| 【発明の名称】 |
室内用開きドア |
| 【発明者】 |
【氏名】浅井 顯
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| 【要約】 |
【課題】ドア閉時にはドア下からの隙間風の侵入を防止するも、ドア開時には、ドア開閉作動に支障を来さぬ新規有用なドア下隙間遮蔽構造を備えた室内ドアを提供することである。
【解決手段】ドア本体225の下縁7から遮蔽部材191が出没可能に備えられ、該遮蔽部材191は、ドア閉状態の時には降下して床面Fに接しドア下隙間を遮蔽し、ドア開閉作動時には、そのドア開閉作動に連動して昇降作動をする。これにより、ドア閉時にはドア下の隙間を遮蔽して隙間風の侵入を防止し、ドア開閉作動時には、ドア下には隙間が形成され何等抵抗なくドア開閉作動ができ、かつドアおよび床面を損傷する虞もない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 床面との間に僅かな隙間を形成して開きドア本体が開閉可能に軸支され、該ドア本体は、遮蔽部材がドア本体下縁から出没可能に備えられ、該遮蔽部材は、ドア開作動に連動してドア本体内に上昇収納されると共に、ドア閉作動に連動してドア本体内から床面上に降下当接し床面との間の隙間を遮蔽することを特徴とする室内用開きドア。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、室内用の開きドアの改良に関する。 【0002】 【従来の背景】室内用のドア、例えば、隣接する室内空間を区切る室内区切り用の室内ドアや、室内と廊下、あるいは一つの廊下の中間地点で該廊下を二つに区切る間仕切り用の室内ドアなどにあっては、従来から次のような問題点を抱えていた。すなわち、このような種々の室内ドアは、ドア本体の一側竪桟が蝶番により開閉自在に取付けられており、開閉作動に支障を来さぬようにドア本体の上桟とドア枠若しくは天井面との間、およびドア本体の下桟とドア枠若しくは床面との間には僅かな隙間を形成するものとしていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、ドアの開閉作動時には、上述のように床面(若しくはドア枠)・天井面(若しくはドア枠)との間の隙間が必須要件とされるが、ドア閉状態の時にはこのような隙間はなくても良く、却ってこのような隙間が存在しているとこの隙間から風が室内に侵入し、特に冬場などの寒い時期にあってはこのような隙間風が身にしみて感じ、体の弱っている老人や抵抗力のない乳幼児などにあっては風邪を引いてしまう要因ともなっていた。特にこのような隙間風は、室内暖房をしていれば暖気は上昇するため天井面側からの侵入にあっては問題が少ないが、床側、すなわちドア下からの侵入が足元を冷やし足腰の痛みや風邪の要因となる虞が高かった。 【0004】本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、ドア閉時にはドア下からの隙間風の侵入を防止するも、ドア開時には、ドア開閉作動に支障を来さぬ新規有用なドア下隙間遮蔽構造を備えた室内ドアを提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を達成するために本発明がなした技術的手段は、床面との間に僅かな隙間を形成して開きドア本体が開閉可能に軸支され、該ドア本体は、遮蔽部材がドア本体下縁から出没可能に備えられ、該遮蔽部材は、ドア開作動に連動してドア本体内に上昇収納されると共に、ドア閉作動に連動してドア本体内から床面上に降下当接し床面との間の隙間を遮蔽することである。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図に基づいて説明する。図1乃至図5は第一実施形態、図6乃至図11は第二実施形態、図12及び図13は第三実施形態を夫々示す。 【0007】尚、本発明は何等図示せる各構造に限定されるものではなく、室内空間に備えられる周知一般の室内用開きドアのすべてが本発明の対象とされ何等限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内において適宜変更可能で、また他の周知構造を適宜選択して追加若しくは変更可能である。 【0008】「第一実施形態」本実施形態は、ドア枠28若しくは建築躯体に開閉可能に開きドア1のドア本体225が軸支され、該ドア本体225は、遮蔽部材191がドア本体225の下縁7から出没可能に備えられている構造を有する。図1はドア閉状態で遮蔽部材が降下して床面に接触している状態を示す図、図2はドア閉状態における遮蔽部材昇降機構の状態を示す図、図3はドア開放状態で遮蔽部材が上昇している状態を示す図、図4および図5は遮蔽部材昇降機構における突出杆先端の出没状態を示す図である。 【0009】ドア本体225は、蝶番226・226により、建築躯体の柱(若しくは壁面など)227に開閉可能に軸支される。本実施形態に使用される蝶番226は、内外いずれの方向からもドア本体225を押すだけで開閉できるようにしているため自由蝶番を使用するものとした。自由蝶番の構造は周知一般の構造でよい。なお、普通一般の蝶番を使用することを何等妨げるものではない。 【0010】また、本実施形態では、自由蝶番を使用することから、建築躯体の柱227に自由蝶番用添え木228を添え付けている。自由蝶番用添え木228は、ドア本体竪桟10と略同一長さの長尺体に形成され、少なくとも上下の蝶番取付箇所229・229を断面角状とし、後述する遮蔽部材昇降機構232における突出杆233の先端ローラ236が接する箇所230を断面R状としている。従って、先端ローラ236が接する箇所230を断面R状とするものであれば、その他の箇所全てが断面角状とするものであってもよい。このようにローラ236の接する箇所230を断面R状としているのは、自由蝶番226を使用することで、ドア開放時に突出杆233の先端のローラ236が添え木228を越えて移動することがあり、その箇所230が断面角状であるとローラ236が添え木228を越した場合、その角部に引っかかってしまうことが有り得るため、ローラ236の転動箇所230を断面R状としたものである。 【0011】ドア本体225は、蝶番226により建築躯体壁面(若しくはドア枠)に取付け保持された際に、少なくともそのドア高さが、天井面(若しくはドア枠の上桟下面等)と床面とにわたる距離よりも僅かに小さいものとするものであればよく、ドア厚・重量・全体形状などにあっては、ドア枠やドア施行スペースなどによって適宜対応可能であって何等制限を受けないものである。 【0012】ドア本体225は、木製ドア・アルミサッシュ製ドア・ガラス製ドア・鋼製ドア・樹脂製ドアなどの周知一般的な開きドアが適用可能であることはいうまでもないが、特に本実施形態が使用される室内ドアは老人などを対象とするため、できる限り軽量なドアが好ましい。また、ドア本体225は、その重量が軽量のものから重量のあるものまで対象とされ、本発明の範囲内で自由に選択可能である。ドア枠の使用も特に限定されず、また使用される場合、施工条件に応じて本発明の範囲内で周知構造のものが適用される。 【0013】ドア本体225は、その下縁7に遮蔽部材出没口185を設けると共に、該出没口185と連通する遮蔽部材収納スペース186をドア本体225の内部下方位置に設け、そして、竪桟10内に、上記遮蔽部材収納スペース186に連通する吊下げ部材挿通スペース187を設け、該吊下げ部材挿通スペース187の上方側開放部は、遮蔽部材昇降機構232を備える中帯188内と連通している。遮蔽部材収納スペース186は、できる限りドア本体225幅と同程度の長尺幅を有するものとして、遮蔽部材191を長尺状に形成可能とするのが好ましい。 【0014】また、本実施形態では、開閉用の取っ手・ラッチ・ラッチ受けを備えず、ドア本体に横長状の握りパイプ231を架設するだけで、ドア本体225を押すだけで開放可能な構成としている。なお、開閉用の取っ手・ラッチ・ラッチ受けを備える構造とすることを何等妨げるものではない。取っ手、ラッチは特に限定されず周知の取っ手・ラッチ構造が適用可能である。すなわち、レバーハンドルタイプ、握り玉タイプ、モノロックタイプなど周知一般の取っ手が適用可能である。 【0015】また、本実施形態では、ドア本体に向かって左側が蝶番部位であるが、これとは逆に右側が蝶着するタイプとしてもよい。 【0016】遮蔽部材191は、ドア開時において遮蔽部材収納スペース186内に完全収容可能な断面角状の長尺体とすると共に、ドア本体下縁7から突出した際に、下面192が床面Fに接触し、上面193は遮蔽部材収納スペース186内に残っている高さを有し、その上面193両端に左右の吊下げ部材196・196の一端を夫々連結する。遮蔽部材191の材質・重量・形状なども特に限定されず本発明の範囲内で適宜選択可能である。また、特に限定される構成ではないが、本実施形態では、下面192にモヘア材・ウレタン材・ゴム材などからなる気密材が装着されており、床面Fとの密着性を向上している。さらに、ドア本体225の両側面にも同様に気密材を装着するのが好ましい。 【0017】吊下げ部材196は、例えばフレキシブルホース内にスチールワイヤを収納してなり、吊下げ部材連結側と反対側の端部を遮蔽部材昇降機構232に連結している。すなわち、一方の吊下げ部材196の端部を突出杆233の内方側端部239に連結し、他方の吊下げ部材196の端部をバランス杆241の内方側端部243に連結している。なお、本実施形態では、強度的な問題から吊下げ部材196をスチールワイヤとしているが、遮蔽部材191を吊下げ保持すると共に、多数回にわたる昇降動作に耐え得る強度を有するものであれば、何等これに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で適宜他の周知材質に変更可能である。また、その線径も限定されない。 【0018】また、上記吊下げ部材196は、ドア開時において遮蔽部材191を、完全にドア本体225内の遮蔽部材収納スペース186内に引上げ可能な長さで、かつドア閉時において遮蔽部材191をドア本体下縁7から突出させている状態において緊張状に吊設される程度の長さとする。なお、吊下げ部材196は、ドア閉時において遮蔽部材191の下面192が床面Fに接する程度の長さに調整しても良い。 【0019】また、その長さ調整のため、本実施形態では、遮蔽部材連結側と遮蔽部材昇降機構連結側との間にアジャスタ198を備えるものとしている。従って、このアジャスタ198により施工条件に合わせてその長さ調整が適宜行い得るものとなる。上記アジャスタ198の備える箇所は特に図示例に限定解釈されるものではなく、任意に変更可能である。アジャスタ198は、特にその構造が限定されるものではなく、周知一般の構造が適用可能である。 【0020】遮蔽部材昇降機構232は、中帯188内のケーシング189内に収納され、ドア開閉作動に連動して遮蔽部材191を昇降作動させるものである。例えば、その一実施形態を説明すると、蝶着側のドア本体225の竪桟10から外方に向けて軸方向に突出可能な突出杆233と、軸方向に移動可能なバランス杆241と、略中央位置247を柱222に軸着し、一端部245に上記突出杆233の内方側端部239を軸着すると共に、他端部246にバランス杆241の内方側端部243を軸着する旋回杆244とで構成されている。 【0021】突出杆233は、長尺杆状に形成され、その杆本体234の外側端部235に備えたローラ236と、該ローラ236よりも内方の杆本体234外周に固着した係止鍔部237と、ケーシング189内にて長尺杆体が挿通する柱221と上記係止鍔部237との間で軸方向に伸縮自在に配設される弾性部材238とから構成されている。図中、223は竪桟10に備えられる長尺杆体出没窓部材で、杆本体形状に合った任意形状の窓部224が形成され、突出杆233を軸方向に摺動可能に保持している。 【0022】この突出杆233は、ドア閉時では、建築躯体壁面(若しくはドア枠)とドア本体225の竪桟10とが対向密接し、先端のローラ236が建築躯体壁面(若しくはドア枠)によって中帯188内方に向けて押圧されて竪桟10内に押込まれているため、杆本体234自体が後退(中帯内方に向けて移動)しており、係止鍔部237により弾性部材238が柱221方向に押圧されて収縮している。一方ドア開時では、ドア竪桟10が建築躯体壁面(若しくはドア枠)から離間していき、建築躯体壁面(若しくはドア枠)による先端のローラ236を押圧していた要因がなくなるため、弾性に抗して収縮されていた弾性部材238が伸長し、先端のローラ236をドア竪桟10の窓部224から外方に突出させる。先端のローラ236は、ドア開閉時に建築躯体壁面(若しくはドア枠)の表面を転動しながら杆本体234を軸方向に移動するため、その移動作動がスムーズかつ容易に行い得る。なお、ローラ236は、その構造に何等限定されず周知一般のローラ部材が適用可能である。 【0023】バランス杆241は、柱222に挿通された杆本体242の内方側端部(後端側)243が、上述の通りの作動を有する突出杆233と軸着している旋回杆244の他端246に軸着されているため、突出杆233の軸方向移動に連動して軸方向に移動自在とされている。 【0024】すなわち、突出杆233が図3において左方向(外方・ドア開時)に移動すると、旋回杆244が反時計方向に回転するため、バランス杆241は逆方向、図面上右方向に移動する。そして、突出杆233が図3において右方向(中帯内方向・ドア閉時)に移動すると、旋回杆244が時計方向に回転するため、バランス杆241は逆方向、図面上左方向に移動する。 【0025】また、上記弾性部材238は、本実施形態ではコイルスプリング(引張りバネ)を使用したが、弾性伸縮可能な構造であれば特に限定解釈されるものではなく、例えば板ばね・コイルスプリング(圧縮バネ)などのバネ部材、あるいはゴム・軟質合成樹脂材などからなる所望形状の弾性体であってもよく適宜選択使用される。 【0026】従って、ドア本体225を押し開こうとする場合、対面していた自由蝶番用添え木228により竪桟10内方に押し込められていた突出杆233の先端ローラ236が、弾性部材238の伸長により外方に押し出され突出杆233が外方に向けて移動すると共に、その突出杆233の外方への移動によって反時計方向に旋回する旋回杆244によりバランス杆241が逆方向、中帯内方向に移動する。これにより、突出杆233・バランス杆241の夫々に連結している各吊下げ部材196・196が引き上げられるため、ドア本体下縁7から突出状に吊設されて下面192を床面Fに衝止していた遮蔽部材191が、ドア本体225の遮蔽部材収納スペース186内に引き上げ収納される。なお、上記バランス杆241を備えず、上記旋回杆244の他端部246に吊下げ部材196の端部を連結するものとしてもよく本発明の範囲内である。 【0027】従って、ドア閉時において床面Fに衝止して隙間風の侵入防止を図っていた遮蔽部材191が、ドア本体225の遮蔽部材収納スペース186に上昇収納され、ドア本体下縁7は床面Fから離間しているため、ドア本体225は何等障害なく押し開きさせることができる。 【0028】本実施形態では、遮蔽部材昇降機構232が中帯188内に着脱可能に組み込まれるケーシング189内に配設するものとしているため、コンパクトに纏まり良く一体化されており取り扱いが容易であると共に、後日のメンテナンスなどにおいて、該ケーシング189ごと取り出して検査・修理等が容易かつ迅速に可能であるため、大変使用勝手に優れている。 【0029】ケーシング189は、ドア本体225の中帯188内に嵌挿可能な長さ・高さ・幅を有しており、特にその構成に限定されるものはない。また、図中、190は脱着可能な蓋を示す。 【0030】なお、図示省略するが、ケーシング189外面と対向するドア本体225の中帯188内面所望箇所(例えば上下位置に夫々一個ずつ、左右の上下位置に夫々一個ずつ)に板バネを配設し、これにより上下左右の密着度を向上させ嵌挿可能とするとよい。板ばねに代えてゴム材・軟質合成樹脂材などの他の弾性部材を使用しても良い。 【0031】遮蔽部材昇降機構232は、ケーシング189を介さずに直接ドア本体(中帯含む)内に内装してもよく、また遮蔽部材昇降機構232をそのまま直接、あるいはケーシング189内に内装した状態でドア本体内面(室内側に面している表面)3に取付ける構造とすることも本発明の範囲内である。特にドア厚が薄く内装することが不可能な場合にはこのように外装するのが良い。 【0032】従って、従来存在し得なかった新規かつ有用な室内用開きドアが安価にて提供できる。またメンテナンスも容易である。すなわち、この遮蔽部材191を備えた室内ドアにより、ドア本体225下からの隙間風侵入が防止でき、かつ押し開き時においてドア本体225下は床面Fと離間しているため何等押し開き作動に支障を来す虞もない。 【0033】「第二実施形態」本実施形態は、上述した第一実施形態を構成していた遮蔽部材昇降機構232とは異なる遮蔽部材昇降機構199と、遮蔽部材降下防止機構204を備えた実施の形態である(図6乃至図11)。 【0034】図6はドア閉状態で遮蔽部材が降下している状態を破線で示す図、図7はドア閉状態における遮蔽部材昇降機構と遮蔽部材降下防止機構の状態を示す図、図8はドアを開けようと取っ手を回し、遮蔽部材が上昇している状態を示す図、図9はドア開状態で遮蔽部材降下防止機構の先端係止部が遮蔽部材昇降機構の係止溝に係止して遮蔽部材が上昇保持されている状態を示す図、図10及び図11は遮蔽部材降下防止機構における突出杆先端の出没状態を示す図である。 【0035】本実施形態は、ドア枠若しくは建築躯体に開閉可能に開きドア1のドア本体184が軸支され、該ドア本体184は、床面よりもドア下縁7レベルが上方に位置すると共に、床面に対向する遮蔽部材191がドア本体184の下縁7から出没可能に備えられている構造を有する。 【0036】ドア本体184は、蝶番265・265により、ドア枠28に開閉可能に軸支される。本実施形態に使用される蝶番265は、ドア本体184が上昇するものでないことから普通一般の蝶番が使用される。ドア本体184は、蝶番265によりドア枠28に取付け保持された際に、少なくともそのドア高さが、天井面(若しくはドア枠の上桟下面等)と床面とにわたる距離よりも僅かに小さいものとするものであればよく、ドア厚・重量・全体形状などにあっては、ドア枠28やドア施行スペースなどによって適宜対応可能であって何等制限を受けないものである。 【0037】ドア本体184は、木製ドア・アルミサッシュ製ドア・ガラス製ドア・鋼製ドア・樹脂製ドアなどの周知一般的な開きドアが適用可能であることはいうまでもない。また、ドア本体184は、その重量が軽量のものから重量のあるものまで対象とされ、本発明の範囲内で自由に選択可能である。ドア枠28も特に限定されず、施工条件に応じて本発明の範囲内で周知構造のものが適用される。 【0038】ドア本体184は、その下縁7に遮蔽部材出没口185を設けると共に、該出没口185と連通する遮蔽部材収納スペース186をドア本体184の内部下方位置に設け、そして、竪桟10内に、上記遮蔽部材収納スペース186に連通する吊下げ部材挿通スペース187を設け、該吊下げ部材挿通スペース187の上方側開放部は、遮蔽部材昇降機構199を備える中帯188内と連通している。遮蔽部材収納スペース186は、できる限りドア本体184幅と同程度の長尺幅を有するものとして、遮蔽部材191を長尺状に形成可能とするのが好ましい。 【0039】取っ手12は、例えば長尺状握持レバー(レバーハンドル)13を有し、ドア本体184の内面(室内側の面)3および外面(室外側の面)4の同軸位置にて、時計方向・反時計方向に回動可能に軸着されて備えることで、該取っ手12の開閉作動(時計・反時計方向に回動作動)に連動してラッチ16がドア本体184の側面5から水平方向に出没可能に備えられている。 【0040】本実施形態では、握持レバー13の先端14側が左上方に位置する状態になっている時にラッチ16がラッチ受け17に嵌入されている(ドア降下状態・ドア閉状態)ものとし(図6及び図7)、反時計方向に回転させて握持レバー13の先端14側が左下方に位置する状態となった際に、ラッチ16がラッチ受け17から外れる(ドア上昇状態、ドア開状態)ものとする(図8及び図9)。 【0041】また、本実施形態では、ドア本体184に向かって左側がドア枠28への蝶番部位であるが、これとは逆に右側が蝶着するタイプとしてもよい。なお、図中、266はドアクローザーを示す。 【0042】上記握持レバー13は遠隔的に梃子運動をするため、その全体長さを可能な範囲で長くすれば、ドア開時における遮蔽部材引上げ労力が軽減される。これにより、老人・子供であっても力をあまり要さずとも、遮蔽部材を上昇させることができる。 【0043】また、取っ手12、ラッチ16は特に本実施形態に限定されず他の周知取っ手・ラッチ構造が適用可能である。すなわち、取っ手12は本実施形態ではレバーハンドルタイプのものであるが、これに限定されるものではなく、握り玉タイプやモノロックタイプなど周知一般の取っ手が適用可能である。 【0044】遮蔽部材191は、ドア開時において遮蔽部材収納スペース186内に完全収容可能な断面角状の長尺体とすると共に、ドア本体下縁7から突出した際に、下面192が床面Fに近接し、上面193は遮蔽部材収納スペース186内に残っている高さを有し、その上面193の両端に左右の吊下げ部材196・196の一端を夫々連結する。遮蔽部材191の材質・重量なども特に限定されず本発明の範囲内で適宜選択可能である。 【0045】吊下げ部材196は、例えばフレキシブルホース内にスチールワイヤを収納してなり、吊下げ部材連結側と反対側の端部を遮蔽部材昇降機構199に連結している。なお、本実施形態では、強度的な問題から吊下げ部材196をスチールワイヤとしているが、遮蔽部材191を吊下げ保持すると共に、多数回にわたる昇降動作に耐え得る強度を有するものであれば、何等これに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で適宜他の周知材質に変更可能である。また、その線径も限定されない。 【0046】また、上記吊下げ部材196は、ドア開時において遮蔽部材191を、完全にドア本体内の遮蔽部材収納スペース186内に引上げ可能な長さで、かつドア閉時において遮蔽部材191をドア本体下縁7から突出させている状態において緊張状に吊設される程度の長さとする。なお、吊下げ部材196は、ドア閉時において遮蔽部材下面192が床面Fに接する程度の長さに調整しても良い。 【0047】また、その長さ調整のため、本実施形態では、遮蔽部材連結側と遮蔽部材昇降機構連結側との間にアジャスタ198を備えるものとしている。従って、このアジャスタ198により施工条件に合わせてその長さ調整が適宜行い得るものとなる。上記アジャスタ198の備える箇所は特に図示例に限定解釈されるものではなく、任意に変更可能である。アジャスタ198は、特にその構造が限定されるものではなく、周知一般の構造が適用可能である。 【0048】遮蔽部材昇降機構199は、取っ手12・ラッチ16と一体的に備えられ、取っ手12の回動作動に連動して回動作動する略扇形プレート状に形成され、その外周面200両端部に夫々吊下げ部材係止部201・201を備えた構成としている。 【0049】本実施形態では、例えば図7に示すドア閉時には、取っ手12が左上方に傾斜状に位置し、そして、図8に示すドア開時には、図7の状態から反時計方向に取っ手12を回し、該取っ手12が左下方に傾斜状に位置し、上方の吊下げ部材係止部201は図面上左方向に、そして下方の吊下げ部材係止部201は図面上右方向に夫々移動するため、夫々に係止されている吊下げ部材196・196は各方向に引張られることとなる。従って、この引張り(引上げ)作動により吊設されている遮蔽部材191がドア本体184内の収納スペース186内に収納され、床面に衝止している部分がなくなり、ドア本体184は開放可能となる。 【0050】なお、遮蔽部材昇降機構199の形状は特に本実施形態に限定されるものではなく、矩形状その他の周知形状であってもよく、また、吊下げ部材係止部201の形状なども任意である。また、本実施形態のような扇形のプレートなどを省略して、両吊下げ部材201の各一端を、取っ手12の軸に直接固定し、該軸の回動作動によって両吊下げ部材201を引き寄せ若しくは戻し自在に構成するものとしてもよく、本発明の範囲内で自由に変更可能である。 【0051】本実施形態では、遮蔽部材降下防止機構204を備えるものとしている。すなわち、遮蔽部材降下防止機構204は、上記遮蔽部材昇降機構199と一緒に中帯188内のケーシング189内に収納され、遮蔽部材昇降機構199の両端の吊下げ部材係止部201・201間に刻設された係止溝202…に対し、ドア開閉作動に連動して接離可能に係止される構造としている。遮蔽部材昇降機構199に形成した係止溝202は、本実施形態では、略扇形プレートの外周面200両端に形成されている吊り下げ部材係止部201・201間の外周面200に複数個の突起203…を歯車状に突設させ、その各突起203…間を係止溝202としている(図7乃至図9)。 【0052】例えば、ラッチ16と反対側のドア本体184の竪桟10から外方に向けて軸方向に突出可能な突出杆205と、軸方向に移動し、遮蔽部材昇降機構199に係止可能な先端係止部215を備えた係止杆213と、略中央位置220を柱222に軸着し、一端部218に上記突出杆205の内方側端部211を軸着すると共に、他端部219に係止杆213の内方側端部216を軸着する旋回杆217とで構成されている。 【0053】突出杆205は、長尺杆状に形成され、その杆本体206の外側端部207に備えたローラ208と、該ローラ208よりも内方の杆本体206外周に固着した係止鍔部209と、ケーシング189内にて長尺杆体が挿通する柱221と上記係止鍔部209との間で軸方向に伸縮自在に配設される弾性部材210とから構成されている。図中、223は竪桟10に備えられる長尺杆体出没窓部材で、杆体形状に合った任意形状の窓部224が形成され、突出杆205を軸方向に摺動可能に保持している。 【0054】この突出杆205は、ドア本体閉時では、ドア枠28とドア本体184の竪桟10とが対向密接し、先端のローラ208がドア枠28表面によって中帯188内方に向けて押圧されて竪桟10内に押込まれているため、杆本体206自体が後退(中帯内方に向けて移動)しており、係止鍔部209により弾性部材210が柱221方向に押圧されて収縮している。一方ドア開時では、ドア竪桟10がドア枠28から離間していき、ドア枠28による先端のローラ208を押圧していた要因がなくなるため、弾性に抗して収縮されていた弾性部材210が伸長し、先端のローラ208をドア竪桟10の窓部224から外方に突出させる。先端のローラ208は、ドア開閉時にドア枠28の表面を転動しながら杆本体206を軸方向に移動させるため、その移動作動がスムーズかつ容易に行い得る。なお、ローラ208は、その構造に何等限定されず周知一般のローラ部材が適用可能である。 【0055】係止杆213は、柱222に挿通された杆本体214の先端に鋭利な先端係止部215を備え、後端側216が、上述の通りの作動を有する突出杆205と軸着している旋回杆217の他端219に軸着されているため、突出杆205の軸方向移動に連動して軸方向に移動自在とされている。すなわち、突出杆205が図9において右方向(外方向・ドア開時)に移動すると、旋回杆217が時計方向に回転するため、係止杆213は逆方向、図面上左方向に移動し、その先端係止部215が遮蔽部材昇降機構199の係止溝202に係止される。そして、突出杆205が図9において左方向(中帯内方・ドア閉時)に移動すると、旋回杆217が反時計方向に回転するため、係止杆213は逆方向、図面上右方向に移動し、その先端係止部215が遮蔽部材昇降機構199の係止溝202から外れ、係止状態が解除される。 【0056】先端係止部215は、特に本実施形態に示す形状に限定されるものではなく、遮蔽部材昇降機構199の係止溝202との関係でドア開閉作動に連動して接離可能に係止できる構造であれば広くその構造が対象とされるものである。遮蔽部材昇降機構199に形成されている係止溝202にあっても、上述の通り先端係止部215との関係においてドア開閉作動に連動して先端係止部215が接離可能に係止できる構造であればよい。 【0057】また、上記弾性部材210は、本実施形態ではコイルスプリング(引張りバネ)を使用したが、弾性伸縮可能な構造であれば特に限定解釈されるものではなく、例えば板ばね・コイルスプリング(圧縮バネ)などのバネ部材、あるいはゴム・軟質合成樹脂材などからなる所望形状の弾性体であってもよく適宜選択使用される。 【0058】従って、ドア本体184を開放しようとする場合、まず握持レバー13を持って下方に押し下げる。すると、そのレバー押し下げ作動に連動して遮蔽部材昇降機構199が反時計方向に回転し、両吊下げ部材係止部201・201に係止されている吊下げ部材196・196が夫々引き上げられる。これにより、吊下げ部材196・196によりドア本体下縁7から突出状に吊設され、床面に下面192が衝止していた遮蔽部材191が、ドア本体184の遮蔽部材収納スペース186内に引き上げ収納される。 【0059】従って、ドア閉時において床面に衝止して隙間風侵入防止を図っていた遮蔽部材191がドア本体下縁7から突出しなくなったため、ドア本体184は何等障害なく開放させることができる。 【0060】また、本実施形態では、上述の通りの遮蔽部材降下防止機構204を備えているため、ドア本体184を開放すると、対面していたドア枠28により竪桟10内方に押し込められていた突出杆205の先端ローラ208が、弾性部材210の伸長により外方に押し出されると共に、その突出杆205の外方への移動によって時計方向に旋回する旋回杆217により遮蔽部材昇降機構199側へと移動する係止杆213の先端係止部215が、遮蔽部材昇降機構199の係止溝202に挿入係止される。これにより、遮蔽部材昇降機構199は、回転不能になり遮蔽部材191は上昇状態のまま保持される。従って、ドア本体開放後、取っ手12から手を離しても上昇されている遮蔽部材191が不意に降下する虞れもない。 【0061】本実施形態では、遮蔽部材昇降機構199と遮蔽部材降下防止機構204とが中帯188内に着脱可能に組み込まれるケーシング189内に配設するものとしているため、コンパクトに纏まり良く一体化されており取り扱いが容易であると共に、後日のメンテナンスなどにおいて、該ケーシング189ごと取り出して検査・修理等が容易かつ迅速に可能であるため、大変使用勝手に優れている。 【0062】ケーシング189は、ドア本体184の中帯188内に嵌挿可能な長さ・高さ・幅を有しており、特にその構成に限定されるものはない。また、図中、190は脱着可能な蓋を示す。 【0063】なお、図示省略するが、ケーシング189外面と対向するドア本体184の中帯188内面所望箇所(例えば上下位置に夫々一個ずつ、左右の上下位置に夫々一個ずつ)に板バネを配設し、これにより上下左右の密着度を向上させ嵌挿可能とするとよい。板ばねに代えてゴム材・軟質合成樹脂材などの他の弾性部材を使用しても良い。 【0064】遮蔽部材昇降機構199と遮蔽部材降下防止機構204は、ケーシング189を介さずに直接ドア(中帯含む)内に内装してもよく、また遮蔽部材昇降機構199と遮蔽部材降下防止機構204をそのまま直接、あるいはケーシング189内に内装した状態でドア内面(室内側に面している面)3に取付ける構造とすることも本発明の範囲内である。特にドア厚が薄く内装することが不可能な場合にはこのように外装するのが良い。 【0065】本実施形態によれば、労力も少なくて済む。従って、従来存在し得なかった新規かつ有用な室内用開きドアが安価にて提供できる。またメンテナンスも容易である。すなわち、この遮蔽部材191を備えた開きドアにより、室内用開きドアが抱えていた種々の問題点も有効に解決できた。 【0066】「第三実施形態」本実施形態は、第一実施形態あるいは第二実施形態において、ドア本体225,184の一側任意箇所に、手摺り255挿通用の逃げ溝248を設けたものである(図12および図13)。廊下などには老人・身障者用の横長状の手摺り255が備えられている場合があり、このような手摺り255を備えた場所に室内要開きドアを備える場合、該手摺り255を避けてドア本体225,184を開閉する必要がある。 【0067】この逃げ溝248を設けた構成以外は、殆ど第一実施形態,第二実施形態の構成・目的・作用効果がそのまま適用可能で、同一箇所に同一符号を付してその説明を省略する。図12はドア閉状態における遮蔽部材昇降機構の状態を示す図、図13は逃げ溝を構成する溝部材の斜視図を示す。 【0068】手摺り逃げ溝248は、ドア本体225(184)における手摺り対向箇所を、ドア本体225(184)の内外面にわたって断面視略C字状の長溝249に切り欠き、そしてその長溝249に、両端に鍔部250を備えた断面視略C字状の溝部251を有する枠体250を取り付けて構成されている。枠体250は、手摺り255を避けてドア本体225(184)を開閉作動可能とする溝部251を有すると共に、該溝部251の内面には植毛254が施されている。枠体251は、上記長溝249に装着して老人が長溝249の切り口で怪我をしないようにするために取り付けられている。従って、特にその材質に限定されないが、例えば塩化ビニル樹脂・アクリル樹脂若しくはゴム材などから形成されるのが好ましい。また、植毛植え付け部分253は、肉厚状に形成されている。枠体251は、手摺り255の径に応じてその溝径を広狭選択し、施工箇所の手摺りに応じて適宜最適な形状のものが使用される。 【0069】植毛254は、ドア閉時にこの手摺り逃げ溝248から風の侵入があまりなく、かつドア開閉する際に手摺り255を摺接するが、できる限り抵抗を受けないものが好ましく、毛が細く・長く・しなやかなものが好ましい。その材質に限定されるものではないが、好ましくは羽毛、特に鶏の下腹部又は尾部の羽毛が好ましい。さらに好ましくは名古屋コーチンの下腹部又は尾部の羽毛である。この羽毛を、枠体250の内面に予め設けていた植毛植え付け用の複数の孔に夫々傾斜状に埋め込んで、枠体250の溝部251内を埋め尽くすように構成する。植毛254は複列で埋め込み密集させるのが好ましい。 【0070】 【発明の効果】本発明は、上述の通りの構成を有するため、ドア閉時にはドア下からの隙間風の侵入を防止するも、ドア開時には、ドア開閉作動に支障を来さぬ新規有用なドア下隙間遮蔽構造を備えた室内用開きドアが提供できる。 【0071】従って、従来存在し得なかった新規かつ有用な室内用開きドアが安価にて提供できる。すなわち、遮蔽部材を備えた室内要開きドアにより、ドア本体下からの隙間風侵入が防止でき、かつ押し開き時においてドア本体下の遮蔽部材は上昇収納されて床面と離間しているため何等押し開き作動に支障を来す虞もない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599173918 【氏名又は名称】浅井 顯 【識別番号】599173929 【氏名又は名称】野手 美紀代
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| 【出願日】 |
平成12年5月31日(2000.5.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089381 【弁理士】 【氏名又は名称】岩木 謙二
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| 【公開番号】 |
特開2002−13360(P2002−13360A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月18日(2002.1.18) |
| 【出願番号】 |
特願2000−178763(P2000−178763) |
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