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【発明の名称】 照明装置
【発明者】 【氏名】米田 賢治

【要約】 【課題】半田ごての熱による発光ダイオードの不良を回避することができるだけでなく、装置の小型化及び光量の増大化を図ることができると共に、安価で組み立てが容易な照明装置を提供する点にある。

【解決手段】ほぼ中心に開口5Kが形成された環状の基板5上に照射面6Aが前方に向いた状態で発光体6の多数を敷き詰め、各発光体6から照射される照射光を集光させ、かつ、開口5Kとほぼ同一の大きさを有する開口7Kを備えたフレネルレンズ7を発光体6の照射面6Aに接触又は近接配置してなる照明装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ほぼ中心に開口が形成された環状の基板上に照射面が前方に向いた状態で発光体の多数を敷き詰め、前記各発光体から照射される照射光を集光させ、かつ、前記開口とほぼ同一の大きさを有する開口を備えたフレネルレンズを該発光体の照射面に接触又は近接配置してなる照明装置。
【請求項2】 前記基板及びフレネルレンズに備えている開口の大きさをCCDカメラのマクロレンズを通すことができる大きさに設定してなる請求項1記載の照明装置。
【請求項3】 前記基板に対して一直線上に並べてなる発光体群の複数列を配置し、それら互いに隣り合う発光体の中心位置が異なるように該発光体を千鳥状に配置してなる請求項1又は2記載の照明装置。
【請求項4】 前記基板の表面をそれの中心を通る分割直線にて2分割し、それら2つに分割された部位のそれぞれに前記分割直線を挟んで対称となる状態で前記発光体を配置してなる請求項1又は2記載の照明装置。
【請求項5】 前記発光体として発光ダイオードを用いてなる請求項1〜4のいずれかに記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば工場等において製品に光を照射して基板等の製品の外観や傷の検査を行う時や基板への電子部品等の装着を行う時等に用いられる照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記照明装置として、図4に示すものが用いられている。これは、図に示すほぼ円弧形状のアルミニウム製の取付台30に形成の多数の孔31のそれぞれに発光ダイオード(LED)32を挿入してシリコン接着剤で固定した後、各々の発光ダイオード32の端子に対して配線用電線を半田付けすることにより配線作業を行うようにしている。そして、出来上がった照明装置の発光ダイオード32の光軸32Bを被照射体Hの一点に集中させることにより、全発光ダイオード32からの照射光を集中させて、光量を増大させ、確実な検査等が行えるようにしている。尚、前記取付台30の中心に形成したボス部の内側に形成の孔30Aに図に示すようなCCDカメラ1のマクロレンズ2を挿入して画像を取り込んで検査等を行う他、前記孔30Aを通して目視することにより検査を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記取付台30は、角度の異なる多数の孔31を精度よく備えさせなければならないため、取付台30に対する加工費が高く付くだけでなく、円弧形状にしている分だけ装置全体が孔30Aの貫通方向において大型化してしまう不都合があった。又、多数の孔31のそれぞれに発光ダイオード(LED)32を挿入してシリコン接着剤で固定する作業と、各々の発光ダイオード32の端子に対して半田付け処理をする配線作業とを行う関係上、多くの作業時間を必要とし、組立コストが非常に高くなる不都合があった。又、前記配線作業時に、半田ごての熱が必要以上に発光ダイオード32に加わり、発光ダイオード32の不良の原因となる不都合があった。又、円弧状に形成された取付台30に取り付けられる発光ダイオード32の光軸32Bを一箇所に集中させる構成にするためには、発光ダイオード32を同心円上にしか配置することができないため、隣り合う同心円上の発光ダイオード同士間を隙間無く密に配設することが難しく、光量アップを思い通りに図ることができない不都合があった。
【0004】本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、半田ごての熱による発光ダイオードの不良を回避することができるだけでなく、装置の小型化及び光量の増大化を図ることができると共に、安価で組み立てが容易な照明装置を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の照明装置は、前述の課題解決のために、ほぼ中心に開口が形成された環状の基板上に照射面が前方に向いた状態で発光体の多数を敷き詰め、前記各発光体から照射される照射光を集光させ、かつ、前記開口とほぼ同一の大きさを有する開口を備えたフレネルレンズを該発光体の照射面に接触又は近接配置している。上記のように各発光体から照射される照射光をそれら発光体の照射面に接触又は近接配置したフレネルレンズにて集光させる構成にすることによって、多数の発光体を基板に対して同一の取付姿勢、つまり照射面が前方に向いた状態(基板の表面に対してほぼ垂直となる状態)で取り付ける(敷き詰める)ことができる。しかも、基板に発光体を直接取り付けることができるから、従来のような発光ダイオードに対する配線作業を不要にすることができる。又、基板が偏平なものであることと薄いフレネルレンズを用いていることとから、孔の貫通方向での装置の寸法を小さく抑えることができる。前記フレネルレンズは、加工し易いので容易に四角形にしたり、穴開け加工を施せる。又、従来のように発光体の取り付け位置や取り付け角度が規制されることがないから、隣り合う発光体同士を密の状態で配置することが可能になる。
【0006】前記基板及びフレネルレンズに備えている開口の大きさをCCDカメラのマクロレンズを通すことができる大きさに設定することによって、その孔を通して目視する他、CCDカメラにて取り込んだ画像を画像処理してモニター等に映し出して検査や電子部品の装着等を行うことができる。
【0007】前記基板に対して一直線上に並べてなる発光体群の複数列を配置し、それら互いに隣り合う発光体の中心位置が異なるように該発光体を千鳥状に配置することによって、発光体同士間に発生する隙間を最小限に抑えた密の状態に発光体を配置することができる。
【0008】前記基板の表面をそれの中心を通る分割直線にて2分割し、それら2つに分割された部位のそれぞれに前記分割直線を挟んで対称となる状態で前記発光体を配置することによって、設計がし易くなる。
【0009】前記発光体として発光ダイオードを用いることによって、ハロゲンランプに比べて消費電力及び発熱面において有利になる。又、発光ダイオードは、光量がハロゲンランプのように時間経過と共に大きく変化するようなことがないから、安定して使用することができる。又、ハロゲンランプは、寿命が短く、時間経過と共に劣化して暗くなっていくが、発光ダイオードの寿命は飛躍的に長く、劣化スピードが遅い。更に、発光ダイオードは、スイッチング動作に強く、ストロボ的に瞬間的な光のON−OFFを容易に行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1〜図3に、本発明の照明装置が示されている。この照明装置は、下方が開放された箱型形状で、かつ、上端部の中心にCCDカメラ1のマクロレンズ2を挿入することができる大きさの円形の開口3Aが形成されたケーシング3と、このケーシング3内に設けられた光源4とから構成している。前記光源4への電力供給は、後述の基板5に接続された電源ケーブル(図示せず)を介して行われるようになっている。前記照明装置は、主として工場や検査室等において基板等の製品の検査の他、基板への電子部品の装着の目的で用いられるものに適しているが、他の目的で用いてもよい。前記開口3Aに挿入されたCCDカメラ1のマクロレンズ2を通して得られる画像を画像処理してモニター等に映し出す他、開口3Aから目視してもよい。又、前記照明装置は、図示していないが、他の支持部材や専用の支持部材を介して図1の状態に支持されている。
【0011】前記光源4は、外形が正方形で、かつ、中心に前記マクロレンズ2を挿入することができる円形の開口5Kが形成された環状の基板5上に照射面6Aが前方に向いた状態(基板5の表面5Aに対して垂直となる状態、ほぼ垂直となる状態でもよい)で発光体としての発光ダイオード(LED)6の多数を同一姿勢で敷き詰め、前記各発光ダイオード6から照射される照射光を集光させ、かつ、前記開口5Kと同一の大きさを有する円形の開口7Kを備えた一枚のフレネルレンズ7を発光ダイオード6の照射面6Aに接触する直前の状態(図では接触しているように見えるが、実際には接触していない状態)で配置して、前記発光ダイオード6の光軸6Bをフレネルレンズ7を通して被照射体Hの一点に集光させることができるようにしている。前記発光ダイオード9の照射角を1°程度に設定することによって、非常に強い光を得ることができるが、前記照射角度が10°以下であれば、10°を越える照射角度に設定した場合に比べて出射された光量を増大できる利点がある。
【0012】前記フレネルレンズ7は、外形が円形で、かつ、輪帯状の溝を切って作製されたフレネルレンズを前記ケーシング1内に収まるように正方形に切断処理すると共に、前記開口7Kが形成されるように中心部を円形に切断処理したものを用いているが、外形が円形のままのフレネルレンズを用いてもよく、フレネルレンズ7の形状(大きさも含む)は、図に示す形状以外でもよい。図では、フレネルレンズ7を発光ダイオード6の照射面6Aに接触する直前の状態で配置したが、接触した状態で配置してもよいし、又、両者間に光を受ける際に支障のない程度の隙間を持たせた状態で発光ダイオード6の照射面6Aにフレネルレンズ7を近接配置してもよい。この近接配置の場合には、接触させた場合に発光ダイオード6の熱が直接伝達されないことになり、フレネルレンズ7の耐熱性において有利にすることができる。前記フレネルレンズ7は、耐熱性の樹脂等で構成することが好ましいが、発光ダイオード6の個数等によっては必ずしも耐熱性のある材料で構成しなくてもよい。
【0013】前記基板5は、前記フレネルレンズ7と同一形状(正面視ほぼ正方形)で、かつ、同一の大きさに構成されているが、正面視ほぼ円形又は多角形あるいは楕円形等の形状及び大きさは自由に変更可能である。又、前記基板5をそれの表面5Aが水平方向を向いた水平(横)姿勢に配置したが、表面が上下方向を向いた上下(縦)姿勢に配置したり、斜め姿勢に配置してもよい。図1及び図3に、水平方向に一直線上に並べて発光ダイオード6のリード線6R…を貫通し、半田付けされた前記基板5を示している。
【0014】前記発光ダイオード6は、図1に示すように、それのリード線6Rを前記基板5に対して垂直に貫設し、又、図2に示すように、基板5を図の左右方向で2分割する図の上下(縦)分割直線8を挟んで左右それぞれに同数(87個)で、かつ、左右対称となる位置に発光ダイオード6を規則的に取り付けて、全部で174個(個数は何個でもよい)の発光ダイオード6を取り付けるようにしている。しかも、図2に示すように、前記上下(縦)分割直線8を挟んで左右に分割された各表面に図の上下方向で一直線上に並べてなる発光ダイオード6群の多数列a,b,c…(実際は8列あるが3列のみ符号を付けた)を図の左右方向で各発光ダイオード6の中心位置が異なるように発光ダイオード6…を千鳥状に配置して、発光ダイオード6,6間の隙間が最小限になるようにしている。図2に示す7Mは、前記フレネルレンズ7の輪帯状の複数の溝のうちの最外周に位置する溝を示している。前記発光ダイオード6の取り付け位置は、図2で示したものに限定されるものではなく、他の配置であってもよい。
【0015】前記発光ダイオード6は、同一色の発光ダイオードで構成する他、複数種類の色の発光ダイオードで構成してもよい。又、図3に示す9は、前記ケーシング3内に間隔を開けて前記基板5を取り付けるために4隅に配置した取付部材兼用のスペーサであり、又、10は、前記フレネルレンズ7を取り付けると共に基板5との間に前記発光ダイオード6の収納空間を確保するために4隅に配置した取付部材兼用のスペーサである。これらスペーサ9,10の具体構成は、図に示されるものに限定されるものではない。
【0016】
【発明の効果】請求項1によれば、各発光体から照射される照射光をそれら発光体の照射面に接触又は近接配置したフレネルレンズにて集光させる構成にすることによって、従来のような特別な取付台を不要にして安価に構成することができるばかりでなく、多数の発光体を基板に対して同一の取付姿勢で取り付けることができるから、取付作業を容易迅速に行うことができる。しかも、従来のように発光体の取り付け位置や取り付け角度が規制されることがないから、隣り合う発光体同士を密の状態で配置することが可能になり、その分光量を増大させることができ、より強い光を発することができる照明装置に構成することができる。又、基板に発光体を直接取り付けることができるから、従来のような発光ダイオードに対する配線作業を不要にすることができ、半田ごての熱により発光ダイオードが不良になることがない。又、基板が偏平なものであることと薄いフレネルレンズを用いていることとから、孔の貫通方向での装置の寸法を小さく抑えることができ、装置全体の小型化を図ることができる。又、前記フレネルレンズは、加工し易いので容易に四角形にしたり、穴開け加工を施せ、製造面において有利になる。
【0017】請求項2によれば、基板及びフレネルレンズに備えている開口の大きさをCCDカメラのマクロレンズを通すことができる大きさに設定することによって、CCDカメラにて取り込んだ画像を画像処理してモニター等に映し出すことができるから、例えば肉眼で見落としてしまう傷や肉眼で見えにくい箇所の傷等を確実に見つけることができるだけでなく、電子部品の装着を容易に行うことができる利点がある。
【0018】請求項3によれば、基板に対して一直線上に並べてなる発光体群の複数列を配置し、それら互いに隣り合う発光体の中心位置が異なるように発光体を千鳥状に配置することによって、発光体同士間に発生する隙間を最小限に抑えた密の状態に発光体を配置することができ、その分光量を多くすることができる。
【0019】請求項4によれば、基板の表面をそれの中心を通る分割直線にて2分割し、それら2つに分割された部位のそれぞれに前記分割直線を挟んで対称となる状態で前記発光体を配置することによって、設計がし易くなり、設計の自由度を高めることができる。
【0020】請求項5によれば、発光体として発光ダイオードを用いることによって、ハロゲンランプに比べて消費電力及び発熱面において有利になり、使用面において有利になる。又、発光ダイオードは、光量がハロゲンランプのように光量が時間経過と共に大きく変化するようなことがないから、安定して使用することができる。又、ハロゲンランプは、寿命が短く、時間経過と共に劣化して暗くなっていくが、発光ダイオードの寿命は飛躍的に長く、劣化スピードが遅く、使用面において有利になる。更に、発光ダイオードは、スイッチング動作に強く、ハロゲンランプではできなかったストロボ的な光のON−OFFを容易に行うことができ、省力化を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】596099446
【氏名又は名称】シーシーエス株式会社
【出願日】 平成12年6月20日(2000.6.20)
【代理人】 【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
【公開番号】 特開2002−8410(P2002−8410A)
【公開日】 平成14年1月11日(2002.1.11)
【出願番号】 特願2000−184719(P2000−184719)