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【発明の名称】 |
雨樋の部品割り付けシステム |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 英文 |
【課題】
【解決手段】建築設計用のCADデータ4を利用して、雨樋の取り付けルートと接続箇所とを求めて、雨樋を構成する全ての部品を決定する。このデータにより、切断機13を制御して、雨樋をプレカットする。また、各部材には、プレカット順に割り付け番号や部材番号が付けられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 建築設計用のCADデータに基づいて、雨樋の取り付けルートを決定するルート決定手段と、決定された雨樋の取り付けルート上で、雨水の落とし口を含む雨樋の接続箇所を決定する接続箇所決定手段と、前記取り付けルート上に前記接続箇所で接続されるように取り付けられる軒樋及びたて樋を含む樋材について、定尺長を越えることなく、所定の最低長以上の長さになるように、プレカット寸法を決定する寸法決定手段と、前記雨樋を構成する全ての部品と前記プレカット後の樋材に対して、所定の規則に従って割り付け記号を付与する割り付け手段とを備えたことを特徴とする雨樋の部品割り付けシステム。 【請求項2】 請求項1に記載の雨樋の部品割り付けシステムにおいて、前記接続箇所決定手段は、前記雨樋の取り付けルート上で、軒樋もしくはたて樋が定尺長を越える部分を検出したときは、当該軒樋もしくはたて樋を、所定の最低長以上の長さを持つ部分に分割し、接続箇所を追加することを特徴とする雨樋の部品割り付けシステム。 【請求項3】 請求項1に記載の雨樋の部品割り付けシステムにおいて、ルート決定手段は、CADデータに含まれる建物の屋根面の軒先線、棟線、稜線、谷線の全部もしくはいずれか1種以上の情報に基づいて雨水の流れ方向を決定し、使用する軒樋の種類と屋根水平投影面積と降雨強度より、雨水の落とし口数を決定し、屋根面形状と軒先長と外壁形状と開口部とから、落とし口位置とたて樋のルートとを決定することを特徴とする雨樋の部品割り付けシステム。 【請求項4】 請求項1に記載の雨樋の部品割り付けシステムにおいて、前記割り付け手段は、施工順に決定された規定ループに従ってプレカットされた雨樋に対して、当該規定ループに沿って割り付け番号を付与することを特徴とする雨樋の部品割り付けシステム。 【請求項5】 建築設計用のCADデータに基づいて、雨樋の取り付けルートを決定する処理と、決定された雨樋の取り付けルート上で、雨水の落とし口を含む雨樋の接続箇所を決定し、前記取り付けルート上に前記接続箇所で接続されるように取り付けられる軒樋及びたて樋を含む樋材について、定尺長を越えることなく、所定の最低長以上の長さになるように、プレカット寸法を決定する処理と、前記雨樋を構成する全ての部品と前記プレカット後の樋材に対して、所定の規則に従って割り付け記号を付与する処理とを順に実行することを特徴とする雨樋の部品割り付け方法。 【請求項6】 建築設計用のCADデータに基づいて、雨樋の取り付けルートを決定する処理と、決定された雨樋の取り付けルート上で、雨水の落とし口を含む雨樋の接続箇所を決定し、前記取り付けルート上に前記接続箇所で接続されるように取り付けられる軒樋及びたて樋を含む樋材について、定尺長を越えることなく、所定の最低長以上の長さになるように、プレカット寸法を決定する処理と、前記雨樋を構成する全ての部品と前記プレカット後の樋材に対して、所定の規則に従って割り付け記号を付与する処理とを実行するコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、建物の建築工事等のために使用される雨樋の部品を、工場でプレカット生産するような場合に利用される雨樋の部品割り付けシステムに関する。 【0002】 【従来の技術】建物の軒下で雨水を受け止めて排水口へ導く雨樋は、非常に多くの部品から構成されている。即ち、屋根から流れ落ちる雨水を受ける軒樋、曲り、軒樋から雨水を垂直に落とすための落とし口及びたて樋、ジョイント、ドレンや継ぎ手、エルボ等の様々な部品を含んでいる。建築工事において、雨樋の施工時には、工事担当者が設計図面に基づいて必要な部品を選別し、部品棚から取り出して現場に持ち込むようにしている。また、現場では、図面を参照しながら取り付け場所の寸法を採寸し、定尺の雨樋をそれぞれ必要な寸法に切断して組み立てるようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のような従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。設計図面を参照しながら雨樋の組立に必要な部品を部品棚から取り出す作業には、相応の知識と経験が必要であり、時間もかかる。しかも、部品が不足すると工事の円滑な工程に支障を及ぼす。従って、ある程度余分に各部品を現場に持ち込んで工事をする必要があった。これでは、常に余分な部品の在庫を必要とするという問題がある。また、軒樋やたて樋は、現場において採寸をしながら切断する作業が必要になる。この場合に、切断をした切れ端は廃棄物となるから、非常に多くの廃棄物処理作業が要求されるという問題があった。しかも、現場作業の時間が長くなるから、工賃が高くなるという問題もある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決するため次の構成を採用する。 〈構成1〉建築設計用のCADデータに基づいて、雨樋の取り付けルートを決定するルート決定手段と、決定された雨樋の取り付けルート上で、雨水の落とし口を含む雨樋の接続箇所を決定する接続箇所決定手段と、上記取り付けルート上に上記接続箇所で接続されるように取り付けられる軒樋及びたて樋を含む樋材について、定尺長を越えることなく、所定の最低長以上の長さになるように、プレカット寸法を決定する寸法決定手段と、上記雨樋を構成する全ての部品と上記プレカット後の樋材に対して、所定の規則に従って割り付け記号を付与する割り付け手段とを備えたことを特徴とする雨樋の部品割り付けシステム。 【0005】〈構成2〉構成1に記載の雨樋の部品割り付けシステムにおいて、上記接続箇所決定手段は、上記雨樋の取り付けルート上で、軒樋もしくはたて樋が定尺長を越える部分を検出したときは、当該軒樋もしくはたて樋を、所定の最低長以上の長さを持つ部分に分割し、接続箇所を追加することを特徴とする雨樋の部品割り付けシステム。 【0006】〈構成3〉構成1に記載の雨樋の部品割り付けシステムにおいて、ルート決定手段は、CADデータに含まれる建物の屋根面の軒先線、棟線、稜線、谷線の全部もしくはいずれか1種以上の情報に基づいて雨水の流れ方向を決定し、使用する軒樋の種類と屋根水平投影面積より、雨水の落とし口数を決定し、屋根面形状と軒先長と外壁形状と開口部とから、落とし口位置とたて樋のルートとを決定することを特徴とする雨樋の部品割り付けシステム。 【0007】〈構成4〉構成1に記載の雨樋の部品割り付けシステムにおいて、上記割り付け手段は、施工順に決定された規定ループに従ってプレカットされた雨樋に対して、当該規定ループに沿って割り付け番号を付与することを特徴とする雨樋の部品割り付けシステム。 【0008】〈構成5〉建築設計用のCADデータに基づいて、雨樋の取り付けルートを決定する処理と、決定された雨樋の取り付けルート上で、雨水の落とし口を含む雨樋の接続箇所を決定し、上記取り付けルート上に上記接続箇所で接続されるように取り付けられる軒樋及びたて樋を含む樋材について、定尺長を越えることなく、所定の最低長以上の長さになるように、プレカット寸法を決定する処理と、上記雨樋を構成する全ての部品と上記プレカット後の樋材に対して、所定の規則に従って割り付け記号を付与する処理とを順に実行することを特徴とする雨樋の部品割り付け方法。 【0009】〈構成6〉建築設計用のCADデータに基づいて、雨樋の取り付けルートを決定する処理と、決定された雨樋の取り付けルート上で、雨水の落とし口を含む雨樋の接続箇所を決定し、上記取り付けルート上に上記接続箇所で接続されるように取り付けられる軒樋及びたて樋を含む樋材について、定尺長を越えることなく、所定の最低長以上の長さになるように、プレカット寸法を決定する処理と、上記雨樋を構成する全ての部品と上記プレカット後の樋材に対して、所定の規則に従って割り付け記号を付与する処理とを実行するコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。図1は本発明のシステム具体例を示す概略図である。本発明ではCADデータに基づいて雨樋を工場でプレカットし、現場での採寸や切断作業を不要にする。これをコンピュータで行うためには、切断長の算出と最適化とが必要になる。注文住宅の場合には、設計ごとにこのプレカットのデータが異なってくる。個々のCAD図面を専門家が見て、切断長の算出と最適化をしていては自動化にはならないし、コストアップの原因になる。そこで、この図のような自動化システムを採用した。また、プレカットした部品を現場で誤りなく使用できるように、割り付け番号を付与する機能を持たせた。 【0011】コンピュータ1はこのシステムの動作を制御する。このコンピュータ1の出力はネットワークを通じて、あるいは適当な情報伝達手段によって工場のコントローラ20に送り込まれる。工場のコントローラは、工場の機器を自動制御するコンピュータ等により構成される。これによって図1に示した工場のラインが制御されるようになっている。コンピュータ1の記憶装置3には建築設計用のCADデータ4が記憶されている。またコンピュータ1は、この図に示すように、ルート決定手段5、接続箇所決定手段6、寸法決定手段7及び割り付け手段8を備える。これらの手段はいずれもコンピュータ1の上で動作するアプリケーションプログラム等から成る。 【0012】コンピュータ1のハードウエアは一般的なパーソナルコンピュータやワークステーションに設けられたものと同様であるためその図示を省略した。コントローラ20が制御するラインは、雨樋を製造するラインである。図のラインは、左から順番に押出し機10、冷却機11、印刷機12、切断機13、及び搬送機14とからなる。このラインは押出し機10により樹脂を押出し成型して雨樋を連続的に製造する。その雨樋は冷却装置11で冷却して固められる。その後印刷機12により後で説明する割り付け番号が印刷される。そして最後に切断機13によって決められた長さに切断される。切断された雨樋15は搬送機14によって搬送され梱包用の作業所に送り込まれる。プレカットされた雨樋15はケース16に順番に詰め込まれ建築現場に運ばれる。なお、このケース16に収納した雨樋のリストはラベル17に印刷されてケース16に貼り付けられる。 【0013】以上のようなシステムにおいて、CADデータ4は建物を建築設計するためのデータで、これから割り付け処理を行なう雨樋を取り付ける建物の設計データである。ここからコンピュータ1は、雨樋製造制御のために、建物の屋根図面などのデータを取得する。ルート決定手段5は、後で説明する手順で、自動的に、雨樋を取り付けるルート決定処理を行なう。接続箇所決定手段6は、雨樋を取り付ける場合の接続箇所を自動的に決定する手段である。寸法決定手段7は、ルート決定手段5の決定したルートに雨樋を取り付ける場合に、その雨樋のプレカット長さの最適化をする手段である。割り付け手段8は、切断された雨樋に割り付け番号を付すための制御を行なう部分である。 【0014】このような処理をコンピュータ1が実行することによって、工場のコントローラ20には、雨樋を連続的に押し出し成形しながら、自動的に決められた寸法でプレカットするためのデータが供給される。寸法決定手段の出力によって切断機13が動作し、押し出し成形後の雨樋が順番に所定長に切断される。また、割り付け手段8が生成した割り付け番号は、所定のタイミングで印刷機12に供給されて、雨樋に割り付け番号が印刷される。 【0015】以上のようなラインを制御することによって、工事現場で雨樋を切断する作業を不要にする。即ち、あらかじめ必要な長さに雨樋を切断し、これに割り付け番号を印刷して梱包して現場に送り込む。工事担当者は割り付け番号順に雨樋の部品を取り出し、指定された場所に順番に取り付けていく。これによって必要な部品を必要なだけ現場に搬入して、効率よく雨樋の取り付け工事が完了する。なお、建物の柱や梁などの構造材については、あらかじめ必要な寸法に切断されて組み立てのための端末加工が施されたものを提供するプレカット工法が採用されている。本発明では、このようなプレカットの手法を雨樋に採用するために、後述のようなシステム構成を採用した。 【0016】図2の(a)は建物の屋根面の平面図で、(b)は建物の主要部側面図である。図の(a)に示すように、建物の屋根25には原則として軒先線26に相当する部分全体に軒樋を取り付ける。この軒樋は屋根25から流れ落ちる雨水を受ける。この雨水は落とし口24から垂直下方に排水される。落とし口24から垂直下方に排水をする部分には、(b)に示すたて樋27を設ける。このたて樋27が例えば1階の屋根28につき当たると1階の屋根28を這うように這い樋31が設けられる。また、たて樋27は、建物の開口部32を避けるように取り付けられ、這い樋31は屋根の突起物を避けるように取り付けられる。 【0017】従来は、専門の技術者が建築設計用のCAD図面を参照しながら雨樋のルートを確認し、必要な部品を選択して、現場で樋の長さを切りそろえつつ順に工事を進めていた。CAD図面その他のデータには、雨樋のルートを直接示す情報は含まれていない。本発明では、図の(a)に示すような図面のデータを図1に示すコンピュータ1に取り込む。そして、以下の手順で自動的に樋の長さや部品を決定する。 【0018】図3はルート決定手段の動作フローチャートである。この図により、図1に示したルート決定手段5が、図2(a)や(b)に示したような建物のデータを参照しながら、自動的に樋のルートを決定する動作を説明する。 【0019】まずステップS1において、図2(a)に示したような建物の軒先線26、棟線29、稜線30を示すデータを取得する。なお、この他に、屋根の谷に相当する部分を示す谷線がある。次にステップS2において雨水の流れ方向を決定する。雨水の流れ方向は棟線29から軒先線26に向かう。図の例では単純に棟線29と軒先線26とを結ぶ最短のルートで雨水が流れる。軒先線、棟線、稜線、谷線が複雑に交錯している屋根では、これらの全部またはいずれか1以上の情報に基づいて、着目する点を取り巻く各部の高さを比較して、常に最も低い方向に雨水が流れるというように流れ方向の演算処理をすればよい。 【0020】図の2階の屋根では、線分間の距離計算で雨水の流れ方向は容易に決定できる。一方一階の屋根には棟線がない。しかし、CADデータの各線分の属性データ中には、平面図中のどの線が立面図中のどの線に該当するといった情報が含まれている。1階の屋根で、屋根を構成する線のうち最高位置にある線を探す。(b)に示す位置Hにある線がその最高位置にある線である。その線と軒先線33とを結ぶ最短のルートが、雨水の流れ方向である。この手順により、コンピュータで自動的に雨水の流れ方向が決定できる。 【0021】次にステップS3において、各階ごとに屋根面の水平投影面積を算出する。例えば図2の(a)で2階の屋根25の場合には、まず、C1−C2−C3−C4の頂点に囲まれた屋根面の水平投影面積を計算する。この計算によって、単位時間あたりに屋根面に降る雨の量をWリットルというように算出することができる。雨量は例えば、気象庁から公表されている降雨強度(単位時間あたりの降雨量で表現する)を定数として記憶しておく。この降雨強度の雨を受け止めて、単位時間内に排水することができれば、樋の役割が果たせる。ステップS4では、軒樋の種類データを取得する。軒樋の種類によって、受け止めて横方向に流すことのできる雨水の量が決まるからである。 【0022】次にステップS5で、落とし口の最低数量を決定する。すなわち、屋根が受け止める最大量の雨が樋から溢れることなく落とし口を通って下に落ちるためには、落とし口が何個必要かを計算する。落とし口1個で単位時間あたりDリットルの排水能力があれば、W/D以上の整数値でこの数が得られる。図2(a)の例では、東西南北の各屋根面から軒樋に流れ込む雨は、全て1個の落とし口で処理できるという計算結果になっている。落とし口24は原則として頂点C1―C2―C3―C4の近くに配置する。一般に、このあたりには建物の開口が存在しないからである。ステップS6では、屋根面形状、軒先長、外壁形状などを考慮して、落とし口の候補を決定する。すなわち図2(a)に示す屋根の形状などを考慮して落とし口の候補を決定する。 【0023】次にステップS7において、落とし口の間隔、出窓位置、庇、開口部との干渉をチェックして最終的に落とし口を決定する。この場合には、建物の各方向の側面図上で、落とし口から垂直な施工線を地面まで下ろしたときに、その施工線と、出窓や開口部との交差がないかどうかを判定する。交差があれば、交差しない場所まで、施工線を並行移動して、そこに落とし口を移動する。落とし口を例えば、北面に2箇所設けるような場合、その口があまり近いと排水効果が悪いから、間隔が短すぎる場合には、落とし口の位置変更といった処理を行なう。所定の適当な間隔で出窓や開口部を避けた場所に落とし口が配置されれば、これを適切な落とし口と決定する。この手順により、落とし口の決定も自動化できる。 【0024】次にステップS8において、落とし口から垂直下方に仮たて樋と仮這い樋の施工線を設定する。図2の這い樋31がその例である。このときステップS9において、仮這い樋の方向が先に計算をした雨水の流れ方向と一致するかどうかを判断する。さらに仮這い樋が屋根面上を軒先まで最短距離で通過するかどうかをチェックする。こうして這い樋のルートを最終決定する。同時にたて樋のルートを決定する。 【0025】次にステップS10において、軒先を辿る線を軒樋予定線とする。そしてこの軒樋予定線が水平座標上にあるかどうかをチェックする。これはCADデータの平面図と側面図の対応する線の位置座票をチェックすればわかる。平面図から見た場合に屋根の周囲を取り巻く水平な軒樋と判定できても、側面図で見た場合に屋根が複雑な形状しており、水平になっていない場合がある。この場合には軒樋のルートを再検討する。同一の高さの軒線ごとに1グループの軒樋群を設定すればよい。こうして軒樋のルートを決定する。以上の処理の結果、全ての軒樋とたて樋と這い樋のルートがコンピュータにより自動的に決定される。その結果をルートデータとする。 【0026】このデータは、例えば、軒樋を一定の方向に一筆書きでたどるような順番に座標データを並べた形式でよい。ステップS11では樋取り付けルートデータを転送できる形式に生成して、これを接続箇所決定手段6に渡すように処理する。なお、こうしたルートの決定は基本的に特に複雑な建物でない限り自動的に行なわれる。もしルートの決定中に何らかの不具合が生じたり、自動設定では矛盾が生じるような場合には、オペレータにその旨を表示し建築技術者が適宜修正すればよい。これにより、建築設計用の大部分のCADデータから自動的なルートデータの生成が可能になる。 【0027】図4は、上記のようにルートデータが生成された樋の接続箇所を決定し、切断長を最適化するための動作フローチャートである。これは、図1に示した接続箇所決定手段6と寸法決定手段7の動作である。なお、接続箇所の決定と切断寸法の決定とは、どちらを先行すべきという必然性がなく、処理を交互に行うこともあるから、図のように一括してその動作を説明する。まずステップS21において、処理をしてゆく手順を予め定めるために、最上階から建物の周りをまわって一周した後に下の階に移る規定ループを設定する。 【0028】例えば、図2の(a)に示す例で説明すると、まず2階の屋根の頂点C1C2C3C4C1というループを辿り、次に1階の屋根の頂点D1D2D3D4を辿る。このような順番に図3を用いて決定したルートを辿って以下の処理を実行する。この辿る道順を規定ループと呼ぶことにする。規定ループは、施工順(施工を実行する最初の部材から後の部材に向かってでもよいし、最後の部材から前の部材に向かってでもよい)に決定されることが好ましい。施工順と割り付け番号の順番と梱包順とを整合させておけば、工事現場で最も効率よく部材の取り出し等ができる。この実施例のシステムは、これを実現できるように構成してある。即ち、樋の切断や割り付け番号の付与は、以下、この規定ループに従って行われる。ステップS22では、建物の軒先長さ、軒樋の定尺長、ジョイント部トレランス、役物長さをパラメータとする。そして、上記規定ループに沿って軒樋の分割処理を実行する。 【0029】すなわち、図2(a)に示すルートC1C2C3C4C5を通る軒樋の場合に、まず頂点の部分ではジョイントが必要になる。さらに落とし口24の前後でも同様のジョイントが必要になる。同時に、例えば頂点C2とC3の間の長さが定尺長を超える場合には、軒樋の分割が必要になる。定尺長を超える軒樋は運搬などに不便だからである。従って、C2とC3の間の長さLを定尺長Kで割った数を超える整数に相当する分割を決める。分割した軒樋は、ジョイントにより順に接続する。このように規定ループに沿って取り付ける軒樋を、適当な長さに分割するための計算処理をここで実行する。 【0030】次に、ステップS23で、階高、軒の出長、屋根勾配をパラメータとして、たて樋と這い樋の分割処理を実行する。たて樋と這い樋とは垂直方向に沿って取り付けられる樋である。これについても軒樋と同様に、曲がり部分や定尺長を超える部分に接続部が必要になる。いずれの分割処理も、ジョイントやその他の接続部から、定尺長ずつ繋ぎ合わせできるように分割をする。ステップS24では、分割された部材が最低長に満たない場合を判断する。最低長というのは、部材が短すぎて取り扱いが不便になるような長さのことをいう。例えば軒樋を取り付けるべき長さが2メートル20センチで、軒樋の定尺長が2メートルの場合を考える。このとき、2メートルと20センチとに分割すると、20センチの軒樋は非常に取り扱いが不便になり、短すぎて接続もしにくくなる。 【0031】そこで、指定長を例えば50センチと定め、分割した一方の軒樋が50センチに満たない場合には、2メートルに決定した隣接する軒樋を定尺長以下の例えば1メートルずつに2分割する。この手順は予め決めておけばよい。その後、1メートルの軒樋と20センチの軒樋とを接続して1メートル20センチの軒樋とする。このような処理をステップS24で行なえば、自動的に分割長の最適化ができる。ステップS25では、分割された一方の部材が定尺長を超えるかどうかを判断する。分割をしても一方が定尺長を超えていた場合には、さらにその一方を定尺長以下に分割する。ステップS27で処理の終了を判断して、このような処理を規定ループ全体にわたって繰り返す。 【0032】以上のような処理によって、ルート決定手段で決定された全てのルートについて、規定ループの順に、それぞれ軒樋、たて樋、這い樋の切断長の最適化が行われる。この演算処理の結果得られたデータが、図1に示した切断機13に供給されて、連続的に押し出し成形された樋を順番に最適化された長さで切断する。なお、図1に示したラインは例えば軒樋の押出し成型ラインである。たて樋の押出し成型ラインはこれとはまた別に設けられ、それぞれのラインに部材切断制御データが供給されて自動的に切断が行なわれる。 【0033】図5は、図1に示した割り付け手段8の動作フローチャートである。上記のように部材の切断長を決定する手順を、規定ループに沿って行なうことにしたのは、切断された部材がどの場所に使われるかを明確にするためである。また、この順番に部材をプレカットし、この順番に部材を梱包すれば、施工工事現場で部材を順番に取り出して、手際よく工事をすすめることができる。また、接続部品等も含めて、現場で部材が紛れてしまうのを防止できる。このために、各部材は製造ラインにおいて、切断する直前あるいは切断の直後に割り付け番号を付与するようにラインを構成した。 【0034】例えば図2に示す頂点C1からC2に向かう部分に取り付けられる軒樋は、規定ループに沿って、C1C2−1、C1C2−2というように割り付け番号を付す。こうすれば、割り付け番号をみると、施工場所もわかる。このような割り付け番号は、図5のステップS31とステップS32において軒樋とたて樋の両方に付けられる。またステップS33において、ジョイントやブラケットなどの2次部材を選択する。接続部品は、取り付けられる場所に応じて組み合わせパターンを決めておく。それらを一括して選択することで、漏れなく必要な部材の選択ができる。ステップS34において、このような2次部材の選択を行なった後、部材番号を付ける。この場合にも、どの場所にどの部材を取り付けるかがわかるように、規定ループに沿って、番号を付与するとよい。 【0035】図6は、部材選択方法と割り付け番号の説明図である。図の(a)に示すように、たて樋27Aと這い樋31とたて樋27Bが設けられるルートでは、図の破線の丸印の部分にジョイントやブラケットなどの多数の部品が必要になる。この場合、「落とし口」「たて樋と這い樋の接続部」という施工場所に対応する部材の組み合わせパターンを記憶しておき、それらを選択する。(b)は、軒樋41、42と、ジョイント43、44の斜視図である。ジョイント43は図2の(a)に示す頂点C2に配置されるものとする。この場合に、軒樋41、42には、C1C2−5といった割り付け番号のラベルを貼り付ける。また、ジョイント43にはC2−1、ジョイント44にはC2C3−1といった部材番号のラベルを貼り付ける。 【0036】次にステップS35において、割り付け番号や部材番号と、各部材の属性、例えば、材料、寸法、名称などのデータを図1に示す記憶装置3に記憶させる。この場合に、取り付け場所に相当する部材座標も同時に記憶させるとよい。規定ループを示すデータと、割り付け番号と部材番号と、取り付け場所の座標があれば、全ての部材の明確な管理ができる。このデータはステップS36において割り付け図面や部材一覧表を印刷するために使用される。割り付け図面というのは、図2に示すような図面に、各部材の割り付け番号や部材番号を含めたものである。さらに、ステップS37において、ラベル印刷制御データを生成するために利用される。このラベル印刷データは、図1に示したラインの印刷機12に供給される。印刷機は、部材に直接割り付け番号などを印刷をしたり、あるいは、部材に貼り付けるラベル上に割り付け番号などを印刷する。 【0037】ブラケット、ジョイント、その他の各部材には、例えば、部材番号印刷したラベルを貼り付ける。このラベル印刷機は、図1に図示するのを省略した。なお、上記のような割り付け番号や部材番号の順番に、図1に示すケース16に雨樋の部品を収納することが好ましい。これによって工事現場に持ち込まれた雨樋の部品は、梱包された順番に取り出して、手順良く所定の箇所に取り付けることが可能になる。また、割り付け番号や部材番号は、製造時に材料に直接刻印してしまうのが最も好ましい。施工後もラベル剥がし等の作業が不要で、手間がかからないという効果がある【0038】以上のように本発明では、CADデータを利用して、あらかじめ雨樋の取り付けルートと接続位置とを求めて、雨樋を構成する全ての部品を決定してしまうから、そのリストを参照すれば、部品の選択が容易で間違いもない。また、上記のようなシステムによれば、専門家の介在なしに自動的に雨樋のルートが選定され、雨樋のプレカット長の最適化と接続部品等の選択が行なわれる。こうすれば、現場で部品が不足して工事が遅れたり、あるいは余分な大量の部品を持ち込むことによって、いたずらに管理コストをアップさせるといった問題が解消する。また、プレカットされた雨樋を梱包から出した順番に取り付けていくことができるため、工事もスピードアップされる。さらに、現場で雨樋の長さをあわせるために雨樋を切断したりする場合に生じる切り屑などを発生させないため、廃棄物処理の心配がなくなる。 【0039】上記の例では、押出し成型部材に対する自動的な切断やマーキング処理を説明したが、型枠を用いた成型処理工程にも同様のデータを送り込み、自動的にマーキングを施すようにして差し支えない。またマーキングには、直接部材に印刷をしたり、番号を付けたラベルを用いたり、バーコードなどのラベルを使用するという様々な方法を採用することが可能である。 【0040】図1に示したコンピュータのプログラムのブロックは、それぞれ別々のプログラムモジュールにより構成してもよいし、一体化したプログラムモジュールにより構成してもよい。また、これらの機能ブロックの全部または一部を論理回路によるハードウエアで構成しても構わない。また、各プログラムモジュールは、既存のアプリケーションプログラムに組み込んで動作させてもよいし、独立のプログラムとして動作させてもよい。また、上記のコンピュータプログラムは、例えばCD−ROMのようなコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、インストールして利用することができる。また、ネットワークを通じてコンピュータのメモリ中にダウンロードして利用することもできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183428 【氏名又は名称】住友林業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月14日(2000.11.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102923 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 雄二
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| 【公開番号】 |
特開2002−146979(P2002−146979A) |
| 【公開日】 |
平成14年5月22日(2002.5.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−346753(P2000−346753) |
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