| 【発明の名称】 |
照準装置及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】水野 博道
【氏名】伊藤 寿
【氏名】辰巳 洋一
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| 【要約】 |
【課題】従来の照準装置では、前照灯の組立時にハウジング内で調整ネジとナットとの係着を行わせるものであり、煩雑であると共に正確な寸法での係着ができず、組立後には照準工程が必要となり手間の係るものとなっていた。
【解決手段】本発明により、ピボット付ナット3のナット部31には軸方向に沿うスリット31aが設けられて調整ネジ2をこのスリット31aに押圧することで拡がり嵌着する構成とされ、ナット受け4はピボット付ナット3のナット部31を外径で挟み保持する構成とされた照準装置1としたことで、調整ネジとピボット付ナットとを予めに治具による所定寸法での組付を可能とし、前照灯の組立工程終了後の最終照準工程を省略可能とし課題を解決する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 調整ネジと、ピボット付ナットと、ナット受けと、ピボットホルダと、調整ネジ受けとから成る照準装置であり、前記ピボット付ナットのナット部には軸方向に沿うスリットが設けられて前記調整ネジをこのスリットに押圧することで拡がり嵌着する構成とされ、前記ナット受けと調整ネジ受けとはハウジングに設けられて前記ナット受けは前記ピボット付ナットのナット部を外径で挟み保持する構成とされて両者の嵌着が行われたときには前記調整ネジとは螺合状態で係着し、前記ピボットホルダは反射鏡に設けられて前記ピボット付ナットのナット部と揺動自在に係着し、且つ、前記ナット受けと、ピボットホルダと、調整ネジ受けとは前記調整ネジの軸に沿う係着方向とされていることを特徴とする照準装置。 【請求項2】 前記調整ネジとピボット付ナットとの嵌着が、調整ネジに対するピボット付ナットの位置を規制する治具をもって行われるものとされ、前記治具はこの照準装置を採用する前照灯の機種毎に適正な位置のものが用意され、機種に応じる選択が行われて、これにより前照灯組立工程での照準工程を不要とすることを特徴とする照準装置の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】本発明は車両用の前照灯に関するものであり、詳細には前照灯を車体に取付けた際に照射方向が適正となるように、反射鏡の向きを調整するために設けられる照準装置の構成及びその製造方法に係るものである。 【0002】 【従来の技術】従来の前照灯90における照準装置80の構成の例を示すものが図6、図7であり、反射鏡91の例えば向かって右下隅にはボールジョイント81が設けられ、この反射鏡91を車体に取付けた状態におけるボールジョイント81の垂直方向の上方となる右上隅と、水平方向となる左下隅(図示せず)には調整ナット82が設けられている。 【0003】また、ハウジング92の右下隅にはボール受け81aが前記ボールジョイント81に対応し、右上隅には垂直用の調整ネジ82aが、左下隅には水平用の調整ネジ82(図示せず)aがそれぞれの調整ナット82に対応する位置として、それぞれに設けられている。 【0004】そして、先ず、ボールジョイント81をボールジョイント受け81aに嵌着し、しかる後にそれぞれが対応する調整ネジ82aと調整ナット82とを螺合させることで、反射鏡91とハウジング92との取付けを行うものであり、その後にはレンズ93を取付けて前照灯90の組立は完了する。 【0005】尚、図7に示すものは、調整ナット82と調整ネジ82aとの構成を詳細に示すものであり、前記調整ナット82は反射鏡91の背面に略コ字状として設けられたナットホルダ82bに取付けられ、調整ネジ82aは一方の端部近傍でハウジング92に回動自在として取付けられていて、ハウジング92の外面から、この調整ネジ82aを回動させることで、垂直用ナット82は調整ネジ82a上を前後に移動し反射鏡91の向きをボールジョイント81を回動の中心として変更するものとなる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記した従来の構成の照準装置80において第一には、前照灯90を組立てる工程中の反射鏡91とハウジング92との取付工程において、調整ネジ82aと調整ナット82とを直接に目視で確認することが困難なハウジング92内で螺合させ、且つ、それぞれの調整ナット82が対応するそれぞれの調整ネジ82aの適宜位置に達するまでねじ込まなければ成らないものとなるので、組立工程が難かしく且つ時間がかかるものとなる問題点を生じている。 【0007】また第二には、上記したように目視で確認することが困難なハウジング92内でそれぞれの調整ナット82と調整ネジ82aの螺合が行われるので、それぞれの調整ネジ82aに対するそれぞれの調整ナット82の位置出しが困難であり、結果としてハウジング92に対する反射鏡91の取付方向にバラツキが多く、例えば前照灯90としての組立が終了した時点で、反射鏡91の照射方向に対する再調整を行わざるを得ないものとなり、工数が増加する問題点も生じている。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記した従来の課題を解決するための具体的手段として、調整ネジと、ピボット付ナットと、ナット受けと、ピボットホルダと、調整ネジ受けとから成る照準装置であり、前記ピボット付ナットのナット部には軸方向に沿うスリットが設けられて前記調整ネジをこのスリットに押圧することで拡がり嵌着する構成とされ、前記ナット受けと調整ネジ受けとはハウジングに設けられて前記ナット受けは前記ピボット付ナットのナット部を外径で挟み保持する構成とされて両者の嵌着が行われたときには前記調整ネジとは螺合状態で係着し、前記ピボットホルダは反射鏡に設けられて前記ピボット付ナットのナット部と揺動自在に係着し、且つ、前記ナット受けと、ピボットホルダと、調整ネジ受けとは前記調整ネジの軸に沿う係着方向とされていることを特徴とする照準装置、及び、その製造方法を提供することで課題を解決するものである。 【0009】 【発明の実施の形態】つぎに、本発明を図に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1に符号1で示すものは本発明に係る照準装置であり、この照準装置1は、調整ネジ2と、ピボット付ナット3と、ナット受け4と、ピボットホルダ5と、調整ネジ受け6とから構成されている。 【0010】前記調整ネジ2は、一端で前照灯10のハウジング11に設けられる調整ネジ受け6に回動自在に係着されるものであり、この調整ネジ2にはハウジング11の外側に露出するようにギア2aが取付けられていて、前照灯10の外側から照準作業が行えるようにされている。 【0011】また、前記調整ネジ2の他端にはピボット付ナット3がナット部31で螺合され、また、ナット部31は前記ハウジング11に設けられたナット受け4に、調整ネジ2の軸X方向に摺動自在として係合されているので、前記調整ネジ2を回転させることで軸X方向に沿い移動する。尚、このときの移動方向は前記調整ネジ2の回転方向により前進、後退の選択が自在である。 【0012】そして、前記ピボット付ナット3にはボールジョイント状とされたピボット部32が、この実施形態においては前記調整ネジ2と同軸として設けられ、このピボット部32は反射鏡12の背面などに設けられたピボットホルダ5に嵌着されている。また、図示は省略するが前記反射鏡12には、ピボット部32とピボットホルダ5とほぼ同様な構成とされ、調整ネジ2による移動機構を持たない支点が設けられ、照準装置1は前記支点を回転の中心として反射鏡12の向きを変更するものと成る。 【0013】図2及び図3は、照準装置1の要部である調整ネジ2、ピボット付ナット3、及び、ナット受け4の構成を示すものであり、本発明では前記調整ネジ2とピボット付ナット3との係着は、通常のネジとナットの係着の如く螺合によるものではなく、圧入もしくは挟着により行うものとされている。 【0014】即ち、図3にも示すようにピボット付ナット3のナット部31は、このナット部31のネジ軸方向に沿うスリット31aが設けられていて、外部から応力を加えることで前記スリット31aの部分が拡がり、該スリット31aを通過させて調整ネジ2を係着できるものとされている。また、この係着は調整ネジ2をスリット31aの部分に押圧し、このときの応力によりスリット31aを拡げるものとしても良い。 【0015】また、前記ナット部31には1対の摺動ガイド31bが外側に張出すようにして設けられていて、この摺動ガイド31bをナット受け4に嵌着させることで、ナット部31のスリット31aが拡がる方向への変形は防止され、調整ネジ2とピボット付ナット3との離脱は生じないものとなり、且つ、係着が行われた後の両者は螺合が行われている状態となる。 【0016】ここで、前記ナット受け4は、ハウジング11に設けられるものであり、上記にも説明したようにピボット付ナット3を軸Xと平行方向に摺動自在として嵌合するものであるので、前記調整ネジ2を回転させることで、前記ピボット付ナット3はナット受け4内を軸Xに沿う方向に平行移動を行うものとなる。 【0017】図4は、本発明の照準装置1を製造するときの、調整ネジ2とピボット付ナット3との組立工程を示すものであり、両部品2、3は上記にも説明したようにスリット31aを拡げての挟着など1工程で行われるものであるが、加えて本発明では治具20が採用され、調整ネジ2とピボット付ナット3との位置関係を、例えば図中に寸法Dで示す部分で規制し、正確に一定の関係寸法が得られるものとしている。 【0018】ここで、上記寸法Dについて説明を行う。前照灯10の組立工程においては、従来例でも説明したように、前照灯10に組立が完了した後に反射鏡12の最終照準工程を行わなければ成らず、その理由は、前照灯10の組立工程において、調整ネジ2とピボット付ナット3とを螺合により係着させるので、工程中においては両者2、3に正確な位置関係を設定することが困難であったからである。 【0019】よって、前記調整ネジ2とピボット付ナット3との組付け時に、両者に正確な位置関係が保持できるものであれば、上記の組立工程終了後の最終照準工程は省略することが可能となり、本発明は、上記説明の治具20の採用により、これを可能とするものである。 【0020】尚、照準装置1において、特に調整ネジ2とピボット付ナット3とは、前照灯10の機種に係わることのなく共有化することが可能な部品であるので、前照灯10の機種毎に寸法Dを適正化した治具20を用意しておけば、多数の機種の前照灯10の組立工程から最終照準工程は省略することが可能となり、生産性の向上が図れるものとなる。 【0021】また、本発明によれば、前記ナット受け4と、ピボットホルダ5と、調整ネジ受け6とは前記調整ネジ2の軸に沿う係着方向とされていることで、例えば、前記ナット受け4に、調整ネジ2との組付が行われたピボット付ナット3を嵌合させておき、そして、ハウジング11の前方開口部から、反射鏡12とをピボットホルダ5とピボット付ナット3とを位置合せした状態で押圧すれば、ピボットホルダ5とピボット付ナット3、及び、調整ネジ2と調整ネジ受け6とは、自動的に位置が合い係着するものと成り、従来例のようにハウジングの内部の視認が困難な部分での係着作業をなくすることができる。図5は上記説明の構成、及び、製造方法により前照灯に組込まれた完成状態の照準装置1である。 【0022】 【発明の効果】以上に説明したように本発明により、調整ネジと、ピボット付ナットと、ナット受けと、ピボットホルダと、調整ネジ受けとから成る照準装置であり、前記ピボット付ナットのナット部には軸方向に沿うスリットが設けられて前記調整ネジをこのスリットに押圧することで拡がり嵌着する構成とされ、前記ナット受けと調整ネジ受けとはハウジングに設けられて前記ナット受けは前記ピボット付ナットのナット部を外径で挟み保持する構成とされて両者の嵌着が行われたときには前記調整ネジとは螺合状態で係着し、前記ピボットホルダは反射鏡に設けられて前記ピボット付ナットのナット部と揺動自在に係着し、且つ、前記ナット受けと、ピボットホルダと、調整ネジ受けとは前記調整ネジの軸に沿う係着方向とされている照準装置としたことで、調整ネジとピボット付ナットとを予めに治具による所定寸法での組付を可能とし、前照灯の組立工程終了後の最終照準工程を省略可能とし、前照灯の生産性の向上に極めて優れた効果を奏するものである。 【0023】また、上記の構成としたことで、前照灯の組立工程からハウジング内となり目視が困難な状態で、調整ネジとピボット付ナットとを螺合させるという、大変に困難で且つ手間のかかる工程を排除し、この点においても、前照灯の生産性の向上に極めて優れた効果を奏するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500352465 【氏名又は名称】株式会社青山製作所 【識別番号】000002303 【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年7月28日(2000.7.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
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| 【公開番号】 |
特開2002−42515(P2002−42515A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月8日(2002.2.8) |
| 【出願番号】 |
特願2000−228933(P2000−228933) |
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