| 【発明の名称】 |
熱反応性接着剤組成物および熱反応性接着フィルム |
| 【発明者】 |
【氏名】細川 和人
【氏名】川西 道朗
【氏名】奥野 敏光
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| 【要約】 |
【課題】架橋及び硬化速度を任意に制御でき、かつ、優れた耐熱性、接着性、応力緩和性を有する熱反応性接着剤および熱反応性接着フィルムを提供すること。
【解決手段】分子内にカルボキシル基を含有するポリオレフィン系共重合体(a)40〜80重量部および芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)と共役ジエン系化合物重合体ブロック(b2)を有するブロック共重合体(b)60〜20重量部、ならびにエポキシ樹脂(c)を、前記ポリオレフィン系共重合体(a)およびブロック共重合体(b)の合計100重量部に対し、1〜50重量部含有することを特徴とする熱反応性接着剤組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 分子内にカルボキシル基を含有するポリオレフィン系共重合体(a)40〜80重量部および芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)と共役ジエン系化合物重合体ブロック(b2)を有するブロック共重合体(b)60〜20重量部、ならびにエポキシ樹脂(c)を、前記ポリオレフィン系共重合体(a)およびブロック共重合体(b)の合計100重量部に対し、1〜50重量部含有することを特徴とする熱反応性接着剤組成物。 【請求項2】 ポリオレフィン系共重合体(a)におけるカルボキシル基を含有するモノマーユニットの含有量が4〜30重量%であることを特徴とする請求項1記載の熱反応性接着剤組成物。 【請求項3】 ブロック共重合体(b)の芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)と共役ジエン系化合物重合体ブロック(b2)の重量比が(b1)/(b2)=10/90〜40/60であることを特徴とする請求項1または2記載の熱反応性接着剤組成物。 【請求項4】 エポキシ樹脂(c)の硬化促進剤をさらに含んでいることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱反応性接着剤組成物。 【請求項5】 基材の片面または両面に、請求項1〜4のいずれかに記載の熱反応性接着剤組成物から形成される接着層を有することを特徴とする熱反応性接着フィルム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、熱反応性接着剤組成物および熱反応性接着フィルムに関する。本発明の熱反応性接着剤組成物は、比較的短時間の硬化で優れた接着性を示し、かつ耐熱性を有する接着層を形成できる。当該接着層を有する接着フィルムは、電子部品等の固定用途、特にICパッケージ等の電子部品内で使用される金属の補強材とポリイミドフィルム等の耐熱フィルムの接着やICチップの固定等に有利に利用することができる。 【0002】 【従来の技術】電子部品等の固定用途において、信頼性の向上の目的で各種接着剤が使用されている。特に、フレキシブルプリント配線板と補強材との固定、ポールグリッドアレイ等の半導体装置に用いられる回路基板と補強板または放熱板の固定等の構造接着用途や、部品搬送時の仮固定等の製造プロセス上での接着用途において、接着剤が多く用いられるようになってきている。 【0003】こうした用途においてはフレキシブルな回路基板にはポリイミドフィルムが用いられ、また補強材には金属材料やガラスエポキシ板等が用いられているため、当該用途に用いられる接着剤には、これら材料に対する良好な接着性が求められる。また、こうした用途では部品実装時のハンダリフローの条件である200℃以上の高温に耐えうる高耐熱性を有し、生産性向上の目的から低圧・低温・短時間での接着処理が可能であることが要求される。 【0004】従来、このような電子部品等の接着用途に用いられる接着剤としては、たとえば、エポキシ系接着剤やポリイミド系接着剤が検討されてきたが、近年では、半導体装置に課せられるプレッシャークッカーテスト等での熱安定性、温度サイクル試験での良好な応力緩和性等を有することから、特開平8−291278号公報、特開平9−95647号公報に示されるようにポリオレフィンを主成分とした接着剤が検討されている。しかし、これら公報で記載されている接着剤は、いずれもホットメルトコーティングにより製膜が行われるため、前記接着剤にはその配合時または塗工時に100℃以上の高温条件におかれた場合にもゲル化しないことが必要である。そのため、前記接着剤に配合しうる硬化剤は反応性の低い樹脂に限られ、当然、硬化促進剤の添加は不可であり材料選択の範囲が非常に狭い。したがって、前記接着剤により形成された接着層は反応性も当然低く、硬化温度の制御範囲が非常に狭いという欠点があった。また、前記接着層の弾性率は、硬化剤の添加による向上させうるが、前記理由により硬化剤の添加量が一定範囲以下に限定されるため、硬化した接着層の弾性率の制御範囲も狭いという欠点があった。 【0005】また、前記公報に記載の接着剤では、熱反応性樹脂のゲル化を防止するため、比較的低温にて接着剤の配合やホットメルトコーティングを行うことができる、融点及び溶融粘度が低い、いわゆる分子量の低いポリオレフィン共重合体が用いられている。そのため、これを熱反応性接着剤としても、耐熱性の低い接着層しか形成できず、また熱接着時の糊はみ出しが大きい等の問題がある。こうした問題を解決するためには、接着層を形成した後に、別途、電子線等を照射し架橋制御する等の手段を施す必要があった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のホットメルトコーティングされていた熱反応性接着剤および熱反応性接着フィルムが有していた前記のごとき問題点を解決して、架橋及び硬化速度を任意に制御でき、かつ、優れた耐熱性、接着性、応力緩和性を有する熱反応性接着剤および熱反応性接着フィルムを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下に示す接着剤組成物により上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。 【0008】すなわち、本発明は、分子内にカルボキシル基を含有するポリオレフィン系共重合体(a)40〜80重量部および芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)と共役ジエン系化合物重合体ブロック(b2)を有するブロック共重合体(b)60〜20重量部、ならびにエポキシ樹脂(c)を、前記ポリオレフィン系共重合体(a)およびブロック共重合体(b)の合計100重量部に対し、1〜50重量部含有することを特徴とする熱反応性接着剤組成物、に関する。 【0009】上記接着剤組成物では、ポリオレフィン成分であるポリオレフィン系共重合体(a)を含有しており応力緩和性がよい。通常、ポリオレフィン成分は、結晶性ポリマーであり、溶剤に難溶性であるが、上記接着剤組成物においてポリオレフィン成分として用いているポリオレフィン系共重合体(a)は、分子内にカルボキシル基を含有するため、これとブロック共重合体(b)の混合物が溶剤に可溶となり、必ずしもホットメルトコーティングを行う必要がなく、架橋及び硬化速度の制御が容易である。また、上記接着剤組成物は、架橋及び硬化速度の制御が容易なため、架橋・硬化剤としてエポキシ樹脂(c)をある一定量添加することにより、優れた耐熱性・接着性を実現できる。 【0010】前記ポリオレフィン系共重合体(a)とブロック共重合体(b)の使用割合は、重量比で、ポリオレフィン系共重合体(a)/ブロック共重合体(b)=40/60〜80/20であり、さらに好ましくは45/55〜70/30である。ポリオレフィン共重合体(a)の割合が40重量部より少ないと、ゴム的性質が強くなり加工性が低下し、また、接着剤組成物中のカルボキシル基の含有量が少なくなり、接着性・耐熱性も低下する。一方、ポリオレフィン共重合体(a)の割合が80重量部より多くなると、溶剤に対する溶解性が低下し外観上良好な接着層を形成することが困難となる。 【0011】また、エポキシ樹脂(c)の配合量は、ポリオレフィン系共重合体(a)とブロック共重合体(b)の合計100重量部に対し、1〜50重量部、より好ましくは3〜20重量部、さらに好ましくは5〜15重量部である。エポキシ樹脂(c)の配合量が1重量部より少ないと、硬化が不十分であり、耐熱性も不十分となる。また、50重量部より多いと、加熱硬化時の軟化、流動により、糊はみだし等の外観異常をきたし、熱硬化物の著しい弾性率の上昇をきたし剥離強度の低下につながる。 【0012】前記熱反応性接着剤組成物において、ポリオレフィン系共重合体(a)におけるカルボキシル基を含有するモノマーユニットの含有量が4〜30重量%であることが好ましい。 【0013】カルボキシル基含有ポリオレフィン系共重合体(a)におけるカルボキシル基モノマーユニット含有量は、さらに好ましくは10〜15重量%である。カルボキシル基モノマーユニット含有量が、4重量%以上の場合が接着性が良好であり、さらに架橋起点が多く硬化後の耐熱性のうえでも好ましい。一方、カルボキシル基モノマーユニット含有量が多くなると、硬化後の弾性率が大きくなり応力緩和性が低下する傾向があるため、また、カルボキシル基の吸湿性のため、接着層の吸湿性も大きくなり、ハンダリフロー時に吸湿した水分の気化による蒸気圧により剥離が発生するという問題もあるため、カルボキシル基モノマーユニット含有量を30重量%以下とするのが好ましい。 【0014】前記熱反応性接着剤組成物において、ブロック共重合体(b)の芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)と共役ジエン系化合物重合体ブロック(b2)の重量比が(b1)/(b2)=10/90〜40/60であることが好ましい。 【0015】芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)の割合が少なくなると、ブロック共重合体(b)の溶剤への溶解性が低くなり、接着剤組成物の溶液粘度が高粘度となり塗布が困難になるため、芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)の割合は10重量%以上、さらには15重量%以上とするのが好ましい。一方、芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)の割合が多くなると溶剤への溶解性が高くなり接着フィルムとしたときの耐溶剤性が悪くなる傾向があるため芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)の割合は40重量%以下、さらには30重量%以下とするのが好ましい。 【0016】前記熱反応性接着剤組成物は、エポキシ樹脂の硬化促進剤をさらに含んでいてもよい。本発明の熱反応性接着剤組成物は、架橋及び硬化速度の制御が容易であり、硬化促進剤の添加により、硬化開始温度を任意に設定でき、ポリエステル等の比較的耐熱温度が低い材料から、ポリイミド等の高耐熱材料の接着まで幅広い材料に対して使用することができる。 【0017】さらに、本発明は、基材の片面または両面に、請求項1〜5のいずれかに記載の熱反応性接着剤組成物から形成される接着層を有することを特徴とする熱反応性接着フィルム、に関する。前記本発明の接着剤組成物を接着層とする接着フィルムは耐熱性、接着性、応力緩和性に優れ、架橋及び硬化速度の制御が容易である。 【0018】 【発明の実施の形態】本発明の接着剤組成物に用いられる、分子内にカルボキシル基を含有するポリオレフィン系共重合体(a)としては、たとえば、エチレンやプロピレンの重合体または共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体中に、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基を有する官能性モノマーを共重合またはグラフト重合させたポリマーが挙げられる。これらポリオレフィン系共重合体(a)は1種が単独でまたは2種以上が併用して用いられる。 【0019】このようなポリオレフィン系共重合体(a)としては、EAA、EMAA等として市販品で入手でき、例えば日本ポリケム株式会社よりノバテックEAA、ダウ・ケミカル日本株式会社よりプリマコール、三井・デュポンポリケミカル株式会社よりニュクレルという商品名で入手できる。 【0020】なお、溶剤への溶解性、耐熱性、接着性を損なわない限りにおいて、上記カルボキシル基を含有するポリオレフィン系共重合体(a)の一部に代えて、ポリエチレン、エチレン−アクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体等のカルボキシル基を含有しないオレフィン成分を用いることができる。カルボキシル基を含有しないオレフィン成分は、通常、ポリオレフィン系共重合体(a)の30重量%以下の割合で添加することができる。 【0021】本発明のブロック共重合体(b)は、芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)と共役ジエン系化合物重合体ブロック(b2)とを有する。芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)としては、スチレン重合体ブロックがあげられ、共役ジエン系化合物重合体ブロック(b2)としてはブタジエン重合体ブロックまたはイソプレン重合体ブロックがあげられる。ブロック共重合体(b)としては、SIS型、SBS型、SIBS型等のブロック共重合体を特に制限なく使用することができる。 【0022】また、ブロック共重合体(b)としては、熱安定性が良好なことからブロック共重合体(b)の水素化物を用いるのが好ましい。なお、ブロック共重合体(b)の水素化は、オレフィン性不飽和二重結合を飽和する程度に行われる。また、本発明のブロック共重合体(b)は、マレイン酸、アクリル酸またはその無水物等によりカルボン酸変性されていてもよい。カルボン酸変性されているブロック共重合体(b)は、ポリオレフィン系共重合体(a)との相溶性、エポキシ樹脂(c)と反応性を有するという点より好ましい。特に、本発明のブロック共重合体(b)としては、カルボン酸変性されているブロック共重合体(b)の水素化物が好適である。このような、ブロック共重合体(b)の市販品としてはタフテックMシリーズ(旭化成工業(株)社製)、クレイトンFG1901X(シェルジャパン(株)社製)等が挙げられる。 【0023】本発明のエポキシ樹脂(c)としては、分子内に2個以上のエポキシ基を含有する化合物を特に制限なく使用できる。たとえば、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは1種を単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。このようなエポキシ樹脂(c)は、エポキシ当量や官能基数に応じて適宜に決定することができるが、耐熱性の観点よりエポキシ当量500以下のものが好適に用いられる。 【0024】本発明の接着剤組成物は、前記ポリオレフィン系共重合体(a)、ブロック共重合体(b)およびエポキシ樹脂(c)を、前記割合で含有してなるが、さらにエポキシ樹脂(c)の硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤としては、各種イミダゾール系化合物及びその誘導体、アミン系触媒、りん系触媒、ジシアンジアミド、ヒドラジン化合物及びこれらをマイクロカプセル化したものが使用できる。このような硬化促進剤の配合量は、所望とする硬化速度より適宜選定できるが、通常ポリオレフィン系共重合体(a)とブロック共重合体(b)の合計100重量部に対して5重量部以下である。好ましくは0.01〜5重量部程度、さらに好ましくは0.1〜1重量部である。 【0025】また、本発明の接着剤組成物には、無機充填剤を含有することができる。無機充填剤を含有することにより流動性制御、耐熱性向上、耐湿性の向上等の効果があり好ましい。前記無機充填剤は、ポリオレフィン系共重合体(a)100重量部に対し、30重量部以下の割合で含有することが好ましい。この範囲で動性制御、耐熱性、耐湿性等の効果を良好に発揮する。無機充填剤としては、シリカ、アルミナ、水酸化アルミ、水酸化マグネシウム等が挙げられる。無機充填剤は、特に樹脂との相溶性、密着性向上の観点よりシランカップリング剤にて表面処理したものが好ましい。 【0026】さらには、本発明の接着剤組成物には、接着フィルムの諸特性を劣化させない範囲で有機充填剤、顔料、老化防止剤、シランカップリング剤、粘着付与剤などの公知の各種の添加剤を、必要により添加することができる。 【0027】本発明の接着フィルムは、基材上に、前記接着組成物による接着層を形成することにより作製する。接着層の形成は、たとえば、前記接着剤組成物を溶剤に溶解し、基材に塗布し、加熱乾燥により行うことができる。ここで、溶剤としては特に限定はないが、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤が溶解性が良好であり好適に用いられる。また、接着層の形成は、ホットメルトコーティングも可能であるが、接着剤組成物の硬化開始温度が低い場合にはゲル化のおそれがあるため、ホットメルトコーティングする場合には、接着剤組成物がゲル化しない硬化開始温度となるように硬化促進剤等の使用割合を適宜に調整する。 【0028】前記基材としては、たとえば、剥離ライナーとしての剥離処理フィルムがあげられる。剥離処理フィルムとしては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド等のプラスチックフィルム及び、グラシン紙、ポリエチレンをラミネートした上質紙等にシリコーン、フッ素等の離型処理を施した剥離ライナーがあげられる。 【0029】基材としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエ−テルケトン等のプラスチックフィルム基材及びその多孔質基材、セルロース、ポリアミド、ポリエステル、アラミド等の不織布基材、アルミ箔、SUS箔等の金属フィルム基材、スチールウール基材、金属メッシュ基材等が含まれる。基材として剥離性フィルムを用いる場合には、剥離性フィルムに形成した接着層を上記基材上に転写することもできる。 【0030】この熱反応性接着フィルムには、基材の片面または両面に接着層設けることができる。また、得られた接着フィルムはシート状やテープ状などとして使用することができる。接着フィルムの接着層の厚さは、10〜200μm程度とするのが好ましい。 【0031】このようにして得られる本発明の熱反応性接着フィルムは、反応速度の制御、架橋制御が容易であり、電子部品固定用として使用したときの耐熱性、接着性に優れた接着フィルムを提供することができる。 【0032】 【実施例】以下に、本発明の実施例をあげて、本発明をより具体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味するものとする。 【0033】実施例1エチレン−メタクリル酸共重合体(三井・デュポンポリケミカル(株)製、ニュクレルN1560)、マレイン酸変成ブロック共重合体(旭化成工業(株)製、タフテックM1943)およびエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、エピコート828)、をそれぞれ表1の組成比となるように配合し、濃度20重量%となるようにトルエン溶媒に溶解し接着剤組成物の溶液を作成した。 【0034】この接着剤組成物溶液を、剥離ライナーとしてシリコーン離型処理した厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム上に塗布した後、150℃で3分乾燥させる事により、厚さ50μmの熱硬化型接着剤の層を形成して、熱反応性接着フィルムを作製した。 【0035】実施例2〜3実施例1において、接着剤組成物の配合に硬化促進剤を各々表1の組成比となるように混合した以外は、実施例1と同様にして厚さ50μmの熱硬化型接着剤の層を形成して、熱反応性接着フィルムを作製した。 【0036】比較例1実施例1において、接着剤組成物の配合を表1の組成比となるように変更した以外は、実施例1と同様にして厚さ50μmの熱硬化型接着剤の層を形成して、熱反応性接着フィルムを作製した。 【0037】参考例1表1に示す接着剤組成物の各成分を、約150℃の温度で各成分が均一になるまで混練した。得られた接着剤組成物を、200℃のホットプレート上でホットメルトコーティングし厚さ50μmの熱硬化型接着剤の層を形成して、熱反応性接着フィルムを作製した。 【0038】上記実施例1〜3、比較例1、参考例1で得られた熱反応性接着フィルムについて、以下の方法により、硬化開始温度、接着強度、ハンダ耐熱性の評価を行った。これらの結果は表1に示す。 【0039】<硬化開始温度測定>レオメトリックス社製の粘弾性スペクトルメータ(ARES)を用いて昇温速度5℃/min、周波数1Hz、サンプル厚2mm,圧着加重100g、剪断モードにて測定を行い、昇温モードで低下している弾性率が上昇を開始する温度を測定した。 【0040】<90°ピール接着強度>幅10mm、長さ50mmの接着フィルムを、厚さが75μmのポリイミドフィルムに接着し、これをSUS(BA304)に接着した。このサンプルを200℃×1MPa×10秒のプレス条件で圧着し、各サンプルの硬化開始温度にて熱風オーブン中で加熱処理により1時間硬化させた後、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気条件で30分放置後、23℃の雰囲気条件で、引張り速度50mm/minで90°方向に引張り、その中心値を90°ピール接着強度(N/cm)とした。 【0041】<ハンダ耐熱性>接着フィルムにより、SUS(BA304)とポリイミドフィルム(75μm)とを、両者間に気泡が入らないように貼り合わせた。これを30mm角に切断したサンプルを、200℃×1MPa×10秒のプレス条件で圧着し、各サンプルの硬化開温度にて加熱処理により1時間硬化させた後、35℃/80%RHの加湿条件に168時間放置した後、SUS(BA304)を上にして、260℃に溶融したハンダ浴浮かせた状態で60秒間処理した。処理後のシート貼り合わせ状態を目視で観察し、接着剤の発泡と、接着異常(浮き、しわ、剥がれ、ずれ)の有無を判別し、○:変化・異常なし、×:変化・異常あり、と評価した。 【0042】 【表1】
注1:ニュクレルN1560(三井・デュポンポリケミカル(株)製,メタクリル酸のモノマーユニット15重量%含有) 注2:タフテックM1943(旭化成工業(株)製,芳香族ビニル化合物重合体ブロック(b1)と共役ジエン系化合物重合体ブロック(b2)の重量比が(b1)/(b2)=20/80) 注3:エピコート828(油化シェル(株)製) 注4:DBU(サンアプロ(株)製) 上記の表1から明らかなように、本発明の実施例1〜3の各熱反応性接着フィルムは、接着性及び耐熱性も優れている。また、硬化促進剤を添加することにより200℃以上の硬化開始温度から100℃以下の硬化開始温度まで任意に硬化温度を制御できる。これに対して、比較例1では、カルボキシル基含有ポリオレフィン共重合体(a)の含有量が少ないため、接着剤組成物中のカルボキシル基含有量も少なくなり、接着性・耐熱性に劣る。なお、ホットメルトコーティングにより接着層を形成した場合、参考例1に示すように、硬化開始温度が200℃以上の場合には、良好な接着フィルムを作製可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003964 【氏名又は名称】日東電工株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年2月8日(2001.2.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092266 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴木 崇生 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−235061(P2002−235061A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月23日(2002.8.23) |
| 【出願番号】 |
特願2001−31663(P2001−31663) |
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