| 【発明の名称】 |
ガスタービンの蒸気冷却装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 知佳
【氏名】平本 康治
【氏名】北 良之
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| 【要約】 |
【課題】蒸気流路116に高価な弁装置を設けることなく燃焼器117に導かれる蒸気流量を適切に制御する。
【解決手段】蒸気流路116から中圧ドラム106の出口蒸気が冷却蒸気となって燃焼器117に供給され、燃焼器117に導かれる蒸気流量は、中圧ドラム106の圧力がガスタービン101の負荷状態に応じて設定された設定値となるように第1流量制御弁112の開閉が制御手段125で制御されて調節され、ガスタービン101の負荷状態に応じた必要量の蒸気が燃焼器117に供給され、蒸気流路116に高価な弁装置を設けることなく、中圧ドラム106の圧力を所定状態に保つための既存の第1流量制御弁112の制御により、燃焼器117に導かれる蒸気流量を適切に制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガスタービンの排気ガスによって蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンに導入する蒸気導入路と、蒸気導入路に備えられ排熱回収ボイラからの蒸気をガスタービンの高温部品の冷却のためにバイパスする蒸気冷却路と、排熱回収ボイラで発生する蒸気圧力を検出する発生蒸気圧力検出手段と、排熱回収ボイラで発生する蒸気圧力を調整するために発生蒸気圧力検出手段の検出情報に基づいて蒸気導入路の蒸気の流量を制御する発生蒸気圧力制御弁と、高温部品の後流側における蒸気冷却路に備えられ高温部品を冷却した後の蒸気温度を検出する冷却後蒸気温度検出手段と、ガスタービンの状態に基づいて蒸気冷却路に流入する蒸気流量を調整するために発生蒸気圧力検出手段の検出値が設定値になるように発生蒸気圧力制御弁の開閉制御を行うと共に冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気冷却路に流入する蒸気流量を調整するために発生蒸気圧力制御弁の開閉制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とするガスタービンの蒸気冷却装置。 【請求項2】 請求項1において、中圧ドラムから中圧蒸気タービンへの蒸気導入路から分岐されて蒸気冷却路が設けられ、蒸気冷却路の分岐部の後流側の蒸気導入路に中圧ドラム圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気導入路の流量を規制して蒸気冷却路の流量を確保するように中圧ドラム圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられていることを特徴とするガスタービンの蒸気冷却装置。 【請求項3】 請求項1において、高圧ドラムからの蒸気が導入される補助蒸気導入路が蒸気冷却路につなげられ、補助蒸気導入路に補助蒸気圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて補助蒸気導入路の流量を制御して蒸気冷却路の流量を確保するように補助蒸気圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられていることを特徴とするガスタービンの蒸気冷却装置。 【請求項4】 請求項1において、蒸気冷却路には高圧ドラムからの蒸気が導入される補助蒸気導入路がつなげられ、補助蒸気導入路には補助流体流路がつなげられ、補助蒸気導入路の合流部の後流側における補助蒸気導入路に補助蒸気の温度を検出する補助蒸気温度検出手段が設けられ、補助流体流路に補助流体圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報及び補助蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて補助流体流路の流量を制御して蒸気冷却路の流量を確保するように補助蒸気圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられていることを特徴とするガスタービンの蒸気冷却装置。 【請求項5】 請求項1において、中圧ドラムから中圧蒸気タービンへの蒸気導入路から分岐されて蒸気冷却路が設けられ、高圧ドラムからの蒸気が導入される補助蒸気導入路が蒸気冷却路につなげられ、蒸気冷却路の分岐部の後流側の蒸気導入路に中圧ドラム圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とすると共に、補助蒸気導入路に補助蒸気圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気導入路の流量を規制して蒸気冷却路の流量を確保するように中圧ドラム圧力制御弁の開閉制御を行なうと共に冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて補助蒸気導入路の流量を制御して蒸気冷却路の流量を確保するように補助蒸気圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられていることを特徴とするガスタービンの蒸気冷却装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンの燃焼器等の高温部品を排熱回収ボイラまたは補助蒸気からの蒸気により冷却するガスタービンの蒸気冷却装置に関する。 【0002】 【従来の技術】エネルギー資源の有効利用と経済性の観点から、発電設備(発電プラント)では様々な高効率化が図られている。ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたタービン発電プラント(複合発電プラント)もその一つである。複合発電プラントでは、ガスタービンからの高温の排気ガスが排熱回収ボイラに送られ、排熱回収ボイラ内で過熱ユニットを介して蒸気を発生させ、発生した蒸気を蒸気タービンに送って蒸気タービンで仕事をするようになっている。 【0003】ガスタービンの燃焼器等の高温部品は空気により冷却されていたが、近年の燃焼温度の高温化にともない蒸気により冷却されるようになってきている。複合発電プラントにおいても、燃焼器等の高温部品を蒸気によって冷却するガスタービンを適用し、蒸気タービンと組み合わせて高効率な発電プラントが計画されている。 【0004】ガスタービンの燃焼器の冷却媒体として蒸気が採用されている従来のガスタービンの蒸気冷却装置を図4に基づいて説明する。図4には従来のガスタービンの蒸気冷却装置を備えた複合発電プラントの冷却系統を表す概略構成を示してある。 【0005】図に示すように、ガスタービン1からの排気ガスが排熱回収ボイラ2に送られるようになっており、排熱回収ボイラ2には、高圧ドラム3、高圧過熱器4及び中圧ドラム5、中圧過熱器6、再熱器7が備えられている。高圧ドラム3で発生した蒸気は高圧蒸気導入路8により高圧過熱器4を経て高圧蒸気タービン9に送られる。中圧ドラム5の蒸気は中圧蒸気導入路10により中圧過熱器6及び再熱器7を順次経て中圧蒸気タービン11へ送られる。 【0006】高圧蒸気タービン9の出口蒸気は再熱器7の入口側の中圧蒸気導入路10に合流し、再熱器7を通過した蒸気は中圧蒸気タービン11へ送られる。中圧過熱器6と再熱器7の間における中圧蒸気導入路10には中圧ドラム圧力制御弁12が設けられ、中圧ドラム圧力制御弁12の開閉制御により中圧ドラム5の蒸気圧力が所定状態に調整される。尚、図中の符号で20は復水器である。 【0007】中圧過熱器6と中圧ドラム圧力制御弁12の間における中圧蒸気導入路10からは蒸気冷却路14が分岐して設けられ、蒸気冷却路14はガスタービン1の高温部品である燃焼器13を経て再熱器7の下流側の中圧蒸気導入路10に合流している。つまり、燃焼器13には、蒸気冷却路14から中圧ドラム5の出口蒸気(例えば300 ℃) が冷却蒸気となって供給され、冷却に使用された蒸気(例えば560 ℃〜600 ℃) は再熱器7の出口蒸気と合流して中圧蒸気タービン11に導かれる。燃焼器13の入口側の蒸気冷却路14には制御弁15が設けられ、制御弁15により燃焼器13に導かれる蒸気量が調節される。尚、制御弁15は燃焼器13の出口側の蒸気冷却路14に設けられることもある。 【0008】上述したガスタービンの蒸気冷却装置では、蒸気冷却路14から中圧ドラム5の出口蒸気(例えば300 ℃) が冷却蒸気となって燃焼器13に供給され、燃焼器13の冷却が行われる。燃焼器13に導かれる蒸気量は制御弁15により調節され、所望量の蒸気が燃焼器13に供給される。燃焼器13を冷却した後の蒸気は中圧蒸気タービン11にに回収されるようになっている。このため、効率の良い冷却システムが構築された複合発電プラントとなる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】従来のガスタービンの蒸気冷却装置は、燃焼器13に供給される冷却用の蒸気の量を調節するために蒸気冷却路14に制御弁15が設けられている。蒸気冷却路14は高温の蒸気の通路となるため、耐熱性に優れた高価な制御弁15が必要になって部品コストが高くなり、複合発電プラントの建設コストアップにつながっていた。燃焼器13の出口側に制御弁15を設けた場合に特に高価な制御弁15が必要になる。 【0010】本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、排熱回収ボイラ側からの冷却蒸気の導入系に蒸気量を直接調節する弁装置を備えることなく所望量の冷却蒸気をガスタービンの高温部品に供給することができるガスタービンの蒸気冷却装置を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明の構成は、ガスタービンの排気ガスによって蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンに導入する蒸気導入路と、蒸気導入路に備えられ排熱回収ボイラからの蒸気をガスタービンの高温部品の冷却のためにバイパスする蒸気冷却路と、排熱回収ボイラで発生する蒸気圧力を検出する発生蒸気圧力検出手段と、排熱回収ボイラで発生する蒸気圧力を調整するために発生蒸気圧力検出手段の検出情報に基づいて蒸気導入路の蒸気の流量を制御する発生蒸気圧力制御弁と、高温部品の後流側における蒸気冷却路に備えられ高温部品を冷却した後の蒸気温度を検出する冷却後蒸気温度検出手段と、ガスタービンの状態に基づいて蒸気冷却路に流入する蒸気流量を調整するために発生蒸気圧力検出手段の検出値が設定値になるように発生蒸気圧力制御弁の開閉制御を行うと共に冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気冷却路に流入する蒸気流量を調整するために発生蒸気圧力制御弁の開閉制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とする。 【0012】そして、中圧ドラムから中圧蒸気タービンへの蒸気導入路から分岐されて蒸気冷却路が設けられ、蒸気冷却路の分岐部の後流側の蒸気導入路に中圧ドラム圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気導入路の流量を規制して蒸気冷却路の流量を確保するように中圧ドラム圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられていることを特徴とする。 【0013】また、高圧ドラムからの蒸気が導入される補助蒸気導入路が蒸気冷却路につなげられ、補助蒸気導入路に補助蒸気圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて補助蒸気導入路の流量を制御して蒸気冷却路の流量を確保するように補助蒸気圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられていることを特徴とする。 【0014】また、蒸気冷却路には高圧ドラムからの蒸気が導入される補助蒸気導入路がつなげられ、補助蒸気導入路には補助流体流路がつなげられ、補助蒸気導入路の合流部の後流側における補助蒸気導入路に補助蒸気の温度を検出する補助蒸気温度検出手段が設けられ、補助流体流路に補助流体圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報及び補助蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて補助流体流路の流量を制御して蒸気冷却路の流量を確保するように補助蒸気圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられていることを特徴とする。 【0015】また、中圧ドラムから中圧蒸気タービンへの蒸気導入路から分岐されて蒸気冷却路が設けられ、高圧ドラムからの蒸気が導入される補助蒸気導入路が蒸気冷却路につなげられ、蒸気冷却路の分岐部の後流側の蒸気導入路に中圧ドラム圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とすると共に、補助蒸気導入路に補助蒸気圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気導入路の流量を規制して蒸気冷却路の流量を確保するように中圧ドラム圧力制御弁の開閉制御を行なうと共に冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて補助蒸気導入路の流量を制御して蒸気冷却路の流量を確保するように補助蒸気圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられていることを特徴とする。 【0016】 【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の実施形態例を説明する。 【0017】本発明の一実施形態例を図1乃至図3に基づいて説明する。図1には本発明の一実施形態例に係るガスタービンの蒸気冷却装置を備えた複合発電プラントの概略構成、図2、図3には発生蒸気圧力制御弁の制御ブロックを示してある。 【0018】図1に示すように、ガスタービン101からの排気ガスが排熱回収ボイラ102に送られるようになっており、排熱回収ボイラ102には、高圧ドラム103及び第1高圧過熱器104、第2高圧過熱器105が備えられていると共に、中圧ドラム106、中圧過熱器107及び再熱器108が備えられている。高圧ドラム103で発生した蒸気は第1高圧過熱器104、第2高圧過熱器105を経て高圧側蒸気導入路109から高圧蒸気タービン110に送られる。高圧蒸気タービン110の排気蒸気は再熱器108を経て蒸気導入路111から中圧蒸気タービン112に送られる。そして、中圧蒸気タービン112の排気蒸気は低圧蒸気タービン113に送られ、復水器114で復水されて排熱回収ボイラ102側に回収される。一方、中圧ドラム106の蒸気は蒸気導入路としての中圧側蒸気導入路115から中圧過熱器107及び再熱器108を順次経て中圧蒸気タービン112に送られる。 【0019】中圧側蒸気導入路115から分岐して蒸気冷却路としての蒸気流路116が設けられ、蒸気流路116はガスタービン101の高温部品である燃焼器117を経てバイパスし、中圧蒸気タービン112の入口側における蒸気導入路111に合流している。また、第2高圧過熱器105の後流側の高圧側蒸気導入路109から分岐して高圧蒸気流路118が設けられ、高圧蒸気流路118はガスタービン101の前側における蒸気流路116に合流している。高圧蒸気流路118には中圧給水ポンプからの給水が導入される補助流体流路119が合流している。 【0020】蒸気流路116の分岐部の後流側における中圧側蒸気導入路115には発生蒸気圧力制御弁としての第1流量制御弁120(中圧ドラム圧力制御弁)が設けられ、第1流量制御弁120の開閉により中圧側蒸気導入路115を流通する蒸気量(中圧ドラム106の蒸気圧力)が調整される。また、補助流体流路119の合流部の前流側における高圧蒸気流路118には発生蒸気圧力制御弁としての第2流量制御弁121(補助蒸気圧力制御弁)が設けられ、第2流量制御弁121の開閉により高圧蒸気流路118から蒸気流路116に導入される高圧蒸気の流量が調整される。即ち、蒸気流路116の蒸気の温度が調整される。更に、補助流体流路119には発生蒸気圧力制御弁としての第3流量制御弁122(補助流体圧力制御弁)が設けられ、第3流量制御弁122の開閉により高圧蒸気流路118に適宜量の中圧給水が導入されて高圧蒸気流路118内の蒸気が減温され、蒸気流路116に導入される高圧蒸気の温度が所定温度に制御される。 【0021】高圧蒸気流路118の合流部とガスタービン101との間における蒸気流路116には温度検出手段T1が設けられ、温度検出手段T1によりガスタービン101に導入される蒸気の温度が検出される。蒸気流路116の燃焼器117の入口側と出口側の蒸気圧力差を検出する差圧検出手段P1が設けられ、差圧検出手段P1により燃焼器117を流通する蒸気の差圧、即ち、流量が検出される。また、補助流体流路119の合流部の後流側における高圧蒸気流路118には補助蒸気温度検出手段としての第2温度検出手段T3が設けられ、第2温度検出手段T3により高圧蒸気流路118の蒸気温度が検出される。尚、図中の符号で、P2は蒸気流路116の燃焼器117の入口側の蒸気圧力を検出する入口圧力検出手段、P3は蒸気流路116の燃焼器117の出口側の蒸気圧力を検出する出口圧力検出手段、T2は蒸気流路116の燃焼器117の出口側の蒸気温度を検出する冷却後蒸気温度検出手段としての出口温度検出手段である。 【0022】温度検出手段T1、差圧検出手段P1及び第2温度検出手段T3の検出情報、入口圧力検出手段P2、出口圧力検出手段P3及び出口温度検出手段T2の検出情報は制御手段125に入力される。また、制御手段125にはガスタービン1の出力MWが入力される。制御手段125からは、第1流量制御弁120、第2流量制御弁121及び第3流量制御弁122に開閉指令が出力される。 【0023】差圧検出手段P1の検出情報に応じて(差圧に応じて)第1流量制御弁120を開閉させることにより、中圧蒸気タービン112側への蒸気の流通が規制されて燃焼器117を流通する蒸気流量が適正に制御される。また、差圧検出手段P1及び温度検出手段T1の検出情報に応じて第2流量制御弁121を開閉させると共に、第2温度検出手段T3の検出情報に応じて第3流量制御弁122を開閉させることにより、燃焼器117を流通する蒸気量が適正流量を保った状態で適正に制御される。この時、燃焼器117を流通する蒸気量が適正を保っているにも拘らず何らかの異常により蒸気温度が上昇した場合(燃焼器117が計画通り冷却されない場合)、出口温度検出手段T2の検出情報に応じて、第1流量制御弁120、第2流量制御弁121及び第3流量制御弁122が開閉され、蒸気流路116の蒸気量が増やされて燃焼器117を流通する蒸気温度の過上昇が防止される。 【0024】つまり、制御手段125では、燃焼器117の必要冷却蒸気量が演算されると共に必要冷却蒸気量に見合った差圧が演算され、差圧検出手段P1の検出値が演算された差圧となるように第1流量制御弁120に開閉指令を出力する。これにより、燃焼器117には必要冷却蒸気量が供給される。また、制御手段125では、ガスタービン101の必要蒸気温度が演算されると共に温度検出手段T1の検出値が演算された温度となるように第2流量制御弁121に開閉指令を出力する。このとき、制御手段125では、蒸気流路116に導入される蒸気温度(第2温度検出手段T3の検出情報及び温度検出手段T1の検出情報)に基づいて第3流量制御弁122に開閉指令が出力され、中圧給水の量が適宜制御されて高圧蒸気流路118の蒸気温度が所定温度に減温される。 【0025】温度制御により燃焼器117を流通する蒸気流量が増減すると、差圧検出手段P1の検出情報により第1流量制御弁120が開閉制御され、規定の蒸気流量が確保されているが、負荷変動等により中圧蒸気の発生遅れ等が生じ、蒸気流路116を流通する蒸気の絶対流量が不足した場合は、温度制御に優先して、差圧検出手段P1の検出値が演算された差圧となるように第2流量制御弁121が開閉制御され、高圧蒸気を導入することで蒸気流量を確保する(バックアップ制御)。即ち、第2流量制御弁121には差圧制御においても開閉指令が出力され、温度制御による開度指令と、差圧制御による開度指令の高い値を選択して第2流量制御弁121の開度として制御されるようになっている。 【0026】上述した蒸気制御装置では、温度の低い中圧ドラム106側の発生蒸気と、温度の高い高圧ドラム103の発生蒸気とを混合し、混合した蒸気流量及び蒸気温度を適切に制御して燃焼器117に導入している。また、混合を最適に行うため、中圧側蒸気導入路115に設けられた第1流量制御弁120の開閉により蒸気流量が制御され、高圧蒸気流路118に設けられた第2流量制御弁121の開閉により高圧蒸気流量を調整して蒸気温度が制御されている。また、中圧蒸気が不足した場合には、バックアップ制御により第2流量制御弁121を開閉して高圧蒸気を流量確保のために導入するようにしている。このため、蒸気流路116に高価な弁装置を設けることなく、燃焼器117に導かれる蒸気流量を更に適切に制御することが可能になる。 【0027】図2及び図3に基づいて第1流量制御弁120及び第2流量制御弁121の制御状況を詳細に説明する。図2には第1流量制御弁120の制御ブロック構成、図3には第2流量制御弁121の制御ブロック構成を示してある。 【0028】図2に示すように、制御手段125の演算手段141には、温度検出手段T1、入口圧力検出手段P2、出口圧力検出手段P3及び出口温度検出手段T2の検出情報が入力される。また、変換演算手段142にはガスタービン101の出力MWが入力され、変換演算手段142では出力MWが、要求されるバックアップ用蒸気流量として変換されて加算手段151に入力される。一方、出口温度検出手段T2の検出情報に基づいて温度に応じたバイアスが関数手段150で演算されて加味され、温度に応じて加味されたバイアス値が加算手段151でガスタービン101の出力MWに加算される。ガスタービン101の出力MWとバイアス値とが加算された情報が変換演算手段142に入力され、変換演算手段142でバイアス値が加算された出力MWが、要求される冷却蒸気流量として変換されて演算手段141に入力される。 【0029】具体的に要求される冷却蒸気流量は、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度が高くになるにしたがって多くなるようにバイアス値が設定されている。即ち、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度が高くになるにしたがって第1流量制御弁120が閉側に作動されて蒸気流路116に送られる蒸気量が多くなるように制御される。演算手段141では入力情報を差圧相当値に変換して加算手段143に出力し、加算手段143には差圧検出手段P1の検出情報が入力される。加算手段143では、演算手段141からの差圧相当値の情報と差圧検出手段P1の検出情報との差を求め、PI演算手段144では求められた差分を0側情報の開度指令として、0側情報を選択手段152に送る。選択手段152には全閉指令(最小開度、例えば3%乃至5%の開度)が指令手段153から1側情報として送られている。 【0030】選択手段152は通常はオフにされ、比較手段154からの指令があった際にオンになる。即ち、選択手段152は、オンになることで0側情報から1側情報に出力指令が切り換えられるようになっており、オフの場合、0側情報の開度指令(ガスタービン101の出力MW及び蒸気流路116の状況に応じた開度指令)が第1流量制御弁120に出力され、オンの場合、1側情報の開度指令(全閉指令)が第1流量制御弁120に出力される。比較手段154には出口温度検出手段T2の検出情報が入力され、比較手段154の結果が選択手段152に送られる。比較手段154で出口温度検出手段T2の検出情報が所定値(上限値)を越えているとされた場合、比較手段154から選択手段152にオン信号が出され、選択手段152が1側情報の開度指令に切り換えられる。 【0031】従って、第1流量制御弁120は、ガスタービン101の出力MW及び蒸気流路116の状況の検出情報に基づいて蒸気流路116の蒸気量が所定流量となるように開閉が制御されると共に、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度に応じて、燃焼器117の出口側の温度が高くなった際には温度上昇分蒸気流路116の蒸気量が増加するように閉側に制御される。更に、第1流量制御弁120は、出口温度検出手段T2の検出情報が所定値(上限値)を越えた場合には全閉指令(最小開度指令)により全閉状態とされ、中圧ドラム106からの蒸気が蒸気流路116に全量送られる。 【0032】図3に示すように、制御装置125の演算手段141には、温度検出手段T1、入口圧力検出手段P2、出口圧力検出手段P3及び出口温度検出手段T2の検出情報が入力される。また、第2変換演算手段145にはガスタービン101の出力MWが入力され、第2変換演算手段145では出力MWが、要求されるバックアップ用蒸気流量として変換されて加算手段162に入力される。一方、出口温度検出手段T2の検出情報に基づいて温度に応じたバイアスが関数手段161で演算されて加味され、温度に応じて加味されたバイアス値が加算手段162でガスタービン101の出力MWに加算される。ガスタービン101の出力MWとバイアス値とが加算された情報が演算手段141に入力され、第2変換演算手段145でバイアス値が加算された出力MWが、要求される冷却蒸気流量として変換されて演算手段141に入力される。 【0033】そして、演算手段141では入力情報が差圧相当値に変換され加算手段143に出力され、加算手段143には差圧検出手段P1の検出情報が入力される。加算手段143では、演算手段141からの差圧相当値の情報と差圧検出手段P1の検出情報との差を求め、PI演算手段144では求められた差分を開度指令として演算する。 【0034】具体的に要求される冷却蒸気流量は、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度が高くになるにしたがって多くなるようにバイアス値が設定されている。即ち、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度が高くになるにしたがって第2流量制御弁121が開側に作動されて高圧蒸気流路118から蒸気流路116に送られる蒸気量が多くなるように制御される。 【0035】従って、第2流量制御弁121は、ガスタービン101の出力MW及び蒸気流路116の状況の検出情報に基づいて蒸気流路116の蒸気量が所定流量となるように開閉が制御されると共に、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度に応じて、燃焼器117の出口側の温度が高くなった際には温度上昇分蒸気流路116の蒸気量が増加するように開側に制御される。 【0036】このため、燃焼器117の出口側の温度が高くなった際には、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度が高くになるにしたがって冷却用蒸気が増量されると共に、出口温度検出手段T2の検出情報が所定値(上限値)を越えた場合には、中圧ドラム106からの蒸気が蒸気流路116に全量送られて冷却用蒸気が増量される。これにより、所定量に冷却蒸気量が制御されているにも拘らず冷却蒸気温度が上昇しても、燃焼器117が保護されるようになっている。 【0037】燃焼器117の出口側の温度が高くなった際における第1流量制御弁120及び第2流量制御弁121の開閉制御は、例えば、第1流量制御弁120の閉動作により中圧ドラム106からの蒸気を蒸気流路116に送り、第1流量制御弁120を全閉状態にしても燃焼器117の出口側の温度が高い場合に第2流量制御弁121を開動作させて高圧蒸気流路118側からの蒸気量を増量するようになっている。尚、第1流量制御弁120及び第2流量制御弁121の開閉制御の状況は、設備の能力等により適宜設定され、所定流量の確保と所定温度の確保が両立できるように他の制御弁との開閉と組み合わせて実施される。 【0038】 【発明の効果】本発明のガスタービンの蒸気冷却装置は、ガスタービンの排気ガスによって蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンに導入する蒸気導入路と、蒸気導入路に備えられ排熱回収ボイラからの蒸気をガスタービンの高温部品の冷却のためにバイパスする蒸気冷却路と、排熱回収ボイラで発生する蒸気圧力を検出する発生蒸気圧力検出手段と、排熱回収ボイラで発生する蒸気圧力を調整するために発生蒸気圧力検出手段の検出情報に基づいて蒸気導入路の蒸気の流量を制御する発生蒸気圧力制御弁と、高温部品の後流側における蒸気冷却路に備えられ高温部品を冷却した後の蒸気温度を検出する冷却後蒸気温度検出手段と、ガスタービンの状態に基づいて蒸気冷却路に流入する蒸気流量を調整するために発生蒸気圧力検出手段の検出値が設定値になるように発生蒸気圧力制御弁の開閉制御を行うと共に冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気冷却路に流入する蒸気流量を調整するために発生蒸気圧力制御弁の開閉制御を行う制御手段とを備えたので、蒸気冷却路に高価な弁装置を設けることなく、排熱回収ボイラで発生する蒸気の圧力を所定状態に保つための発生蒸気圧力制御弁の制御により、高温部品に導かれる蒸気流量を適切に制御することが可能になると共に、冷却後蒸気温度が高くなった際には高温部品に導かれる蒸気流量を増量するように制御して高温部品の保護が可能になる。この結果、複合発電プラントの建設コストの上昇を抑制すると共に高温部品の破損等を防止することができる。 【0039】また、中圧ドラムから中圧蒸気タービンへの蒸気導入路から分岐されて蒸気冷却路が設けられ、蒸気冷却路の分岐部の後流側の蒸気導入路に中圧ドラム圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気導入路の流量を規制して蒸気冷却路の流量を確保するように中圧ドラム圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられているので、中圧ドラムからの蒸気を蒸気冷却路に送ることができる。 【0040】また、高圧ドラムからの蒸気が導入される補助蒸気導入路が蒸気冷却路につなげられ、補助蒸気導入路に補助蒸気圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて補助蒸気導入路の流量を制御して蒸気冷却路の流量を確保するように補助蒸気圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられているので、高圧ドラムからの蒸気を蒸気冷却路に送ることができる。 【0041】また、蒸気冷却路には高圧ドラムからの蒸気が導入される補助蒸気導入路がつなげられ、補助蒸気導入路には補助流体流路がつなげられ、補助蒸気導入路の合流部の後流側における補助蒸気導入路に補助蒸気の温度を検出する補助蒸気温度検出手段が設けられ、補助流体流路に補助流体圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報及び補助蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて補助流体流路の流量を制御して蒸気冷却路の流量を確保するように補助蒸気圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられているので、高圧ドラムからの蒸気及び補助蒸気を蒸気冷却路に送ることができる。 【0042】また、中圧ドラムから中圧蒸気タービンへの蒸気導入路から分岐されて蒸気冷却路が設けられ、高圧ドラムからの蒸気が導入される補助蒸気導入路が蒸気冷却路につなげられ、蒸気冷却路の分岐部の後流側の蒸気導入路に中圧ドラム圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とすると共に、補助蒸気導入路に補助蒸気圧力制御弁を設けて発生蒸気圧力制御弁とし、制御手段には、冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気導入路の流量を規制して蒸気冷却路の流量を確保するように中圧ドラム圧力制御弁の開閉制御を行なうと共に冷却後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて補助蒸気導入路の流量を制御して蒸気冷却路の流量を確保するように補助蒸気圧力制御弁の開閉制御を行なう機能が備えられているので、中圧ドラムからの蒸気及び高圧ドラムからの蒸気及び補助蒸気を蒸気冷却路に送ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月28日(2000.11.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078499 【弁理士】 【氏名又は名称】光石 俊郎 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−161710(P2002−161710A) |
| 【公開日】 |
平成14年6月7日(2002.6.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−360799(P2000−360799) |
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