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【発明の名称】 伸縮性車庫
【発明者】 【氏名】鈴木 達雄

【要約】 【課題】車両の損傷を防ぎ、かつ車両の盗難防止に役立つ露天平面駐車場用車庫を得るため。

【解決手段】伸縮性車庫を、露天平面駐車場の後部に配置する前面開口部を有する固定覆い体と、固定覆い体の両側面内床上に敷設した前方に伸びる一対のレールと、下端にレール上を前後に転動する複数の車輪を備えレール間を跨設する門型で、前面開口部に上下動にて開閉するシャッターを有し、固定覆い体内から前方へ伸展して露天平面駐車場の略全面を覆い、後方へ移動して固定覆い体内に収納し重合する可動覆い体とで構成した
【特許請求の範囲】
【請求項1】 露天平面駐車場の後部に配置する前面開口部を有する固定覆い体と、固定覆い体の両側面内床上に敷設した前方に伸びる一対のレールと、下端にレール上を前後に転動する複数の車輪を備えレール間を跨設する門型で、前面開口部に上下動にて開閉するシャッターを有し、固定覆い体内から前方へ伸展して露天平面駐車場の略全面を覆い、後方へ移動して固定覆い体内に収納し重合する可動覆い体とで構成した伸縮性車庫。
【請求項2】 露天平面駐車場の後部に配置する前面開口部を有する固定覆い体と、固定覆い体の両側面内床上に敷設した前方に伸びる一対のレールと、下端にレール上を前後に転動する複数の車輪を備えレール間に跨設した門型で、前面開口部を上下動にて開閉するシャッターを有し、固定覆い体内から前方へ伸展して露天平面駐車場の略全面を蓋い、後方へ移動して固定覆い体内に収納し重合する可動覆い体と、固定覆い体の屋外に設置した太陽電池と、固定覆い体の内部後面部に設けた収納部に収納の電力供給装置と、電力供給装置と接続し駆動する可動覆い体の移動機構およびシャッターの開閉機構と、移動機構と開閉機構のロック装置とで構成した伸縮性車庫。
【請求項3】 電力供給装置は、太陽電池と接続するチャージコントローラと、商用電源と接続する充電器と、チャージコントローラおよび充電器と接続し蓄電し必要時に電力をチャージコントローラを介して供給するバッテリーと、チャージコントローラおよび充電器と接続し直流電源を交流電源に変換するインバータと、インバータと接続し電力源を制御し移動機構および開閉機構等へ必要時に電力を供給するシーケンシャル回路とで構成されることを特徴とする請求項2記載の伸縮性車庫。
【請求項4】 可動覆い体の移動機構は、固定覆い体に設けた第1駆動モータと、ギア群と、ピニオンと、可動覆い体に設けたラックとで構成されることを特徴とする請求項2記載の伸縮性車庫。
【請求項5】 シャッターの開閉機構は、可動覆い体に設けた第2駆動モータと、ギア群と、駆動車と、索条とで構成されることを特徴とする請求項2記載の伸縮性車庫。
【請求項6】 移動機構と開閉機構のロック装置は、鍵による施錠、解除であることを特徴とする請求項2記載の伸縮性車庫。
【請求項7】 移動機構と開閉機構のロック装置は、非接触鍵手段による施錠、解錠であることを特徴とする請求項2記載の伸縮性車庫。
【請求項8】 移動機構と開閉機構のロック装置を一体化したことを特徴とする請求項2記載の伸縮性車庫。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露天平面駐車場に保管する車を覆う伸縮性車庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の伸縮性車庫としては、車庫の両側面及び天井面を一体に構成した折り畳み可能な車庫が知られている。図13に示すように、強度のある剛性材料からなる板状体36をシート状の外装材34で連結し両側面と天井面を一体に構成した折り畳み伸縮可能な車庫Cである。又、この車庫Cの前端部と後端部に門型のフレーム部材37を設けている。この車庫Cは使用する地面Gのスペースを他の用途に使用することができ、使用時に車32を風雨から完全に保護し、見栄えのよい車庫Cを図ったものである。図中、33はU型のガイド部材で、フレーム部材37、板状体36の下端に設けた車輪38を規制する。(例えば、特開平11−270169号公報参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従来の車庫は、折り畳みに蛇腹構造の外装材料を採用しており、風雨から車両を保護することは出来るが、しかし、車両の悪戯あるい他車の接触等で車両を傷付けられる虞があり、特に高級車を長時間このような車庫に駐車させるには不安が残る。又、現在、要望されている車両の盗難防止対策は何ら考慮されていない。
【0004】本発明は、従来の問題点の車の損傷を防ぎ、特に車両の盗難防止に役立つ露天平面駐車場用車庫を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、露天平面駐車場に設置する伸縮性車庫であって、車両の損傷を防ぎ、かつ車両の盗難を防ぐために、車両を固定覆い体と可動覆い体との分割の覆い体で包み込み、レールを介して可動覆い体の伸展、収納を電動で行い、更に、悪質な泥棒等により、仮に外部から導く商用電源が切断されても、覆い体の伸展、収納、ロック解錠等用の電力を、商用電源又は太陽電池から蓄電したバッテリー又は太陽電池から得るようにした。
【0006】請求項1記載の発明に係る伸縮性車庫は、露天平面駐車場の後部に配置する前面開口部を有する固定覆い体と、固定覆い体の両側面内床上に敷設した前方に伸びる一対のレールと、下端にレール上を前後に転動する複数の車輪を備えレール間を跨設する門型で、前面開口部に上下動にて開閉するシャッターを有し、固定覆い体内から前方へ伸展して露天平面駐車場の略全面を覆い、後方へ移動して固定覆い体内に収納し重合する可動覆い体とで構成した。可動覆い体の移動とシャッターの開閉は手動式と電動式とがある。、【0007】請求項2記載の発明に係る伸縮性車庫は、露天平面駐車場の後部に配置する前面開口部を有する固定覆い体と、固定覆い体の両側面内床上に敷設した前方に伸びる一対のレールと、下端にレール上を前後に転動する複数の車輪を備えレール間に跨設した門型で、前面開口部を上下動にて開閉するシャッターを有し、固定覆い体内から前方へ伸展して露天平面駐車場の略全面を蓋い、後方へ移動して固定覆い体内に収納し重合する可動覆い体と、固定覆い体の屋外に設置した太陽電池と商用電源とに接続し固定覆い体の内部後面部に設けた収納部に収納の電力供給装置と、電力供給装置と接続する可動覆い体の移動機構およびシャッターの開閉機構と、移動機構と開閉機構のロック機構とで構成した。
【0008】請求項3記載の発明に係る伸縮性車庫の電力供給装置は、太陽電池と接続するチャージコントローラと、商用電源と接続する充電器と、チャージコントローラおよび充電器と接続し蓄電し必要時に電力をチャージコントローラを介して供給するバッテリーと、充電器とチャージコントローラと接続し直流電源を交流電源に変換するインバータと、インバータと接続し電力源を制御し移動機構および開閉機構へ必要時に電力を供給するシーケンシャル回路とで構成される。
【0009】請求項4記載の発明に係る可動覆い体の移動機構は、固定覆い体に設けた第1駆動モータと、ギア群と、ピニオンと、可動覆い体に設けたラックとで構成される。
【0010】請求項5記載の発明に係るシャッターの開閉機構は、可動覆い体に設けた第2駆動モータと、ギア群と、駆動車と、索条とで構成される。
【0011】請求項6記載の発明に係る移動機構と開閉機構のロック装置は、鍵による施錠、解錠である。
【0012】請求項7記載の発明に係る移動機構と開閉機構のロック装置は、非接触鍵手段による施錠、解錠である。
【0013】請求項8記載の発明に係る移動機構と開閉機構のロック装置を一体化した。
【発明の実施の形態】本発明の覆い体は、車両駐車場の前後に分割した固定覆い体と可動覆い体と固定覆い体の両側面内床上に敷設のレールとからなる。可動覆い体は下部に設けた車輪を介してレール上を転動し、固定覆い体内に収納、伸展する。可動蓋い体と固定覆い体は共に断面は門型である。可動覆い体は固定覆い体より小であり、互いに重なったとき、可動覆い体は固定覆い体内に収納する。可動覆い体を伸展したとき、固定覆い体と可動覆い体とは、一部重なる。固定覆い体と可動覆い体の室内高さは、車両が収納できる高さである。固定覆い体から可動覆い体が伸展された状態で、車両全体を覆う。又、固定覆い体内に可動覆い体が収納されたとき、車両のフロントドアは可動覆い体に干渉されずドアの開閉が可能である。駐車場用車庫は、固定覆い体から可動覆い体が引き出され伸展したとき、駐車場の区画(縦、横とも)をオーバーしない大きさである。
【0014】固定覆い体は、門型で後面部を有する。後面部に沿って収納部を設ける。収納部には電力供給装置を設置し、その他の機器をも収納する。固定覆い体の屋外には太陽パネルが設置されている。電力供給装置は太陽パネルと商用電源と接続している。
【0015】固定覆い体の両側面内床上に前方に伸びる一対のレールを敷設する。レールの長さは、可動覆い体の収納、展開の前後動する範囲である。レールは、可動覆い体の下端に設けた車輪が転動できる大きさで断面がI型である。一対のレール間の寸法は、車両が収納できる幅である。レールの端部には、可動覆い体の下部車輪が停止するストッパーを設ける。
【0016】可動覆い体は、門型で、前後面に開口部を有する。前面開口部には上下動するシャッターにて開口部を開閉可能となっている。可動覆い体の下部には、レール上を転動する複数の車輪を備える。又、可動覆い体の下部側面には、可動覆い体がレールから抉じ開けられないように鋼材のガード板を設ける。可動覆い体は、移動機構によりレール上を前後に転動する。
【0017】固定覆い体の後面部の収納部に収納する電力供給装置は、太陽電池と接続するチャージコントローラと、商用電源と接続する充電器と、チャージコントローラおよび充電器と接続し蓄電し必要時に電力をチャージコントローラを介して供給するバッテリーと、充電器とチャージコンントローラと接続し電力源を制御し移動機構又は開閉機構へ必要時に電力を供給するシーケンシャル回路とで構成する。
【0018】可動覆い体の移動機構は、手動式と電動式がある。手動式は、固定覆い体の外側(側面又は後面)に、手動ハンドルを設け、スプロケットとチェーンの伝動手段で移動させる。電動式の場合は、固定覆い体の可動覆い体との重なり部に設けた電力供給装置と接続する第1駆動モータと、第1駆動モータの駆動ギアと噛合うギア群と、ギア群と噛合うピニオンと、可動覆い体に設けたラックとで構成される。
【0019】シャッターの開閉機構は、手動式と電動式がある。手動式は、可動覆い体の外側面に、手動式ハンドルを設け、可動覆い体に設け、スプロケットとチェーンの伝動手段で開閉させる。電動式の場合は、電力供給装置と接続する第2駆動モータと、第2駆動モータの駆動ギアと噛合うギア群と、ギア群と噛合う駆動車と、駆動車にて駆動しシャッターの端部固定軸に連結する索条とで構成される。駆動車はスプロケット、ローラ、プーリ等とし、索条はロープ、ベルト、チェーン等とする。
【0020】可動覆い体の移動を阻止するロック装置およびシャッターの開閉動を阻止するロック装置の施錠、解錠は、手動による鍵、又は、非接触鍵手段で行う。手動による鍵は機械的にロックさせるものであり、非接触鍵手段は電気的にロックさせるものである。可動覆い体の移動を阻止するロック装置と、シャッターの開閉を阻止するロック装置をそれぞれ別々に設け、別々に操作する。又は、一体化し、1つの操作で同時に可動覆い体とシャッターとのロックのオン・オフをする。
【0021】可動覆い体を動かすには、移動スイッチを操作して電力供給装置より移動機構が電力を得て可動覆い体を前後移動させる。シャッターを開閉させるには、開閉スイッチを操作して電力供給装置より開閉機構が電力を得て開閉させる。各スイッチは、ワンタッチでオン・オフする導電性ゴム等のスイッチを用いる。移動スイッチはオン・オフ、前進、後進、停止のスイッチを設けている。開閉スイッチもオン・オフ、開成、閉成、停止のスイッチを設けている【0022】非接触鍵手段は、車庫利用者が携帯するカード、タグに、固有の暗証コードの電磁波を発信する送信部を設け、車庫側に固定局を備えた車庫に、カード、タグの送信部から発信した暗証コードの電磁波と固定局で発生する暗証コードの電磁波とが合致したとき、固定局から許可信号を出力して駆動回路を閉成しロック装置への駆動電源を供給する継電器を設ける。非接触鍵手段の場合、送信部を有するカード、タグを身に付けた車庫利用者が車庫に接近すると、送信部が車庫側に設けた固定局と交信して固有の暗証コードが合致したとき、固定局から許可信号が出て継電器が閉成して電源が得られロック装置の施錠、解錠を可能とする。
【0023】非接触鍵手段の場合は、継電器をロック装置の他に、移動機構、開閉機構の各駆動モータに設置し、固定局からの許可信号により電力供給装置から電力が得られるようにしてもよい。更には電力供給装置から配線する元締めに継電器を設けてもよい。
【0024】又、伸縮性車庫は、商用電源を導いたり太陽電池を設け、電力供給装置から電力を得るが、この場合、車庫の開閉、シャッターの開閉はすべて電動式とは限らない。手動式であってもよい。手動式の場合の電力は、室内灯、警報器、非接触鍵手段の場合のロック装置の解錠機構に使用される。
【0025】又、盗難防止装置を備えた伸縮性車庫ではあるが、万が一、車両が盗難に遭っても車両が保証されるように、盗難保険付き伸縮性車庫とすることもできる。
【0026】
【実施例】本発明の第1実施例を図1乃至図11をもって以下に説明する。本発明の車庫Aは、地面Gの露天平面駐車場の1区画にセットできるものである。車庫Aは、固定覆い体1と、前面にシャッターを設けた可動覆い体2と、可動覆い体2を移動させる一対のレール5とからなる。そして、可動覆い体2の移動と、シャッターの開閉は電動式である。固定覆い体1は、門型で駐車場の1区画の後方に配置し、天井1aと両側面部1bと後面部1cとからなり、前方は前面開口部1dとなっている。前面開口部1dの片側のフレーム前面には、第1ロック装置41と可動覆い体2の移動スイッチ28が設けられている。この実施例例では、固定覆い体のロック装置と、シャッター開閉のロック装置とはそれぞれ別々に設けている。天井1a上の屋外には太陽電池25が配置され、又、固定覆い体1の内部の後面部1bに上下に分かれて収納部16a、16bが設けられ、各内部には、電力供給装置Bであるバッテリー18とインバーター27等が収納されている。
【0027】可動覆い体2は、門型で天井2aと両側面部2bと前後面が開口で、前面の開口部2dはシャッター5にて開閉が可能となっている。後方は開口している。天井2aには、下方へ閉成するシャッター5を収納する空間があり、両側にはシャッター5をスムーズにスライドさせる内側方に開口のチャンネル状のシャッターガイド3が設けられている。シャッターガイド4には、シャッター5の開閉スイッチ29が設けられ、シャッター5には、第2ロック装置40が設けられている。天井2aと両側面部2bには、複数の鋼材パネル材が張られている。両側面部2bの下端に設けたガード13は、図10に示すように、両端部はL字型のフックを形成した断面略逆U字型の鋼材で形成されている。L字型のガード13は、両側からレール15の側面に食い込むように張り出し、可動覆い体2がレール15から外れないように設けられている。この両L字型フックのガード13の空間内には、レール15上を走行する車輪8が複数個設けられている。図中、8aは車輪の回転軸である。可動覆い体2の側面部2bの固定覆い体1との対接面下方には、移動機構の一部である長尺のラック7が設けられている。
【0028】可動覆い体2の前面下方から上面に跨って、側端側にシャッター5が摺動するシャッターフレーム4が設けられている。シャッターフレーム4は、前面の直線部材4aと、上面の直線部材4cと、両直線部材4a、4c間を連結する湾曲部材4bとで形成される。上面の直線部材4cには、更に、直線部材4cを包むように、表裏両面に天井パネル材を張ってシャッター5が隠蔽されるようにシャッターガイド3が取付けられている。シャッターフレーム4の直線部材4aの下端は、シャッター5を閉成したときに、レール15とストッパー45と干渉しないよう短く形成されている。シャッターフレーム4の前面には、シャッター5の開閉機構Tを動かす開閉スイッチ29が設けられ、下端部シャッター5dにはシャッターの開閉をロックさせる第2ロック装置40が設けられている。湾曲部材4bにはシャッター5の移動の邪魔にならない部位に往復する索条であるロープ9をスムーズに滑動させる複数個のガイド車10が取り付けられている。シャッターフレーム4の断面は、シャッター5の側端部を覆い、シャッター軸6のガイドローラ6bが内部で滑動できるように、両サイド対設のチャンネル状の断面で形成されている。各シャッター5、5は、裏面側をヒンジ12を介して互いに連結されている。この場合、各シャッターの継ぎ目は、外から内部が見えないように互いにラップしている。シャッター5は、可動覆い体2の前面開口部2dを遮蔽する複数のヒンジを介して連結したシャッターとからなり、上端は上端部シャッター5uで、下端は、下端部シャッター5dである。下端部シャッター5dには、更にシャッター枠5aが連結し、シャッター枠5aには取っ手5bが設けられている。シャッター5の上端部シャッター5uと下端部シャッター5dには、ガイドローラー6bより横外方に突設した索条であるロープ9の両端を止着する端部固定軸6aが一体に形成されている。シャッター駆動用のロープ9は、1本からなり、上端部シャッター5uの突設した端部固定軸6aから引き出され、シャッターフレーム4内の外周を通り、駆動車である第1のローププーリ11aを介して上下に折り返され、再び、シャッターフレーム4内の内周を通り、湾曲部4b内に軸支したガイド車10の一方の溝を経て、シャッターフレーム4側の側面部1b内に配置の第2のローププーリ11bで反転し、再び、外周を通り、湾曲部4b内のガイド車10の他方の溝を経て、下部シャッター5dの端部固定軸6a′に結合されている。ロープ9はシャッターフレーム4内を可動する。尚、ガイド車10は、内周のロープ9と外周のロープ9′が互いに干渉しなけば、2つの溝を大きな1つの長溝にしてもよい。
【0029】又、固定覆い体1の前端下部の重なり部Sには、可動覆い2の側面下方全域にわたって設けたラック7と噛み合うピニオン14を設ける。ラック7とピニオン14の噛合いで、固定覆い体1に対し、可動覆い体2がレール15上を前後に走行する。ピニオン14は第1駆動モータ42aを介して回転する。下端部シャッター5dの外部のシャッター枠5aは、レール15に干渉しない幅で取付けられ、シャッター枠5aには手操作用の取っ手5bが設けられている。シャッター5が前面開口部1aを閉成しているときは、シャッター枠5aが地面Gに接し、続いて、下部シャッター5dはシャッターフレーム4の下方に位置し、下端部シャッター5dの端部固定軸6aは、第2ローププーリ11bに近接しており、下端部シャッター5dは、可動覆い2がレール15上を移動するとき、レール4に引かからないようレール15の高さだけ短くなっている。
【0030】可動覆い体の移動とシャッターの開閉は、同時には行えない。車両を車庫に収納するのは、まず、可動覆い体が伸展し、その後、シャッターが降りる。逆に、車両を車庫から露出させるのは、まず、シャッターが吊り上がり、その後、可動覆い体が収納する。
【0031】尚、各シャッター5の開成位置、シャッター5の閉成位置、および可動覆い2の収納位置、突出位置に図示しないセンサーを設け、自動的にセンサーの指令で駆動モーターの正回転、停止、逆回転させてもよい。
【0032】電力供給装置Bが負荷に電力を供給する。負荷は、シャッター5開閉用の開閉機構T、可動覆い体2の伸展、収納の移動機構M、その他、車庫内の室内灯43、警報器等である。電力供給装置Bの電力源は、商用電源20と太陽電池25とを併用している。電力供給装置Bは、図11に示すように、商用電源20からの電力が充電器24を介してインバータ27に供給できるよう接続され、また太陽電池25からの電力がチャージコントローラ21を介してインバータ27に供給できるよう接続されている。更に、商用電源20からの電力が充電器24および切り替えスイッチ23を介してバッテリー18に供給できるように接続され、また太陽電池25からの電力がチャージコントローラ21および切り替えスイッチ22を介してバッテリー18に供給できるように接続されている。バッテリー18の電力は、チャージコントローラを介してインバータ27に供給する。切り替えスイッチ22、23を択一的に閉成させ動力源を制御し、負荷へ電力を供給するのはシーケンシャル回路が行う。電力供給装置Bの商用電源20は、常に、駆動モータ42、室内灯43等の負荷に電力を供給するとともに、充電器24および切り替えスイッチ23を介してバッテリー18を充電するように動作する。又、太陽電池25もチャージコントローラ21を介して必要時、負荷に電力を供給するとともに、チャージコントローラ21および切り替えスイッチ22を介してバッテリー18に充電するように動作する。負荷への電力の供給は、主に商用電源20であるが、商用電源20が何らかで切断された場合、シーケンシャル回路26で制御され、可能なら太陽電池25から供給し、太陽電池25からの供給が無理なら、蓄電したバッテリー18から充電器24、チャージコントローラ21によりインバータ17を介して各負荷へ供給するよう制御している。尚、床上の収納部16bのバッテリー18は車輌に干渉しない位置に配置されている。
【0033】固定覆い体1の前面フレームに設けた第1ロック装置41に鍵を挿入し、正回転し、ロックをオンすると、移動装置Mがロックし、いくら操作スイッチ28を押しても固定覆い体1は移動しない。鍵を逆回転させロックをオフさせると、操作スイッチ28が反応し、操作スイッチ28にて、可動覆い体2を前後に動かすことができる。操作スイッチ28にはオン・オフ用、前進用、後進用、停止用が設けられている。停止用は移動中に停止させるものである。下端部シャッターの第2ロック装置40に鍵を挿入し正回転させると、シャッターの両側端から機械的に係止杆が出て、シャッターフレーム4に係止しロックされる。(ロックオン)
第2ロック装置40のオンで、シャッタースイッチ29をいくら押してもロックしたままである。逆回転させると、係止杆が引っ込みロックは解除される。シャッタースイッチ29を操作してシャッターの開閉動が可能となる。シャッタースイッチ29にはオン・オフ用、開成用、閉成用、停止用が設けられている。
【0034】本発明の第1実施例の伸縮性車庫Aの使用を説明する。まず、車庫A内は図2に示すように、空車で車両30をいつでも駐車できる状態、つまり、可動覆い体2が固定覆い体1内に収納され、シャッター5が開成している。この空車場に車庫利用者が車両30をバックして入れる。車両30は、図4に示すように、フロントドア31が開閉できる位置まで入れ停止させる。もし、後席に乗員が乗っている場合は、駐車場の車庫Aに入れる前に降車する。又、車両30は前進で入れると、フロントドア31が車庫A内で開けられないこともあるので、バックして入れる方がよい。車両30を駐車させ車庫A内に収納させるには、車庫利用者がドアをロックして車両30から離れ、車庫Aの固定覆い体1の前部に設けた移動スイッチ28を操作して、移動機構Mを作動させ、即ち、第1駆動モータ42を駆動し、ギア群、ピニオン14、ラック7を介して可動覆い体2をレール15上を転動させ前方へ移動させる、続いて、シャッターフレーム4の前部に設けたシャッタースイッチ29を操作し、シャッターの開閉機構Tを作動させる。即ち、第2駆動モータ42bを駆動し、ギア群、第1プーリ11a、ロープ9、上部シャッターの端部固定軸6aを介して,シャッター5を下降させ、図1、図3、図6に示すように、前部開口部2dを閉成させ、車両30を完全に被覆する。車両30を車庫A内に収納した後、他人が容易に車庫30を開放できないように、シャッター5や可動覆い体2に設けたロック装置40、41に鍵を掛けてロックし、車両30を平面駐車場Gで完全に防護する。
【0035】次に、車庫利用者が車庫Aから車両30を出したい場合は、鍵をロック装置40、41内に差込み解錠し、シャッタースイッチ29を操作し、駆動モータ42を作動させ、ギア群、スプロケット11、チェーン9、シャッター軸端6aを介して逆転させ、シャッター5を上昇させる。続いて、可動覆い体2の可動覆い体スイッチ28を操作して駆動モーター42を作動させ、ギア群、ピニオン14、ラックの噛合を介して可動覆い体2を後進させ、可動覆い体2を固定覆い体1内に収納させ、車両30を露出させる。車両30に乗れる状態になると、車庫利用者が車庫Aから車両30を移動させる。
【0036】上記は、シャッタースイッチ29、移動スイッチ28は、車庫利用者等が自ら操作させるもので説明したが、駐車場管理人が操作するものであってもよい。又、長期に伸縮車庫Aを借りる契約の車庫利用者に対しては、シャッターのロック装置40、可動被覆体2のロック装置41を施錠、解錠させる通常の鍵を貸与してもよい。
【0037】上記実施例では、第1ロック装置40と移動スイッチ28、又、第2ロック装置41とシャッタースイッチ29を別々に設けた構造で説明したが、第1ロック装置40と移動スイッチ28、又、第2ロック装置41とシャッタースイッチ29とを1カ所に設けてもよい。
【0038】又、移動機構の第1ロック装置と開閉機構の第2ロック装置とを一体化し、1つのロック装置で、同時に移動機構と開閉機構とをオン・オフさせてもよい。
【0039】本発明の第2実施例を図12を用いて説明する。第1実施例と異なるのは、前記第1実施例では車庫利用者が手で鍵を操作してシャッター5や可動覆い体2の第1ロック装置41、第2ロック装置40を機械的手段でオン、オフさせているが、この例は、非接触にて電気的にオン、オフさせる構造、即ち、非接触鍵手段の電気的にロック装置を解錠させる電気錠を採用している。その他は第1実施例と同じであるので省略する。非接触鍵手段は、車庫利用者の携帯するICコード、IDタグ50と、伸縮性車庫Aに設置した固定局46と、可動覆い体2の第1ロック装置41と、シャッター5の第2ロック装置40と、各ロック装置に接続する継電器49と、電源Bとで構成される。
【0040】非接触のICカード、IDタグ50は、ボタン電池の電源61と、電源61から電源のオン・オフを得るスイッチである入力部51と、送信回路ユニット52と、送受信アンテナ47とで構成し、送信回路ユニット52は、データを記憶しておくメモリ53と、全体動作を制御する制御する制御回路54と、出力回路55からなる。固定局46は、非接触状態で外部からICカード、IDタグ50の暗証コードと交信する受送信アンテナ56と、電源Bから導き一部蓄積した電源60と、電源のオン・オフのスイッチである入力部57と、メモリ58と、制御回路59と、制御回路59から継電器49へ指令を出すリレー駆動回路48とで構成される。継電器49は、各ロック装置40、41に接続し電源をオン・オフさせるもので、固定局46と電源Bに接続されている。
【0041】車庫利用者が携帯するICカード、IDタグ50の入力部51を操作して送受信アンテナ47より予め設定した暗証コードの電磁波を放射し、ICカード、IDタグ50を携帯して車庫に接近すると、固定局46の発信部56より同じ暗証コードの電磁波を放射しており、固定局46は、予め設定したICカード、IDタグ50の送受信アンテナ47の暗証コードと固定局46の暗証コードと照合し、合致したとき適合と判断し、リレー駆動回路48を介して継電器46へ駆動許可信号を出力する。継電器46は電磁弁を閉成して電力を流し、ロック装置40、41をいつでもオン・オフが可能な駆動可能状態となる。但し、不適合と判断したときには、継電器49へ駆動許可信号を出力しない。従って、ロック装置40、41はオン・オフできず作動しない。
【0042】正規の車庫利用者だと判断されたら、車庫利用者は、可動覆い体2の移動スイッチ28とシャッター5の開閉スイッチ29を操作し、シャッター5を開成した後、可動覆い体2を後進させ、車両30を露出させる。もし、暗証コードが合致しなければ、ロック機構40、41は施錠のままであり、シャッター5を開成できないし、可動覆い2を移動できず、従って、他人が悪意で偽の非接触ICカード、IDタグで試みてもロック機構40、41は解錠できない。尚、非接触のICカード、IDタグ50は、車庫利用者が伸縮性車庫Aに車両30を駐車させたとき貸し出す。終了後は返却させる。
【0043】非接触方式の継電器49をロック装置40、41に設けた例で記載したが、この他、可動覆い体2の移動スイッチ28やシャッター5の開閉スイッチ29に継電器49を設けてもよい。その作用は上記と同じであり省略する。
【0044】本発明の伸縮性車庫は、通常の駐車場の一区画の幅内に容易に設置できる構造となっている。すなわち、車庫は、固定覆い体と、可動覆い体と、一対のレールとの組立体で構成される。可動駐車場の後部側に固定覆い体を地面に堅く固定し、固定覆い体内の両側から前部側に可動覆い体を可動させるためのレールを敷設する。続いて、レール上に可動覆い体を載せ、固定覆い体と可動覆い体とを連結し一体化させる。従って、既存の露天駐車場に要請により後から容易に設置できる。
【0045】本発明の伸縮性車庫に収納した車両を泥棒が盗もうとして、シャッターや可動覆い体のロック装置を偽の鍵を用いて解錠しようとしても、解錠できない。従って、泥棒が次の手段として、可動覆い体の側面部下部のガードとレールとの隙間から可動覆い体を抉じ開けようとしても、ガードの下部がレール15に食い込んでいるので開けられない。そこで、泥棒が更なる手段として、車庫Aに引き込んでいる商用電源を切断し、照明、警報器等を止め、ロック装置のロックを不能にしようとしても、電源は太陽電池から、又はバッテリーから自動的に切替えられ電力を供給する。従って、車庫に備えた電力を要する装置例えばロック装置のロックの維持等に影響はない。本発明の伸縮性車庫は、車両を完全に蓋い、しかも外部から車庫を破損したりできない構造なので、安心して駐車できる。
【0046】車庫利用者が、この伸縮性車庫に車両を収納しただけでは不安なら、更に、この車庫に盗難防止装置付き保険を掛けるようにするとよい。すなわち、万が一、車両の損傷、盗難の不遇に遭った場合は、保険から車両代金を支払うという安心感を車庫利用者に与えるようにしてもよい。
【0047】
【本発明の効果】本発明は上記構成を有するので、次の効果を奏する。
【0048】本発明の伸縮性車庫に収納された車両は、完全にかつ強固に覆われているので、車両がどんな車か判らず、いたずらしようとしても難しく、盗難されにくい。
【0049】車庫は露天平面駐車場で有りながら、室内駐車場と同じく外気等に車両が曝されないので、風雨から完全に保護し、車体に付着するゴミ、泥、雨滴を防止し、炎天下による室内の高温、車体の褪色を防止する。
【0050】車庫は完全に車両を覆うので、他の車両と独立して駐車させることができる。又、隣接する車両に接触することもなく傷つけられる事も無い。
【0051】可動覆い体の移動、シャッターの開閉を手動で行う場合は、手動ハンドルを回せばよく容易である。電動の場合は、操作スイッチはワンタッチで行え操作が簡単である。
【0052】盗人が車庫の壁面をなんとか壊そうとしても、頑丈にパネルで覆われ、破壊する糸口が見つからない。レールと可動覆い体との僅かな隙間から抉じ開けようとしても、1枚もので形成したガードで覆われているので、破壊できず盗人は諦めることになる。
【0053】盗人が商用電源を切断しても、太陽電池から、又、商用電源と太陽電池からバッテリーに蓄電し供給するので車庫の開閉や照明には何ら影響無い。
【0054】非接触のICカード、IDタグでロックを解除するので、操作の煩わしさが無くなり、より車庫利用者の満足度を得ることができる。
【0055】この伸縮性車庫は駐車場の1区画に、いつでも設置でき、又、取り外すことが出来る。
【0056】この伸縮性車庫に更に盗難保険を掛けることにより、車両の完全な保証が得られる。
【出願人】 【識別番号】591164576
【氏名又は名称】株式会社鈴機商事
【出願日】 平成12年6月21日(2000.6.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−4615(P2002−4615A)
【公開日】 平成14年1月9日(2002.1.9)
【出願番号】 特願2000−224586(P2000−224586)