19の下端縁は発光ダイオード12の頂端付近に達している。また、基板11に設置した発光ダイオード12の内で、内側の同上に配置されているものは内筒体19に囲まれた内部領域に向けられており、外側の円上に配置されているものはカバー体15と内筒体19とに囲まれた環状の空間、即ち内筒体19の外部領域に向けられている。
【0015】このような本実施の形態は、地面または適宜の平面に基台1を置いて使用するものであり、電源より制御回路を経て印加される電流によって発光ダイオード12が放射光を発したとき、内筒体19の内側領域に向けて配置されている発光ダイオード12の放射光は、その大半が内筒体19に衝って乱反射と透過とを行ない充分に散乱して外部領域からカバー体15の主に周側壁16を透過して外部へ放出され、一部が上方へ向かってそのまま頂壁17から外部へ放出される。また、内筒体19の外側領域に向けて配置されている発光ダイオード12の放射光は、その大半がカバー体15の周側壁16および頂壁17を透過して外部へ放出され、一部が内筒体19に衝って乱反射と透過とを行ない充分に散乱してカバー体15の周側壁16および頂壁17から外部へ放出される。
【0016】このように、本実施の形態によると発光ダイオード12の放射光の一部が内筒体19によって乱反射することにより、発光ダイオード12の使用個数が少なくてもカバー体15のほぼ全表面からほぼ均等に光が放出され、多方向からの視認を容易なものとすることができる。殊に、本実施の形態では内側の円上の発光ダイオード12と外側の円上の発光ダイオード12とを円周方向互い違いに配列したので、カバー体15の全表面から光をむらのない状態で放出させることが可能となる。
【0017】更に、本実施の形態に係る警告灯が底部中心に位置するようにカラーコーンを置いて使用することもできる。この場合は、カバー体15のほぼ全表面から放出される光がカラーコーンのほぼ全表面から外部へ放出され、従って照明手段を装備していない通常のカラーコーンに光による視認機能をもたせることができる。
【0018】尚、カバー体15に光の散乱を助長する小凹凸を設けることができるが、カバー体15の大きさによっては、径の異なる二個以上の内筒体19を同心的に内装することを妨げない。この場合は、カバー体15と各内筒体19とによって区画される領域のそれぞれに向けて複数個ずつの発光ダイオード12を同心円上且つ円周方向等間隔で配置することが好ましい。
【0019】尚また、本実施の形態では制御回路、発光ダイオード12を上壁3に保持させた基板11に装備してこれらを上壁3に間接的に装備させたものとしたが、これらを上壁3に直接装備する場合もある。また、基台1の周壁4に上壁3の上方へ延びる部分を設けてその上端部にカバー体15の周側壁16の下端部を結合させたものとしているが、周壁4を上壁3の下方へ延びる部分のみとしてカバー体15の周側壁16を上壁3または周壁4の上面部分に結合させる場合もある。更に本実施の形態では基台1を地面などに置いて使用するようにしたが、支柱の頂端に取り付けて使用するものとする場合は支柱に着脱可能な取付部を基台1に設けることは言うまでもない。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によると基台の上面に複数個の発光ダイオードを上向きに配置したのでその設置が容易であるとともに電気配線が簡単なものとなり、また発光ダイオードが上向きに発する放射光は内筒体によって乱反射させられ散乱することによって、発光ダイオードの使用個数が少なくてもカバー体の全表面から光を放出しすぐれた視認性を与えることができる。
【出願人】 【識別番号】591050947
【氏名又は名称】ダンレックス株式会社
【出願日】 平成12年10月23日(2000.10.23)
【代理人】 【識別番号】100098154
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 克彦 (外1名)
【公開番号】 特開2002−133903(P2002−133903A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−322259(P2000−322259)