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【発明の名称】 ディーゼルパティキュレートフィルタ装置
【発明者】 【氏名】河村 英男

【要約】 【課題】このディーゼルパティキュレートフィルタ装置は,フィルタに堆積したパティキュレート物質を加熱焼却するに当たって,コントローラによってフィルタに設けたヒータへの通電電流を自動的に適正に制御すると共に,タイマを組み込んで手動で排気ガス浄化処理を行う。

【解決手段】捕集量検出装置40,44は,第2不織布24を介在させて触媒層23と保持金網25との間に電極19を設けて構成する。温度センサ8,9は,フィルタ3に接して設けられている。コントローラ10は,電極19間の電気抵抗値が予め決められた所定値以下の情報及び/又はフィルタ3の温度が予め決められた所定値以下の情報に応答してフィルタ3を昇温させてパティキュレート物質を加熱焼却する制御を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンからの排気ガスが流入する入口側排気管と浄化された前記排気ガスが流出する出口側排気管が設けられたハウジング及び前記ハウジング内に配置された前記排気ガス中に含まれるパティキュレート物質をフィルタで捕集して加熱焼却するディーゼルパティキュレートフィルタ装置において,前記フィルタは,排気ガス流れの上流側に位置するヒータ線,セラミック繊維材を積層した第1不織布,燃焼温度を低下させる触媒機能を有する金属材から成る触媒層,セラミック繊維材を積層した第2不織布,及び耐熱金属線から成る保持金網を順次積層して構成され,前記第2不織布を介在させて前記触媒層と前記保持金網との間に電極を設けた捕集量検出装置,前記フィルタの温度を検出する温度センサ,及び前記電極間の電気抵抗値が予め決められた所定値以下の情報及び/又は前記フィルタの温度が予め決められた所定値以下の情報に応答して前記フィルタを昇温させて前記パティキュレート物質を加熱焼却する制御を行うコントローラを設けたことを特徴とするディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項2】 前記コントローラは,前記電気抵抗値が前記所定値以下を検出した時及び/又はタイマによってセットされた予め決められた所定の捕集時間が経過した時に,前記フィルタに前記パティキュレート物質が予め決められた所定の捕集量に達したとして前記ヒータ線及び/又は前記触媒層に通電し,前記フィルタに捕集された前記パティキュレート物質を加熱焼却することを特徴とする請求項1に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項3】 前記コントローラは,前記ヒータ線及び/又は前記触媒層に通電して前記フィルタを再生する場合に,前記電気抵抗値が前記所定値以上を検出した時及び/又はタイマによってセットされた予め決められた所定の再生時間が経過した時に,前記フィルタに捕集されている前記パティキュレート物質が加熱焼却されたとして前記ヒータ線と前記触媒層との通電を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項4】 前記コントローラのスタート時に,前記フィルタが二分割されたフィルタハーフ部にそれぞれ設けられた前記捕集量検出装置によって前記フィルタハーフ部への前記パティキュレート物質の堆積量をチェックし,前記フィルタの全ての領域で前記パティキュレート物質が前記所定量以上は堆積したことを検出した時に,前記フィルタの再生処理を手動に切り換えることができる装置を有するを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項5】 前記フィルタを再生するため前記フィルタへ供給する電力は,前記エンジンによって駆動されて三相電流を発電する発電機によって供給し,前記フィルタへ供給される三相電流は前記コントローラによってスイッチングリレーのオン・オフによって電圧制御されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項6】 前記ヒータ及び前記触媒層に電力を供給する前記エンジンによって駆動されて三相電流を発電する発電機を有し,前記ヒータの前記金属線及び/又は前記触媒層は2条又は3条に分割され,前記三相電流の各相が分割された前記金属線及び/又は分割された前記触媒層に接続されて発熱されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項7】 前記ハウジング内に配置された前記フィルタの予め決められた所定の領域に前記排気ガスを流入させるため前記フィルタの上流側で前記フィルタの前記所定の領域に対向して設けられた少なくとも2個以上の排気ガス流入通路,及び前記排気ガス流入通路をアクチュエータによってそれぞれ開閉する開閉弁を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項8】 前記第1不織布を構成する前記セラミック繊維材は,炭化ケイ素,窒化ケイ素,アルミナ,フォルステライト等のセラミックスであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項9】 前記第2不織布を構成する前記セラミック繊維材は,炭化ケイ素,窒化ケイ素,アルミナ,フォルステライト等のセラミックスから成り,前記第2不織布は前記第1不織布に比較して密度が大きい構造又は厚さが厚い構造に構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項10】 前記触媒層は,金属製多孔質材から成り,Pt,Ni,Cr,Pd及び/又はCoを含んでいることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項11】 前記ヒータ線を構成する前記金属線は,燃焼温度を低下させる触媒作用を有するNi,Cr等を含むFe系金属から構成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項12】 前記排気ガスを前記フィルタが配設された排気ガス浄化室に流入させるため前記フィルタの上流側で前記フィルタをフィルタハーフ部に二分する領域に対向して設けられた一対の排気ガス流入口,前記排気ガス流入口に設けられたアクチュエータによってそれぞれ開閉する開閉弁,及び前記パティキュレート物質を加熱焼却するため前記排気ガス浄化室に空気を供給する空気ポンプを有し,前記コントローラは,前記フィルタへの前記パティキュレート物質の前記堆積量及び前記フィルタの前記温度に応答して前記開閉弁の開閉の制御をすると共に,前記空気ポンプによって再生側の前記フィルタへ空気を送り込むための制御をすることから成る請求項1〜11のいずれか1項に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【請求項13】 一方の前記排気ガス流入口に対応する前記フィルタハーフ部に捕集された前記パティキュレート物質が所定量に達した時に,前記開閉弁を閉鎖し且つ前記空気ポンプを作動して前記フィルタハーフ部に捕集されている前記パティキュレート物質を加熱焼却し,また,他方の前記排気ガス流入口に設けられた前記開閉弁を開放して排気ガスを流して前記フィルタハーフ部で前記パティキュレート物質を捕集することから成る請求項12に記載のディーゼルパティキュレートフィルタ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,ディーゼルエンジンから排出される排気ガスに含まれるパティキュレート物質をフィルタで捕集し,捕集されたパティキュレート物質を加熱焼却してフィルタを再生するディーゼルパティキュレートフィルタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,エンジンから排気される排気ガス中に含まれる浮遊粒子のカーボン,すす,HC,SOX 等から成るパティキュレート物質を除去するディーゼルパティキュレートフィルタ装置として,セラミックス繊維を積層した構造のフィルタ,多孔質セラミックスから成るハニカム構造のフィルタが知られている。この種のフィルタは,パティキュレート物質が捕集されてフィルタが目詰まりした時に,熱源を用いてパティキュレート物質を加熱焼却し,フィルタを再生処理することが一般的である。
【0003】従来,フィルタをセラミックス繊維で構成したディーゼルパティキュレートフィルタは,セラミックス繊維材がエンジンからの排気ガス中に含まれる黒煙等のパティキュレート物質を捕捉することができるが,捕集されたパティキュレート物質を加熱焼却する時に,着火させる補助機能が無いため,燃焼温度が600℃〜700℃と高くなるので,捕集されたパティキュレート物質を燃焼させるため,ほとんどの場合,ヒータを用いて加熱し,補助着火を実施せざるを得ないのが現状である。
【0004】また,特開平8−312329号公報に開示された再生機能を持つディーゼルパティキュレートフィルタ装置は,パティキュレートの着火温度を低下させ,通電金網への電力の供給を低減できる自己再生機能を持つものであり,排気系に設けた一対の排気ガス通路にフィルタを配置する。フィルタに通電金網と酸化反応温度を低下させる酸化触媒用金網を配置する。排気ガス通路に設けたシャッタ弁を,所定値以上の排圧に応答して排気ガス流量を自動的に絞るように作動させる。酸化触媒用金網によってパティキュレートの着火温度が低下し,シャッタ弁は閉鎖すると,パティキュレートは容易に着火燃焼する。また,フィルタは,フェルト状のセラミックス繊維積層部材を重ね合わせ,その両側に耐熱性を有するNi,Cr等を含む鉄製金網で押さえ,所定の形状に成形して作製することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで,ディーゼルパティキュレートフィルタでは,フィルタにパティキュレート物質が捕集された時に,捕集されたパティキュレート物質を焼却してフィルタを再生する必要があり,その時にフィルタに設けたヒータに通電してパティキュレート物質を加熱しなければならない。また,ディーゼルパティキュレートフィルタ装置では,ディーゼルエンジンから排出される排気ガス中に含まれるパティキュレート物質がフィルタに捕捉される場合に,セラミックス繊維材のフィルタにパティキュレート物質の粒子が引っ掛かり,これらの粒子が逐次大きくなり,隣接する繊維材間の隙間を埋めながら堆積していく。フィルタの繊維材間を徐々に埋め,ほぼ一杯になった時,排気ガスの通過抵抗が急激に大きくなり,この時,パティキュレート物質の捕集処理をハウジング内の他方のフィルタへ切り換え,パティキュレート物質が堆積した側のフィルタを再生処理する。
【0006】また,入口側排気管における圧力上昇とフィルタへのパティキュレート物質の詰まり状態とは比例しているが,一方,排気管における排気ガスの圧力上昇の絶対値は,フィルタを通過する排気ガスの流量と比例する特性もある。従って,エンジンから排出される排気ガスの流量は,エンジンのようにエンジン負荷やエンジン回転数のエンジン作動状態によって,絶えず変化するので,排気管の排気ガス圧力を検出するのみで,フィルタに堆積したパティキュレート物質の捕集量を検出した判定をすることは困難なことである。即ち,排気ガスの圧力は,排気管を流れる排気ガスの流量で変化するので,フィルタにパティキュレート物質が所定以上の捕集量が堆積していても,排気ガス圧力は低い場合があり,また,フィルタにパティキュレート物質が所定以上の捕集量が堆積していなくても,排気ガス圧力は高い場合があり,排気ガス圧力でパティキュレート物質の捕集量を検出することは困難なことである。
【0007】また,従来のディーゼルパティキュレートフィルタ装置に使用されているフィルタは,セラミックス繊維材で筒状で襞状に折り曲げられて表面積が大きくなる形状に形成されているが,パティキュレート物質を加熱燃焼させる時にフィルタとその雰囲気温度は上昇し,その上昇温度によって襞状の円筒体が熱変形するので,その形状を維持するため,襞状のフィルタの折り曲げ部を耐熱性セラミックス等で補強しなければならず,また,フィルタが円筒状であるためハウジング内への配設が複雑になり,フィルタの部品点数が多くなり,製造コストがアップするという問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記の課題を解決することであり,排気ガス中に含まれるパティキュレート物質をフィルタで捕集させ,フィルタに捕集されたパティキュレート物質を加熱焼却してフィルタを再生するため,フィルタによるパティキュレート物質の捕集量とフィルタ温度との情報及び/又はタイマによる設定時間に応答して,排気ガスを排気ガス浄化室へ送り込むための開閉弁のアクチュエータによる開閉作動,再生中の排気ガス浄化室へ空気を送り込むための空気ポンプの駆動,再生中のフィルタに設けたヒータの断接を制御するコントローラを備え,確実に効率よくフィルタの再生処理を行うことができるディーゼルパティキュレートフィルタ装置を提供することである。
【0009】この発明は,エンジンからの排気ガスが流入する入口側排気管と浄化された前記排気ガスが流出する出口側排気管が設けられたハウジング及び前記ハウジング内に配置された前記排気ガス中に含まれるパティキュレート物質をフィルタで捕集して加熱焼却するディーゼルパティキュレートフィルタ装置において,前記フィルタは,排気ガス流れの上流側に位置するヒータ線,セラミック繊維材を積層した第1不織布,燃焼温度を低下させる触媒機能を有する金属材から成る触媒層,セラミック繊維材を積層した第2不織布,及び耐熱金属線から成る保持金網を順次積層して構成され,前記第2不織布を介在させて前記触媒層と前記保持金網との間に電極を設けた捕集量検出装置,前記フィルタの温度を検出する温度センサ,及び前記電極間の電気抵抗値が予め決められた所定値以下の情報及び/又は前記フィルタの温度が予め決められた所定値以下の情報に応答して前記フィルタを昇温させて前記パティキュレート物質を加熱焼却する制御を行うコントローラを設けたことを特徴とするディーゼルパティキュレートフィルタ装置に関する。
【0010】前記コントローラは,前記電気抵抗値が前記所定値以下を検出した時及び/又はタイマによってセットされた予め決められた所定の捕集時間が経過した時に,前記フィルタに前記パティキュレート物質が予め決められた所定の捕集量に達したとして前記ヒータ線及び/又は前記触媒層に通電し,前記フィルタに捕集された前記パティキュレート物質を加熱焼却する。
【0011】前記コントローラは,前記ヒータ線及び/又は前記触媒層に通電して前記フィルタを再生する場合に,前記電気抵抗値が前記所定値以上を検出した時及び/又はタイマによってセットされた予め決められた所定の再生時間が経過した時に,前記フィルタに捕集されている前記パティキュレート物質が加熱焼却されたとして前記ヒータ線と前記触媒層との通電を停止する。
【0012】このディーゼルパティキュレートフィルタ装置は,前記コントローラのスタート時に,前記フィルタが二分割されたフィルタハーフ部にそれぞれ設けられた捕集量検出装置によって前記フィルタハーフ部への前記パティキュレート物質の堆積量をチェックし,前記フィルタの全ての領域で前記パティキュレート物質が前記所定量以上は堆積したことを検出した時に,前記フィルタの再生処理を手動に切り換えることができる装置を有する。
【0013】前記フィルタを再生するため前記フィルタへ供給する電力は,前記エンジンによって駆動されて三相電流を発電する発電機によって供給し,前記フィルタへ供給される三相電流は前記コントローラによってスイッチングリレーのオン・オフによって電圧制御される。
【0014】このディーゼルパティキュレートフィルタ装置は,前記ヒータ及び前記触媒層に電力を供給する前記エンジンによって駆動されて三相電流を発電する発電機を有し,前記ヒータの前記金属線及び/又は前記触媒層は2条又は3条に分割され,前記三相電流の各相が分割された前記金属線及び/又は分割された前記触媒層に接続されて発熱される。
【0015】このディーゼルパティキュレートフィルタ装置は,前記ハウジング内に配置された前記フィルタの予め決められた所定の領域に前記排気ガスを流入させるため前記フィルタの上流側で前記フィルタの前記所定の領域に対向して設けられた少なくとも2個以上の排気ガス流入通路,及び前記排気ガス流入通路をアクチュエータによってそれぞれ開閉する開閉弁を有する。
【0016】前記第1不織布を構成する前記セラミック繊維材は,炭化ケイ素,窒化ケイ素,アルミナ,フォルステライト等のセラミックスである。
【0017】前記第2不織布を構成する前記セラミック繊維材は,炭化ケイ素,窒化ケイ素,アルミナ,フォルステライト等のセラミックスから成り,前記第2不織布は前記第1不織布に比較して密度が大きい構造又は厚さが厚い構造に構成されている。
【0018】前記触媒層は,金属製多孔質材から成り,Pt,Ni,Cr,Pd及び/又はCoを含んでいる。
【0019】前記ヒータ線を構成する前記金属線は,燃焼温度を低下させる触媒作用を有するNi,Cr等を含むFe系の金属から構成されている。
【0020】このディーゼルパティキュレートフィルタ装置は,前記排気ガスを前記フィルタが配設された排気ガス浄化室に流入させるため前記フィルタの上流側で前記フィルタをフィルタハーフ部に二分する領域に対向して設けられた一対の排気ガス流入口,前記排気ガス流入口に設けられたアクチュエータによってそれぞれ開閉する開閉弁,及び前記パティキュレート物質を加熱焼却するため前記排気ガス浄化室に空気を供給する空気ポンプを有し,前記コントローラは,前記フィルタへの前記パティキュレート物質の前記堆積量及び前記フィルタの前記温度に応答して前記開閉弁の開閉の制御をすると共に,前記空気ポンプによって再生側の前記フィルタへ空気を送り込むための制御をする。
【0021】このディーゼルパティキュレートフィルタ装置は,一方の前記排気ガス流入口に対応する前記フィルタハーフ部に捕集された前記パティキュレート物質が所定量に達した時に,前記開閉弁を閉鎖し且つ前記空気ポンプを作動して前記フィルタハーフ部に捕集されている前記パティキュレート物質を加熱焼却し,また,他方の前記排気ガス流入口に設けられた前記開閉弁を開放して排気ガスを流して前記フィルタハーフ部で前記パティキュレート物質を捕集する。
【0022】このディーゼルパティキュレートフィルタ装置は,上記のように構成されているので,排気ガス中のパティキュレート物質をフィルタで捕集し,所定の捕集量になった適正な時期にフィルタをスムースに再生することができ,フィルタでパティキュレート物質を常に良好に,確実に捕集することができ,しかもコントローラがタイマによっても設定されているので,フィルタの加熱し過ぎ等の発生を防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明によるディーゼルパティキュレートフィルタ装置の実施例を説明する。
【0024】図1,図2及び図3を参照して,このディーゼルパティキュレートフィルタ装置(以下,DPF装置という)の実施例を説明する。DPF装置は,排気ガスに含まれるカーボン,すす,HC,SOX 等から成るパティキュレート物質をフィルタ3で捕集し,フィルタ3に捕集されたパティキュレート物質をフィルタ3に設けたヒータで加熱焼却し,フィルタ3を再生するものである。DPF装置は,入口側排気管5と出口側排気管6がエンジンで発生した排気ガスEGが排出される排気管に接続されて組み込まれている。フィルタ3を配設するハウジング1は,箱状の方形に形成され,車両のボディやフレームに対してブラケット等で簡単に取り付けることができると共に,ハウジングの外面を容易に遮熱できる構造に構成されている。ハウジング1には,フィルタ3が配設された排気ガス浄化室31を形成し且つ出口側排気管6が接続されたハウジング本体2A,開閉弁15,16が配設された排気ガス流入室4を形成し且つ入口側排気管5が接続されたハウジングカバー2B,及び排気ガス流入室4と排気ガス浄化室31とを区画する区画プレート2Cから構成されている。区画プレート2Cには,フィルタ3をフィルタハーフ部3A,3Bに二分する位置に対応して排気ガス流入口11,12が形成されている。
【0025】蛇腹状に折り曲げられたフィルタ3は,ハウジング1に排気ガスEGの流れに交差する方向に指向してハウジング1の一側から対向する他側へ延びるように配設されている。フィルタ3は,その両端部の縁部34がハウジング本体2Aの周縁部35の一部と,区画プレート2Cの両端部の縁部36及びハウジングカバー2Bの周縁部32の一部とで挟持された状態で密封状態に固定されて排気ガス浄化室31に配設されている。フィルタ3は,フィルタハーフ部3A,3Bとの境界の蛇腹の襞の山部が固着具37によって区画プレート2Cに固定されている。更に,フィルタ3は,その両側或いは中心部等の適宜の位置に,蛇腹形状の上流側から蛇腹形状に対応した形状の上流側支持板29Uと,蛇腹形状の下流側から蛇腹形状に対応した形状の下流側支持板29Lとが嵌め込まれており,フィルタ3の蛇腹形状が熱等で変形しないように保持されている。
【0026】DPF装置は,主として,排気ガスEGをフィルタ3が配設された排気ガス浄化室31に流入させるためフィルタ3の上流側でフィルタ3を二分する領域に対向して設けられた一対の排気ガス流入口11,12,排気ガス流入口11,12に設けられたアクチュエータ13,14によってそれぞれ開閉する開閉弁15,16,フィルタ3に捕集されたパティキュレート物質を加熱焼却するためフィルタ3に設けられたヒータ線21,エンジンによって駆動される発電機7を有する。発電機7は,ヒータ線21の他に触媒層23や保持金網25をヒータに構成して三相負荷に電力を供給する。コントローラ10は,フィルタ3へのパティキュレート物質の堆積量及びフィルタ3の温度に応答して,アクチュエータ13,14によって開閉弁15,16を開閉制御すると共に,例えば,発電機7からの三相交流をON−OFFのスイッチングを制御してヒータに供給するように構成できる。
【0027】排気ガスEGは,入口側排気管5から排気ガス流入口11及び/又は排気ガス流入口12を通じて排気ガス浄化室31内のフィルタ3に送り込まれ,フィルタ3を通過する際に,排気ガスEGに含まれているパティキュレート物質がフィルタ3に捕集される。パティキュレート物質が焼却されて浄化された排気ガスEGは,出口側排気管6から外部に排出される。また,空気ポンプ17は,空気管18を通じて排気ガス流入口11,12に対応する排気ガス浄化室31に開口する空気供給口33からフィルタハーフ部3A,3Bへと空気を送り込むように構成されている。空気ポンプ17は,フィルタハーフ部3A,3Bの再生時に,コントローラ10の指令によってフィルタハーフ部3A,3Bが位置する排気ガス浄化室31に空気を供給するように制御される。
【0028】フィルタ3は,排気ガス浄化室31内で,排気ガス流入口11,12に対応してフィルタハーフ部3A,3Bに二分されている。即ち,フィルタ3は,排気ガス流入口11,12に対応する領域に配設された一対のフィルタハーフ部3A,3Bから構成されている。フィルタハーフ部3A,3Bは,プレート等で区分されていないので,両者の圧力状態はほぼ等しく,開閉弁15,16の開閉作動はスムースに行える。フィルタ3は,図3に示すように,排気ガスEGの流れの上流側に平行に延びるように配置されたヒータを構成するヒータ線21,ヒータ線21に接して配置された耐熱性を有するセラミック繊維がランダムに積層された第1不織布22,第1不織布22に接して配置された燃焼温度を低減させる触媒を担持した金属部材から成る触媒層23,触媒層23に接して配置された耐熱性を有するセラミック繊維がランダムに積層された第2不織布24,及び第2不織布24に接して配置された耐熱金属線を網み込んだ保持金網25から順次積層した積層構造に構成されている。保持金網25は,第1不織布22や第1不織布22の繊維或いは触媒層23の線や粒子等が飛散することを防止し,フィルタ3の形状を保持する機能を有する。
【0029】この実施例では,例えば,図3に示すように,フィルタ3におけるヒータを構成する三相負荷がヒータ線21,触媒層23及び保持金網25で構成され,発電機7の三相交流の線36Rは,ヒータ線21の端子19H,触媒層23の端子19C及び保持金網25の端子19Nにそれぞれ接続されている。第1不織布22を構成するセラミック繊維材は,炭化ケイ素(SiC),窒化ケイ素(Si3 4 ),アルミナ(Al2 3 ),フォルステライト等の耐熱性セラミックスであり,30mm〜100mm程度の長さの繊維材が好ましい。また,第2不織布24は,第1不織布22と同様のセラミック繊維材を使用でき,第1不織布22に比較して密度が大きい構造又は厚さが厚い構造に構成されている。また,触媒層23は,HCの酸化を促し且つCの燃焼温度を低減する触媒,例えば,白金(Pt),ニッケル(Ni),クロム(Cr),パラジウム(Pd)及び/又はコバルト(Co)を含んでいる材料から形成されている。触媒層23は,例えば,NiとCrとをベースにした金属線,金網,金属薄板等の金属材に,Pt,Ni,Cr,Pd及び/又はCoから成る粒子を分散させた状態で担持させた材料から構成されている。
【0030】DPF装置は,フィルタ3へのパティキュレート物質の堆積量によって変化するフィルタ3中の隔置した二面間の電気抵抗値を検出してフィルタ3へのパティキュレート物質の捕集量を検出する捕集量検出装置40,44を有する。捕集量検出装置40,44は,フィルタ3が二分割されたフィルタハーフ部3A,3にそれぞれ設けられ,フィルタハーフ部3A,3にそれぞれ堆積されたパティキュレート物質の捕集量を検出するように構成されている。捕集量検出装置40,44は,フィルタ3中に設けられた触媒層23を構成する耐熱金属線に設けた第1電極とその下流側に配置された保持金網25の耐熱金属線に設けた第2電極との間の電気抵抗値を,比較器とブリッジ回路とから成る抵抗検出器で検出するように構成されている。捕集量検出装置40,44は,フィルタ3に堆積されたパティキュレート物質のカーボンの堆積量と電気抵抗値とが実質的に比例する特性を有することを利用してフィルタ3へのパティキュレート物質の捕集量即ち堆積量を検出するものである。
【0031】また,DPF装置は,フィルタ3の温度を検出するためフィルタ3を縦断する方向に延びる温度センサ8,9を備えている。コントローラ10は,温度センサ8,9で検出された温度に応答して発電機7の出力を制御し,フィルタ3の温度を予め決められた所定の温度に制御する。即ち,コントローラ10は,温度センサ8,9によって検出されたフィルタ3のフィルタハーフ部3A,3Bの温度及びそれらの雰囲気温度に応答してヒータへの通電を制御し,フィルタ3の過熱を防止する。温度センサ8,9は,例えば,抵抗温度係数の大きいニッケル等から成る金属線38と,金属線38の外側全面を覆うアルミナ等の耐熱性で耐腐食性のセラミックスから成る外管39から構成されている。温度センサ8,9は,例えば,フィルタ3のフィルタハーフ部3A,3Bの蛇腹の折り曲げ部の高温領域に沿って配置されている。温度センサ8,9は,例えば,ブリッジ回路と比較器を備えた回路から構成されている。温度センサ8,9は,通電された時に,金属線38が大きい正の抵抗温度係数を有するので,フィルタ3の温度が上昇すると,金属線38の抵抗が増大し,温度センサ8,9を流れる電流が小さくなる。そこで,温度センサ8,9を流れる電流の変化を上記回路で検出し,フィルタ3のフィルタハーフ部3A,3Bの温度をそれぞれ検出することができる。
【0032】コントローラ10は,フィルタ3の過熱を防止するため,温度センサ8,9からの検出温度に応答してヒータへの通電を制御すると共に,空気ポンプ17を駆動するモータの作動を制御して排気ガス浄化室31内への排気ガスEG又は空気の供給量を調節する。コントローラ10は,フィルタ3のフィルタハーフ部3A,3Bの再生時に,例えば,エンジンの負荷が高い時に,モータの回転数を上昇させてフィルタ3に多量の排気ガスEG又は空気のガスを送り込み,低い時に,モータの回転数を低減してフィルタ3に少量のガスを送り込む制御をする。コントローラ10は,捕集量検出装置40,44によって検出されたフィルタ3の電気抵抗値を検出し,予め決められた所定の電気抵抗値より小さくなれば,フィルタ3に捕集されたパティキュレート物質が予め決められた捕集量に達したと認識し,その電気抵抗値に応答して再生の開始を始め,次いで,フィルタ3に堆積されたパティキュレート物質を加熱焼却するため,ヒータ線21へ通電する制御を行う。また,コントローラ10は,フィルタ3の再生に応答して空気ポンプ17の作動と,開閉弁15,16の開閉作動を行うアクチュエータ13,14の作動を制御する。
【0033】次に,図4,図5及び図6を参照して,このDPF装置に組み込まれた複数系統の電力発電特性を持つ多極永久磁石式の発電機7を説明する。発電機7は,三相交流を発電するように構成され,3種類の巻線を用意し,その位相を合致させ,コントローラ10によってスイッチングリレー1R〜12Rをそれぞれ切り換え制御して電圧を切り換えることができる。図4と図6に示すように,巻線U1−V1−W1,巻線U2−V2−W2,及び巻線U3−V3−W3のそれぞれは,位相が重なるように構成されているので,これらの巻線を直列又は並列に接続しても何ら支障は起こらない。発電機7は,ハウジングに固定されたステータ42と,ステータ42に隙間を形成してハウジングに回転可能に支持された回転軸を構成するロータ41とから構成されている。ステータ42のステータコア43には,図6に示すように,巻線群U1−V1−W1,巻線群U2−V2−W2,及び巻線群U3−V3−W3が分割されて巻き上げられている。各巻線の引出しラインに対応して中性点26Nの引出しラインが形成されている。これらの引出しラインは,スイッチングリレー1R〜12Rがそれぞれ組み込まれ,コントローラ10に接続している。
【0034】巻線群U1−V1−W1,巻線群U2−V2−W2,及び巻線群U3−V3−W3の結線については,巻線U3と巻線U2とを接続するライン1Lには大容量即ち大型のスイッチングリレー1Rが組み込まれ,巻線U2と巻線U1とを接続するライン2Lには大型のスイッチングリレー2Rが組み込まれ,巻線U1,巻線U2及び巻線U3は互いに直列に結線されている。また,巻線V3と巻線V2とを接続するライン5Lには大型のスイッチングリレー5Rが組み込まれ,巻線V2と巻線V1とを接続するライン6Lには大型のスイッチングリレー6Rが組み込まれ,巻線V1,V2及びV3は互いに直列に結線されている。更に,巻線W3と巻線W2とを接続するライン9Lには大型のスイッチングリレー9Rが組み込まれ,巻線W2と巻線W1とを接続するライン10Lには大型のスイッチングリレー10Rが組み込まれ,巻線W1,W2及びW3は互いに直列に結線されている。
【0035】また,巻線U3と中性点26Nとを接続するライン3Lには小容量即ち小型のスイッチングリレー3Rが組み込まれ,また,巻線U2と中性点26Nとを接続するライン4Lには小容量即ち小型のスイッチングリレー4Rが組み込まれている。巻線V3と中性点26Nとを接続するライン7Lには小容量即ち小型のスイッチングリレー7Rが組み込まれ,また,巻線V2と中性点26Nとを接続するライン8Lには小容量即ち小型のスイッチングリレー8Rが組み込まれている。更に,巻線W3と中性点26Nとを接続するライン11Lには小容量即ち小型のスイッチングリレー11Rが組み込まれ,また,巻線W2と中性点26Nとを接続するライン12Lには小容量即ち小型のスイッチングリレー12Rが組み込まれている。
【0036】上記のように,巻線群U1−V1−W1,巻線群U2−V2−W2,及び巻線群U3−V3−W3が結線されているので,表1に示すように,コントローラ10によってスイッチングリレー1R〜12RのON−OFFの制御を行うと,低回転領域では,三相巻線群の3連が直列に接続され,即ち,巻線U1と巻線U2と巻線U3,巻線V1と巻線V2と巻線V3,及び巻線W1と巻線W2と巻線W3がそれぞれ直列に接続され,図5に示すように,回転数が小さくても所定の出力電圧を発電することができる。また,中回転領域では,三相巻線群の2連が直列に接続され,即ち,巻線U2と巻線U3,巻線V2と巻線V3,及び巻線W2と巻線W3がそれぞれ直列に接続され,図5に示すように,回転数が中程度でも所定の出力電圧を発電することができる。更に,高回転領域では,三相巻線群の1連が接続され,即ち,巻線U3,巻線V3及び巻線W3が接続され,図5に示すように,回転数が高速でも所定の出力電圧を発電するようになる。
【表1】

【0037】発電機7では,図5に示すように,低速では3連に重ねると,電圧はほぼ3倍になるが,リアクタンス効果で若干低下する。そこで,2連にすると,リアクタンスが減少した分として電圧が上がるので,A1点からA2点に移動する。コントローラ10によってスイッチングリレー1R〜12Rのスイッチング制御を行うことによって,図5に示すような出力電圧(V)を得ることができる。発電機7の特性G1 は,次式で示される。
1 =〔(3)1/2 ・2πf/(2)1/2 〕・φ1 ・W1 ・kw1但し:f:周波数,φ1 :磁束,W1 :コイル巻数,k:スロット数,w1 :極数を示す。
従って,発電機7の特性G1は,巻数W1 が多いと,回転数の増加に従って出力電圧は上昇する。そこで,低速,中速及び高速では,表1に示すように,コントローラ10によってスイッチングリレー1R〜12RのON−OFF制御を行うことによって適正な出力電圧を得ることができる。図4に示すスイッチングリレー1R,5R及び9Rは必ずしも必要ではないが,切り換え制御の安全性の確保のために設けている。
【0038】次に,図7〜図14の処理フロー図を参照して,DPF装置の作動を説明する。処理フロー図では,フィルタハーフ部3AについてはA側とし,フィルタハーフ部3BについてはB側として説明する。図7に示すように,DPF装置を使用するに当たって,まず,コントローラ10は,各部品が正常であるか否かをチェックする。コントローラ10は,フィルタハーフ部3A,3Bのパティキュレート物質の捕集状態を検出するため,捕集量検出装置40,44によって触媒層23と保持金網25との間の電気抵抗を検出し,B側の詰まり抵抗R1 とA側の詰まり抵抗R2 を検出し,R1 とR2 とがR01=1Ω以下であるか否かを判断する(ステップ1,2)。R1 とR2 とがR01=1Ω以下であれば,フィルタハーフ部3Bに設けた温度センサ9が断線しているか否かをチェックするため,温度センサ9の温度抵抗(RT1 )が予め決めた温度抵抗(RTV=5Ω)より低いか否かを判断し(ステップ3),低い時にはショートしているか否かをチェックするため予め決めた温度抵抗(RTV1 =0.05Ω)より高いか否かを判断する(ステップ4)。温度センサ8の温度抵抗(RT2 )ついても温度センサ9と同様に断線とショート状態をチェックする(ステップ5,6)。また,ヒータ(ヒータ線21,触媒層23及び/又は保持金網25)のB側の抵抗(RH1 )とA側の抵抗(RH2 )とについて,断線(RC1 =5Ω以下)とショート(RC2=0.25Ω以上)とをチェックする(ステップ7,8,9及び10)。更に,図8に示すように,開閉弁15,16のアクチュエータ13,14のソレノイドの導通状態をチェックし(ステップ11,12),空気ポンプ17の作動状態をチェックし(ステップ13),空気管18の導通状態をチェックする(ステップ14,15)。これらの機器に不具合があれば,コントローラ10は不具合表示をし(ステップ122),処理はステップ76の手動ボタン等の自動−手動切換装置(図示せず)によって自動作動から手動操作に切り換える。
【0039】図9に示すように,これらの機器に不具合がなければ,コントローラ10は,処理をステップ16へ進め,開閉弁15,16の作動を制御すると共に,エンジンを駆動し,エンジンで発生した排気ガスEGは,入口側排気管5を通じて排気ガス流入室4へ流入させる。アクチュエータ13,14を駆動し,アクチュエータ13で開閉弁15を閉鎖し,アクチュエータ14で開閉弁16を開放する判断をし(ステップ16),開放できない時には処理はステップ40へ進み,開放できた時には捕集量検出装置44でフィルタハーフ部3Bの詰まり抵抗R1 を検出し,所定の抵抗R01より低いか否かを判断し(ステップ17),高いときにはタイマをセットして経過時間Σt を計測し(ステップ28),経過時間Σt が予め決めた時間tを経過すると(ステップ29),ステップ18へ進む。詰まり抵抗R1 が所定の抵抗R01より低いときには,フィルタハーフ部3Bにはパティキュレート物質が堆積しているとして開閉弁16を閉じて開閉弁15を開放する(ステップ18)。ここで,エンジンからの排気ガスはフィルタハーフ部3Aへ送り込まれ,フィルタハーフ部3Aで排気ガス中のパティキュレート物質を捕集し,フィルタハーフ部3Bを再生処理する。
【0040】フィルタハーフ部3Bのヒータを急加熱してフィルタハーフ部3Bに堆積しているパティキュレート物質を加熱焼却する(ステップ19)。温度センサ9によってフィルタハーフ部3Bの温度抵抗RT1 を検出し,予め決めた所定の温度RT500(=500℃,例えば,0.5Ω)より高いか否かを判断し(ステップ20),低い場合にはヒータの急加熱を続け,高い場合には空気ポンプ17を駆動し(ステップ21),B側の空気管18を通じてB側へ空気を送り込み(ステップ22),フィルタハーフ部3Bのパティキュレート物質が加熱焼却されるので,徐々にヒータへの通電を絞り(ステップ23),次いで,温度センサ9でフィルタハーフ部3Bの温度抵抗RTを検出し,所定の温度RT800(=800℃,例えば,0.75Ω)より低いか否かを判断し(ステップ24),低い場合には捕集量検出装置44でフィルタハーフ部3Bの詰まり抵抗R1 を検出し,所定の詰まり抵抗R01(=1Ω)より高いか否かを判断する(ステップ25)。低い場合にはパティキュレート物質がなお堆積している状態であるので,タイマをセットして経過時間tを計測して通電を継続し(ステップ37),予め決めた所定時間tR1だけ経過するまで再生処理を続け(ステップ38),次いで,ステップ26へ進む。高い場合にはフィルタハーフ部3Bのパティキュレート物質が加熱焼却された状態にあり,フィルタハーフ部3Bが再生された状態であるので,空気ポンプ17を停止し(ステップ26),フィルタハーフ部3Bへの空気の供給を停止する(ステップ27)。
【0041】ステップ24において,温度R1 が温度RT800より高い場合には,フィルタハーフ部3Bが加熱し過ぎの状態であるので,空気ポンプ17を停止し(ステップ30),空気をフィルタハーフ部3Bへ供給するのを停止し(ステップ31),B側のヒータをOFFにする(ステップ32)。次いで,温度センサ9によってフィルタハーフ部3Bの温度RT1 を検出し,予め決めた所定の温度RT500(=500℃,0.5Ω)より低いか否かを判断し(ステップ33),高い場合にはステップ30に戻り,空気供給の停止状態を続け,低い場合には,再びフィルタハーフ部3Bへ空気を供給するため空気ポンプ17を駆動し(ステップ34),フィルタハーフ部3Bへ空気を供給し(ステップ35),次いで,フィルタハーフ部3Bの否への通電電流を絞り(ステップ36),ステップ24へ戻る。
【0042】また,図10に示すように,ステップ27においてフィルタハーフ部3Bが再生した状態であるので,フィルタハーフ部3Bへの空気供給を停止した後に,フィルタハーフ部3Bのヒータへの通電を停止する(ステップ39)。捕集量検出装置40でフィルタハーフ部3Aの詰まり抵抗R2 を検出し,所定の抵抗R01より低いか否かを判断し(ステップ40),高いときにはタイマをセットして経過時間Σt を計測し(ステップ49),経過時間Σt が予め決めた時間tを経過すると(ステップ50),ステップ41へ進む。詰まり抵抗R2 が所定の抵抗R01より低いときには,フィルタハーフ部3Aにはパティキュレート物質が堆積しているとして開閉弁15を閉じて開閉弁16を開放する(ステップ41)。ここで,エンジンからの排気ガスはフィルタハーフ部3Bへ送り込まれ,フィルタハーフ部3Bで排気ガス中のパティキュレート物質を捕集し,フィルタハーフ部3Aを再生処理する。
【0043】フィルタハーフ部3Aのヒータを急加熱してフィルタハーフ部3Aに堆積しているパティキュレート物質を加熱焼却する(ステップ42)。温度センサ8によってフィルタハーフ部3Aの温度抵抗RT2 を検出し,予め決めた所定の温度RT500(=500℃,例えば,0.5Ω)より高いか否かを判断し(ステップ43),低い場合にはヒータの急加熱を続け,高い場合には空気ポンプ17を駆動し(ステップ44),A側の空気管18を通じてA側へ空気を送り込み(ステップ45),そこで,フィルタハーフ部3Aのパティキュレート物質が加熱焼却されるので,徐々にヒータへの通電を絞り(ステップ46),次いで,温度センサ8でフィルタハーフ部3Aの温度抵抗RT2 を検出し,所定の温度RT800(=800℃,例えば,0.75Ω)より低いか否かを判断し(ステップ47),低い場合には捕集量検出装置40でフィルタハーフ部3Aの詰まり抵抗R2 を検出し,予め決めた所定の詰まり抵抗R01(=1Ω)より高いか否かを判断する(ステップ48)。低い場合には,タイマをセットして経過時間tを計測し(ステップ55),予め決めた所定時間tR1(例えば,10分)だけ経過するまで再生処理を続け(ステップ56),次いで,ステップ57へ進む。
【0044】ステップ47において,温度R2 が温度RT800より高い場合には,フィルタハーフ部3Aが加熱し過ぎの状態であるので,空気ポンプ17を停止し(ステップ51),フィルタハーフ部3Aへの空気供給するのを停止し(ステップ52),A側のヒータをOFFにする(ステップ53)。次いで,温度センサ8によってフィルタハーフ部3Aの温度RT2 を検出し,予め決めた所定の温度RT500(=500℃,0.5Ω)より低いか否かを判断し(ステップ54),高い場合にはステップ51に戻り,空気供給の停止状態を続け,低い場合には,ステップ44へ戻る。また,ステップ48において,フィルタハーフ部3Aの詰まり抵抗R2が所定の詰まり抵抗R01(=1Ω)より高い場合には,フィルタハーフ部3Aが再生された状態であるので,空気ポンプ17を停止し(ステップ57),フィルタハーフ部3Aへの空気の供給を停止し(ステップ58),フィルタハーフ部3Aのヒータへの通電を停止する(ステップ59)。ここで,フィルタハーフ部3Aは再生が完了した状態であるので,引き続くパティキュレート物質の捕集処理の時期を待機する状態になり,排気ガス浄化処理は最初のステップ1に戻り,上記の制御を繰り返すことになる。
【0045】図11に示すように,ステップ2〜ステップ15において,不具合表示が出ると,コントローラ10による自動処理を行うことができないので,排気ガス浄化処理を手動ボタン操作によって行うこととする(ステップ76)。A側の開閉弁16が開放し,B側の開閉弁15が閉鎖してるか否かを判断し(ステップ77),その状態になっていない時には,手動操作によって開閉弁15を閉鎖する(ステップ60)。A側の開閉弁16が開放しておれば,手動操作によってフィルタハーフ部3BのヒータをONしてフィルタハーフ部3Bの再生処理を行う(ステップ78)。次いで,温度センサ9によってフィルタハーフ部3Bの温度抵抗RT1 が予め決めた温度抵抗RT500 (=0.65Ω)より高いか否かを判断し(ステップ79),低い場合にはフィルタハーフ部3Bの加熱状態に続け,高い場合には空気ポンプ17を作動し(ステップ80),空気管18を通じてフィルタハーフ部3Bへ空気を供給し(ステップ81),次いで,フィルタハーフ部3Bに捕集されているパティキュレート物質を加熱焼却し,次いで,フィルタハーフ部3Bのヒータへの通電電流を絞る(ステップ82)。そこで,温度センサ9によってフィルタハーフ部3Bの温度抵抗RT1 が予め決めた温度抵抗RT800 (=0.75Ω)より低いか否かを判断する(ステップ83)。
【0046】温度抵抗RT1 が予め決めた温度抵抗RT800 より低い場合には,捕集量検出装置44でフィルタハーフ部3Bの詰まり抵抗R1 を検出し,予め決めた所定の詰まり抵抗R01(=1Ω)より低いか否かを判断する(ステップ84)。低い場合には,タイマをセットして経過時間tをカウントし(ステップ85),次いで,経過時間tが予め決めた所定期間tR1(例えば,10分)を経過したか否かを判断する(ステップ86)。また,ステップ83において,温度抵抗RT1 が予め決めた温度抵抗RT800 (=0.75Ω)より高い場合には,フィルタハーフ部3Bが加熱し過ぎる状態であるので,空気ポンプ17を停止し(ステップ87),ヒータへの通電をOFFにし(ステップ88),フィルタハーフ部3Bへ供給する空気を停止する(ステップ89)。次いで,温度センサ9によってフィルタハーフ部3Bの温度抵抗RTを検出し,温度抵抗RTが予め決めた所定の温度抵抗RT500 (=0.65Ω)より低いか否かを判断し(ステップ90),低い場合にはフィルタハーフ部3Bの加熱状態を続けるためステップ80へ戻り,高い場合には空気ポンプ17をOFFするためステップ87へ戻る。また,ステップ84において,抵抗R1 が所定の詰まり抵抗R01(=1Ω)より高い場合には,フィルタハーフ部3Bのパティキュレート物質の堆積がなく,再生された状態であるので,排気ガス中のパティキュレート物質を捕集する浄化処理を行う待機状態になり,ステップ60へ進む。
【0047】図12に示すように,ステップ60では,所定時間が経過することによってフィルタハーフ部3Aの排気ガス浄化処理によってパティキュレート物質が堆積状態になっているので,フィルタハーフ部3Aの再生処理に移行するため開閉弁15を閉鎖する(ステップ60)。フィルタハーフ部3Aに設けたヒータに通電し,パティキュレート物質を加熱焼却する(ステップ61)。温度センサ8によってフィルタハーフ部3Aの温度抵抗RT2 が予め決めた温度抵抗RT500 (=0.65Ω)より高いか否かを判断し(ステップ62),低い場合にはフィルタハーフ部3Aの加熱状態を続け,高い場合には空気ポンプ17を作動し(ステップ63),空気管18を通じてフィルタハーフ部3Aへ空気を供給し(ステップ64),次いで,フィルタハーフ部3Aに捕集されているパティキュレート物質を加熱焼却し,次いで,フィルタハーフ部3Aのヒータへの通電電流を絞る(ステップ65)。そこで,温度センサ8によってフィルタハーフ部3Aの温度抵抗RT2 が予め決めた温度抵抗RT800 (=0.75Ω)より低いか否かを判断する(ステップ66)。
【0048】温度抵抗RT2 が予め決めた温度抵抗RT800 より低い場合には,捕集量検出装置40でフィルタハーフ部3Aの詰まり抵抗R2 を検出し,予め決めた所定の詰まり抵抗R01(=1Ω)より低いか否かを判断する(ステップ67)。低い場合には,タイマをセットして経過時間tをカウントし(ステップ68),次いで,経過時間tが予め決めた所定期間tR1(例えば,10分)を経過したか否かを判断する(ステップ69)。また,ステップ66において,温度抵抗RT2 が予め決めた温度抵抗RT800 (=0.75Ω)より高い場合には,フィルタハーフ部3Aが加熱し過ぎる状態であるので,空気ポンプ17を停止し(ステップ70),ヒータへの通電をOFFにし(ステップ71),フィルタハーフ部3Aへ供給する空気を停止する(ステップ72)。次いで,温度センサ8によってフィルタハーフ部3Aの温度抵抗RTを検出し,温度抵抗RTが予め決めた所定の温度抵抗RT500 (=0.65Ω)より低いか否かを判断し(ステップ75),低い場合にはフィルタハーフ部3Aの加熱状態を続けるためステップ63へ戻り,高い場合には空気ポンプ17をOFFするためステップ80へ戻る。また,ステップ67において,抵抗R2 が所定の詰まり抵抗R01(=1Ω)より高い場合には,フィルタハーフ部3Aのパティキュレート物質の堆積がなく,再生された状態であるので,排気ガス中のパティキュレート物質を捕集する浄化処理を行う待機状態になり,手動操作を終了し(ステップ73),エンジン再起動を行い(ステップ74),ステップ3へと進み,排気ガス浄化処理を繰り返す。
【0049】次に,図13を参照して,再生時のフィルタハーフ部3A又は3B(以下,フィルタ3という)に設けたヒータを急加熱する制御について説明する。ヒータを急加熱する場合には(ステップ91),発電機7の回転数GRを測定する(ステップ92)。回転数GRが予め決めた回転数1100rpmより低いか否かを判断し(ステップ93),低い場合には,フィルタ3の温度Ftを測定し,温度Ftが予め決めた温度400℃より低いか否かを判断する(ステップ94)。温度Ftが温度400℃より低い場合には,フィルタ3を急加熱する必要があるので,ヒータに高電力を供給するため,発電機7の三相交流の巻線群を3連直列に結線して高電力をヒータに通電する(ステップ95)。即ち,コントローラ10は,フィルタ3に設けたヒータ(ヒータ線21,触媒層23及び/又は保持金網25)を急加熱するため,三相巻線群(巻線群U1−V1−W1,巻線群U2−V2−W2,及び巻線群U3−V3−W3)の3連を直列に接続する。ここで,フィルタ3を急加熱し,次いで処理はステップ62へ進む。また,ステップ94において,フィルタ3の温度Ftが予め決めた温度400℃より高い場合には,温度Ftが予め決めた温度450℃より低いか否かを判断し(ステップ96),低い場合には,フィルタ3の温度Ftは,温度400℃〜450℃の範囲内であるので,発電機7の三相交流の巻線群のうち2連を直列に結線して中電力をヒータに通電する(ステップ97)。ここで,フィルタ3を中加熱し,次いで処理はステップ62へ進む。
【0050】また,ステップ93において,回転数GRが回転数1100rpmより高い場合には,回転数2000rpmより低いか否かを判断する(ステップ98)。回転数GRが回転数2000rpmより低い場合には,発電機7の回転数GRは,回転数1100rpm〜2000rpmの範囲内であるので,フィルタ3の温度Ftが予め決めた温度400℃より低くないか否かを判断する(ステップ99)。温度Ftが温度400℃より低い場合には,フィルタ3を中程度の加熱をする必要があるので,ヒータに中電力を供給するため,発電機7の三相交流の巻線群をうち2連を直列に結線して中電力をヒータに通電する(ステップ100)。ここで,フィルタ3を中加熱し,次いで処理はステップ62へ進む。高い場合には,温度Ftが予め決めた温度450℃より低いか否かを判断し(ステップ101),低い場合には,フィルタ3の温度Ftは,温度400℃〜450℃の範囲内であるので,発電機7の三相交流の巻線群のうち1連を接続して低電力をヒータに通電し,フィルタ3の再生処理を行い(ステップ102),次いで,処理はステップ62へ進む。また,ステップ101で高い場合には,処理はステップ62へ進む。ステップ98において,回転数GRが回転数2000rpmより高い場合には,温度センサ8又は9によってフィルタ3の温度Ftが予め決めた温度500℃より低いか否かを判断し(ステップ103),低い場合には,フィルタ3の温度Ftは,フィルタ3を余り加熱する必要がないので,低加熱するため,発電機7の三相交流の巻線群のうち1連を接続して低電力をヒータに通電し,フィルタ3の再生処理を行い(ステップ104),次いで,処理はステップ62へ進む。また,ステップ103で高い場合には,ヒータへの通電をOFFにし(ステップ105)し,処理はステップ62へ進む。
【0051】次に,図14を参照して,フィルタ3に設けたヒータへの通電電流を絞る場合について説明する。ヒータへの通電電流を絞る場合には(ステップ106),発電機7の回転数GRを測定する(ステップ107)。回転数GRが予め決めた回転数1100rpmより低いか否かを判断し(ステップ108),低い場合には,発電機7の三相交流の巻線群を1連に接続して短時間Δt,例えば,10秒間ヒータに通電する(ステップ109)。次いで,温度センサ8又は9によってフィルタ3の温度抵抗RT2 を検出し,温度抵抗RT2 が予め決めた温度500℃より低いか否かを判断する(ステップ110)。温度抵抗RT2 が温度500℃より低い場合には,フィルタ3を中程度に加熱する必要があるので,ヒータに中電力を供給するため,発電機7の三相交流の巻線群の2連を直列に結線して中電力をヒータに通電する(ステップ111)。即ち,コントローラ10は,フィルタ3に設けたヒータ(ヒータ線21,触媒層23及び/又は保持金網25)を中加熱するため,三相巻線群(巻線群U2−V2−W2と巻線群U3−V3−W3)の2連を直列に接続する。ここで,フィルタ3を中加熱する。また,ステップ110において,フィルタ3の温度抵抗RT2 が予め決めた温度500℃より高い場合には,温度Ftが予め決めた温度800℃より低いか否かを判断し(ステップ112),低い場合には,フィルタ3の再生状態に対応したステップ25,48,67又は84に進み,処理を続行する。また,温度Ftが予め決めた温度800℃より高い場合には,フィルタ3の再生状態に対応したステップ30,51,70又は87に進み,処理を続行する。
【0052】また,ステップ108において,発電機7の回転数GRが回転数1100rpmより高い場合には,回転数2000rpmより低いか否かを判断する(ステップ113)。回転数GRが回転数2000rpmより低い場合には,発電機7の回転数GRは,回転数1100rpm〜2000rpmの範囲内であるので,発電機7の三相交流の巻線群の1連を接続し,ヒータへ低電力を通電する(ステップ114)。次いで,温度センサ8又は9によってフィルタ3の温度抵抗RT2が予め決めた温度500℃より低いか否かを判断する(ステップ115)。温度抵抗RT2 が温度500℃より低い場合には,フィルタ3を中程度に加熱する必要があるので,ヒータに中電力を供給するため,発電機7の三相交流の巻線群の2連を直列に結線して中電力をヒータに通電し(ステップ116),次いで,温度抵抗RT2 が温度Rt(=800℃)より低いか否かを判断する(ステップ117)。また,ステップ115において,フィルタ3の温度抵抗RT2 が予め決めた温度Rt(=500℃)より高い場合には,温度抵抗RT2 が温度Rt(=800℃)より低いか否かを判断する(ステップ117)。温度抵抗RT2 が温度800℃より低い場合には,フィルタ3の再生状態に対応したステップ25,48,67又は84に進み,処理を続行する。また,温度抵抗RT2 が予め決めた温度800℃より高い場合には,フィルタ3の再生状態に対応したステップ30,51,70又は87に進み,処理を続行する。
【0053】ステップ113において,発電機7の回転数が2000rpmより高い場合には,発電機7の三相交流の巻線群の1連を接続し,ヒータへ低電圧を通電してフィルタ3の再生を行う(ステップ118)。次いで,温度センサ8又は9によってフィルタ3の抵抗RT2 が予め決めた温度500℃より低いか否かを判断する(ステップ119)。温度抵抗RT2 が温度500℃より低い場合には,フィルタ3のヒータに低電圧を通電してフィルタ2を加熱するためステップ118へ進み,温度抵抗RT2 が温度500℃より高い場合には,ヒータへの通電をOFFにする(ステップ120)。次いで,温度抵抗RT2 が予め決めた温度Rt(=800℃)より低いか否かを判断する(ステップ121)。温度抵抗RT2 が温度800℃より低い場合には,フィルタ3の再生状態に対応したステップ25,48,67又は84に進み,処理を続行する。また,温度抵抗RT2 が予め決めた温度800℃より高い場合には,フィルタ3の再生状態に対応したステップ30,51,70又は87に進み,処理を続行する。
【0054】
【発明の効果】この発明によるディーゼルパティキュレートフィルタ装置は,上記のように構成したので,フィルタの何れか一方のフィルタハーフ部を再生するためフィルタハーフ部に設けたヒータを通電してフィルタハーフ部を加熱する場合に,フィルタハーフ部に堆積した捕集量,排気ガス温度及びフィルタ温度に対応したマッチした電流を発電機から常に供給でき,フィルタハーフ部の加熱し過ぎや,加熱不足がなく,適正にスムースに再生処理を行うことができる。また,コントローラはタイマを併用して手動に切り換えてフィルタハーフ部の再生を行うので,装置自体の部品の故障でフィルタハーフ部の再生ができなくなることがなく,フィルタハーフ部を直ちに再生して次の排気ガス浄化の準備,即ち,待機状態を作り出すことができる。
【0055】また,排気ガスの圧力によってパティキュレート物質の捕集量を検出せずに,パティキュレート物質の捕集量に応じて変化するフィルタ自体の電気抵抗で捕集量を検出するので,エンジンの作動状態に影響されることなく,確実に正確な捕集量を検出することができる。また,このディーゼルパティキュレートフィルタ装置は,フィルタを配設するハウジングを箱状即ち方形の形状であって極めてコンパクトな構造に構成したので,新車は勿論のこと,既存の車両に対しても,マフラの取付け構造或いはマフラの代わりに消音機能を持つものとして容易に取り付けることができる。更に,ヒータによってフィルタが加熱される時に,温度センサを,例えば,フィルタの最も高温となる領域であるフィルタの蛇腹の折り曲げ部の高温領域に沿って配置することによって,フィルタ全域における温度は,温度センサで検出した温度以下の温度に実質的に調整され,フィルタが局部過熱等によって破損することが防止される。
【0056】また,フィルタは,セラミックス繊維中に燃焼温度を抑制する触媒層を有するので,フィルタに捕集されたパティキュレート物質を低い温度で加熱焼却することが可能となり,高温で加熱することによるフィルタの耐久性の低下を防止することができ,フィルタの寿命を長くさせることができて耐久性を増大させることが可能である。また,フィルタには,実質的に平行に延びるヒータ線がセラミックス繊維に全面に配設されているので,フィルタに捕集されたパティキュレート物質は局部加熱されることなく,均等に加熱焼却される。また,加熱によってヒータ線が他のヒータ線に接したとしても,各ヒータは並列に結線されているので,トータルの抵抗は実質的に変わることがなく,スムースにパティキュレート物質を加熱焼却する機能を果たすことができる。
【出願人】 【識別番号】593053782
【氏名又は名称】株式会社アペックス
【出願日】 平成12年12月4日(2000.12.4)
【代理人】 【識別番号】100092347
【弁理士】
【氏名又は名称】尾仲 一宗
【公開番号】 特開2002−168116(P2002−168116A)
【公開日】 平成14年6月14日(2002.6.14)
【出願番号】 特願2000−368023(P2000−368023)