| 【発明の名称】 |
ポリカルボゲルマン類及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】山下 浩
【氏名】内丸 祐子
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| 【要約】 |
【課題】新規なポリカルボゲルマン類及びその効率的な製造方法を提供する。
【解決手段】下記式(I) |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記一般式(I) (−GeR1R2−R4−R3−R5−)n (I) (式中、R1及びR2は、それぞれ置換されていてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基及び1価の複素環基の中から選ばれる互いに同一又は異なる1価の基を示す。R3は、アルキレン基、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基の中から選ばれる2価の基を示す。R4及びR5は、それぞれエチレン性二重結合を有する基から選ばれる互いに同一又は相異なる2価の基である。また、nは2〜50,000の整数である。)で表されるポリカルボゲルマン類。 【請求項2】 R3が、−CH=CH−及び>C=CH2の中から選ばれる互いに同一又は相異なる2価の基である請求項1に記載のポリカルボゲルマン類。 【請求項3】 下記一般式(II) R1R2GeH2 (II) (式中、R1及びR2は、それぞれ置換されていてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基及び1価の複素環基の中から選ばれる互いに同一又は異なる1価の基を示す。)で表されるジヒドロゲルマンを、下記一般式(III) HC≡CR3C≡CH (III) (式中、R3は、置換されていてもよいアルキレン基、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基の中から選ばれる2価の基を示す。)で表されるジインと反応させることを特徴とする一般式(I) (−GeR1R2−R4−R3−R5−)n (I) (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ前記したと同意義を有する。R4及びR5は、それぞれエチレン性二重結合を有する基から選ばれる互いに同一又は相異なる2価の基である。nは2〜50,000の整数である。)で表されるポリカルボゲルマン類の製造方法。 【請求項4】 R4及びR5が、−CH=CH−及び>C=CH2の中から選ばれる互いに同一或いは相異なる2価の基である請求項1に記載の一般式(I)で表されるポリカルボゲルマン類の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光機能材料や電子材料等に用いられる新規なポリカルボゲルマン類及びその効率的な製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、各種の有機ゲルマニウム化合物が合成されてきており、触媒やポリマーの添加剤として利用されているほか、殺菌剤、防腐剤或いは抗腫瘍剤等としても注目されている。さらに、有機ゲルマニウム化合物を原料モノマーとして製造され、電子材料や光機能材料等として有望視されているゲルマニウムを含む有機ポリマー類の出現が期待されている。ところで、これまでに主鎖にゲルマニウムを有する有機ポリマー類を合成した例は数少なく、なかでも、ゲルマニウム原子と2個の炭素−炭素不飽和二重結合からなるジビニルゲルマン構造を主鎖に有するポリカルボゲルマン類は、未だ知られていない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術における上記した実状に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、各種の発光性材料或いは半導体特性を有する電子材料等として用いられる新規なポリカルボゲルマン類を提供することにある。さらに、本発明は、そのポリカルボゲルマン類を安全かつ効率的に製造する方法を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ジヒドロゲルマン類は、パラジウム系触媒等の存在下において、ジイン化合物と容易に反応して、ジビニルゲルマン構造(C=C−Ge−C=C)を主鎖に有するポリカルボゲルマン類が高収率で得られるという新規な事実を見出し、それに基づいて本発明を完成させるに至った。 【0005】すなわち、本発明は、下記一般式(I) (−GeR1R2−R4−R3−R5−)n (I) (式中、R1及びR2は、それぞれ置換されていてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基及び1価の複素環基の中から選ばれる互いに同一又は異なる1価の基を示す。R3は、アルキレン基、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基の中から選ばれる2価の基を示す。R4及びR5は、それぞれエチレン性二重結合を有する基から選ばれる互いに同一又は相異なる2価の基である。また、nは2〜50,000の整数である。)で表されるポリカルボゲルマン類である。 【0006】また、本発明は、下記一般式(II) R1R2GeH2 (II) (式中、R1及びR2は、それぞれ置換されていてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基及び1価の複素環基の中から選ばれる互いに同一又は異なる1価の基を示す。)で表されるジヒドロゲルマンを、下記一般式(III) HC≡CR3C≡CH (III) (式中、R3は、置換されていてもよいアルキレン基、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基の中から選ばれる2価の基を示す。)で表されるジインと反応させることを特徴とする一般式(I) (−GeR1R2−R4−R3−R5−)n (I) (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ前記したと同意義を有する。R4及びR5は、それぞれエチレン性二重結合を有する基から選ばれる互いに同一又は相異なる2価の基である。nは2〜50,000の整数である。)で表されるポリカルボゲルマン類の製造方法である。 【0007】上記一般式(I)で表されるポリカルボゲルマン中のR4及びR5の定義において、エチレン性二重結合を有する基としては、−CH=CH−(ビニレン基)又は>C=CH2(ビニリデン基)であることが好ましい。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明する。本発明の新規なポリカルボゲルマン類は、下記する一般式(I) (−GeR1R2−R4−R3−R5−)n (I) で表され、主鎖にジビニルゲルマン(C=C−Ge−C=C)を有する有機ポリマーであって、光機能材料或いは電子材料として有用なものであり、例えば、主鎖に芳香環を有する場合、固体又は溶液状態において可視光の領域に発光スペクトルを示すとともに、高い熱安定性及び良好な加工性を有することから、電界発光素子を始めとする各種の発光性材料用素材等として用いることができる。 【0009】本発明の方法によれば、一般式(I)で表されるポリカルボゲルマン類は、比較的入手し易い前記一般式(II)で表されるジヒドロゲルマンと前記一般式(III)で表されるジイン化合物とを重合反応させることによって、容易に高収率で得ることができる。 【0010】前記一般式(II)で表されるジヒドロゲルマン中のR1及びR2としては、それぞれ置換されていてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基及び1価の複素環基の中から選ばれる互いに同一又は異なる1価の基であって、より詳しくは、炭素数が好ましくは1〜20、より好ましくは1〜8のアルキル基、炭素数が好ましくは6〜20、より好ましくは6〜10のアリール基、炭素数が好ましくは2〜20、より好ましくは2〜10のアルケニル基、炭素数が好ましくは7〜20、より好ましくは7〜10のアラルキル基、又は、ヘテロ原子として、窒素、酸素、硫黄、セレン、ケイ素、ホウ素等から選ばれる少なくとも1個の原子を環構成元素として有する、好ましくは3〜10員環、より好ましくは5〜8員環の1価の複素環である。それらの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビニル基、スチリル基、ベンジル基、フェネチル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基等が挙げられ、それらの基の水素原子の一部が、反応に関与しないアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等の反応に関与しない置換基で置換されていてもよい。 【0011】そこで、本発明において原料として用いる一般式(II)のジヒドロゲルマンとしては、例えば、ジメチルゲルマン、ジエチルゲルマン、ジプロピルゲルマン、イソプロピルメチルゲルマン、ジブチルゲルマン、ネオペンチルメチルゲルマン、ジヘキシルゲルマン、オクチルメチルゲルマン、デシルメチルゲルマン、メチルフェニルゲルマン、ジフェニルゲルマン、メチルナフチルゲルマン、アントリルメチルゲルマン、ジベンジルゲルマン、メチルフェネチルゲルマン、メチルピリジルゲルマン、ジフリルゲルマン、ジチエニルゲルマン等を挙げることができる。 【0012】一方、前記一般式(III)で表されるジイン化合物中のR3としては、置換されていてもよいアルキレン基、アリーレン基及び2価の芳香族複素環基の中から選ばれる2価の基であり、炭素数が好ましくは1〜20、より好ましくは1〜8のアルキレン基、炭素数が好ましくは6〜20、より好ましくは6〜12のアリーレン基、又は、ヘテロ原子として、窒素、酸素、硫黄、セレン、ケイ素、ホウ素等から選ばれる少なくとも1個の原子を環構成元素として有する、好ましくは3〜10員環、より好ましくは5〜8員環の2価の複素環である。それらの具体例としては、メチレン基、エチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基、エイコサメチレン基、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントリレン基、ピリジレン基、フリレン基、チエニレン基等が挙げられ、それらの基の水素原子の一部が、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等の反応に関与しない置換基で置換されていてもよい。 【0013】そこで、原料として用いる一般式(III)のジイン化合物としては、1,4−ペンタジイン、1,5−ヘキサジン、1,7−オクタジイン、1,8−ノナジイン、1,9−デカジイン、1,11−ドデカジイン、1,13−テトラデカジイン、p−及びm−ジエチニルベンゼン、1,4−、1,5−、1,8−及び2,6−ジエチニルナフタレン、4,4’−ジエチニルビフェニル、9,10−ジエチニルアントラセン、2,6−ジエチニルピリジン、2,5−ジエチニルフラン、2,5−ジエチニルチオフェン等を挙げることができる。 【0014】反応に供されるジイン化合物のジヒドロゲルマン類に対するモル比は、任意に選ぶことができるが、ポリカルボゲルマンの収率を考慮すれば0.2〜5の範囲が望ましく、通常0.7〜1.5の範囲である。 【0015】本発明の反応を円滑に進行させるには、パラジウム系、白金系、ラジカル開始剤系等の触媒を使用することが好ましい。パラジウム系触媒としては、パラジウムの金属錯体、金属塩、金属や担持金属、或いは、それらに配位子を添加した系等の従来公知のものを含む各種のものを用いることができる。それらの具体例を示すと、ジクロロビス(トリフェニルホスフィンパラジウム)、ジクロロビス(メチルジフェニルホスフィン)パラジウム、ジヨードビス(ジエチルフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、ジヨードビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリブチルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリ−i−ブチルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム、ジブロモビス(トリプロピルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリ−i−プロピルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリエチルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリメチルホスフィン)パラジウム、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリエチルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスファイト)パラジウム、ジクロロビス(トリエチルホスファイト)パラジウム、ビス(t−ブチルイソシアニド)パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、ジブロモビス(ベンゾニトリル)パラジウム、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジ−μ−クロロビス(π−アリル)二パラジウム、ジクロロビス(ピリジン)パラジウム、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、ヨウ化パラジウム、活性炭担持パラジウム等が挙げられる。これらの中で好ましいものとしては、リン配位子を含む系であり、より好ましくはホスフィン配位子を含む系であり、特に好ましくはトリアルキルホスフィンを含む系である。また、それらの系に必要に応じて添加する配位子を例示すれば、トリフェニルホスフィン、t−ブチルジフェニルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ−i−ブチルホスフィン、トリ−t−ブチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリ−i−プロピルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリフェニルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリメチルホスファイト、t−ブチルイソシアニド、シクロヘキシルイソシアニド等が挙げられる。これらの触媒系は、2種以上を組み合わせて用いることもできる。 【0016】これらのパラジウム系触媒を使用する場合、それらの原料ジヒドロゲルマン又はジインに対するモル比は、適宜任意に選ぶことができるが、通常0.000001〜0.5の範囲である。 【0017】本発明における重合反応は、−100℃以上、好ましくは−50〜250℃、より好ましくは−20〜150℃の反応温度で行われる。また、本発明の方法は、溶媒の有無に関わらず実施できるるが、溶媒を用いる場合には、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒やテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒のほか、原料のジヒドロゲルマン類及びジイン化合物と反応しない各種の有機溶媒が使用可能である。 【0018】この反応により生成する反応混合物からポリカルボゲルマンを分離精製するには、一般に再沈殿 又はクロマトグラフィー等の有機化学的に通常用いられる手段によって、高純度のポリカルボゲルマンを容易に得ることができる。 【0019】本発明の上記方法により、目的とする前記一般式(I)で表されるポリカルボゲルマン類を高純度かつ高収率で効率的に収得することができる。一般式(I)中のR1、R2及びR3の具体例としては、先に一般式(II)及び一般式(III)の説明で示したもの等を挙げることができる。また、本発明のポリカルボゲルマン類において、構造単位の繰り返し数を示すnは、2〜50,000、好ましくは3〜20,000の整数である。一般式(I)のポリカルボゲルマンにおいて、ゲルマニウム側の末端は、水素原子、エチニル有機基[HC≡C−R3−R6−(ただし、R3は一般式(III)中のものと同じであり、R6はビニレン基又はビニリデン基である。)]等であり、また、その反対側の末端はゲルミル基[−GeR1R2(ただし、R1,R2は一般式(I)中のものと同じである。)]等である。ポリマー中のビニレン基とビニリデン基のモル比については、例えば、(a)パラジウム触媒の構造やその配位子の種類と量、(b)置換基R1、R2及びR3の種類、(c)溶媒や温度等の反応条件等を適宜変更することによって制御することが可能である。 【0020】 【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。 実施例1ジフェニルゲルマン0.3mmol、p−ジエチニルベンゼン0.3mmol、ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム0.0027mmol及びベンゼン0.3mlの混合物を、窒素存在下に90℃で2時間加熱反応を行った。生成した反応液のNMR測定から、(−GePh2−A1−p−C6H4−A1’−)n(Ia)(式中、A1及びA1’は、−CH=CH−及び>C=CH2から選ばれる2価の基で、−CH=CH−と>C=CH2の存在比は82:18である。)で示されるポリカルボゲルマンが、ほぼ定量的に生成していることがわかった。これをベンゼン−イソプロピルアルコール混合溶媒で再沈殿させることにより、精製された(Ia)(淡黄色粉末状固体、収率90%;重量平均分子量=67,000、数平均分子量=5,400(ポリスチレン基準))を得た。 【0021】得られた(Ia)の理化学的性質は、下記のとおりである。 1H−NMR(C6D6)δ 5.50−5.90(br m、GeH及びGe−C=CHaHb)、6.07−6.30(br m、Ge−C=CHaHb)、6.78−7.88(br m、ベンゼン環プロトン及びGe−CH=CH、Ge−C=CH2のプロトンシグナルに対して24:1の強度比) 13C−NMR(C6D6)δ 125.2(Ge−CH=C)、127.4(C6H4基の3級C)、128.8(C6H5基のm−C)、129.5(C6H5基のp−C)、132.7(C6H4基の4級C)、135.4−135.6(C6H5基のo−C)、137.0−137.2(C6H5基の4級C)、138.2(Ge−C=CH2)、146.8(Ge−C=CH)、148.2(Ge−C=CH2)、IR(KBr) 2032(νGe−H)、1594、1504、1482、1428、1184、1089、983、767、734、696cm−1UV(CHCl3) 301nm(ε=2.6×104) 蛍光(CHCl3) 338、352、372、395、414nm(励起光:268nm) 元素分析観測値 C 81.88%、H 6.36%計算値 C 82.20%、H 6.49%熱重量分析(窒素下) Td5(5%重量減温度) 363℃【0022】実施例2実施例1で用いたp−ジエチニルベンゼンに代えてm−ジエチニルベンゼンを用い、加熱反応時間を4時間としたこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。生成した反応液のNMR測定から、(−GePh2−A2−m−C6H4−A2’−)n(Ib)(式中、A2及びA2’は、−CH=CH−及び>C=CH2から選ばれる2価の基で、−CH=CH−と>C=CH2の存在比は80:20である。)で示されるポリカルボゲルマンが、ほぼ定量的に生成していることがわかった。これをベンゼン−イソプロピルアルコール混合溶媒で再沈殿させることにより、精製された(Ib)(淡黄色粉末状固体、収率92%;重量平均分子量=24,000、数平均分子量=4,100(ポリスチレン基準))を得た。 【0023】得られた(Ib)の理化学的性質は、下記のとおりである。 1H−NMR(C6D6)δ 5.50−5.87(br m、GeH及びGe−C=CHaHb)、6.02−6.26(br m、Ge−C=CHaHb)、6.72−7.88(br m、ベンゼン環プロトン及びGe−CH=CH、Ge−C=CH2のプロトンシグナルに対して22:1の強度比) IR(KBr) 2034(νGe−H)、1569、1482、1428、1186、1089、987、759、734、698cm−1UV(CHCl3) 260nm(ε=3.0×104) 蛍光(CHCl3) 336、353nm(励起光:287nm) 元素分析観測値 C 81.87%、H 6.53%計算値 C 82.20%、H 6.49%熱重量分析(窒素下) Td5(5%重量減温度) 392℃【0024】実施例3実施例1で用いたp−ジエチニルベンゼンに代えて1,8−ノナジインを用いたこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。生成した反応液のNMR測定から、(−GePh2−A3−(CH2)5−A3’−)n(Ic)(式中、A3及びA3’は、−CH=CH−及び>C=CH2から選ばれる2価の基で、−CH=CH−と>C=CH2の存在比は93:7である。)で示されるポリカルボゲルマンが、ほぼ定量的に生成していることがわかった。これをベンゼン−イソプロピルアルコール混合溶媒で再沈殿させることにより、精製された(Ic)(淡黄色ゴム状固体、収率70%;重量平均分子量=166,000、数平均分子量=7,000(ポリスチレン基準))を得た。 【0025】得られた(Ic)のスペクトルデータ等は、下記のとおりである。 1H−NMR(C6D6)δ 0.97−2.52(br m、(CH2)5)、5.50−5.90(br m、Ge−C=CH2)、6.06−6.37(br m、Ge−CH=CH、Ge−C=CH2のプロトンシグナルに対して13:1の強度比)、6.72−7.88(br m、ベンゼン環プロトン) 13C−NMR(C6D6)δ 28.8−29.2(=CH−CH2−(CH2)2)、37.0(=CH−CH2)、124.7(Ge−CH=C)、128.5(C6H5基のm−C)、129.1(C6H5基のp−C)、135.2−135.4(C6H5基のo−C)、138.2(C6H5基の4級C)、139.1(Ge−C=CH2)、149.6−149.7(Ge−C=CH2)、150.3(Ge−C=CH) 【0026】実施例4実施例3において、触媒として用いたジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムをジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムに代え、反応温度を70℃としたこと以外は、実施例3と同様にして反応を行った。生成した反応液のNMR測定から、(−GePh2−A3−(CH2)5−A3’−)n(Ic)(式中、A3及びA3’は、−CH=CH−および>C=CH2から選ばれる2価の基で、−CH=CH−と>C=CH2の存在比は81:19である。)で示されるポリカルボゲルマンが、ほぼ定量的に生成していることがわかった。これをベンゼン−イソプロピルアルコール混合溶媒で再沈殿させることにより、精製された(Ic)(淡黄色ゴム状固体、収率61%;重量平均分子量=13,000、数平均分子量=3,500(ポリスチレン基準))を得た。 【0027】実施例5実施例3において、触媒として用いたジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウムをジクロロビス(トリエチルホスフィン)パラジウムに代えたこと以外は、実施例3と同様にして反応を行った。生成した反応液のNMR測定から、(−GePh2−A3−(CH2)5−A3’−)n(Ic)(式中、A3及びA3’は、−CH=CH−及び>C=CH2から選ばれる2価の基で、−CH=CH−と>C=CH2の存在比は82:18である。)で示されるポリカルボゲルマンが、ほぼ定量的に生成していることがわかった。 【0028】実施例6ジフェニルゲルマン0.2mmol、9,10−ジエチニルアントラセン0.2mmol及びベンゼン0.26mlの混合物に、窒素下、パラジウム−トリシクロヘキシルホスフィン触媒のベンゼン溶液(トリス(ジベンジリデンアセトン)ニパラジウムとトリシクロヘキシルホスフィン(4当量)の混合物のベンゼン溶液、0.02M Pd)0.009ml(0.00018mmol Pd)を添加し、よく混合した後、50℃で4時間加熱した。生成した反応液のNMR測定から、(−GePh2−A4−9,10−C14H8−A4’−)n(Id)(式中、C14H8はアントリレン基であり、A4及びA4’は、−CH=CH−及び>C=CH2から選ばれる2価の基で、−CH=CH−と>C=CH2の存在比は24:76である。)で示されるポリカルボゲルマンが、ほぼ定量的に生成していることがわかった。これをベンゼン−イソプロピルアルコール混合溶媒で再沈殿させることにより、精製された(Id)(黄色粉末状固体、収率70%;重量平均分子量=12,000、数平均分子量=3,400(ポリスチレン基準))を得た。 【0029】得られた(Id)のスペクトルデータ等は、下記のとおりである。 1H−NMR(C6D6)δ 5.50−6.30(br m、Ge−C=CH2)、6.55−8.75(br m、アントラセン環プロトンおよびGe−CH=CH、Ge−C=CH2のプロトンシグナルに対して63:10の強度比) 13C−NMR(C6D6)δ 124.8(C14H10基の2,3,6,7−C)、127.2(C14H10基の1,4,5,8−C)、127.9(C6H5基のm−C)、128.9(C6H5基のp−C)、129.1−129.5(C14H10基の4a,8a,9a,10a−C)、133.8(C14H10基の9,10−C)、135.0−135.3(C6H5基のo−C)、137.0−138.8(Ge−C=CH2及びC6H5基の4級C)、149.2−149.6(Ge−C=CH2) IR(KBr) 1431、1348、1088、1028、999、939、766、733、698、679、607、521、467cm−1UV(CHCl3) 258(ε=4.8×104)、375(7.0×103)、397(1.2×104)、422nm(1.2×104) 蛍光(CHCl3) 440、464、534nm(励起光:417nm) 熱重量分析(窒素下) Td5(5%重量減温度) 407℃【0030】 【発明の効果】本発明のポリカルボゲルマン類は、有機ポリマーの主鎖中にゲルマニウム原子と炭素−炭素不飽和二重結合等を持つことから、それらに特徴的な発光性、電気的特性等を有するとともに、良好な加工性及び熱安定性を示すものであり、有機電界発光素子等の発光材料や電気材料として各種の分野に幅広く応用できる有用なものである。また、本発明の方法は、入手の容易な原料から所望のポリカルボシランを安全に高純度かつ高収率で得ることができるとともに、その精製も容易であるから、効率的であり工業的意義は多大である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】301021533 【氏名又は名称】独立行政法人産業技術総合研究所
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| 【出願日】 |
平成13年2月8日(2001.2.8) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−234944(P2002−234944A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月23日(2002.8.23) |
| 【出願番号】 |
特願2001−32958(P2001−32958) |
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