| 【発明の名称】 |
車両用灯具の光源バルブ |
| 【発明者】 |
【氏名】秋月 邦雄
【氏名】中林 康光
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| 【要約】 |
【課題】D2S又はD2R規格対応で、ガラス管球だけをスライドさせる構造にしても、ハーネスを用いずにガラス管球への給電が可能で、且つガラス管球をスライダさせるのに大きな駆動力を必要としない車両用灯具の光源バルブを提供する。
【解決手段】口金の鍔2の側壁内に埋設した端子3により電流を導き、第1端子Aと第2端子Bにより形成した摺動接点を介して、ガラス管球5に給電するため、ガラス管球5をスライダさせるのに大きな駆動力を必要とせず、D2S又はD2R規格に対応する細いサイズにも適用可能である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ランプハウジングに設定されているD2S又はD2R規格に基づいた装着部に取付け可能な車両用灯具の光源バルブであって、前記装着部に、取付け可能な外径寸法を有し且つ内部に前方が開放した空間を有する口金の鍔と、該口金の鍔内の前側に、前後スライド可能な状態で収納されたスライダと、スライダの前部に固定されたガラス管球と、口金の鍔内の後側に収納され且つスライダと連結されて該スライダを前後にスライドさせる駆動部とを少なくとも備え、口金の鍔の側壁内に、前後方向に延びる端子を埋設し、口金の鍔の内部に端子の前端が接続された第1端子を固定すると共に、スライダの側面に前後方向に沿って第2端子を固定し、且つ第1端子の一部を第2端子に接触させて、第1端子と第2端子との導通状態が常に維持されるようにしたことを特徴とする車両用灯具の光源バルブ。 【請求項2】 請求項1記載の車両用灯具の光源バルブであって、前記駆動部が、双方向ソレノイドであることを特徴とする車両用灯具の光源バルブ。 【請求項3】 請求項1記載の車両用灯具の光源バルブであって、前記駆動部が、ギアードモータで、該ギアードモータの回転軸の先端又はスライダの後端の一方に雄ねじ部を形成し、他方に該雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を形成したことを特徴とする車両用灯具の光源バルブ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ガラス管球だけを前後にスライドさせてハイビームとロウビームとを切り換えるようにした車両用灯具の光源バルブに関するものである。 【0002】 【従来の技術】最近、消費電力が低くて明るいHID(High Itensity Discharge)バルブ等が注目を浴びており、HIDで各種の規格に基づいた装着部に取付け可能な光源バルブを形成することが望まれている。このようなHIDを用いた光源バルブは、発光源が1つのため、1つの発光源でハイビームとロウビームを切り換えるには、特開2000−40414号公報で知られているように、光源バルブを光軸方向にスライドさせる必要がある。具体的には、ランプハウジングの装着部に、バルブを保持するプレートを設け、そのプレートをスプリングでロウビーム位置へ向けて付勢すると共に、そのプレートをランプハウジングの外部に設けたソレノイドによりハイビーム位置へ向けて後退させるようにしている。すなわち、ソレノイドをONにすれば、光源バルブ全体が後退してハイビームになり、ソレノイドをOFFにすれば、光源バルブ全体がスプリング力によりバルブが前進してロウビームに切り換わるようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来技術にあっては、光源バルブ全体をランプハウジングの外部に設けたソレノイドにより動かすため、光源バルブとランプハウジングとの間の摺動抵抗が大きくなり、動かしている間に光源バルブにおける発光部(フィラメントや放電部)の位置が変化し、所定の配光パターンが得られなくなるおそれがある。 【0004】また、従来のように、バルブ全体を動かす構造では、ハーネス及びコネクタも同時に移動することになるため、特にHIDバルブを使用する場合には、好ましくない。何故なら、HIDは、点灯時に高電圧が発生するし、D2R,D2S用のコネクタは、口金の鍔の端部を覆うような形状をしており、可動させることは好ましくない。また、ハーネスを折り曲げながらガラス管球を前後にスライドさせるには、その分、大きな駆動力が必要になり、ガラス管球を駆動させるための動力源(モータ、ソレノイド等)や、その動力伝達機構も大きくなり、車両用灯具全体の大型化を招くことなる。 【0005】この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、D2R規格に適合した口金と端子部を有するようにして、バルブを交換するだけで、ハイ、ローの配光が得られ、特別なコネクタや点灯回路を必要としない車両用灯具の光源バルブを提供するものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、ランプハウジングに設定されているD2S又はD2R規格に基づいた装着部に、取付け可能な車両用灯具の光源バルブであって、前記装着部に、取付け可能な外径寸法を有し且つ内部に、前方が開放した空間を有する口金の鍔と、該口金の鍔内の前側に、前後スライド可能な状態で収納されたスライダと、スライダの前部に固定されたガラス管球と、口金の鍔内の後側に収納され且つスライダと連結されて該スライダを前後にスライドさせる駆動部とを少なくとも備え、口金の鍔の側壁内に、前後方向に延びる端子を埋設し、口金の鍔の内部に、端子の前端が接続された第1端子を固定すると共に、スライダの側面に、前後方向に沿って第2端子を固定し、且つ第1端子の一部を第2端子に接触させて、第1端子と第2端子との導通状態が、常に維持されるようにした。 【0007】請求項1記載の発明によれば、口金の鍔の側壁内に埋設した端子により、電流をガラス管球付近まで導き、その電流を口金の鍔側に固定した第1端子と、スライダ側に固定した第2端子とにより形成した摺動接点を介して、ガラス管球に給電するため、ガラス管球をスライダさせるのに大きな駆動力を必要としない。また、ハーネスを用いず、口金の鍔内に埋設した端子を用いるため、D2S又はD2R規格に対応する細いサイズにも適用可能である。 【0008】請求項2記載の発明は、駆動部が双方向ソレノイドである。 【0009】請求項2記載の発明によれば、駆動部が双方向ソレノイドで、電流の印加時間が短いため、口金の鍔内に収納しても熱的な問題は生じない。 【0010】請求項3記載の発明は、駆動部がギアードモータで、該ギアードモータの回転軸の先端又はスライダの後端の一方に雄ねじ部を形成し、他方に該雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を形成した。 【0011】請求項3記載の発明によれば、ギアードモータの駆動力を雄ねじ部と雌ねじ部によりスライダに伝えて、該スライダを前後にスライドさせる構造のため、スライド量も大きく確保することができ、ソレノイドよりも大きなスライド力が得られる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。 【0013】図1は、この発明の第1実施形態を示す図である。この実施形態は、自動車のヘッドランプに関するものである。このヘッドランプは、前面にレンズを備え且つ後部にリフレクタRを有した図示せぬランプハウジングに、光源バルブ1を設けた構造になっている(図1は、この光源バルブ1を上から見た場合の断面構造を示している)。この光源バルブ1は、D2R規格に対応しており、ランプハウジングに設けられている図示せぬD2R規格の装着部に、そのまま取付けられるようになっている。 【0014】この光源バルブ1は、D2R規格の装着部に取付け可能な外径寸法を有し且つ内部に前方が開放した空間を有する口金の鍔2を備えている。この口金の鍔2の側壁における対向位置には、端子3が予めインサート成形されている(尚、側壁に前後方向に延びる細孔を形成して、そこに端子3を差し込む構造にしもて良い)。この端子3は、口金の鍔2の後端に取付けられた図示せぬソケット部から供給された電流を前方へ導くためのものである。 【0015】そして、口金の鍔2の内部には、端子3の前端に対応する位置に、斜めに延びる部分を有する第1端子Aが取付けられ、端子3の前端と溶接又は半田付けされることにより、端子3と第1端子Aとが導通状態となる。 【0016】また、口金の鍔2の内部には、スライダ4が前後スライド自在に挿入されている。スライダ4の前部には、HIDのガラス管球5がセメント(接着剤)により固定されている。ガラス管球5の中心には、電源線6が通過しており、その途中に、1つの発光部7が設けられている。電源線6は、ガラス管球5の先端で図示せぬアース線に接続され、ガラス管球5の基端部側に戻っている。 【0017】スライダ4の側面の対向位置には、それぞれ前後方向に沿って第2端子Bが取付けられている。一方の第2端子Bには、電源線6の端末が半田付けされ、他方の第2端子Bには、図示せぬアース線の端末が半田付けされている。この第2端子Bは、両方とも前後方向に沿ってフラットな表面を有し、その表面に第1端子Aの内側へ延びた部分を接触させている。 【0018】口金の鍔2内の後部には、「駆動部」としてのソレノイド8が固定されている。ソレノイド8は、双方タイプで、電流を流すたびに、ピン9が突出した状態と、引っ込んだ状態とを交互に切り換えることができ、ピン9が止まった後には、内部の磁石によりその状態が保持され、電気を流す必要がない。従って、小電力で且つ電気を流す時間が短いため、ソレノイド8が口金の鍔2内で加熱したりすることはない。 【0019】ソレノイド8のピン9の先端は、Eリング10により、スライダ4の後端と連結されている。この連結は、ピン9の角度変化を許容する「遊び」をもったもので、ソレノイド8の取付具合により、ピン9が必ずしも光軸と合致していなくても、ソレノイド8の駆動力をスライダ4へ確実に伝達できるようになっている。従って、ソレノイド8の駆動させることにより、スライダ4に固定されたガラス管球5を前後にスライドさせることができる。 【0020】口金の鍔2の前部に相当する位置のリフレクタRには、上部に大きめの切欠部(図示せず)を有する概略筒形の固定シェード11が固定されており、この固定シェード11の内部にガラス管球5が位置するようにしている。この固定シェード11は、リフレクタRの下部で反射して上向きのグレア光となる下向きの光を遮断するためのものである。 【0021】従って、前記ソレノイド8のピン9を突出させて、スライダ4及びガラス管球5を前方へスライドさせれば、リフレクタRの上部にて反射された光がロウビームになり、ピン9を引っ込めて、スライダ4及びガラス管球5を後方へスライドさせればハイビームになる。このように、1つの発光部7を有するHIDのガラス管球5でありながら、それを前後させることによりロウビームとハイビームとが切り換えられるため、2灯式のヘッドランプを構成することができる。 【0022】以上のように、この実施形態に係る光源バルブ1によれば、口金の鍔2の側壁内に埋設した端子3により電流をガラス管球5付近まで導き、その電流を第1端子Aと第2端子Bにより形成した摺動接点を介して、ガラス管球5に給電するため、ガラス管球5をスライダさせるのに大きな駆動力を必要としない。また、ハーネスを用いず、口金の鍔2内に埋設した端子3を用いるため、D2R規格に対応する細いサイズにも適用可能である。 【0023】また、光源バルブ1の内部において、ガラス管球5だけを前後にスライドさせる際に、大きな摺動抵抗が発生しないということは、ガラス管球5のリフレクタRに対する位置精度が高くなる。また、ガラス管球5を固定したスライダ4を、ソレノイド8に連結して直接駆動することも、ガラス管球5のスライド方向での位置精度向上に寄与している。 【0024】更に、ガラス管球5を動かすためのソレノイド8も光源バルブ1内に収納できる程度の小型のもので済み、ヘッドランプ自体の大型化を招くことはない。口金の鍔2が装着部のD2R規格に対応するものなので、装着部を規格外の構造に変更する必要がなく、既製品のD2R規格のバルブに代えて、本実施形態の光源バルブ1をそのまま取付けることができ、汎用性が高い。 【0025】図2は、この発明の第2実施形態を示す図である。この実施形態では、ソレノイドに代えて、ギアードモータ12を用いた例を示す。ギアードモータ12の回転軸の先端には雄ねじ部13が形成すると共に、この雄ねじ部13をスライダ14の後端に形成した雌ねじ部15内に螺合させている。そして、ギアードモータ12の回転軸を正逆方向に回転させることにより、スライダ14を前後にスライドさせることができる。 【0026】ギアードモータ12の駆動力を、雄ねじ部13と雌ねじ部15により、機械的にスライダ14に伝達しているため、ソレノイドよりも、より大きなスライド量の確保と、より大きなスライド力が得られる。尚、雄ねじ部13と雌ねじ部15は逆にしても良い。 【0027】尚、以上の説明では、D2R規格に対応する光源バルブ1を例にしたが、D2S規格に対応するものにしても良い。 【0028】 【発明の効果】この発明によれば、D2R規格に適合した口金と端子部を有するようにして、バルブを交換するだけで、ハイ、ローの配光が得られ、特別なコネクタや点灯回路を必要としない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000136 【氏名又は名称】市光工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年9月19日(2000.9.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−93219(P2002−93219A) |
| 【公開日】 |
平成14年3月29日(2002.3.29) |
| 【出願番号】 |
特願2000−284285(P2000−284285) |
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