| 【発明の名称】 |
車両用灯具 |
| 【発明者】 |
【氏名】夏目 和典
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| 【要約】 |
【課題】車両用灯具において、非点灯時における灯具意匠に斬新性を持たせることにより灯具の見映えを高める。
【解決手段】光源バルブ12を支持するランプボディ14と透光カバー16とで灯室を形成し、この灯室内に透光パネル18を設ける。そして、この透光パネル18の前面にハーフミラー処理を施してその全領域をハーフミラー部18Aとするとともに、ランプボディ14に透光パネル18を囲むようにして前後方向に延びる立壁部14Bを形成し、この立壁部14Bの内面に複数の擬似反射素子14Bs1を形成する。ハーフミラー部18Aは、非点灯時にこれを灯具前方から観察したとき該ハーフミラー部18Aに立壁部14Bが映って見えるよう、立壁部14Bに対して所定角度傾斜した傾斜面として形成する。これにより非点灯時には、立壁部14Bの内面に形成された複数の擬似反射素子14Bs1をハーフミラー部18Aに映し出して灯具意匠に斬新性を持たせる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源と、この光源の前方に設けられた透光パネルと、を備えてなる車両用灯具において、上記透光パネルの周囲の少なくとも一部に、略前後方向に延びる立壁部が設けられており、上記立壁部の内面に複数の擬似反射素子が形成されており、上記透光パネルの少なくとも一部の領域が、ハーフミラー処理が施されたハーフミラー部として構成されており、上記ハーフミラー部が、非点灯時に該ハーフミラー部を灯具前方から観察したとき該ハーフミラー部に上記立壁部が映って見えるよう、上記立壁部に対して所定角度傾斜した傾斜面として形成されている、ことを特徴とする車両用灯具。 【請求項2】 上記ハーフミラー部が曲面状に形成されている、ことを特徴とする請求項1記載の車両用灯具。 【請求項3】 上記光源を支持するランプボディと、このランプボディに取り付けられ、該ランプボディとで灯室を形成する透光カバーとを備えてなり、上記透光パネルが上記灯室内に設けられるとともに、上記立壁部が上記ランプボディまたは上記透光カバーの一部として形成されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用灯具。 【請求項4】 上記光源からの光を前方へ反射させるリフレクタを備えてなり、このリフレクタに複数の反射素子が形成されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の車両用灯具。 【請求項5】 上記透光パネルにおける上記光源の前方領域が、上記ハーフミラー処理が施されていない非ハーフミラー部または開口部として形成されている、ことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の車両用灯具。 【請求項6】 上記透光パネルが、略台形の縦断面形状で略水平方向に延びるように形成されており、該透光パネルの上部および下部が上記ハーフミラー部として形成されるとともに、該透光パネルの上下方向中央部が上記非ハーフミラー部として形成されており、上記上下方向中央部に複数のレンズ素子が形成されている、ことを特徴とする請求項5記載の車両用灯具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、車両用灯具に関するものであり、特にその見映えを向上させるための構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に車両用灯具は、光源と、この光源を支持するランプボディと、このランプボディに取り付けられた透光カバーとを備えているが、従来の車両用灯具においては点灯時と非点灯時とで灯具の見え方があまり変化しないので、灯具意匠の斬新さに欠けるという問題がある。 【0003】これに対し、実開平2−22505号公報に開示されているような、透光カバー(ライトカバー)にハーフミラー処理が施された灯具構成を採用すれば、点灯時には灯具内部が見えるようにする一方、非点灯時には透光カバーの外部光反射作用により灯具内部が見えないようにすることができ、これにより点灯時と非点灯時とで灯具の見え方を大きく変化させることが可能となる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公報記載の車両用灯具は単に透光カバーにハーフミラー処理が施されただけの構成であるので、非点灯時の灯具の見え方としては透光カバーに灯具前方の景色が白っぽく映って見えるにすぎない。このような見え方は、例えば車両のウィンドウにハーフミラーフィルムを貼付した場合のウィンドウの見え方と同様であり、意匠的に特に斬新性のあるものではなく、灯具の見映えを高める上で不十分である。 【0005】本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、非点灯時における灯具意匠に斬新性を持たせることにより灯具の見映えを高めることができる車両用灯具を提供することを目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本願発明は、ハーフミラー処理を施す対象およびその周辺の構造に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。 【0007】すなわち、本願発明に係る車両用灯具は、光源と、この光源の前方に設けられた透光パネルと、を備えてなる車両用灯具において、上記透光パネルの周囲の少なくとも一部に、略前後方向に延びる立壁部が設けられており、上記立壁部の内面に複数の擬似反射素子が形成されており、上記透光パネルの少なくとも一部の領域が、ハーフミラー処理が施されたハーフミラー部として構成されており、上記ハーフミラー部が、非点灯時に該ハーフミラー部を灯具前方から観察したとき該ハーフミラー部に上記立壁部が映って見えるよう、上記立壁部に対して所定角度傾斜した傾斜面として形成されている、ことを特徴とするものである。 【0008】上記「車両用灯具」は、光源の前方に透光パネルが設けられたものであれば、他の灯具構成部材の具体的構成については特に限定されるものではない。 【0009】上記「光源」の具体的構成は特に限定されるものではなく、例えば白熱バルブ、LED(発光ダイオード)等で構成することが可能である。また、この「光源」の数は、単一であってもよいし複数であってもよい。。 【0010】上記「透光パネル」は、光源の前方に設けられたものであれば、灯具前面に露出するアウタパネル(透孔カバー)であってもよいし、その後方に設けられるインナパネルであってもよい。また、この「透光パネル」は、素通しのパネルであってもよいし、レンズ素子が形成されたパネルであってもよい。 【0011】上記「立壁部」は、透光パネルの周囲の少なくとも一部において略前後方向に延びるものであれば、その具体的構成は特に限定されるものではなく、独立した部材として構成されたものであってもよいし、ランプボディあるいは車体側の部材等の一部として構成されたものであってもよい。 【0012】上記「擬似反射素子」は、立壁部の内面において凹凸状に形成されたものであれば、その具体的形状は特に限定されるものではなく、例えば、前後方向あるいは周方向に延びるシリンドリカル素子、魚眼素子、角錐状素子等が採用可能である。 【0013】上記「ハーフミラー部」は、非点灯時に該ハーフミラー部を灯具前方から観察したとき該ハーフミラー部に立壁部が映って見えるように形成されたものであれば、立壁部に対する傾斜角度や透光パネルにおける形成位置は特に限定されるものではない。 【0014】 【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に係る車両用灯具は、光源の前方に設けられた透光パネルの少なくとも一部の領域が、ハーフミラー処理が施されたハーフミラー部として構成されているので、この領域に関しては、点灯時には灯具内部が見えるようにする一方、非点灯時にはハーフミラー部の外部光反射作用によりその後方の灯具内部が見えないようにすることができ、これにより点灯時と非点灯時とで灯具の見え方を大きく変化させることが可能となる。 【0015】そして本願発明に係る車両用灯具は、透光パネルの周囲の少なくとも一部に、略前後方向に延びる立壁部が設けられるとともに、該立壁部の内面に複数の擬似反射素子が形成されており、また上記ハーフミラー部が、非点灯時にこれを灯具前方から観察したとき該ハーフミラー部に立壁部が映って見えるよう、立壁部に対して所定角度傾斜した傾斜面として形成されているので、立壁部の内面に形成された複数の擬似反射素子の像をハーフミラー部に映り込ませることができ、これにより非点灯時における灯具意匠に斬新性を持たせることができる。 【0016】このように本願発明によれば、非点灯時に灯具前方の景色が透光カバーに白っぽく映って見えるだけの従来の車両用灯具に比して、非点灯時における灯具意匠に斬新性を持たせることができ、これにより灯具の見映えを高めることができる。 【0017】なお、上記立壁部の内面に、複数の擬似反射素子を形成するのに加えて色彩を施すようにしてもよく、このようにすることによりハーフミラー部に映し込まれる意匠を一層斬新なものとすることができる。 【0018】上記構成において、ハーフミラー部を曲面状に形成するようにすれば、立壁部の内面に形成された複数の擬似反射素子を変形した像として映し出すことができるので、非点灯時における灯具意匠に一層の斬新性を持たせることができる。 【0019】また上記構成において、光源を支持するランプボディと、このランプボディに取り付けられ該ランプボディとで灯室を形成する透光カバーとを備えた灯具構成とし、透光パネルを灯室内に設けるとともに立壁部をランプボディまたは透光カバーの一部として形成するようにすれば、透光パネルの形状を比較的自由に設定することができ、また、立壁部の位置精度を高めることができるのでハーフミラー部に映り込む意匠を略狙いどおりのものとすることができる。 【0020】さらに上記構成において、光源からの光を前方へ反射させるリフレクタを備えた灯具構成とし、このリフレクタに複数の反射素子を形成するようにすれば、点灯時にこれら複数の反射素子が見えるようにすることができるので、点灯時における灯具意匠にも斬新性を持たせることができ、これにより点灯時と非点灯時とで灯具の見え方をより大きく変化させることが可能となる。 【0021】この場合において、上記「リフレクタ」は、独立した部材として構成されたものであってもよいし、ランプボディ等の一部として構成されたものであってもよい。 【0022】また上記構成において、透光パネルにおける光源の前方領域を、ハーフミラー処理が施されていない非ハーフミラー部または開口部として形成するようにすれば、次のような作用効果を得ることができる。 【0023】すなわち、ハーフミラー部は入射する光の一部を反射させてしまうので、点灯時に光源から灯具前方へ照射されるべき光の何割かがハーフミラー部の存在により失われてしまうこととなる。そこで、立壁部の映り込みに寄与する度合が比較的低い透光パネルの光源前方領域については、ハーフミラー処理が施されていない非ハーフミラー部または開口部として形成しておくことにより、非点灯時における立壁部の映り込み作用を略維持した上で、灯具配光に必要な光量を容易に確保することができる。しかも、このような構成とすることにより、非点灯時において非ハーフミラー部または開口部と透光パネルのそれ以外の部分との見え方を異なったものとすることができるので、灯具の見映えを一層高めることが可能となる。 【0024】その際、透光パネルを略台形の縦断面形状で略水平方向に延びるように形成し、その上部および下部をハーフミラー部として形成するとともに上下方向中央部を非ハーフミラー部として形成し、その上下方向中央部に複数のレンズ素子を形成するようにすれば、非ハーフミラー部を透して灯具内部がハッキリ見えてしまわないようにすることができるとともに、灯具配光制御を容易に行うことができる。この場合において、上記「複数のレンズ素子」は、透光パネルの内面、外面いずれに形成することも可能である。 【0025】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。まず、本願発明の第1実施形態について説明する。 【0026】図1は、本実施形態に係る車両用灯具10を示す正面図である。また、図2および3は、その側断面図であって、図2が非点灯時、図3が点灯時の様子を示す図である。 【0027】これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用灯具10は、横長矩形の輪郭形状を有するストップランプであって、車両前後方向に延びる光軸Ax上に設けられた光源バルブ(白熱バルブ)12と、この光源バルブ12を支持するランプボディ14と、このランプボディ14に取り付けられ、該ランプボディ14とで灯室を形成する素通し状の透光カバー16と、この透光カバー16とランプボディ14との間に位置するようにして設けられた透光パネル18とを備えてなっている。 【0028】上記ランプボディ14は、光源バルブ12のフィラメント12a(光源)からの光を前方(灯具としての前方であって車両としては後方。以下同様)へ反射させるリフレクタ部14A(リフレクタ)と、このリフレクタ部14Aの外周縁部から前方へ延びる立壁部14Bとを備えてなり、立壁部14Bの前端部において透光カバー16の外周縁部を固定支持するとともに、立壁部14Bの後端部において透光パネル18の外周縁部を固定支持するようになっている。 【0029】上記リフレクタ部14Aの内面は格子状に区分けされており、その各セグメントには複数の反射素子14Asが形成されている。これら各反射素子14Asは、光軸Axを中心軸としかつ該光軸Ax上におけるフィラメント12aの位置を焦点とする回転放物面を基準面として形成された凸状曲面からなり、フィラメント12aからの光を光軸Axと平行な軸線を中心にして上下および左右方向に所定角度の広がりで拡散反射させるようになっている。 【0030】上記立壁部14Bは、リフレクタ部14Aの外周縁部の全周にわたって形成されており、その内面には前後方向に延びる複数の擬似反射素子14Bs1が等ピッチで全周にわたって形成されている。 【0031】上記透光パネル18は、前方へ向けて突出する略く字形の縦断面形状で略水平方向に延びており、灯具正面視において図1に示すような寄せ棟屋根形の稜線が現れるように形成されている。この透光パネル18の前面には、アルミ真空蒸着等のハーフミラー処理が施されており、その全領域がハーフミラー部18Aとして構成されている。このハーフミラー部18Aは、立壁部14Bに対して所定角度(本実施形態においては約50°)傾斜した傾斜面として形成されている。次に本実施形態の作用効果について説明する。 【0032】光源バルブ12が非点灯の状態にある車両用灯具10を光軸Ax方向前方のアイポイントEから観察すると、図2に示すように、ハーフミラー部18Aの外部光反射作用により立壁部14Bがハーフミラー部18Aに映って見えるため、図4(a)に示すように、車両用灯具10は、立壁部14Bの内面に形成された複数の擬似反射素子14Bs1の像の映り込みにより縦横の縞状の意匠で見える。 【0033】一方、光源バルブ12が点灯している状態で車両用灯具10を上記アイポイントEから観察すると、図3に示すように、リフレクタ部14Aで反射し透光パネル18を透過した光源バルブ12からの光が見えるので、図4(b)に示すように、車両用灯具10は、リフレクタ部14Aを構成する複数の反射素子14Asの格子状の意匠が見える。 【0034】このように本実施形態においては、点灯時と非点灯時とで灯具の見え方を大きく変化させることができ、しかも、非点灯時には複数の擬似反射素子14Bs1が形成された立壁部14Bの内面が意匠面としてハーフミラー部18Aに映って見えるので、非点灯時に灯具前方の景色が透光カバーに白っぽく映って見えるだけの従来の車両用灯具に比して、非点灯時における灯具意匠に斬新性を持たせることができ、これにより灯具の見映えを高めることができる。次に、本願発明の第2実施形態について説明する。 【0035】図5は、本実施形態に係る車両用灯具110を示す正面図である。また、図6および7は、その側断面図であって、図6が非点灯時、図7が点灯時の様子を示す図である。 【0036】これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用灯具110は、透光パネル18の構成が第1実施形態と異なっているが、それ以外の構成は第1実施形態と同様である。 【0037】本実施形態においては、透光パネル18に光軸Axを中心とする横長矩形状の開口部18Bが形成されており、透光パネル18における開口部18Bの周辺領域は、第1実施形態と略同様の構成となっている。すなわち、上記周辺領域の前面は、その全領域がハーフミラー部18Aとして構成されており、このハーフミラー部18Aは、立壁部14Bに対して所定角度(本実施形態においては約45°)傾斜した傾斜面として形成されている。次に本実施形態の作用効果について説明する。 【0038】光源バルブ12が非点灯の状態にある車両用灯具110を光軸Ax方向前方のアイポイントEから観察すると、図6に示すように、ハーフミラー部18Aの外部光反射作用により立壁部14Bがハーフミラー部18Aに映り込む。このため、図8(a)に示すように、車両用灯具110は、立壁部14Bの内面に形成された複数の擬似反射素子14Bs1の像の映り込みにより縦横の縞状の意匠で見えるが、開口部18Bが形成されている部分は、該開口部18Bを介してリフレクタ部14Aが見えるため、その複数の反射素子14Asの格子状の意匠が見える。 【0039】一方、光源バルブ12が点灯している状態で車両用灯具110を上記アイポイントEから観察すると、図7に示すように、開口部18Bとして形成された部分のみならずその周辺部分についても、リフレクタ部14Aで反射した光源バルブ12からの光が見えるので、図8(b)に示すように、リフレクタ部14Aを構成する複数の反射素子14Asの格子状の意匠が見える。 【0040】ただし、透光パネル18へ入射したリフレクタ部14Aからの反射光の何割かはハーフミラー部18Aで反射するので、透光パネル18を介して前方へ照射される光は、開口部18Bを介して前方へ照射される光に比して光度がある程度減少する。このため、複数の反射素子14Asの格子状の意匠は、開口部18Bの部分に比してハーフミラー部18Aの部分がやや暗く見える。 【0041】このように本実施形態においても、第1実施形態とは異なった態様で、点灯時と非点灯時とで灯具の見え方を大きく変化させることができる。すなわち、本実施形態においても、非点灯時には複数の擬似反射素子14Bs1が形成された立壁部14Bの内面が意匠面としてハーフミラー部18Aに映って見えるので、非点灯時に灯具前方の景色が透光カバーに白っぽく映って見えるだけの従来の車両用灯具に比して、非点灯時における灯具意匠に斬新性を持たせることができ、これにより灯具の見映えを高めることができる。 【0042】また本実施形態においては、透光パネル18の一部が開口部18Bとして形成されているので、該開口部18Bを介して前方へ照射される光については、ハーフミラー部18Aを介して前方へ照射される光のように光度が減少してしまうのを防止することができる。しかも、この開口部18Bは、立壁部14Bの映り込みに寄与する度合が比較的低い透光パネル18の光軸Ax近傍領域に形成されているので、非点灯時における立壁部14Bの映り込み作用を略維持した上で、灯具配光に必要な光量を容易に確保することができる。図9は、上記第2実施形態の第1変形例を示す、図7と同様の図である。 【0043】図示のように、本変形例においては、リフレクタ部14Aに形成された複数の反射素子14Asの構成が第2実施形態と異なっている。 【0044】すなわち、本変形例においても、各反射素子14Asは、光軸Axを中心軸としかつ該光軸Ax上におけるフィラメント12aの位置を焦点とする回転放物面を基準面として形成された凸状曲面からなっているが、フィラメント12aからの光を第2実施形態に比して光軸Ax寄りに(具体的には光軸Axと平行な軸線の方向から光軸Ax寄りの斜め方向にかけて)拡散反射させるよう、第2実施形態よりも外周側の端部が前方へ変位した凸状曲面で構成されている。 【0045】このような構成を採用することにより、各反射素子14Asからの反射光の一部を光軸Ax方向前方のアイポイントEへ入射させるようにした上で、より多くの光を開口部18Bを介して前方へ照射することができる。そしてこれにより、点灯時にハーフミラー部18Aの後方に位置する反射素子14Asも光って見えるようにした上で、灯具配光に必要な光量を一層容易に確保することができる。図10は、上記第2実施形態の第2変形例を示す、図7と同様の図である。 【0046】図示のように、本変形例においては、透光パネル18の構成が第1変形例と異なっている。 【0047】すなわち、本変形例の透光パネル18は、第1変形例においては開口部18Bとして形成されている光軸Axの近傍領域が、ハーフミラー処理が施されていない鉛直平面状の非ハーフミラー部18Cとして形成されており、略台形の縦断面形状で水平方向に延びている。 【0048】上記非ハーフミラー部18C(上下方向中央部分)の後面には、その全域にわたって複数のレンズ素子18Csが形成されている。これら各レンズ素子18Csは、魚眼レンズ状に形成されている。 【0049】このような構成を採用することにより、第1変形例と同様の作用効果を得ることができるようにした上で、さらに次のような作用効果を得ることができる。 【0050】すなわち、透光パネル18における光軸Axの近傍領域に複数のレンズ素子18Csを有する非ハーフミラー部18Cが形成されているので、図11に示すように、点灯時・非点灯時共に、非ハーフミラー部18Cを透して灯具内部がハッキリ見えてしまわないようにすることができるとともに、第1・第2実施形態とは異なった態様で、点灯時と非点灯時とで灯具の見え方を大きく変化させることができる。また、各レンズ素子18Csの表面形状を適宜設定することにより、灯具配光制御を容易に行うことができる。図12は、上記第2実施形態の第3変形例を示す、図6と同様の図である。 【0051】図示のように、本変形例においては、透光パネル18および立壁部14Bの構成が第2実施形態と異なっている。 【0052】すなわち、本変形例の透光パネル18は、そのハーフミラー部18Aが、周方向に延びる凸状シリンドリカル曲面で構成されており、また本変形例の立壁部14Bは、前方へ向けてやや外周側へ広がるように形成されており、その内面には、該立壁部14Bに沿って周方向に延びる複数の擬似反射素子14Bs2が前後方向に等ピッチで形成されている。 【0053】このような構成を採用することにより、立壁部14Bの内面に施された凹凸形状を変形した像として透光パネル18に映し出すことができるので、非点灯時における灯具意匠に一層の斬新性を持たせることができる。具体的には、図13(a)に示すように、前後方向に等ピッチで形成された擬似反射素子14Bs2をピッチが徐変する縞状の意匠で透光パネル18に映し出すことができる。 【0054】上記第1・第2実施形態およびその変形例においては、透光パネル18がランプボディ14と透光カバー16とで形成される灯室内に設けられているので、透光パネル18の形状を比較的自由に設定することができる。また、立壁部14Bがランプボディ14の一部として形成されているので、立壁部14Bの位置精度を高めることができ、これによりハーフミラー部18Aに映り込む意匠を略狙いどおりのものとすることができる。次に、本願発明の第3実施形態について説明する。 【0055】図14は、本実施形態に係る車両用灯具210を示す側断面図であって、非点灯時の様子を示す図である。 【0056】図示のように、本実施形態に係る車両用灯具210は、透光パネル18が透光カバーとしての機能を有するアウタパネルとして構成されるとともに、この透光パネル18の周囲を囲むようにして前後方向へ延びるフランジ状の立壁部2Aが車体側パネル2の一部として構成されており、この立壁部2Aの内面に前後方向に延びる複数の擬似反射素子2Asが等ピッチで全周にわたって形成されている点で、第1実施形態とは異なった構成となっている。 【0057】本実施形態のような構成を採用した場合にも、車両用灯具210を光軸Ax方向前方のアイポイントEから観察したときの車両用灯具210の見え方を、点灯時・非点灯時共に、図4に示す第1実施形態の見え方と略同様の見え方とすることができる。 【0058】上記各実施形態および各変形例においては、ランプボディ14が光源バルブ12からの光を前方へ反射させるリフレクタ部14Aを備えており、このリフレクタ部14Aに複数の反射素子14Asが形成されているので、点灯時にこれら複数の反射素子14Asが見えるようにすることができる。そしてこれにより点灯時における灯具意匠にも斬新性を持たせることができるので、点灯時と非点灯時とで灯具の見え方をより大きく変化させることができる。次に、本願発明の第4実施形態について説明する。 【0059】図15は、本実施形態に係る車両用灯具310を示す正面図である。また、図16および17は、その側断面図であって、図16が非点灯時、図17が点灯時の様子を示す図である。 【0060】これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用灯具310もストップランプであるが、その光源として複数の(3個の)LED22が用いられている。これら各LED22は、水平方向に所定間隔をおいて配置されている。 【0061】また本実施形態においては、上記各実施形態および各変形例のようにランプボディ14の一部として構成されたリフレクタ部14Aの代わりに、灯室内にリフレクタ24が独立した部材として設けられている。このリフレクタ24には、各LED22に対応する位置に小反射面24aが各々形成されている。これら各小反射面24aは、灯具正面視において横長楕円形に形成されており、LED22からの光を前方へやや拡散させるようにして反射させる曲面状に形成されている。リフレクタ24における各小反射面24aの周辺部分は、緩やかな凹曲面24bで形成されている。 【0062】本実施形態の透光パネル18は、3個の小反射面24aの前方に位置する横長矩形領域が、ハーフミラー処理が施されていない鉛直平面状の非ハーフミラー部18C(上下方向中央部分)として構成されており、その周辺領域がハーフミラー部18Aとして構成されている。非ハーフミラー部18Cの後面には、その全域にわたって複数のレンズ素子18Csが形成されている。これら各レンズ素子18Csは魚眼レンズ状に形成されている。一方、ハーフミラー部18Aは、周方向に延びる凸状シリンドリカル曲面で構成されている。 【0063】本実施形態の立壁部14Bは、前方へ向けてやや外周側へ広がるように形成されており、その内面には複数の擬似反射素子14Bs3が等ピッチで格子状に形成されている。これら各擬似反射素子14Bs3は魚眼レンズ状に形成されている。次に本実施形態の作用効果について説明する。 【0064】各LED22が非点灯の状態にある車両用灯具310を光軸Ax方向前方のアイポイントEから観察すると、図16に示すように、ハーフミラー部18Aの外部光反射作用により立壁部14Bがハーフミラー部18Aに映り込む。このため、図18(a)に示すように、車両用灯具310は、立壁部14Bの内面に形成された複数の擬似反射素子14Bs3の像の映り込みにより格子状の意匠で見える。その際、ハーフミラー部18Aは周方向に延びる凸状シリンドリカル曲面で構成されているので、等ピッチで格子状に形成された複数の擬似反射素子14Bs3を、ピッチが一方向に徐変する変形格子状の意匠で透光パネル18のハーフミラー部18Aに映し出すことができる。また、透光パネル18の非ハーフミラー部18Cは、複数のレンズ素子18Csが格子状の意匠で見える。 【0065】一方、各LED22が点灯している状態で車両用灯具310を上記アイポイントEから観察すると、図17に示すように、3個のLED22からの直射光および小反射面24aで反射した光が非ハーフミラー部18Cに入射し、これがアイポイントEへ到達する。このため、図18(b)に示すように、3個のLED22が最も明るく光って見え、その周囲の3箇所の小反射面24aが次に明るく光って見え、その周囲の非ハーフミラー部18Cの部分がある程度明るく光って見える。リフレクタ24の凹曲面24bは、各LED22からの直射光は入射しないが、灯室内に発生する反射散乱光の反射により仄かに光るので、これがハーフミラー部18Aを介して見える。 【0066】このように本実施形態においても、第1〜第3実施形態とは異なった態様で、点灯時と非点灯時とで灯具の見え方を大きく変化させることができる。すなわち、本実施形態においても、非点灯時には複数の擬似反射素子14Bs3が形成された立壁部14Bの内面が意匠面としてハーフミラー部18Aに映って見えるので、非点灯時に灯具前方の景色が透光カバーに白っぽく映って見えるだけの従来の車両用灯具に比して、非点灯時における灯具意匠に斬新性を持たせることができ、これにより灯具の見映えを高めることができる。 【0067】特に本実施形態においては、光源として複数のLED22が用いられているので、光源バルブ12のフィラメント12aを光源として用いた場合とは全く異なる趣きで灯具が見えるようにすることができる。 【0068】また本実施形態においては、非点灯時に透光パネル18のハーフミラー部18Aに映し出されていた変形格子状の意匠が、点灯時にはリフレクタ24の凹曲面24bの無模様の意匠に変化するので、点灯時と非点灯時とで灯具の見え方を著しく変化させることができる。 【0069】なお、本実施形態において、LED22の数や配置を変更したり、各小反射面24aの形状を変更したりすることにより、さらに異なった灯具意匠を創出することが可能である。 【0070】上記各実施形態および各変形例においては、車両用灯具10、110、210、310がストップランプである場合について説明したが、他の種類の車両用灯具においても上記各実施形態および各変形例と同様の構成を採用することによりこれらと同様の作用効果を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001133 【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
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| 【出願日】 |
平成12年9月11日(2000.9.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099999 【弁理士】 【氏名又は名称】森山 隆
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| 【公開番号】 |
特開2002−93209(P2002−93209A) |
| 【公開日】 |
平成14年3月29日(2002.3.29) |
| 【出願番号】 |
特願2000−275614(P2000−275614) |
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