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【発明の名称】 道路用防音壁
【発明者】 【氏名】野村 眞義

【氏名】富田 正徳

【要約】 【課題】新設の防音壁はもとよりのこと、既設の防護柵の支柱間に防音パネルを取り付けて防音壁に改造する場合であっても、笠木を容易に取り付け可能であり、歩道と車道の間に設置すると、笠木が安全性の高い手すりの機能を奏し、或いは車道を走る自動車の運転者から見ると、一直線状に連続して見える笠木が視線誘導の機能を奏する道路用防音壁を提供する。

【解決手段】道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、前記笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、この笠木によって透光板が垂直に固定されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、前記笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、この笠木によって透光板が垂直に固定されていることを特徴とする、道路用防音壁。【請求項2】道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において前記透光板の反対側面へ接して当該透光板を固定し直立させる形状の第2笠木部材との組み合わせで構成されていることを特徴とする、道路用防音壁。【請求項3】道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、前記笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において、前記第1笠木部材の当接部に対して、透光板を挟むことなく該第1笠木部材の当接部と接する当接面を備えた第3笠木部材との組み合わせで構成されていることを特徴とする、道路用防音壁。【請求項4】笠木を構成する第1笠木部材に上方を開口した溝が設けられ、第2笠木部材、又は第3笠木部材のそれぞれに、前記溝へ挿入可能な形状、大きさの突片が設けられ、各々の突片を前記溝の中へ差し込んで、前記第1笠木部材に対して結合されていることを特徴とする、請求項2又は3に記載した道路用防音壁【請求項5】笠木を構成する第1笠木部材にヒンジ止め用の円弧状溝が設けられ、透光板を固定する第2笠木部材、又は直付けする第3笠木部材のそれぞれに、前記円弧状溝へ挿入可能な形状、大きさの円弧板形状のヒンジ片が設けられ、前記第2、第3笠木部材は、各々のヒンジ片を前記円弧状溝の中へ差し込み、約90度の回転操作により、前記第1笠木部材に対して止着されていることを特徴とする、請求項4に記載した道路用防音壁【請求項6】道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において前記透光板の反対側面へ接して当該透光板を固定し直立させる形状の第2笠木部材との組み合わせで構成されており、第1笠木部材には鉛直状溝が設けられており、第2笠木部材には、前記鉛直状溝へ挿入可能な形状、大きさの鉛直状の突片がが設けられ、該突片は前記鉛直状溝の中へ嵌め込まれ、前記第1笠木部材に対してボルト止めにて固定されていることを特徴とする、道路用防音【請求項7】道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において前記透光板の反対側面へ接して当該透光板を固定し直立させる形状の第2笠木部材との組み合わせで構成されており、第1笠木部材には鉛直状溝と、透光板の反対側面の下部を拘束する垂直面が設けられており、第2笠木部材には、前記鉛直状溝へ挿入可能な形状、大きさの鉛直状の第1突片と、前記垂直面と透光板との隙間へ嵌め込み可能な形状、大きさの鉛直状の第2突片とが設けられ、第1突片は前記鉛直状溝の中へ嵌め込まれ、第2突片は前記垂直面と透光板との隙間へ嵌め込まれ、前記第1笠木部材に対してボルト止めにて固定されていることを特徴とする、道路用防音壁【請求項8】道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において、前記第1笠木部材の当接部に対して、透光板を挟むことなく該第1笠木部材の当接部と接する当接面を備えた第3笠木部材との組み合わせで構成されており、第1笠木部材には鉛直状溝が設けられており、第3笠木部材には、前記鉛直状溝へ挿入可能な形状、大きさの鉛直状の突片が設けられ、該突片は前記鉛直状溝の中へ嵌め込まれ、前記第1笠木部材に対してボルト止めにて固定されていることを特徴とする、道路用防音【請求項9】道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において、前記第1笠木部材の当接部に対して、透光板を挟むことなく該第1笠木部材の当接部と接する当接面を備えた第3笠木部材との組み合わせで構成されており、第1笠木部材には鉛直状溝と、透光板の反対側面の下部を拘束する垂直面が設けられており、第3笠木部材には、前記鉛直状溝へ挿入可能な形状、大きさの鉛直状の第1突片と、前記垂直面と当接可能な形状、大きさの鉛直状の第2突片とが設けられ、第1突片は前記鉛直状溝の中へ嵌め込まれ、第2突片は前記垂直面へ当接され、前記第1笠木部材に対してボルト止めにて固定されていることを特徴とする、道路用防音壁【請求項10】笠木と防音パネルはボルト止め又はリベット止めの手段で固定されていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一に記載した道路用防音壁。【請求項11】防音パネルの上端面に、その略全長にわたる長さの下地材がボルト止め又はリベット止め等の手段で取り付け固定され、笠木を構成する第1笠木部材は、前記下地材へボルト止め又はスライドリブ等の固定手段で結合されていることを特徴とする、請求項2〜9のいずれか一に記載した道路用防音壁。【請求項12】笠木と透光板はボルト止めの手段で固定されていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一に記載した道路用防音壁。【請求項13】笠木は、並立する複数の支柱、及び支柱の間に設置された複数の防音パネルの頂部へ連続状態に配置されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一に記載した道路用防音壁。【請求項14】並立する支柱の間にビーム材が取り付けられていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一に記載した道路用防音壁。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、道路に沿って所定の間隔で並立された複数の支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木、及び(又は)背の低い透光板とから成る道路用防音壁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネル、及び前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成る道路用防音壁は、例えば特開昭55−3004号公報、特開昭57−1651号公報などに記載されて公知に属する。
【0003】また、市街地などで、歩道と車道の境界に、通常の防音壁の上端部に透光板を取り付けた低層遮音壁は、本出願人が先の特開2000−87317号に開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来から笠木付きの道路用防音壁は知られている。また、高さが低い防音壁の頂部に透光板を取り付けたものも知られている。しかし、歩道と車道の間に設置した場合に、笠木が安全性の高い手すりの機能を奏し、また、車道を走る自動車の運転者から見ると一直線状に連続した笠木が視線誘導の機能を奏する構成の笠木付き道路用防音壁は見聞しない。
【0005】笠木で固定してほぼ垂直に直立させた透光板は、視界を妨げることなく、防音壁の有効高さを高める効果を有するが、透光板の取り付け構造として不透明な外周枠などを必要としない簡単な構成で、しかも透光板を取り付けない場合の対応が容易な構造の笠木もやはり見聞しない。
【0006】本発明の目的は、新の防音壁はもとよりのこと、既の防護柵の支柱間に防音パネルを取り付けて防音壁に改造する場合であっても、笠木を容易に取り付け可能であり、歩道と車道の間に設置すると、笠木が安全性の高い手すりの機能を奏し、或いは車道を走る自動車の運転者から見ると、一直線状に連続して見える笠木が視線誘導の機能を奏する道路用防音壁を提供することである。
【0007】本発明の次の目的は、笠木で固定し立させた透光板が、通行人などの視界を妨げることなく、防音壁の有効高さを高める効果を有し、しかも笠木は透光板の取り付け取り外しが簡単な構造で、透光板を取り付けた部分と取り付けない部分とで笠木の連続性を確保することができ、必要な部分にのみ透光板を取り付けられるし、透光板の取り付け場所を道路騒音の発生源の変化などに対応して容易に変更することができ、透光板を取り付けない場合でも、手すり機能を損なうことなく外観の美的処理が可能な笠木を備えた道路用防音壁を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る道路用防音壁は、道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、前記笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、この笠木によって透光板が垂直に固定されていることを特徴とする。
【0009】請求項2に記載した発明に係る道路用防音壁は、道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において前記透光板の反対側面へ接して当該透光板を固定し直立させる形状の第2笠木部材との組み合わせで構成されていることを特徴とする
【0010】請求項3に記載した発明に係る道路用防音壁は、道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、前記笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において、前記第1笠木部材の当接部に対して、透光板を挟むことなく該第1笠木部材の当接部と接する当接面を備えた第3笠木部材との組み合わせで構成されていることを特徴とする
【0011】請求項4記載の発明は、請求項又は3に記載した道路用防音壁において、笠木を構成する第1笠木部材に上方を開口した溝が設けられ、第2笠木部材、又は第3笠木部材のそれぞれに、前記溝へ挿入可能な形状、大きさの突片が設けられ、各々の突片を前記溝の中へ差し込んで、前記第1笠木部材に対して結合されていることを特徴とする
【0012】請求項5記載の発明は、請求項4に記載した道路用防音壁において、笠木を構成する第1笠木部材にヒンジ止め用の円弧状溝が設けられ、透光板を固定する第2笠木部材、又は直付けする第3笠木部材のそれぞれに、前記円弧状溝へ挿入可能な形状、大きさの円弧板形状のヒンジ片が設けられ、前記第2、第3笠木部材は、各々のヒンジ片を前記円弧状溝の中へ差し込み、約90度の回転操作により、前記第1笠木部材に対して止着されていることを特徴とする
【0013】請求項6に記載した発明に係る道路用防音壁は、道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において前記透光板の反対側面へ接して当該透光板を固定し直立させる形状の第2笠木部材との組み合わせで構成されており、第1笠木部材には鉛直状溝が設けられており、第2笠木部材には、前記鉛直状溝へ挿入可能な形状、大きさの鉛直状の突片がが設けられ、該突片は前記鉛直状溝の中へ嵌め込まれ、前記第1笠木部材に対してボルト止めにて固定されていることを特徴とす
【0014】請求項7に記載した発明に係る道路用防音壁は、道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において前記透光板の反対側面へ接して当該透光板を固定し直立させる形状の第2笠木部材との組み合わせで構成されており、第1笠木部材には鉛直状溝と、透光板の反対側面の下部を拘束する垂直面が設けられており、第2笠木部材には、前記鉛直状溝へ挿入可能な形状、大きさの鉛直状の第1突片と、前記垂直面と透光板との隙間へ嵌め込み可能な形状、大きさの鉛直状の第2突片とが設けられ、第1突片は前記鉛直状溝の中へ嵌め込まれ、第2突片は前記垂直面と透光板との隙間へ嵌め込まれ、前記第1笠木部材に対してボルト止めにて固定されていることを特徴とする
【0015】請求項8に記載した発明に係る道路用防音壁は、道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において、前記第1笠木部材の当接部に対して、透光板を挟むことなく該第1笠木部材の当接部と接する当接面を備えた第3笠木部材との組み合わせで構成されており、第1笠木部材には鉛直状溝が設けられており、第3笠木部材には、前記鉛直状溝へ挿入可能な形状、大きさの鉛直状の突片が設けられ、該突片は前記鉛直状溝の中へ嵌め込まれ、前記第1笠木部材に対してボルト止めにて固定されていることを特徴とする請求項9に記載した発明に係る道路用防音壁は、道路に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、笠木は、前記防音パネルの上端に取り付けられており、笠木は、その横断面形状として、防音パネルの頂部に載置される底辺部、及び前記底辺部の上面側において透光板の片面が接する当接部を備えた第1笠木部材と、同じ底辺部の上面側において、前記第1笠木部材の当接部に対して、透光板を挟むことなく該第1笠木部材の当接部と接する当接面を備えた第3笠木部材との組み合わせで構成されており、第1笠木部材には鉛直状溝と、透光板の反対側面の下部を拘束する垂直面が設けられており、第3笠木部材には、前記鉛直状溝へ挿入可能な形状、大きさの鉛直状の第1突片と、前記垂直面と当接可能な形状、大きさの鉛直状の第2突片とが設けられ、第1突片は前記鉛直状溝の中へ嵌め込まれ、第2突片は前記垂直面へ当接され、前記第1笠木部材に対してボルト止めにて固定されていることを特徴とする。請求項10記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一に記載した道路用防音壁において、笠木と防音パネルはボルト止め又はリベット止めの手段で固定されていることを特徴とする。請求項11記載の発明は、請求項2〜9のいずれか一に記載した道路用防音壁において、防音パネルの上端面に、その略全長にわたる長さの下地材がボルト止め又はリベット止め等の手段で取り付け固定され、笠木を構成する第1笠木部材は、前記下地材へボルト止め又はスライドリブ等の固定手段で結合されていることを特徴とする。請求項12記載の発明は、請求項1〜11のいずれか一に記載した道路用防音壁において、笠木と透光板はボルト止めの手段で固定されていることを特徴とする。請求項13記載の発明は、請求項1〜12のいずれか一に記載した道路用防音壁において、笠木は、並立する複数の支柱、及び支柱の間に設置された複数の防音パネルの頂部へ連続状態に配置されていることを特徴とする。請求項14記載の発明は、請求項1〜13のいずれか一に記載した道路用防音壁において、笠木は、並立する複数の支柱、及び支柱の間に設置された複数の防音パネルの頂部へ連続状態に配置されていることを特徴とする。【0016】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、請求項1〜14に記載した発明に係る道路用防音壁の実施形態を説明する。
【0017】図1、図2に示した道路用防音壁は、道路11の例えば歩道と車道を隔てる路肩部位に沿って2m程度の間隔で並立された複数の支柱1…と、前記支柱1、1の間に1枚ずつ設置された防音パネル2…と、前記支柱1及び防音パネル2の頂部に配置された笠木4、及び透光板3とで構成されている。
【0018】図示した実施形態は、並立する支柱1…の間の車道側にビーム材5が上下方向に3本平行に取り付けられており、防音パネル2による防音機能と、ビーム材5による防護機能を併用する構成とされている(請求項14記載の発明)。もっとも、防音パネル2とビーム材を併用する構成の限りではなく、防音パネル2単独の防音壁について実施することもできる。図1と図3で防音パネル2の表面に黒点を付した部分は、防音パネル2の道路側表面に設けた吸音孔を表現している。
【0019】上記の透光板3は、上記防音パネル2の上端に取り付けた笠木4によって固定され垂直に立されている。したがって、この透光板3は防音壁の延長部分として機能する。透光板3は、例えば透明なアクリル板のようなものであり、前記笠木4によってその下部を道路の長手方向に連続して固定され直立している(以上、請求項1の発明)。なお、図示例では、前記防音パネル2の長さと略等しい2m程度の長さの透光板3を、取り付け誤差の修正及び該透光板3の熱膨張を考慮して20mmの間隔Hを設けて固定しているがこれに限定されず、あくまでも一実施例を示したものにすぎない。例えば、複数の支柱1…及び防音パネル2…を跨ぐような長尺の透光板でも実施することができる。【0020】その前提となる構成として、笠木4は、記防音パネル2と透光板3の長さと略等しい2m程度の長さのものを複数用いて、並立する複数の支柱1…、及びそれらの間に設置された複数の防音パネル2…の頂部へ連続状態に配置されている(請求項13記載の発明)。この笠木4によって、透光板3は、複数の支柱1…及び防音パネル2…の頂部に連続するような構成で配置されている。もちろん、使用する笠木4の長さはこれに限定されず、前記透光板3の場合と同様に、あくまでも一実施例を示したものにすぎない。【0021】したがって、透光板3は、一例として背丈が200mm程度であるが、その背丈分が防音壁の延長部分となり、視界を遮ることなく防音壁の有効高さを高める効果を奏する。そして、目視に鮮明な笠木4が一直線状に続く様は、車道を走る自動車の運転者から見ると、視線の誘導効果に優れるのである。もっとも、透光板3は、道路の騒音源の状態とか必要性に応じて、防音壁の長手方向に部分的にのみ設置することもできる。
【0022】図1、図2のように、防音パネル2による防音機能と、ビーム材5による防護機能とを併用する防音壁の構成概念図を、図3に例示している。
【0023】ビーム材5は、図2がわかりやすいように、支柱1から車道側へ若干突き出る形態のブラケット6により、支柱1よりも車道側へ少し突き出た位置に取り付けられている。一方、防音パネル2は、隣接する支柱1、1の間に同支柱1の直径(太さ)の空間内に収まる厚さで配置されている。つまり、防音パネル2は前記ビーム材5の背面側の位置にビーム材5とは独立した構造で配置され、両側縁の取り付け端部7が、支柱1に巻き付けて止めた上下のブラケット8、8によりボルト止め等の手段で固定されている。
【0024】したがって、既の防護柵の改造であれ、又は新する防音壁のいずれでも、本発明は容易に実施可能である。支柱1の上端と防音パネル2の上辺の高さはほぼ等しいが、防音パネル2の上辺には更に、その略全長にわたる長さで、両側縁に外向きに水平なコ字形状の案内溝12aを有する下地材12がボルト止め又はリベット止め等の手段で取り付け固定されている。図4〜図6中の符号13がそのボルトを指している。前記下地材12を利用することによって、防音パネル2の頂部へ笠木4を長く連続状態に取り付けることを可能にしている。下地材12は、アルミニューム押し出し成形品などであり、防音パネル2の頂部の長さとほぼ等しい長さである。
【0025】次に、図4以下には、笠木4の具体的形態と、その取り付け構造の詳細を示している。
【0026】先ず図4は、笠木4の構成部品のうち、主となる第1笠木部材4Aを、防音パネル2の頂部の前記下地材12を利用して取り付け、一例として止めネジ10により下地材12(ひいては防音パネル2)の上面部へ止着した状態を示している。図示例の第1笠木部材4Aは、防音パネル2の上辺(の前記下地材12)の上に載置する底辺部41を有すると共に、この底辺部41の両端から下方へ垂れ下がるスカート部4h、及び該スカート部4hの内側面から内方へほぼ水平に突き出るリブ4gを備えている。前記内向きのリブ4gを前記下地材12の案内溝12aへ嵌めて長手方向へスライドさせることにより、防音パネル2の頂部へ容易に配置することができる(以上、請求項11記載の発明)
【0027】図5は、前記第1笠木部材4Aと、これに組み合わせる従たる存在の第2笠木部材4Bとによって、透光板3の下部両側面を挟んで固定し直立させた状態を示す。この第2笠木部材4Bは、前記第1笠木部材4Aの当接部42との間に透光板3を挟み付ける構成として、垂直面部48と位置決め部49を備えている。
【0028】したがって、透光板3は、必要に応じて、その取り付け又は取り外しを第2笠木部材4Bの使用により簡単に自由自在にでき、設置場所の変更も容易である。
【0029】図6は、同じく前記第1笠木部材4Aと、これに組み合わせる従たる存在の第3笠木部材、即ち、透光板3を使用しない場合に、笠木4を手すり材として好適で、且つ美観にも優れた形態に完結させるための第3笠木部材4Cを使用した状態を示している。この第3笠木部材4Cは、上記第1笠木部材4Aの当接部42の垂直面にほぼぴったり接する垂直面部(当接面)40を備え、透光板を挟むことなく、前記当接部42と垂直面部40とが直付け状態となる横断面形状に形成されている(請求項記載の発明)したがって、透光板3を設置しない場所では、第3笠木部材4Cを使用することにより、笠木4としての外観形態を完結して、外観の美的処理に容易に対処可能であり、透光板3の取り付け又は取り外しにも直ちに対処可能である。
【0030】図4と図5の実施例から理解できるように、本発明の笠木4は、その横断面形状として、支柱1及び防音パネル2の頂部に載置される底辺部41と、この底辺部41の上面側において透光板3の片面が接する当接部42を備えた第1笠木部材4Aと、同じ底辺部41の上面側において、前記透光板3の反対側面へ接して当該透光板を固定し立させる形状の第2笠木部材4Bとの組み合わせで構成されている(請求項記載の発明)。
【0031】図4〜図6の実施例に示した笠木4は、透光板3とは独立して、手すり材として好適で、且つ美観にも優れた外観形態を完結させるため、半円形状を基本形態とする意匠に成形している。笠木4を構成する第1笠木部材4Aと第2笠木部材4B又は第3笠木部材4Cは、それぞれアルミニュームの押し出し成形品として製造したものなどが好適に使用される。しかも、中空構造品として軽量化と原材料の節減を図った構造とされている。第1笠木部材4Aにおいて、透光板3の片面に接する当接部42の垂直面に蟻溝43を形成しているのは、図5のように透光板3を固定し立させた場合に、前記蟻溝43を利用して止めピンなどによる抜け止め処置を施す場合の利便を図るためである。
【0032】図5及び図6に示すように、第2笠木部材4B或いは第3笠木部材4Cの使用を前提として、第1笠木部材4Aの図中右側部分には、透光板3の反対側面の下部を拘束する垂直面44を形成した底辺部41が中空構造に設けられ、同底辺部41の右端側に、ヒンジ止め用の円弧状溝46が設けられている。一方、第2笠木部材4B及び第3笠木部材4Cの外端には、前記円弧状溝46へ挿入可能な形状、大きさの円弧板形状のヒンジ片47を設けている。第2、第3笠木部材4B、4Cは、各々の前記ヒンジ片47を前記円弧状溝46の中へ差し込み、約90度の回転操作により、第2笠木部材4Bは図5のように透光板3を圧着方式(又は摩擦方式)で固定する。また、第3笠木部材4Cは図6のように第1笠木部材4Aへやはり圧着方式で止着ないし固定することができる(請求項4、5記載の発明)。しかし、以上はあくまでも一実施例を示したものにすぎない。
【0033】例えば、図7〜図10に示したような笠木14を使用して実施することもできる。この笠木14は、前記図4〜図6に基づいて説明した実施例と略同様な外観形態により成形されているが、笠木14を構成する第1笠木部材14Aに対する、第2笠木部材14B、又は第3笠木部材14Cの取り付け、固定の構造が相違する。図8は、笠木14を構成する第1笠木部材14Aに対して、第2笠木部材14Bを固定した実施例を示している。前記第1笠木部材14Aは、第2笠木部材14Bの使用を前提として、その図中右側部分には、透光板3の反対側面の下部を拘束する垂直面144を形成した水平な底辺部141が設けられ、同底辺部141の右端側に、鉛直状溝146が設けられている。【0034】一方、前記第2笠木部材14Bには、前記鉛直状溝146へ挿入可能な形状、大きさの鉛直状の第1突片147と、前記垂直面144と透光板3との隙間へ嵌め込み可能な形状、大きさの鉛直状の第2突片148とが設けられている。前記第1笠木部材14Aに前記透光板3をボルト19で固定した上で(請求項12記載の発明)、前記第1笠木部材14Aに対して第2笠木部材14Bを上方から差し込むと、第1突片147は前記鉛直状溝146の中へ嵌め込まれ、第2突片148は前記垂直面144と透光板3との隙間へ嵌め込まれる。しかる後に第1笠木部材14Aの右端側面のスカート部4h及び第2笠木部材14Bの突設片147にそれぞれ中心が一致するように設けたボルト孔へボルト15(図10参照)をねじ込んで固定する(請求項7記載の発明)。したがって、前記ボルト15を緩めて外すと前記第2笠木部材14Bは簡単に取り外すことができ、容易に解体作業を行える。【0035】因みに、図中の符号16はねじ孔であり、笠木の長手方向に沿って形成されている。このねじ孔16は、道路用防音壁の両端部に設ける端部蓋部材(図示省略)をねじで固定する場合にのみ利用されるものである。また、図7〜図11に示した4g、4h等は、図4〜図6に示した4g、4h等と略同様の作用・効果を奏するので、同一の符号を付してその説明を省略する。【0036】なお、前記第1笠木部材14Aに前記透光板3をボルト19で固定する場合に、インサートナットを予め用意して実施することもできる。また、図11に示したように、第2笠木部材14Bの垂直面部48に当該ボルトの頭部との干渉を避けるための溝18を設けて実施することが好ましい。因みに、図11中の符号20は、前記ボルト15を通すボルト孔を示している。【0037】図9は、笠木14を構成する第1笠木部材14Aに対して、第3笠木部材14Cを固定した実施例を示している。前記第1笠木部材14Aは、第3笠木部材14Bの使用を前提として、その図中右側部分には、透光板3の反対側面の下部を拘束する垂直面144を形成した水平な底辺部141が設けられ、同底辺部141の右端側に、鉛直状溝146が設けられている。【0038】一方、前記第3笠木部材14Cには、前記鉛直状溝146へ挿入可能な形状、大きさの鉛直状の第1突片149と、前記垂直面144と当接可能な形状、大きさの鉛直状の第2突片150とが設けられている。前記第1笠木部材14Aに対して第3笠木部材を上方から差し込むと、第1突片149は前記鉛直状溝146の中へ嵌め込まれ、第2突片150は前記垂直面へ当接される。しかる後に、第1笠木部材14Aの右端側面のスカート部4h及び第3笠木部材14Cの突設片149にそれぞれ中心が一致するように設けたボルト孔へボルト15(図10参照)をねじ込んで固定する(請求項9記載の発明)。したがって、前記ボルト15を緩めて外すと前記第3笠木部材14Cは簡単に取り外すことができ、容易に解体作業を行える。【0039】上記実施例と同様に半円形状を基本形態とする笠木4(14)ではあっても、図12Aに構成概念図を示したように、第1笠木部材4A(14A)の右側半分の底辺部41(141)を単純な平板状に形成し、第2笠木部材4B(14B)は前記底辺部41(141)の上に単純に載置するだけの1/4円弧形状であっても同様に実施できる。即ち、前記図4〜図6に示した笠木4、及び図7〜図10に示した笠木14を構成する第1笠木部材4A、14Aについて、透光板3の反対側面の下部を拘束する垂直面44、144を設けなくても実施することができるのである(請求項6、8記載の発明)。【0040】更にいえば、笠木の基本形態は前記半円形状に限らない。図12Bに例示したように、基本形態を三角形状に構成した第1笠木部材50Aと、第2笠木部材50Bとからなる笠木50、或いは図12Cに例示したように、基本形態を矩形状に構成した第1笠木部材60Aと、第2笠木部材60Bとからなる笠木60等でも、全く同様に実施でき、同様な作用効果を期待できる。図12中の符号51、61はそれぞれ底辺部を指す。
【0041】上述したように防音パネル2及び支柱1の頂部へ配置した笠木4、14と防音パネル2はボルト止め又はリベット止めの手段で固定することが好ましい(請求項10記載の発明)。もっとも、笠木4と防音パネル2はボルト止め又はリベット止めの手段で強固に固定するとしても、同笠木4を構成する第1笠木部材4Aに対して、透光板3を固定する第2笠木部材4B、又は直付けする第3笠木部材4Cはそれぞれ図5又は図6に示したような圧着方式(差し込み又は挿入方式)により、摩擦力で止着する内容で実施することもできる。以上に実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。【0042】
【発明の効果】請求項1〜14に記載した発明に係る道路用防音壁は、新の防音壁はもとより、既の防護柵の支柱の間に防音パネルを取り付けて防音壁に改造し、更に笠木を取り付ける実施も容易に可能である。しかも笠木は複数の支柱及び防音パネルを跨いで長く連続した構造であるから、これを歩道と車道の間に設置した場合には、安全性の高い手すりの機能を奏する。また、車道を走る自動車の運転者から見ると、視覚に鮮明で一直線状に連続した笠木が視線誘導の機能を奏する。特に防音壁をできるだけ高くしたいため透光板を設置した部分と、高くなくても良いため透光板を取り付けない部分とが併存しても、透明な透光板はさておき、視覚に鮮明な笠木は一連につながって見えるので、運転者から見て視線誘導に違和感がなく、交通安全上の効果も期待できる。
【0043】本発明の場合、透光板は、その外周に不透明な取り付け用枠などを必要とせず、透明板の単独材として防音パネル及び支柱の頂部に配置され、笠木により下部を固定して直立させるから、通行人などの視界を妨げず、圧迫感を与えないで、防音壁の有効高さを高める効果を奏し、道路の景観上も好ましいのである。しかも笠木は、透光板の取り付け又は取り外しが簡単であることは勿論のこと、透光板を取り付けない場合には、第3笠木部材を使用することにより、手すり機能を損なわない美的処理をして外観を完結させることが可能である。
【0044】したがって、防音壁の必要区分にのみ透光板を取り付けられるし、透光板の取り付け区分を、騒音の発生場所や発生原因に応じて容易に変更できる。しかも透光板の取り付け場所を変更しても、笠木は第2笠木部材を第3笠木部材に変更するだけで対処でき、通行人の目に付きやすい笠木の外観上の美観(美的処理)を確保できるのである。
【出願人】 【識別番号】000006839
【氏名又は名称】日鐵建材工業株式会社
【出願日】 平成14年2月14日(2002.2.14)
【代理人】 【識別番号】100090114
【弁理士】
【氏名又は名称】山名 正彦
【公開番号】 特開2002−317409(P2002−317409A)
【公開日】 平成14年10月31日(2002.10.31)
【出願番号】 特願2002−36708(P2002−36708)