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【発明の名称】 ゴム−スチールコード複合体
【発明者】 【氏名】北條 将広

【氏名】藤木 寛治

【要約】 【課題】高接着力を得る。

【解決手段】本発明のゴム−スチールコード複合体は、天然ゴムを50重量%以上含有するゴム成分と1,6−へキサメチレンジアミンージチオ硫酸ナトリウム二水和物、ジメルカプトチアジアゾールの一置換体、ジメルカプトチアジアゾールの一置換体の水和物、およびトリアジンチオール・モノアルカリ金属塩とからなる群から選ばれる少なくとも一種とを配合してなるゴム組成物と、特定量のCu、Co、Niをブラスめっき中に含むスチールフィラメントを撚り合わせてなるスチールコードとからなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 天然ゴムを50重量%以上含有するゴム成分と1,6−へキサメチレンジアミンージチオ硫酸ナトリウム二水和物、ジメルカプトチアジアゾールの一置換体、ジメルカプトチアジアゾールの一置換体の水和物、およびトリアジンチオール・モノアルカリ金属塩とからなる群から選ばれる少なくとも一種とを配合してなるゴム組成物と、周面に、表面の銅(Cu)濃度が15〜45アトミック%のブラスめっきを施されたスチールフィラメントの該表面からフィラメント半径方向内側に15nmの深さまでの表層領域に、コバルト(Co)原子およびニッケル(Ni)原子のうち少なくとも1種を含有してなるブラスめっき付きスチールフィラメント単独またはこれらを撚り合わせてなるスチールコードとからなるゴム−スチールコード複合体。
【請求項2】前記ゴム組成物にさらに含水無機塩を配合することを特徴とする請求項1記載のゴム−スチールコード複合体。
【請求項3】前記ゴム組成物にさらに硫黄を配合することを特徴とする請求項1または2記載のゴム−スチールコード複合体。
【請求項4】前記ジメルカプトチアジアゾールが2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
【請求項5】前記ジメルカプトチアジアゾールの一置換体が、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、亜鉛塩からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする滑求項1から4のいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
【請求項6】前記トリアジントリチオールモノアルカリ金属塩の金属元素がリチウム、ナトリウム、およびカリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
【請求項7】前記ゴム組成物がさらにホウ酸および/またはホウ酸エステルを含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
【請求項8】前記ホウ酸エステルが1分子あたり1個から3個のホウ素元素を有し、かつ1個から4個の炭素数のアルコール残基を有することを特徴とする靖求項7記載のゴム−スチールコード複合体。
【請求項9】前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原子の総量が0.1アトミック%以上かつ前記表層領域のCu原子含有量以下であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
【請求項10】前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原子の総量が0.5〜5.0アトミック%であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
【請求項11】前記表層領域で、酸化物に含まれないCo原子およびNi原子が、前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原子の総量の50アトミック%以上であることを特徴とする請求項1から10のいちいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
【請求項12】前記ブラスめっきの平均厚みが0.13〜0.30μmであることを特徴とする請求項1から11のうちいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
【請求項13】前記フィラメントの直径が0.40mm以下であることを特徴とする請求項1から12のうちいずれか1項に記載のゴム−スチールコード複合体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気入りタイヤや工業用ベルト等に使用されるゴム−スチールコード複合体に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平10−195237号公報には、スチールコードのコーティングゴムに、HTS(1,6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウム・二水和物)と無機化合物とを配合したものがあるが、ゴム薬品として比較的高価なHTSがゴム成分配合量に対して多く配合することがあり、かつ、その割りには充分に初期接着性を高めることができない。
【0003】また、特開平9−328573号公報には、コーティングゴムにチアジアゾール化合物を配合する技術が開示されているが、加硫反応を阻害する傾向があるため、多量には配合できず、十分に高い効果を得ることができない。さらに、特開平9−3206には、トリアジントリオール・モノアルカリ金属塩とホウ酸およびホウ酸エステルを配合したものが開示されている。しかし、これによると、トリアジントリオール・モノアルカリ金属塩もゴム薬品としては高価であり、しかも、その配合量が増えるにつれて、ゴムのスコーチ性が悪化するという不都合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、初期接着性、耐熱接着性を高いレベルで両立しながら、製品コストの低減が可能なゴム−スチールコード複合体を供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的に対して、ゴムの配合およびスチールコード表面の反応性の組合わせにより、改良手法を検討した。その結果、以下に述べるような特定なゴムとスチールコード(スチールフィラメント(モノフィラメントコード)も含む。)を組み合わせることにより、特に、初期接着性が著しく改良されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】本発明の構成によると、従来のゴム−スチールコード複合体に比較して、非常に高い接着力が得られるが、これは、HTS、チアジアゾール化合物、トリアジンチオールアルカリ金属塩等の接着システムが独立して作用するだけでなく、コード表面のCoの接着機構を促進しているために起こると考えられる。本発明のゴム−スチールコード複合体は以下の構成である。
【0007】(1)天然ゴムを50重量%以上含有するゴム成分と1,6−へキサメチレンジアミンージチオ硫酸ナトリウム二水和物、ジメルカプトチアジアゾールの一置換体、ジメルカプトチアジアゾールの一置換体の水和物、およびトリアジンチオール・モノアルカリ金属塩とからなる群から選ばれる少なくとも一種とを配合してなるゴム組成物と、周面に、表面のCu濃度が15〜45アトミック%のブラスめっきを施されたスチールフィラメントの該表面からフィラメント半径方向内側に15nmの深さまでの表層領域に、Co原子およびNi原子のうち少なくとも1種を含有してなるブラスめっき付きスチールフィラメントまたはこれらを撚り合わせてなるスチールコードとからなる。
(2)前記ゴム組成物にさらに含水無機塩を配合することを特徴とする。
(3)前記ゴム組成物にさらに硫黄を配合することを特徴とする。
(4)前記ジメルカプトチアジアゾールが2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールであることを特徴とする。
【0008】(5)前記ジメルカプトチアジアゾールの一置換体が、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、亜鉛塩からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする。
(6)前記トリアジントリチオールモノアルカリ金属塩の金属元素がリチウム、ナトリウム、およびカリウムからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする。
(7)前記ゴム組成物に、さらにホウ酸および/またはホウ酸エステルを含むことを特徴とする。
(8)前記ホウ酸エステルが1分子あたり1個から3個のホウ素元素を有し、かつ1個から4個の炭素数のアルコール残基を有することを特徴とする。
(9)前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原子の総量が0.1アトミック%以上かつ前記表層領域のCu原子の含有量以下であることを特徴とする。
(10)前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原子の総量が0.5〜5.0アトミック%であることを特徴とする。
【0009】(11)前記表層領域で、酸化物に含まれないCo原子およびNi原子が、前記表層領域に含有されるCo原子およびNi原子の総量の50アトミック%以上であることを特徴とする。
(12)前記ブラスめっきの平均厚みが0.13〜0.30μmであることを特徴とする。
(13)前記フィラメントの直径が0.40mm以下であることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】詳細に説明する。本発明では、ゴム成分のうち、天然ゴムを、50重量%以上含有することを規定するが、50重量%未満では、接着特性およびゴム破壊特性の低下を招き好ましくないからである。また、ゴム成分の残部をなす合成ゴムとしては、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、好ましくは、臭素化ブチルゴム、パラメチルスチレン基を有するブチルゴム(具体的には、イソブチレンとP−ハロゲン化メチルスチレンとの共重合体等)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、イソプレンゴム等が挙げられる。
【0011】SBRの場合、ビニル含有量が35〜85重量%であり、かつスチレン含有量が30重量%以下である、溶液重合スチレン・ブタジエンゴムであると好ましいが、これは、溶液重合SBRのビニル含有量が35重量%未満では、ゴムの耐熱老化性が改良できす、85重量%超過では、ゴムの破壊特性が低下し、また、スチレン含有量が30重量%超過では、接着性が低下するからである。を挙げることができる。
【0012】また、上記のようなゴム成分に対して配合される、1,6−へキサメチレンジアミンージチオ硫酸ナトリウム二水和物、ジメルカプトチアジアゾールの一置換体、ジメルカプトチアジアゾールの一置換体の水和物、およびトリアジンチオール・モノアルカリ金属塩とからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物は、ゴム成分100重量部に対して、0.5〜2.0重量部が、得られる接着改良効果と他物性への影響の点から好ましい。
【0013】さらに、本発明にかかるスチールコードの製造法は、ドライ技術を使用したイオン注入の他に、ブラスめっきフィラメントをコバルト金属塩と適度な界面活性剤を分散させたコロイドに浸し、乾燥する工程を繰り返したのち、150〜250℃で熱処理することにより、Coをめっき表層領域に拡散することができる。コードをコロイド液に浸す回数、乾燥回数、熱拡散回数により、Co量を制御できる。Niに関しても同様である。表層領域を15nmまでとしたのは、接着性の改善に影響を与えるのが、このあたりが主な領域だからである。また、Co量は規定量を超えても、接着力の改善効果は飽和状態になる。
【0014】さて、発明者らは、フィラメントの周面に施したブラスめっきについて、めっき表面からその深さ方向における成分組成と初期接着性との関係を明らかにするため、通常使用しているブラスめっきフィラメントへCoイオン注入を行って、接着促進剤を減量もしくは無添加とした被覆ゴムとの接着性を検討した。すなわち、イオンプランテーションの技術を用いて、イオン注入時間とブラスめっき表面のCo含有量との関係、及び例えば図1に示すイオン化率とCo含有量の深さ方向分布との関係を、予め把握して、めっき表層のCo含有量を種々に制御し、初期接着性との関係を調査した。
【0015】その結果、めっき表面から15nmの深さまでCoを含有させることが、初期接着性の改善に最も有効であることを新たに見出し、この発明を完成するに至ったのである。すなわち、めっき表面から深さ方向にCo含有領域を拡げて、その領域の拡大過程の種々の段階において、初期接着性を評価したところ、Co含有領域を深さ方向に拡げるほど、初期接着性は改善されるが、15nmをこえる深さにまでCo含有領域を拡げても、それ以上に初期接着性が改善されることはなく、その効果が15nmの深さを境に飽和することが、判明した。
【0016】一方、めっき表面のみのCo含有量を増加して同様に初期接着性を評価したところ、一定の深さまでCoが拡散されていなければ、初期接着性の改善効果は小さく、実際にコバルト金属塩を減量もしくは無添加とした被覆ゴムとの初期接着性が確保されるレベルにないことも判明した。
【0017】さらに、めっき表面から15nmの深さまでの表層領域におけるCo含有量について検討したところ、その含有量が0.1アトミック%未満では上記の初期接着性の改善効果に乏しく、一方表層領域のCu含有量をこえると初期接着性の改善効果が飽和するため、0.1アトミック%以上表層領域のCu含有量以下の範囲とすることが好ましい。より好ましくは、0.5〜5.0アトミック%の範囲とすることが推奨される。
【0018】なお、めっき表面から15nmの深さまでの表層領域に限定してCoを含有させる際、イオン注入を用いると、先に図1に例示したように、Coの含有はめっき表面から深さ方向に漸減する濃度勾配を示すことになる。この場合、上記の表層領域におけるCo含有量とは、後述する通り、X線光電子分光(XPS)法を用いて図3のようなデプスプロファイルを作成し、表層領域全体のCu、Zn、Coの全アトミック量に対するCoアトミック%量を算出して得る。Ni含有量についても同様である。
【0019】ここで、めっき表面から15nmの深さまでの表層領域にCoを含有させることによって初期接着性が改善するのは、Coがめっき表面から15nmの深さまで拡散して初めて、加硫接着時におけるめっき内部のCuの有効な拡散を実現させることができるからである。また、この深さをこえる領域にCoがめっき中に拡散していたとしても、その効果は飽和することが明らかであり、Coの増加によるコスト増をまねくことになる。上記の知見は、Coの場合に限らず、Niの場合も同様であった。
【0020】以上、めっき表面から深さ方向にCoを含有させるに当りイオン注入技術を用いたが、ブラスめっきの表層領域にCoまたはNiを入れ込む、他の方法を検討したところ、ブラスめっきを施したフィラメントを、例えば水1l当たりに水100重量部に対して5〜10重量部のコバルト金属塩と適度な界面活性剤とを分散させたコロイドに浸して乾燥させる工程を繰り返した後に、150℃〜250℃の温度で熱処理を施すことによっても、Coを15nm深さのめっき内部まで拡散させることができた。その際、コードを液に浸す回数、乾燥回数及び熱拡散回数のいずれか少なくとも1つを制御することによって、表層のコバルト含有量を調整可能である。かように製造したフィラメントのめっき深さ方向において、Cu、Zn及びCoの光電子分光分析を用いて元素定量した結果の一例を、Co含有量について図2に示す。
【0021】同様に、スチールコードを製造する際、そのフィラメントの伸線工程において、潤滑剤中に接着促進剤であるCoやNiの金属塩を適量添加し、伸線時の発熱を利用してCoやNiを15nmのめっき内部まで拡散させることも可能である。
【0022】次に、めっき表面における、Cu含有量について鋭意検討した。すなわち、めっきの基本組成は、初期接着性に加えて、ゴム加硫後の耐熱及び耐湿接着性などの接着耐久性を考慮する必要があり、接着耐久性の観点から、最表面におけるCu含有量を45アトミック%以下、好ましくは40アトミック%以下に制限する必要がある。一方、初期接着性を確保するには一定量以上のCuの含有が必要であり、Cu含有量を15アトミック%以上、好ましくは25アトミック%以上とする。
【0023】ちなみに、この発明に従ってめっき基本組成及びCo含有量を規制した際の、めっき表層領域を含む、めっき深さ方向の各成分の濃度分布の典型例を、図3に示す。
【0024】また、表層領域に含有されるCo及びNiの総量の50アトミック%以上が、酸化物に含まれないCo及び/またはNiであることが好ましい。なぜなら、酸素と結びついた酸化コバルト等は強固な結合のため極めて安定であり、CoないしはCoイオンの金属中での拡散や移動が不可能となる。その結果としてCoとCuとの交換反応や置換反応が進まなくなり、接着促進剤としての役割を果たし得なくなるからである。
【0025】なお、表層領域に含有される酸化物に含まれないCoまたはNiの定量は、めっき表面をX線光電子分光法にて測定した結果に基づく、例えば図4に示すCoのスペクトル模式図における、酸化物と金属との面積比から両者の存在比から求めることができる。
【0026】さらに、ブラスめっきの平均厚みを0.13〜0.30μmとすることが有利である。すなわち、めっき平均厚みが0.13μm未満になると鉄地が露出する部分が増加し初期接着性が阻害され0.30μmを超えると、ゴム物品使用中の熱によって過剰に接着反応が進行し脆弱な接着しか得らなくなるからである。
【0027】なお、フィラメント直径は0.40mm以下であることが有利である。なぜなら、0.40mmを超えると、使用したゴム物品が曲げ変形下で繰り返し歪を受けたときに、表面歪が大きくなり、座屈を引き起し易くなるからでる。
【0028】また、めっきにおけるCoの定量は、X線光電子分光法を用いて、めっき表面からSiO2 のエッチングスピード換算で15nm以上の深さまで、Cu、Zn、Co、O及びCの特徴的な光電子をモニターにしてアルゴンエッチングを行いながら、各深さiに存在する元素量を定量し、Cuiアトミック%及びCoiアトミック %をそれぞれ求め、さらに15nmまでのデプスプロファイル(図3参照)を作成し、その領域でのCu、Zn及びCoの相対面積から表層領域のCoアトミック%を算出した。なおめっき厚さは0.25μmである。
【0029】ここで、Cuiアトミック%及びCoiアトミック%は、Cuiアトミック %=[fcu Cuin/(fcuCuin+fznZnin+fcoCoin)]×100Coiアトミック %=[fco Coin/(fcuCuin+fznZnin +fcoCoin)]×100ただし、fcu, fzn, fco は各元素の感度係数であり、Cuin、Znin、Coinは深さiの位置での各元素のカウント数で単位はcount per secondである。
【0030】
【実施例】本発明を具体的に説明する。表1記載の配合のゴム組成物(コーティングゴム)に下記AおよびBのスチールコードを埋設してゴム−スチールコード複合体を作成し、下記のようにして接着力を作成した。
【0031】スチールコードA(ブラスめっき):Cu63重量%、Zn37重量%スチールコードB(ブラスめっき):Cu63重量%、表層領域のCo1.0重量%)
初期加硫後接着力上記の黄銅めっきを施された各スチールコード(1×5構造、素線径0.25mm)を12.5mm間隔で平行に並べ、該スチールコードを両側からゴム組成物でコーティングしてサンプルを作製した。これを、160℃×10分間で加硫し、これについて、ASTM−D―2229に準拠してスチールコードを引き抜き、その時の引き抜き力を測定し、指数表示した。数値が大きいほど接着力が大きく、良好であることを示す。
通常加硫後接着力上記と同様にして、サンプルを作製し、これを160℃×20分の条件で加硫し、上記と同様にして、引き抜き力を測定し、指数表示した。数値が大きいほど接着力が大きく、良好であることを示す。比較例1を100とする。
熱老化処理接着力上記と同様にして作製したサンプルを、160℃×20分間で加硫し、これをさらに100℃×10日間処理した後、上記と同様にして引き抜き力を測定し、指数表示した。数値が大きいほど接着力が大きく、良好であることを示す。
【0032】
【表1】

【0033】(付記)
デュラリンクHTS:フレキシス社製、商標老化防止剤:N―(1,3−ジメチル−ブチル)―N’―フェニル―p―フェニレンジアミン(大内新興化学工業株式会社製 ノクラック6C)
加硫促進剤:N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(大内新興化学工業株式会社製 ノクセラーDZ)
【0034】上表のように表面にCo原子を含むスチールコードにHTSや2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、ナトリウム塩を用いた場合、それぞれを単独に用いた場合に比べて明らかに高い初期加硫後接着力が得られる。また実施例4のようにHTSを減らしても、十分に高い初期加硫後接着力及び通常加硫後接着力、熱老化処理後接着力が得られるので、コスト的にも安価なゴム−スチールコード複合体が得られることが判る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のゴム−スチールコード複合体は、HTSやチアジアゾール化合物を配合したゴム組成物と、従来コードとからなるゴム−スチールコード複合体では得られない高い接着力が初期および熱劣化後も安定して得られる。
【出願人】 【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
【出願日】 平成12年6月29日(2000.6.29)
【代理人】 【識別番号】100059258
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 暁秀 (外2名)
【公開番号】 特開2002−13084(P2002−13084A)
【公開日】 平成14年1月18日(2002.1.18)
【出願番号】 特願2000−196329(P2000−196329)