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【発明の名称】 木造建物の壁装置
【発明者】 【氏名】有賀康治

【要約】 【課題】断熱機能を備えた耐久的な壁装置を提供する。

【解決手段】柱3や中間柱3´などの縦材と、土台2や梁4などの横架材で成る軸組体の屋外側に板状の壁下地材7を張設して前記軸組体で構成される前記柱間の開口部6を閉塞する。該壁下地材7の屋外側面に、前記横架材に重ねて止着した上下一対の横胴縁8,8間にして板状の断熱材9を重合する。この断熱材9および前記横胴縁8の屋外側面を被装する透湿防水シート10の屋外側に、前記縦材に重ねて縦胴縁11を配して前記横胴縁8に止着する。そして、縦胴縁11,11間に外装材13を張設して該外装材13と前記透湿防水シート10との間に外界と連通する空隙14を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 柱や中間柱などの縦材と、土台や梁などの横架材で成る軸組体の屋外側に板状の壁下地材を張設して前記軸組体で構成される前記柱間の開口部を閉塞し、該壁下地材の屋外側面に、前記横架材に重ねて止着した上下一対の横胴縁間にして板状の断熱材を重合し、この断熱材および前記横胴縁の屋外側面を被装する透湿防水シートの屋外側に、前記縦材に重ねて縦胴縁を配して前記横胴縁に止着し、該縦胴縁間に外装材を張設して該外装材と前記透湿防水シートとの間に外界と連通する空隙を設けた、木造建物の壁装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木造建物の壁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、第2700935号特許公報に記載の通り、軸組体の屋外側に張設した板状の壁下地材の屋外側面に断熱材を重ね合わせて止着した構造のものがある。この構造のものは、断熱材の屋外側に柱および中間柱に対応させて重ね合わせた縦胴縁を、前記柱乃至中間柱に釘着することにより前記断熱材を固定(止着)し、また、縦胴縁によって該縦胴縁の屋外側に配する板状の外装材を支えるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来例は、縦胴縁を断熱材を通じて柱や中間柱に釘着することにより断熱材を支持し、すなわち、いわば釘を柱や中間柱に打ち付けることにより断熱材を支持する構成を採るから断熱材の自重によって生じるだれに必ずしも対処できず従って、断熱材は接着などの止着手段で下地材に固定しておかねばならず、また、縦胴縁に外装材の重量が負荷されるから該重量の負荷によって縦胴縁の当初の釘着状態の保持がむずかしくなり、断熱材や外装材に変形をきたすおそれがあり、このため外装材等を軽量なものを選択しなければならない場合がある。
【0004】本発明は斯様な従来例の欠点に着目して断熱機能を備えた耐久的な壁装置を提供するために創案したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】柱や中間柱などの縦材と、土台や梁などの横架材で成る軸組体の屋外側に板状の壁下地材を張設して前記軸組体で構成される前記柱間の開口部を閉塞し、該壁下地材の屋外側面に、前記横架材に重ねて止着した上下一対の横胴縁間にして板状の断熱材を重合し、この断熱材および前記横胴縁の屋外側面を被装する透湿防水シートの屋外側に、前記縦材に重ねて縦胴縁を配して前記横胴縁に止着し、該縦胴縁間に外装材を張設して該外装材と前記透湿防水シートとの間に外界と連通する空隙を設けた構成とする。
【0006】
【実施例】図面は本発明に係る木造建物の壁装置の一実施例を示し、図1は縦断面図、図2は横断面図、図3は斜視図をそれぞれ示し、実施例の壁装置は、基礎コンクリート1上に載置した土台2上に柱3と該柱3,3間に中間柱3´,…を立設し、これら柱3および中間柱3´で構成する縦材上に梁4を架設して軸組体と成し、該軸組体で構成される前記柱3,3間の開口部6を柱3(縦材)の屋外面側において閉塞するものであるが、本発明は柱や中間柱で構成する縦材と土台や梁などで構成する横架材を互いに組付けた木造建物の軸組体であれば適用できる。
【0007】なお、図1において梁4の下部側が一階部を上部側が二階部を示し、上下部材を同じくするものは同一符号で示す。
【0008】前記軸組体の屋外側面には板状の壁下地材7を張設して前記開口部6を閉塞し、壁下地材7は図示省略してあるが接着剤或いは釘を用いることにより前記柱3や中間柱3´などの縦材および土台2や梁4などの横架材に止着してある。
【0009】壁下地材7は合板で構成してあるが、必ずしも合板に限定する必要はない。
【0010】この壁下地材7の前記梁4に重なり合う上端部および前記土台2に重なり合う下端部にそれぞれ横胴縁8,8を重ね合わせ、壁下地材7を介して前記梁4や土台2に止着してある。
【0011】横胴縁8の土台2や梁4に対する止着手段は、壁下地材7に接着する手段と壁下地材7を通じて釘着する手段があるがいずれを選択しても良い。
【0012】この上下一対の横胴縁8,8間には板状の断熱材9を配し、前記壁下地材7の屋外側面に重ね合わせて止着してある。
【0013】そして、断熱材9と前記横胴縁8の表面(屋外側面)を透湿防水シート10(実施例では、大倉工業株式会社製の商品名「ナノエースV3」)で被装して外界(屋外)と遮断し、該透湿防水シート10を介して縦胴縁11を、上下両端部においては前記横胴縁8を通じて土台2や梁4の横架材に、中間部においては前記断熱材9や壁下地材7を介して前記中間柱3´に釘12で止着してある。
【0014】透湿防水シート10は後記する空隙14内に導入された雨水が横胴縁8に付着して該横胴縁8の湿気(水分)による腐食を防ぐと共に、断熱材9延いては壁下地材7への湿気の付着を防ぎ、湿気による断熱材9の断熱機能の劣化或いは下地材7の腐食を防ぐものである。
【0015】縦胴縁11は縦材である柱3と中間柱3´のそれぞれに対応させ、これらの屋外側に重ね合わせ、かつ、軸組体を構成する柱3、中間柱3´土台2および梁4に前記の通り釘12で止着したものである。
【0016】縦胴縁11,11間には板状の外装材13を張(架)設し、縦胴縁11をスペーサとして外装材13と透湿防水シート10間に前記空隙14が形成され、空隙14は土台2側の下端部を開口部14Aとして外界と連通してある。
【0017】この空隙14内は開口部14Aを通じて外界と連通することにより外気が導入され、外装材13の屋内側面の結露を防止し、結露水により縦胴縁11の腐食を防ぐ。
【0018】図中、15は前記軸組体の屋内側面に張設した内装材で、内装材15は前記壁下地材7とで前記軸組体間の空室16を構成し、空室16は実施例壁装置としての断熱層を構成する。
【0019】
【発明の効果】本発明は前記の通りの構成であるから、断熱効果の優れた壁装置を提供することができることは勿論、断熱材は壁下地材、横胴縁および透湿防水シートで囲まれた空隙内に存することになるから変形しにくく、従って、壁下地材に止着するなどの施工上の煩雑さを回避して耐久的な装置を提供することができる。
【0020】また、縦胴縁は横架材に固定した横胴縁に止着して、横架材にいわば直接的に固着されることになるから、外装材の支持材として確実に機能し、外装材の重量の負荷に対して充分耐え、全体として断熱機能のある耐久的な装置を提供できる。
【0021】しかも、外装材は空隙の存在により結露することがなく、該空隙と透湿防水シートの存在により胴縁の腐食を未然に防止することができる。
【出願人】 【識別番号】397051830
【氏名又は名称】野村ホーム株式会社
【出願日】 平成12年9月27日(2000.9.27)
【代理人】 【識別番号】100059236
【弁理士】
【氏名又は名称】土橋 秀夫 (外1名)
【公開番号】 特開2002−97733(P2002−97733A)
【公開日】 平成14年4月5日(2002.4.5)
【出願番号】 特願2000−293291(P2000−293291)