| 【発明の名称】 |
橋梁点検車 |
| 【発明者】 |
【氏名】児玉 精一
【氏名】片山 秀則
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| 【要約】 |
【課題】橋脚を避けて走行できる橋梁点検車を提供する。
【解決手段】橋梁点検車において、橋梁1の側部に沿って設けられるレール2上を走行する走行ユニット9と、走行ユニット9に吊り下げられる車体フレーム10と、車体フレーム10に対して昇降する昇降フレーム15と、昇降フレーム15に対して橋梁1の横方向に移動する作業ケージ24とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】橋梁の側部に沿って設けられるレール上を走行する走行ユニットと、前記走行ユニットに吊り下げられる車体フレームと、前記車体フレームに対して昇降する昇降フレームと、前記昇降フレームに対して前記橋梁の横方向に移動する作業ケージと、を備えたことを特徴とする橋梁点検車。 【請求項2】前記作業ケージと反対方向に移動するバランスウェイト用フォークを備えたことを特徴とする請求項1に記載の橋梁点検車。 【請求項3】前記走行ユニットと別のレールを走行する従動輪ユニットを備え、前記走行ユニットおよび前記従動輪ユニットに前記車体フレームを吊り下げたことを特徴とする請求項1または2に記載の橋梁点検車。 【請求項4】前記走行ユニットの前後方向に並んで設けられる従動輪ユニットを備え、前記走行ユニットおよび前記従動輪ユニットに前記車体フレームを吊り下げ、前記走行ユニットは複数のレールに転接する駆動輪を備え、前記従動輪ユニットは複数のレールに転接する従動輪を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の橋梁点検車。 【請求項5】前記可動マスを介して前記車体フレームの揺れを抑える制振装置を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の橋梁点検車。 【請求項6】前記作業ケージから橋の路面上を連絡する避難用梯子を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の橋梁点検車。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁の保守、点検等を行うのに用いられる橋梁点検車に関するものである。 【0002】 【従来の技術並びに発明が解決しようとする課題】従来、特開昭60−192008号公報として開示されたものは、図8に示すように、橋梁101の両側部に延びる2本のレールを備え、両方のレールに渡って橋梁101の下方を横断するように吊り下げられる橋梁点検車102があった。この橋梁点検車102が橋梁101に沿って自走するとともに、作業者が橋梁点検車102の上を歩いて移動し、橋梁101の保守、点検等が行われる。 【0003】しかしながら、この橋梁点検車102は、橋梁101の下方を横断するように吊り下げられるため、橋脚103のある橋の場合、橋梁点検車102の走行範囲が橋脚103の間に限定され、一台の橋梁点検車102では橋梁101の全長領域に渡って走行できない。そして、橋梁101の両側部を別々に保守、点検することができず、作業効率が悪いという問題点があった。 【0004】また、特開昭57−54607号公報として開示された橋梁点検車は、橋梁の側部に沿って設けられるレールに走行台車を吊り下げ、走行台車の下部に旋回フレームを取付け、旋回フレームに作業台が進退可能に取付けられる。 【0005】しかしながら、橋梁の側部に作業カ所が上下方向に拡がっている橋の場合、作業台を上下方向に動かすことができないため、作業効率が悪いという問題点があった。 【0006】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、橋脚を避けて走行できる橋梁点検車を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】第1の発明は、橋梁点検車において、橋梁の側部に沿って設けられるレール上を走行する走行ユニットと、走行ユニットに吊り下げられる車体フレームと、車体フレームに対して昇降する昇降フレームと、昇降フレームに対して橋梁の横方向に移動する作業ケージとを備えたことを特徴とするものとした。 【0008】第2の発明は、第1の発明において、作業ケージと反対方向に移動するバランスウェイト用フォークを備えたことを特徴とするものとした。 【0009】第3の発明は、第1または第2の発明において、走行ユニットと別のレールを走行する従動輪ユニットを備え、走行ユニットおよび従動輪ユニットに車体フレームを吊り下げたことを特徴とするものとした。 【0010】第4の発明は、第1または第2の発明において、走行ユニットの前後方向に並んで設けられる従動輪ユニットを備え、走行ユニットおよび従動輪ユニットに車体フレームを吊り下げ、走行ユニットは複数のレールに転接する駆動輪を備え、従動輪ユニットは複数のレールに転接する従動輪を備えたことを特徴とするものとした。 【0011】第5の発明は、第1から第4のいずれか一つの発明において、可動マスを介して車体フレームの揺れを抑える制振装置を備えたことを特徴とするものとした。 【0012】第6の発明は、第1から第5のいずれか一つの発明において、作業ケージから橋の路面上を連絡する避難用梯子を備えたことを特徴とするものとした。 【0013】 【発明の作用および効果】第1の発明によると、橋梁の両側部に別々の橋梁点検車が走行することにより、橋梁点検車は橋脚を避けて全長領域に渡って走行でき、橋梁の両側部を別々に保守、点検することができる。そして、作業ケージが橋梁の横方向に移動するため、橋梁点検車の走行時に作業ケージ等が橋脚に当たることを避けられる。したがって、橋梁点検車は従来装置のように橋梁点検車の走行範囲が橋脚の間に限定されることがなく、作業効率を高められる。 【0014】また、作業ケージが昇降するとともに橋梁の横方向に移動するため、作業者は作業ケージに乗ったまま橋梁の側部の全領域に対峙して移動でき、作業効率を高められる。 【0015】第2の発明によると、バランスウェイト用フォークが作業ケージと反対方向に移動することにより、作業ケージの移動に伴って橋梁点検車の重心位置が変動することを抑えられ、橋梁点検車の揺れや傾きが抑えられる。 【0016】第3の発明によると、橋梁点検車は別々のレールを走行する走行ユニットおよび従動輪ユニットを備えているため、作業ケージの移動に伴って橋梁点検車の重心位置が変動しても橋梁点検車の揺れや傾きが生じることを抑えられる。 【0017】第4の発明によると、橋梁点検車は複数のレールを走行する走行ユニットおよび従動輪ユニットを備えているため、作業ケージの移動に伴って橋梁点検車の重心位置が変動しても橋梁点検車の揺れや傾きが生じることを抑えられる。 【0018】第5の発明によると、強風による車体フレームの揺れに伴って可動マスが変位し、橋梁点検車の揺れを抑える。 【0019】第6の発明によると、作業者は避難用梯子を登って路面へ降りられ、非常時等に橋梁の両側部に設けられる別々の橋梁点検車に乗り換えることができる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。 【0021】図1において、1は橋梁であり、2,3は橋梁1の側部に沿って並んで設けられるレールであり、4は各レール2,3に吊り下げられる橋梁点検車である。各レール2,3は橋梁の両側部にそれぞれ設けられ、橋梁1の両側部で別々の橋梁点検車4が走行する。 【0022】橋梁点検車4はその上部に2つの走行ユニット9が前後に並んで設けられる。各走行ユニット9は内側(図1において左側)のレール2上を転接する2個の駆動輪5と2個の従動輪6を備え、各駆動輪5がモータ8によってチェーンを介して駆動される。各走行ユニット9はレール2上を走行し、点検車4の車体フレーム10は走行ユニット9を介してレール2に吊り下げられる。 【0023】橋梁点検車4はその上部に4つの従動輪ユニット11が前後に並んで設けられる。従動輪ユニット11は外側(図1において右側)のレール3の下面に転接する1個の従動輪12と、レール3の両側部を挟むようにして転接する4個の従動輪13を備え、橋梁点検車4の揺れや傾きを抑える。 【0024】橋梁点検車4は車体フレーム10に対して昇降する昇降フレーム15が設けられる。車体フレーム10には垂直方向に延びる昇降ガイドレール16が固定され、昇降フレーム15はこの昇降ガイドレール16を介して昇降可能に支持される。 【0025】車体フレーム10には昇降フレーム15を昇降させる電動ウィンチ17が設けられる。昇降フレーム15には2本のワイヤ18が連結され、各ワイヤ18は滑車19〜21を介して電動ウィンチ17に延びる。電動ウィンチ17はモータ29の回転により各ワイヤ18を巻き取って昇降フレーム15を上昇させる一方、ワイヤ18を繰り出して昇降フレーム15を下降させる。 【0026】なお、昇降フレーム15に働く重力を相殺するカウンタウェイトを設けて、電動ウィンチ17の動力を軽減してもよい。 【0027】橋梁点検車4は昇降フレーム15に対して橋梁1の横方向(図1において左右方向)に移動する作業ケージ24が設けられる。作業ケージ24はケージ支持機構23を介してスライド可能に支持される。作業ケージ24はモータ26によって送り機構25を介して駆動される。 【0028】橋梁点検車4は作業ケージ24と反対方向に移動するバランスウェイト用フォーク31を備え、橋梁点検車4の重心位置が変動してもバランスを保つことができるようになっている。バランスウェイト用フォーク31はフォーク支持機構34を介してスライド可能に支持される。バランスウェイト用フォーク31はモータ32によって送り機構33を介して駆動される。 【0029】車体フレーム10には各モータ8,29,26,32の電力源として図示しないバッテリが搭載される。本実施の形態ではバッテリが車体フレーム10の最下部に配置されるが、最下部に限らず他の部位に配置してもよい。 【0030】なお、各モータ8,29,26,32の電力源としてトロリによる給電設備を設けたり、車体フレーム10に発電機を搭載してもよい。 【0031】橋梁点検車4は作業ケージ24と橋の路面上を連絡する避難用梯子35を備える。作業者は避難用梯子35を登って路面へ降りられ、非常時等に橋梁1の両側部に設けられる別々の橋梁点検車4に乗り換えることができる。 【0032】以上のように構成される本発明の実施の形態につき、次に作用を説明する。 【0033】橋梁1の両側部に別々の橋梁点検車4が走行することにより、橋梁点検車4は橋脚を避けて全長領域に渡って走行でき、橋梁1の両側部を別々に保守、点検することができる。そして、作業ケージ24が橋梁1の横方向に移動するため、橋梁点検車の走行中に橋脚に当たることを避けられる。したがって、橋梁点検車4は従来装置のように橋梁点検車の走行範囲が橋脚の間に限定されることがなく、作業効率を高められる。 【0034】また、作業ケージ24が昇降するとともに橋梁1の横方向に移動するため、作業者は作業ケージ24に乗ったまま橋梁1の側部の全領域に対峙して移動でき、作業効率を高められる。 【0035】橋梁1の側部に2本のレール2,3が設けられ、橋梁点検車4は各レール2,3を走行する走行ユニット9と従動輪ユニット11を備えているため、作業ケージ24の移動に伴って橋梁点検車4の重心位置が変動しても橋梁点検車4の揺れや傾きが生じることを抑えられる。 【0036】さらに、バランスウェイト用フォーク31が作業ケージ24と反対方向に移動することにより、作業ケージ24の移動に伴って橋梁点検車4の重心位置が変動してもバランスを保つことができる次に図3〜図5に示す他の実施の形態を説明する。なお、前記実施の形態と同一構成部には同一符号を付す。 【0037】橋梁1の側部に2本のレール2,3が同一高さに並んでそれぞれ設けられる。各レール2,3はH形断面を有している。点検車4の車体フレーム10は前後に並ぶ走行ユニット71と従動輪ユニット91を介してレール2,3に吊り下げられる。 【0038】前方の走行ユニット71は外側(図3、図4において右側)のレール3の下面に転接する1個の浮き上がり防止ローラ72、レール3の左右側面を挟むように転接する2個のサイドローラ73,74と、レール3上に転接する1個の駆動輪75とを備え、橋梁点検車4の揺れや傾きを抑える。 【0039】走行ユニット71は内側(図3において左側)のレール2の下面に転接する1個の浮き上がり防止ローラ82、レール2上に転接する1個の駆動輪85とを備える。 【0040】レール2,3の傾斜面に転接する駆動輪85,75はレール2,3の傾斜に合わせてテーパー状に形成されている。 【0041】シャフト77にモータ78の回転がチェーンおよびスプロケットを介して伝達される。各駆動輪75,85にはシャフト77の回転がギア76,86等を介して伝達され、各駆動輪75,85は同期して駆動される。 【0042】後方の従動輪ユニット91は内外の各レール2,3の下面にそれぞれ転接する2個の浮き上がり防止ローラ92と、各レール2,3の上面にそれぞれ転接する2個の従動輪93と、外側のレール3の左右側面を挟むように転接する2個のサイドローラ94とを備え、橋梁点検車4の揺れや傾きを抑える。 【0043】橋梁点検車4は車体フレーム10に対して昇降する昇降フレーム15が設けられる。車体フレーム10には垂直方向に延びる昇降ガイドレール16が固定され、昇降フレーム15はこの昇降ガイドレール16を介して昇降可能に支持される。 【0044】車体フレーム10には昇降フレーム15を昇降させる機構とて、昇降フレーム15には2本のチェーン95が連結され、各チェーン95を循環させる2個のスプロケット98を備える。各チェーン95はそれぞれの一端95aが昇降フレーム15の上端部に結合され、それぞれの他端95bが昇降フレーム15の下端部に結合される。各スプロケット98にはモータ96の回転が減速機97を介して伝えられる。 【0045】橋梁点検車4は昇降フレーム15に対して橋梁1の横方向(図3において左右方向)に移動する作業ケージ24が設けられる。作業ケージ24はケージ支持機構23を介してスライド可能に支持される。作業ケージ24はモータ26によって送り機構25を介して駆動される。 【0046】橋梁点検車4は作業ケージ24と橋の路面上を連絡する避難用梯子35を備える。避難用梯子35は車体フレーム10の右側かつ後側に配置され、作業ケージ24が移動する領域の後方にオフセットして設けられる。これにより、作業ケージ24の移動範囲が避難用梯子35によって制限されず、十分に確保される。 【0047】車体フレーム10には避難用梯子35の下方に位置して足場99が設けられる。足場99は最下位置にある作業ケージ24に連絡し、作業者が足場99を介して避難用梯子35と作業ケージ24の間で乗り移れる。 【0048】他の実施の形態として、図6に示すように、橋梁点検車4の揺れを抑えるパッシブマスダンパとして働く制振装置51を設けてもよい。制振装置51は車体フレーム10に変位可能に設けられる可動マス(錘)52と、可動マス52を所定位置に付勢するスプリング53と、可動マス52の変位に伴って伸縮するダンパ54を備える。 【0049】これにより、強風による車体フレーム10の揺れに伴って可動マス52はスプリング53に抗してダンパ54を伸縮させ、ダンパ54が振動エネルギを吸収して橋梁点検車4の揺れを抑える。 【0050】さらに他の実施の形態として、図7に示すように、アクティブマスダンパとして働く制振装置61を設けてもよい。制振装置61は車体フレーム10に可動マス62を変位させるアクチュエータ63と、車体フレーム10の揺れを検出するセンサ(図示せず)と、センサの検出信号を基に車体フレーム10の揺れに応じて可動マス62を動かす制御ユニット(図示せず)を備える。 【0051】制御ユニットはセンサの検出信号を基に車体フレーム10の揺れに応じて可動マス62の移動方向および移動速度を制御することにより、可動マス62に働く反力によって橋梁点検車4の揺れが打ち消される。 【0052】本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000929 【氏名又は名称】カヤバ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月29日(2000.6.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075513 【弁理士】 【氏名又は名称】後藤 政喜 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−13107(P2002−13107A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月18日(2002.1.18) |
| 【出願番号】 |
特願2000−196508(P2000−196508) |
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