| 【発明の名称】 |
フッ素ゴム塗料組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】甲斐 義將
【氏名】金子 武夫
【氏名】斉藤 正幸
|
| 【要約】 |
【課題】塗料の粘度の経時変化が少なく、保存安定性の良好なフッ素ゴム塗料組成物を得る。
【解決手段】フッ素ゴム(例えば、テトラフルオロエチレン/プロピレン/フッ化ビニリデン共重合体)、加硫剤(例えば、ビスフェノールAF)、溶剤(例えば、酢酸ブチル)及び水を含む組成物であって、該組成物の全体量を基準として水を0.5〜20質量%含有するフッ素ゴム塗料組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】(a)フッ素ゴム、(b)加硫剤、(c)有機溶剤、及び(d)水を含む組成物であって、該組成物の全体量を基準として(d)成分を0.5〜20質量%含有することを特徴とするフッ素ゴム塗料組成物。 【請求項2】(a)成分が、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体及び/又はテトラフルオロエチレン−プロピレン−フッ化ビニリデン共重合体である請求項1に記載のフッ素ゴム塗料組成物。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、保存安定性の良好なフッ素ゴム塗料組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】フッ素ゴムは耐油性、耐薬品性、耐熱性、耐候性、耐食性、表面特性等に優れているため、幅広い分野で用いられている。塗料分野にも適用されており、加硫剤を配合したフッ素ゴム組成物を、溶剤等に溶解又は分散させた溶剤型塗料として用いられることも多い(特開平7−34025、特開平9−177579等)。 【0003】しかし、加硫剤を配合したフッ素ゴム塗料は、室温で放置しても短時間で粘度が大きく増加するため、可使時間が短く、作業条件や用途が限定される等の施工性や保存安定性に問題があった。一般的に可使時間は、塗料粘度が初期の2倍になるまでの時間が目安であり、それを超える粘度になると作業性が著しく低下し、膜厚が制御できなくなったり、塗工自体が困難になる。 【0004】その解決方法として、加硫剤成分とフッ素ゴム成分を分けて2液型塗料とする方法がある。しかし、2液型塗料は、長期保存安定性は向上するものの、施工直前に加硫剤の均一な混合が必要となるうえ、混合後の可使時間が、従来の1液型と同様に短かった。 【0005】塗料の粘度が短時間で増大する原因は、溶剤に含有されている微量の水分が塗料中でも加硫反応を促進するためと考えられていた。したがって、水分ができるかぎり少ない溶剤を用いることが好ましく、溶剤の精製が必要となることも多かった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を解決し、塗料としての優れた特性を保持しつつ、塗料粘度の経時変化が少なく、保存安定性の良好なフッ素ゴム塗料組成物を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、(a)フッ素ゴム、(b)加硫剤、(c)溶剤及び(d)水を含む組成物であって、該組成物の全体量を基準として(d)成分を0.5〜20質量%含有することを特徴とするフッ素ゴム塗料組成物を提供する。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明において(a)成分としては、種々のものが用いられる。具体例として、テトラフルオロエチレン(TFE)−プロピレン(P)共重合体、TFE−P−フッ化ビニリデン(VdF)共重合体、VdF−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体、VdF−HFP−TFE共重合体、VdF−TFE−エチルビニルエーテル(EVE)共重合体、TFE−P−VdF−EVE共重合体、VdF−パーフルオロ(3,6−ジオキサ−5−メチル−1−デセン)(PHVE)共重合体、VdF−TFE−PHVE共重合体、エチレン−PHVE共重合体、TFE−パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)共重合体、TFE−パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)−VdF共重合体等が挙げられる。フッ素ゴムは、通常単独で用いられるが、2種以上のフッ素ゴムを混合して用いることも好ましい。特に、好ましいフッ素ゴムは、耐薬品性や耐油性に優れるTFE−P共重合体及び/又はTFE−P−VdF共重合体である。 【0009】本発明における(a)成分は、2種以上のフッ素系モノマーの共重合又はフッ素系モノマーと炭化水素系コモノマーとの共重合で製造されるが、後者の場合にはそれぞれのモノマーを2種以上用いてもよい。フッ素系モノマーの具体例としては、TFE、VdF、三フッ化塩化エチレン、フッ化ビニル等のフッ素化オレフィン、PMVE、PPVE、PHVE等のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)等が挙げられる。 【0010】炭化水素系コモノマーの具体例としては、エチレン、P、ブテン等の炭化水素系オレフィン、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル等が挙げられる。フッ素系モノマー間及びフッ素系モノマーと炭化水素系コモノマーとの共重合は、必要とされる塗料物性に応じて、任意の割合で実施される。 【0011】重合方法としては、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等の方法が採用できる。また、開始反応の種類で分類すると、パーオキシド類やアゾ化合物類を用いるラジカル重合法、レドックス系触媒重合法、電離性放射線による重合法、熱重合等が適宜採用される。 【0012】加硫剤として有機過酸化物系加硫剤を用いる場合には、加硫反応の進行を容易にする目的で、臭素やヨウ素をフッ素ゴム分子の末端や側鎖に導入した(a)成分を用いることも好ましく採用される。該(a)成分は、重合時に臭素やヨウ素を含有するモノマーや連鎖移動剤を添加して製造される。 【0013】該モノマーや連鎖移動剤としては、パーフルオロ(3−ヨード−1−プロペン)、パーフルオロ(4−ヨード−1−ブテン)、パーフルオロ(4−ブロモ−1−ブテン)、パーフルオロ(5−ブロモ−3−オキサ−1−ペンテン)、パーフルオロ(6−ヨード−1−ヘキセン)等のモノマー、パーフルオロ(1,4−ジヨードブタン)、パーフルオロ(1−ブロモ−4−ヨードブタン)、パーフルオロ(1,6−ジヨードヘキサン)、パーフルオロ(1,8−ジヨードオクタン)等の連鎖移動剤が挙げられる。 【0014】フッ素ゴムの分子量は、必要とされる塗料特性に応じて、種々のものが用いられるが、2000〜500000の分子量の範囲のものが好ましく採用される。また、異なる分子量のフッ素ゴムを混合して用いてもよい。 【0015】本発明において(b)成分としては、通常のフッ素ゴムの加硫剤である有機過酸化物系加硫剤、ポリオール系加硫剤、アミン系加硫剤が好ましく採用される。また、加硫剤に加えて、加硫促進剤、加硫助剤、受酸剤等を適宜併用することも好ましく採用される。 【0016】有機過酸化物系加硫剤としては、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキシド、ジアシルパーオキシド、パーオキシエステル、ヒドロパーオキシドなどが採用される。具体例として、ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げられる。これらのうち、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが、加硫性に優れるので好ましい。有機過酸化物系加硫剤は、フッ素ゴム100質量部に対して、0.5〜10質量部、特に1〜5質量部使用するのが好ましい。 【0017】有機過酸化物加硫の加硫促進剤としては、有機4級アンモニウム塩や有機4級ホスホニウム塩等の有機オニウム塩化合物、アミンやイミン等の含窒素有機化合物、ホスフィンやホスファイト等の有機リン化合物のような有機塩基等が用いられる。加硫助剤としては、不飽和多官能性化合物を用いる。加硫促進剤として有機塩基を用いる場合には、受酸剤を併用する。 【0018】加硫促進剤の有機塩基としては、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムブロミド、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウムクロリド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウムp−トルエンスルホナート、テトラブチルホスホニウムクロリド、トリオクチルメチルホスホニウムクロリド、トリフェニルベンジルホスホニウムクロリド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、トリブチルアミン、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスファイト等が挙げられる。有機塩基は、フッ素ゴム100質量部に対して、0.1〜5質量部、特に0.2〜3質量部使用するのが好ましい。 【0019】加硫助剤の不飽和多官能性化合物は、ヨウ素や臭素を含有するフッ素ゴムの加硫時に併用することで、加硫反応を促進する化合物である。具体例としては、トリアリルイソシアヌラート、トリアリルシアヌラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、ポリブタジエン等が挙げられる。不飽和多官能性化合物は、フッ素ゴム100質量部に対して、0.1〜20質量部、特に0.5〜10質量部使用するのが好ましい。 【0020】受酸剤としては、2価金属の水酸化物又は2価金属の酸化物が用いらる。具体例としては、マグネシウム、カルシウム、鉛、亜鉛等の水酸化物及び酸化物が挙げられる。受酸剤は、フッ素ゴム100質量部に対して、1〜50質量部、特に1〜30質量部使用するのが好ましい。 【0021】ポリオール加硫の場合には、加硫剤としてポリヒドロキシ化合物を用い、加硫促進剤及び受酸剤が併用される。ポリオール系加硫剤としては、種々のポリヒドロキシ化合物が用いられ、特に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(ビスフェノールAF)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、ヒドロキノン等の芳香族ポリヒドロキシ化合物が好ましい。 【0022】ポリオール加硫の加硫促進剤としては、種々の有機オニウム塩化合物が用いらる。具体例として、テトラブチルホスホニウムベンゾトリアゾラート、テトラオクチルホスホニウムベンゾトリアゾラート、メチルトリオクチルホスホニウムベンゾトリアゾラート、ブチルトリオクチルホスホニウムベンゾトリアゾラート、フェニルトリブチルホスホニウムベンゾトリアゾラート、ベンジルトリブチルホスホニウムベンゾトリアゾラート、ベンジルトリシクロヘキシルホスホニウムベンゾトリアゾラート、ベンジルトリオクチルホスホニウムベンゾトリアゾラート、ブチルトリフェニルホスホニウムベンゾトリアゾラート、オクチルトリフェニルホスホニウムベンゾトリアゾラート、ベンジルトリフェニルホスホニウムベンゾトリアゾラート、テトラフェニルホスホニウムベンゾトリアゾラート、ジフェニルビス(ジエチルアミノ)ホスホニウムベンゾトリアゾラート、フェニルベンジルビス(ジメチルアミノ)ホスホニウムベンゾトリアゾラート、フェニルベンジルビス(ジエチルアミノ)ホスホニウムベンゾトリアゾラート、テトラブチルアンモニウムベンゾトリアゾラート、ベンジルトリメチルアンモニウムベンゾトリアゾラート等のベンゾトリアゾラート化合物等が挙げられる。 【0023】有機オニウム塩は、フッ素ゴム100質量部に対して、0.1〜5質量部、特に0.2〜3質量部使用するのが好ましい。有機オニウム塩が少なすぎると塗膜に充分な加硫密度及び塗膜物性が得られず、多すぎると塗料の保存安定性が低下するとともに、耐薬品性等の塗膜特性が低下する傾向となる。併用される受酸剤としては、有機過酸化物加硫に使用されるものと同様の化合物及び使用量が好ましい。 【0024】アミン系加硫剤としては、種々のポリアミン化合物またはポリアミン誘導体が用いられる。具体例として、1,6−ヘキサンジアミン、1,6−ヘキサンジアミンジカルバマート、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン等が挙げられる。アミン系加硫剤は、フッ素ゴム100質量部に対して、通常0.1〜5質量部の使用が好ましい。併用される受酸剤としては、有機過酸化物加硫に使用されるものと同様の化合物及び使用量が好ましい。 【0025】本発明において(c)成分は、フッ素ゴムを溶解又は分散させて塗料化する媒体であり、種々のものが採用される。具体例として、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール等のアルコール類、ヘキサン、オクタン、トルエン、キシレン等の脂肪族及び芳香族炭化水素類等が挙げられる。(c)成分は、単独で用いられる他、塗膜の乾燥速度を調節する目的等のために、2種以上を混合することも好ましく採用される。また、使用量は、フッ素ゴム100質量部に対して、50〜100000質量部、特に100〜10000質量部使用するのが好ましい。最も好ましくは150〜5000質量部が使用される。 【0026】本発明において(d)成分は、該組成物の全体量を基準として0.5〜20質量%含有されることが重要である。含有量が0.5質量%より少ないと、従来同様に、フッ素ゴム塗料組成物の粘度上昇が大きく、保存安定性の向上効果が低い。水の含有量が20質量%より多いと、(a)成分の溶解性が低下する。好ましくは1〜15質量%の範囲が採用される。また、(d)成分は、塗料組成物中に溶解しているか均一に分散していることが、保存安定性の向上に好ましい。本発明においてフッ素ゴム塗料組成物の粘度は、特に限定されず、主に(c)成分の含有量により適宜変更でき、用途に応じた最適値に設定される。 【0027】本発明のフッ素ゴム塗料組成物には、塗料の特性を向上する目的で、シリカ、カーボン、ガラス繊維や無機フィラー等の充填剤、顔料、可塑剤、接着性付与剤、酸化防止剤、安定剤、加工助剤、シランカップリング剤やチタネート系カップリング剤、合成又は天然の樹脂やゴムの成分、種々の塗料等を混合できる。 【0028】塗膜の撥水、撥油性及び耐磨耗性を向上させる目的では、フッ素樹脂微粒子及び金属酸化物等を添加する。また、塗膜に耐水中生物付着性等の防汚性を付与する目的では、亜酸化銅、亜鉛ピリチオン、銅ピリチオン等の防汚性付与剤が添加される。防汚性付与剤は単独で又は2種以上を併用してもよい。 【0029】本発明のフッ素ゴム塗料組成物は、(a)〜(d)成分を均一に混合することにより容易に製造できる。(c)成分に(a)、(b)、(d)の成分を投入した後撹拌や振とうする方法、(a)、(b)成分をあらかじめ2本ロールやニーダーなどで混練後、(c)、(d)成分の混合液に投入し撹拌や振とうする方法等が挙げられる。また、製品形態としては、全成分を含んだ1液型のほかに、塗装直前に混合できるように加硫剤と塗料を分離して2液型とすることも好ましい。 【0030】フッ素ゴム塗料組成物の塗装方法としては、通常使用される方法が採用できる。具体例として、スプレー法、コーター法、ディップ法、刷毛塗り法、静電塗装法等が挙げられる。また、塗装前の基材表面のプライマー処理も、密着力を向上するために好ましく採用される。また、プライマーは、フッ素ゴム塗料組成物中にあらかじめ添加してもよい。 【0031】フッ素ゴム塗料組成物の加硫条件は、塗装する基材の種類や作業条件等により決められるが、例えば、室温〜400℃の温度で、数秒〜1週間が採用される。温度が高いほど短時間で加硫反応が終了し、好ましくは100〜350℃で数秒〜24時間が採用される。 【0032】フッ素ゴム塗料組成物は、各種装置、配管等のシール材やライニング、金属、セラミックス、ガラス、石、コンクリート、プラスチック、ゴム、木材、紙、繊維等の無機及び有機基材からなる構造物の表面処理剤等として使用される。 【0033】本発明のフッ素ゴム塗料組成物においては、機構は明らかではないが、組成物中に含まれる水分量が0.5質量%以上になると、フッ素ゴムと加硫剤の反応を遅延する安定化剤として作用する。したがって、組成物の粘度が安定し、可使時間が長く、長期間の保存も可能となる。一方、水分量が20質量%超になると、フッ素ゴムの溶解性が、低下して、均一な組成物とならない。 【0034】 【実施例】以下に例により本発明を具体的に説明するが、本発明はそれに限定されない。例1〜5は実施例であり、例6〜8は比較例である。ここで、部は質量部を表す。また、水分量は、カールフィッシャー水分測定装置を用いて測定した。組成物の粘度(単位:Pa・s)はBH型粘度計を用いて、20℃で測定した。 【0035】[例1]TFE/P/VdF=55/42/3(モル比)のフッ素ゴム100部とMTカーボン30部を混練した後、キョーワマグ150(酸化マグネシウム、協和化学社製)3部、カルビット(水酸化カルシウム、近江化学社製)6部、ビスフェノールAF1部、水酸化テトラブチルアンモニウム0.5部を2本ロールで均一に混合し、フッ素ゴム組成物を得た。このフッ素ゴム組成物100部と工業用酢酸ブチル400部と水3部とを混合し、均一になるまで撹拌して、塗料1を得た。塗料1の水分含有量は0.6質量%であった。塗料1の粘度の経時変化を測定した結果を表1に示す。 【0036】[例2]VdF/HFP=80/20(モル比)のフッ素ゴム100部、MTカーボン30部、キョーワマグ150の3部、カルビット6部、ビスフェノールAF1.5部、テトラブチルアンモニウムブロミド0.3部を2本ロールで均一に混合し、フッ素ゴム組成物を得た。このフッ素ゴム組成物100部と工業用メチルエチルケトン400部と水30部とを混合し、均一になるまで撹拌して、塗料2を得た。塗料2の水分含有量は5.8質量%であった。粘度の経時変化を測定した測定結果を表1に示す。 【0037】[例3]TFE/P/VdF=40/25/35(モル比)のフッ素ゴム100部、MTカーボン30部、キョーワマグ150の3部、カルビット6部、ビスフェノールAF2部、硫酸水素テトラブチルアンモニウム1部、アミノプロピルトリメトキシシラン1部を2本ロールで均一に混合し、フッ素ゴム組成物を得た。このフッ素ゴム組成物100部と工業用酢酸エチル400部と水50部とを混合し、均一になるまで撹拌して、塗料3を得た。塗料3の水分含有量は9.3質量%であった。粘度の経時変化を測定した結果を表1に示す。 【0038】[例4]VdF/HFP/TFE=60/22/18(モル比)のフッ素ゴム100部、MTカーボン30部、キョーワマグ150の3部、カルビット6部、ビスフェノールAF2部、トリフェニルベンジルホスホニウムクロリド0.5部、アミノプロピルトリエトキシシラン1部を2本ロールで均一に混合し、フッ素ゴム組成物を得た。このフッ素ゴム組成物100部と工業用メチルイソブチルケトン400部と水30部とを混合し、均一にになるまで撹拌して、塗料4を得た。塗料4の水分含有量は5.7質量%であった。粘度の経時変化を測定した結果を表1に示す。 【0039】[例5]TFE/P=55/45(モル比)のフッ素ゴム100部、MTカーボン30部、トリアリルイソシアヌレート3部、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン(パーカドックス14、化薬アクゾ社製)1部を2本ロールで均一に混合し、フッ素ゴム組成物を得た。このフッ素ゴム組成物100部と工業用メチルイソブチルケトン400部と水80部とを混合し、均一になるまで撹拌して、塗料5を得た。塗料5の水分含有量は14.0質量%であった。粘度の経時変化を測定した結果を表1に示す。 【0040】 【表1】
【0041】[例6]例1で、水を混合しない以外は例1と同様にして、塗料6を得た。塗料6の水分含有量は50ppmであった。粘度の経時変化を測定した結果を表2に示す。 【0042】[例7]例1で、水を1.5部混合する以外は例1と同様にして、塗料7を得た。塗料7の水分含有量は0.3質量%であった。粘度の経時変化を測定した結果を表2に示す。 【0043】[例8]例1で、水を180部混合する以外は例1と同様にして、塗料8を得た。塗料8の水分含有量は27質量%であった。塗料8は、静置するとすぐに固形分が分離し、塗料として使用できない状態であった。 【0044】 【表2】
【0045】 【発明の効果】本発明により、フッ素ゴム塗料組成物の粘度が安定し、可使時間が長くなる。また、塗工作業性が向上する効果を有する。さらに、長期の保存安定性の良好なフッ素ゴム塗料組成物が得られる。この組成物を用いたフッ素ゴム塗料は耐油性、耐薬品性、耐熱性、耐候性、耐食性、表面特性等に優れる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000000044 【氏名又は名称】旭硝子株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年6月30日(2000.6.30) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2002−12813(P2002−12813A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月15日(2002.1.15) |
| 【出願番号】 |
特願2000−197964(P2000−197964) |
|