| 【発明の名称】 |
ガスタービン翼 |
| 【発明者】 |
【氏名】ペーター ティーマン
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| 【要約】 |
【課題】ガスタービン翼を、製造技術的に簡単に製造でき、前縁部が良好に冷却され、その上、空気力学的に良好な形をしているように形成する。
【解決手段】前縁部側空洞21に続く第1部分空洞23が、板金で形成された仕切り壁37によって、第1仕切り室31と第2仕切り室33とに仕切られ、冷却蒸気51が、第1仕切り室31から前縁部側空洞21に流入して衝突冷却し、そこから第2仕切り室33に導入される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷却流体(51)を案内するための空洞(19)を有する羽根(5)を備え、この羽根(5)が翼の背(7)、翼の腹(9)、前縁部(11)および後縁部(13)を有している翼長手軸線(3)に沿って延びるガスタービン翼(1)において、空洞(19)が、前縁部(11)に隣接する前縁部側空洞(21)と、この前縁部側空洞(21)に後縁部(13)の方向へ続いている第1部分空洞(23)とを有し、この第1部分空洞(23)が、前縁部(11)から後縁部(13)の方向へ延びる仕切り壁(37)によって、第1仕切り室(31)と第2仕切り室(33)とに仕切られ、冷却流体(51)が、第1仕切り室(31)から衝突冷却開口(55)を通して前縁部側空洞(21)に流入して、前縁部(11)を衝突冷却し、そこから第2仕切り室(33)に導入されることを特徴とするガスタービン翼。 【請求項2】 前縁部側空洞(21)が第1部分空洞(23)から、羽根(5)に結合されたリブ(35)によって分離されていることを特徴とする請求項1記載のガスタービン翼。 【請求項3】 衝突冷却開口(55)が、リブ(35)に対して直角にこのリブ(35)内を延びるスリットによって形成されていることを特徴とする請求項2記載のガスタービン翼。 【請求項4】 第1部分空洞(23)に後縁部(13)の方向へ第2部分空洞(25)が続き、この第2部分空洞(25)が、翼の背(7)から翼の腹(9)まで延びる隔壁(39)によって第1部分空洞(23)から分離され、冷却流体(51)が隔壁(39)にある通路(63)を通して、第2仕切り室(33)から第2部分空洞(25)に導入されることを特徴とする請求項1記載のガスタービン翼。 【請求項5】 冷却流体(51)が、第1仕切り室(31)内において翼長手軸線(3)に対して平行に、第2仕切り室(33)内において翼長手軸線(3)に対して直角に、第2部分空洞(25)内において翼長手軸線(3)に対して平行に、それぞれ導かれることを特徴とする請求項5記載のガスタービン翼。 【請求項6】 仕切り壁(37)が板金であることを特徴とする請求項1記載のガスタービン翼。 【請求項7】 仕切り壁(37)が第2仕切り室(33)を前縁部側空洞(21)から分離し、仕切り壁(37)が、前縁部側空洞(21)から第2仕切り室(33)に冷却流体(51)を導入するための開口(61)を有していることを特徴とする請求項6記載のガスタービン翼。 【請求項8】 静翼として形成されていることを特徴とする請求項1記載のガスタービン翼。 【請求項9】 冷却流体(51)が蒸気であることを特徴とする請求項1記載のガスタービン翼。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、冷却流体を案内するための空洞を備えたガスタービン翼に関する。 【0002】 【従来の技術】このような冷却ガスタービン翼は米国特許第5431537号明細書に示されている。ガスタービン翼はそれを洗流する高温ガスによって非常に高い温度に曝される。このために、ガスタービン翼は冷却されねばならない。ガスタービン翼の前縁部は特に高い熱的負荷を受ける。この理由から、前縁部は特に強く冷却されねばならない。冷却空気を利用して冷却する際、その冷却空気の消費がガスタービンの効率を低下させるので、冷却空気の消費量をできるだけ少なくすることが望まれる。ガスタービン翼の冷却作用を改善するために、冷却媒体を渦巻かせて熱伝達を良好にする渦流発生体が、ガスタービン翼の空洞内面に設けられている。米国特許第5431537号明細書におけるガスタービン翼の場合、その渦流発生体の構成によって、前縁部の良好な冷却が達成され、かつタービン翼の鋳造性に対する利点が得られる。 【0003】また米国特許第5320483号明細書に蒸気冷却ガスタービン翼が示されている。この蒸気冷却方式はガスタービンの効率に関して適している。もっともこの蒸気冷却方式は、冷却空気と異なって蒸気がタービン翼から高温ガス通路に導入されないようにするために、閉鎖冷却回路を必要とする。ガスタービン翼の前縁部を冷却するために、その前縁部の輪郭に応じて蒸気を通路の中に導入する衝突冷却装置が利用されている。その場合、蒸気はその通路から孔を通って前縁部に向かって流れ出て衝突し、この前縁部を冷却する。しかしこの構造は、製造技術的に非常に経費がかかり、また前縁部を非常に厚肉にし、空気力学的に最良の形にならなくなる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、製造技術的に簡単に製造でき、前縁部が良好に冷却され、しかも空気力学的に良好な形をしているガスタービン翼を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明によればこの課題は、冷却流体を案内するための空洞を有する羽根を備え、この羽根が翼の背、翼の腹、前縁部および後縁部を有している翼長手軸線に沿って延びるガスタービン翼において、空洞が、前縁部に隣接する前縁部側空洞と、この前縁部側空洞に後縁部の方向へ続いている第1部分空洞とを有し、この第1部分空洞が、前縁部から後縁部の方向へ延びる仕切り壁によって、第1仕切り室と第2仕切り室とに仕切られ、冷却流体が、第1仕切り室から衝突冷却開口を通して前縁部側空洞に流入して、前縁部を衝突冷却し、そこから第2仕切り室に導入される、ことによって解決される。 【0006】この構成によってまず第1に、ガスタービン翼の前縁部範囲に、分割形空洞を設けることが提案される。これによって、単純な構造で冷却流体を密閉して案内することができる。この構造は、前縁部の範囲における複雑に形成された衝突冷却装置を回避し、更に前縁部を空気力学的に良好に形成することを可能にする。 【0007】好適には、前縁部側空洞は第1部分空洞から、羽根に結合されたリブによって分離されている。このリブは、ガスタービン翼においては通常、翼の背から翼の腹まで延びておらず、空洞内で終えている。そのリブは、例えば鋳造タービン翼の場合、一体鋳造される。冷却流体は第1仕切り室からリブを介して前縁部側空洞に導かれる。そのために、リブに衝突冷却開口が設けられている。更に好適には、この衝突冷却開口はスリットとして形成されている。そのスリット付きリブは製造技術的に簡単に製造でき、最良の衝突冷却条件を提供する。 【0008】好適には、第1部分空洞に後縁部の方向へ第2部分空洞が続き、この第2部分空洞が、翼の背から翼の腹まで延びる隔壁によって第1部分空洞から分離され、冷却流体が隔壁にある通路を通して、第2仕切り室から第2部分空洞に導入される。その場合更に、冷却流体は、第1仕切り室内において翼長手軸線に対して平行に、第2仕切り室内において翼長手軸線に対して直角に、第2部分空洞内において翼長手軸線に対して平行に、それぞれ導かれる。これによって、第1部分空洞の両仕切り室内における冷却流体が互いに直交する流れ方向を有するという状況が生ずる。 【0009】好適には仕切り壁は板金である。これは正に、鋳造ガスタービン翼において仕切り壁を一体鋳造する必要がないので、製造技術を一層単純化させる。仕切り壁は鋳造タービン翼に簡単に嵌め込まれる。好適には、仕切り壁は、一体鋳造された渦流発生体間にある溝に締付け固定され、及び/又は、特に隔壁に特別に設けられた段部に接合される。更に好適には、仕切り壁は第2仕切り室を前縁部側空洞から分離する。仕切り壁は前縁部側空洞から第2仕切り室に冷却流体を導入するための開口を有している。この形成は、特に好適には、前縁部側空洞を第1仕切り室から分離するリブと関連づけられる。一方ではリブによって、他方では板金として接合された仕切り壁によって、前縁部側空洞が第1部分空洞から分離されている。その板金は好適にはリブに接触支持されている。 【0010】好適にはそのガスタービン翼は静翼として形成されている。 【0011】好適には冷却流体は蒸気である。 【0012】蒸気冷却方式は冷却空気が節約できるという利点を有し、従ってガスタービンの効率が向上し、出力が増大する。静翼はタービン車室に結合され、このタービン車室を通して冷却蒸気を導入できるので、正に本発明は、静翼に対して良好に適用される。 【0013】 【発明の実施の形態】以下において図に示した実施例を参照して本発明を詳細に説明する。各図において同一部分には同一符号が付されている。 【0014】図1には、ガスタービン翼1が側面図で示されている。このガスタービン翼1は静翼として形成され、翼長手軸線3に沿って延びている。ガスタービン翼1は羽根(翼形部)5を有している。この羽根5は翼の背7と翼の腹9とを有し、また高温活動流体に対する前縁部11と後縁部13とを有している。羽根5はタービン車室側翼台座15とロータ側翼台座17との間に配置されている。羽根5は冷却流体を案内するための空洞19を有している。以下、この羽根5の内部冷却構造について、図を参照して詳細に説明する。 【0015】図2には、図1におけるガスタービン翼1が横断面図で示されている。空洞19は、前縁部11の範囲にある前縁部側空洞21と、この前縁部側空洞21に後縁部13の方向へ続いている第1部分空洞23と、この第1部分空洞23に続いている第2部分空洞25と、この第2部分空洞25に続いている後縁部側空洞27とから構成されている。第1部分空洞23は第1仕切り室31と第2仕切り室33とに仕切られている。これらの両仕切り室31、33は仕切り壁37によって仕切られて形成されている。この仕切り壁37は第1部分空洞23内を延び、前縁部から後縁部の方向へ延びている。従って、両仕切り室31、33は互いに並んで軸線方向に延びている。仕切り壁37は同時に、第2仕切り室33を前縁部側空洞21から区切っている。前縁部側空洞21は、翼の腹9から翼の背7までの距離の約半分まで翼の腹9から空洞19の中に突入しているリブ35によって、第1仕切り室31から分離されている。これによって、リブ35とこのリブ35に接する仕切り壁37とによって、前縁部側空洞21が第1部分空洞23から分離されている。リブ35にスリット状衝突冷却開口55が設けられている(図3参照)。仕切り壁37の前縁部側空洞21に隣接する側に、開口61が設けられている。第1部分空洞23は、翼の腹9から翼の背7まで完全に延びている隔壁39によって、第2部分空洞25から分離されている。この隔壁39はそのほぼ中央部分に、翼長手軸線3に沿って延びる段部41を有している。第1部分空洞23における羽根内面に、翼長手軸線3に対して直角に延びる渦流発生体45が配置されている。また前縁部側空洞21における羽根内面にも、翼長手軸線3に対して直角に延びる渦流発生体43が配置されている。これらの両渦流発生体43、45間を、翼長手軸線3に対してほぼ平行に溝44が延びている。仕切り壁37は板金で形成され、その一端は溝44内に保持され、他端は隔壁39の段部41に接している。この仕切り壁37は更にリブ35に取り付けられている。この構成は、特に鋳造ガスタービン翼1の中に仕切り壁37を非常に簡単に組み込むことを可能にする。 【0016】ガスタービン翼1の使用中、冷却流体(特に蒸気)51が、第1部分空洞23の第1仕切り室31に導入される。第1仕切り室31内において冷却流体51は翼長手軸線3に対して平行に導かれる。その冷却流体51は、ガスタービン翼1の前縁部11が内側から衝突冷却されるように、第1仕切り室31からリブ35にある衝突冷却開口55を通して前縁部側空洞21の中に達する。それ後この冷却流体51は、仕切り壁37にある開口61(図4参照)を通って第2仕切り室33に流入し、そこで冷却流体51は翼長手軸線3に対して垂直に流れる。冷却流体51は第2仕切り室33から隔壁39にある通路63を通って第2部分空洞25に流入し、そこで冷却流体51は、翼長手軸線3に対して平行に導かれ、ガスタービン翼1から排出される。 【0017】この製造技術的に特に単純かつ安価な構造によって、特に蒸気冷却のために冷却流体を閉鎖式に案内でき、前縁部を特に空気力学的に良好に形成できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390039413 【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 【氏名又は名称原語表記】SIEMENS AKTIENGESELLSCHAFT
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| 【出願日】 |
平成13年11月15日(2001.11.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075166 【弁理士】 【氏名又は名称】山口 巖
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| 【公開番号】 |
特開2002−161705(P2002−161705A) |
| 【公開日】 |
平成14年6月7日(2002.6.7) |
| 【出願番号】 |
特願2001−350480(P2001−350480) |
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