| 【発明の名称】 |
束柱スラブ支持構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】大橋 和男
【氏名】佐藤 洋一郎
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| 【要約】 |
【課題】大スパンのスラブ構造において、スラブ荷重を軽減し、スラブ構造および建物の軽量化を図る。
【解決手段】梁2あるいは壁3間にスラブ荷重の一部を支持するスラブ補強梁10を架設するとともに、上下階の各スラブ補強梁10間に、上階のスラブ補強梁10を支持してスラブ荷重の一部を下階に伝達させる束柱15を立設する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】梁あるいは壁間に架設され、スラブ荷重の一部を支持するスラブ補強梁と、上下階の各スラブ補強梁間に立設され、上階のスラブ補強梁を支持して前記スラブ荷重の一部を下階に伝達させる束柱とを備えたことを特徴とする束柱スラブ支持構造。 【請求項2】前記スラブ補強梁は、プレキャストコンクリート梁が前記梁あるいは壁間に架設され、該プレキャストコンクリート梁にスラブ端部が支持されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の束柱スラブ支持構造。 【請求項3】前記プレキャストコンクリート梁にハーフプレキャストコンクリート板スラブの端部が支持されたことを特徴とする請求項2記載の束柱スラブ支持構造。 【請求項4】前記プレキャストコンクリート梁に場所打ちコンクリートスラブの端部が支持されたことを特徴とする請求項2記載の束柱スラブ支持構造。 【請求項5】前記束柱は、前記スラブ補強梁を貫通した柱主筋が該スラブ補強梁上でスリーブ継手を介して連結されて、スラブ補強梁上に固定接合されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の束柱スラブ支持構造。 【請求項6】前記束柱は、前記スラブ補強梁を貫通した継手ボルトを介して束柱の柱脚構造がスラブ補強梁上に固定接合されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の束柱スラブ支持構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は束柱スラブ支持構造に係り、大きな梁スパン建築物の部材軽量化を図るために、束柱と束柱を受ける補強架材を用いてスラブを支持するようにした束柱スラブ支持構造に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、中高層集合住宅等では、工期の短縮、省力化を目的としてスラブ工事に、コンクリート合成スラブが多く採用されてきている。このコンクリート合成スラブはスラブ下層を構成する比較的高強度のハーフプレキャストコンクリート板(以下、ハーフPCa板と記す。)を、スラブ上層を構成する場所打ちコンクリート打設のための型枠としても使用するので、型枠、支保工等の作業が不要となり、施工時の省力化が図れるとともに、構造上もスラブ厚を薄くでき、建物の軽量化が図れる等の利点を有する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、ハーフPCa板がスパン10m程度以上の大きな梁あるいは壁間に架設されるように設計された建築物では、軽量化のためにハーフPCa板等を用いて床等を施工した場合にも、スラブ断面の強度を確保したり、使用時のスラブのたわみ、振動を押さえるために、スラブ厚が厚くなり、スラブ重量の増加につながり、スラブを支持する梁、柱、基礎構造等も荷重の増加に伴って大きな断面を必要とするようになり、建築費のコスト増という問題を有する。 【0004】この場合、用途上、床全面を一空間として使用せず、空間が間仕切り等で仕切られる場合には、用途上、支障がでない範囲で上下間の各スラブ補強梁のスパンの一部にサポートを設け、スラブの面積を小さくし、スラブを薄くすることが好ましい。 【0005】そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、大スパンスラブを有する建築物において、スラブ補強梁を介して、床荷重の一部を支持する束柱を配置し、スラブの厚さを薄くすることで、部材の軽量化を図るようにした束柱スラブ支持構造を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は梁あるいは壁間に架設されスラブ荷重の一部を支持するスラブ補強梁と、上下階の各スラブ補強梁間に立設され、上階のスラブ補強梁を支持して、スラブ荷重の一部を下階に伝達させる束柱とを備えたことを特徴とする。 【0007】前記スラブ補強梁は、プレキャストコンクリート梁が前記梁あるいは壁間に架設され、該プレキャストコンクリート梁にスラブ端部が支持されるようにすることが好ましい。 【0008】このとき、前記プレキャストコンクリート梁にハーフプレキャストコンクリート板スラブの端部が支持されるか、場所打ちコンクリートスラブの端部が支持されるようにすることが好ましい。 【0009】前記束柱は、前記スラブ補強梁を貫通した柱主筋が該スラブ補強梁上でスリーブ継手を介して連結されて、スラブ補強梁上に固定接合されるようにすることが好ましい。 【0010】または、前記束柱は、前記スラブ補強梁を貫通した継手ボルトを介して束柱の柱脚構造がスラブ補強梁上に固定接合されるようにすることが好ましい。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の束柱スラブ支持構造の一実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明が用いられた建物1の一部を切欠いて示した部分断面斜視図である。同図に示したように、梁2、壁3で囲まれた床部分には隣接する壁3間にスラブ補強梁10が架設されている。このスラブ補強梁10は端部10aが単純支持状態で壁天端3aに載置されたプレキャストコンクリート(PCa)梁からなり、両端上面には隣接するスラブ補強梁10を連続させる配筋用の切欠10bが形成され、継手筋が配筋されている。本実施の形態では図中、手前側上階床部分には床用ハーフPCa板12(厚さ70mm)が敷設された状態が一部示されている。このハーフPCa板12は梁2、壁3及びスラブ補強梁10間の空間を塞ぐように所定枚数が敷き詰められている。そして同下階床部分に示したように、ハーフPCa板12上に一体的に場所打ちコンクリートスラブ13(厚さ150mm)が打設される。このときスラブ補強梁10の側面には張出部10cが形成されており、この張出部10cにハーフPCa板12の端部が載置されている。さらにスラブ補強梁10の側面からハーフPCa板上に差し筋14が所定ピッチで配筋され、差し筋14は場所打ちコンクリートスラブ13の配筋(図示せず)と結束されるようになっている。 【0012】本実施の形態では、スラブ補強梁10のスパンのほぼ中央に束柱15が立設されている。この束柱15はプレキャストコンクリート柱からなり、上下の階を通じて配置された各束柱15はスラブ補強梁10の同一平面位置に立設され、スラブ補強梁10を貫通して配筋された柱主筋16の継手筋がスリーブ継手17によって連結されている(図2(a)参照)。この束柱15の断面は正方形断面を原則とするが、束柱15の立設のために確保可能な空間に合わせて扁平な長方形断面としてもよい。 【0013】このように小梁形状のスラブ補強梁10を梁2、壁3間に架設し、このスラブ補強梁10のほぼ中央位置を束柱15で支持することにより、スラブ補強梁10が支持するスラブ荷重を負担することで、床を覆うスラブの板厚を薄くすることができ、その結果、梁、柱、基礎部分の荷重負担を小さくでき、部材の軽量化が図れる。 【0014】図2〜図5はスラブ補強梁10と束柱15との取り合い部の詳細構造を示した部分拡大図である。図2各図は、スラブ補強梁10と束柱15との接合状態の模式図である。束柱15がプレキャストコンクリート柱あるいは場所打ちコンクリート柱の場合には、柱主筋16をスラブ補強梁10の上面位置でスリーブ継手17等を介して連結する固定支持構造とすることが好ましい(図2(a))。また、鉄骨柱の場合、加工により柱端構造を種々の構造形式とすることができる。たとえばスラブ補強梁10にアンカーボルトを立設しておき、柱脚部をスラブ補強梁10に固定し、固定構造とすることも好ましい。さらに、鉄骨柱、鋼管コンクリート充填柱(CFT)等の場合、施工上柱端をピン構造18とすることも好ましい(図2(b))。 【0015】図3各図は、スラブ補強梁10の側面の張出部10cでの取り合い構造を示した断面図である。図3(a)はハーフPCa板12の端部が載置支持され、さらにそのハーフPCa板12上に場所打ちコンクリートスラブ13が施工された取り合い構造を示している。この場合、ハーフPCa板12は場所打ちコンクリートスラブ13の底型枠として使用される。図3(b)にはハーフPCa板12の端部が支保工サポート5で支持され、場所打ちコンクリートスラブ13がスラブ補強梁10の張出部10c位置まで打設され、硬化後、場所打ちコンクリートスラブ13が直接スラブ補強梁10の端部に支持される取り合い構造を示している。なお、いずれの場合にも場所打ちコンクリートスラブを打設する際、差し筋14(図1)を配筋することが好ましい。 【0016】図4各図は、スラブ補強梁10と、ハーフPCa板12と場所打ちコンクリート13とが一体化して完成したスラブ13(12)との取り合い部の構造例を示している。なお、図示したスラブでは、上述したハーフPCa板12と場所打ちコンクリートスラブ13とを一体的に示し、符号13(12)で表している。通常、スラブ構造はハーフPCa板12を梁(壁)間に敷設した上に、場所打ちコンクリートスラブ13を積層施工して完成させるが、最初から場所打ちコンクリートスラブ13とスラブ補強梁10とを一体打設させるようにコンクリート打設することも可能である。 【0017】図4(a)は、スラブ補強梁10とスラブ13(12)部分とを一体施工し、スラブ補強梁10位置に束柱15を立設させるようにした例を示している。この場合、スラブ補強梁10の配筋及びコンクリート打設において柱継手筋、柱の同時打設が可能である。 【0018】図4(b)は、大スパンのハーフPCa板12の中間位置をスラブ補強梁10で下面から支持し、スラブ補強梁10をさらに束柱15で支持する上載せ構造としている。この場合、スラブ13(12)は柱位置において連続支持されるので、柱位置のスラブ上面に所定鉄筋量の引張筋(図示せず)を配筋しておくことが好ましい。 【0019】図4(c)は、ハーフPCa板12の端部をスラブ補強梁10の張出部10cに載置し、場所打ちコンクリートスラブ13を施工して一体化した例を示している。この場合、図1に示したように、スラブ補強梁10側に差し筋14を取り付け、ハーフPCa板12側の鉄筋と場所打ちコンクリートスラブの配筋とを連結し、スラブ全体を一体化させることが好ましい。張出部10cに載置されたハーフPCa板12の端部又はスラブ13の端部でスラブ全体を単純支持させるようにしてもよい。 【0020】図5各図は、スラブ補強梁10に対してスラブが取り付く高さの例について示している。図5(a)の場合には、スラブ補強梁10の上面レベルに合わせて床板を施工することになるため、床下に配管、設備のためのスペース22を確保することができる。図5(b)の場合、このスペース22は、下階の天井部分に設けられるので、スラブ下面に取り付けられたラック等で配管を吊持することが必要である。上階の床面は直張りが可能である。図5(c)に示したように取り合い部をスラブ補強梁の中間高さに位置させることも可能である。 【0021】図6は、図5(a)に示したスラブの取り付け構造において、スペースの有効利用を図った例を示している。通常、スラブ補強梁10と一体化したスラブの上下面を覆うように床仕上げ20、下階天井仕上げ21を行う。このとき、スラブ13はスラブ補強梁10の下部に位置するため、床下にスペース22を確保することができる。このスペース22は床下収納、設備ダクト、水回り配管の配置スペースとして使用することができる。また、用途に応じてスラブ補強梁10の断面形状に合わせてライン23まで床面を下げることもできる。 【0022】 【発明の効果】大きなスパンの梁あるいは壁間にハーフPCa板を敷設してスラブを施工する場合に、そのスラブ厚を小さくし、ひいては架構全体の軽量化を図ることができ、経済的な建築物を構築可能となるという効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591028108 【氏名又は名称】安藤建設株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年9月22日(2000.9.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100098246 【弁理士】 【氏名又は名称】砂場 哲郎
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| 【公開番号】 |
特開2002−97716(P2002−97716A) |
| 【公開日】 |
平成14年4月5日(2002.4.5) |
| 【出願番号】 |
特願2000−287949(P2000−287949) |
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