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【発明の名称】 エンジン駆動発電装置
【発明者】 【氏名】清水 元寿

【氏名】中村 政史

【要約】 【課題】発電機が、その温度にかかわらず、常に余力をもった状態で負荷変動に対して応答できるようにすること。

【解決手段】発電機1の出力電流をサイリスタブリッジからなるコンバータ3で整流し、インバータ4はコンバータ3から出力される直流を商用周波数の交流に変換して負荷5に接続する。燃料量制御部10はコンバータ3を構成するサイリスタの導通角が目標導通角に保持されるようエンジン2の回転数を制御する。目標導通角を最大導通角未満の予定範囲内に設定しておくことにより、発電機は常に余力を残した状態で負荷変動に迅速に応答することができる。目標導通角はエンジンが過負荷にならないよう、また、必要以上に回転数が上がらないよう発電機1の温度に応じて補正される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンで駆動される発電機の出力電流を整流する半導体整流素子よりなるコンバータと、前記コンバータから出力される直流を所定周波数の交流に変換するインバータとを有するエンジン駆動発電装置において、前記コンバータの出力電圧を目標値に制御するため前記半導体整流素子の導通を制御する半導体整流素子駆動回路と、前記半導体整流素子の導通割合を検出する導通割合検出手段と、前記導通割合検出手段で検出された導通割合が目標割合に収斂するように前記エンジンの回転数を制御するエンジン回転数制御手段と、前記発電機の温度に応じて前記目標割合を補正する補正手段とを具備したことを特徴とするエンジン駆動発電装置。
【請求項2】 前記補正手段が、前記発電機の温度が予定の基準温度より低い時は前記目標割合を小さく、前記温度が前記基準温度より高い時は前記目標割合を大きくするよう構成されたことを特徴とする請求項1記載のエンジン駆動発電装置。
【請求項3】 前記インバータを構成する電力制御素子の温度によって前記発電機の温度を代表させたことを特徴とする請求項1または2記載のエンジン駆動発電装置。
【請求項4】 前記コンバータを構成する電力制御素子の温度によって前記発電機の温度を代表させたことを特徴とする請求項1または2記載のエンジン駆動発電装置。
【請求項5】 前記導通割合が前記半導体整流素子の導通角で代表され、前記目標割合が目標導通角であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエンジン駆動発電装置。
【請求項6】 前記発電機が、磁石発電機であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエンジン駆動発電装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジン駆動発電装置に関し、特に、温度の影響を配慮しつつ、負荷の大きさに応じてエンジンの回転数を制御するようにしたエンジン駆動発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】交流電源装置として使用されるエンジン駆動発電機には、出力周波数を安定化させるためにインバータ装置を使用するものが多くなってきている。この種のエンジン駆動発電機では、発電機に接続されたエンジンを駆動して交流を発生させ、これを一旦直流に変換した後、インバータ装置で商用周波数の交流に変換して出力する。インバータ装置を使用した発電機では、出力周波数がエンジン回転数に依存しないので、エンジン回転数の制御によって負荷に応じた出力制御を行うことが可能になる。
【0003】例えば、特開平5−18285号公報に記載されたインバータ式エンジン発電機は、インバータ装置の出力電流に基づいて負荷を検出し、その検出結果に基づいてエンジンのスロットル制御を行っている。こうして、負荷の変動にかかわらず出力電圧をほぼ一定に維持することができるようにしている。
【0004】また、特開平5−146200号公報には、インバータ装置の入力側で発電機の出力電圧を検出し、この出力電圧を予め設定された基準電圧と比較して負荷に応じたエンジン回転数を得るようにしたエンジン発電機が記載されている。
【0005】さらに、本出願人は、エンジン発電機の出力電流を整流する半導体整流素子よりなるコンバータを具備したエンジン駆動発電機において、コンバータの出力電圧を目標値に制御するため、最大導通角未満に設定された目標導通角に前記半導体整流素子の導通角が収斂するようエンジンの回転数を制御するようにしたものを提案している(特開平11−308896号公報)。この発電機によれば、発電機は常に余力が残っている状態で運転されているので、余力の範囲内において迅速に負荷の増大に応答することができる。また、エンジン回転の変動が出力電圧に影響をおよぼすことを抑制することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】最大導通角未満に設定された目標導通角に半導体整流素子の導通角が収斂するよう制御される上記の発電機ではさらに改善すべき問題点がある。一般に発電機は温度の影響を受けやすい。特に回転子に永久磁石を使用した磁石発電機を使用する場合には、低温時には、マグネットの磁界は強く、巻線の抵抗も下がるので損失が小さい。これとは逆に、高温時には、マグネットの磁界が弱まり、巻線の抵抗も上がって損失が大きくなるので低温時よりも出力が低下してしまう。一例では、高温時の出力が低温時の出力から10%程度減少することがある。したがって、前記半導体整流素子の目標導通割合(例えばサイリスタの目標導通角)が一定であると、高温時にはエンジンの制御回転数が低温時の10%増しになる。
【0007】このような状況において、高温時に適合するようパラメータを設定して制御を行うと、低温時には、出力負荷を十分に取っているにもかかわらず、発電機の能力に余裕がある状態になる。そうすると、サイリスタの導通角が基準値を超えないため、エンジンの回転数を増大させるよう制御されない。その結果、目標回転数を設定してエンジン回転数の制御をしても、エンジン回転数が増大しないために、エンジン出力が不足してエンジン過負荷となる恐れがある。
【0008】例えば、エンジンの回転数可変範囲を3000〜5000rpmとした場合、常温時に、負荷出力1000VA、エンジン回転数4000rpmであったとすると、−15°Cのときには、発電機の効率が上がってその出力電圧は常温時より上昇するので、負荷出力が常温時と同じ1000VAであれば、エンジン回転数は3000〜3200rpm程度になる。この程度の低いエンジン回転数で4000rpm時と同じ1000VAを出力するのはエンジンにとって酷(過負荷)である。
【0009】また逆に、常温より高い温度では、発電機の効率が下がってその出力電圧は常温時より低下するので、不必要にエンジン回転数が上昇してしまう。この温度の影響は、始動時のように発電機が冷えている状態や、連続運転中のように発電機が熱い状態にも同様に現れ、発電機の温度によって回転数特性が左右されるという問題点がある。
【0010】本発明の目的は、幅広い電気負荷に対して実際の発電能力に常に適当な余力をもたせることによって出力電圧を安定に制御することと、温度に左右されず円滑にエンジン回転数制御を行うこととができるようにしたエンジン駆動発電装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンで駆動される発電機の出力電流を整流する半導体整流素子よりなるコンバータと、前記コンバータから出力される直流を所定周波数の交流に変換するインバータとを有するエンジン駆動発電装置において、前記コンバータの出力電圧を目標値に制御するため前記半導体整流素子の導通を制御する半導体整流素子駆動回路と、前記半導体整流素子の導通割合を検出する導通割合検出手段と、前記導通割合検出手段で検出された導通割合が目標割合に収斂するように前記エンジンの回転数を制御するエンジン回転数制御手段と、前記発電機の温度に応じて前記目標割合を補正する補正手段とを具備した点に第1の特徴がある。
【0012】また、本発明は、前記補正手段が、前記発電機の温度が予定の基準温度より低い時は前記目標割合を小さく、前記温度が前記基準温度より高い時は前記目標割合を大きくするよう構成された点に第2の特徴があり、前記インバータまたはコンバータを構成する電力制御素子の温度によって前記発電機の温度を代表させた点に第3の特徴がある。
【0013】また、本発明は、前記導通割合が前記半導体整流素子の導通角で代表され、前記目標割合が目標導通角である点に第4の特徴がある。さらに、本発明は、前記発電機が磁石発電機である点に第5の特徴がある。
【0014】上記特徴によれば、半導体整流素子の導通角つまり導通割合が設定された目標導通角に収斂するようエンジン回転数が制御される。特に、発電機の温度が変化した場合に補正された目標導通角に基づいて、発電機の出力変化に対応したエンジン回転数制御が行われる。
【0015】特に、第2の特徴によれば、発電機の温度が低い状態で出力が増大していく場合、補正前よりも導通割合が早めに目標割合を上回るのでエンジン回転数も早めに増大する。したがって、エンジン出力は不足せず、過負荷運転が防止される。また、発電機の温度が高い状態で出力が増大していく場合は、補正前よりも導通割合が目標割合を上回るのは遅くなるのでエンジン回転数の増大動作も遅くなる。したがって、エンジン回転数が必要以上に高い状態で運転されることがなくなる。
【0016】第3の特徴によれば、発電機の温度をより良く代表するインバータやコンバータの電力制御素子の温度に従って導通割合が補正される。また、第4の特徴によれば、発電機の温度に従って半導体整流素子の導通角が補正される。第5の特徴によれば、温度変化に伴う永久磁石による磁界の強さの変化による影響を小さくすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1はエンジン駆動発電機の構成を示すブロック図である。永久磁石により界磁束を与える磁石式多極発電機(以下、単に「発電機」という)1には(内燃)エンジン2が連結され、該発電機1はエンジン2で駆動されて多相(代表的には3相)の交流電流を発生する。発生した交流は半導体整流素子としてのサイリスタをブリッジ接続した整流回路からなるコンバータ3で全波整流されて直流に変換され、インバータ4に入力される。インバータ4は、その出力側に接続された外部負荷5に商用周波数(例えば50Hz)の単相交流を供給する。エンジン2のスロットル弁6の開度調節のためにステッピングモータ7が設けられ、このステッピングモータ7に供給されるパルス数によってスロットル開度が制御され、エンジン2の回転数が決定される。なお、エンジン2は燃料噴射式のものでもよく、その場合はスロットル開度制御に代えて燃料噴射時間制御により回転数を決定する。
【0018】電圧検出部8はコンバータ3の出力電圧を検出する。サイリスタ駆動回路9は予め与えられた目標としての設定電圧(例えば、170V)と前記出力電圧とを比較し、計測されたコンバータ3の実出力電圧が設定電圧に等しくなるように、公知の適宜の手法で、コンバータ3を構成するサイリスタの導通を制御する。このような構成により、前記サイリスタの導通角制御範囲に相応する出力電流範囲においてコンバータ3の出力電圧は設定電圧に保持される。なお、コンバータ3はパワートランジスタのデューティ比を制御することによって出力電圧を制御するよう変形してもよい。これら、導通角およびデューティ比は、本明細書においては統合的に半導体整流素子の導通割合と呼ぶ。
【0019】燃料量制御部10は次のように構成される。図2は、燃料量制御部10の構成を示すブロック図である。サイリスタ導通角検出部101は前記サイリスタ駆動回路9からコンバータ3に出力されている制御信号に基づいてサイリスタの導通角を検出する。導通角は予定周期で連続的に検出され、その平均導通角が算出される。
【0020】サイリスタ導通角検出部101で算出された平均導通角は偏差検出部102に入力され、目標導通角に対する偏差が検出される。すなわち、発電機1が出力に余裕のある状態で運転されているかどうかをサイリスタの平均導通角に基づいて判断する。そのために、目標導通角は例えば75%に設定してある。この目標導通角は、一般的な制御目標値と同様、一定のヒステリシスを有するのがよい。
【0021】こうして、偏差検出部102で検出された偏差が「0」になるようにエンジン2が目標回転数に調整され、発電機1に余裕がある状態が維持される。なお、後で詳述するように、目標導通角は、発電機1の温度に応じて可変とする。
【0022】図3は導通角75%で制御されたときのサイリスタの出力電圧波形である。同図において、導通角αはサイリスタが導通している時間に対応する電気角であり、既知の適宜の手段によって決定される。
【0023】目標回転数更新部103は偏差検出部102から入力される偏差に応じて回転数調整量を出力する。偏差を読み出しアドレスとして回転数調整量を出力するテーブルで構成できる。図4は前記偏差と回転数調整量との関係を示す図である。ここで、偏差は目標導通角に対する実導通角の偏倚量つまり「実導通角−目標導通角」である。
【0024】同図において、前記偏差がプラスのときは、それがマイナスのときよりも、偏差に対応する回転数調整量が大きく設定されている。偏差がプラスのときは、導通角が目標導通角(75%)を超えている場合であって発電機1に余裕がないと判断され、負荷に相応する発電機1の出力増加応答を早くする必要があるからである。一方、偏差がマイナスのときは発電機1に余裕があると判断されるので、過度な応答によるオーバシュートによって起こり得る回転数の頻繁な上下を避けるのが好ましいから偏差に対応する回転数調整量は小さく設定される。
【0025】図2に戻って、目標回転数記憶部104は目標回転数更新部103から入力される目標回転数調整量を、すでに格納されている目標回転数に加算して新たな目標回転数とする。目標回転数は最高・最低回転数設定部105に設定されている最高回転数または最低回転数の範囲内で更新される。前記目標回転数調整量を加算した結果、目標回転数が前記範囲から外れるようなときは、目標回転数は前記最高回転数または前記最低回転数に制限される。最低回転数を規定しているのは、サイリスタ導通角がわずかな回転数変化に反応することで無負荷〜軽負荷での安定性を悪化させないためである。
【0026】回転数検出部106は発電機1の回転数を検出する。制御量演算部107は前記回転数検出部106から入力される実回転数と前記目標回転数記憶部104から読み込んだ目標回転数とに基づいて、目標回転数に対する実回転数の偏差をゼロにするための制御量を、既知の適宜の手法(例えば比例・積分・微分)によって演算する。スロットル制御部108はステッピングモータ7を含み、制御量演算部107での演算結果に応じてステッピングモータ7を駆動するための数のパルスを出力する。ステッピングモータ7はこれに応答して回動してスロットル開度を変化させる。
【0027】上述のように、本実施形態では、コンバータ3の出力を制御するサイリスタブリッジ整流回路の平均導通角が予め設定された値(例えば75%)に維持されるようにエンジン2の回転数を制御しているので、発電機1は常に余力のある状態で負荷に電力を供給することができる。すなわち、負荷が増大した場合、コンバータ3の出力電圧の変動に応答してサイリスタの導通角を大きくして直ちに負荷の増大に追従できると共に、その導通角の増大に見合ってエンジン2の回転数が比較的緩やかに増大される。エンジン回転数の頻繁な変化が緩和されてエンジンの騒音や燃料消費量低減が図られる。
【0028】本実施形態によれば、インバータの入力側で出力電圧を検出しているので、インバータの出力の有効電力、インバータの変換効率、回転数毎の発電能力、ならびに発電機および有効電力検出部の製品ばらつき等をパラメータとして算出する必要がなくなり、制御が簡単になる。なお、本実施形態では、発電機の出力電流を整流するためにサイリスタブリッジを採用したコンバータを例に説明したが、他の電圧制御方式、例えば整流後のスイッチングDC電圧変換方式であってもよい。
【0029】次に、発電機1の温度に応じた前記目標導通角の補正について説明する。既述のように、発電機1の温度が変化した場合にも前記目標導通角を固定にしたままにして上述の制御を行うと、エンジン2が過負荷状態に陥ったり、不必要にエンジン回転数が上昇してしまったりすることがある。そこで、本実施形態では、発電機1の温度に応じてコンバータ3のサイリスタの目標導通角を補正することができるようにした。
【0030】発電機1の温度を直接検出するのは次に例示するような課題の解決が必要である。すなわち運転中にマグネットの温度検出すること、あるいはサーミスタ等の温度センサを巻線に埋め込むことは、いずれも、従来一般化されている発電機の形態を大きく変えることになるため、その変化による他への影響を十分に検討しなければ、直ちに採用することができない。また、仮に、巻線への温度センサの装着が可能であったとしても、制御装置までの配線経路が長くなるので問題である。
【0031】そこで、本実施形態では、インバータ4に使用される電力制御素子部(FET等)に温度センサとしてのサーミスタを埋め込み、このサーミスタによって検出された温度で発電機1の温度を代表させる。発電機1の温度と前記電子制御素子の温度は、互いに、値自体は異なるが、良好な相関関係を有しているので、一方で他方を代表するのに好都合である。
【0032】図5は、目標導通角補正制御装置の要部機能ブロックである。同図において、インバータ4内のFETブリッジ4aにはサーミスタ11が埋め込まれ、このサーミスタ11の出力信号はA/D変換器12でデジタルデータに変換された後、温度差算出部13に入力される。温度差算出部13はA/D変換器12からの入力データTf から常温を示す比較データTref を減算し、補正値算出部14に入力する。例えば、入力データTf を「0〜100」の間の値とし、比較データTref を「50」とする。補正値算出部14は「補正値(%)=0.5×(Tf −50)」を算出して、加算部15に供給する。加算部15は目標導通角設定器16から出力される常温時の目標導通角(75%とする)に補正値(%)を加算して偏差検出部102に出力する。
【0033】この構成により、例えば、サイリスタの温度が低温(換算値で「10」)であった場合、「補正値(%)=0.5×(10−50)=−20」であり、目標導通角は75%から20%減少されて55%になる。一方、サイリスタの温度が高温(換算値で「80」)であった場合、「補正値(%)=0.5×(80−50)=15」であり、目標導通角は75%から15%増大されて90%になる。
【0034】図6は、エンジン2の回転数と発電機1の出力電圧との関係を、導通角の温度補正前および温度補正後について示した図である。同図において縦軸はエンジン回転数、横軸は有効出力電力を示し、エンジン回転数は3000〜5000rpmの可変範囲を有する。また、それぞれ線Aは高温、線Bは常温、線Cは低温時の特性を示す。図示のように、補正前においては、同一出力に対するエンジン回転数が、高温時は常温時より高く、低温時は常温時より低い。これに対して、補正後においては同一出力に対するエンジン回転数が、高温時は低く、低温時は高く補正されて、いずれの場合も常温時の特性に近付けられている。
【0035】上述の実施形態では、発電機1の温度を、インバータ4の温度で代表させたが、発電機1の温度と良好な対応関係を示し、配線が長くなる等の不具合を生じない個所であれば、他の構成部分に温度センサを設けることができる。例えば、コンバータ3に使用される電力制御素子の温度で発電機1の温度を代表させても良い。また、一般に、インバータに使用するような電力制御素子には過熱防止用の温度センサが設けられるので、その温度センサを、上記温度補正用のセンサと兼用してもよい。
【0036】また、上述の実施形態では、コンバータ3の実出力電圧が設定電圧に等しくなるように、サイリスタの導通角を制御するようにした。本発明はこれに限らず、上述のようにコンバータ3の出力電圧制御のためにパワートランジスタを使用する場合は、導通角に代え、発電機の温度に応じてパワートランジスタのデューティ比を補正するのがよい。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項1〜6の発明によれば、半導体整流素子の導通角または導通割合が、設定された目標導通角または導通割合に収斂するようエンジン回転数が制御される。特に、発電機の温度が変化した場合には補正された目標導通角に基づいて、発電機の出力変化に対応したエンジン回転数制御が行われる。
【0038】特に、請求項2の発明によれば、発電機の温度が低い状態で出力が増大していく場合、導通割合が早めに目標割合を上回るのでエンジン回転数も早めに増大する。したがって、エンジン出力は不足せず、過負荷運転が防止される。また、発電機の温度が高い状態で出力が増大していく場合は、導通割合が目標割合を上回るのは遅くなるのでエンジン回転数の増大動作も遅くなる。したがって、エンジン回転数が必要以上に高い状態で運転されることがなくなる。
【0039】請求項3,4の発明によれば、発電機の温度をより良く代表するインバータやコンバータの電力制御素子の温度に従って導通割合が補正される。すなわち、電力制御素子は負荷電流の通過部分であるため、その温度は発電量の増減に伴う発電機の温度変化の傾向を的確に代表する。また、回路配線を複雑にしないで温度を検出することができる。さらに、請求項6の発明によれば、温度変化に伴う永久磁石の磁界変化による影響を小さくすることができる。
【出願人】 【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
【出願日】 平成12年6月30日(2000.6.30)
【代理人】 【識別番号】100084870
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 香樹 (外1名)
【公開番号】 特開2002−13426(P2002−13426A)
【公開日】 平成14年1月18日(2002.1.18)
【出願番号】 特願2000−198050(P2000−198050)