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【発明の名称】 自動車用の小型で楕円形の赤外線照明装置
【発明者】 【氏名】ピエール アルブー

【要約】 【課題】正面積が小さく、かつ可動式の赤外線フイルタを有する照明装置を提供する。

【解決手段】自動車用の赤外線照明装置は、光源(105)、2つの焦点領域110,120を有するリフレクタ100、及びレンズ200を備えている。光源は、2つの焦点領域のうちの一方の焦点領域に位置し、他方の焦点領域に反射光線を集光し、レンズは、集光した光線を、道路を照射するビームに変換するようになっている。本発明によれば、照明装置は、リフレクタ100とレンズ200との間に、可視光線には不透過性で、赤外線には透過性であるフィルタ300を設け、フィルタ300は、リフレクタ100からレンズ200へ向かう光線から離れた位置と、リフレクタ100からレンズ200へ向かう大部分の光線が通過する位置との間を移動できるようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源(105)、2つの焦点領域(110)(120)を有するリフレクタ(100)、及びレンズ(200)を備え、光源(105)は、2つの焦点領域(110)(120)のうちの一方の焦点領域(110)に位置していることにより、他方の焦点領域(120)に反射光線を集光し、かつレンズ(200)は、集光した光線を、道路を照射するビームに変換するようになっている自動車の照明装置において、前記リフレクタ(100)とレンズ(200)との間に、可視光線には不透過性で、赤外線には透過性であるフィルタ(300)を備え、フィルタ(300)は、このリフレクタ(100)からレンズ(200)へ向かう光線から離れた位置と、リフレクタ(100)からレンズ(200)へ向かう光線の大部分が通過する位置との間を移動できるようになっていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】 フィルタ(300)を保持し、かつフィルタ(300)が熱変形すると、変形するようになっているフィルタ保持手段を備えている、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】 光源(105)は、リフレクタ(100)の内部焦点領域(110)に位置し、かつフィルタ(300)は、光線が集光する焦点(120)の下流側に位置している、請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】 前記フィルタ(300)を保持するためのフィルタ保持手段を備え、このフィルタ保持手段は、フィルタ(300)を、リフレクタ(100)のランプ孔の光学像に対応する影の領域に移動させるようになっている、請求項1〜3のいずれかに記載の照明装置。
【請求項5】 前記フィルタ(300)を保持するためのフィルタ保持手段を備え、このフィルタ保持手段は、フィルタ(300)を、光束(250)の一方の縁に沿って移動させることができるようになっている、請求項1〜3のいずれかに記載の照明装置。
【請求項6】 フィルタ保持手段は、フィルタ(300)を回転させるための手段からなっている、請求項4または5に記載の照明装置。
【請求項7】 フィルタを回転させる手段は、光線の拡散方向において、フィルタ(300)の作動位置の下流側に位置する軸(y2)(y3)を有するピボットを備えている、請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】 フィルタ(300)は、作動位置において、光線の一部が、フィルタ(300)を通過することなく、リフレクタ(100)からレンズ(200)へ向かうことができるようにする位置にあることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の照明装置。
【請求項9】 レンズ(200)は、光束を撹乱させる撹乱領域を有し、前記撹乱領域は、フィルタ(300)を通過することなしに、リフレクタ(100)からレンズ(200)を通過する光路上に位置している、請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】 前記撹乱領域は、レンズ(200)に設けられた環状の領域である、請求項9に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可視光には不透過性であり、赤外線には透過性であるフィルタを有する自動車用の照明装置に関する。なお、「照明装置」という用語は、照明を提供するヘッドライトやその他の装置を意味するものとする。
【0002】
【従来の技術】フィルタが作動位置及び引込み位置との間を移動できるようになっている、上述したような照明装置は公知である。しかし、このような照明装置では、正面積が大きくなるという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述した欠点を解消し、正面積が小さく、かつ可動式の赤外線フィルタを有する照明装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による照明装置は、光源、2つの焦点領域を有するリフレクタ、及びレンズを備え、光源は、2つの焦点領域のうちの一方の焦点領域に位置していることにより、他方の焦点領域に反射光線を集光し、かつレンズは、集光した光線を、道路を照射するビームに変換するようになっている自動車の照明装置において、前記リフレクタとレンズとの間に、可視光線には不透過性で、赤外線には透過性であるフィルタを備え、かつこのフィルタは、リフレクタからレンズへ向かう光線から離れた位置と、リフレクタからレンズへ向かう光線の大部分が通過する位置との間を移動できるようになっていることを特徴とするものである。
【0005】次のような好ましい選択的な特徴の1つ、またはそれらの組み合わせを備えているようにしてもよい。
━照明装置は、フィルタを保持し、かつフィルタが熱変形すると、変形するフィルタ保持手段を備えている。
━光源は、リフレクタの内部焦点領域に位置し、かつフィルタは、光線が集光する焦点の下流側に位置している。
━フィルタ保持手段は、フィルタを、リフレクタのランプ孔の光学像に対応する影の領域に移動させうるようになっている。
━フィルタ保持手段は、フィルタを、光束の一方の縁に沿って移動させうるようになっている。
━前記フィルタ保持手段は、フィルタを回転させるための手段からなっている。
━フィルタを回転させる手段は、光線の拡散方向において、フィルタの作動位置の下流側に位置する軸を有するピボットを備えている。
━フィルタは、作動位置において、光線の一部が、フィルタを通過することなく、リフレクタからレンズへ向かうことができるようにする位置にある。
━レンズは、光束を撹乱させる撹乱領域を有し、この撹乱領域は、フィルタを通過することなしに、リフレクタからレンズを通過する光路上に位置している。
━前記撹乱領域は、レンズに設けられた環状の領域である【0006】本発明の他の特徴及び利点は、図面を用いて説明する、非限定的ないくつかの好ましい実施例から明らかになると思う。
【0007】
【発明の実施の形態】図1〜図9に示す本発明の照明装置は、内部焦点(110)及び外部焦点(120)を有する楕円形のリフレクタ(100)、リフレクタ(100)の外部焦点(120)と一致する焦点を有するレンズ(200)、及びリフレクタ(100)の内部焦点(110)上に位置する光源(105)を備えている。
【0008】リフレクタ(100)の楕円面は、真の焦点ではなく、少なくとも一方向にわずかに離れている前記2つの焦点(110)(120)を有するように、数学的に設計されている。すなわち、内部焦点(110)上に、光源(105)のフィラメントが位置し、かつ外部焦点(120)で、集光されるようになっている。従って、数学的に設計された面は、ほぼ楕円面となっている。
【0009】光源(105)から出た光線は、楕円形のリフレクタ(100)で反射した後、外部焦点(120)の周りに集光する。そのため、レンズ(200)に達する光線は、外部焦点(120)の小さな領域が光源となっているかのように見える。その後、光線は、車両の前方へ向かって集光し、ヘッドライトの「主ビーム」となる。
【0010】図1〜図9に示すように、小型の可動フィルタ(300)が、リフレクタ(100)の外部焦点(120)に近い作動位置に設けられている。そのため、外部焦点(120)に集光した全光線は、可動フィルタ(300)により遮ぎられる。
【0011】本実施例では、可動フィルタ(300)は、外部焦点(120)の下流側、すなわち前方に設けているが、光路上における外部焦点(120)の上流側、またはそれと同じ位置に設けてもよい。このような位置に設けられた可動フィルタ(300)は、それ自体の大きさと対応する領域への光線よりも、より大きな領域への光線、すなわち、リフレクタ(100)からレンズ(200)に向かう殆んど全ての光線を遮る。このようにして、可動フィルタ(300)のための改良された保持及び変位手段を、上述したような位置に容易に位置させることができる。
【0012】照明装置の構成に関して述べると、外部焦点(120)の近くに可動フィルタ(300)を設けてあるため、可動フィルタ(300)を、作動位置に近接して、また、光線と干渉しない引込み位置に位置させることができる。
【0013】本実施例において、可動フィルタ(300)は、小さな矩形板からなっており、かつ、主投射軸(X)と直交して設けられている。
【0014】図1及び図2は、本発明の第1の実施例を示し、可動フィルタ(300)は、垂直軸(y)方向に直線的に移動できるようになっている。また、可動フィルタ(300)は、仮想線で示すレール(400)により案内させられる。可動フィルタ(300)を、例えば、電気モータまたは電磁石により移動させるようにしてもよい。
【0015】可動フィルタ(300)は、可撓性材料、例えば金属板で形成されたフレーム(図示しない)に収容してあるのが好ましい。このフレームは、可動フィルタ(300)を破損させることなく、変形させうるようになっている。
【0016】可動フィルタ(300)を変形させることにより、延びたり曲がったりする適宜の弾性戻り手段を用いて、可動フィルタ(300)を保持してもよい。
【0017】図3に示す別の例では、可動フィルタ(300)は、主投射軸(X)と直交する水平軸(Z)の方向に直線運動させられる。
【0018】図4においては、可動フィルタ(300)は、透光方向と平行をなすレール状を、主照射方向(x)に沿って、直線運動するようになっている。引込み位置では、可動フィルタ(300)は、外部焦点(120)から十分に前方へ離れ、光線と殆んど干渉することはない。
【0019】これに関連して、楕円形のリフレクタ(100)により、光源(105)が保持されているリフレクタ(100)のベースの孔と対応する影のコーン(150)が形成される。非反射型のランプベース部材が設けられたこの孔により、主投射軸(X)の周りに形成されたコーン(150)の内側を光線が通過できないようになっている。
【0020】コーン(150)は、小角ではあるが、上述の可動フィルタ(300)の寸法は、特に小さく、コーン(150)の広端側に向かって、可動フィルタ(300)を移動させることにより、可動フィルタ(300)を完全に位置させることができる。
【0021】図5及び図6に示す他の実施例では、可動フィルタ(300)は、水平軸まわりに回転可能となっている。図5においては、回転軸は、光線の主投射軸(X)と平行であり、図6においては、回転軸(y1)は、光束の上方において、主投射軸(X)と直交している。すなわち、紙面と直交している。
【0022】上記回転軸(y1)は、可動フィルタ(300)の一側端に沿って位置しているため、可動フィルタ(300)は、外部焦点(120)に集光している光線の側方へ移動することができる。
【0023】図7に示す実施例では、回転軸(y2)は水平であり、かつ、可動フィルタ(300)の作動位置の前方に位置している。図7には、外部焦点(120)とレンズ(200)との間の光路を示してある。この位置では、外部焦点(120)が頂点であり、レンズ(200)の周縁に、広端側またはベースを有するコーン(250)が形成されている。
【0024】前記回転軸(y2)は、可動フィルタ(300)の作動位置の十分前方に位置し、可動フィルタ(300)は、約60°の角度で回転して、コーン(250)の外側に移動するようになっている。
【0025】より詳しく言うと、回転軸(y2)は、可動フィルタ(300)に十分近接して設けられているが、可動フィルタ(300)は、コーン(250)の包絡線と平行となるように移動することができる。
【0026】このように、可動フィルタ(300)を、内部に設けられた光源(105)の光束と隣接する引込み位置へ移動させることは、光学的に有効である。また、最適な長さ及び厚さを有する可動フィルタ(300)は、光線が形成するコーンに近接する引込み位置に設けられるのに好適であるので、寸法的にも満足しうるものとなる。
【0027】図8においては、回転軸(y3)は、紙面に対して垂直であり、可動フィルタ(300)の作動位置の前方にずらされている。可動フィルタ(300)を移動させるための手段により、可動フィルタ(300)は180°回転させられる。すなわち、可動フィルタ(300)を引込み位置に移動させるには、可動フィルタ(300)を、影を形成する上述したコーン(150)内に位置するまで、回転させて、前方へ移動させる。
【0028】回転軸(y3)は、例えば、照明装置により照射される光線の主投射軸(X)との交点において、光線の中心と交差するように位置している。すなわち、可動フィルタ(300)は、作動位置及び引込み位置との間において、単に直線的に移動するように見える。
【0029】本発明は、可動フィルタ(300)の種々の運動、すなわち、3つの回転軸のうちの1つの周りを自由度で回転したり、直線運動したりする運動を含むものである。
【0030】図9においては、可動フィルタ(300)は、外部焦点(120)のやや下流側に設けられている。この場合、可動フィルタ(300)は、全ての光線と交差しない長さ及び位置を有している。光線の一部は、可動フィルタ(300)の周縁の外側を通過して、レンズ(200)の周縁で再結合する。このような光線は、自動車の前方において、可動フィルタ(300)による赤みを帯びた寄生光線を吸収する少量の可視光線(通常の光線)となって照射される。
【0031】対向車線を走行する運転者を幻惑させることなく、レンズ(200)の周縁領域における白色光の可視性を強調するために、その周縁領域は、光線を拡散するような、すなわち、(例えばランタン効果により)撹乱するような構造になっている。
【0032】例えば、レンズ(200)の周縁領域を、研磨されていないガラスまたはややつや消しされたガラスとすることができる。このようにすると、レンズの周辺において、白色光は拡散され、(好ましくは)軸上が高輝度ではない、ランタン型の白色光を側方へ照射するようになる。このようにして、ランタン型の最大光量(60カンデラ)に近い光線である「昼間走行ライト」、すなわち、一定の光線を照射することができる。
【0033】このように、本発明の照明装置は、可動フィルタの外側から漏れる白色光を制御するように構成されており、照明装置から照射される時に光線が拡散するようになっているのが好ましい。このようにして、第2の光源としての白いランタン型を設けなくても済むようになる。
【出願人】 【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
【出願日】 平成13年5月24日(2001.5.24)
【代理人】 【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一 (外2名)
【公開番号】 特開2002−8416(P2002−8416A)
【公開日】 平成14年1月11日(2002.1.11)
【出願番号】 特願2001−155511(P2001−155511)