| 【発明の名称】 |
接着構造体及び接着方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】八嶋 裕之
【氏名】山口 幹夫
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| 【要約】 |
【課題】安全衛生面、環境面での問題がなく、従来のCR溶剤系接着剤によるものと同等以上に強固に接着する新規な接着剤を用いた接着構造体及び、接着方法を提供する。
【解決手段】クロロプレン100質量部とエチレン性不飽和カルボン酸0質量部を越え2質量部未満を、ポリビニルアルコール0.5〜4質量部の存在下に重合した後に、PH調整剤とラジカル捕捉剤を添加してなり、かつクロロプレン重合体のゲル分含有率が10〜60質量%であり、PHが6〜9であるポリクロロプレンラテックスと、粘着付与樹脂及び金属酸化物を主成分として含有し、かつ粘着付与樹脂の添加量(固形分換算)は、ポリクロロプレンラテックスを固形分で100質量部に対して、10〜100質量部である接着剤組成物を用いて被着体と基材とを接着して得られることを特徴とする接着構造体。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 クロロプレン100質量部とエチレン性不飽和カルボン酸0質量部を越え2質量部未満を、ポリビニルアルコール0.5〜4質量部の存在下に重合した後に、PH調整剤とラジカル捕捉剤を添加してなり、かつクロロプレン重合体のゲル分含有率が10〜60質量%であり、PHが6〜9であるポリクロロプレンラテックスと、粘着付与樹脂及び金属酸化物を主成分として含有し、かつ粘着付与樹脂の添加量(固形分換算)は、ポリクロロプレンラテックスを固形分で100質量部に対して、10〜100質量部である接着剤組成物を用いて被着体と基材とを接着して得られることを特徴とする接着構造体。 【請求項2】 ポリビニルアルコールのけん化度が75〜90モル%であることを特徴とする請求項1記載の接着構造体。 【請求項3】 PH調整剤が弱酸塩であることを特徴とする請求項1または2記載の接着構造体。 【請求項4】 金属酸化物が酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の接着構造体。 【請求項5】 被着体が化粧板であり基材が天板基材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の接着構造体。 【請求項6】 ポリクロロプレンラテックス、粘着付与樹脂及び金属酸化物を主成分として含有し、かつポリクロロプレンラテックスがクロロプレン100質量部とエチレン性不飽和カルボン酸0質量部を越え2質量部未満を、ポリビニルアルコール0.5〜4質量部の存在下に重合した後に、PH調整剤とラジカル捕捉剤を添加して得られた、クロロプレン重合体のゲル分含有率が10〜60質量%であり、PHが6〜9である接着剤組成物を用いて被着体と基材とを接着することを特徴とする接着方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、机、テーブル、こたつ、カウンター等の事務機器、住宅機器や家具の天板を製造する際の化粧板を天板用基材に接着する作業において特定の接着剤を使用した接着構造体及びその接着方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、化粧板を天板用基材に接合する際にはポリクロロプレン(CR)溶剤系接着剤を化粧板と天板用基材に塗布している。ところが、CR溶剤系接着剤には、トルエンや酢酸エチルやメチルエチルケトン等の有機溶剤が用いられているため、接着剤塗工時に有機溶剤が作業場で揮発し、作業員の安全衛生面、環境面で好ましくなく、有機溶剤の低減が望まれていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明者は、従来のCR溶剤系接着剤を用いた場合のように安全衛生面、環境面での問題がなく、従来のCR溶剤系接着剤によるものと同等以上に強固に接着する新規な接着剤を用いた接着構造体及び、接着方法を提供することを目的としている。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的を達成すべく検討を重ねた結果、ポリビニルアルコールの存在化、クロロプレンと特定量のエチレン性不飽和カルボン酸とを重合することにより得たポリクロロプレンラテックス、粘着付与樹脂及び金属酸化物を主成分とする接着剤を用いることで化粧板を天板用基材に強固に接合できることを発明した。 【0005】すなわち本発明は、ポリクロロプレンラテックス、粘着付与樹脂及び金属酸化物を主成分として含有し、かつ該ポリクロロプレンラテックスがクロロプレン100質量部とエチレン性不飽和カルボン酸0質量部を越え2質量部未満を、ポリビニルアルコール0.5〜10質量部の存在下に重合した後に、PH調整剤とラジカル捕捉剤を添加して得られたクロロプレン重合体のゲル分含有率が10〜60質量%、PHが6〜9であり、更に粘着付与樹脂の添加量(固形分換算)は、ポリクロロプレンラテックスを固形分で100質量部に対して、10〜100質量部である、接着耐水性、耐熱性のバランスに優れた接着剤組成物を用いた接着構造体である。また、本発明は金属酸化物が酸化亜鉛である上記の接着剤組成物を用いた接着構造体であり、これらの接着材組成物を化粧板及び/または天板用基材に塗布し、両者を接着することを特徴とする天板の接着方法である。 【0006】以下本発明を詳細に説明する。本発明の天板基材には、特に制限がなく、鉄、ステンレス、アルミ、各種合金等の金属製平板や木材等の非金属製平板等の事務機器、住宅機器や家具に通常使用されているものを挙げることができる。 【0007】本発明におけるエチレン性不飽和カルボン酸の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、グルタコン酸などを挙げることが出来、これらを単独もしくは2種類以上併用して使用することもできる。なお本発明においてはアクリル酸、メタクリル酸を使用することが好ましく、特にメタクリル酸を使用することが好ましい。 【0008】また本発明におけるエチレン性不飽和カルボン酸の添加量は、クロロプレン100質量部あたり0質量部を越え2質量部未満である。より好ましくは0.7〜1.5質量部である。エチレン性不飽和カルボン酸の添加量が0質量部の場合にはラテックスの安定性に劣るため製造が困難であり、また接着強度や耐熱性に劣る。エチレン性不飽和カルボン酸の添加量が2質量部以上の場合には、耐水性の低下が大きい。 【0009】更に、本発明に用いられるクロロプレン重合体には、クロロプレンとエチレン性不飽和カルボン酸以外にこれらと共重合可能な他の単量体が少量共重合されていてもよく、これらも本発明に含まれる。本発明におけるクロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸のエステル類、メタクリル酸のエステル類等が挙げられ、必要に応じて2種以上用いても構わない。 【0010】本発明におけるポリビニルアルコールは特に制限されるものではないが、けん化度60〜98モル%の範囲のものが好ましい。より好ましくは、けん化度75〜95モル%であり、更に好ましくは、けん化度75〜90モル%である。また、ポリビニルアルコールの重合度が200〜3000の範囲のものが好ましい。更に好ましくは、重合度が200〜700である。ポリビニルアルコールがこの範囲であれば、重合操作が安定に行え、得られたラテックスの安定性が優れ、高濃度で安定なラテックスを得ることができる。 【0011】本発明におけるポリビニルアルコールの添加量としては、クロロプレン100質量部に対し、0.5〜4質量部の添加が好ましい。より好ましくは2〜4質量部であり、更に好ましくは3〜3.5質量部である。ポリビニルアルコールの添加量が0.5質量部未満の場合には、乳化力が充分でなく、重合反応中に凝集物の発生が頻発し易い。また4質量部を越えると重合反応中に増粘が起こり撹拌を阻害し、異常発熱するなど製造が困難となる場合がある。 【0012】また本発明におけるポリクロロプレンラテックスは、トルエン不溶分のゲル分含有率が10〜60質量%の範囲であることが必要であり、好ましくは15〜60質量%の範囲である。ゲル分含有率が10質量%未満の場合には、接着強度、耐熱性が低下する。またゲル分含有率が60質量%を越えると、初期接着性が低下するほか、耐水性が低下する。 【0013】ポリクロロプレンラテックスのゲル分含有率の制御は、■連鎖移動剤の使用とその使用量、■重合温度と、更に■重合率の制御によって可能となる。 【0014】まず連鎖移動剤としては、ポリクロロプレンの製造に一般的に用いられるものであれば特に制限はなく、例えばn−ドデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタンやtert−ドデシルメルカプタン等の長鎖アルキルメルカプタン類、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドやジエチルキサントゲンジスルフィド等のジアルキルキサントゲンジスルフィド類、ヨードホルム等の公知の連鎖移動剤を使用することができる。 【0015】次に重合温度については、0〜55℃の範囲であることが重合制御上好ましい。なお重合反応をより円滑にかつ安全に行うには、重合温度を30〜50℃とすることが特に好ましい。 【0016】また最終重合率については、80質量%以上とすることが好ましく、90質量%以上とすることがより好ましい【0017】本発明において、ポリクロロプレンラテックスの固形分濃度は濃縮あるいは水希釈で必要な濃度に調整できるが40〜65質量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは43〜60質量%の範囲である。より高い固形分濃度とすることで、乾燥速度が速く、初期接着性に優れたラテックスとなる。なお、固形分濃度については、重合時のモノマーとの比率によっても調整できるが、重合後に濃縮を行い調整することができる。 【0018】本発明におけるクロロプレン重合体は重合直後は酸性であり、不安定な状態であるためPHを6〜9に調整することが必要となる。好ましくはPHが6.5〜8.5である。PHが6未満では長期貯蔵をすると凝固や分離変質し易い。またPHが9を越えるアルカリ性溶液は取り扱い上好ましくない。 【0019】本発明におけるPH調整剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、りん酸3ナトリウム、りん酸水素2ナトリウム、りん酸3カリウム、りん酸水素2カリウム、クエン酸3カリウム、クエン酸水素2カリウム、クエン酸3ナトリウム、クエン酸水素2ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、4硼酸ナトリウム等の弱酸塩類をクロロプレン100質量部に対し、0.1質量部以上含むことが好ましく、更に0.3質量部以上含むことが好ましい。弱酸塩類はポリクロロプレンラテックスの緩衝能力を高くする上で必要であり、0.1質量部未満では貯蔵時のPH低下を抑制できないため、接着剤組成物の貯蔵安定性も悪くなる。該弱酸塩類だけではポリクロロプレンラテックスのPHが6に満たない場合は水酸化ナトリウム、水酸化カリウムやジエタノールアミン等の塩基性物質を任意に併用することができる。 【0020】本発明におけるPH調整剤の添加方法は特に制限を受けるものではなく、PH調整剤粉末を直接添加または水で任意の割合に希釈して添加することができる。 【0021】本発明のラジカル捕捉剤としては、チオジフェニルアミン、ジエチルハイドロキシルアミン、ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、ハイドロキノンメチルエーテル等の重合禁止剤、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2−メチレンビス(6−t−4−メチルフェノール)、4,4−ブチレンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等の酸化防止剤を挙げることができる。本発明のラジカル捕捉剤としては、チオジフェニルアミン、ジエチルハイドロキシルアミン、ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、ハイドロキノンメチルエーテル等の重合禁止剤、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2−メチレンビス(6−t−4−メチルフェノール)、4,4−ブチレンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等の酸化防止剤を挙げることができる。 【0022】本発明のラジカル捕捉剤としては、前記の重合禁止剤を0〜0.5質量部及び、前記の酸化防止剤を0.1〜1.5質量部使用することが好ましい。酸化防止剤が0.1質量部未満では、ポリクロロプレンラテックス組成物の貯蔵時中のゲル分増化を抑制できないため、接着剤組成物の耐水強度が悪くなる。 【0023】本発明のラジカル捕捉剤の添加方法は特に制限されないが、クロロプレンモノマーにラジカル捕捉剤を溶解したものをクロロプレン重合体に添加し、モノマーを脱気除去する方法やラジカル捕捉剤を界面活性剤等の添加によりエマルジョン化したものをクロロプレン重合体に添加する方法が、ポリクロロプレンラテックス組成物中へのラジカル捕捉剤の分散状態を考えると好ましい【0024】本発明のポリクロロプレンの重合に使用される触媒としては過硫酸カリウム等の無機過酸化物、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類等の有機過酸化物を挙げることができる。触媒としては加硫酸カリウムの使用が安定した重合を行う上で好ましい。また、過硫酸カリウムは0.1〜5質量%の水溶液として使用することが好ましい。 【0025】本発明のポリクロロプレンラテックスの重合に使用される触媒の活性を高める上で、亜硫酸ソーダ、硫酸第一鉄、アントラキノンβスルフォン酸ソーダ、フォルムアミジンスルフォン酸、L−アスコルビン酸等を添加することができる。 【0026】本発明の粘着付与樹脂としては、ロジン酸エステル樹脂、テルペンフェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族樹脂等を挙げることができる。粘着付与樹脂としてはテルペンフェノール樹脂やロジン酸エステル樹脂のエマルジョンが接着剤組成物の接着力や耐水性を発現させる上で好ましい。 【0027】粘着付与樹脂の添加量(固形分換算)は、ポリクロロプレンラテックスを固形分で100質量部に対して、10〜100質量部であり、20〜70質量部が特に好ましい。10質量部未満では接着力及び耐水性が低くなり、100質量部を越えると耐熱性が悪くなる。 【0028】本発明における金属酸化物としては酸化亜鉛、酸化チタン及び酸化鉄等を挙げることができる。酸化亜鉛、酸化チタンが接着剤組成物の耐水性を良くする上で好ましく、特に酸化亜鉛の使用が好ましい。 【0029】金属酸化物の添加量は、ポリクロロプレンラテックスを固形分で100質量部に対して0.2〜8.0質量部が好ましく、特に0.5〜6.0質量部が好ましい。0.2質量部未満では接着剤組成物の耐水性や耐熱性が不十分となる場合があり、8.0質量部を越えると接着力が悪くなり易い。 【0030】本発明の接着剤組成物はイソシアネート等の硬化促進剤、炭酸カルシウム、シリカ、タルクやクレー等の無機充填剤、ジブチルフタレートやプロセスオイルなどの可塑剤・軟化剤、ポリアクリル酸ナトリウム、水溶性ポリウレタン、メチルセルロース等の増粘剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、1:2モル型脂肪族アルカノールアミド、1:1モル型ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンステアレート等の界面活性剤、各種老化防止剤、紫外線吸収剤や酸化防止剤等を必要に応じて任意に配合することができる。 【0031】本発明の接着剤はポリクロロプレンラテックス、粘着付与樹脂及び金属酸化物等を混合して作られるが、混合装置は特に限定されるものではなく、スリーワンモーター、ホモジナイザー、メディアミル、コロイドミル等の公知の装置を使用することができる。 【0032】接着力を向上させる目的で、天板基材の接着面をヤスリがけ、サンドブラスト処理、溶剤処理等を行っても構わない。 【0033】本発明の接着剤組成物の塗布は刷毛塗り、コテ塗り、スプレー塗布、ロールコーター塗布等の方法がが可能である。接着剤組成物の塗布は化粧板及び天板基材各々の接着面に塗布することが接着力を向上させる上で好ましい。 【0034】本発明の化粧板と天板基材の接着方法は特に限定されない。例えば接着剤塗布後に乾燥機または室温放置等で被着体を乾燥し、ハンドロール、プレス装置等で圧着する方法やポストホーム接着加工(曲げ接着加工)法等が挙げられる。 【0035】 【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。なお、下記の実施例において部および%は、特に断りのない限り質量基準である。 【0036】〔実施例1〕 〔ポリクロロプレンラテックスの製造〕内容積30リットルの反応器を用い、窒素気流下で、水94質量部およびポリビニルアルコール(ユニチカ・UMR−20H、けん化度79モル%、重合度380)3.5質量部を入れ加温(60℃)溶解した。この水溶液を室温近くまで冷却した後、この中にクロロプレン単量体99質量部、メタクリル酸1.0質量部、及びオクチルメルカプタン0.3質量部を加えた。これを45℃に保持しながら亜硫酸ナトリウムと過硫酸カリウムを開始剤として用いて重合し、ポリクロロプレンラテックスを得た。最終重合率は98%であった。 【0037】次に、このポリクロロプレンラテックスに、20%ジエタノールアミン水溶液と10%りん酸水素2ナトリウム水溶液を添加してPHを中性に調整した後、脂肪酸アルカノールアミド(ダイヤモンドシムヤロックケミカル社製)の20%水溶液を3部、ラジカル捕捉剤(中京油脂社製セロゾールH633)を0.5質量部添加した。 【0038】次に、このポリクロロプレンラテックスについて、以下の測定を行った。 〔ゲル分含有率測定〕ポリクロロプレンラテックス試料を凍結乾燥し、精秤してAとした。トルエンで溶解(0.6%に調製)し、遠心分離機を使用し、更に200メッシュの金網を用いてゲルを分離した。ゲル分を風乾後110℃雰囲気下で、1時間乾燥し、精秤してBとした。ゲル分含有率は下式に従って算出した。 ゲル分含有率=B/A×100 (%) 結果を表1に示した。 [PH測定]ラテックス試料を恒温水槽で20℃に調整後PHメータでPHを測定した。 [貯蔵安定性試験]40℃に設定した環境試験機中でラテックス試料を40℃で2ヶ月保管した後にPHとゲル分含有率を測定し、変化がないか調べた。 【0039】〔接着剤の製造〕ポリクロロプレンラテックスを100質量部、粘着付与樹脂1(荒川化学工業社製タマノールE−100)を30質量部及び酸化亜鉛(大崎工業社製AZ−SW)を3質量部の配合比率でスリーワンモータで攪拌し、接着剤を作成した。 【0040】〔せん断剥離接着強度〕接着剤をメラミン樹脂製化粧板(サイズ25×100×1mm)に100g(固形分)/m2、鉄板(JIS G3141−90;SPCC、サイズ25×100×1mm)に100g(固形分)/m2刷毛で塗布し80℃の乾燥機中で5分間乾燥した。両被着体をプレス機で圧着した。圧着24時間後、引張り試験機で、引張り速度2.5mm/minの条件で、せん断剥離接着強度を測定した。 【0041】〔耐水強度〕前記同様の条件で圧着し、24時間経った後に水中に2日間浸漬して引張り試験で、前記同様の条件でせん断剥離強度を測定した。 【0042】〔80℃クリープテスト〕前記同様の条件で圧着し、24時間経った後に80℃雰囲気中で鉄板側を固定治具に固定し、化粧板側に1kgのおもりを吊して、剥離の有無を観察した。1時間を超えて落下しないサンプルを耐熱性良好という意味で表中に○とした。1時間以内に剥離落下したサンプルは耐熱がよくないという意味で表中に×とした。 【0043】〔実施例2〕実施例1のポリクロロプレンラテックスに、10%炭酸ナトリウム水溶液を添加してPHを中性に調整した。 【0044】〔実施例3〕実施例1において、クロロプレンを98.5質量部、メタクリル酸を1.5質量部として実施例1同様に重合を行った。ゲル分含有率および接着物性を実施例1同様に測定し、結果を表1に示した。 【0045】〔実施例4〕実施例1において、オクチルメルカプタンを0.38質量部、ポリビニルアルコールを電気化学工業社製B−05(けん化度88mol%、重合度550)として実施例1同様に重合を行った。ゲル分含有率および接着物性を実施例1同様に測定し、結果を表1に示した。 【0046】〔実施例5〕実施例1のポリクロロプレンラテックスを100質量部、粘着付与樹脂1(荒川化学工業社製タマノールE−100)を30質量部及び酸化亜鉛(大崎工業社製AZ−SW)を5質量部の配合比率でスリーワンモータで攪拌し、接着剤を作成した。 【0047】〔実施例6〕実施例1においてラシカル捕捉剤をジエチルハイドロキシルアミン0.02質量部とセロゾールH633、0.3質量部としてポリクロロプレンラテックスを得た。上記ポリクロロプレンラテックス100質量部、粘着付与樹脂1を40質量部、粘着付与樹脂2を10質量部、酸化亜鉛を3.0質量部の配合比率でスリーワンモータで攪拌し、接着剤を作成した【0048】〔実施例7〕実施例1においてラシカル捕捉剤をセロゾールH633、1.0質量部としてポリクロロプレンラテックスを得た。上記ポリクロロプレンラテックス100質量部、スーパーエステルE−650を30質量部、酸化亜鉛を3.0質量部の配合比率でスリーワンモータで攪拌し、接着剤を作成した。 【0049】[比較例1]実施例1において、クロロプレンを96.0質量部、メタクリル酸を4.0質量部として実施例1同様に重合を行った。ゲル分含有率および接着物性を実施例1同様に測定し、結果を表2に示した。 【0050】[比較例2]実施例2のポリクロロプレンラテックス100質量部、タマノールE−100を30質量部の配合比率でスリーワンモータで攪拌し、接着剤を作成した。 【0051】[比較例3]実施例1において、10%りん酸水素2ナトリウム水溶液を添加せずに実験例1同様にポリクロロプレンラテックスを作成した後、上記の貯蔵安定性試験の条件下に貯蔵した。この結果、PHが5.4まで低下した。貯蔵前のラテックスについてゲル分含有率、PHおよび接着物性を実施例1同様に測定し結果を表2に示したが、貯蔵後のラテックスはPHが本発明の範囲より低いのでポリクロロプレンラテックス及び天板用接着剤組成物のラテックスが不安定であり、凝固し易いことは自明である。 【0052】[比較例4]実施例2のポリクロロプレンラテックス100質量部、タマノールE−100を100質量部、酸化亜鉛を3質量部の配合比率でスリーワンモータで攪拌し、接着剤を作成した。 【0053】 【表1】
【0054】 【表2】
【0055】注1)ポリビニルアルコール: PVA;UMR−20H、けん化度79mol%、重合度380(ユニチカ社製) 注2)ポリビニルアルコール: PVA;B−05、けん化度88mol%、重合度550(電気化学工業社製) 注3)セロゾールH633: 2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールエマルジョン(中京油脂社製)、添加数量は固形分換算注4)粘着付与樹脂1:テルペンフェノール樹脂エマルジョン;タマノールE−100(荒川化学工業社製)、添加数量は固形分換算注5)粘着付与樹脂2:ロジン酸エステル樹脂エマルジョン;スーパーエステルE−650(荒川化学工業社製)、添加数量は固形分換算注6)酸化亜鉛:酸化亜鉛エマルジョン(大崎工業社製)、添加数量は固形分換算【0056】 【発明の効果】表1より明らかな如く、本発明の接着剤は接着力、接着耐水性及び耐熱性に優れるため、被着体と基材、特に化粧板と天板基材への接着剤として最適である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003296 【氏名又は名称】電気化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年10月12日(2000.10.12) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−121517(P2002−121517A) |
| 【公開日】 |
平成14年4月26日(2002.4.26) |
| 【出願番号】 |
特願2000−311675(P2000−311675) |
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