| 【発明の名称】 |
光源装置、光源システムおよび照明装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】湯浅 邦夫
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| 【要約】 |
【課題】ランプの短寿命化を抑制し、所定の偏光角を持つ光を効率良く出力する光源装置を比較的簡単な方法で、大型化せずに提供すること。
【解決手段】中管2内部に発光管1を収納し内部を真空に保持し、中管2を反射鏡3に収納する。反射鏡3の前面ガラス32には所定の偏光角の光を透過させ、他の偏光角の光を反射させる反射偏光板5を付設している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】透光性容器に放電媒体を封入してなる高圧放電ランプ発光管と;発光管を収納し内部を真空に封止してなる中管と;投光開口を有し、中管を収納する反射鏡と;投光開口に設けらる所定の偏光角の光を透過させ、他の偏光角の光を反射させる反射偏光板と;を具備していることを特徴とする光源装置。 【請求項2】請求項1の光源装置と;光源装置の反射偏光板を透過した光を制御可能な光制御手段と;を具備したことを特徴とする光源システム。 【請求項3】照明装置本体と;照明装置本体に収納される請求項2記載の光源システムと;を具備したことを特徴とする照明装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高圧放電ランプを光源に用いる光源装置、光源システムおよび照明装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、液晶プロジェクタなどの光源として、高輝度、高効率の特徴を有している高圧放電ランプが用いられてきた。この種の液晶プロジェクタは、光源からの光をRGBの三色に分けた後、偏光板を通してある所定の偏光角を有する光のみ液晶パネルに当てて、各色成分の制御を行って来た。すなわち、液晶分子の配列に対して通過する所定の偏光角の光のみがその色として認識されることから、上記液晶分子の配列を変えることによって光の制御を行なっている。 【0003】しかしながらこうした方法では高圧放電ランプから発光される光の所定の偏光角を有する光しか使用することができず、このため、その他の偏光分の光を捨て去ることになり、効率が悪かった。 【0004】このため、特開平10−172326号公報には、光源から発した光の内、所定の偏光角の光のみを透過させその他の偏光角の光は反射させこの反射された光を光源に再指向させるように配置された反射器を備えることによって、光源の温度を上昇させ、光源の効率を上げる光源の効率向上方法及び高効率ランプ装置(従来例1)が記載されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例1に記載の高効率ランプ装置を用いると、ランプ温度が上昇することによってランプの高効率が図れるが、ランプの発光を発光管および反射鏡に何回も入射するため発光管および反射鏡がかなり高温となってしまう。 【0006】このようにランプの温度を上昇させると、点灯時特に水平点灯時や明細書に度々上げられている球状体の光源では、ランプ上部が局部的に加熱され、その部分近傍での封入物と発光管材料との望まない反応による失透やランプ電極の温度上昇による黒化、甚だしい場合には破裂が生じるという不具合があった。 【0007】また、反射鏡もかなりの高温となるため、反射偏光板の耐熱を高く必要があり、または、反射偏光板と反射鏡の距離を大きく取ることによって、この反射偏光板が高温となるのを抑制しなければならなかった。 【0008】このため、反射偏光板が高価なものとなる、または、光源装置が大きくなるなどの不具合が生じていた。 【0009】本発明ではこうした不具合を取り除くため、発光管の温度が不要に上昇せずに、ランプが短寿命となるのを抑制し、安価な反射偏光板を用いて、かつ小型化できる光源装置、光源システムおよび照明装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明の光源装置は、透光性容器に放電媒体を封入してなる高圧放電ランプ発光管と;発光管を収納し内部を真空に封止してなる中管と;投光開口を有し、中管を収納する反射鏡と;投光開口に設けられる所定の偏光角の光を透過させ、他の偏光角の光を反射させる反射偏光板と;を具備している。 【0011】本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。 【0012】高圧放電ランプ発光管は、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどの高圧放電ランプ全般の発光管に適用することができる。したがって、発光管はその材質および封入する放電媒体を高圧放電ランプの種類に応じて適宜選択することができるものとする。また、電極を有する一般的な高圧放電ランプの他、電極を有さずにマイクロ波等の電磁波によって発光するものを許容する。 【0013】放電媒体は、エネルギーが付勢され発光するものであればよく、例えば水銀、ハロゲン化金属および希ガスを使用することができる。 【0014】また、透光性容器としては、石英ガラスの他、アルミナ等からなる透光性セラミックを使用してもよい。発光管は電極が封止される封止部を有していてもよく例えば、発光部の両側に封止部が存在するいわゆる両封止形のものの他、片側のみに封止部があるいわゆる片封止形のものを採用することができる。 【0015】中管は、管全体が透光性材料にて形成されるのが好ましいがこれに限定されない。真空状態とは0.1Pa以下、好ましくは0.01Pa以下の真空度を意味する。また、中管の真空度を発光管の寿命中好適に保つために中管内部にゲッターを封入することも許容する。 【0016】また、中管の内面または外面に赤外反射膜などを被覆させることによって、発光管からの光が再び発光管に入射され発光管の温度が不要に上昇することを抑制することができる【0017】反射鏡は、高圧放電ランプから発生する光を所望の配光にて投影させる機能を有している。このための形状は投光開口部と反射面である回転楕円形状および回転二次放射曲線形状などの形状を許容する。また、この反射鏡のランプを収納する反射面内面に薄膜多層反射膜を蒸着するなどして、反射鏡の反射効率を上げ、光利用率をあげることも許容する。また、投光開口部には、保護ガラスを固着させて、万一のランプの破損の際にランプの破片が飛散するのを防止することもできる。 【0018】反射偏光板は、反射鏡の投光開口部に付設されている。投光開口部に前面ガラスが取りつけられているときは、前面ガラスの外面または内面に付設させても良い。反射偏光板は、所定の偏光角の光を透過させ、他の偏光角の光を反射させる機能を有しているものであり、ガラスのような投光性の基板の表面に被覆された誘電体フィルム、多層複屈折ポリマーの反射性偏光フィルムなどを許容する。 【0019】請求項1の発明によれば、中管の内部を真空に保持して発光管を内部に収納することによって、発光管の温度が反射偏光板に伝導するのを抑制でき、反射偏光板を付設する反射鏡および反射鏡の投光開口部の温度を低減させる事ができる。これによって、安価な反射偏光板を用いることができ、光学装置のコスト上昇を抑えることができる。また、反射偏光板と発光管の距離を小さくしても反射偏光板の温度の上昇を抑えられるため光源装置の小形化が図れる。 【0020】また、発光管から発せられ反射される光が直接発光管に戻ることがないため、発光管の温度が必用以上に上昇することを抑制することができ、発光管が高温となることによる短寿命化を抑止することができるものである。 【0021】請求項2の発明の光源システムは、請求項1の光源装置と;光源装置の反射偏光板を透過した光を制御可能な光制御手段と;を具備している。 【0022】光抑制手段は、良く知られているものの例としては、液晶パネルを用いたものが知られている。光源装置からは所定の偏光角の光が出力されているため、液晶パネルで制御可能な偏向角のみを光源装置で透過させるようにすれば、液晶パネルでの光利用効率の向上できる光源システムを提供できる。 【0023】その他、光源装置から得られる光を少なくとももう1枚の偏光板を光抑制手段として用いることによって、光の制御を行なえ、光利用効率の良い光源システムが提供できる。 【0024】請求項2の発明によれば、請求項1の効果を奏する光源システムを提供できるほか、光利用効率の向上できる光源システムを提供できる。また、従来調光することの困難であった高圧放電ランプを簡単な方法で全調光することができ、しかも、調光時に光色を変化させることなく調光制御することができる効果を奏している。 【0025】請求項3の発明の照明装置は、照明装置本体と;照明装置本体に収納される請求項2記載の光源システムと;を具備している。 【0026】照明装置は、高圧放電ランプと反射鏡を組み合わせた状態で所定の偏光角の光の配光を利用するものおよび高圧放電ランプの調光を利用するものであれば良く、用途としては、一般照明装置、または、プロジェクタ装置、スポットライト装置、自動車のヘッドライト装置などを許容する。 【0027】 【発明の実施形態】本発明の光源装置の第1の実施形態を図1を参照して説明する。図1は、本実施形態の光源装置の断面図である。 【0028】発光管1はセラミックメタルハライドランプを用いており、定格ランプ電力は35Wである。発光管1の発光部11には、放電媒体として水銀 3mg、沃化ナトリウム 0.1mg、沃化タリウム 0.2mgなどのハロゲン化金属および所定の希ガスが 27kPa封入されている。また、発光部には一対の電極12が封止部13で封着されている。電極12は、タングステンのような高融点金属からなり、電極12はニオブからなる外部リード線15と直列に接続されている。外部リード線15と封止部13の部分で気密に封着されている。 【0029】中管2は、半円筒状の石英ガラスにて構成されている。発光管1の外部リード線15が支持導体22と中管封止用のモリブデン箔23に直列接続され、中管封止部21と気密に封止されたのち、中管2のチップ部22に取りつけられていた排気管(図示しない)により、中管2内部が真空に排気されチップオフされている。中管封止用のモリブデン箔23は中管リード線24が接続され口金4と電気的に接続される。 【0030】反射鏡3は、反射部31と前面ガラス部32より構成される。反射部31は、内面に発光管の光を反射させる特性を持つアルミニウム蒸着膜による反射材(図示しない)が蒸着されている。また、前面ガラス32は万一の発光管1が破損の際に破片が飛散しないように反射部31と前面ガラス部32は封着によって接合され反射鏡3は一体化されている。 【0031】反射鏡3の前面ガラス32と対向する反射部31には開口部を有しており、中管2が挿入され口金4と接続される。発光管1に封装された一対の電極12はそれぞれ外部リード線15、中管封止用のモリブデン箔23、支持体22、中管リード線24を介して口金4と電気的に接続されている。 【0032】前面ガラス32には、反射偏光板5が被着されている。発光管の点灯中に、この前面ガラス32の外面の温度を測定したところ80℃であった。このため反射偏光板5を直接被着させることができるものである。 【0033】第1の実施形態の作用について説明する。本実施形態の光源装置であれば、発光管1の周囲は中管2によって真空に保たれているので、発光管1の点灯中、発光部11と中管2の間が断熱される。このため、前面ガラス32の温度が低減でき、反射偏光板5を前面ガラス32に取りつけることができる。このため光源装置の大きさが大きくなることを抑制している。 【0034】さてこのように構成された光源装置は、発光管1から出た光はある所定の偏光角を持つ光のみが反射偏光板5の外側に照射される。その他の偏向角をもつ光は前面ガラス4を通過後反射偏光板5の部分で反射され、主として反射鏡の反射部31の部分でさらに反射してその偏光角を変え再び、反射偏光板5に向かう。中管2、反射部31や反射偏光板5などでの光の損失はあるものの、このようにして、多くの光は最終的には反射偏光板5を通って、ある所定の偏光角のみを持った光として光源装置の外に提供される。 【0035】実験によれば上記のように構成した光源装置は、光利用効率はは75%であった。また光源装置からの光は全て所定の偏光角成分のみとなっている。これは従来光源装置のようにランプから離れた位置に偏光面を置いた場合の光利用率が50%であったものと比較すると25%の効率アップを図ることができた。 【0036】本発明の光源装置の第2の実施形態を図2を参照して説明する。図1は、本実施形態の光源装置の断面図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付してある。 【0037】発光管10は片封止形のメタルハライドランプを用いており、定格ランプ電力は150Wである。発光管1の発光部11には、放電媒体として水銀 26mg、沃化スカンジウム 1.56mg、沃化タリウム 0.48mgなどのハロゲン化金属および所定の希ガスが封入されている。また、発光部には一対の電極12が封止部13で封止されている。電極12は、タングステンおよびレニウムの高融点金属の合金からなり、電極12はモリブデン箔14及び外部リード線15と直列に接続されている。封止部13は、このモリブテン箔14の部分で気密に封止されている。 【0038】中管2は、半円筒状の石英ガラスにて構成されている。発光管1の外部リード線15が中管封止用のモリブデン箔23に接続され、中管封止部21と気密に封止されたのち、中管2のチップ部22に取りつけられていた排気管(図示しない)より中管2内部が真空に排気されチップオフされている。中管封止用のモリブデン箔23は中管リード線24が接続され口金4と電気的に接続される。 【0039】反射鏡3は、反射部31と前面ガラス部32より構成される。反射部31は、内面に発光管の光を反射させる特性を持つ反射材(図示しない)が蒸着されている。また、前面ガラス32は発光管1の発光をより所望の配光にするためにレンズ機能を有している。反射部31と前面ガラス部32は封着によって接合され反射鏡3は一体化されている。 【0040】反射鏡3の内部は常温状態で52kPaとなる圧力の窒素を封入して、反射鏡3を封止している。 【0041】反射鏡3の前面ガラス32と対向する反射部31には口金4が取りつけられている。口金4は、発光管1に封装された一対の電極12と発光管のモリブデン箔14、外部リード線15、中管封止用のモリブデン箔23、中管リード線24を介して口金4と電気的に接続されている。 【0042】第2の実施形態においても、このように構成された光源装置は、発光管1から出た光はある所定の偏光のみが反射偏光板5の外側に照射される。その他の偏向角をもつ光は前面ガラス4を通過後反射偏光板5の部分で反射され、主として反射鏡の反射部31の部分でさらに反射してその偏光角を変え再び、反射偏光板5に向かう。中管2、反射部31や反射偏光板5などでの光の損失はあるものの、このようにして、多くの光は最終的には反射偏光板5を通って、ある一偏光角のみを持った光としてランプ外に提供される。 【0043】このように構成した光源装置においても従来も光源装置のようにランプから離れた位置に偏光板を配置した場合と比較すると、20%の光利用率の向上が図れた。 【0044】次に、本発明の光源システムの実施形態を図3を参照して説明する。図3は、光源装置6に第1の実施形態の光源装置を用いた光源システムのブロック図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付してある。 【0045】図において、光源装置6は、中管2の内部に第1の実施形態に示したセラミックメタルハライドランプ(図示しない)を収納している。反射鏡3の前面ガラス32の外面には反射偏光板5が付設されているものである。 【0046】この光源装置6を光源システム本体7に収納し、反射鏡3の開口側に回転可能な偏光装置71を設置する。この偏光装置71は偏光制御装置72によって回転することができる。 【0047】この光源システムの動作を説明する。光源装置6から照射される光は所定の偏向角を持った光のみであるため偏光装置71の角度によって光源システム本体7から照射される光が制御される。このため、偏光装置71の角度を偏光制御装置72によって変化させることで、光源システム本体7から照射される光量を制御するものである。 【0048】この光源システムを用いることで、比較的簡単な方法によって従来調光が困難であった高圧放電ランプの調光を可能にするものである。また、光の調光制御が従来のランプ入力電力によるものではないので、光色が変化することなく調光することが可能となる。また、光源装置6を比較的小形にすることができるのでこの光源システムも小形となる。 【0049】光色を変化させることなく調光できるため、この光源システムは、店舗照明、スタジオなどのスポットライトなどに適用すると好適である。 【0050】本発明の第4の実施形態を図5に基づいて説明する。本実施形態は、第1の実施形態の光源装置6を用いて液晶プロジェクタ8を形成したものである。すなわち、この液晶プロジェクタ8は、高圧放電ランプ点灯装置BTに接続された発光管1と、液晶駆動手段52により駆動される液晶表示パネル83と、光源装置6の照射を液晶表示パネル83を通した光をスクリーン84に投光する光学系85、すなわち、ミラー86とレンズ87と、点灯手段BT、光源装置6、液晶駆動手段82、液晶表示パネル83および光学系85を収容するとともに液晶表示パネル83を透過した光をスクリーン84に投光させる開口88が形成された筐体89からなる液晶プロジェクタ8の例である。 【0051】本実施形態の液晶プロジェクタは、光源装置6から照射される光が所定の偏向角を持つ光のみを照射しており、またその効率も向上しているため、液晶プロジェクタとしたときの光利用効率を更に向上できる。 【0052】このため、スクリーンが明るい液晶プロジェクタを比較的簡単な方法で、大型化することなく提供可能となる。 【0053】 【発明の効果】請求項1の発明によれば、安価な反射偏光板を用いることができ、光学装置のコスト上昇を抑えることができる。また、反射偏光板と発光管の距離を小さくしても反射偏光板の温度の上昇を抑えられるため光源装置の小形化が図れる。 【0054】また、発光管から発せられ反射される光が直接発光管に戻ることがないため、発光管の温度が必用以上に上昇することを抑制することができ、発光管が高温となることによる短寿命化を抑止することができるものである。 【0055】請求項2の発明によれば、請求項1の効果に加えて、さらに光利用効率を向上できる光源システムを提供できる。また、従来調光することの困難であった高圧放電ランプの調光が簡単な方法で広い範囲で全調光することができ、しかも、調光に伴って光色が変化を生じることなく調光制御することができる効果を奏している。 【0056】請求項3の発明によれば、請求項2の効果を奏する照明装置を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003757 【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年9月14日(2000.9.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101834 【弁理士】 【氏名又は名称】和泉 順一
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| 【公開番号】 |
特開2002−93203(P2002−93203A) |
| 【公開日】 |
平成14年3月29日(2002.3.29) |
| 【出願番号】 |
特願2000−279206(P2000−279206) |
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