| 【発明の名称】 |
化学組成を調整した焼結鉱を使用する高炉操業方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 一良
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| 【要約】 |
【課題】微粉炭多量吹込み時に、焼結鉱で形成される融着帯の通気性、還元性を確保し、炉周辺部のO/Cを上昇させ、この領域の還元効率を向上させることにより、高炉の燃料比低減、生産性向上を達成する。
【解決手段】焼結鉱の塩基度(CaO/SiO2)を1.4〜1.9、SiO2を3.5〜5.5質量%、Al2O3を1.5〜2.3質量%、かつMgOを0.2〜1.5質量%と適正な範囲に維持する。また、焼結鉱のCaO/SiO2の範囲を拡張し、焼結鉱の一部を塊状鉄鉱石および/または塊状副原料で置き換え、焼結鉱と塊状鉄鉱石および/または塊状副原料の平均組成におけるCaO/SiO2,SiO2,Al2O3,MgOを適正な範囲に維持する。さらに、羽口部から粉状鉄鉱石および/または粉状副原料を吹込む。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高炉羽口部から微粉炭を吹込むとともに、焼結鉱を含む鉄原料および炭材を高炉炉頂部から装入する方法において、高炉炉頂部から装入する焼結鉱の化学組成は、塩基度(CaO/SiO2)を1.4〜1.9、SiO2を3.5〜5.5質量%、Al2O3を1.5〜2.3質量%、かつMgOを0.2〜1.5質量%とすることを特徴とする化学組成を調整した焼結鉱を使用する高炉操業方法。 【請求項2】 高炉羽口部から微粉炭を吹込むとともに、焼結鉱を含む鉄原料および炭材を高炉炉頂部から装入する方法において、高炉炉頂部からは焼結鉱と塊状鉄鉱石および/または塊状副原料をあらかじめ混合して装入し、前記焼結鉱の化学組成は、塩基度(CaO/SiO2)を1.4〜2.2、SiO2を3.5〜5.5質量%、Al2O3を1.5〜2.3質量%、かつMgOを0.2〜1.5質量%とし、焼結鉱の5.0〜25.0質量%を塊状鉄鉱石で置き換え、および/または焼結鉱の0.2〜2.0質量%を塊状副原料で置き換え、焼結鉱と塊状鉄鉱石および/または塊状副原料を混合した後の平均化学組成を、塩基度(CaO/SiO2)を1.4〜1.9、SiO2を3.5〜5.5質量%、Al2O3を1.5〜2.3質量%、かつMgOを0.2〜1.5質量%となるように調整することを特徴とする化学組成を調整した焼結鉱を使用する高炉操業方法。 【請求項3】 高炉羽口部から粒径5.0mm未満の粉状鉄鉱石および/または粉状副原料を吹込むことを特徴とする請求項1又は2記載の化学組成を調整した焼結鉱を使用する高炉操業方法。 【請求項4】 高炉羽口部から粒径5.0mm未満の粉状鉄鉱石を、あらかじめ40〜90%に予備還元して吹込むことを特徴とする請求項3記載の化学組成を調整した焼結鉱を使用する高炉操業方法。 【請求項5】 高炉羽口部から粒径5.0mm未満の粉状鉄鉱石および/または粉状副原料を、あらかじめ微粉炭と混合して吹込むか、あるいは同じ羽口から別々に吹込むことを特徴とする、請求項3又は4記載の化学組成を調整した焼結鉱を使用する高炉操業方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、炉頂から装入される鉄鉱石の大部分を占める焼結鉱の化学組成を調整することにより、燃料比を低減させ、生産性を向上させた高炉操業方法に関する。 【0002】 【従来の技術】高炉操業にあっては、コ−クス代替として、安価で燃焼性がよく発熱量の高い燃料(微粉炭、石油、重油、ナフサ等)を羽口部より吹込み、溶銑製造コスト低減、生産性向上をはかってきており、特公昭40−23763号公報にその技術が開示されている。とくに直近では価格の点から微粉炭吹込みが主流となっており、燃料比低減(コスト低減),生産性向上に大きく寄与している。 【0003】このようにして吹込まれた微粉炭は高炉内で一部のコ−クスの代りに燃焼し、その燃焼性の良さと高い発熱量のために、高温で多量の還元ガスを生成し効率的な還元反応を行う。したがって炉頂より装入された鉄鉱石はすばやく金属状態に還元されるとともに、溶融して高温の溶銑となり、高炉の炉熱が高く生産性が向上する。 【0004】従来の高炉操業において、炉頂から装入される鉄鉱石のうち、焼結鉱の占める割合は通常60〜90%と非常に高く、焼結鉱の被還元性等の性状により、高炉の還元効率がほぼ決定される。したがって焼結鉱の被還元性等の性状改善は、高炉の燃料比低減、生産性向上にとって非常に重要である。 【0005】一方微粉炭吹込み、とくに100kg/トン以上の多量吹込みにより、高炉の加熱還元効率の指標である熱流比(ガスの熱容量に対する固体の熱容量の比)が低下するため、加熱還元、とくに炉周辺部における加熱還元に余裕が生じる。したがって炉周辺部に装入する鉄鉱石とコ−クスの比率(O/Cと称する)を高くして、この領域の還元効率を向上させることが行われている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、炉周辺部に装入された鉄鉱石は、高炉羽口部のコ−クス旋回燃焼領域(レ−スウェイと称する)で生成した高温還元ガスとの間で反応伝熱が行われ、鉄鉱石の軟化融着によって融着帯を形成する(炉周辺部に形成するものを根と称する)。この根は、通常の高炉操業においては、炉下部炉周辺部に安定して存在し、位置と厚みに変動のないことが望ましい。また根の通気性が良好で結果として還元性が良好であることが望ましい。 【0007】しかるに微粉炭を多量に吹込んで炉周辺部のO/Cが非常に高くなった場合は、鉄鉱石の層厚が厚くなるので、焼結鉱が高炉内を降下するときの加熱還元が遅れ、残留したFeOとシリカ(SiO2)が結合してできる低融点化合物にアルミナ(Al2O3),マグネシァ(MgO)が溶け込む。この融液中にさらにFeO が溶け込み融液の量が増加するため、還元ガスの浸透が悪く(根の通気性が悪く),還元遅れがさらに助長される。このため、炉周辺部のO/Cを低下させるアクションを実施せざるを得ない。 【0008】このように焼結鉱の還元遅れが生じる理由は、焼結鉱中の脈石成分であるSiO2,Al2O3,MgO、カルシァ(CaO)の組成が適正化されていないことによる。これに還元遅れの結果多量に残留したFeOが加わり、上述した融液生成量の増加を招く。焼結鉱中の脈石成分のうち,CaOは焼結鉱の強度、被還元性を改善すべく塩基度(CaO/SiO2)を確保するために必要であり,Al2O3は少ないほどよいが,Al2O3の低い鉄鉱石は高価であるためむやみに低減できない。またSiO2,MgOは焼結鉱の強度、還元粉化性を確保するために必要であり、これらの脈石成分を適正にすることがなかなか困難であった。 【0009】また高炉の出銑口から流出するスラグ中のAl2O3,MgOをある定められた範囲に調整し、スラグの流動性、脱硫能を確保するためにも焼結鉱中のSiO2,MgOは必要であった。 【0010】よって微粉炭を多量に吹込んで炉周辺部のO/Cが非常に高くなった場合は、焼結鉱の還元遅れが生じ上述した不利な現象を招くので、炉周辺部のO/Cを上昇させることができず、その結果炉周辺部のガス量が増加し、炉体放散熱が増大し、燃料比が増加するとともに、装入物降下異常が発生し、生産性が低下するため、微粉炭多量吹込みによって生じる、炉周辺部における加熱還元の余裕を有効に利用できず、微粉炭吹込み量にも限界があった。ここでいう炉周辺部とは、炉壁から炉口径の15%の距離までの領域を示す。 【0011】そこで本発明は、焼結鉱の化学組成を適正化して、融着帯の根の通気性、還元性を良好に維持することにより、微粉炭多量吹込み時に炉周辺部のO/Cを上昇させ、この領域の還元効率を向上させることにより、高炉の燃料比低減、生産性向上を安定的に行うことを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明の化学組成を調整した焼結鉱を使用する高炉操業方法は、その目的を達成するために、高炉羽口部から微粉炭を吹込むとともに、焼結鉱を含む鉄原料および炭材を高炉炉頂部から装入する方法において、高炉炉頂部から装入する焼結鉱の化学組成は、塩基度(CaO/SiO2)を1.4〜1.9、SiO2を3.5〜5.5質量%、Al2O3を1.5〜2.3質量%、かつMgOを0.2〜1.5質量%とすることを特徴とする。 【0013】また、高炉炉頂部からは焼結鉱と塊状鉄鉱石および/または塊状副原料をあらかじめ混合して装入し、焼結鉱の化学組成は、塩基度(CaO/SiO2)を1.4〜2.2、SiO2を3.5〜5.5質量%、Al2O3を1.5〜2.3質量%、かつMgOを0.2〜1.5質量%とし、焼結鉱の5.0〜25.0質量%を塊状鉄鉱石で置き換え、および/または焼結鉱の0.2〜2.0質量%を塊状副原料で置き換え、焼結鉱と塊状鉄鉱石および/または塊状副原料を混合した後の平均化学組成を、塩基度(CaO/SiO2)を1.4〜1.9、SiO2を3.5〜5.5質量%、Al2O3を1.5〜2.3質量%、かつMgOを0.2〜1.5質量%となるように調整することを特徴とする。 【0014】さらに、高炉羽口部から粒径5.0mm未満の粉状鉄鉱石および/または粉状副原料を吹込むことを特徴とする。 【0015】さらに、高炉羽口部から粒径5.0mm未満の粉状鉄鉱石を、あらかじめ40〜90%に予備還元して吹込むことを特徴とする。 【0016】さらに高炉羽口部から粒径5.0mm未満の粉状鉄鉱石および/または粉状副原料を、あらかじめ微粉炭と混合して吹込むか、あるいは同じ羽口から別々に吹込むことを特徴とする。 【0017】 【発明の実施の形態】本発明において、焼結鉱の塩基度(CaO/SiO2)を1.4〜1.9と数値限定したのは、CaO/SiO2が1.4未満だと、残留したFeOとSiO2が結合してできる低融点化合物が多量に生成し、この生成融液が焼結鉱で形成される融着帯の気孔中に侵入するため、融着帯の通気性が悪くなり結果として還元遅れが生じることが理由の1つである。また多量に生成したFeOとSiO2が結合してできる低融点化合物は流動性が良く、コ−クスと接触してFeOの溶融還元およびそれに引き続く生成金属鉄の浸炭溶融が激しく起こり、1400℃未満の低温で滴下するため、溶銑温度が低下し高炉の炉熱が低下することがもう1つの理由である。 【0018】またCaO/SiO2が1.9を超えると、還元初期にFeOとCaOが結合してできる低融点化合物が多量に生成し、この生成融液が焼結鉱で形成される融着帯の気孔中に侵入するため、融着帯の通気性が悪く還元遅れが生じることも理由に挙げられる。またこのFeOとCaOが結合してできる低融点化合物は、還元が進行しFeOが減少するにつれてその融点が上昇し流動性が悪化するため、コ−クスとの接触によるFeOの溶融還元、生成金属鉄の浸炭溶融が遅れ、1500℃を超えても滴下せず、この滴下しない融着帯がレ−スウェイ直上まで降下してきて一気に溶融を余儀なくされるため、装入物降下異常、通気性悪化が生じることも理由に挙げられる。 【0019】焼結鉱のCaO/SiO2が1.4〜1.9の範囲にある場合は、FeOとSiO2が結合してできる低融点化合物、およびFeOとCaOが結合してできる低融点化合物の生成量が少なく、そのため生成融液が焼結鉱で形成される融着帯の気孔中に侵入し、融着帯の通気性悪化、還元遅れを生じない。また,FeOとSiO2が結合してできる流動性の良い低融点化合物の生成量が少ないため、コ−クスとの接触によるFeOの溶融還元、生成金属鉄の浸炭溶融が激しくなく、1400℃未満の低温で滴下することもない。さらに,FeOとCaOが結合してできる低融点化合物の生成量も少ないため、コ−クスとの接触によるFeOの溶融還元、生成金属鉄の浸炭溶融が遅れ、1500℃を超えても滴下しない現象もみられない。 【0020】そして、焼結鉱のCaO/SiO2が1.4〜1.9の範囲にある場合は、SiO2が3.5〜5.5質量%、Al2O3が1.5〜2.3質量%、かつMgOが0.2〜1.5質量%の範囲にあれば、上述した生成融液の融着帯の気孔中への侵入量増加,FeOの溶融還元、生成金属鉄の浸炭溶融促進による滴下温度低下,FeOの溶融還元、生成金属鉄の浸炭溶融遅れによる滴下温度過度の上昇の現象はみられない。SiO2,Al2O3,MgOのそれぞれの含有量を数値限定した理由は、これらの範囲を逸脱すると、上述した好ましくない現象が現われることによる。 【0021】また、焼結鉱の5.0〜25.0質量%を塊状鉄鉱石で置き換えて、焼結鉱と塊状鉄鉱石の平均化学組成を上述した適正範囲に維持することでも、本発明の効果を享受できる。このときは焼結鉱のCaO/SiO2を1.4〜2.2まで拡張しても、焼結鉱と塊状鉄鉱石の平均化学組成を上述した適正範囲に維持すれば効果は同じである。塊状鉄鉱石としては通常使用している鉄鉱石を使用でき、例えばSiO2,Al2O3を多く含む豪州系鉄鉱石等でもよい。塊状鉄鉱石はあらかじめ焼結鉱と混合して高炉炉頂部から装入する。 【0022】さらに、焼結鉱の0.2〜2.0質量%を塊状副原料で置き換えて、焼結鉱と塊状副原料の平均化学組成を上述した適正範囲に維持することでも、本発明の効果を享受でき、焼結鉱のCaO/SiO2を1.4〜2.2まで拡張できる。塊状副原料としては通常使用している副原料を使用でき、例えばSiO2を多く含む軟珪石、SiO2,MgOを多く含む蛇紋岩、橄欖岩、ジュナイト等でもよい。 【0023】そして、塊状鉄鉱石と塊状副原料のどちらか一方だけの使用でも、両方の使用でも、本発明の効果は同じである。 【0024】さて、本発明の化学組成を調整した焼結鉱の単独使用、あるいは焼結鉱と塊状鉄鉱石および/または塊状副原料との混合使用において、高炉の出銑口から流出するスラグ中化学組成(CaO/SiO2,Al2O3,MgO)が、通常定められた範囲(CaO/SiO2:1.1〜1.3,Al2O3:13.0〜16.0質量%,MgO:4.0〜8.0質量%)を逸脱し、スラグの流動性、脱硫能に問題を生じる可能性が出てきた場合は、本発明において次のように対処する。 【0025】すなわち、高炉羽口部から粒径5.0mm未満の粉状鉄鉱石および/または粉状副原料を吹込む。粉状鉄鉱石はSiO2,Al2O3の調整に使用する。粉状副原料のうち、石灰石はCaOの調整に、軟珪石はSiO2の調整に、蛇紋岩、橄欖岩、ジュナイト等はSiO2,MgOの調整に使用する。粉状鉄鉱石および/または粉状副原料の粒径を5.0mm未満と数値限定した理由は、レ−スウェイ内で溶融、スラグ化しやすい上限の粒径として5.0mmを採用したことによる。 【0026】このようにして吹込まれた粉状鉄鉱石および/または粉状副原料は、容易にレ−スウェイ内での溶融、スラグ化され、逸脱したスラグ中化学組成を通常定められた範囲に調整することができる。 【0027】また、粉状鉄鉱石をあらかじめ40〜90%に予備還元して吹込むことにより、還元に必要な熱量を節約できるため、レ−スウェイ内の温度を上昇させることができ、レ−スウェイ内での溶融、スラグ化を促進することから、さらに好ましい。予備還元率を40〜90%に数値限定した理由は、40%未満だとレ−スウェイ内の温度が低下し、レ−スウェイ内での溶融、スラグ化を促進できないため、90%を超えると予備還元に必要な燃料を多量に消費し、経済的でないことによる。 【0028】そして、このとき粉状鉄鉱石および/または粉状副原料を、羽口部から吹込む微粉炭と別々のランスを使用して同じ羽口から吹込んでも、微粉炭とあらかじめ混合して同じランスを使用して吹込んでも、レ−スウェイ内での溶融、スラグ化に差はない。 【0029】 【実施例】以下実施例により本発明の特徴を具体的に説明する。表1に本発明による高炉操業結果を従来法と比較して示す。対象高炉は内容積 3000m3の中型高炉であり、全鉄原料中の焼結鉱使用割合が70.0質量%,焼結鉱中(CaO/SiO2)=2.25,(SiO2)=5.6質量%,(MgO)=1.6質量%,(Al2O3)=1.9質量%で操業していた。微粉炭吹込み量100kg/トン、燃料比500kg/トンに維持しながら溶銑を6000トン/日製造していた。このとき全鉄原料中にSiO2,Al2O3を多く含む豪州系塊状鉄鉱石を30.0質量% 配合していた。また出銑口から流出するスラグ中の(CaO/SiO2)=1.20,(Al2O3)=14.5質量%,(MgO)=6.5質量%で操業していた。 【0030】 【表1】
【0031】(実施例1)本発明による操業例であり、微粉炭吹込み量を180kg/トンに増加するときに、全鉄原料中の焼結鉱使用割合を80.0質量% に増加し、焼結鉱中(CaO/SiO2)=2.0,(SiO2)=5.2質量%,(MgO)=1.0質量%,(Al2O3)=1.95質量%とした。SiO2,Al2O3を多く含む豪州系塊状鉄鉱石を全鉄原料中の20.0質量%だけ配合した。このとき、出銑口から流出するスラグ中の(CaO/SiO2)=1.25,(Al2O3)=14.0質量%,(MgO)=5.0質量%であった。比較例1に対比すると、燃料比が低く、出銑量が多い。 【0032】(実施例2)本発明による操業例であり、微粉炭吹込み量を180kg/トンに増加するときに、全鉄原料中の焼結鉱使用割合を84.0質量%に増加し、焼結鉱中(CaO/SiO2)=1.9,(SiO2)=5.0質量%,(MgO)=0.5質量%,(Al2O3)=2.0質量%とした。SiO2,Al2O3を多く含む豪州系塊状鉄鉱石を全鉄原料中の15.0質量%だけ配合した。また、塊状蛇紋岩を全鉄原料中の1.0質量%配合した。このとき、出銑口から流出するスラグ中の(CaO/SiO2)=1.25,(Al2O3)=15.0質量%,(MgO)=5.5質量%であった。比較例1に対比すると、燃料比が低く、出銑量が多い。 【0033】(実施例3)本発明による操業例であり、微粉炭吹込み量を180kg/トンに増加するときに、全鉄原料中の焼結鉱使用割合を99.5質量%とし、焼結鉱中(CaO/SiO2)=1.6,(SiO2)=5.3質量%,(MgO)=0.8質量%,(Al2O3)=1.85質量%とした。また、塊状橄欖岩を全鉄原料中の0.5質量%だけ配合した。このとき、出銑口から流出するスラグ中の(CaO/SiO2)=1.25,(Al2O3)=14.0質量%,(MgO)=6.0質量%であった。比較例1に対比すると、燃料比が低く、出銑量が多い。 【0034】(実施例4)本発明による操業例であり、微粉炭吹込み量を180kg/トンに増加するときに、全鉄原料中の焼結鉱使用割合を100質量%とし、焼結鉱中(CaO/SiO2)=1.5,(SiO2)=4.5質量%,(MgO)=0.5質量%,(Al2O3)=2.0質量%とした。また、羽口部から,5.0mm未満の粉状鉄鉱石を 40kg/トンの量だけ、微粉炭とは別のランスで吹込んだ。このとき、出銑口から流出するスラグ中の(CaO/SiO2)=1.20,(Al2O3)=15.5質量%,(MgO)=4.5質量%であった。比較例1に対比すると、燃料比が低く、出銑量が多い。 【0035】(実施例5)本発明による操業例であり、微粉炭吹込み量を180kg/トンに増加するときに、全鉄原料中の焼結鉱使用割合を100質量%とし、焼結鉱中(CaO/SiO2)=1.5,(SiO2)=4.5質量%,(MgO)=0.5質量%,(Al2O3)=2.0質量%とした。また、羽口部から,5.0mm未満の粉状蛇紋岩を 10kg/トンの量だけ、微粉炭とあらかじめ混合し、同じランスで吹込んだ。このとき、出銑口から流出するスラグ中の(CaO/SiO2)=1.20,(Al2O3)=15.0質量%,(MgO)=5.5質量%であった。比較例1に対比すると、燃料比が低く、出銑量が多い。 【0036】(実施例6)本発明による操業例であり、微粉炭吹込み量を180kg/トンに増加するときに、全鉄原料中の焼結鉱使用割合を100質量%とし、焼結鉱中(CaO/SiO2)=1.5,(SiO2)=4.5質量%,(MgO)=0.5質量%,(Al2O3)=2.0質量%とした。また、羽口部から,5.0mm未満のあらかじめ65%に予備還元した粉状鉄鉱石を60kg/トンの量だけ、および粉状蛇紋岩を10kg/トンの量だけ、微粉炭とあらかじめ混合し、同じランスで吹込んだ。このとき、出銑口から流出するスラグ中の(CaO/SiO2)=1.20,(Al2O3)=15.5質量%,(MgO)=5.0質量%であった。比較例1に対比すると、燃料比が低く、出銑量が多い。 【0037】(比較例1)従来法による操業例であり、微粉炭吹込み量を180kg/トンに増加するときに、全鉄原料中の焼結鉱使用割合を70.0質量% のままとし、焼結鉱中(CaO/SiO2)=2.25,(SiO2)=5.6質量%,(MgO)=1.6質量%,(Al2O3)=1.9質量%もそのままとした。また全鉄原料中にSiO2,Al2O3を多く含む豪州系塊状鉄鉱石使用割合も30.0質量%のままとして操業を継続した。出銑口から流出するスラグ中の(CaO/SiO2)=1.15,(Al2O3)=16.0質量%,(MgO)=6.5質量%であった。実施例1〜6に比べて、燃料比を上昇せざるを得ず、生産量が低下している。 【0038】 【発明の効果】以上説明したように、本発明においては、焼結鉱のCaO/SiO2(1.4〜1.9)、SiO2(3.5〜5.5質量%),Al2O3(1.5〜2.3質量%),MgO(0.2〜1.5質量%)を適正な範囲に維持することにより、また、焼結鉱のCaO/SiO2の範囲を拡張し(1.4〜2.2)、焼結鉱の一部を塊状鉄鉱石(5.0〜25.0質量%)、および/または塊状副原料(0.2〜2.0質量%)で置き換えることにより、生成融液の融着帯の気孔中への侵入量増加,FeOの溶融還元、生成金属鉄の浸炭溶融促進による滴下温度低下,FeOの溶融還元、生成金属鉄の浸炭溶融遅れによる滴下温度過度の上昇を抑制し、融着帯の通気性悪化、還元遅れが防止でき、かつ滴下温度を1400〜1500℃の範囲に維持できる。このため、微粉炭多量吹込み時に炉周辺部の O/Cを増加しこの領域の還元効率を向上させることができ、また高炉の炉熱を高く維持でき、高炉の燃料比低減、生産性向上を安定的に行える。 【0039】また、出銑口から流出するスラグ中化学組成(CaO/SiO2,Al2O3,MgO)が、通常定められた範囲(CaO/SiO2:1.1〜1.3,Al2O3:13.0〜16.0質量%,MgO:4.0〜8.0質量%)を逸脱する可能性が出た場合でも、羽口部から粉状鉄鉱石、および/または粉状副原料を吹込むことにより通常の範囲に調整でき、スラグの流動性、脱硫能に問題を生じない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006655 【氏名又は名称】新日本製鐵株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年8月8日(2000.8.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107892 【弁理士】 【氏名又は名称】内藤 俊太 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−60808(P2002−60808A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月28日(2002.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−239291(P2000−239291) |
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