| 【発明の名称】 |
チタン板の脱スケール方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】浜田 幸一
【氏名】松橋 透
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| 【要約】 |
【課題】ソルトバスでの浸漬用ロールとチタン板の間で発生するスパークを容易に防止できる低コストな脱スケール方法を提供する。
【解決手段】ソルトバス温度T(℃)と浸漬時間t(秒)が、(c/T)+a1 ≧lnt≧(c/T)+a2 で表される関係式(但し、a1 、a2 およびcは定数)を満足するように、ソルトバス温度および/または浸漬時間を調整してソルトバスに浸漬する。ソルトバス浸漬前のチタン板を50〜300℃に制御すればなおよい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 焼鈍したチタン板をソルトバスに浸漬し、次いで酸溶液で酸洗するチタン板の脱スケール方法であって、ソルトバス温度T(℃)と浸漬時間t(秒)が、(c/T)+a1 ≧lnt≧(c/T)+a2 で表される関係式(但し、a1 、a2 およびcは定数)を満足するように、ソルトバス温度および/または浸漬時間を調整してソルトバスに浸漬することを特徴とするチタン板の脱スケール方法。 【請求項2】 ソルトバスに浸漬する前のチタン板の温度を、50℃以上、300℃以下とすることを特徴とする請求項1に記載のチタン板の脱スケール方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、純チタン板やチタン合金板を連続的に焼鈍し、脱スケールするチタン板の連続焼鈍酸洗作業において、脱スケールを効率よくおこなうことができるチタン板の脱スケール方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、純チタン板やチタン合金の冷間圧延板(以下、「チタン板」と記す)は、母材を冷間圧延し、焼鈍した後、ソルトバスへの浸漬と酸洗処理とによる脱スケール処理が施されて製造される。 【0003】図1は従来のチタン板の連続式焼鈍酸洗設備における脱スケール方法を説明する概念図である。図1において符号1はチタン板、符号2はソルトバス、符号3はヒータ、符号4は浸漬用ロール、符号8は焼鈍装置、符号9は酸洗装置、を表す。浸漬用ロール4は上下方向位置が調節できるように設けられており、焼鈍装置8を出たチタン板1はソルトバス2に連続的に送給され、浸漬用ロール4によりパスラインを変更されてソルトバス2に浸漬される。 【0004】ソルトバス2としては通常400℃〜600℃に加熱されたNaOH系等のアルカリ性溶融塩浴が用いられる。ソルトバス2への浸漬処理により、焼鈍時に発生するチタン板1のスケールの大部分が除去される。次いで、チタン板1は酸洗装置9で酸洗されて美麗な表面に仕上げられる。 【0005】ソルトバス2で脱スケールされたチタン板1が浸漬用ロール4と接触すると、両者間に局部電池が形成される。その結果、両者間の狭い接触部に大電流が流れてスパークが発生し、チタン板1にクレータ状の凹み疵(スパーク疵)が生じて製品品質が著しく損なわれることがある。 【0006】また、スパークが発生すると浸漬用ロール4にも凸状の疵が生じ、浸漬用ロールの研磨・交換等の補修作業が必要となり、製造コスト増や歩留低下等の不都合も生じる。このような問題を解決するために、ソルトバス2中でのスパークを防止する方法が種々検討されてきた。 【0007】例えば、特開平6−41775号公報には、ソルトバス中に浸漬された基準電極を用いて浸漬用ロールの電位を測定し、スパークの発生を防止できる浸漬用ロールのスパーク発生防止電位を求め、浸漬用ロールを昇降させて浸漬深さを調整することにより、浸漬用ロールの電位をスパーク発生防止電位以下に制御して脱スケールするチタン板の脱スケール方法が開示されている。 【0008】特開平6−158368号公報には、浸漬用ロールの表面に金属酸化物と耐熱合金からなる結合層と酸化アルミニウムからなる表面層を被覆し、浸漬用ロールの電気絶縁性を高めてスパークを防止するチタン板の脱スケール装置が開示されている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電位モニタリングシステムをソルトバスのような高温域溶融塩浴中で長期間使用するのは耐久性の点から困難である。このため、特開平6−41775号公報で開示された方法は電位測定装置などの維持費用がかさむので経済性に欠けるという問題がある。また、ソルトバスにおいて浸漬用ロールを頻繁に昇降させると、ソルトバス底部に沈積するスラッジ(堆積物)が浮上して浸漬用ロールに付着し、これによる押込疵がチタン板製品の品質を劣化させる。さらに、浸漬用ロールの昇降に伴ってソルトバス液面が変動し、ソルトバスにおけるチタン板の浸漬長さが変動して脱スケールムラが発生し、酸洗工程への負荷増や製品品質低下などの問題も生じる。 【0010】特開平6−158368号公報で開示された浸漬用ロール表面への溶射処理はコストが高いうえ、耐食性等の点からソルトバスのような高温域溶融塩浴中での長期使用は極めて困難で、操業コストが高いという問題がある。また、使用中に溶射材が剥離してその部分でスパークが誘発されるという問題もある。 【0011】以上述べたように従来の方法には種々問題があり、これらの問題を解決して、効率よくスパーク疵を防止できる技術が求められていた。本発明の目的は上述したような問題を解決し、ソルトバスでの浸漬用ロールとチタン板の間で発生するスパークを容易に防止できる低コストな脱スケール方法を提供することである。 【0012】 【課題を解決するための手段】酸化スケールには絶縁性があるから、ソルトバス内のチタン板表面に、ある厚さ以上の酸化スケールが均一に残存していればスパークは生じない。ソルトバスでの脱スケールが過度に進行して限界の厚さ以下になった場合や、チタン板表面において局部的に導電性の良好なチタン地金が露出した場合には、局部電池が形成されてスパークが発生する。 【0013】他方、ソルトバス浸漬後に酸化スケールが残りすぎると次工程の酸洗での能率が低下し、焼鈍−ソルトバス−酸洗という一連の連続処理の生産能率が阻害される。両者の限界を満足するには、ソルトバスにおける脱スケールを、これらを満たす範囲に安定して、かつ効率よく制御できればよい。 【0014】本発明者らは、上記観点から、アルカリ性溶融塩によるチタン板の酸化スケールの反応性を制御する方法に関して種々研究を重ねた結果、以下に述べるような新たな知見を得た。 【0015】ソルトバス中でのスケールの溶解反応性は、ソルトバスの組成と温度に対してはいわゆるアレニウス型の式で表される。また、スケールの溶解は浸漬時間に比例して進行する。 【0016】従って、ソルトバスでの浸漬時間をt(秒)、ソルトバスでの反応界面温度をT0 (℃)とすると、ソルトバス浸漬中に除去されるスケールの厚さδは下記式(1)で表される。 δ=α*t*exp{−E/(RT0 )} ---- (1) 但し、Eは拡散の活性化エネルギー、Rは気体定数、αは定数である。 【0017】チタン板は浸漬時間が3秒以上である場合にはソルトバス温度に昇温されるので、上記反応界面温度T0 はソルトバス温度T(℃)と見なせるから、式(1)は式(2)として表される。 δ=α*t*exp{−E/(RT)} ---- (2) ソルトバスに浸漬する前のチタン板のスケールの厚さ(片面あたり)をδ0 、スパーク抑制に必要なスケールの限界厚さ(片面あたり)をδs 、酸洗能率を阻害しないスケールの最大厚さ(片面あたり)をδp 、ソルトバス浸漬時間をt、その内のソルトバス浸漬開始後浸漬用ロールに接触するまでの時間をti 、ti/tをn(ただし、n<1)とすると、スパークを防止するには(δ0 −nδ)≧δsを満足させ、酸洗能率を阻害しないためには(δ0 −δ)≦δp を満足させればよい。 【0018】これらの関係は下記の式(3)として表すことができる。また、式(2)と式(3)から、式(4)が得られる。 (δ0−δs)/n≧δ≧δ0−δp ---- (3) c/T−a1≧lnt≧c/T−a2 ---- (4) ここで、a1 =ln{(δ0−δs)/(nα)}、a2 =ln{(δ0−δp)/α}、E/R=c、である。 【0019】式(4)の左辺:(c/T)+a1 ≧lntは、ソルトバスによる脱スケール処理においてスパークが生じない限界のソルトバス温度Tおよび浸漬時間tの関係を表し、右辺:lnt≧(c/T)+a2 は、ソルトバス処理後の残存スケールが過度に厚くならないように処理できる限界の条件を表す。 【0020】焼鈍条件が大きく異ならない場合にはδ0 はほぼ一定であり、ソルトバス組成、酸洗条件などが大きく変化しない限りδs 、nおよびδp は一定である。従って式(4)のa1 およびa2 は上記条件下ではいずれも定数である。 【0021】ソルトバスへのチタン板の浸漬温度もスケールの溶解性に影響する。チタン板の浸漬温度は、通常550℃程度以下とされている。これは、過度に高温のチタン板をソルトバスに浸漬すると、スパークが発生した場合にチタン板の燃焼などの不具合が生じるおそれがあるからである。 【0022】上記温度範囲内であっても、浸漬中のチタン板の温度が急激に変動すると、脱スケールが不安定になり、ソルトバス中での脱スケール性の制御が困難になる場合がある。すなわち、安定して脱スケールしている状態から、チタン板温度が高温側に変化するスパークが生じやすく、低温側に変化すると脱スケールが不足する。ソルトバスへのチタン板の浸入温度を比較的低温域で、かつ、長さ方向での温度変動を小さくすることにより、ソルトバス中での脱スケール性を安定させ、その制御を容易におこなうことができる。 【0023】本発明はこれらの知見を基にして完成されたものであり、その要旨は下記(1)および(2)に記載のチタン板の脱スケール方法にある。 (1)焼鈍したチタン板をソルトバスに浸漬し、次いで酸溶液で酸洗するチタン板の脱スケール方法であって、ソルトバス温度T(℃)と浸漬時間t(秒)が、(c/T)+a1 ≧lnt≧(c/T)+a2 で表される関係式(但し、a1、a2 およびcは定数)を満足するように、ソルトバス温度および/または浸漬時間を調整してソルトバスに浸漬することを特徴とするチタン板の脱スケール方法。 【0024】(2)ソルトバスに浸漬する前のチタン板の温度を、50℃以上、300℃以下とすることを特徴とする請求項1に記載のチタン板の脱スケール方法。 【0025】 【発明の実施の形態】図2は、本発明の実施例に係る連続式焼鈍酸洗設備における脱スケール方法を説明する概念図である。以下に、図2を基に本発明のチタン板の脱スケール方法を詳細に説明する。図2において、符号5aおよび5bはチタン板用温度計、符号6は冷却装置、符号7はソルトバス用温度計であり、他の符号は図1で説明したのと同じである。 【0026】焼鈍装置8により焼鈍されたチタン板1は、浸漬用ロール4によりパスラインを変更されてソルトバス2に浸漬され、焼鈍時に発生するチタン板1のスケールの大部分が除去される。次いでチタン板1は、酸洗装置9で酸洗されて美麗な表面に仕上げられる。 【0027】ソルトバス2の組成は公知のものでよく、特に限定するものではないが、効率よく脱スケールをおこなわせるために、質量%で、NaOHを50%以上、70%以下、NaNO3 を5%以上、35%以下、NaClを1%以上、10%以下、Na2 CO3 を1%以上、10%以下、残部が不可避的不純物からなるアルカリ性溶融塩浴を使用するのが好ましい。 【0028】ソルトバス温度が400℃に満たない場合には脱スケール能率が悪いために浸漬時間を長くする必要があり、600℃を超えると、スパークが発生した場合に浴中で生じる水素ガスに着火してチタン板が燃焼し、板破断や火災の原因となるおそれがある。従ってソルトバス温度は、特に限定するものではないが、400℃以上、600℃以下とするのが好ましい。ソルトバス温度Tはソルトバス用温度計7で測定し、所望の温度が保たれるようにヒータ3の作動を調整すればよい。 【0029】浸漬用ロール4は、公知の浸漬深さ調整装置(図示せず)に連結しており、チタン板1の浸漬時間を任意に調節できるようになっている。浸漬用ロール4は、従来から使用されている耐熱性、耐食性に優れた鋳鉄製のロール、あるいは耐摩耗性を向上させるためにその表面にNiめっきなどを施したロールなどを用いるのがよい。 【0030】焼鈍したチタン板1は、ソルトバス温度T(℃)と浸漬時間t(秒)が式(4)で表される関係を満足するように、ソルトバス温度および/または浸漬時間を調整してソルトバスに浸漬する。 【0031】式(4)の定数a1 、a2 およびcは、代表的な焼鈍条件で焼鈍したチタン板を代表的な組成のソルトバスによる脱スケール実験と酸洗実験をおこない、スパーク発生限界と酸洗許容スケール厚さ限界とを求めて、実験的に求めるのが簡便で確実性に富む方法である。 【0032】本発明者らが通常の処理条件、すなわち、チタン板の焼鈍条件が、焼鈍温度:700℃以上、900℃以下、均熱時間:2分以上、30分以下、焼鈍雰囲気:大気中、もしくは窒素ガスやアルゴンガスを主成分とする不活性ガス、であり、ソルトバス浸漬条件が、ソルトバス温度:400℃以上、600℃以下、浸漬時間:1秒以上、60秒以下の条件下で適用できる上記式(4)における定数を求めた結果、a1 は−6.9、定数a2 は−7.8、定数cは5200であった。従って上記条件においては、式(4)として式(5)を用いるのがよい。 【0033】 【数1】
図2において、チタン板1は、焼鈍温度、板厚、ライン速度などの条件に応じた様々な温度で焼鈍装置8から送給されるが、ソルトバス2への浸入温度をが変動すると脱スケール性が変動する。これを避けるために、ソルトバスに浸漬する前に、チタン板のソルトバスへの浸入温度を制御し、温度変動を抑制するのがよい。 【0034】ソルトバスへのチタン板の浸入温度が50℃に満たない場合にはチタン板の昇温に過大な時間を要する。また、300℃を超えると、スケールが部分的に薄い部位などで脱スケールが速く進行し、スパークが発生するおそれが増す。従って、チタン板の浸入温度は、50℃以上、300℃以下に調整するのが好ましい。さらに、ソルトバス中でのチタン板の脱スケール性を一定に保つには、チタン板の浸入温度の変動を±20℃以下とするのがよい。 【0035】チタン板の温度調整方法は公知の方法でよいが、例えば、温度制御機能を備えた冷却装置6を焼鈍装置8とソルトバス2の間に設け、チタン板の温度を温度計(5a、5b)などにより計測し、その結果を冷却装置6の制御部(図示せず)に電送して、チタン板が所望の温度になるように冷却制御するなどの方法を用いればよい。 【0036】測温方式は任意であり、接触式温度計、放射温度計などを用いればよいが、チタン板表面へのスリ疵等の発生を防止するため放射式温度計が好ましい。冷却装置6の冷却方式はロール冷却方式や空冷方式等公知のものでよい。 【0037】以上述べたように、通常の焼鈍条件で焼鈍したチタン板を上記化学組成のアルカリ性溶融塩を用いて脱スケールする場合には、ソルトバス温度、および、浸漬時間が式(5)を満足する範囲に決定し、それに従ってソルトバスに浸漬すれば、後工程の酸洗工程に過大な負荷がかからず、スパークの発生がない安定した脱スケール処理をおこなうことができる。チタン板のソルトバスへの浸入温度を比較的低温度にし、さらにはその温度変動を小さく抑制すれば、さらに安定した処理をおこなうことができる。 【0038】図3は、式(5)で表されるtとTの関係を示す線図を、後ほど述べる本発明の実施例に係る結果と共に示したグラフである。図3で曲線Aはスパークの発生を抑制できる限界を表し、曲線Bは酸洗工程の能率を阻害しない限界を表す。曲線AとBで囲まれる範囲が好適な操業範囲である。 【0039】ソルトバス温度と浸漬時間は、いずれかを単独で調整してもよいし、これらを組み合わせて調整してもよい。調整方法は特に限定するものではないが、ソルトバス温度はソルトバス用ヒータ9からの入熱量を調整するのがよい。 【0040】ソルトバスの熱容量が大きく、短時間でソルトバス温度Tを調整するのが困難な場合には、浸漬時間を調整するのが容易である。浸漬時間の調整は、ライン速度の変更でも可能であるが、浸漬用ロールの押し込み深さを変更する方法が容易である。通常はソルトバスへの入熱量の調整と浸漬用ロールによるチタン板のソルトバス中への浸漬位置調整とを適宜組み合わせておこなうのが好適である。 【0041】上記以外は公知の条件でソルトバスによる脱スケール処理をおこなえばよい。本発明の方法によれば、ソルトバスに浸漬するチタン板の温度条件が安定しているので、浸漬用ロールの昇降回数が極めて僅かでよく、パスライン変化も少なく、スラッジの巻き上げによる押込疵の発生もないため、良好な製品品質の確保および歩留の向上が可能である。 【0042】 【実施例】(実施例1)化学組成がJIS−H4600に規定される純チタン1種相当で、厚さが1.2mm、幅が900mmの冷間圧延したチタン板を、図2に記載の連続式焼鈍酸洗装置の焼鈍装置に送給し、LPG燃焼雰囲気中で750℃で30秒間保持する焼鈍を施した。ライン速度は10mpmとした。冷却装置6としては公知のロール冷却方式のものである3本の冷却ロール10を供え、中央の冷却ロールの上下方向位置を調整して冷却能力を制御するものである。5aおよび5bは、幅方向の温度測定が可能な放射温度計であり、その測温結果を内部水冷式のロール冷却装置にフィードフォワードし、冷却ロールへの巻き付け角を制御する事でチタン板の浸入温度を200℃±3℃に調整した。一部のものに関しては浸入温度を300℃±3℃または400℃±3℃とした場合、および温度変動が大きい場合についても評価した。 【0043】使用したソルトバスの化学組成は、質量%で、NaOH:60%、NaNO3:10%、NaCl:5%、Na2CO35%、残部が不可避的不純物であった。ソルトバス温度はヒータ3(電気ヒータ)により460℃、530℃または580℃に調整した。浸漬用ロール4は直径が800mmの鋳鉄製ロールを使用した。チタン板の浸漬時間は浸漬用ロールの上下方向の位置の調整により変更した。 【0044】ソルトバス出側でチタン板表面を目視観察し、スパーク疵発生状況と脱スケール状況を目視観察し、スパーク疵が防止できる限界条件と良好な脱スケール表面が得られる限界条件を下記の基準で確認した。 スパーク疵発生状況; ◎:スパーク疵無し、○:軽微(酸洗後に消滅)、×:級外。 脱スケール状況; ◎:良好、○:スケールやや多いが酸洗への悪影響無し、×:スケール残りが多く、不可。 【0045】表1にソルトバス条件とソルトバス後の表面観察結果を示す。 【0046】 【表1】
表1からわかるように、ソルトバス温度(T)と浸漬時間(t)が式(5)を満足する条件であった場合には、スパークの発生は見られず、良好な表面品質のチタン板を得ることができた。lntが(5200/T)−6.9を超えた試番4、8、12および13ではスパーク疵が発生し、lntが(5200/T)−7.8に満たなかった試番1、5および9ではスケール残りが著しかった。温度変動が大きかった試番3および7では、軽微なスパーク疵、あるいはやや多いスケール残りが生じたが、操業性や製品品質への悪影響はなかった。 【0047】 【発明の効果】本発明の方法によれば、チタン板の脱スケール工程におけるソルトバス処理において、スパーク疵のない安定した脱スケールが可能であり、しかも次工程である酸洗工程にも負荷をかけることはなく、十分にスケールを除去うることができる。従ってスパーク疵や光沢状のムラのない良好な表面品質のチタン板を安定して製造できる。また、本発明のチタン板の脱スケール方法は、ソルトバス温度とチタン板の浸漬時間の制御により容易におこなうことができるので、極めて経済性に優れる方法である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002118 【氏名又は名称】住友金属工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081352 【弁理士】 【氏名又は名称】広瀬 章一
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| 【公開番号】 |
特開2002−30474(P2002−30474A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月31日(2002.1.31) |
| 【出願番号】 |
特願2000−214832(P2000−214832) |
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