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【発明の名称】 集合住宅
【発明者】 【氏名】米満 正和

【要約】 【課題】等価交換方式のように土地の多くを手放すような事なく、しかも資金不足の問題にも対応できて、容積率を最大限生かした集合住宅を建設することを可能とすること。

【解決手段】一棟の建物からなる集合住宅を境界壁1で高さ方向に仕切り、この境界壁で仕切られた2つの部分のそれぞれに集合住宅に必要なエントランス2、エレベータ3、廊下4、非常階段5などを配備し、境界壁1で仕切られた一方の部分を賃貸住宅とし、他方の部分を定期借地権分譲住宅とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一棟の建物からなる集合住宅を境界壁で高さ方向に仕切り、この境界壁で仕切られた2つの部分のそれぞれに集合住宅に必要な共有部分を配備し、その境界壁で仕切られた一方の部分を賃貸住宅とし、他方の部分を定期借地権分譲住宅としたことを特徴とする集合住宅。
【請求項2】 前記共用部分には、少なくとも、前記建物に入るためのエントランスと、上下階を連絡する昇降手段と、隣合う住宅間を連絡する廊下とが含まれることを特徴とする請求項1記載の集合住宅。
【請求項3】 前記2つの部分がそれぞれ独自の公益設備を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の集合住宅。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の容積率をできるだけ多く利用することを可能にする、建築資金が調達しやすい集合住宅に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、賃貸マンションを建設する場合、その住居部分の容積率を上げるため、エントランス、エレベータ、廊下、非常階段などの共有部分は建物の中で必要最低限の占有率とするのが通常であった。また、容積率を最大限生かす方法として、等価交換方式で建設し、自分の持分だけを賃貸する集合住宅があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような従来の集合住宅には次のような欠点があった。
イ.建築時、容積率を100%生かすだけの資金を調達できず、やもうえずその容積率を下げて建設せざるをえない場合があった。
ロ.等価交換方式では土地の持分が目減りしてしまう。
ハ.等価交換方式で一棟の建物を建て、その中に所有権分譲部分と賃貸部分とを混在させると、賃貸部分の居住者の建物維持管理に対する関心の低さから、エントランス、エレベータ、廊下などの共有部分が汚れがちになり、分譲部分のオーナーに不評でその分譲販売等に影響する。
ニ.所有権分譲と賃貸部分が入り混じった建物の場合、賃貸部分のオーナーはその持分に応じた管理費と修繕積立金を毎月支払わねばならず、不経済であった。
本発明は、これらの課題を解決することを目的になされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の集合住宅は、一棟の建物からなる集合住宅を境界壁で高さ方向に仕切り、この境界壁で仕切られた2つの部分のそれぞれに集合住宅に必要な共有部分を配備し、その境界壁で仕切られた一方の部分を賃貸住宅とし、他方の部分を定期借地権分譲住宅としたことを特徴とする。また、前記共用部分には、少なくとも、建物に入るためのエントランスと、上下階を連絡する昇降手段と、隣合う住宅間を連絡する廊下とが含まれることを特徴とする。さらに、境界壁で仕切られた2つの部分がそれぞれ独自の公益設備を備えたことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】図1は本発明の集合住宅の実施例を示すマンションの一階の平面図、図2は図1のマンションの二階以上の階の平面図、図3は図1のマンションの屋上の平面図、図4は図1のマンションの正面概略図および公益設備の構成図である。
【0006】このマンションは、図1〜図2に示すように、一棟の建物を境界壁1により2つの集合住宅の部分(グループ)に分け、それぞれの部分にエントランス2、エレベータ3、廊下4、非常階段5などの共有部分を設けたものである。なお、この境界壁1により、これら2つの部分の集合住宅の住民は、このマンションの内部からは、互いに行き来することはできない。
【0007】また、図3に示すように、建物の屋上の上記2つの部分の境界部分にはパラペット6を立ち上げ、防水の縁を切り、外壁の境界部にはポイント7(図4参照)などを設置して、デザイン的な処理などでその境界を明確にするのが望ましい。
【0008】さらに、図4に示すように、給水の敷地内引き込み8、排水系統9、電気の引き込み10、都市ガスもしくはプロパンガス設備11などの公益設備も、上記2つの部分でそれぞれ別々に配備し、これら2つの部分にそれぞれ独立したマンション機能を持たせるようにすることが望ましい。
【0009】そして、このようにして建てられたマンションを、境界壁1で区切られた一方を賃貸マンションとして、他方を定期借地権分譲マンションとして使用するものとする。このような使用を前提とすると、賃貸部分は建築主(土地所有者)が自己資金、金融機関などからの借り入れ、および定期借地権部分からもたらされる保証金などを利用して建築でき、一方、定期借地権分譲部分はゼネコンなどが売主となって分譲した資金を利用して建築することができる。従って、土地所有者は土地を手放すことなく、容積率を100%生かしたマンションを建築することが可能となる。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のような集合住宅とすることによって、等価交換方式のように土地の多くを手放すような事なく、しかも資金不足の問題にも対応できて、容積率を最大限生かした集合住宅を建設することが可能となる。また、境界壁により賃貸部分と定期借地権分譲部分を分離することで、賃貸部分の管理・修繕と定期借地権部分の管理・修繕をまったく切り離すことができ、賃貸部分のオーナーが一般のマンション形態のように、その持分に応じた管理費や修繕積立金を毎月支払うという必要が無くなり、経営的に有利となる。このことは、賃貸部分と定期借地権分譲部分との併合をより現実的にする。さらに、賃貸部分と分譲部分が同じ共用部分や公益設備を使用する混在型では共用部分が汚れがちになったり、賃貸部分にどんな人が入居するか判らないなどにより、分譲部分の所有者に不評であったが、本発明による集合住宅では共有部分が完全に分離されているので、そのような不評も解決されると期待できる。
【出願人】 【識別番号】500394823
【氏名又は名称】株式会社ピージージー
【識別番号】394006369
【氏名又は名称】茨城県経済農業協同組合連合会
【出願日】 平成12年8月22日(2000.8.22)
【代理人】 【識別番号】100061273
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 宗治 (外3名)
【公開番号】 特開2002−61399(P2002−61399A)
【公開日】 平成14年2月28日(2002.2.28)
【出願番号】 特願2000−251232(P2000−251232)