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【発明の名称】 放電灯点灯装置及び照明装置
【発明者】 【氏名】神原 隆

【氏名】塩見 務

【要約】 【課題】放電灯から点灯装置への熱の影響を軽減化して電子部品への熱的ストレスの少ない、以て、小型化の容易な放電灯点灯装置及び照明装置を提供すること。

【解決手段】光源となる放電灯2と、同放電灯2の周囲を囲って配光制御をおこなう一面に開口部3aをもった反射鏡3と、光源装着用のソケット4と電気的に接続されて放電灯2の点灯制御をおこなう点灯装置6と、前記反射鏡3を支持する前面開口の筐体5とを備えた放電灯点灯装置1において、前記筐体5の後面板51に小開口52を設け、前記点灯装置6を、その回路基板61が該小開口52と略一致する外形を有するよう形成し、その実装部品側が筐体5背面に突出するように回路基板61を小開口52と略同一位置に配置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源となる放電灯と、同放電灯の周囲を囲って配光制御をおこなう一面に開口部をもった反射鏡と、光源装着用のソケットと電気的に接続されて放電灯の点灯制御をおこなう点灯装置と、前記反射鏡を支持する前面開口の筐体とを備えた放電灯点灯装置において、前記筐体の後面板に小開口を設け、前記点灯装置を、その回路基板が該小開口と略一致する外形を有するよう形成し、その実装部品側が筐体背面に突出するように回路基板を小開口と略同一位置に配置したことを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項2】 前記回路基板は、その実装部品を自己発熱の大きい部品が筐体の上部側、加熱にて劣化し易い部品が筐体の下部側となるよう配設された請求項1記載の放電灯点灯装置。
【請求項3】 前記回路基板に、筐体の上部側、下部側に区分する遮熱部材を設けた請求項2記載の放電灯点灯装置。
【請求項4】 前記遮熱部材を、前記回路基板上に設けられる部品実装された別回路基板とした請求項3記載の放電灯点灯装置。
【請求項5】 前記点灯装置は、その実装部品側がカバー部材にて覆われてなる請求項1乃至4のいずれか一つの請求項に記載の放電灯点灯装置。
【請求項6】 前記小開口に、前記反射鏡側及び点灯装置側を区分する蓋部材を設けた請求項5記載の放電灯点灯装置。
【請求項7】 前記ソケット後面に伝熱性の高い板金材料製の支持片を接合し、同支持片を前記後面板に保持させた請求項1乃至6のいずれか一つの請求項に記載の放電灯点灯装置。
【請求項8】 前記カバー部材の上部に放熱フィンを設けた請求項5乃至7のいずれか一つの請求項記載の放電灯点灯装置。
【請求項9】 前記支持片を、前記後面板又はカバー部材の上部側位置にて保持させた請求項7又は8記載の放電灯点灯装置。
【請求項10】 前記蓋部材の上下に、前記点灯装置側と反射鏡側との通気開口を設けた請求項6乃至9のいずれか一つの請求項に記載の放電灯点灯装置。
【請求項11】 前記カバー部材は、少なくともその上部及び下部に通気孔を有する請求項5乃至10のいずれか一つの請求項に記載の放電灯点灯装置。
【請求項12】 前記カバー部材内に伝熱性の高い樹脂材料が充填されてなる請求項5乃至10のいずれか一つの請求項に記載の放電灯点灯装置。
【請求項13】 前記ソケットに、前記放電灯始動用のパルス発生部を設けた請求項1乃至12のいずれか一つの請求項に記載の放電灯点灯装置。
【請求項14】 請求項1乃至13のいずれか一つの請求項に記載の放電灯点灯装置を自動車用前照灯とした照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、店舗用照明、自動車前照灯等に用いられるHIDランプ等の放電灯を光源とする放電灯点灯装置及び照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、店舗用照明装置、あるいは自動車前照灯などの車載用照明装置において、省エネ、長寿命等の観点より、白熱灯からHIDランプ等の高圧放電灯への代替が進んでいる。この高圧放電灯は、点灯装置としてバラストとよばれる安定器が必要である。このバラストとしては、従来、銅鉄式と電子式とがある。そして、上記照明装置には、小型、あるいは軽量であること等から電子式バラストが多く用いられている。
【0003】電子式バラストは、小型及び軽量である特徴を活かして、照明装置に一体に設けられることが多い。ところで、電子式バラストの点灯回路を構成する電子部品は、使用条件において熱的制約がある。例えばFET等の半導体は、一般的に半導体接合部温度の上限が150℃程度に規定され、また、電解コンデンサは、一般に、使用環境の温度条件により、10℃2倍則と呼ばれる比率に沿って部品寿命が半減することが知られている。すなわち、使用環境温度が10℃上昇すると、電解コンデンサの電解質の劣化により、その容量が略2倍の速度にて低下する。
【0004】図8に示す、従来例の放電灯点灯装置100においては、照明装置が、光源となる放電灯101と、同放電灯101の周囲を囲って配光制御をおこなう一面に開口部をもった反射鏡102と、光源装着用のソケット103と電気的に接続されて放電灯の点灯制御をおこなう点灯装置105に相当する、電源の接続される電子式バラストと、前記反射鏡102を支持する前面開口の筐体104とを備える。この放電灯点灯装置100は、点灯装置105に電源電圧が印加されると、放電灯101が点灯されて発光状態となり、この放電灯101から発生した光が反射鏡102により放電灯点灯装置100の前面側に配光制御されて照明する。
【0005】点灯装置105は、この場合、図7に示す回路例に示す構成で、その点灯回路の回路ブロックとして、DC−DCコンバータ106、低周波インバータ107、イグナイタ108、及び制御回路109により形成されている。DC−DCコンバータ106は、電源E1による電源電圧から負荷電圧への電圧変換行うとともに負荷電力を制御する。低周波インバータ107は、放電灯101への電圧の極性を低周波で交番させることにより矩形波点灯を可能とする。イグナイタ108は、電源投入時に放電灯101の電極間を絶縁破壊させて放電灯101を点灯に至らしめる。
【0006】上記の回路ブロックは、電解コンデンサC1、フィルムコンデンサC2、トランスT1等の受動部品と、スイッチ素子であるFETQ1〜Q5等の能動部品と、能動部品を制御し駆動する、IC等にて形成される制御回路109とにより形成される。そして、図8(a)に示す如く、放電灯101が発する熱を受けにくいように筐体104下部に取り付けられている。すなわち、点灯装置105から放電灯101に供給されるエネルギーのうち、光にならないエネルギーは放電灯において熱となって放電灯101の周囲がかなりの高温になるが、点灯回路を構成する電子部品をこの高温条件から遠ざけるためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の技術の、図8(a)に示した、放電灯101からの熱を受けにくくする構成においては、点灯装置105が筐体104外部に設けられており、取り扱い性が悪くなるとともに照明装置自体の外形が比較的大きくなる等の欠点があった。
【0008】また、同図(b)に示す放電灯点灯装置110ように、点灯装置105を筐体104の内部に設置しようとした場合、照明装置の取り扱い性は改善される反面、点灯装置105に対して放電灯101が発する熱の影響を軽減させるためには、点灯装置105を放電灯101から離して配置する必要がある。したがって、筐体104自体がより大型化する等の欠点があった。すなわち、この構成によると、照明装置全体が大型化するという問題があった。
【0009】ところで、照明装置の防水性を向上させるため、筐体104を外部と閉ざされた密閉構造とすることが要望されることがある。この場合、筐体104内部の放熱が図りにくく、また、筐体104を小型にするほど熱の影響がより顕著となるため、防水性を維持させた状態での小型化はより困難であるという問題があった。
【0010】本発明は、上記事由に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、放電灯から点灯装置への熱の影響を軽減化して電子部品への熱的ストレスの少ない、以て、小型化の容易な放電灯点灯装置及び照明装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の放電灯点灯装置にあっては、光源となる放電灯と、同放電灯の周囲を囲って配光制御をおこなう一面に開口部をもった反射鏡と、光源装着用のソケットと電気的に接続されて放電灯の点灯制御をおこなう点灯装置と、前記反射鏡を支持する前面開口の筐体とを備えた放電灯点灯装置において、前記筐体の後面板に小開口を設け、前記点灯装置を、その回路基板が該小開口と略一致する外形を有するよう形成し、その実装部品側が筐体背面に突出するように回路基板を小開口と略同一位置に配置したことを特徴としている。
【0012】この構成にて、光源となる放電灯装着用のソケットと電気的に接続されて放電灯の点灯制御をおこなう点灯装置が、放電灯の周囲を囲って配光制御をおこなう一面に開口部をもった反射鏡を支持する、前面開口の筐体の後面板に、その回路基板を後面板に設けられた小開口と略一致するよう外形を形成され且つ、実装部品側が筐体背面に突出するようにして回路基板を小開口と略同一位置に配置される。
【0013】そして、上記回路基板は、その実装部品を自己発熱の大きい部品が筐体の上部側、加熱にて劣化し易い部品が筐体の下部側となるよう配設されることが好ましい。この場合、筐体の後面板の小開口と略同一位置に配置される回路基板上に、筐体背面に突出するようにして配置される実装部品の自己発熱の大きい部品が筐体の上部側、加熱にて劣化し易い部品が筐体の下部側となるよう筐体後面板に沿って配設される。
【0014】また、上記回路基板に、筐体の上部側、下部側に区分する遮熱部材を設けるのが好ましい。この場合、筐体背面に突出するよう、筐体後面板に沿って配置される、筐体の上部側の自己発熱の大きい部品、筐体の下部側の加熱にて劣化し易い部品相互が、遮熱部材にて熱的に区分される。
【0015】また、上記遮熱部材を、前記回路基板上に設けられる部品実装された別回路基板とするのが好ましい。この場合、筐体の上部側の自己発熱の大きい部品、筐体の下部側の加熱にて劣化し易い部品相互が、遮熱を兼ねた回路基板上に設けられる部品実装された別回路基板にて熱的に区分される。
【0016】また、上記点灯装置は、その実装部品側がカバー部材にて覆われてなるのが好ましい。この場合、放電灯から点灯装置への熱の影響を軽減化することができて電子部品への熱的ストレスを少なくできるとともに放電灯点灯装置を防水化できる。
【0017】また、上記小開口に、前記反射鏡側及び点灯装置側を区分する蓋部材を設けるのが好ましい。この場合、反射鏡側及び点灯装置側が蓋部材にて区分される。
【0018】また、上記ソケット後面に伝熱性の高い板金材料製の支持片を接合し、同支持片を前記後面板に保持させるのが好ましい。この場合、放電灯から発せられる熱が、反射鏡の一面側に設けられる放電灯装着用のソケット後面から伝熱性の高い板金材料製の支持片、後面板を介して筐体へ放熱される。
【0019】また、上記カバー部材の上部に放熱フィンを設けるのが好ましい。この場合、点灯装置自体の自己発熱の大きい実装部品の熱が、カバー部材上部に放熱フィンを介してカバー部材外に放出される。
【0020】また、上記支持片を、前記後面板又はカバー部材の上部側位置にて保持させるのが好ましい。この場合、放電灯から発せられる熱が、反射鏡の一面側に設けられる放電灯装着用のソケット後面から伝熱性の高い板金材料製の支持片を介して筐体又はカバー部材の上部に放熱される。
【0021】また、上記前記蓋部材の上下に、前記点灯装置側と反射鏡側との通気開口を設けるのが好ましい。この場合、反射鏡側及び点灯装置側を区分する蓋部材上下の通気開口を介して点灯装置側と反射鏡側とが通気される。
【0022】また、上記カバー部材は、少なくともその上部及び下部に通気孔を有するのも好ましい。この場合、放電灯から点灯装置への熱の影響を軽減化するとともに点灯装置自体の自己発熱の大きい実装部品の熱がカバー部材の上部及び下部に通気孔を介して放熱される。
【0023】また、上記カバー部材内に伝熱性の高い樹脂材料が充填するのが好ましい。この場合、点灯装置自体の自己発熱の大きい実装部品の熱が、カバー部材内に充填された伝熱性の高い樹脂材料を介してカバー部材外に放出される。
【0024】また、上記ソケットに、前記放電灯始動用のパルス発生部を設けるのが好ましい。この場合、放電灯始動用のパルス発生部からの熱が点灯装置を介することなく外部へ放熱される。
【0025】また、本発明の照明装置にあっては、上記に記載の放電灯点灯装置を自動車用前照灯としている。
【0026】
【発明の実施の形態】図1、図2は、本発明の、請求項1乃至6、14の全てに対応する第1の実施の形態を示し、図3は、請求項7乃至9、13に対応する第2の実施の形態を示し、図4は、請求項10に対応する第3の実施の形態を示し、図5は、請求項11に対応する第4の実施の形態を示し、図6は、請求項12に対応する第5の実施の形態を示している。
【0027】[第1の実施の形態]図1は、本発明の第1の実施の形態の放電灯点灯装置の概略構成を示し、(a)は側面断面図、(b)は点灯装置の平面図である。図2は、同放電灯点灯装置の他の実施例の説明図である。
【0028】この実施の形態の放電灯点灯装置1は、光源となる放電灯2と、同放電灯2の周囲を囲って配光制御をおこなう一面に開口部3aをもった反射鏡3と、光源装着用のソケット4と電気的に接続されて放電灯2の点灯制御をおこなう点灯装置6と、前記反射鏡3を支持する前面開口の筐体5とを備えた放電灯点灯装置1において、前記筐体5の後面板51に小開口52を設け、前記点灯装置6を、その回路基板61が該小開口52と略一致する外形を有するよう形成し、その実装部品側が筐体5背面に突出するように回路基板61を小開口52と略同一位置に配置している。
【0029】又、該実施の形態の放電灯点灯装置1においては、前記回路基板61は、その実装部品を自己発熱の大きい部品が筐体5の上部側、加熱にて劣化し易い部品が筐体5の下部側となるよう配設してもいる。又、該実施の形態の放電灯点灯装置1においては、前記回路基板61に、筐体5の上部側、下部側に区分する遮熱部材62を設けてもいる。又、該実施の形態の放電灯点灯装置1においては、前記点灯装置6は、その実装部品側がカバー部材7にて覆われてもいる。又、該実施の形態の放電灯点灯装置1においては、前記小開口52に、前記反射鏡側及び点灯装置側を区分する蓋部材8を設けてもいる。又、該実施の形態の放電灯点灯装置1は、自動車用前照灯とした照明装置である。
【0030】詳しくは、この放電灯点灯装置1は、自動車用前照灯の本体部となるもので、略円状の開口部3aを前面に有して、放電灯2がその内側に装着される断面略紡錘状の反射鏡3と、この反射鏡3保護用の外郭ケースであって、前面側となる一端面の開口した円筒状の筐体5と、この筐体5の後面板51に装着され、放電灯2を点灯させる点灯装置6とを備えている。なお、反射鏡3は、筐体5内側に設けられている固定部に、その被固定部がねじ等の固定具を介して固定されるようになっており(詳細は図示せず)、その背面にソケット4が実質的に一体に設けられている。このソケット4は、後述する点灯装置6と接続される内部電線41が設けられており、反射鏡3に設けられた結合機構を介してその周囲が分離自在に機械的に結合されるようになっている。
【0031】筐体5は、例えば鋼板を絞り加工して円筒状に形成され、自動車への取付部が外面側、上記固定部が内面側に設けられている。そして、円筒の一端面となる開口には、図示していない嵌合構造を介して、透明樹脂材料製の前面カバー11が嵌合固着されるようになっている。この筐体5の後面板51には、略四角状の小開口52が設けられており、後述する点灯装置6がその周囲に設けられている固定孔を介してねじ固定される。
【0032】点灯装置6は、上記ソケット4と電気的に接続されて放電灯2の点灯制御をおこなうもので、この場合、後述するカバー部材7内部に、点灯回路を形成する、従来の技術の項にて説明した回路ブロックによる各電子部品が、ガラスエポキシ基板等の実装用の回路基板61上に配置されて、上記筐体5の後面板51に沿うように背面側に突設されている。なお、この回路基板61には当該回路ブロックに直流電源供給をおこなう電源線63が接続される。
【0033】この点灯装置6は、カバー部材7内にてその実装部品の自己発熱の大きい部品(FET、トランス等)が筐体5の上部側、加熱にて劣化し易い部品(電解コンデンサ、フィルムコンデンサ等)が筐体5の下部側となるよう回路基板61上に配置されて形成されている。この様な配置をとることにより、自己発熱の多い部品から発生した熱の影響を、加熱にて劣化し易い部品に与えにくく出来ると共に、自己発熱の多い部品から発生した熱を有効に点灯装置6上方へ放熱することができて、実装部品を無作為に配置するのと比べて点灯装置6自体での発熱による電子部品への熱的ストレスも少なくできる。
【0034】また、この回路基板61上には、図1(b)に詳しく示すように、回路基板61上の実装部品を、筐体5の上部側の上記自己発熱の大きい部品と、下部側の加熱にて劣化し易い部品とに区分する板状の遮熱部材62を設けてあり、これらの部品相互が、この遮熱部材62にて熱的に区分されるようになっている。したがって、点灯装置6自体の自己発熱の大きい電子部品による発熱から、加熱にて劣化し易い部品への熱的ストレスをより軽減化することができる。
【0035】カバー部材7は、合成樹脂あるいはアルミダイキャスト製の一面開口の四角状箱体で、筐体5の後面板51に取付るための取付片71(図1(a)参照)がその周囲に横向きに突設されている。このカバー部材7は、筐体5の後面板51に設けられた小開口52よりわずかに大きい外形をもった略四角で、取付片71を介して後面板51にねじ取付される。
【0036】蓋部材8は、熱的に点灯装置6側及び反射鏡3側を区分するためのもので、断熱性及び耐熱性をもった、例えばエポキシ樹脂などの合成樹脂板にて形成されている。この蓋部材8は、ソケット4から導出される上記内部電線41を貫通する貫通孔を有しており、上記カバー部材7の内側に嵌合固着されるようになっている。
【0037】上記の放電灯点灯装置1においては、まず、放電灯2の周囲を囲って配光制御をおこなう一面に開口部3aをもった反射鏡3が、前面開口の筐体5の内側に固定支持され、次いで、放電灯2の点灯制御をおこなう点灯装置6が、放電灯装着用のソケット4と電気的に接続されて筐体5の後面板51にカバー部材7が取り付けられ、組み立てがなされる。そして、このものにおいては、カバー部材7内の回路基板61上には、その実装部品の自己発熱の大きい部品が筐体5の上部側、加熱にて劣化し易い部品が筐体5の下部側となるよう配置されて形成され後面板51に沿うように筐体5の背面側に突設されることとなる。そのため、放電灯2から点灯装置6への熱の影響が最も軽減され、また、点灯装置6において自己発熱の多い部品から発生した熱を有効に点灯装置6上方へ放熱されて、電子部品への熱的ストレスの少ないものとなってより小型軽量化が達成されるのである。
【0038】また、このとき、点灯装置6のカバー部材7内の実装部品と反射鏡3側とが、後面板51に設けられた小開口52を挟んで断熱性を有する蓋部材8にて熱的に区分されて、放電灯2から点灯装置6への熱の影響がより軽減化される。
【0039】したがって、以上説明した放電灯点灯装置1及び照明装置によると、光源となる放電灯装着用のソケット4と電気的に接続されて放電灯2の点灯制御をおこなう点灯装置6が、放電灯2の周囲を囲って配光制御をおこなう一面に開口部3aをもった反射鏡3を支持する、前面開口の筐体5の後面板51に、その回路基板61を後面板51に設けられた小開口52と略一致するよう外形を形成され且つ、実装部品側が筐体5背面に突出するようにして回路基板61を小開口52と略同一位置に配置されるので、放電灯2から点灯装置6への熱の影響を軽減化することができて電子部品への熱的ストレスを少なくでき、以て、放電灯点灯装置1を容易に小型化できる。
【0040】そして、筐体5の後面板51の小開口52と略同一位置に配置される回路基板61上に、筐体5背面に突出するようにして配置される実装部品の自己発熱の大きい部品が筐体5の上部側、加熱にて劣化し易い部品が筐体5の下部側となるよう筐体5後面板51に沿って配設されるので、放電灯2から点灯装置6への熱の影響及び、点灯装置6自体での発熱による電子部品への熱的ストレスを軽減化することができて放電灯点灯装置1をより小型化できる。また、この場合、筐体5背面に突出するよう、筐体5の後面板51に沿って配置される、筐体5の上部側の自己発熱の大きい部品、筐体5の下部側の加熱にて劣化し易い部品相互が、遮熱部材62にて熱的に区分されるので、点灯装置6自体の自己発熱の大きい電子部品による発熱から、加熱にて劣化し易い部品への熱的ストレスを軽減化することもできて、より小型化できる。
【0041】また、点灯装置6の実装部品側がカバー部材7にて覆われるので、放電灯2から点灯装置6への熱の影響を軽減化できるとともに放電灯点灯装置を防水化でき、しかも、反射鏡3側及び点灯装置6側が蓋部材8にて区分されるので、放電灯2から点灯装置6への熱の影響をより軽減化することができて電子部品への熱的ストレスを少なくでき、以て、放電灯点灯装置をさらに小型化できる。
【0042】なお、本発明は、上記に示されたもの以外に、例えば、図2(a)に示すように、前記遮熱部材を、前記回路基板61上に設けられる部品実装された別回路基板64とすることも好ましい。この別回路基板64上には、同図に示す如く、高い実装高さ寸法の電解コンデンサを実装としたものを示している。これにより、効率的に実装できるとともに点灯装置6をより薄型にすることが可能となって、照明器具全体の小型化がより容易ととなる。さらに、本発明は、図2(b)に示すように、回路基板61を、筐体5の後面板51に設けられた小開口52と略一致する外形を有するよう形成して、実装部品側が筐体5背面に突出するようにその回路基板61を小開口52側に配設したしたもの、あるいは、図2(c)に示すように、上記の蓋部材8を設けないもの等、各種実施形態のものを含むことは、勿論言うまでもない。
【0043】[第2の実施の形態]図3は、第2の実施の形態の放電灯点灯装置の概略構成を示す側面図である。
【0044】この実施の形態の放電灯点灯装置は、ソケット及びカバー部材一部の構成のみが第1の実施の形態と異なるもので、他の構成部材は第1の実施の形態のものと同一で、該実施の形態の放電灯点灯装置1は、前記ソケット4後面に伝熱性の高い板金材料製の支持片9を接合し、同支持片9を前記後面板51に保持させている。また、該実施の形態の放電灯点灯装置1は、前記カバー部材7の上部に放熱フィン72を設けてもいる。また、該実施の形態の放電灯点灯装置1は、前記支持片9を、前記後面板51またはカバー部材7の上部側位置にて保持させてもいる。また、該実施の形態の放電灯点灯装置1は、前記ソケット4に、前記放電灯始動用のパルス発生部を設けてもいる。
【0045】このものの支持片9は、反射鏡3とともにソケット4を支持するもので、例えばアルミニウムや銅などの伝熱性の高い板金材料にて、図3に示すように略段状に折曲形成されており、ソケット4後面にねじ固定にて接合され、また、上部が筐体5の後面板51上部側位置にてねじ固定にて保持されている。なお、この支持片9と点灯装置6との間には、この場合、放電灯2の発熱によってこの支持片9が加熱され、点灯装置6側へ向けての熱を放射する際の加熱を和らげるための遮熱板10が設けられている。
【0046】また、このもののソケット4には、従来の技術の項にて述べた、イグナイタと呼ばれる放電灯始動用のパルス発生部が設けられている。このイグナイタは、放電灯2を点灯させるために数kV乃至数10kVのパルス電圧を発生させるもので、パルストランス、スイッチング素子、コンデンサなどを含んで構成されている。したがって、このイグナイタと放電灯2との間が例えば内部電線にて接続されていた場合、この内部電線に対しても高い電気的安全面の配慮が必要となるが、これにより内部電線を通常の耐圧仕様のものを使用することが可能となる。なお、放電灯2の発熱によるイグナイタへの影響は、上記支持片9にて、反射鏡3の一面側に設けられる放電灯装着用のソケット4後面から後面板51を介して筐体5へ放熱され軽減される。
【0047】さらにこのもののカバー部材7は、アルミダイキャスト製で、放熱フィン72が筐体5の上部側となる位置に一体形成されている。したがって、このカバー部材7内部の点灯装置自体の自己発熱の大きい実装部品の熱が、この放熱フィン72を介してカバー部材7外に効果的に放出される。
【0048】したがって、以上説明した放電灯点灯装置1及び照明装置によると、放電灯2から発せられる熱が、反射鏡3の一面側に設けられる放電灯装着用のソケット4後面から伝熱性の高い板金材料製の支持片9、後面板51を介して筐体5へ放熱されるので、放電灯2から点灯装置6への熱の影響をより軽減化することができ、さらに、この場合、支持片9を介して筐体5またはカバー部材7の上部に放熱されるので、放電灯2から点灯装置6への熱の影響をさらに軽減化することができる。
【0049】また、点灯装置6自体の自己発熱の大きい実装部品の熱が、カバー部材7上部に放熱フィン72を介してカバー部材7外に放出されるので、加熱にて劣化し易い電子部品への熱的ストレスを軽減化することができて放電灯点灯装置1をより小型化できる。また、放電灯始動用のパルス発生部からの熱が点灯装置6を介することなく外部へ放熱されるので、放電灯2から点灯装置への熱の影響をさらに軽減化することができる。
【0050】[第3の実施の形態]図4は、第3の実施の形態の放電灯点灯装置の概略構成を示す側面断面図である。
【0051】この実施の形態の放電灯点灯装置は、蓋部材の構成のみが第1の実施の形態と異なるもので、他の構成部材は第1の実施の形態のものと同一で、該実施の形態の放電灯点灯装置1は、前記蓋部材8の上下に、前記点灯装置6側と反射鏡3側との通気開口81,81を設けている。
【0052】このものの蓋部材8は、断熱性及び耐熱性をもった、例えばエポキシ樹脂などの合成樹脂成形体で、前述の貫通孔以外に、その上端、下端にそれぞれ整流片をもった通気開口81,81を上下に有して、カバー部材7の内側に嵌合固着されている。そして、点灯装置6側及び反射鏡3側を直接的な輻射熱において区分し、且つ、図4において、Aの矢印にて示す通気経路に沿って、点灯装置6内部の上下における温度差を利用し、反射鏡3側の筐体5内部空間を介して、点灯装置6内部の空気を対流させることができる。
【0053】したがって、以上説明した放電灯点灯装置1及び照明装置によると、反射鏡3側及び点灯装置6側を区分する蓋部材8上下の通気開口81,81を介して点灯装置6側と反射鏡3側とが通気されるので、放電灯点灯装置1を防水化できて小型化も容易にできる。
【0054】[第4の実施の形態]図5は、第4の実施の形態の放電灯点灯装置の概略構成を示す側面断面図である。
【0055】この実施の形態の放電灯点灯装置は、カバー部材の構成のみが第1の実施の形態と異なるもので、他の構成部材は第1の実施の形態のものと同一で、該実施の形態の放電灯点灯装置1は、前記カバー部材7は、少なくともその上部及び下部に通気孔73,73を有している。
【0056】このもののカバー部材7は、合成樹脂あるいはアルミダイキャスト製の一面開口の四角状箱体で、その上下に、図5において、Bの矢印にて示す通気経路に沿って点灯装置6内部の空気を通気させる、それぞれ略角状の通気孔73,73が設けられて筐体5の後面板51に取り付けられている。この場合、上側の通気孔73には、点灯装置6内部への塵埃、雨水などの侵入を防止するため、例えばゴアテックスと呼ばれている通気性の防水布は配設され、また、下側の通気孔73は開放させてあり、内部にて結露が生じても点灯装置6内部に水が溜まることが無いようにしてある。なお、このカバー部材7は、上記の構成以外に、勿論、全面に多数の微小開口をもったパンチングメタル製の一面開口の四角状箱体としても良い。
【0057】したがって、以上説明した放電灯点灯装置1及び照明装置によると、放電灯2から点灯装置6への熱の影響を軽減化するとともに点灯装置6自体の自己発熱の大きい実装部品の熱がカバー部材7の上部及び下部に通気孔73,73を介して放熱されるので、電子部品への熱的ストレスを少なくできるとともに放電灯点灯装置1全体が機械的外力から保護され、以て、取り扱い性が向上する。
【0058】[第5の実施の形態]図6は、第5の実施の形態の放電灯点灯装置の概略構成を示す側面断面図である。
【0059】この実施の形態の放電灯点灯装置は、樹脂材料を充填する構成のみが第1の実施の形態と異なるもので、他の構成部材は第1の実施の形態のものと同一で、該実施の形態の放電灯点灯装置1は、カバー部材7内に伝熱性の高い樹脂材料65が充填されている。
【0060】詳しくは、このものの点灯装置6は、図6に示すように、アルミダイキャスト製のカバー部材7内部に、回路基板61に実装されている電子部品自体からカバー部材7へ直接伝熱し易いように、例えばシリコン樹脂などの伝熱性の高い樹脂材料65が充填されている。
【0061】したがって、以上説明した放電灯点灯装置1及び照明装置によると、点灯装置6自体の自己発熱の大きい実装部品の熱が、カバー部材7内に充填された伝熱性の高い樹脂材料65を介してカバー部材7外に放出されるので、加熱にて劣化し易い電子部品への熱的ストレスを軽減化することができて放電灯点灯装置1をより小型化できる。
【0062】
【発明の効果】本発明は、上述の実施態様の如く実施されて、放電灯から点灯装置への熱の影響の軽減化とともに点灯装置自体での発熱による電子部品への熱的ストレスも少なくでき、以て、放電灯点灯装置を容易に小型化できる。
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成12年9月29日(2000.9.29)
【代理人】 【識別番号】100111556
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 淳二 (外1名)
【公開番号】 特開2002−109918(P2002−109918A)
【公開日】 平成14年4月12日(2002.4.12)
【出願番号】 特願2000−301060(P2000−301060)