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【発明の名称】 難燃性養生用粘着テープ
【発明者】 【氏名】雷 鳴

【要約】 【課題】熔接乃至熔断等の火花で着火しにくく、着火しても熱分解による有毒なガスを発生させることなく、不要になった粘着テープの焼却処理が可能な養生用粘着テープを提供する。

【解決手段】厚さ0.050〜0.150mmの芳香族ポリアミド製基材シート上に、アクリル系粘着剤100重量部に対して10〜150重量部の難燃化剤を配合した難燃性粘着剤による接着層により厚さ0.004〜0.050mmの合成樹脂フィルムを貼り合わせて形成した粘着テープ支持体における該合成樹脂フィルム面に、さらに金属水酸化物を難燃剤として含有する粘着剤層を設けてなり、かつハロゲンと燐の総含有量が50ppm以下で、酸素指数が27以上であることを特徴とする、難燃性養生用粘着テープ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 厚さ0.050〜0.150mmの芳香族ポリアミド製基材シート上に、アクリル系粘着剤100重量部に対して10〜150重量部の難燃剤を配合した難燃性粘着剤による接着層により厚さ0.004〜0.050mmの合成樹脂フィルムを貼り合わせて形成した粘着テープ支持体における該合成樹脂フィルム面に、さらに金属水酸化物を難燃剤として含有する粘着剤層を設けてなり、かつハロゲンと燐の総含有量が50ppm以下で、酸素指数が27以上であることを特徴とする、難燃性養生用粘着テープ。
【請求項2】 前記金属水酸化物を難燃剤として含有する粘着剤層は、アクリル系粘着剤100重量部に対して50〜140重量部の金属水酸化物と10〜100重量部の窒素含有有機難燃剤を含む粘着剤層であることを特徴とする、請求項1記載の難燃性養生用粘着テープ。
【請求項3】 前記芳香族ポリアミド製基材は、芳香族ポリアミド製の紙又は不織布であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の難燃性養生用粘着テープ。
【請求項4】 前記難燃剤を配合した難燃性粘着剤による接着層は、金属水酸化物を難燃剤として含有する粘着剤層であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
【請求項5】 金属水酸化物が、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
【請求項6】 窒素含有有機難燃剤が、メラミン、メラミン誘導体、メラミンシアヌレート、グアニジン化合物及びメラミン樹脂から選択される少なくとも一種である請求項2〜5のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
【請求項7】 前記合成樹脂フィルムが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ナイロン及びポリイミド等から選択される合成樹脂フィルムであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
【請求項8】 UL燃焼試験(UL94)規格において、VTM−0に適合することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木や建築等の現場で使用される養生用シートの仮止め、固定、継ぎに使用される粘着テープで、熔接乃至熔断等で発生する火花が当たったり、廃棄物として焼却した時に分解して有毒ガスを発生することの無いノンハロゲン、ノンリン系難燃性養生用粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】養生用シートは、建物の新築、増改築、解体又は機械の修理、定期点検等において、鋼材の熔接や熔断の際に発生する火花や煙草の火等がシートに着火して火事を引き起こす恐れがないように難燃性である必要があることから、表面にシリコーンや塩ビ処理を施したガラスクロスや塩ビシート等が使用されていた。そして、このような養生シートの仮止め、固定及び継ぎ等に使用される養生用粘着テープにも同様な難燃機能が要求されていた。
【0003】従来の難燃性養生用粘着テープは、自己消火性を有する塩ビフィルムや不燃性のガラスクロス等の基材を使用したり、不燃基材以外の紙、布、フィルム等を使用する時には、粘着剤として、一般的に天然ゴムやアクリル樹脂系粘着剤にハロゲン含有難燃剤と三酸化アンチモン等の難燃化助剤やリン系難燃剤を混入した粘着剤を使用しているが、粘着特性を維持するためにはそれらの添加量には限界があった。
【0004】養生用粘着テープは、その使用目的の性質上、役目を終えたら剥がされ、廃棄され、焼却や埋め立て処分されていたが、テープ構成成分にハロゲンやアンチモン等の物質を含む粘着テープの場合はこのような処分方法は環境に対して好ましくなく、特別な処理を行う必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の難燃性粘着テープのうち、塩ビフィルム基材粘着テープやハロゲン含有難燃剤を含む粘着剤を使用した粘着テープは、前述の工事中に発生する火花等が落下した時や不要になったシートに混ぜて廃棄し燃焼させた際に熱分解により有毒な塩素や臭素等のハロゲンガスが発生する欠点を有していた。
【0006】更に、併用する三酸化アンチモン等の難燃化助剤や基材として用いるガラスクロスには、不純物として有毒な砒素が含まれることがあることから、これらの材料の使用が制限される不利も存在していた。
【0007】本発明の目的は、上述のような使用制限を受けるという不利を解決するために、熔接乃至熔断等で発生する火花等がテープ上に落下しても着火しにくく、また着火しても熱分解による有毒なガスを発生させることなく延焼を防ぎ、さらに不要になった粘着テープの処分にも通常の焼却処理等が採用できる養生用粘着テープを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の養生用粘着テープにおける上記の課題を解決するために研究を重ねた結果、芳香族ポリアミド製の紙又は不織布からなる基材シートに、少なくとも一種の無機系難燃剤等の難燃剤を添加した粘着剤を使用して合成樹脂フィルムを貼り合わせ、該合成樹脂フィルム面に、上記したものと同じように難燃剤を含有する粘着剤層を設けた粘着テープが、難燃性養生用粘着テープに求められる十分な粘着性と十分な難燃化機能を備えるとともに、環境問題のない廃棄処理が可能であるという特性を備えることを見出し、本発明を完成した。本発明は以下の各発明を包含する。
【0009】(1) 厚さ0.050〜0.150mmの芳香族ポリアミド製基材シート上に、アクリル系粘着剤100重量部に対して10〜150重量部の難燃剤を配合した難燃性粘着剤による接着層により厚さ0.004〜0.050mmの合成樹脂フィルムを貼り合わせて形成した粘着テープ支持体における該合成樹脂フィルム面に、さらに金属水酸化物を難燃剤として含有する粘着剤層を設けてなり、かつハロゲンと燐の総含有量が50ppm以下で、酸素指数が27以上であることを特徴とする、難燃性養生用粘着テープ。
【0010】(2) 前記金属水酸化物を難燃剤として含有する粘着剤層は、アクリル系粘着剤100重量部に対して50〜140重量部の金属水酸化物と10〜100重量部の窒素含有有機難燃剤を含む粘着剤層であることを特徴とする、(1) 項記載の難燃性養生用粘着テープ。
【0011】(3) 前記芳香族ポリアミド製基材は、芳香族ポリアミド製の紙又は不織布であることを特徴とする、(1) 項又は(2) 項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
(4) 前記難燃剤を配合した難燃性粘着剤による接着層は、金属水酸化物を難燃剤として含有する粘着剤層であることを特徴とする、(1) 項〜(3) 項のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
【0012】(5) 金属水酸化物が、水酸化アルミニウム及び/又は水酸化マグネシウムであることを特徴とする、(1) 項〜(4)項 のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
(6) 前記窒素含有有機難燃剤が、メラミン、メラミン誘導体、メラミンシアヌレート、グアニジン化合物及びメラミン樹脂から選択される少なくとも一種である(1) 項〜(5) 項のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
【0013】(7) 前記合成樹脂フィルムが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ナイロン及びポリイミド等から選択される合成樹脂フィルムであることを特徴とする、(1) 項〜(6) 項のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
(8) UL燃焼試験(UL94)規格において、VTM−0に適合することを特徴とする、(1) 項〜(7) 項のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
【0014】(9) 前記金属水酸化物及び窒素含有有機難燃剤の平均粒径は0.6〜25μm、好ましくは1〜10μmであることを特徴とする、(1) 項〜(8) 項のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
(10)前記難燃剤を配合した難燃性粘着剤による接着層は、前記金属水酸化物を難燃剤として含有する粘着剤層と同一の粘着剤によって形成されていることを特徴とする(1) 項〜(9) 項のいずれか1項に記載の難燃性養生用粘着テープ。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の難燃性養生用粘着テープは、図1に示すように、自己消火性のある芳香族ポリアミド製の紙又は不織布からなる基材シート1上に、難燃性接着層2で合成樹脂フィルム3を貼合わせて粘着テープ支持体シートを形成し、該支持体シートの合成樹脂フィルム面上に難燃性粘着層4が設けられている構造を有する。ここで、難燃性接着層2及び難燃性粘着層4は、金属水酸化物又は金属水酸化物と、好ましくはさらに窒素含有有機難燃剤とを添加することによって難燃化されており、接着層と粘着層の双方に難燃剤が分散した構造となっている。
【0016】本発明の難燃性養生用粘着テープとしての機能は、熔接乃至熔断に伴う火花が落下しても容易に穴が開いたり、着炎することがなく、工事期間中には人々が踏みつけたり荷車が通ったりしても切れることもなく、風雨に耐える接着力を有する。また、その役目を終えて引き剥がす場合には再剥離しやすく、廃棄物として燃焼させても熱分解により有毒な塩素、臭素等のハロゲンガスやホスフィンガス等の発生の総濃度は50ppm以下という微量に止まる。
【0017】したがって、本発明の粘着テープの支持体シートにおける基材シートとしては、自己消火性を有する0.050〜0.150mm厚の範囲の芳香族ポリアミド製の紙又は不織布を使用する。その厚みが0.050mm未満では、特に踏まれたり、荷車の通過による裂けに対する抵抗力と熔接等の火花に対する耐性が低くなって実用的でなくなるし、0.150mm超では、耐久性は十分であるが、養生作業時のテープカット性が悪くなるし、価格的にも不利となる。基材シートの厚さは、好ましくは0.060〜0.100mmの範囲である。
【0018】芳香族ポリアミド製の紙又は不織布に貼り合わせる合成樹脂フィルムは、厚さが0.004〜0.050mmの範囲でハロゲン及び燐を含まない高分子重合体から形成されているフィルムであればよく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル、ナイロン、ポリイミド等の高分子材料から製造されているフィルムが挙げられる。そして、これらは通常の燃焼によりハロゲン、燐等を含有する有毒ガスが発生することはない。合成樹脂フィルムは、その厚みが0.004mm未満であると,製造工程上の貼合わせ作業等においてシワ等の問題を発生しやすく、また0.050mmを越えて厚くなると、難燃性が発現しにくく、テープカット性も悪くなる。合成樹脂フィルムの厚さは、好ましくは0.012〜0.025mmの範囲である。
【0019】本発明の難燃性養生用粘着テープにおける難燃性接着層及び難燃性粘着層は、前述のような環境に負荷となるハロゲン系やリン系難燃剤及び人体に有害な三酸化アンチモン等の難燃助剤を全く使用せずに難燃化していることを特徴としている。そのような要求を満たす難燃剤として、本発明の難燃性養生用粘着テープにおける難燃性接着層及び難燃性粘着層には、金属水酸化物や窒素含有有機難燃剤等が使用される。金属水酸化物の具体的な例としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミン酸カルシウム等が挙げられる。金属水酸化物の難燃化効果は、加熱によって発生する水蒸気による可燃性ガスの希釈、チャーの生成による断熱バリヤの形成、特に脱水反応時の吸熱作用が燃焼の遅延及び防止等の難燃化効果の主要な役割を果たす。
【0020】一方、窒素含有有機難燃剤の具体的な例としては、メラミン、メラミンシアヌレートのようなメラミン誘導体、グアニジン化合物、メラミン樹脂等が挙げられる。これらの中では、粘着剤としてのアクリルポリマーへの分散性、混合性、接着性への影響等の点からメラミン樹脂粉体、メラミンシアヌレートが特に好ましい。以上挙げられた難燃剤の平均粒径は、0.6〜25μm、好ましくは1〜10μmである。0.6μmより小さい場合は粉体としての取扱いが不便となるし、25μmを越える場合には、粘着剤中に分散した後の安定性問題や粘着テープとして十分な接着力を得られない場合が生じるという問題がある。
【0021】本発明で使用する金属水酸化物は、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムを各単独、或いはこれらの混合物のいずれの状態で使用しても十分な難燃化効果が得られる。また、必要に応じて,メラミンシアヌレートやメラミン樹脂粉体等の窒素含有有機難燃剤を添加することにより、更に難燃化効果を向上させることもできる。
【0022】本発明の難燃性接着層及び難燃性粘着層に使用する粘着剤は、上記の難燃剤を溶剤で希釈されたアクリル系粘着剤へ分散して配合することにより得られる。難燃剤の配合量は、粘着組成物が所定の難燃性と接着力を発揮する限り特に限定されないが、アクリル系ベース粘着剤100重量部に対し10〜150重量部の範囲が適当である。十分な難燃性と良好な接着力とを両立できる点からは、粘着剤中の難燃剤量を50〜100重量部とするのが好ましい。この難燃剤の量が150重量部を越えると、酸素指数は27以上となるが、粘着特性の低下や粘着剤層の凝集性の低下等を招き、固定能力の不足や再剥離時において糊剥がれ、糊残り等の不具合を生じる恐れがあり、好ましくないし、一方、10重量部に満たないような量では、酸素指数が27未満となり、UL燃焼試験(94VTM−0)の規格上の難燃特性を満足しなくなる場合がある。
【0023】本発明の難燃性養生用粘着テープにおいて、製造作業の簡便性をはかるために、難燃性接着層及び難燃性粘着層とも、同一の難燃性粘着剤を使用しても良い。もちろん、必要に応じて双方の粘着組成物の配合を変えることができる。例えば、難燃性接着層の接着強度や難燃性粘着層の凝集力、接着力及び合成樹脂フィルムとの密着性などのバランスを取るために、接着層の粘着剤に対して難燃剤の配合量を増やしたり、減らしたりしてもよいし、粘着層の粘着剤に対し難燃剤の配合量を減らしたり、増やしたりすることができる。
【0024】本発明の難燃性養生用粘着テープにおいて、基材シートとして使用する芳香族ポリアミド製の紙又は不織布は、表面に離型処理等の改質処理をすることが好ましい。
【0025】以上のように、本発明の難燃性養生用粘着テープは、酸素指数が27以上であるため、例えば工事現場の熔接や熔断等に伴う火花、煙草の火等が落下しても支持体表層が自己消火性を有する芳香族ポリアミド製の紙又は不織布となっているため、容易に穴が開いたり、容易に着火することはなく、仮に穴が開いたり、着火したりした場合でも、直ちに難燃性接着層が加熱されると含まれている金属水酸化物が吸熱反応である脱水反応を起こすことと、窒素含有有機難燃剤が不燃ガスを生成することによって燃焼系全体が燃えにくい雰囲気となることにより自己消火機能を発揮する。
【0026】更に、本発明の難燃性養生用粘着テープは、工事期間中には人々が踏みつけたり荷車が通ったりしても切れることがなく、風雨に耐える接着力を有し、また不要になった時には被着体からテープ切れや糊残りがなく、きれいに再剥離ができる。
【0027】
【実施例】つぎに、実施例に基づいて本発明を説明する。なお、各実施例及び比較例における「部」は「重量部」を意味する。
【0028】実施例1アクリル酸ブチルとアクリル酸の共重合体からなるアクリル系ポリマーの固形分100部に対して、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH−32 昭和電工社製)を80部配合し、十分に分散させて得た粘着剤を、ポリイソシアネート系架橋剤を3.5部加えて撹拌後、芳香族ポリアミド紙(80μm)の片面に乾燥後の厚さが25μmになるように塗布し、ポリエステルフィルム(16μm)と貼合わせた後、ポリエステルフィルムの反対面に、更に上記と同様の粘着剤配合物を乾燥後の厚さが30μmになるように塗布して、本発明の難燃性養生用粘着テープを得た。
【0029】実施例2アクリル酸ブチルとアクリル酸の共重合体からなるアクリル系ポリマーの固形分100部に対して、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH−32 昭和電工社製)を60部、及び水酸化マグネシウム(商品名:キスマ5A 協和化学工業社製)を20部配合し、十分に分散させて得た粘着剤を、ポリイソシアネート系架橋剤を3.5部加えて撹拌後、芳香族ポリアミド紙(80μm)の片面に乾燥後の厚さが25μmになるように塗布し、ポリエステルフィルム(16μm)と貼合わせた後、ポリエステルフィルムの反対面に更に上記と同様の粘着剤配合物を乾燥後の厚さが30μmになるように塗布して、本発明の難燃性養生用粘着テープを得た。
【0030】実施例3アクリル酸ブチルとアクリル酸の共重合体からなるアクリル系ポリマーの固形分100部に対して、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH−32 昭和電工社製)を50部及びメラミン樹脂粉体(商品名:エポスターS12日本触媒社製)を30部配合し、十分に分散させて得た粘着剤を、ポリイソシアネート系架橋剤を3.5部加えて撹拌後、芳香族ポリアミド紙(80μm)の片面に乾燥後の厚さが25μmになるように塗布し、ポリエステルフィルム(16μm)と貼合わせた後、ポリエステルフィルムの反対面に更に上記と同様の粘着剤配合物を乾燥後の厚さが30μmになるように塗布して、本発明の難燃性養生用粘着テープを得た。
【0031】実施例4アクリル酸ブチルとアクリル酸の共重合体からなるアクリル系ポリマーの固形分100部に対して、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH−32 昭和電工社製)を50部、水酸化マグネシウム(商品名:キスマ5A 協和化学工業社製)を15部、及びメラミン樹脂粉体(商品名:エポスターM30 日本触媒社製)を15部配合し、十分に分散させて得た粘着剤を、ポリイソシアネート系架橋剤を3.5部加えて撹拌後、芳香族ポリアミド紙(80μm)の片面に乾燥後の厚さが25μmになるように塗布し、ポリエステルフィルム(16μm)と貼合わせた後、ポリエステルフィルムの反対面に更に上記と同様の粘着剤配合物を乾燥後の厚さが30μmになるように塗布して、本発明の難燃性養生用粘着テープを得た。
【0032】実施例5アクリル酸ブチルとアクリル酸の共重合体からなるアクリル系ポリマーの固形分100部に対して、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH−32 昭和電工社製)を80部配合し、十分に分散させて得た粘着剤を、ポリイソシアネート系架橋剤を3.5部加えて撹拌後、芳香族ポリアミド紙(80μm)の片面に乾燥後の厚さが25μmになるように塗布し、ナイロンフィルム(25μm商品名:エンブレム ユニチカ社製)と貼合わせた後、ナイロンフィルムの反対面に更に上記と同様な粘着剤配合物を乾燥後の厚さが30μmになるように塗布して、本発明の難燃性養生用粘着テープを得た。
【0033】比較例1アクリル酸ブチルとアクリル酸の共重合体からなるアクリル系ポリマーの固形分100部に対して、臭素系難燃剤〔テトラブロモ・ビスフェノールA誘導体、(商品名:ファイヤガード3000 帝人化成社製)〕を40部、三酸化アンチモンを20部配合し、十分に分散させて得た粘着剤を、ポリイソシアネート系架橋剤を3.5部加えて撹拌後、芳香族ポリアミド紙(80μm)の片面に乾燥後の厚さが25μmになるように塗布し、ポリエステルフィルム(16μm)と貼合わせた後、ポリエステルフィルムの反対面に更に上記と同様な粘着剤配合物を乾燥後の厚さが30μmになるように塗布して、ハロゲン系難燃性養生用粘着テープを得た。
【0034】比較例2アクリル酸ブチルとアクリル酸の共重合体からなるアクリル系ポリマーの固形分100部に対し、ポリイソシアネート系架橋剤を3.5部配合、撹拌して得られた粘着剤を芳香族ポリアミド紙(80μm)の片面に乾燥後の厚さが25μmになるように塗布し、ポリエステルフィルム(16μm)と貼合わせた後、ポリエステルフィルムの反対面に更に上記と同様の粘着剤配合物を乾燥後の厚さが30μmになるように塗布して、一般養生用粘着テープを得た。
【0035】以上、各実施例及び比較例で得られた難燃性養生用粘着テープの諸特性を以下の方法で測定し、その結果を表1に示した。
〔酸素指数〕JIS K 7021に準じて測定した。
〔燃焼試験〕UL規格(UL94)に準じ、燃焼試験を行って判定をした。
〔ハロゲンガスの発生〕管状電気炉法 JIS K 2541に準じ、イオンクロマトグラフ法により測定した。
【0036】〔リンの含有量〕酸分解後、モリブデン青(アスコルビン酸還元)吸光光度法により測定した。
〔接着力〕JIS Z 0237に準じて測定した。
〔再剥離性〕JIS Z 0237に準じて作成したサンプルを65℃×80%RH×72時間で促進試験を行い、室温に戻した後素早くテープを剥がして糊の残り具合を観察した。
【0037】
【表1】

【0038】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明による難燃性養生用粘着テープは、養生用粘着テープにおける難燃性基準を十分に満たす優れた難燃性を有するのみならず、難燃性養生用粘着テープを構成する芳香族ポリアミド製の紙又は不織布、合成樹脂フィルム、難燃性接着層及び難燃性粘着層は、いずれもハロゲンやリン系化合物を実質的に含んでいないので、熔接乃至熔断に伴う火花や煙草の火等が落下しても、また使用済後の焼却でも、熱分解により有毒なハロゲンガスやホスフィンガスを発生する恐れがないと言う効果がある。
【出願人】 【識別番号】000145079
【氏名又は名称】株式会社寺岡製作所
【出願日】 平成12年10月16日(2000.10.16)
【代理人】 【識別番号】100087022
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 昭 (外2名)
【公開番号】 特開2002−121508(P2002−121508A)
【公開日】 平成14年4月26日(2002.4.26)
【出願番号】 特願2000−314960(P2000−314960)