| 【発明の名称】 |
洗濯機 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡部 義人
【氏名】小池 敏文
【氏名】太田 義注
【氏名】釜野 年恭
【氏名】桧山 功
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| 【要約】 |
【課題】粉末洗剤が粒子状態で洗濯物へ付着するのを防止すると共に粉末洗剤の洗浄力を十分に発揮させることができる洗濯機を提供する。
【解決手段】粉末洗剤を水に溶解して洗濯槽へ供給する洗剤供給装置に、粉末洗剤収納部7と、粉末洗剤と水を合流させる洗剤混合部9と、粉末洗剤収納部内の粉末洗剤31を徐々に流下させて洗剤混合部に投入する洗剤送出手段8と、粉末洗剤と水の混合物を吸引・攪拌して溶解する洗剤溶解手段10を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】粉末洗剤を水に溶解して洗濯槽へ供給する洗剤供給装置を備えた洗濯機において、前記洗剤供給装置は、粉末洗剤収納部と、粉末洗剤と水を合流させる洗剤混合部と、前記粉末洗剤収納部内の粉末洗剤を所定の流量で前記洗剤混合部の水面上に投入する洗剤送出手段と、前記洗剤混合部の水位を周期的に上下動させるように前記粉末洗剤と水の混合物を吸引・攪拌して該粉末洗剤を水に溶解する洗剤溶解手段を備えたことを特徴とする洗濯機。 【請求項2】請求項1において、前記洗剤溶解手段は、前記洗剤混合部内の下部から水と粉末洗剤の混合物を吸引・攪拌して洗濯槽へ供給する羽根車と、この羽根車の回転速度を周期的に変化させる羽根車駆動手段を備えたことを特徴とする洗濯機。 【請求項3】請求項2において、前記羽根車駆動手段は、前記羽根車を駆動する駆動電動機と、前記洗剤混合部内の水位を検出する水位検出手段と、この水位検出手段の検出水位に応じて前記駆動電動機の回転速度を制御する制御装置を備えたことを特徴とする洗濯機。 【請求項4】請求項1〜3の1項において、前記洗剤混合部が過剰な水位になるのを防止する溢水手段を備えたことを特徴とする洗濯機。 【請求項5】請求項1〜4の1項において、前記羽根車は、水と粉末洗剤の混合物に対して剪断力を与える形状に構成したことを特徴とする洗濯機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、粉末洗剤を使用する洗濯機に関する。 【0002】 【従来の技術】特開平7−68081号公報に記載された洗濯機は、洗濯兼脱水槽内への給水時に、洗剤吐出装置により洗剤攪拌容器内に洗剤を投入した後に洗濯兼脱水槽内の水を前記洗剤攪拌容器内に入れるように構成し、この状態から循環ポンプの動作により洗剤攪拌容器内に渦巻き状の水流を発生させ、この水流によって洗剤攪拌容器内の洗剤を溶解させて洗濯兼脱水槽へ投入するようにした洗剤投入装置を備えている。 【0003】特開平7−68082号公報に記載された洗濯機は、給水弁および洗剤送出機構を動作させて洗剤攪拌容器に規定量の水と洗剤とを投入すると共にポンプを動作させて水と洗剤とを洗剤攪拌容器とポンプの間で循環させることにより攪拌し、この攪拌によって洗剤粒子を水に溶解させて洗剤溶液を生成した後に該洗剤溶液を洗濯槽に投入するように構成した洗剤投入装置を備えている。 【0004】また、現在、市販されている全自動洗濯機の大部分は、洗濯物の量を検知して好ましい洗剤の量を知らせることにより、相当する洗剤を洗濯物の上に手作業で投入する手順を採用している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】このように洗濯に必要な多量の粉末洗剤を洗剤攪拌容器に入れた状態で該粉末洗剤を溶解する水を該洗剤攪拌容器に注入して粉末洗剤を溶解する方法は、粉末洗剤を十分に溶解することが困難であり、いわゆるダマになって未溶解状態で残ってしまう場合がある。 【0006】また、多量の粉末洗剤を一度に洗剤攪拌容器内に供給すると、粉末洗剤が集合体として振る舞うために、その集合体の表面だけが水で溶けてゲル状となり、集合体の内部に水が浸透しなくなることがある。このような現象が発生すると、この粉末洗剤の集合体は溶解せずにダマとなってしまう。 【0007】また、市販されている全自動洗濯機では、粉末洗剤を洗濯物の上に投入するために、洗濯物に付着した粉末洗剤が洗濯中に溶解せずに洗濯終了後も洗濯物に付着したままになってしまう場合がある。 【0008】本発明の1つの目的は、粉末洗剤が粒子状態で洗濯物へ付着するのを防止すると共に粉末洗剤の洗浄力を十分に発揮させることができる洗濯機を提供することにある。 【0009】本発明の他の目的は、このような洗濯機を実現するのに好適な洗剤供給装置を提供することにある。 【0010】本発明の更に他の目的は、粉末石けんを使用するのに好適な洗濯機およびその洗剤供給装置を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、粉末洗剤を水に溶解して洗濯槽へ供給する洗剤供給装置を備えた洗濯機において、前記洗剤供給装置は、粉末洗剤収納部と、粉末洗剤と水を合流させる洗剤混合部と、前記粉末洗剤収納部内の粉末洗剤を所定の流量で前記洗剤混合部の水面上に投入する洗剤送出手段と、前記洗剤混合部の水位を周期的に上下動させるように前記粉末洗剤と水の混合物を吸引・攪拌して該粉末洗剤を水に溶解する洗剤溶解手段を備えたことを特徴とする。 【0012】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。 【0013】図1は、本発明の第1の実施の形態を示す洗濯機の縦断側面図である。 【0014】この実施の形態における洗濯機は、筐体1と、洗濯水を溜める外槽2と、洗濯物を入れる洗濯兼脱水槽3と、攪拌翼4と、駆動手段5と、イオン交換装置6、粉末洗剤収納部7と、洗剤送出手段8と、洗剤混合部9と、洗剤溶解手段10および風呂水供給手段11等を備える。 【0015】ここで、外槽2と洗濯兼脱水槽3は洗濯槽を構成する。また、イオン交換装置6は、水道水中の硬度成分を吸着して除去することにより軟水化するイオン交換樹脂と該イオン交換樹脂の硬度成分吸着能力を回復させる再生液(食塩水)を該イオン交換樹脂に作用させる再生手段を内蔵する。 【0016】粉末洗剤収納部7は、着脱可能であり、複数回の洗濯で使用する量の粉末洗剤を収納しておくことができるように構成する。洗剤送出手段8は、粉末洗剤収納部7内の粉末洗剤を徐々に流下させて洗剤混合部9の水面上に投入する。 【0017】そして、洗剤混合部9は、配管22を介して流入する水と洗剤送出手段8から流下して投入される粉末洗剤を混合する部位である。この洗剤混合部9の構成は、図示するような形状に限定されるものではなく、配管22と同等程度の内径を有する管状部材で良い。無論、配管22の内径より大きい管状部材で構成しても良いが、内部に淀みが発生しにくい形状であることが望ましい。 【0018】また、洗剤溶解手段10は、洗剤混合部9において混合された粉末洗剤と水の混合物を吸引・攪拌・溶解して洗濯槽に送出する手段であり、この実施の形態においては、羽根車による剪断力を前記混合物に強く作用させて粉末洗剤を微粒化および分散する作用が大きい遠心ポンプを使用することにより、粉末洗剤の溶解を促進することができるように構成している。 【0019】ここで、粉末洗剤収納部7,洗剤送出手段8,洗剤混合部9および洗剤溶解手段10は、洗剤供給装置を構成する。 【0020】なお、洗剤溶解手段10は、遠心ポンプに限らず、稼動することにより強い剪断力を作用させることができるポンプであれば良い。 【0021】また、風呂水供給手段11は、風呂の残り湯を吸引して洗濯槽に供給するためのポンプである。 【0022】そして、水道水を軟水化して洗濯槽に給水する場合には、水道水の蛇口であるバルブ16を開とし、電磁弁12を閉,電磁弁13を開として配管17と配管18を連通させ、電磁弁14を閉,電磁弁15を開とすることにより、配管17から供給される水道水をイオン交換装置6に通して軟水化した後に配管20,電磁弁15,配管21を介して洗濯槽に供給するように構成する。 【0023】また、イオン交換装置6に通して得た軟水を洗剤供給装置に供給する場合には、電磁弁12を閉,電磁弁13を開として配管17と配管18を連通させ、電磁弁14を開,電磁弁15を閉とすることにより、イオン交換装置6を通過して軟水化した水道水を配管20,電磁弁14,配管22を介して洗剤供給装置に供給するように構成する。十分な水量が得られる場合には、電磁弁14,15を共に開として洗濯槽と洗剤供給装置に同時に給水するように構成することもできる。 【0024】また、風呂の残り湯を洗濯槽に供給する場合には、風呂水供給手段11を稼動させることにより吸引した風呂の残り湯を配管23を介して洗濯槽に供給するように構成する。 【0025】図示説明は省略するが、洗剤供給装置に水道水あるいは風呂の残り湯を直接供給するための配管と電磁弁を設置しても良い。 【0026】この実施の形態において、前記洗剤供給装置は、粉末洗剤収納部7,洗剤送出手段8,洗剤混合部9および洗剤溶解手段10を備えた構成であり、洗濯機の下部(下側)に設置してある。そして、配管22を介して洗剤混合部9に流入する水に粉末洗剤収納部7に収納してある粉末洗剤を洗剤送出手段8により徐々に流下させて混合する。粉末洗剤と水の混合物は、洗剤溶解手段10により吸引・攪拌して粉末洗剤を溶解して配管24を介して洗濯槽に送出する。洗濯機の下部に位置する洗剤供給装置は、粉末洗剤と水の混合物を洗濯槽まで押し上げるために該混合物に作用させる洗剤溶解手段(遠心ポンプ)10の押し上げ力が大きくなり、従って、粉末洗剤に作用する剪断力も大きくなるので、洗剤溶解に好都合である。 【0027】このような洗剤溶解手段10は、粉末洗剤と水の混合物を吸引・攪拌・溶解する機能を有するために、粉末洗剤と水の混合物を一時的に保持しておく容器を必要とせず、洗剤供給装置の小型化が可能となる。このために、洗濯機内における設置箇所に関して自由度が増す。 【0028】また、このような構成によれば、洗剤供給装置を洗濯機の下部に設置することができるために、洗濯機上面の意匠の自由度を高めることができる。 【0029】この洗濯機における各種の前記電気部品の制御は、図示説明は省略するが、マイクロコンピュータを主体にして構成した制御装置(図示省略)により、操作パネルからの入力指示に従って洗濯および脱水制御プログラムを実行することにより実現する。 【0030】このような洗濯機による洗い工程は、洗濯兼脱水槽3内に洗濯物を入れ、蓋を閉じて操作パネルの洗濯開始ボタンを押すことにより開始する。なお、粉末洗剤収納部7には、複数回の洗濯に必要な量の粉末洗剤を予め収納しておく。 【0031】制御装置は、初めに、イオン交換装置6で生成した軟水または風呂の残り湯を洗剤混合部9へ供給するように電磁弁13,14を開放すると共に、洗剤溶解手段10を起動して洗剤混合部9の水を吸引する。そして、洗剤混合部9の水位が上昇して水が洗剤送出手段8に接触したり溢れたりしないように、洗剤混合部9への水の流入・流出量を調節する。洗剤混合部9内の水の流れが安定した状態で洗剤送出手段8を起動し、粉末洗剤収納部7の粉末洗剤を徐々に流下させて洗剤混合部9へ投入し、水と粉末洗剤を合流させる。1回の洗濯で使用する粉末洗剤の量は、洗濯物の量あるいは洗い工程において使用する水の量に対応する量とする。そして、洗剤混合部9で生成した水と粉末洗剤の混合物を洗剤溶解手段10により吸引・攪拌・溶解して洗濯槽内に供給する。 【0032】ここで、洗濯物の量あるいは洗い工程において使用する水の量は、使用者が予め設定するように構成しても良いし、洗濯機に内蔵した検知手段により自動的に検知して設定するように構成しても良い。 【0033】このようにして供給する洗剤溶液は、高濃度に生成し、この高濃度の洗剤溶液に洗濯物を浸漬することにより洗浄率を高めることができるようにする。 【0034】溶解した洗剤を洗濯槽内に供給した後に該洗濯槽に給水する際には、電磁弁13,15を開き、イオン交換装置6によって軟水化した水道水を配管21から洗濯槽内に給水する。このとき、洗剤送出手段8を稼動させずに、配管22を介して洗剤溶解手段10に水を供給すると共に洗剤溶解手段10を稼動させることにより、洗剤混合部9,洗剤溶解手段10および配管24内に残存する洗剤成分を流し出して除去する。このとき、洗剤溶解手段10を通過した水は、配管24を介して洗濯槽に供給する。 【0035】この実施の形態では、軟水を用いて濃厚な洗剤溶液を作るようにしたが、イオン交換装置6を通さない水道水を用いても良いことは言うまでもない。 【0036】このような洗剤供給装置によれば、合成粉末洗剤および粉末石けんの何れも適量を十分に溶解して洗濯槽内に供給することができる。 【0037】ここで、合成粉末洗剤とは、通常、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)等を主成分とする洗剤であり、粉末石けんとは、脂肪酸塩を主成分とするものである。脂肪酸塩は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)に比べて河川等の自然環境中での分解が速い。すなわち、生分解性が高い。このために、脂肪酸塩の方が自然環境に対する負荷が小さいと考えられる。 【0038】洗濯槽に洗剤溶液を供給する前に、電磁弁13,イオン交換装置6,配管20,電磁弁15および配管21を介して洗濯槽に給水し、洗濯物の予洗いを行うこともできる。このときには、電磁弁14は閉とし、洗剤溶解手段10は停止させておく。予洗いを行うことにより、洗濯物に付着した汚れやカルシウム分,マグネシウム分を除去することができ、石けんカスの発生を抑制することができると共に洗浄率を高めることができる。予洗いを行った場合には、脱水を行い、給水を始めておいても良い。予洗いを行わない場合も給水を始めておくことができる。この予洗いおよび予洗い終了後の給水の際に、水道水を配管17,19を介して直に洗濯槽に供給しても良いし、イオン交換装置6によって生成した軟水を配管20,21を介して供給しても良い。 【0039】そして、洗剤溶解手段10内の濃厚な洗剤溶液を洗濯槽2に供給し、洗い工程を開始する。このとき、攪拌翼4を回転させながら濃厚な洗剤溶液を供給することが望ましい。その後、従来の洗濯機と同様の工程を経て十分な洗いと濯ぎ工程を行う。その後、外槽2内の洗濯水は、電磁弁26を開いて排水口25から排水ホース27を介して機外に排水する。そして、濯ぎ工程終了後に脱水を行ってから洗濯物を取り出すことができるようにする。 【0040】本発明による洗濯機においては、粉末石けんの利用が容易となるために、合成洗剤を使用する場合に比べて洗濯排水の生分解性が高くなり、自然環境への負荷を低減することができるという副次的な効果も得られる。 【0041】また、合成洗剤の多くが硫黄分を含むために、生分解の過程で硫酸を生成してコンクリート製の下水管を腐食するという問題が指摘されている。すなわち、生成した硫酸がコンクリートに含まれるカルシウムに作用してコンクリートを劣化させ、下水管の寿命を著しく縮めてしまうというものである。この点、粉末石けんは、硫黄分を含まないために、硫酸を生成することがない。従って、本発明による洗濯機が普及すれば、粉末石けんの使用が広がって下水中の硫黄分が減少し、下水管の劣化を抑制する効果も期待することができる。 【0042】図2は、洗剤供給装置の具体的な構成の一例を示す部分断面図である。また、図3は、その制御系のブロック図である。 【0043】この実施の形態において、粉末洗剤31を収納する粉末洗剤収納部7は、粉末洗剤31が湿気を吸収するのを防止するために蓋32を備える。また、粉末洗剤収納部7の下部には、洗剤送出手段8を設置し、粉末洗剤31を徐々に流下させて洗剤混合部9に投入することができるように構成している。 【0044】洗剤送出手段8は、略螺旋状の回転体で構成した作用部(図示省略)を備え、回転体の軸を中心に電動駆動手段(図示省略)によって回転させることにより軸方向に粉末洗剤31を緩やかに押し出して徐々に流下させる構成としている。 【0045】洗剤混合部9は、配管22を介して水が流入する上端開口の混合筒91を備える。この混合筒91は、上端開口を前記洗剤送出手段8から流下する粉末洗剤31を受け入れる位置に開放し、洗剤送出手段8から流下した粉末洗剤31を水面上に受け入れる。この混合筒91の下部は、洗剤溶解手段10を構成する遠心ポンプの吸水口に連通させる。そして、この水と粉末洗剤の混合物は、洗剤溶解手段10により吸引・攪拌することにより粉末洗剤を溶解して配管24を介して洗濯槽に送出するように構成する。 【0046】この実施の形態においては、洗剤混合部9の近傍に該洗剤混合部9の混合筒91内の水位が異常に上昇しないように溢水させる溢水部33を設け、過剰な給水を配管34から排水するように構成する。この構成は、洗剤混合部9の水位が過剰に上昇して洗剤送出手段8を濡らしたり、洗剤送出手段8と混合筒91の間から外部に漏水するのを防止するように機能する。 【0047】混合筒91には、この混合筒91内の水位の予め設定した上限を検知する上限検知センサ92と下限値を検知する下限値検知センサ93を設ける。また、配管34には、溢水を検知する溢水検知センサ35を設ける。 【0048】そして、制御系は、制御装置94に前記検知センサ92,93,35の検知信号を入力し、この制御装置94によって羽根車駆動手段である羽根車駆動電動機110および電磁弁14を制御するように構成する。制御装置94は、前述した洗濯および脱水制御プログラムを実行する制御装置を兼用することができる。 【0049】洗剤混合部9において、洗剤送出部8から流下して混合筒91内に投入される粉末洗剤31は、混合筒91内の水面上に落下し、その一部は沈降し、他の一部は浮遊する。沈降した粉末洗剤31は、水との混合物として洗剤溶解手段10に吸引されるが、浮遊する粉末洗剤31は、混合物として吸引され難い。 【0050】そこで、制御装置94は、洗剤送出部8から混合筒91内に投入された粉末洗剤31を効率良く水に混合させて洗剤溶解手段10に吸引させることができるような洗剤供給制御を実行する。 【0051】混合筒91に投入されて水面上に浮遊する粉末洗剤31を水中に混合させるためには、混合筒91内の水面を上下動させることが有効である。そして、水面が低下すると、この混合筒91の下部に連通する洗剤溶解手段10の吸引力が水面近くに浮遊する粉末洗剤31に作用してこれらを効率良く吸引する。 【0052】制御装置94は、このような現象を伴った洗剤供給を実現するために、検知センサ92,93の検知信号を監視し、検知センサ92が混合筒91内の水位が上限位置まで上昇したのを検知すると羽根車駆動電動機110の羽根車駆動力を強めて吸引力を強めることにより混合筒91内の水位を低下させ、検知センサ93が下限位置まで低下したのを検知すると羽根車駆動電動機110の羽根車駆動力を弱めて吸引力を弱めることにより混合筒91内の水位を上昇させる。羽根車駆動電動機110の駆動力の強弱は、給電のオン,オフ制御によって行うように構成すると良い。 【0053】そして、洗剤溶解手段10の吸引力が十分で混合筒91内の水位が異常に上昇するような場合には、配管34に溢水するので、この溢水を検知センサ35で検知したときには電磁弁14を閉じて給水を制限することにより混合筒91からの漏水を防止する。 【0054】図4は、ポンプとしても機能する洗剤溶解手段10の一例の具体的な構成を一部を切断して示す正面図である。この実施の形態において、洗剤溶解手段10は遠心ポンプの一種であり、6枚の羽根101aを有する羽根車101と、ケーシング102と、吸引口103および吐出口104を備える。羽根車101は、羽根車駆動電動機110の回転軸105に接続されて該回転軸105と共に回転する。粉末洗剤と水の混合物は、羽根車101の回転によって吸引口103から吸引されて攪拌されると共に羽根101aの周縁部から剪断力を受けた後に吐出口104から吐出される。このときの攪拌力および剪断力によって粉末洗剤は微粒化されて溶解が促進される。 【0055】図5は、前記洗剤溶解手段10の他の例を示す縦断側面図である。この例は、羽根101aにより粉末洗剤と水の混合物に作用させる剪断力を高めるために、羽根101aに多数の円形状の穴101bを形成した構成であり、その他は前述した構成と同一の構成である。 【0056】このような洗剤溶解手段10によれば、穴101bの周縁部が粉末洗剤と水の混合物に作用する剪断力を高めるように機能し、粉末洗剤の微粒化・溶解が一層促進される。また、粉末洗剤と水の混合物の一部が穴101bを通過して洗剤溶解手段10内に滞留するため、前記混合物の平均滞留時間が長くなり、剪断力を長時間受けて溶解が促進される。 【0057】図6は、前記洗剤溶解手段10の更に他の例を示す縦断側面図であり、図7は、図6に示す洗剤溶解手段10の一部を切断して示す正面図である。この例は、吐出口104と吸引口103を接続する内部循環流路106を付加した構成であり、その他は、図5の洗剤溶解手段10の構成と同一の構成である。 【0058】このような洗剤溶解手段10によれば、吐出口104から吐出する粉末洗剤と水の混合物の一部が吸引口103に返送され、再び洗剤溶解手段10で攪拌されるために、粉末洗剤の微粒化・溶解が一層促進される。 【0059】なお、この実施の形態においては、洗剤溶解手段10に内蔵された循環流路を示したが、洗剤溶解手段10の外部に吐出口104と吸引口103を接続する配管を設けることにより循環流路を構成することもできる。 【0060】図8〜図14は、洗剤溶解手段10の更に他の例を示すもので、粉末洗剤と水の混合物に作用させるせん断力を高めるように機能させる羽根101aの側面図である。図8の例は、縦長の長方形の穴101cを複数形成した羽根101aであり、図9の例は、先端に三角形状の切欠き101dを形成した羽根101aであり、図10の例は、先端に複数条の切り込み101eを入れて櫛状に形成した羽根101aであり、図11の例は、両側縁の対称位置に三角形の切欠き101fを形成した羽根101aであり、図12の例は、両側縁の対称位置に半円形の切欠き101gを形成した羽根101aであり、図13の例は、両側縁の非対称位置に半円形の切欠き101hを形成した羽根101aであり、図14の例は、先端に傾斜縁101iを形成した羽根101aである。 【0061】このような羽根101aは、何れも粉末洗剤と水の混合物に対して作用させる剪断力を増加させて粉末洗剤の溶解を促進することができる。 【0062】このような洗剤供給装置は、以下に述べる実施の形態においても同様に使用することができる。 【0063】図15は、洗濯機の他の実施の形態を示す概略断面図である。この実施の形態において、洗剤供給装置は、洗濯機の上部に設置してある。そして、イオン交換装置6と洗剤供給装置を接続する配管20に電磁弁を設けず、その代わりに、トラップ201を設けた構成である。配管20を通過した水がトラップ201を越えるためには、一定以上の流速あるいは水圧を必要とする。このような構成により、イオン交換装置6で生成した軟水を洗濯槽に供給する場合に、電磁弁を用いることなく、洗剤供給装置への軟水の流入を制限することができる。洗剤供給装置に軟水を供給する場合には、電磁弁15を絞るか、あるいは閉とし、配管20,トラップ201を介して軟水を洗剤供給装置に供給すれば良い。 【0064】図16は、洗濯機の更に他の実施の形態を示す概略断面図である。この実施の形態においては、洗剤溶解手段10に風呂水供給手段11の機能を兼用させる構成とし、風呂の残り湯は配管211を介して吸引して使用する構成とした。そして、風呂の残り湯を吸引する場合に負圧となる領域に空気が漏れ込むことがないように、粉末洗剤収納部7,洗剤送出手段8および洗剤混合部9の接続部分は密着させて構成する。そして、風呂の残り湯を吸引する場合には、電磁弁13,15を閉として洗剤溶解手段10を稼動するように構成する。 【0065】図17は、洗濯機の更に他の実施の形態を示す概略断面図である。この実施の形態においては、図16,図16に示したトラップ201の代わりに電磁弁221を用いて風呂の残り湯を吸引する場合にイオン交換装置6内部が負圧にならないような構成としている。 【0066】 【発明の効果】本発明によれば、粉末石けん,粉末合成洗剤等の粉末洗剤を十分に微粒化・分散あるいは溶解した洗剤溶液を洗濯槽に供給し、洗剤が粉末状態で洗濯物へ付着するのを防止すると共に洗剤の洗浄力を十分に発揮させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所
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| 【出願日】 |
平成13年3月22日(2001.3.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074631 【弁理士】 【氏名又は名称】高田 幸彦 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−282584(P2002−282584A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月2日(2002.10.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−83714(P2001−83714) |
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