| 【発明の名称】 |
フェノール樹脂成形材料 |
| 【発明者】 |
【氏名】木村 康孝
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| 【要約】 |
【課題】流動性に優れたガラス繊維基材フェノール樹脂成形材料を提供すること。
【解決手段】(a)フェノール樹脂、(b)ガラス繊維、及び(c)球状フィラーを必須成分として含有することを特徴とするフェノール樹脂成形材料であり、その配合割合は、好ましくは、成形材料全体に対して、(a)フェノール樹脂15〜65重量%、(b)ガラス繊維20〜78重量%、(c)球状フィラー2〜30重量%である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フェノール樹脂成形材料において、(a)フェノール樹脂、(b)ガラス繊維、及び(c)球状フィラーを必須成分として含有することを特徴とするフェノール樹脂成形材料。 【請求項2】 成形材料全体に対して、(a)フェノール樹脂15〜65重量%、(b)ガラス繊維20〜78重量%、(c)球状フィラー2〜30重量%を含有する請求項1記載のフェノール樹脂成形材料。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は流動性に優れたガラス繊維基材フェノール樹脂成形材料に関するものであり、自動車等の機構部品用途に好適に使用されるものである。 【0002】 【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は耐熱性、機械的強度、電気的特性等種々の点において優れており、漆器等の家庭用品から自動車、家電等の部品まで様々な用途に使用されている。自動車分野において部品の軽量化を目的に従来金属部品であったものの樹脂化検討が進められており、強度が必要な部品ではガラス繊維を配合した高強度グレードのフェノール樹脂成形材料が主に使用されている。近年、高機能化、小型化の進展で部品の形状がより複雑なものとなってきているが、それに伴い金型への樹脂の充填がしづらくなるため流動性の良い材料が求められている。 【0003】フェノール樹脂成形材料は、一般に樹脂の粘度や硬化性を低くすることで流動性は向上するが、成形材料の粘度低下によりガスの巻き込みやひけ等が発生しやすくなり外観が損なわれたり、硬化性を低くしたことによる成形サイクルの延長等の問題が生じる場合がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形品外観、成形サイクル等の成形性を損なうことなく、流動性に優れたガラス繊維基材フェノール樹脂成形材料に関するものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、(1)フェノール樹脂成形材料全体において、(a)フェノール樹脂、(b)ガラス繊維、及び(c)球状フィラーを必須成分として含有することを特徴とするフェノール樹脂成形材料、(2)成形材料全体に対して、(a)フェノール樹脂を15〜65重量%、(b)ガラス繊維を20〜78重量%、(c)球状フィラーを2〜30重量%含有する第(1)項記載のフェノール樹脂成形材料、である。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明で用いられるフェノール樹脂(a)は、特に限定されるものではなく、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂のいずれをも用いることができる。ノボラック型フェノール樹脂を使用したときは、硬化剤として通常ヘキサメチレンテトラミンを使用する。ヘキサメチレンテトラミンの配合量はノボラック型フェノール樹脂に対して、通常のフェノール樹脂成形材料と同様、10〜20重量%が好ましい。フェノール樹脂の配合量は、ヘキサメチレンテトラミンを配合する場合はその量を含めて、ガラス繊維を配合した通常のフェノール樹脂成形材料と同様、成形材料全体に対して15〜65重量%が好ましい。15重量%より少ないと成形材料の生産が困難となることと、材料の流動性が低下するため成形が困難になるといった問題が生じるようになる。65重量%より多いとガラス繊維及び球状シリカの量が少なくなるため、機械的強度等種々の特性が低下するようになる。 【0007】本発明には基材としてガラス繊維を用いる。ガラス繊維は、通常、平均繊維径が6〜20μmで平均繊維長が1.5〜6mmのチョップドストランドであり、通常のフェノール樹脂成形材料に用いられるものである。ガラス繊維の配合量は、成形材料全体に対して20〜78重量%が好ましい。78重量%を超える量を配合した場合、成形材料の生産性及び射出成形或いは移送成形での成形性が低下するようになる。20重量%を下回る量では、機械的強度が低くなるため、成形品によっては必要な強度を満足できない場合がある。 【0008】本発明においては、成形材料の流動性を向上させ、成形金型への充填性を改良するために、球状フィラー(c)を配合する。球状フィラー(c)としては、球状シリカ、球状ガラスビーズなどがあるが、これらに限定されず、形状が球形であればいかなるものも使用することができる。球状フィラー(c)の粒径は、本発明の目的である流動性向上のために、150μm以下が好ましい。この範囲より大きいと流動性向上効果が小さくなる。本発明に用いる球状フィラー(c)の配合量は、成形材料全体に対して、2〜30重量%が好ましい。2重量%未満であると流動性向上の効果か充分でなく、30重量%を越えるとカラス繊維の配合量の減少により成形品の機械的強度が低下がみられる。流動性向上と成形品の機械的強度とのバランスを考慮すると、より好ましくは2〜20重量%である。 【0009】流動性向上のメカニズムは明らかではないが、球状フィラーの配合により樹脂内に分散した球状フィラーがいわゆるベアリングの役割を演じ、成形金型内においてガラス繊維間あるいは樹脂とガラス繊維との滑性が向上することによると考えられる。本発明のフェノール樹脂成形材料は、通常の方法により製造させる。即ち、上記の配合物を所定の配合割合で混合し、更に着色剤、離型剤、硬化触媒を加え、加熱ロール、コニーダ、二軸押出機等を使用して加熱溶融混練した後、冷却、粉砕することにより得られる。 【0010】 【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 【0011】実施例1、2フェノール樹脂としてノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト製「A−1082」)、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン、ガラス繊維(日本板硝子製「RES03−BM38」:繊維長3mm)、球状フィラーとしてガラスビーズ(ユニオン製「UB−01L」:最大粒径53μm)、硬化助剤として酸化マグネシウム、その他の添加剤として滑剤、着色剤を表1の割合で配合し、110℃でのラボプラストミルのトルクで2.5kg・mになるまで加熱ロールで混練し粉砕して成形材料を作成した。 【0012】比較例1フェノール樹脂としてノボラック型フェノール樹脂(A−1082:住友ベークライト製)、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン、ガラス繊維として日本板硝子製の「RES03−BM38」、硬化助剤として酸化マグネシウム、その他、滑剤、着色剤などの添加剤を表1の割合で配合し、110℃でのラボプラストミルのトルクで2.5kg・mになるまで加熱ロールで混練し粉砕して成形材料を作成した。 【0013】比較例2フェノール樹脂としてノボラック型フェノール樹脂(A−1082:住友ベークライト製)、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン、ガラス繊維として日本板硝子製の「RES03−BM38」、無機フィラーとして未焼成クレー、硬化助剤として酸化マグネシウム、その他、滑剤、着色剤などの添加剤を表1の割合で配合し、110℃でのラボプラストミルのトルクで2.5kg・mになるまで加熱ロールで混練し粉砕して成形材料を作成した。 【0014】 【表1】
【0015】得られた成形材料を用いて以下の評価を行った。 1.流動性 使用成形機 (株)マルシチ製トランスファー成形機 MF−037 金型温度 175℃ キャビティ形状 図1に示す形状評価:同条件で成形した場合の成形品の長さで評価。その長さが長いほど流動性が良いと判断した。 2.硬化性 使用成形機 東芝機械(株)製射出成形機 IR−200 金型温度 175℃ 成形品 径50×厚さ3mm評価:硬化時間を延長していき、成形品のバコール硬度が40以上になった時の硬化時間で表す。 3.溶融粘度ラボプラストミルで175℃での溶融トルクで評価した。 【0016】得られた結果を表2に示す。 【表2】
【0017】 【発明の効果】本発明のフェノール樹脂成形材料は、従来のガラス繊維配合フェノール樹脂成形材料に比べ優れた流動性を有している。従って、複雑な形状の成形品を充填不良等の欠陥を生じることなく成形することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002141 【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年2月26日(2001.2.26) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−249636(P2002−249636A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月6日(2002.9.6) |
| 【出願番号】 |
特願2001−49790(P2001−49790) |
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