| 【発明の名称】 |
芳香族ポリカーボネートの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮本 正昭
【氏名】田山 貴郎
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| 【要約】 |
【課題】良好な色相を有し、かつ高温滞留時の着色が少なく、耐加水分解性も良好な、物性バランスの優れた芳香族ポリカーボネートを製造する方法の提供。
【解決手段】炭酸ジエステルとビスフェノールAとを反応させて芳香族ポリカーボネートを製造するに際して、下記式(1)で表わされる1,1−ビスフェノール化合物の含有量が9.5ppm以下であるビスフェノールAを用い、かつ、ビスフェノールA1モルに対して1×10-8〜8×10-7モル量のアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物をエステル交換触媒として用いることを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】炭酸ジエステルと2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔以下、ビスフェノールAと略称する〕とを反応させて芳香族ポリカーボネートを製造するに際して、下記式(1)で表わされる1,1−ビスフェノール化合物の含有量が9.5ppm以下であるビスフェノールAを用い、かつ、ビスフェノールA1モルに対して1×10-8〜8×10-7モル量のアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物をエステル交換触媒として用いることを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。 【化1】
[式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10の置換されていてもよいアリール基を示す。R5 は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基を示す。] 【請求項2】式(1)で表わされる1,1−ビスフェノール化合物が、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンであることを特徴とする請求項1記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、品質の優れた芳香族ポリカーボネートの製造方法に関するものであり、更に詳しくは色相が改良され、かつ高温滞留時の着色が少なく、耐加水分解性も良好な芳香族ポリカーボネートの製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】炭酸ジエステルと芳香族ジヒドロキシ化合物とを反応させ、芳香族ポリカーボネートを製造するいわゆるエステル交換法は、ホスゲン法(界面重合法)に比べて工程が比較的単純であり、操作、コスト面で優位性が発揮できるだけでなく、毒性の強いホスゲンや塩化メチレン等のハロゲン系溶剤を使用しないという点において、環境保護の面からも最近注目されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エステル交換法は、ホスゲン法に比べ物性や製造方法の面でいくつかの欠点を有しているために、大規模な工業プロセスとしての採用は未だ少ない。特に、物性面で、エステル交換法で得られる芳香族ポリカーボネートは、高温で長時間の熱履歴を受けるため、界面重合法に比べ製品色相が劣ることや高温滞留時の着色が大きいことが問題点として挙げられている。 【0004】これらの問題点を解決するために、種々の提案がなされている。例えば、原料として使用する芳香族ジヒドロキシ化合物中の異性体や誘導体の含有量を特定範囲内にすることにより、色相、成型時の色相安定性及び熱安定性に優れた芳香族ポリカーボネートを得る方法(特開平8−104747号公報、特開平8−104748号公報、特開平8−277236号公報)などである。しかしながら、これらの方法は色相及び熱安定性の改良という、従来の問題点をそれぞれ解決するために提案されている方法ではあるが、良好な色相を有し、かつ高温滞留時の着色が少なく、耐加水分解性も良好な、物性バランスの優れた芳香族ポリカーボネートを得る方法としては未だ不十分であった。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者は色相に優れ、かつ高温滞留時の着色が少なく、耐加水分解性も良好なエステル交換法芳香族ポリカーボネートを見い出すべく鋭意検討したところ、炭酸ジエステルとのエステル交換反応において、特定の化合物を特定量以下含有するビスフェノールAを用い、かつ特定の触媒を特定量を用いることが有効であることを見い出し、本発明を完成するに至った。 【0006】すなわち、本発明の要旨は、炭酸ジエステルとビスフェノールAとを反応させて芳香族ポリカーボネートを製造するに際して、下記式(1)で表わされる1,1−ビスフェノール化合物の含有量が9.5ppm以下であるビスフェノールAを用い、かつビスフェノールA1モルに対して1×10-8〜8×10-7モル量のアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物をエステル交換触媒として用いることを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法に存する。 【0007】 【化2】
【0008】[式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10の置換されていてもよいアリール基を示す。R5 は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜10の置換されていてもよいアリール基を示す。] 【0009】 【発明の実施形態】以下、本発明について具体的に説明する。本発明において、芳香族ポリカーボネートは、原料として炭酸ジエステル及びビスフェノールAを用い、エステル交換触媒の存在下反応させ、具体的には溶融重縮合させることにより製造する。 炭酸ジエステル本発明で使用される炭酸ジエステルは、下記の一般式(2)で表される。 【0010】 【化3】
【0011】(式中、A及びA’は、炭素数1〜18の脂肪族基、置換脂肪族基、芳香族基又は置換芳香族基であり、A及びA’は、同一であっても異なっていてもよい。)上記一般式(2)で表される炭酸ジエステルは、例えば、ジフェニルカーボネート;ジトリルカーボネート等の置換ジフェニルカーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート等の炭酸ジアルキル化合物等が例示されるが、好ましくはジフェニルカーボネート、置換ジフェニルカーボネートであり、特にジフェニルカーボネートが好ましい。これらの炭酸ジエステルは、単独又は2種以上を混合して用いてもよい。 【0012】ビスフェノールA本発明で使用されるビスフェノールAは、通常、フェノールとアセトンとを強酸性イオン交換樹脂等の酸性触媒の存在下で反応させることにより製造される。反応生成物は精製工程に送られ、未反応アセトン、反応副生水等の低沸点物を除去した後、これを冷却してビスフェノールAとフェノールとの付加物結晶(以下、「付加物結晶」と略称することもある。)を析出させ、この結晶を母液と分離し、次いで減圧蒸留等の操作によりフェノールを除去してビスフェノールAが回収される。この溶融状態のビスフェノールAをスプレードライヤー等により冷却して造粒する方法が一般的に用いられている。 【0013】このようなビスフェノールAの製造方法において、製品として回収されるビスフェノールAの純度は、その付加物結晶の純度に大きく依存し、高純度の付加物結晶の製造方法が要求される。このため、複数段の晶析工程をその中間にフェノールとの付加物結晶の分離工程と高純度フェノールで再溶解する工程を介して結合した、一連の晶析工程により処理される方法が知られている。本発明では、上記方法により製造されたビスフェノールAが使用できるが、特に、限定されたものではない。 1,1−ビスフェノール化合物本発明において、ビスフェノールAに含まれ、特定量以下に調整すべき特定の化合物は、下記式(1)で表される1,1−ビスフェノール化合物である。 【0014】 【化4】
【0015】式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10の置換されていてもよいアリール基を示す。炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。アリール基への置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基が挙げられ、アリール基としてはフェニル基、メチルフェニル基等が挙げられる。 【0016】また、R5 は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜10の置換されていてもよいアリール基を示す。炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。アリール基への置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、メチルフェニル基等が挙げられる。 【0017】式(1)で表される1,1−ビスフェノール化合物の具体例としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン等が挙げられる。これらの中で、特に留意して含有量を調整すべき、特定の化合物は、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(以下、「ビスフェノールE」と略称することもある。)である。すなわち、ビスフェノールEは、他の1,1−ビスフェノール化合物に比して、前記付加物結晶中に多量に含有されることが多いからである。 【0018】本発明において、ビスフェノールAに含まれる上記式(1)で表される1,1−ビスフェノール化合物の量は、合計量で、ビスフェノールAの重量に対して9.5ppm以下に調整することが必要であり、さらに9ppm以下であることが好ましい。ビスフェノールA中の上記1,1−ビスフェノール化合物の含有量が9.5ppmを超えると、ポリカーボネートの色調が著しく悪くなり、かつ高温時の着色が大きくなり、さらには、耐加水分解性が低下し好ましくない。この傾向は、後記のように特定の触媒を特定量を用いる本発明において、特に顕著である。本発明で使用する、上記1,1−ビスフェノール化合物の含有量を所定範囲に調整したビスフェノールAを得るためには、例えば、前述した高純度の付加物結晶の製造方法において、複数段の晶析工程をその中間に付加物結晶の分離工程と高純度フェノールで再溶解する工程を介して結合した一連の晶析工程をさらに強化し、多数回繰り返すことが重要である。 【0019】エステル交換法本発明の芳香族ポリカーボネート製造方法においては、エステル交換法において慣用の技術が使用可能であり、原料にはビスフェノールAと炭酸ジエステル、通常ジフェニルカーボネートが用いられる。ジフェニルカーボネートは、ビスフェノールA1モルに対して、1.01〜1.30モル、好ましくは1.02〜1.20の量で用いられることが好ましい。 【0020】エステル交換法により芳香族ポリカーボネートを製造する際には、特に商業生産には、通常エステル交換触媒の使用が必須である。本発明では、エステル交換触媒として、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物が使用される。すなわち、他のエステル交換触媒は、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物と比較して、生成ポリマーの初期色相が悪く、高温滞留時の着色も激しい点で好ましくない。また、触媒量としては、ビスフェノールA1モルに対して、1×10-8〜8×10-7モルの範囲で用いることが必要であり、好ましくは1×10-7〜7×10-7モルの範囲で用いられる。この量より少なければ、所定の分子量、末端ヒドロキシ基量のポリカーボネートを製造するのに必要な重合活性が得られず、この量より多い場合は、ポリマー色相が悪化し、分岐が多くなる。 【0021】アルカリ金属化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸セシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸セシウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素セシウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、フェニル化ホウ素カリウム、フェニル化ホウ素リチウム、フェニル化ホウ素セシウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸セシウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素2リチウム、リン酸水素2セシウム、フェニルリン酸2ナトリウム、フェニルリン酸2カリウム、フェニルリン酸2リチウム、フェニルリン酸2セシウム、ナトリウム,カリウム,リチウム,セシウムのアルコレート,フェノレート、ビスフェノールAの2ナトリウム塩,2カリウム塩,2リチウム塩,2セシウム塩等が挙げられる。 【0022】また、アルカリ土類金属化合物としては、例えば、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウム等が挙げられる。 【0023】エステル交換反応は、一般には二段階以上の多段工程で実施される。具体的には、第1段目では、減圧下に120〜260℃、好ましくは180〜240℃の温度で0.1〜5時間、好ましくは0.1〜3時間反応させる。ついで、第2段目以降では、反応系の減圧度を上げながら反応温度を高め、最終的には1mmHg以下の減圧下、240〜320℃の温度で重縮合反応を行う。反応の形式は、バッチ式、連続式又はバッチ式と連続式の組み合わせのいずれでもよく、使用する装置は、槽型、管型又は塔型のいずれの形式であってもよい。 【0024】本発明では、重縮合反応に用いた、エステル交換触媒を中和するために、イオウ含有酸性化合物又はそれより形成される誘導体を使用することが好ましく、その量は触媒金属に対して0.5〜10当量、好ましくは1〜5当量を添加する。すなわち、通常1〜100ppm、好ましくは1〜20ppm添加する。 【0025】イオウ含有酸性化合物又はそれより形成される誘導体の例としては、スルホン酸、スルフィン酸、硫酸又はそれらのエステルがあり、具体的には、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、p−トルエンスルホン酸、そのメチル、エチル、ブチル、オクチル及びフェニルエステル類、ベンゼンスルホン酸、そのメチル、エチル、ブチル、オクチル、フェニル及びドデシルエステル類、ベンゼンスルフィン酸、トルエンスルフィン酸、ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。これらの化合物の内、p−トルエンスルホン酸のエステル又はベンゼンスルホン酸のエステルが好ましく、これらの化合物を2種以上併用してもよい。 【0026】本発明によって製造される芳香族ポリカーボネートは、粘度平均分子量12,000以上であることが好ましい。粘度平均分子量が12,000未満のものは、耐衝撃性等の機械的強度が低下するので好ましくない。機械的強度の点で好ましい粘度平均分子量は、13,000〜60,000の範囲内にあり、特に14,000〜50,000の範囲内が好適である。また、本発明によって製造される芳香族ポリカーボネートには、通常の耐熱安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、滑剤、防曇剤、天然油、合成油、ワックス、有機系充填剤、無機系充填剤等の添加剤を添加してもよい。このような添加剤は、溶融状態にある樹脂に添加することもできるし、また、一旦ペレット化された樹脂を再溶融して添加することもできる。 【0027】 【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何らの制限を受けるものではない。なお、これらの実施例又は比較例において使用された原料及び得られたポリカーボネートの物性は、以下のようにして測定した。 【0028】(1)ビスフェノールA中に含まれる、式(1)で示される1,1−ビスフェノール化合物の定量: 高速液体クロマトグラフ測定。カラムには、Waters社製μ−Bondasphereを使用。標品の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(ビスフェノールE)を用いて作成した検量線をもとに、ビスフェノールA中の各種の1,1−ビスフェノール化合物を定量し、合計含有量を算出した。検出波長は270nmを使用した。 (2)粘度平均分子量(Mv): ウベローデ粘度計を用いて、塩化メチレン中20℃の固有粘度[η]を測定し、以下の式により粘度平均分子量(Mv)を算出した。 【0029】 【数1】[η]=1.23×10-4(Mv)0.83【0030】(3)b値(初期色相): 280℃の温度で射出成形を行って、得られた60mm×60mm×2mm厚のプレスシートについて、日本電色工業(株)製色差計ND−1001DPを用い透過法でb(黄色度の尺度)の値を測定した。この値が小さい方が、初期色相が良好であることを示す。 (4)滞留成形後のb値(滞留安定性): 340℃の温度で10分間、射出成形機のシリンダー内に樹脂を滞留させた後、その温度で射出成形を行って、5ショット目に得られた60mm×60mm×2mm厚のプレスシートについて、上記(3)と同様に、b(黄色度の尺度)の値を測定した。この値が小さい方が、滞留安定性が良好であることを示す。 (5)耐加水分解性試験前後のΔヘーズ: 上記(3)と同じ2mm厚のプレスシートを、耐加水分解性試験に供した。すなわち、トミー工業(株)製オートクレーブBS−325中に、120℃、100時間の条件下に保持した。この試験の前後に、日本電色工業(株)製ヘーズメ−タ−1001DPにより測定した、ヘーズ(曇度)の値の差を算出し、Δヘーズとした。この値が小さい方が、耐加水分解性が良好であることを示す。 【0031】[実施例1]コンデンサーを具備したステンレス製20リットルの竪型攪拌反応装置に、1,1−ビスフェノール化合物を1ppm含有している、ビスフェノールA2283g(10.0モル)、ジフェニルカーボネート2249g(10.5モル)、触媒として0.01N水酸化ナトリウム0.7ml(ビスフェノールA1モルに対して7×10-7モル)を仕込み、窒素置換を行った。この混合物を、220℃で40分かけて原料モノマーを溶融した後、220℃/100mmHgで60分、240℃/15mmHgで60分、270℃/0.5mmHgで2時間反応を行い、さらにp−トルエンスルホン酸ブチル(触媒として使用した水酸化ナトリウムに対して2倍モル量)を、触媒失活剤として添加し、反応を終了させた。その結果、粘度平均分子量22100のポリカーボネートが得られ、カッターで切断してペレットとした。これを射出成形した、2mm厚みの試験片の初期色相(b値)を測定し、340℃における滞留成形を行った、試験片の色相(b値)を測定し、耐加水分解性試験前後のヘーズを測定した。結果を表−1に示す。 【0032】[実施例2、3]表−1に示すビスフェノールAを用いること以外は、実施例1と同様にしてポリマーを製造した。結果を表−1に示す。 [実施例4]実施例2において、0.01N水酸化ナトリウム0.3ml(ビスフェノールA1モルに対して3×10-7モル)を使用した以外は、実施例2と同様にしてポリマーを製造した。結果を表−1に示す。 【0033】[比較例1]実施例1において、1,1−ビスフェノール化合物を21ppm含有しているビスフェノールAを使用した以外は、実施例1と同様にしてポリマーを製造した。結果を表−1に示す。 [比較例2、3]表−1に示すビスフェノールAを用いること以外は、実施例1と同様にしてポリマーを製造した。結果を表−1に示す。 [比較例4]実施例2において、触媒として0.01N水酸化ナトリウム0.001ml(ビスフェノールA1モルに対して1×10-9モル)を使用した以外は、実施例2と同様に実施したが、重合度が上昇せずにポリマーを製造できなかった。 [比較例5]実施例2において、触媒として0.01N水酸化ナトリウム1ml(ビスフェノールA1モルに対して1×10-6モル)を使用した以外は、実施例2と同様にポリマーを製造した。結果を表−1に示す。 [比較例6]実施例2において、触媒として4−ジメチルアミノピリジン0.85mg(ビスフェノールA1モルに対して7×10-7モル)を使用した以外は、実施例2と同様にポリマーを製造した。結果を表−1に示す。 【0034】 【表1】
【0035】 【発明の効果】本発明によれば、製品色相に優れ、かつ高温滞留時の着色が少なく、耐加水分解性も良好で、物性バランスの優れたエステル交換法芳香族ポリカーボネートが得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005968 【氏名又は名称】三菱化学株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年2月9日(2001.2.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068065 【弁理士】 【氏名又は名称】長谷川 一 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−234937(P2002−234937A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月23日(2002.8.23) |
| 【出願番号】 |
特願2001−34247(P2001−34247) |
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