| 【発明の名称】 |
転炉羽口開口方法および装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】乃田 晃次
【氏名】越智 武
【氏名】古井 伸幸
【氏名】山下 明
【氏名】下川 公博
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】転炉1の羽口2並び方向に沿って移動可能な台車10に、羽口に挿入可能な棒状の治具5、治具5に回転力を付与する第1駆動部11、治具5を前進または後退させる第2駆動部12、治具5を上下方向の弾性変位可能に支持する弾力座13、治具5が所定位置を通過したことを検出するセンサ14、該センサの検出信号に応じて治具の前進あるいはさらに回転速さを低速側に変更する速さ制御部15を設けた装置を用いて羽口を開口する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 銅製錬用転炉の吹錬中または造銅期終了後に、前記転炉の羽口に棒状の治具を挿入し該治具に打撃力、回転力の一方または両方を付与して前記羽口の閉塞部を打撃および/または切削することにより、前記羽口を開口する転炉羽口開口方法において、前記羽口の外端部内面をラッパ形状としたことを特徴とする転炉羽口開口方法。 【請求項2】 前記治具を上下方向の弾性変位可能に支持することを特徴とする請求項1記載の転炉羽口開口方法。 【請求項3】 銅製錬用転炉の造銅期終了後に、前記転炉の羽口に棒状の治具を挿入し該治具に回転力を付与して前記羽口の閉塞部を切削することにより、前記羽口を開口する転炉羽口開口方法において、前記治具が所定位置を通過したことを検出し、該検出信号に応じて前記治具の挿入速さあるいはさらに回転速さを減速することを特徴とする転炉羽口開口方法。 【請求項4】 前記治具が所定位置を通過したことに代えて、前記治具に付与される回転力が所定値以上となったこととした請求項3記載の転炉羽口開口方法。 【請求項5】 銅製錬用転炉の羽口の並び方向に沿って移動可能な台車に、前記羽口に挿入可能な棒状の治具と、該治具に打撃力および/または回転力を付与する第1駆動部と、前記治具を前進または後退させる第2駆動部とを設けた転炉羽口開口装置において、さらに、前記治具を上下方向の弾性変位可能に支持する弾力座を設けたことを特徴とする転炉羽口開口装置。 【請求項6】 銅製錬用転炉の羽口の並び方向に沿って移動可能な台車に、前記羽口に挿入可能な棒状の治具と、該治具に回転力を付与する第1駆動部と、前記治具を前進または後退させる第2駆動部と、あるいはさらに前記治具を上下方向の弾性変位可能に支持する弾力座を設けた転炉羽口開口装置において、さらに、前記治具が所定位置を通過したことを検出するセンサと、該センサの検出信号に応じて前記治具の前進速さあるいはさらに回転速さを低速側に変更する速さ制御部とを設けたことを特徴とする転炉羽口開口装置。 【請求項7】 前記治具が所定位置を通過したことを検出するセンサに代えて、前記治具に付与される回転力が所定値以上になったことを検出するセンサとした請求項6記載の転炉羽口開口装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、銅やニッケルのマット等を吹錬するために用いられる転炉の羽口に付着する通風障害物を除去し、同羽口を開口するための転炉羽口開口方法および装置に関する。 【0002】 【従来の技術】銅やニッケルのマット等の吹錬には,一般にピアス・スミス型転炉と称される横置円筒型の転炉が用いられる。この種の転炉(横型転炉)では、その側壁に一列に設けた数十個の羽口から炉内の溶体に圧風を吹き込んで、鉄や硫黄を酸化させて吹錬が行われる。この転炉の操業においては、吹錬初期の鉄分をかん(別名:からみまたはスラグ)中に除去する造かん期と,該造かん期の最終製品であるかわ(別名:マット)から粗銅を得る造銅期とがあるが、その間に羽口からの送風で凝固点未満に冷やされた羽口出側付近の溶体が羽口の内端部に銅や鉄およびこれらの酸化物を主成分とする付着物を形成し通風を阻害するようになるため、適宜前記付着物を除去する必要がある。 【0003】この付着物の除去作業は、通常、メカニカルパンチングと呼ばれる方法で行われている。この方法では、直径が羽口径よりわずかに小さい複数の打開棒を単設あるいは並設した打開治具を羽口並び方向に沿って移動可能な台車に設置してなるメカニカルパンチャーと呼ばれる装置を用い、前記台車を順次移動させて、打開棒を羽口内の付着物に打ち付けて、その衝撃により羽口を開口する。 【0004】しかし、前記メカニカルパンチングでは、打開棒が付着物に当たるときの衝撃により羽口煉瓦が損傷する場合が多く、羽口煉瓦の寿命に悪影響を及ぼすという問題がある。特に、造銅期終了後は、吹錬中よりも大きな塊となってより強く固着している付着物を、次サイクルの操業に備えて完全に除去する必要があり、したがって、メカニカルパンチングによる衝撃も吹錬中の場合よりも大きく、その衝撃による羽口煉瓦の損傷程度、ひいては転炉の寿命への悪影響も大きいから、造銅期終了後の羽口開口作業にメカニカルパンチングを適用するのは得策ではない。 【0005】この問題を解決する手段として、横型転炉の造銅期終了後では、羽口開口治具に回転力あるいはさらに打撃力を付与して羽口付着物を切削しあるいはさらに打撃することにより羽口開口を行うという方法が提案されている(特開平9−13129 号公報)。この方法によれば、打撃力の一部または全部が、付着物衝撃の比較的軽度な回転力で置き換わるから、羽口煉瓦の損傷程度が軽減し、転炉寿命が延長する。 【0006】また、この方法では、横型転炉の炉壁に設けられた羽口に沿って移動可能な台車に、往復運動と回転運動が可能な羽口開口治具(ドリル棒と称する)と、該治具に回転力あるいはさらに打撃力を付与するための駆動部を設けてなる羽口開口装置(ドリル装置と称する)が使用される。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】横型転炉の羽口は横一列に並べて配設されるのが建前であるが、実際の転炉の羽口では上下方向の位置に多少の不揃いがあって、羽口によっては、前記メカニカルパンチャーの打開棒や前記ドリル装置のドリル棒が穴にうまく挿入されずに羽口入側の煉瓦に衝突することがあり、そのため、打開棒やドリル棒の位置や角度を何度か再調整する必要があり、羽口開口作業の能率が上がらないという問題があった。 【0008】また、前記特開平9−13129 号公報のドリル装置では、駆動部として削岩機の駆動部を流用した例が示されているが、通常の削岩機の駆動部を用いた場合、高〜中速前進モードで付着物を押すとそれが周囲の羽口煉瓦を随伴して剥落しやすくなるため、付着物を押しているときは低速前進モードで運転する必要がある。一方、前記駆動部は人手操作で変速されうるが、ドリル棒が羽口内で前進している最中に人手操作で高〜中速から低速へと変速するというやり方では、そのタイミングが遅れて付着物を押しすぎ、該付着物との随伴剥落による羽口煉瓦の欠損につながる危険性が高い。そのため、ドリル棒の羽口挿入前から一貫して低速前進モードで運転せざるを得ず、羽口開口作業の能率が上がらないという問題があった。 【0009】前記問題に鑑み、本発明は、打開棒やドリル棒の位置や角度の再調整を不要とし、また、羽口内で前進中のドリル棒を羽口煉瓦欠損が生じないタイミングで変速可能とした転炉羽口開口方法および装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決した本発明は、以下のとおりである。 (1)銅製錬用転炉の吹錬中または造銅期終了後に、前記転炉の羽口に棒状の治具を挿入し該治具に打撃力、回転力の一方または両方を付与して前記羽口の閉塞部を打撃および/または切削することにより、前記羽口を開口する転炉羽口開口方法において、前記羽口の外端部内面をラッパ形状としたことを特徴とする転炉羽口開口方法。 【0011】(2)前記治具を上下方向の弾性変位可能に支持することを特徴とする(1)記載の転炉羽口開口方法。 (3)銅製錬用転炉の造銅期終了後に、前記転炉の羽口に棒状の治具を挿入し該治具に回転力を付与して前記羽口の閉塞部を切削することにより、前記羽口を開口する転炉羽口開口方法において、前記治具が所定位置を通過したことを検出し、該検出信号に応じて前記治具の挿入速さあるいはさらに回転速さを減速することを特徴とする転炉羽口開口方法。 【0012】(4)前記治具が所定位置を通過したことに代えて、前記治具に付与される回転力が所定値以上となったこととした(3)記載の転炉羽口開口方法。 (5)銅製錬用転炉の羽口の並び方向に沿って移動可能な台車に、前記羽口に挿入可能な棒状の治具と、該治具に打撃力および/または回転力を付与する第1駆動部と、前記治具を前進または後退させる第2駆動部とを設けた転炉羽口開口装置において、さらに、前記治具を上下方向の弾性変位可能に支持する弾力座を設けたことを特徴とする転炉羽口開口装置(方法(2)用装置)。 【0013】(6)銅製錬用転炉の羽口の並び方向に沿って移動可能な台車に、前記羽口に挿入可能な棒状の治具と、該治具に回転力を付与する第1駆動部と、前記治具を前進または後退させる第2駆動部と、あるいはさらに前記治具を上下方向の弾性変位可能に支持する弾力座を設けた転炉羽口開口装置において、さらに、前記治具が所定位置を通過したことを検出するセンサと、該センサの検出信号に応じて前記治具の前進速さあるいはさらに回転速さを低速側に変更する速さ制御部とを設けたことを特徴とする転炉羽口開口装置(方法(3)用装置)。 【0014】(7)前記治具が所定位置を通過したことを検出するセンサに代えて、前記治具に付与される回転力が所定値以上になったことを検出するセンサとした(6)記載の転炉羽口開口装置(方法(4)用装置)。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明の方法(1)では、転炉1の羽口2に棒状の治具5を挿入し該治具5に打撃力、回転力の一方または両方を付与して羽口2の閉塞部(付着物)4を打撃および/または切削することにより、羽口2を開口する転炉羽口開口方法において、羽口2の外端部内面をラッパ形状とした(図1)。これにより、治具5はその先端が羽口2の中心から多少ずれていてもラッパ形状に沿って円滑に羽口内に誘導されるようになり、羽口外側への衝撃が軽減されて煉瓦3の寿命が延びる。 【0016】本発明の方法(2)では、方法(1)において、治具5を上下方向の弾性変位20可能に支持するようにした(図1)から、治具5は羽口2内面形状に沿って高さ位置と角度を弾力的に変えることができ、治具5による羽口2内壁へのこじりが軽減されて煉瓦3の寿命がさらに延びる。方法(2)の実施には、本発明の装置(5)が好ましく用いうる。装置(5)は、転炉1の羽口2の並び方向に沿って移動可能な台車10に、羽口2に挿入可能な棒状の治具5と、治具5に打撃力および/または回転力を付与する第1駆動部6と、治具5を前進(または後退)21させる第2駆動部7とを設け、さらに、治具5を上下方向の弾性変位20可能に支持する弾力座9を設けて構成される(例:図2)。 【0017】治具5には打開棒またはドリル棒が好ましく用いうる。第1駆動部6、 第2駆動部7にはエアシリンダまたはエアモータが好ましく用いうる。弾力座9にはバネまたはエアシリンダが好ましく用いうる。図2の例では、第1駆動部6は台座8上を摺動可能であり、同台座8に固設された第2駆動部7によって、治具5とともに前進・後退運動を付勢される。台座8は弾力座9を介して台車10で支持され、芯ずれした場合における外力に応じて弾力的に高さ位置と角度を変えうるから、台座8上の治具5も外力に応じて弾力的に高さ方向の位置と角度を変えうる。 【0018】なお、第1駆動部6が治具5に回転力を付与するものである場合、治具5にスクリュー雄ねじを設け、第2駆動部7に前記雄ねじに螺合する雌ねじを設けて、前記回転力を治具5と第1駆動部6との前進・後退の駆動力として活用し、第2駆動部7の動力源を省略することもできる。方法(1)および(2)では、羽口開口手段が打撃によるもの(例:メカニカルパンチャー、治具は打開棒)と回転切削によるもの(例:削岩機、治具はドリル棒)のいずれであってもよく、また、開口作業の時期は吹錬中と造銅期終了後のいずれであってもよい。 【0019】一方、本発明の方法(3)、(4)は、羽口2内端側の付着物4がより大きな塊となってより強く煉瓦3に固着したものとなっている造銅期終了後に行うものとする。ここでの羽口開口手段は、打撃によるもの(例:メカニカルパンチャー)では煉瓦3の欠損を誘発するため、回転切削によるもの(例:削岩機、治具はドリル棒)に限られる。 【0020】そして、方法(3)では、治具5が所定位置を通過したことを検出し、該検出信号に応じて治具5の挿入速さあるいはさらに回転速さを減速するようにした。これによれば、前記所定位置を、治具5先端の付着物4接触開始が起こると推定される位置(前もって実測等で決定可能)としておくことにより、治具5で切削中の付着物4から煉瓦3に伝わる衝撃が軽減され、羽口2内端側の煉瓦3欠損の発生が防止される。 【0021】また、方法(4)では、治具5に付与される回転力が所定値以上となったことを検出し、該検出信号に応じて治具5の挿入速さあるいはさらに回転速さを減速するようにした。これによれば、前記所定値を、治具5先端の付着物4接触開始から立ち上がり始める回転力(トルク)の該立ち上り途上の適当な値(前もって実測等で決定可能)としておくことにより、治具5で切削中の付着物4から煉瓦3に伝わる衝撃が軽減され、羽口2内端側の煉瓦3欠損の発生が防止される。 【0022】方法(3)の実施には本発明の装置(6)が好ましく用いうる。この装置(6)は、台車10に、前記棒状の治具5と、治具5に回転力を付与する第1駆動部11と、治具5を前進(または後退)21させる第2駆動部12と、あるいはさらに前記と同機能の弾力座13(これは適宜省略可能)とを設けた転炉羽口開口装置において、さらに、治具5が所定位置を通過したことを検出するセンサ14と、該センサ14の検出信号に応じて治具5前進速さおよび回転速さを低速側に変更する速さ制御部15とを設けたもの(例:図3)である。なお、本発明では前進速さだけを変更するようにしてもよいが、 この例のように回転速さも同時に変更する方が、羽口煉瓦への衝撃がより緩和されて好ましい。また、ここでのセンサは、例えば近接センサが好ましく用いうる。 【0023】図3の例では、センサ14として近接センサの1種であるリミットスイッチを用い、第1駆動部11に配設したドグ16がリミットスイッチ14を叩くと通過検出信号が速さ制御部15に伝わるようにした。速さ制御部15は、エアモータからなる第1、第2駆動部11、12へのエア入力流路にそれぞれ複数の電磁弁を並列配置し、これら電磁弁を前記通過検出信号に応じてオンオフさせて、エアモータ11、12へのエア入力流量を低流量側に切り替えるように構成した。 【0024】なお、弾性座13は、治具5を支持する台座8を台車10上に配設した2つのスライドブロック19の回転アーム18を介して回動可能に支持し、2つのスライドブロック19をそれぞれエアシリンダ17で水平方向の弾性変位可能に支持して構成した。この弾性座13では、エアシリンダ17のストロークを操作することで、羽口挿入前の治具5の上下方向の位置及び角度を調整できる。 【0025】また、方法(4)の実施には本発明の装置(7)が好ましく用いうる。この装置(7)は、装置(6)において、治具が所定位置を通過したことを検出するセンサ14に代えて、治具5に付与される回転力が所定値以上になったことを検出するセンサ(図示省略)としたものである。装置(7)のセンサとしては、トルクセンサとコンパレータとを組み合わせたものが好ましく用いうる。 【0026】なお、装置(5)〜(7)のいずれも、台車の運行、第1、 第2駆動部の駆動動作などはすべて操作盤からの遠隔操作で制御することができる。また、本発明では、造銅期終了後の羽口開口作業は、炉内の銅湯(粗銅)をレードルに排出後30分以内に終えることが好ましい。というのは、例えば図4に示すように、造銅期終了後30分経過するまでは炉内温度がまだ550 ℃程度以上と高く、この高温域では付着物が未硬化の軟粘質で羽口煉瓦から剥がれやすくなっているので、羽口煉瓦の損傷がより少なくなる。なお、図4には造銅期終了後に羽口から熱電対を挿入して付着物付近の炉内温度を測定した例を示した。 【0027】また、高温で軟粘質の付着物を切削する場合、例えば図5に示すように、ドリル棒22として先端部に複数のエア噴出口23を有するものを、該エア噴出口23からエアを噴出させながら用いると、噴出したエアにより研削屑が炉内に吹き飛ばされ、かつ、軟粘質付着物との摩擦発熱によるドリル棒22先端部(刃先)の過剰な温度上昇も防止できて、開口作業がより効率よく行えるので好ましい。 【0028】 【実施例】[方法A]図3に示した転炉羽口開口装置を用いて穴径(平行穴径)50mm×穴深さ400 mmの羽口60本を有する銅製錬用横型転炉(処理能力230 ton /サイクル)において、羽口煉瓦を取り替えた後、1サイクルの製錬を行って、羽口の開口が困難になった状態で、粗銅を排出した後マットを挿入するまでの間に、図3に示した装置(治具はドリル棒)を用いて羽口開口作業を行った。この羽口開口作業は粗銅排出時点から5分経過後に開始した。ドリル棒は図5に示したものをエア噴出させながら使用した。羽口の入側穴形状は図1に示したようなラッパ形状とし、傾斜穴深さ100 mm、入口穴径60mmとした。 【0029】第1、 第2駆動部のエアモータにはそれぞれ、並列配置した2個の電磁弁を介してエアを供給するようにした。この装置の遠隔操作による羽口開口作業工程は以下のとおりである。なお、 この作業は羽口1本ずつに対し順次台車を停止させて行われる。 (治具挿入工程) (1) 治具の回転及び前進の起動後、所定位置に配置した近接スイッチにより第1駆動部に設置したドグ(SS製)が検出される。 【0030】(2) その時、第2駆動部の2個の電磁弁のうち1個が閉じ、エア量が約1/2 に減少する(3.3 m3/min→1.6 m3/min)。これにより第2駆動部のエアモータ回転数が減少し(1790rpm →890rpm)、挿入速さが減速される(0.52m/s →0.26m/s)。 (3) また、同時に第1の駆動部の2個の電磁弁のうち1個が閉じ、エア量が約1/2 に減少する(16.5m3/min→8.3m3/min )。これにより第1駆動部のエアモータ回転数(=治具回転数)が減少する(360rpm→180rpm)。これに伴い、トルクも減少する(300 N・m→150 N・m)。 【0031】(治具引き抜き工程) (4) エア方向切替電磁弁によりエア流の向きを逆にし、第2駆動部の電磁弁2個を全開にしてエアモータを逆回転させ、治具をフルスピード(前記0.52m/s )で引き抜く。この結果、全羽口の開口に要した時間は約15分であり、また、煉瓦残寸測定の結果から、各羽口及びその周囲の付着物は十分に除去され、かつ羽口煉瓦の欠損はほとんどないことが確認された。また、どの羽口に対しても治具先端は、羽口入口周囲の煉瓦に衝突することなく、羽口穴に円滑に入っていった。 【0032】[方法B]方法A同様の状態の転炉羽口に対し、図3の装置から近接スイッチを外したものを用いて、挿入前から開口完了までをフルスピード(前記0.52m/s )として羽口開口作業を行った。その結果、全羽口の開口に要した時間は約10分と短かったが、煉瓦残寸測定の結果から、大多数(全数の約60%)の羽口において付着物の除去残りや羽口煉瓦の顕著な欠損が確認された。 【0033】[方法C]方法A同様の状態の転炉羽口に対し、図3の装置から近接スイッチを外したものを用いて、挿入前から開口完了までを低速(前記0.26m/s および180rpm)として羽口開口作業を行った。その結果、全羽口開口作業に約25分の長時間を要し、作業開始から約15分(粗銅排出から約30分)経過するまでに開口された羽口では付着物の除去残りや羽口煉瓦の欠損が認められなかったが、それ以後の約10分間で開口された羽口では、炉内温度が下がりすぎ、羽口煉瓦の欠損が少なからず認められた。 【0034】上記方法A,B,Cの各々で転炉の羽口開口作業を繰り返し、羽口煉瓦の欠損(羽口煉瓦長さの減少)挙動を調べた結果を図6に示す。この転炉では羽口煉瓦長さは炉修工事直後で50cmであり、反復操業の過程で漸減して管理目標の10cmに達すると再度炉修工事が行われる。転炉寿命はある炉修工事からその次の炉修工事までの転炉操業回数で表される。図6より、治具の羽口挿入途中で挿入速さを高速から低速に切替える方法Aでは羽口煉瓦の欠損が最も軽微となり、転炉寿命は450 サイクル以上と最長である。また、治具の挿入速さを高速一辺倒とする方法Bでは付着物が強打されて羽口煉瓦の欠損が最も著しく、転炉寿命は150 サイクル程度と最短である。また、治具の挿入速さを低速一辺倒とする方法Cでは炉温降下に伴う付着物の固着強度増大により羽口煉瓦の欠損は方法Aと方法Bの中間程度となり、転炉寿命は300 サイクル程度である。すなわち、転炉寿命の上からは方法Aが最も有利である。 【0035】 【発明の効果】本発明によれば、転炉羽口開口作業において、羽口開口治具の位置や角度を羽口ごとに再調整しなおす必要がなくなり、また、羽口煉瓦の損傷を伴わずに能率よく作業できるようになり、転炉寿命が向上するという優れた効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006183 【氏名又は名称】三井金属鉱業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年6月14日(2001.6.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099531 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 英一
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| 【公開番号】 |
特開2002−371326(P2002−371326A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月26日(2002.12.26) |
| 【出願番号】 |
特願2001−179436(P2001−179436) |
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