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【発明の名称】 連続式成型コークス製造設備
【発明者】 【氏名】藤川 淳

【要約】 【課題】直立型シャフト炉内にて加熱・乾留時の成型炭の割れを減少させ、高炉の使用に適した粒度への大型化が可能な連続式成型コークス製造設備の提供【解決手段】 可燃ガスを熱媒体として、直立型シャフト炉6に供給し、直立型シャフト炉6に装入された成型炭を加熱・乾留して成型コークスを製造する連続式成型コークス製造設備において、直立型シャフト炉6に装入する原炭を流動層式熱交換機2または気流層式熱交換機で200℃〜400℃に加熱し、その後成型炭となして、直立型シャフト炉6に装入する連続式成型コークス製造設備。

【解決手段】可燃ガスを熱媒体として、直立型シャフト炉6に供給し、直立型シャフト炉6に装入された成型炭を加熱・乾留して成型コークスを製造する連続式成型コークス製造設備において、直立型シャフト炉6に装入する原炭を流動層式熱交換機2または気流層式熱交換機で200℃〜400℃に加熱し、その後成型炭となして、直立型シャフト炉6に装入する連続式成型コークス製造設備。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 可燃ガスを熱媒体として、直立型シャフト炉に供給し、直立型シャフト炉に装入された成型炭を加熱・乾留して成型コークスを製造する連続式成型コークス製造設備において、前記直立型シャフト炉に装入する原炭を流動層式熱交換機または気流層式熱交換機で200℃〜400℃に加熱し、その後、成型炭となして、前記直立型シャフト炉に装入することを特徴とする連続式成型コークス製造設備。
【請求項2】 可燃ガスを熱媒体として、直立型シャフト炉に供給し、直立型シャフト炉に装入された成型炭を加熱・乾留して成型コークスを製造する連続式成型コークス製造設備において、前記直立型シャフト炉に装人する原炭を流動層式熱交換機または気流層式熱交換機で200℃〜400℃に加熱し、該原炭を混練機内で有機バインダーと混練し、その後成型炭となして、前記直立型シャフト炉に装入することを特徴とする連続式成型コークス製造設備。
【請求項3】 上記流動層式熱交換機または気流層式熱交換機の熱源としてコークス炉煙道からの燃焼排ガスを使用することを特徴とする請求項1または2に記載の連続式成型コークス製造設備。
【請求項4】 上記流動層式熱交換機または気流層式熱交換機の出側に集塵機を配設し、該集塵機の出側に熱交換機を配設して、前記集塵機からの熱ガスの顕熱を回収して、回収した顕熱を上記熱風発生炉燃焼用空気として使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の連続式成型コークス製造設備。
【請求項5】 直立型シャフ卜炉で発生する炉頂ガスを前記直立型シャフ卜炉の出側に設けたガスクーラーを介して炉頂ガス中のタール・スラッジを除去し、前記炉頂ガスを低温ガス加熱器、高温ガス加熱器を介して、前記直立型シャフト炉に供給して直立型シャフト炉に装入された成型炭を加熱・乾留して成型コークスを製造する連続式成型コークス製造設備において、前記高温もしくは低温ガス加熱器の燃料として、ガスクーラーで回収したタール、スラッジを供給することを特徴とする請求項1〜4に記載の連続式成型コークス製造設備。
【請求項6】 上記、ガスクーラーにて回収したタール、スラッジをガス化するガス化装置を配設し、該ガス化装置でガス化したガスを高温ガス加熱器もしくは低温ガス加熱器の燃料として供給することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の連続式コークス製造設備。
【請求項7】 上記、ガスクーラーにて回収したタール、スラッジをガス化するガス化装置を配設し、該ガス化装置でガス化したガスを成型炭加熱乾留用熱媒体として直立型シャフト炉に供給することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の連続式成型コークス製造設備。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可燃ガスを熱媒体とする直立型の連続式成型コークス製造設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より採用されている室炉法によるコークス製造法では、原料炭として粘結性の高い原料炭の使用が必要である。粘結性の高い原料炭は一般炭(非粘結性)に比べ埋蔵量も少ないことから、コストの高騰も予想され、安定して原料を供給するためには、一般炭を使用することが望まれていた。連続式成型コークス製造設備は、この一般炭を採用するためのコークス製造設備として開発された。そのプ口セスフローを図8に示す。
【0003】図8において、一般炭を主原料とする原料24は、湿炭サージホッパ25に貯留される。そして湿炭サージホッパー25から排出された原料は、原料の水分を乾燥する乾燥機26に送られ、水分を低下させて、粉砕機27で所定の粒度に粉砕し、その後に結合材を添加し、混練機28にて混練し、フイーダー29を介して、成型機30により成型炭とし原料を成品槽31に貯留する。そして、この成型炭を成品槽31からコンベヤーを介して、直立型シャフ卜炉6に装入して原料を加熱、乾留、冷却して成型コークスを製造している。
【0004】直立型シャフト炉6では、炉内で発生するガスを炉頂から排出させ、スプレータワー32、ガスクーラー33にてガス中のタール、スラッジ等を除塵し、ガスを冷却し、冷却されたガスの一部は、低温ガス加熱器34にて600℃程度に加熱し、直立型シャフト炉に供給し、直立型シャフト炉内の低温乾留ガスとして使用し、また、冷却されたガスの一部は高温ガス加熱器35に950℃程度に加熱し、直立型シャフト炉に供給し、高温乾留ガスとして使用している。タール、スラッジはタール・スラッジ回収装置36へ排出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】成型炭を直立型シャフ卜炉で加熱・乾留する場合、直立型シャフト炉に装入して初期の段階で結合剤の軟化に伴う成型炭の潰れ、融着が発生する。その後乾留工程で、成型炭の膨れ、収縮による割れが発生する。これらを防ぐため限られた昇温速度で昇温をする必要がある。割れは、成型炭内部の温度差による熱膨張差が主原因で生じるため、成型炭の大きさ(容量)には限界があった。そのため、従来高炉に使用している室炉コークスと比べて、成型コークスは、粒度が小さく空隙率が小さいものとなり、高炉への使用が困難なものであった。
【0006】また、連続式成型コークス製造設備は、炉壁より熱媒体を吹き込んで、原料を加熱、乾留しているため、炉幅方向に温度分布が生じ、限られた昇温速度を得るためには、炉幅の拡大が困難であった。その為、炉長が長いものとなり設備費が高価なものであった。
【0007】また、従米の連続式成型コークス製造設備では、成型炭を常温から加熱するため直立型シャフト炉の炉高も高くなり、設備費も高価なものとなる。
【0008】そこで、本発明は、直立型シャフト炉内での加熱・乾留時に割れることなく、高炉への使用に適した粒度へ成型コークス粒度への大型化が可能となり、シャフト炉炉幅の拡大を可能にし、炉高の低減を可能にした安価な連続式成型コークス製造設備を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の連続式成型コークス製造設備は、可燃ガスを熱媒体として、直立型シャフト炉に供給し、直立型シャフト炉に装入された成型炭を加熱・乾留して成型コークスを製造する連続式成型コークス製造設備において、原炭を流動層式熱交換機または気流層式熱交換機で200℃〜400℃に加熱し、その後成型炭となして、前記直立型シャフト炉に装入することを特徴とする。また、混練機を設け、加熱後の原炭と有機バインダーとを混練後、成型炭となして、直立型シャフト炉に装入することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明では、前記構成において、(1)流動層式熱交換機または気流層式熱交換機の熱源としてコークス炉煙道からの燃焼排ガスを使用すること。
【0011】(2)流動層式熱交換機または気流層式熱交換機の出側に集塵機を配設し、該集塵機の出側に熱交換機を配設して、前記集塵機からの熱ガスの顕熱を回収して、回収した顕熱を上記熱風発生炉燃焼用空気予熱用として使用すること。
【0012】(3)直立型シャフト炉で発生する炉頂ガスを前記直立型ジャフ卜炉の出側に設けたガスクーラーを介して炉頂ガス中のタール・スラッジを除去し、高温もしくは低温ガス加熱器の燃料として、ガスクーラーで回収したタール、スラッジを供給すること。
【0013】(4)ガスクーラーにて回収したタール、スラッジをガス化するガス化装置を配設し、該ガス化装置でガス化したガスを高温もしくは低温ガス加熱器の燃料として供給すること。
【0014】(5)ガスクーラーにて回収したタール、スラッジをガス化するガス化装置を配設し、該ガス化装置でガス化したガスを成型炭の加熱、乾留用熱媒体として直立型シャフト炉に供給すること。
【0015】
【実施例】以下図1〜図7により本発明の実施例を説明する。
【0016】図1〜図7は本発明の各実施例を示すプロセスフロー図であり、同一構成には同一符号を付している。
【0017】実施例1図1において、原炭は、流動層式熱交換機2内に投入され、この流動層式熱交換機2内で200℃〜400℃に加熱され、成型機4へと送られる。流動層式熱交換機2の熱源として、熱風発生炉1を用い、ここで熱風発生炉用燃料19及び熱風発生炉用空気20で熱風を発生させて流動層式熱交換機2に送風する。流動層式熱交換機2内で発生する排ガスは後段に設けた集塵機3により除塵し、除塵後の排ガスは煙突5から放散され、集塵機3により回収された微粉炭は加熱後の原料といっしょに混合されて、成型機4で約150ccに成型して直立型シャフト炉6に装入される。
【0018】装入された成型炭は、直立型シャフト炉6に低温ガス羽口10及び高温ガス羽口11より吹き込まれる熱媒体によって加熱乾留され、成型コークスを製造する。
【0019】熱媒体は、直立型シャフト炉6で発生するガスをシャフト炉6の炉頂からガスクーラー7を介して回収し、低温ガス加熱器9により加熱したガスを低温ガス羽口10から吹き込み、低温乾留ガス加熱器9により加熱されたガスを高温乾留ガス加熱器8を通過させて950℃の高温ガスとし、高温ガス羽口11から吹き込んでいる。高温ガス加熱器8に使用する熱源は、燃焼炉用燃料21を燃焼炉用燃焼用空気22で燃焼させる燃焼炉12を使用し、この燃焼炉12で発生させた熱源により間接加熱して循環ガスを950℃の高温ガスとし、高温ガス羽口11より吹き込んでいる。
【0020】実施例2図2に示すように、流動層式熱交換器2より排出される200℃〜400℃の原料を混練機14に装入して、有機バインダー23を加えて混練し、成型機4で約150cc程度の大きさに成型して、直立型シャフト炉6に投入する。また、流動層式熱交換機2内で発生して排ガスは、集塵機3を介して除塵し、煙突5より集塵機3にて回収された微粉炭は200℃〜400℃の原料といっしょに混練器14で有機バンイダー23と混練され、所定の大きさに成型されて、直立型シャフト炉6に送られる。
【0021】実施例3図3に示すように、流動層式熱交換機2に使用する原料加熱用の熱源を発生させる熱風発生炉1の熱源としてコークス炉排ガス15を利用することで熱風発生炉1での熱効率を向上させたものである。
【0022】実施例4図4は、流動層式熱交換機2より発生する排ガスを集塵機3で除塵後、煙突で排気する排気系の途中に熱交換機16を配置し、空気を集塵機3より出た排ガスと熱交換させ、熱交換後の空気を流動層式熱交換機2に使用する熱風発生炉1の燃焼用空気として利用することにより、熱風発生炉の燃焼効率及び原単位を向上させる。
【0023】実施例5図5に示すように、ガスクーラー7で排出されるタ−ル・スラッジ17を燃焼炉12に送って燃焼させ、熱源として利用するものである。
【0024】実施例6図6に示すように、ガスクーラー7で排出されるタ−ル・スラッジ17をガス化設備18に送ってガス化し、燃焼炉12に送って燃焼させ、熱源として利用するものである。 実施例7図7に示すように、ガスクーラー7で排出されるタール・スラッジ17をガス化設備18に送ってガス化し、高温ガス羽口11から直立型シャフト炉6内に吹き込む。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明では、直立型シャフト炉に装入する原料を流動層式熱交換器で加熱後に成型炭とすることにより、シャフト炉内での加熱・乾留時に成型炭内部の温度差が小さくなり割れが減少するため、高炉の使用に適した粒度への大型化が可能となる。成型炭の大型化によりシャフト炉内部のガスの流れが幅方向にて均一化されるため、炉幅の拡大が可能となる。また、常温からの加熱乾留に比べて炉高を低くすることができる。
【0026】炉幅の拡大、炉高の低減により、設備費が安価となる。また、廃熱を利用することにより、熱効率及び消費エネルギーの低減となり、また、回収有機物をガス化して有効利用することにより、投入熱量をも低減でき、ランニングコストの低減が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000006655
【氏名又は名称】新日本製鐵株式会社
【出願日】 平成13年3月1日(2001.3.1)
【代理人】 【識別番号】100082164
【弁理士】
【氏名又は名称】小堀 益 (外1名)
【公開番号】 特開2002−256272(P2002−256272A)
【公開日】 平成14年9月11日(2002.9.11)
【出願番号】 特願2001−57355(P2001−57355)