| 【発明の名称】 |
仮止接着剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉本 保文
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| 【要約】 |
【課題】現状の生産効率を落とさず、塗布膜厚均一性の良好な仮止接着剤を提供し、ウェハー等の反りの問題を低減すること。
【解決手段】合成樹脂又は天然樹脂を溶媒に溶解させた仮止接着剤に於いて、溶媒がメチルエチルケトンを主体とし、プロピレングリコールモノメチルエーテル及び酢酸ブチルのうち少なくとも一方を含む混合溶剤であることを特徴とする仮止接着剤。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合成樹脂又は天然樹脂を溶媒に溶解させた仮止接着剤に於いて、溶媒がメチルエチルケトンを主体とし、プロピレングリコールモノメチルエーテル及び酢酸ブチルのうち少なくとも一方を含む混合溶剤であることを特徴とする仮止接着剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンウェハーの如きウェハー、セラミック、ガラス、磁性材等を研磨する際に土台に仮止めする為の仮止接着剤に関する。 【0002】 【従来の技術】従来よりウェハーを鏡面仕上げする際には、合成樹脂を溶媒に溶解させた仮止接着剤を裏面に塗布・乾燥し、セラミック土台に熱圧着して研磨布、研磨液で研磨している。研磨後、剃刀によりウェハーを土台から剥がし、ウェハー及び土台に付着した仮止接着剤を有機アルカリ水溶液で洗浄除去している。即ち、仮止接着剤に対する基本的要求特性として研磨時は摩擦熱でウェハーの温度が上がり、ウェハーがズレないようにしっかり土台に固定し、研磨後は水冷により温度を低くした時に、簡単に剥がせる相反する特性を要求される。更には有機アルカリ水溶液で簡単に除去出来ることを求められる。 【0003】一方、集積回路は年を追うごとに高集積化され、ウェハーに対する品質要求も年々高まっている。このため、仮止接着剤に対する要求特性も年々高まっている。その中の一つが仮止接着剤の塗布膜厚不均一から引き起こされる応力発生によって生じるウェハーの反りの問題である。 【0004】仮止接着剤の溶媒として現状は乾燥性の速いトルエン/イソプロピルアルコール(以下IPAと略す)の混合溶剤、或いはメチルエチルケトン(以下MEKと略す)等が使われているが、膜厚均一性が十分でなく、研磨後のウェハーの反りの原因となっている。また、トルエンは人体に対する毒性が強く、問題であることも指摘されている。 【0005】また、同様な塗布方法で膜厚均一性を非常に厳しく求められる用途では、半導体業界で広く使われているフォトレジストがある。フォトレジストに使用されている溶剤は膜厚均一性は良いが、沸点が高く、溶剤乾燥性が悪いため、塗布時間、乾燥時間を長くする必要があり、これらの溶剤を仮止接着剤に適用すると、ウェハーの生産効率を著しく低下させる欠点がある。もし、残存溶剤が多量に残っていると、接着剤の軟化温度が下がり、研磨時の摩擦熱で土台に貼り付けたウェハーのズレが生じたり、研磨後土台から剥れにくくなる問題が生じる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、現状の生産効率を落とさず、塗布膜厚均一性の良好な仮止接着剤を提供し、ウェハー等の反りの問題を低減することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、合成樹脂を溶媒に溶解させた仮止接着剤に於いて、溶媒を下記の混合溶剤とすることによって、本発明の上記目的が達成される。 (1)合成樹脂又は天然樹脂を溶媒に溶解させた仮止接着剤に於いて、溶媒がメチルエチルケトンを主体とし、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下PGMEと略す)及び酢酸ブチルのうち少なくとも一方を含む混合溶剤であることを特徴とする仮止接着剤。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明に係わる仮止接着剤は、合成樹脂を溶媒に溶解させた仮止接着剤に於いて、溶媒をMEKを主体とし、PGMEまたは酢酸ブチルを含む混合溶剤とする。ここで、MEKを主体とするとは、混合溶剤全重量に対して、MEKを50重量%〜92重量%含むことを意味し、好ましくは75重量%〜90重量%である。 【0009】混合溶剤中のPGMEの比率は、好ましくは8重量%〜50重量%であり、より好ましくは10重量%〜25重量%である。 【0010】混合溶剤中の酢酸ブチルの比率は、好ましくは8重量%〜50重量%、より好ましくは10重量%〜25重量%である。 【0011】本発明の仮止接着剤に使用し得る合成樹脂としては、カルボキシル基を持つアルカリ可溶性の合成樹脂又は天然樹脂が挙げられ、具体的には以下のような樹脂が挙げられる。 a)酸無水物を付加したエポキシ樹脂(特開平7−331216号、特開平9−67424号公報に記載のもの) b)アビエチン酸を主成分としたロジン樹脂(特開平3−203981号公報に記載のもの) c)スチレンアクリル共重合体(特開平9−157628号公報に記載のもの) 合成樹脂又は天然樹脂の濃度は、接着剤の塗布厚みによるが、一般に仮止接着剤中に25重量%〜35重量%とすることが好ましい。 【0012】本発明の仮止接着剤を調製するには、例えば市販の合成樹脂溶液を減圧下で加熱して溶剤を除去した後に、単離した合成樹脂固形分を所定の混合溶剤に溶解させればよい。 【0013】本発明の仮止接着剤を使用するには、例えばウエハーの裏面に仮止接着剤を塗布し、加熱乾燥させ、裏面を土台に接触させてウエハーを土台に熱圧着させ、研磨を行った後に、剃刀によってウエハーを土台から剥離させ、ウエハー及び土台に付着した仮止接着剤を有機アルカリ水溶液によって洗浄除去すればよい。 【0014】本発明に係わる仮止接着剤は、膜厚均一性が優れている為にウエハーを研磨する際の仮止接着剤として特に好適に使用することができるが、必要に応じてセラミック、ガラス、磁性材等を研磨する際の仮止接着剤としても好適に使用することができる。 【0015】 【実施例】以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0016】(仮止接着剤の調製)仮止接着剤の合成樹脂として東都化成(株)製エポトートERA−185EK75(酸無水物を付加したエポキシ樹脂)(MEK25%溶媒)を用い、溶剤を加熱減圧除去し、改めて表1及び表2に示す種々溶剤を使って溶剤比率が75重量%となるように希釈し、クリーンルームにて0.2μmのテフロン(登録商標)製フィルタにて精密ろ過し、仮止接着剤とした。 【0017】実施例1〜4及び比較例1〜5(乾燥性及び乾燥後表面状態)得られた仮止接着剤を23℃の塗布条件下、ミカサ(株)製スピンコーターを用いて1000〜3000r.p.m.にて市販の4インチのシリコンウェハーの鏡面に塗布し、ホットプレート上にて30℃で乾燥して表面の指触乾燥時間を測定するとともに乾燥後表面状態を観察した。その結果を、表1に示す。尚、表面状態の評価法としてはウエハー鏡面にスピンコーター塗布、溶剤乾燥後の塗布面を蛍光灯の下で観察して以下のように評価した。 ◎:表面状態が均一である。 ○:光の屈折で膜厚の増減が多少ある場合は、同心円状の環が観察されるが、他の表面状態は均一。 △:主要部分は均一であるが、ウエハーエッジ部分が均一でなく、球状に樹脂が溜まりギザギザになっている。 【0018】実施例5〜8及び比較例6〜7(平均膜厚及び膜厚均一性)実施例1と同じ条件で各サンプルにつき4インチのシリコンウェハー3枚の鏡面に仮止接着剤を塗布した後、大日本スクリーン(株)製光干渉式膜厚測定装置にて直径方向5mm間隔で19ポイントの膜厚を測定した。3枚の平均膜厚及び膜厚均一性(3σ値)を示すと、表2の通りである。尚、表中、膜厚均一性(σ値)は、統計学的な確率を意味し、測定値が正規分布をするとして±3σに99.7%が分布することを意味する。 【0019】(剥離強さ)実施例1と同じ条件で各サンプルにつき4インチのシリコンウェハー5枚の裏面に仮止接着剤を塗布し、実際のライン上の使用条件に即した条件として、75℃、7秒間乾燥後、10秒以内に接着剤のついた裏面を下にし、ガラス基板に載せ、(株)ラミーコーポレーション製貼付機でウェハーをガラス基板に熱圧着した。次いで、アイコーエンジニアリング(株)製剥離強度試験機にて23℃におけるウェハーとガラス基板の剥離強さを測定した。平均値の結果を示すと、表2の通りである。 【0020】 【表1】
【0021】 【表2】
【0022】表1及び表2から、本発明の仮止接着剤は、従来の仮止接着剤よりも膜厚均一性に優れ、乾燥性、剥離強さも実用上問題のないことが判る。 【0023】 【発明の効果】本発明に係わる仮止接着剤は、合成樹脂を溶媒に溶解させた仮止接着剤に於いて、溶媒をMEKを主体とし、PGMEまたは酢酸ブチルを含む混合溶剤とすることにより、従来の仮止接着剤とほぼ同等の乾燥性、剥離強さを維持しながら優れた膜厚均一性を有している。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591221097 【氏名又は名称】富士フイルムアーチ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年10月11日(2000.10.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100105647 【弁理士】 【氏名又は名称】小栗 昌平 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−121534(P2002−121534A) |
| 【公開日】 |
平成14年4月26日(2002.4.26) |
| 【出願番号】 |
特願2000−310648(P2000−310648) |
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