| 【発明の名称】 |
発光装置及び視線誘導装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】滝口 茂之
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| 【要約】 |
【課題】遠方からの視認性が良好な発光装置、及び全体形状をコンパクト化可能な視線誘導装置を提供する。
【解決手段】発光装置は、光源111と、導光部121と、複数のレンズ131とを備え、上記各レンズは、上記導光部の外側に向かって凸状であり上記光源から導光部を通ってきた光を集光してビーム状又はほぼビーム状で指向性を有する光を放出する。よって、光源の数よりも多い複数個の発光点を形成することができ、光源の数が少ないことに起因する、遠方からの視認性の低下を防止することができる。又、遠方からの視認性が向上するので、発光装置は構造物より大きく突出することなく設置できコンパクトな視線誘導装置を提供できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源と、上記光源からの光が入射する入射面、及び上記入射面に対向して位置し上記入射面より入射した光を出射する出射面を有し、上記入射面から上記出射面へ上記入射光を導く導光部と、上記出射面に設けられる複数のレンズであって、該レンズのそれぞれは、上記出射面に導かれた光を集光してビーム状又はほぼビーム状で指向性を有する指向性光を放出する形状でかつ上記導光部の外側に向かって凸である形状を有するレンズと、を備えたことを特徴とする発光装置。 【請求項2】 上記導光部は、光透過性で中実の板状体にてなり、上記入射面及び出射面は板状の当該導光部の厚み方向に沿って形成されており、上記厚み方向に直交する当該導光部の長手方向に平行な各側面は、上記入射面より当該導光部に入射した光を反射して上記出射面へ導く反射面にてなる、請求項1記載の発光装置。 【請求項3】 上記レンズから放出される上記指向性光を視認者へ配向するため、上記光源は、上記長手方向及び上記導光部の幅方向の少なくとも一方と当該光源の光軸とを交差させて配置され、上記光源からの光は上記反射面にて反射して上記レンズへ入射する、請求項2記載の発光装置。 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の発光装置を備え、該発光装置は、上記導光部からの上記指向性光の放出方向と、上記指向性光を視認する視認者の進行方向とをほぼ一致させて配置することを特徴とする視線誘導装置。 【請求項5】 上記発光装置に隣接して設けられ、光を反射する反射面を有する反射部分をさらに備え、上記反射面には、光を反射する反射用凸部を設ける、請求項4記載の視認誘導装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば道路のカーブ等のように、進行方向前方に存在し運転に注意を要する場所に設けられ、該場所に自車両が近づいていることを、夜間等の比較的暗い時間帯に効果的に運転者に知らせるために使用される、いわゆる視線誘導体標に使用される発光装置、及び該発光装置を備えた視線誘導装置に関する。 【0002】 【従来の技術】上記視線誘導体標の多くは、入射してくる光を反射する反射シートや反射モジュールを使用しているので、走行車両のヘッドライトの届かない比較的遠方からは、上記視線誘導体標を十分視認することができない。一方、比較的寿命が長く、輝度の高いLED(発光ダイオード)が開発され、実用化が可能となったことから、該LEDを用い、遠方からの上記視線誘導体標の視認性を高めることが試みられている。例えば、実開昭58―124513号公報には、高輝度のLEDを使用した自発光式の視線誘導装置が提案されている。このような自発光式の視線誘導装置は、見通しの悪いカーブのある場所等のような、進行方向前方に存在し運転に注意を要する場所に設置され、比較的遠方から、いち早くその場所の存在を運転者に知らせるのに有利である。上記公報に開示されている自発光視線誘導装置では、複数のLEDを発光面、即ち視認面に対して所定の距離をあけて配置し、遠方からでも視認可能な高視認性を確保している。このように複数のLEDを配置している理由は、1個のLEDの大きさが非常に小さく、1つだけでは、遠方からの視認は困難だからである。 【0003】ところが、LEDの使用個数が増加すると、発光に必要な電力、つまり消費電力も増大する。上述のような自発光式の視線誘導装置では、通常、蓄電池や太陽電池、又はこれらを組合せて電力源としている。したがって、消費電力が増大すれば、電力源の容量も大きくしなければならず、視線誘導装置全体の外形寸法、例えば当該視線誘導装置に備わる発光装置部分の厚さ寸法等を、可及的に小さくすることや、デザイン等の点にて所望の外観を得ることは困難であつた。 【0004】一方、特開平11−43908号公報には、比較的少ない数のLEDを有効に利用した視線誘導灯が提案されている。該公報で開示されている視線誘導灯は、以下に示すような構成を備えている。即ち、LEDを含む発光装置と、車両の進行方向(車線)に対して傾斜した反射面を有する反射板と、上記発光装置及び反射板を収容する透明な筐体と、を備えている。上記発光装置は、(i)導光空間を有する導光部としてのケースと、(ii)上記導光部(導光空間)の長手方向の一端に配置された光源としてのLEDと、(iii)上記導光部の長手方向の他端に配置され、上記光源からの光を受光し拡散する複数の拡散レンズを有するレンズ部と、を備えている。上記レンズ部は、上述の光拡散作用を有するので、1つの発光装置において可及的に少ない数の光源を用いて、発光面全体を面発光させることができる。したがって、光源の数の少なさに起因する、遠方からの視認性の低下を防止することができ、消費電力を増大させずに済む。尚、上記拡散レンズとしては、上記導光空間の内側に向かって凸である形状を有するものが具体的に例示されている。 【0005】又、上記発光装置の発光面の光軸は、通常、上記車線に対して所定の角度で傾斜している。これは次のような理由による。上述のように、光源からの光は上記発光面で拡散されるので、発光面全体の輝度は比較的低い。したがって、上記発光面の光軸にほぼ平行に出射される比較的強い光を、遠方の視認者にも視認できるようにするには、図8に示すように、上記発光面の光軸Lを上記車線Cに対して所定の角度αで傾斜させるのが有利だからである。このような傾斜角度αの程度は、例えば、上記視線誘導灯をガードレールの側面に設置した場合、上記発光面とガードレール側面とが交差するような角度である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述のような拡散レンズを利用した発光装置では、発光面から放出される光の指向性が比較的低いので、発光面の面積をできるだけ大きくしなければ遠方からの視認性を効果的に高めることができなかった。したがって、発光装置自体の厚さ方向の寸法を小さくすることは非常に困難であつた。又、図8に示すように、視線誘導灯1に発光装置3を組み込んだ場合、上記発光面の光軸Lを上記車線Cに対して傾斜させると、視線誘導灯1全体の厚み方向寸法20を小さくすることが困難である。逆に言うと、発光装置3を、上記導光部の長手方向、つまり上記光軸Lの方向と、車線Cの延在方向とがほぼ一致するように設置して、遠方からの視認性の低下を効果的に防止することはできなかった。 【0007】又、視線誘導灯1全体のデザイン設計においても制約があり、視線誘導灯1全体の外観を所望のように良好にすることも依然困難であつた。即ち、上述のように上記光軸Lと、車線Cとが交差するように上記発光装置3を設けた視線誘導灯1をガードレール側面に取り付けたときには、視線誘導灯1の外観は、図8に示すように発光装置3部分にて凹形状となり、美観を損なう。本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、遠方からの視認性が良好な発光装置、及び該発光装置を備え美観良く全体形状をコンパクト化可能な視線誘導装置を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の第1態様の発光装置は、光源と、上記光源からの光が入射する入射面、及び上記入射面に対向して位置し上記入射面より入射した光を出射する出射面を有し、上記入射面から上記出射面へ上記入射光を導く導光部と、上記出射面に設けられる複数のレンズであって、該レンズのそれぞれは、上記出射面に導かれた光を集光してビーム状又はほぼビーム状で指向性を有する指向性光を放出する形状でかつ上記導光部の外側に向かって凸である形状を有するレンズと、を備えたことを特徴とする。 【0009】又、上記導光部は、光透過性で中実の板状体にてなり、上記入射面及び出射面は板状の当該導光部の厚み方向に沿って形成されており、上記厚み方向に直交する当該導光部の長手方向に平行な各側面は、上記入射面より当該導光部に入射した光を反射して上記出射面へ導く反射面にてなるように構成することもできる。 【0010】又、上記レンズから放出される上記指向性光を視認者へ配向するため、上記光源は、上記長手方向及び上記導光部の幅方向の少なくとも一方と当該光源の光軸とを交差させて配置され、上記光源からの光は上記反射面にて反射して上記レンズへ入射するように構成することもできる。 【0011】さらに本発明の第2態様の視認誘導装置は、上記第1態様の発光装置を備え、該発光装置は、上記導光部からの上記指向性光の放出方向と、上記指向性光を視認する視認者の進行方向とをほぼ一致させて配置することを特徴とする。 【0012】上記第2態様の視認誘導装置において、上記発光装置に隣接して設けられ、光を反射する反射面を有する反射部分をさらに備え、上記反射面には、光を反射する反射用凸部を設けるようにしてもよい。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明の実施形態における発光装置、及び該発光装置を備えた視認誘導装置について、図を参照して以下に説明する。尚、各図において同じ構成部分については同じ符号を付している。図1に示すように、本実施形態の発光装置101は、光源111と、導光部121と、レンズ131とを備え、上記光源111には電源141が接続されている。 【0014】上記光源111は、通常、LED(発光ダイオード)等の消費電力の小さなものが良い。又、消費電力を小さくする観点から、光源の使用個数もできるだけ少ない方が良く、又、当該発光装置101の出射面に配置されたレンズの数よりも少ない個数であるのが好ましい。但し、当該発光装置101の遠方視認性を低下させないように光源数を決めるのが良い。例えばLEDの場合で、その数は通常1〜5個である。上記光源111の電源141は、例えば、乾電池、蓄電池、太陽(光)電池が利用できる。又、太陽電池と蓄電池との組合せを用いることもできる。尚、光源111は、点光源のみならず、線状光源でも良い。又、光源111の出力は、通常、0.1〜10Wである。又、光源111は、上記LEDに代えて光ファイバーを用いることもでき、光ファイバーの長手方向の一端面から導入された光を他端面から放出して、光源とすることもできる。 【0015】次に、上記レンズ131について説明する。レンズ131は、詳細後述する導光部121における出射面123に複数設けられ、それぞれのレンズ131は、上記出射面123に導かれた光を集光してビーム状又はほぼビーム状で指向性を有する指向性光を放出する形状でかつ上記導光部121の外側に向かって凸となるような形状を有する。図1〜図5に示す複数のレンズ131のそれぞれは、上記導光部121の厚さ方向191に沿って延在する、かまぼこ形レンズ(レンチキュラーレンズ)が好ましい。この場合、各レンズ131の長手方向を導光部121の厚さ方向191に一致させて、図1に示すように、上記導光部121の厚さ方向191及び長手方向192に直交する幅方向193に沿って各レンズ131を平行に配列する。このように配置された上記レンチキュラー型のレンズ131は、図1に示すように上記幅方向193に広がりを有する光に対しては集光機能を有するが、導光部121の厚さ方向191に広がりを有する光に関しては集光機能を持たない。 【0016】尚、各レンズ131は、本実施形態の発光装置の効果を損なわない限り、図1〜5に示される、上記レンチキュラー型レンズに限定されるものではない。例えば、半球面形状のいわゆる凸レンズや、キューブコーナーレンズ、例えば三角柱状のプリズムレンズ等の各種レンズを使用することができる。又、各種レンズの形態にて上記集光機能が異なることから、遠方からの発光装置の視認性の程度、レンズ131から放出される光の進行方向等の要素を満足するように、レンズの種類を選択する。 【0017】上記導光部121の厚さ方向191に沿った一つのレンズ131の長さ寸法は、通常、上記導光部121の厚さ寸法以下であり、好適には、5〜30mm、特に好適には7〜20mmである。又、上記導光部121の幅方向193に沿ったレンズ131の幅寸法は、通常、5〜30mm、好適には7〜20mmである。又、一つの発光装置に備わるレンズ131の数は特に限定されないが、通常、5〜20個である。又、通常、光源111の数よりも多い数である。 【0018】又、各レンズ131は、屈折率が通常1.3〜1.9、好適には1.4〜1.85のガラスやポリマーから形成できる。ポリマーは、通常、アクリル系ポリマー、フッ素系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、スチレン系ポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が利用できる。尚、ポリマーの全光線透過率は、通常、70%以上、好適には80%以上、特に好適には90%以上である。 【0019】又、各レンズ131は、例えば上記レンチキュラー型レンズにあっては、その平坦面を、上記導光部121の出射面123に密着するように設けるのが良い。例えば、光透過性の接着剤を介して、出射面123に接着する。該接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤等が使用できる。又、上記導光部121が板状体からなる場合、該導光部121とレンズ131とを一体成形することもできる。 【0020】次に、上記導光部121について説明する。上記導光部121は、上記光源111からの光が入射する入射面122、及び入射面122に対向して位置し上記入射面122より入射した光を出射する出射面123を有し、上記入射面122から上記出射面123へ上記入射光を導く部材であり、このような導光部121は、図1及び図2に示すように、光透過性の中実の板状体にて形成されるのが好ましい。上記入射面122には、通常、上記光源111が接するようにして配置される。 【0021】但し、導光部は、上述のような中実のものに限定されず、図4に示すような中空体の導光部221であってもよい。つまり、光源111から導光部221の内部に供給された光が当該導光部221の外部に漏れ出て、光の伝播効率が低下するのを効果的に防止でき、かつ上記レンズ131での発光輝度が低下しない限り、上記導光部の構造は問わない。例えば導光部221では、図4及び図5に示すように、導光部221の厚み方向191に直交する、当該導光部221の長手方向192に平行な側面である第1面2211及び第2面2212並びに第3面2214及び第4面2215は、例えば鏡面処理した光不透過性の反射面にて構成してもよいし、又、第1面2211及び第2面2212並びに第3面2214及び第4面2215に光不透過性の反射部材を設けても良い。 【0022】しかしながら、導光部の厚さを薄くした場合、中空の導光部221では、発光装置の運搬中又は使用中に導光空間2213が変形し、光の伝播効率が低下するおそれがある。一方、中実の導光部121の場合には、上述のような導光空間2213は存在せず、かつ導光部121の上記変形も起こり難いので、光の伝播効率の低下は効果的に防止できる。このような中実導光部121を有する発光装置は、視線誘導装置として使用するのに特に適している。 【0023】中実の上記導光部121の場合、導光部121の厚み方向191に直交する、当該導光部121の長手方向192に平行な側面である第1面1211及び第2面1212、並びに第3面1214及び第4面1215は、空気との界面を有するので、入射面122を通して導光部内部124に入射された光源111からの光は、上記第1面1211及び第2面1212並びに第3面1214及び第4面1215に到達して全反射される。よって、入射した光が導光部121の外部に漏れ出ることを効果的に防止できる。又、第1面1211及び第2面1212並びに第3面1214及び第4面1215に、光不透過性の反射層を配置すれば、光が導光部外に漏れ出ることをいつそう効果的に防止できる。 【0024】上記導光部121として用いることができる光透過性の中実導光板は、光の屈折率が通常1.3〜1.9、好適には1.4〜1.85のガラスやポリマーから形成できる。ポリマーは、通常、アクリル系ポリマー、フッ素系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、スチレン系ポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が利用できる。尚、ポリマーの全光線透過率は、通常70%以上、好適には80%以上、特に好適には90%以上である。 【0025】導光部121の厚さ寸法は、通常、5〜30mm、好適には7〜20mmである。導光部121の厚さ寸法が小さすぎると、レンズ131における1つの発光点の発光面積が小さくなり、遠方視認性が効果的に高められないおそれがある。反対に、導光部121の厚さ寸法が大きすぎると、レンズ131から放出される光の広がりが大きくなり、レンズ131からの放出光をビーム状又はビームに近い形状の光(これらを合わせて「ビーム近似光」と呼ぶときもある)にすることができず、遠方視認性が効果的に高められないおそれがある。 【0026】一方、できるだけ少ない数、特にはレンズ131の数よりも少ない数の光源111を用いながら、レンズ131の発光面において複数の発光点を形成するためには、導光部121の出射面123と光源111とが所定の距離をおいて離間配置されるのが好ましい。この光源−出射面間距離は、通常、3cm以上、好適には5〜30cm、特に好適には6〜20cmである。上記光源−出射面間距離が小さすぎる場合、出射面123に到達する光の広がりが小さすぎて、十分な輝度で発光することができないレンズ131が存在し、遠方視認性を高めるのに有効な数の発光点を形成できないおそれがある。一方、上記光源−出射面間距離が大きすぎる場合、光源111の発光強度(ワット数)にもよるが、各レンズ131における発光点の輝度を、遠方視認性を十分に維持できるレベルまで高めることができないおそれがある。尚、光源111は、通常、導光部121の入射面122に接するように配置されるので、上記光源−出射面間距離は、通常、導光部121の長手方向の寸法に相当する。又、図1に示すようにレンズ131は、通常、厚さ方向及び長手方向に直交する、導光部121の幅方向に沿って配列されるので、上記幅方向における導光部121の寸法は、遠方視認性を高めるのに有効な数のレンズ131が配置できれば、特に限定されないが、通常、5〜30cm、好適には6〜20cmである。 【0027】上述した構成を有する発光装置101は以下のように動作及び作用する。光源111を発光させることで光源111から発せられた光は、入射面122から導光部内部124に入射し導光部121を通過して、出射面123に設けた各レンズ131に到達する。このとき、従来の発光装置に使用されていた拡散レンズとは異なり、本実施形態の発光装置101の各レンズ131は、導光部121の外側に向かって凸である形状を有し、集光レンズとして機能する。即ち、それぞれのレンズ131は、ビーム状又はビームに近い形状の光、つまり上記ビーム近似光を放出する。このようなビーム近似光の到達距離は、従来の発光装置で用いられた拡散面発光の場合に比べて長い。又、光源111の数を超える数のレンズ131を設けていることから、可能な限り少ない数の光源111を用いながら、該光源111の数よりも多い複数個の発光点を形成することができる。よって、光源111の数が少ないことに起因する、遠方からの視認性の低下を防止することができるとともに、光源数が少ないことから消費電力を削減することもできる。 【0028】次に上記発光装置101の変形例について説明する。上述したように、導光部121の長さ寸法が小さすぎると、遠方視認性を高めるのに有効な数の発光点を形成できないおそれがあるが、発光装置の小型化を図るためには、どうしても、導光部121の長さ寸法を大きくできない場合もあり得る。このような場合には、以下のようにして導光部121の長さ寸法を不要に大きくせずに、導光部内部124を通過する光の光路長を可及的に長くして、遠方視認性を高めるのに有効な数の発光点を形成することができる。 【0029】即ち、図3に示す発光装置103のように、導光部121の厚み方向191に沿って光源111の光軸1111を移動させ、かつ光源111の光軸1111と上記導光部121の長手方向192とが交差するように、つまり上記光軸1111が上記第1面1211及び第2面1212の少なくとも一方の面に当たるように光源111を配向するのが好ましい。上記発光装置103は、上述の発光装置101と比べて、光源111の配向が異なるだけで、その他の構成は発光装置101の場合と同一である。尚、この実施形態では、図示するように、各レンズ131は、上記かまぼこ形のレンチキュラー型レンズであり、導光部121の出射面123において、各レンズ131は、導体部121の厚み方向191に沿って当該レンズ131を延在させて設けられている。このようにレンズ131を配置したとき、上述したように、レンズ131は、上記幅方向193に広がりを有する光に対しては集光機能を有するが、導光部121の厚さ方向191に広がりを有する光に関しては集光機能を持たない。よって、上述のように、光軸1111が上記第1面1211及び第2面1212の少なくとも一方の面に当たるように光源111を配向している。よって、出射面123に設けられたレンズの種類及びレンズの配置方向に応じて、光軸1111が上記第1面1211及び第2面1212の少なくとも一方の面、又は上記第3面1214及び第4面1215の少なくとも一方の面に当たるように光源111を配向すればよい。 【0030】図2に示される発光装置101では、図示するように光源111の光軸1111が導光部121の長手方向192に対して略平行となるように光源111は配向され設けられている。よって、光源111が発する最も強い光は、導光部121の長手方向192に略平行な方向に進行し、直接出射面123に到達する。よって、レンズ131からの放出光112は、導光部121の長手方向192に略平行な方向に最も強く指向される。一方、図3に示す発光装置103では、上述のように、入射面122に対して光源111を傾斜させて配向している。よって、光源111が発する最も強い光は、上記第1面1211及び第2面1212の少なくともいずれかの面で反射され、出射面123に到達する。よって、各レンズ131からの放出光112の光軸は、図示するように、導光部121の長手方向192に対して傾斜させることができる。したがって、導光部内部124を進む光の光路長を、導光部121の長手方向寸法よりも大きくすることができる。よって、導光部121の長手方向寸法を十分取れないときでも、出射面123に到達する光の広がりを十分に確保することができ、遠方視認性を高めるのに有効な数の発光点を形成することができる。又、上述のように、光源111の光軸1111を傾斜させることは、特に、光源がLEDのような点光源である場合に、遠方視認性を高めるのに有効である。 【0031】上述のように、放出光112の光軸を傾斜させることで、発光装置103は、上述の発光装置101が奏する効果に加えてさらに以下のような効果を得ることができる。即ち、図3に示すような発光装置103を、ガードレールの側面やトンネル壁面等の道路脇構造物における側面に、該側面と導光部121の長手方向192とを略平行にして配置した場合でも、図6に示すように、上記道路脇構造物から離れて走行している車両の運転者に向けて直接に上記放出光112を照射することができる。よって、車線の幅方向の中央付近を走行する車両からの視認性を効果的に高めることができる。又、図6では、発光装置103を誇張して実物よりも大きく図示しているが、上記道路脇構造物における側面から発光装置103が突出する寸法は、導光部121の厚み寸法に相当し、図8に示す従来のように、上記構造物における側面に対して斜めに発光装置を設置しなければならないために上記道路脇構造物からの突出量が大きくなる、ということはない。よって、上記道路脇構造物の外観における美観を損なうような突出とならないようにすることも極めて容易に行なえる。又、このように上記突出量を小さくするためには、導光部121の厚さを上述のような寸法にするのが良い。 【0032】上述した、導光部121の長さ寸法が比較的小さい状態で遠方視認性を高めるのに有効な数の発光点を形成する、車線の幅方向の中央付近を走行する車両からの視認性を効果的に高める、及び上記道路脇構造物の外観における美観を損なうような突出を形成しない、という各効果を奏するための、導光部121の長手方向192に対する上記光軸1111の、図6に示す、傾斜角度θは、1〜12度が好ましく、さらに2〜10度がより好ましい。 【0033】次に、上述した発光装置101、103を備えた視線誘導装置について説明する。最も簡易な視線誘導装置としては、図6に示すように、上述した発光装置101又は発光装置103の一つ又は複数を、上記道路脇構造物の側面に設置した形態である。このような本実施形態の視線誘導装置は、上述したように、遠方からの視認性を効果的に高めることができる。よって、発光装置101、103の上記導光部121における長手方向192と、図6に示す車両の進行方向194とをほぼ平行として、発光装置101、103を設置することができ、これにより、視線誘導装置自体の、上記構造物側面の法線方向に沿った寸法を小さくし、外観的に美観を損なうような突出物となるのを防止することができる。 【0034】さらに、上述の発光装置101又は発光装置103を用いて、図7に示すような視線誘導装置301を構成することもできる。尚、図7において、(a)は、当該視線誘導装置301の平面図を示し、(b)は正面図を示している。上記視線誘導体装置301は、発光装置101又は発光装置103と、基板311とを備える。基板311は、図示するように長方形状の板状体であり、以下に詳しく述べるように車両から発せられる光を反射する反射部分312を有し、その長手方向313の一端部には、発光装置101又は発光装置103を取り付けている。尚、発光装置101又は発光装置103は、かまぼこ型のレンチキュラーレンズ131が導光部121の外部へ上記長手方向313に凸となるように、配置されている。 【0035】基板311において、発光装置101又は発光装置103の設置部分を除いた反射部分312には、該基板311の厚み方向に沿って反射面3121側に突出し、基板311の幅方向314に沿って延在する反射用凸部315が上記長手方向313に所定間隔毎に形成されている。上記所定間隔とは、遠方より上記基板311を見たとき、ある反射用凸部315が他の反射用凸部315を遮らない程度の間隔であり、隣接する反射用凸部315同士の間には、平坦な反射面3121を有するのが好ましい。 【0036】このような反射用凸部315は、車両から発せられる光をより効率的に反射する程度の高さにて反射面3121から突出し、さらに、車両から発せられる光をより効率的に反射する斜面3151を有している。尚、反射用凸部315は、本実施形態では図示するように三角形状の断面を有する形状にてなるが、該形状に限定されるものではなく、例えば半円形状や、半球形状等の断面を有するものであってもよい。又、本実施形態の視線誘導体装置301では、上述のように基板311には反射用凸部315を形成したが、形成しなくてもよいし、又、反射用凸部315の数も図示する数に限定するものではない。又、反射部分312の視認性を効果的に高めるために、通常、反射面3121は、再帰反射シートのような高輝度反射シートで被覆するのが好ましい。このような再帰反射シートで被覆された反射面3121を有する基板311の具体例として、住友スリーエム(株)社製「品名:Wave L Lineシリーズ」等を挙げることができる。 【0037】このように構成された視線誘導装置301の動作及び作用について以下に説明する。該視線誘導装置301は、上述のように、通常、トンネル壁面等の構造物の側面に、該側面と、当該視線誘導装置301の上記長手方向313とを平行にして、かつレンズ131から発せられる光が視認者側に進行するようにして設置される。該視線誘導装置301は、上記発光装置の説明にて述べたように、遠方からの視認性が良好な指向性の高い光が発光装置101又は発光装置103から放出されるとともに、走行車両から発せられる、例えばヘッドライト等の光が反射部分312に対して比較的高入射角で入射し上記反射部分312にて反射する。尚、通常、反射部分312の反射面3121の法線と平行に入射する角度をゼ口度とみなす。よって、上記高入射角とは、上記法線と入射光とのなす角度が比較的大きいことをいう。 【0038】このとき、上述のように上記反射用凸部315は反射部分312の反射面3121から突出しており、かつ上記斜面3151を有することから、該斜面3151に対して上記ヘッドライト等からの光は、比較的低い入射角、つまり上記斜面3151の法線とのなす角度が比較的小さい角度で照射される。よって、上記ヘッドライト等からの光は、特に上記反射用凸部315の斜面3151にて効果的に反射する。したがって、当該視線誘導装置301の視認性を効果的に高めることができる。このように、当該視線誘導装置301によれば、走行車両のヘッドライトの光が当該視線誘導装置301に届かない比較的遠方からは、上記発光装置101又は発光装置103が発する光によって当該視線誘導装置301を視認可能であり、走行車両のヘッドライトの光が届く比較的至近距離では、反射部分312の反射面3121、特に上記反射用凸部315の斜面3151がヘッドライト光を反射して明るく視認可能とする。又、発光装置101、103における説明でも述べたように、発光装置101、103を使用することで、上記道路脇構造物の外観における美観を損なうような突出を形成しないことから、当該視線誘導装置301においても上記道路脇構造物の外観における美観を損なうような突出を形成することはない。 【0039】上述のように、当該視線誘導装置301では、反射用凸部315同士を上記所定間隔で配置し、隣接する反射用凸部315同士の間には平坦な反射面3121を有することで、車両運転者からは各反射用凸部315が互いに重ならずそれぞれ別々に認識することができる。又、車両運転者から見て、反射用凸部315が発光装置101又は発光装置103のレンズ131を遮らないように、発光装置101又は発光装置103のレンズ131を車両運転者の手前側に配置し、その後ろ側に反射部分312を配置するのが好ましい。 【0040】 【実施例】上述した発光装置103の一実施例を以下に説明する。光源111は、LEDであり、「品番:HLMP−GJ08、日本ヒューレツトパッカード(株)社製」を使用した。導光部121は、全光線透過率が95%のアクリル板で、長さ100mm×幅100mm×厚さ10mmである。レンズ131は、複数の上記レンチキュラーレンズである。この実施例では、各レンズ131が一体的に形成されたアクリル製のレンズシートを用い、該レンズシートは幅100mm×厚さ10mmである。尚、レンズシートの上記幅は、導光部121の幅方向に沿った寸法に等しく、上記厚さは導光部121の厚さ寸法に等しい。レンズ131の焦点距離は、10.41mm、導光部121の長手方向に沿った寸法であるレンズ高さは2.3mmであり、導光部121の幅方向に沿って13個のレンズ131を配置した。 【0041】これらの部品を使用し、以下のようにして発光装置103を組み立てた。上記導光部121の一端面を出射面123とし、複数のレンズ131を有する上記レンズシートを出射面123にアクリル系接着剤で接着した。上記出射面123に対向する他端面を入射面122とし、該入射面122に接するように光源111である上記LEDを1つ固定した。該LEDの光軸の傾斜角度(光の入射角)θは、導光部121の長手方向に対して約6度で、上記LEDの光が進む方向である傾斜方向は、図3に示すように、導光部121の第1面1211に向かう方向とした。 【0042】本実施例の発光装置103を白紙の上に、導光部121の上記第1面1211と上記白紙の紙面とが接するようにして置き、暗室内で上記LEDを発光させ、上記紙面に映つた各レンズ131からの放出光の輝線を観察した。又、同様に暗室内で、各レンズ131の発光面側から放出光の様子を観察した。一方、比較のため、上記LEDランプ単体を同様にして発光させ、暗室内で発光の様子を観察した。その結果、LEDランプ単体では、LEDを中心に円錐状に光が広がり、LED近傍の狭い視野範囲のみが明るかったが、本実施例の発光装置103では、レンチキュラーレンズ131の1つ1つから光が放出され、LEDランプ単体の場合と比較すると、発光面の輝点部分の面積が約3倍から4倍大きかった。一方、これらを、30m離れた遠方から観察したところ、本実施例の発光装置103の方が明らかに視認性が良好であつた。 【0043】次に、上述の実施例による発光装置103を用いた視線誘導装置の一実施例について説明する。本実施例で用いた基板311は、住友スリーエム(株)社製の品名「WaveL Line」であつた。本実施例の自発光型の視線誘導装置に対して、夜間、自動車のヘッドライトを用いた視認テストを行つた。当該視線誘導装置は、地面に対して垂直で、かつ自動車の進行方向に平行な側壁面に、発光装置103の発光部分を上記自動車側に配置して固定した。該視線誘導装置の固定高さは、地面から約50cmであつた。 【0044】上記視認テストの結果、夜間のようにヘッドライト以外の光源が存在しない条件において、ヘッドライトの光が当該視線誘導装置に届かないような遠方、具体的には約100m離れた地点からでも、発光装置103が発する光を上記自動車の運転席から十分に明るく視認できた。一方、ヘッドライトの光が十分に届く位置、具体的には約10m離れた地点まで接近した場合、自動車の運転席からは発光装置103の光を視認することは困難であつたが、上記反射部分312、特に反射用凸部315における反射光は明るく視認できた。 【0045】 【発明の効果】以上詳述したように本発明の第1態様の発光装置によれば、光源と、導光部と、複数のレンズとを備え、上記レンズは、上記導光部の外側に向かって凸状であり上記光源から導光部を通ってきた光を集光してビーム状又はほぼビーム状で指向性を有する光を放出する。このような指向性光の到達距離は、従来の発光装置で用いられた拡散面発光の場合に比べて長い。したがって、可能な限り少ない数の光源を用いながら、該光源の数よりも多い複数個の発光点を形成することができる。よって、光源の数が少ないことに起因する、遠方からの視認性の低下を防止することができるとともに、光源数が少ないことから消費電力を削減することもできる。 【0046】又、上記導光部を中実の板状体にて構成し、反射面を有することで、例えば使用中に上記導光部における導光空間が変形して光の伝播効率が低下するおそれは少なく、又、上記反射面にて光は効果的に反射されながら上記レンズへ導かれる。したがって、上記導光部における光の伝播効率の低下を効果的に防止することができ、遠方からの視認性を従来に比べて向上させることができる。 【0047】又、上記光源の光軸と、上記導光部の例えば長手方向とが交差するように、上記光源を配置することで、上記レンズから放出される光を視認者へ配向することができる。よって、遠方からの視認性を従来に比べて向上させることができる。 【0048】さらに又、本発明の第2態様の視線誘導装置によれば、上述の発光装置を備え、該発光装置の導光部からの指向性光の放出方向と、上記指向性光を視認する視認者の進行方向とをほぼ一致させて上記発光装置を配置したことから、上述のように遠方からの視認性を従来に比べて向上させることができ、かつ当該視線誘導装置の厚みを従来に比べて薄くすることができる。よって、当該視線誘導装置を道路脇構造物に設けたとき、該構造物からの突出量が大きくなることはない。よって、上記道路脇構造物の外観における美観を損なうこともない。 【0049】上記視線誘導装置に、さらに反射部分を有することで、車両から発する光が当該視線誘導装置に到達するような距離まで上記車両が近づいたときには、上記車両から発する光が上記反射部分にて反射する。よって、車両からの光が当該視線誘導装置に届かない比較的遠方からは、発光装置が発する光によって当該視線誘導装置を視認可能であり、車両からの光が届く比較的至近距離では、反射部分が光を反射して明るく視認可能とする。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599056437 【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
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| 【出願日】 |
平成12年9月22日(2000.9.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−109905(P2002−109905A) |
| 【公開日】 |
平成14年4月12日(2002.4.12) |
| 【出願番号】 |
特願2000−288590(P2000−288590) |
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