トップ :: C 化学 冶金 :: C08 有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物




【発明の名称】 イソシアネート反応性組成物及び硬質独立気泡ポリイソシアネートベースフォーム
【発明者】 【氏名】ヘンリ ヤコブス マリー グリューンバウアー

【氏名】グイド フレッディ シュミッツ

【要約】 【課題】寸法安定性の高いフォームを提供する。

【解決手段】水及び発泡剤の存在下、有機ポリイソシアネートを活性水素含有化合物と接触させ及び反応させることを含む硬質独立気泡ポリイソシアネートベースフォームの製造方法において、発泡剤が222〜272Kの沸点を有する少なくとも1種のハロカーボン化合物を含み、かつ273K以上の沸点を有する有機化合物を実質的に含まないことを特徴とする方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)50〜700の当量を有する少なくとも1種の活性水素含有化合物、及び(b)成分(a)と(b)の総重量の1〜25重量パーセントの発泡剤を含むイソシアネート反応性組成物であって、前記発泡剤が、テトラフルオロエタン(R-134もしくはその異性体R-134a)、トリフルオロエタン(R-143)、ジフルオロエタン(R-152a)、フルオロエタン(R-161)、又はクロロジフルオロエタン(R-142b)より選ばれる1種以上のハロカーボン化合物を含みかつ273K以上の沸点を有する有機化合物を実質的に含まないことを特徴とする組成物。
【請求項2】 水の存在下において請求項1記載のイソシアネート反応性組成物を有機ポリイソシアネートと反応させることにより製造される硬質独立気泡ポリイソシアネートベースフォームであって、得られるフォームがその気泡内に(a)テトラフルオロエタン(R-134もしくはその異性体R-134a)、トリフルオロエタン(R-143)、ジフルオロエタン(R-152a)、フルオロエタン(R-161)、又はクロロジフルオロエタン(R-142b)より選ばれる1種以上の有機化合物を(a)と(b)の総モル数を基準として10〜75モルパーセント、及び(b)二酸化炭素を(a)と(b)の総モル数を基準として25〜90モルパーセント含みかつ273K以上の沸点を有する有機化合物を実質的に含まない気体混合物を含むことを特徴とするフォーム。
【発明の詳細な説明】【0001】本発明は、有機化合物、詳細にはハロカーボンである272K以下の沸点を有する特定の発泡剤を用いて製造される硬質独立気泡ポリイソシアネートベースフォーム、特にポリウレタン、ポリウレタン−イソシアネート及びポリウレタン−ウレアフォームに関する。
【0002】発泡剤の存在下、有機ポリイソシアネートを活性水素含有化合物と反応させることによりポリウレタンフォームを製造することは公知である。概して、そのような発泡剤は重合反応の間に分解もしくは反応しない不活性な化合物であり、室温において液体である。重合反応は発熱であり、この反応発熱は発泡剤を揮発させ、重合反応混合物の液相内に封入し、気泡を形成するに十分である。気泡の形成は反応混合物を発泡させ、フォームを形成し、このフォームはその後硬化し硬質独立気泡ポリウレタンフォームとなる。
【0003】また、そのような液体発泡剤を少量の発泡剤前駆体と組み合せることによりフォームを製造することも公知である。発泡剤前駆体は重合反応混合物と化学的に反応し、又は例えば反応発熱への暴露の結果として熱分解し、「現場で」気体を発生する物質である。発生した気体はフォームの製造において追加発泡剤として機能する。通常用いられる発泡剤前駆体は水であり、これはイソシアネートと反応した場合に気体の二酸化炭素を与える。
【0004】水は連続気泡弾性ポリウレタンフォームの製造において単独で用いられるが、硬質独立気泡フォームの製造では単独でもしくは他の発泡剤と共に十分量用いてもほとんど意味がない。硬質フォームを製造するため水を十分量用いた場合、得られる生成物は高度の脆砕性、乏しい圧縮強さ、高連続気泡含量、工業上魅力のない断熱性及び乏しい寸法安定性を示す。得られるフォームの脆砕性及び連続気泡含量の程度はフォームの製造に用いられる反応体の注意深い選択により低下する。しかし、フォームの断熱性及び寸法安定性は主にフォームの独立気泡内の気体含量に依存しているためこの方法ではそれほど改良されない。
【0005】従って、水及び発泡剤の存在下において得られる、フォームの寸法安定性の欠点の出現を最小にするもしくは克服することのできる、硬質独立気泡ポリイソシアネートベースフォームを提供することが望ましい。
【0006】一態様において、本発明は、(a)50〜700の当量を有する少なくとも1種の活性水素含有化合物、及び(b)成分(a)と(b)の総重量の1〜25重量パーセントの発泡剤を含むイソシアネート反応性組成物であって、前記発泡剤が、テトラフルオロエタン(R-134もしくはその異性体R-134a)、トリフルオロエタン(R-143)、ジフルオロエタン(R-152a)、フルオロエタン(R-161)、又はクロロジフルオロエタン(R-142b)より選ばれる1種以上のハロカーボン化合物を含みかつ273K以上の沸点を有する有機化合物を実質的に含まないことを特徴とする。
【0007】第二の態様において、本発明は水の存在下において上記のイソシアネート反応性組成物を有機ポリイソシアネートと反応させることにより製造される硬質独立気泡ポリイソシアネートベースフォームであって、得られるフォームがその気泡内に(a)テトラフルオロエタン(R-134もしくはその異性体R-134a)、トリフルオロエタン(R-143)、ジフルオロエタン(R-152a)、フルオロエタン(R-161)、又はクロロジフルオロエタン(R-142b)より選ばれる1種以上の有機化合物を(a)と(b)の総モル数を基準として10〜75モルパーセント、及び(b)二酸化炭素を(a)と(b)の総モル数を基準として25〜90モルパーセント含みかつ273K以上の沸点を有する有機化合物を実質的に含まない気体混合物を含むことを特徴とする。
【0008】驚くべきことに、本発明の硬質独立気泡ポリイソシアネートベースフォームは、室温において液体である物理的発泡剤の非存在下においての製造が可能である。我々は、222〜272Kの沸点を有する特定の物理的発泡剤と水の組み合せを用いることにより良好な寸法安定性を示す独立気泡硬質ポリイソシアネートベースが製造されることを発見した。水と組み合せた高い沸点を有する物理的発泡剤の使用はある程度の寸法安定性を与えることが観察されない。
【0009】発泡剤は、大気圧において272K以下、好ましくは266K以下の沸点を有する少なくとも1種の有機化合物を含むことを特徴とする。有利には、取り扱いのため有機化合物は大気圧において222K、好ましくは235K、より好ましくは252K以上の沸点を有する。
【0010】発泡剤はさらに273K以上、好ましくは267K以上の沸点を有する有機化合物を実質的に含まないことを特徴とする。「実質的に含まない」とは、発泡剤が含むそのような高沸点有機化合物がその総重量の5重量パーセント未満であると理解される。好ましくは、そのような高沸点有機化合物は3重量パーセント未満であり、より好ましくは1重量パーセント未満であり、最も好ましくは全く存在しない。
【0011】本発明用に好適な有機化合物は、ポリウレタンフォームを製造する場合用いられる条件下で本質的に不活性であり、反応もしくは分解しないが、反応発熱により容易に揮発する沸点を有するものである。典型的には、そのような有機化合物は、アルカン、アルケン、シクロアルカン及びシクロアルケンを含む炭化水素;アルキルアルカノエート、例えばメチルホルメート;及びハロカーボンである。ポリウレタンフォームに工業上重要な断熱性を与えるため、有機化合物は気相内において298Kにおいて有利には20mW/M.K 未満、好ましくは15mW/M.K未満、より好ましくは13mW/M.K 未満、最も好ましくは12mW/M.K 未満の気体熱伝導性を示す。
【0012】好ましい有機化合物は、ハロカーボンもしくはその混合物である。ハロカーボンは、炭化水素がメタン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレンもしくは環式アルカンであるハロゲン化炭化水素である。そのようなハロゲン化炭化水素はクロロカーボン、ブロモカーボン、フルオロカーボン、クロロフルオロカーボンもしくはブロモフルオロカーボンである。本発明の最も好ましい実施態様において、ハロカーボン化合物はその炭素主鎖に少なくとも1個の水素原子を含む。そのような水素原子の存在は環境下でのハロカーボンの分解を容易にし、従ってそのような化合物の大量蓄積を防ぐ。ハロカーボンがその炭素主鎖に水素を全く含まない場合、これは「ハード」ハロカーボンと呼ばれる。水素が存在する場合、ハロカーボンは「ソフト」ハロカーボンと呼ばれる。
【0013】メタンハロカーボンの例は、ジクロロフルオロメタン(R−12;b.p.243K)、ジフルオロクロロメタン(R−22;b.p.232K)、クロロフルオロメタン(R−31;b.p.264K)を含むクロロフルオロメタン;ブロモクロロジフルオロメタン(R−12B1;b.p.269K)、及びブロモジフルオロメタン(R−22B1;b.p.258K)を含むブロモフルオロメタンである。
【0014】エタンハロカーボンの例は、クロロペンタフルオロエタン(R−115;b.p.234K)、クロロテトラフルオロエタン(R−124;b.p.261K)もしくは異性体R−124a;b.p.263K)、及びクロロジフルオロエタン(R−142b;b.p264K)を含むクロロフルオロエタン;テトラフルオロエタン(R−134;b.p.253Kもしくは異性体R−134a;b.p.246K)、トリフルオロエタン(R−143a;b.p.253K)、ジフルオロエタン(R−152a;b.p.248K)及びフルオロエタン(R−161;b.p.236K)を含むフルオロエタンである。
【0015】プロパンハロカーボンの例は、クロロヘプタフルオロプロパン(R−217;b.p.271K)、並びにオクタフルオロプロパン(R−218;b.p.235K)、ヘプタフルオロプロパン(R−227a;b.p.256K)、ヘキサフルオロプロパン(R−236;b.p.272K)及びペンタフルオロプロパン(R−245d;b.p.253K)を含むフルオロプロパンである。
【0016】エチレン及びプロピレンハロカーボンの例は、クロロトリフルオロエチレン(R−1113;b.p.245K)、クロロジフルオロエチレン(R−1122;b.p.255K)、トランス−クロロフルオロエチレン(R−1131;b.p.269K)、gem−クロロフルオロエチレン(R−1131a;b.p.248K)、ジフルオロエチレン(R−1132;b.p.245K)、クロロエチレン(R−1140;b.p.259K)、ヘキサフルオロプロピレン(R−2116a;b.p.244K)、ペンタフルオロプロピレン(R−2125a;b.p.252K)、テトラフルオロプロピレン(R−2134a;b.p.245K)、及びジフルオロプロピレン(R−2152b;b.p.244K)である。環式ハロカーボンの例は、オクタフルオロシクロブタン(C−318;b.p.268K)及びヘキサフルオロシクロプロパン(C−216;b.p.244K)である。
【0017】本発明用に好ましいハロカーボンは、メタン、エタン及びプロパンのクロロフルオロカーボン;エタン及びプロパンのフルオロカーボン;又はそれらの混合物である。クロロフルオロエタン及びフルオロエタンハロカーボンはその市販入手性及びポリイソシアネートベースフォームの製造に対する適合性のため特に好ましい。
【0018】本発明用に特に好ましい有機化合物は、クロロジフルオロエタン(R−142b)、テトラフルオロエタン(R−134もしくは異性体R−134a)、トリフルオロエタン(R−143)、ジフルオロエタン(R−152a)、フルオロエタン(R−161)、又はそれらの混合物を含む。
【0019】クロロジフルオロエタン(R−142b)及びテトラフルオロエタン(R−134もしくは異性体R−134a)が最も好ましい。
【0020】本発明のポリイソシアネートベースフォームは、上記の発泡剤及び水の存在下、少なくとも1種の有機ポリイソシアネートを少なくとも1種の活性水素含有化合物と反応させることにより製造される。
【0021】フォームを製造する場合用いられる発泡剤組成物の量はフォームに所望の密度及び寸法安定性を与えるに十分な量である。有利には、10〜500、好ましくは15〜200、より好ましくは18〜100、最も好ましくは18〜60kg/m3 の密度を有するポリウレタンフォームを与えるに十分な発泡剤が用いられる。
【0022】本発明の方法において存在する水の量は、フォームの発泡及び製造に寄与するに十分な量である。水はイソシアネートと反応し気体二酸化炭素を発生し、発泡剤として機能する。水は活性水素含有化合物の総重量を基準として少なくとも0.5、好ましくは少なくとも1.0、より好ましくは少なくとも2.0重量パーセント存在する。有利には、存在する水の量は10、好ましくは8、より好ましくは7重量パーセントを越えない。
【0023】発泡剤を活性水素含有化合物と予備混合した後、得られるブレンドをポリイソシアネートと接触させることが都合がよい。また、ポリイソシアネート、活性水素含有化合物及び発泡剤を1回の操作で同時に混合しポリイソシアネートベースフォームを製造することも可能である。
【0024】好ましくは、ポリイソシアネートと接触させる前に発泡剤を活性水素含有化合物と混合する。
【0025】イソシアネート反応性組成物は、少なくとも1種の活性水素含有化合物を発泡剤と混合することにより製造される。有利には、このブレンドは活性水素含有化合物及び発泡剤の総重量の1〜25、好ましくは2〜20、より好ましくは15重量パーセントまで発泡剤を含む。この範囲外の量の発泡剤を含むイソシアネート反応性混合物は所望の密度のフォームを与えない。有利には、イソシアネート反応性組成物の製造に用いられる活性水素含有化合物は50〜700、好ましくは70〜300、より好ましくは90〜270の当量を有する。イソシアネート反応性組成物中の発泡剤の溶解性及び保持のため、活性水素含有化合物の少なくとも1個が少なくとも140の当量を有することが望ましい。
【0026】ポリイソシアネートベースフォームの製造に有効なポリイソシアネートは芳香族、脂肪族及び環式脂肪族ポリイソシアネート並びにそれらの組み合せを含む。その具体例は、ジイソシアネート、例えばm−もしくはp−フェニレンジイソシアネート、トルエン−2,4−ジイソシアネート、トルエン−2,6−ジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート(及び異性体)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、1−メチルフェニル−2,4−フェニルジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェニレンジイソシアネート及び3,3′−ジメチルジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート;トリイソシアネート、例えばトルエン−2,4,6−トリイソシアネート並びにポリイソシアネート、例えば4,4′−ジメチルジフェニルメタン−2,2′,5′,5′−テトライソシアネート及び種々のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートである。
【0027】本発明において、粗ポリイソシアネート、例えばトルエンジアミンの混合物のホスゲン化により得られる粗トルエンジイソシアネート又は粗ジフェニルメタンジアミンのホスゲン化により得られる粗ジフェニルメタンジイソシアネートを用いてもよい。好ましい未蒸留もしくは粗ポリイソシアネートは米国特許第3,215,652号に開示されている。
【0028】特に好ましいものは、ポリウレタンを架橋するその能力のためメチレン架橋したポリフェニルポリイソシアネートである。イソシアネートインデックス、すなわち活性水素含有基の当量に対するイソシアネートの当量の比は有利には0.9〜10、好ましくは1.0〜4.0、より好ましくは1.0〜1.5である。
【0029】本発明において有効である活性水素含有化合物は例えば米国特許第4,394,491号に記載されているような、イソシアネートと反応する活性水素原子を含む基を2個以上有する物質を含む。そのような化合物の好ましいものは分子あたり少なくとも2個のヒドロキシル、一級もしくは二級アミン、カルボン酸、又はチオール基を有するものである。ポリオール、すなわち分子あたり少なくとも2個のヒドロキシル基を有する化合物はそのポリイソシアネートとの望ましい反応性のため特に好ましい。
【0030】また好適なイソシアネート反応性物質は分子あたり2〜16、好ましくは3〜8個の活性水素原子を有する。この範囲外の当量及び官能価を有するイソシアネート反応性化合物も用いてよいが、得られるフォーム特性は硬質用途に望ましくない。
【0031】好適な追加イソシアネート反応性物質は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリヒドロキシ末端アセタール樹脂、ヒドロキシル末端アミン及びポリアミンを含む。これら及び他の好適なイソシアネート反応性物質の例は米国特許第4,394,491号の特にカラム3〜5に詳細に記載されている。硬質フォームの製造用に最も好ましいものは、性能、入手性及び価格を基準として、分子あたり2〜8個、好ましくは3〜8個の活性水素を有する開始剤へアルキレンオキシドを加えることにより製造されるポリオールである。そのようなポリエーテルポリオールの例は、The Dow Chemical社販売の商品名VORANOL(登録商標)として市販入手可能なもの、例えばVORANOL 202、VORANOL 360、VORANOL 370、VORANOL 446、VORANOL 490、VORANOL 575、VORANOL 800及びBASF Wyandotte販売のPLURACOL(登録商標)824を含む。
【0032】他の最も好ましいポリオールは、例えば米国特許第3,297,597号;4,137,265号;及び4,383,102号に教示されているマンニッヒ縮合体のアルキレンオキシド誘導体並びに米国特許第4,704,410号及び4,704,411号に記載されているアミノアルキルピペラジン開始ポリエーテルを含む。
【0033】前記成分に加えて、気泡質ポリマーの製造において他の成分を用いることがしばしば望ましい。この追加成分は触媒、界面活性剤、難燃剤、防腐剤、着色剤、抗酸化剤、強化剤、帯電防止剤及び充填剤を含む。
【0034】本発明の方法によりポリイソシアネートベースフォームを製造する場合、硬化するまで発泡反応混合物の気泡構造を安定化するため少量の界面活性剤を用いることがかなり好ましい。そのような界面活性剤は有利には液体もしくは固体オルガノシリコーン界面活性剤を含む。他に、それほど好ましくない界面活性剤は、長鎖アルコールのポリエチレングリコールエーテル、三級アミン、もしくは長鎖アルキル酸スルフェートエステル、アルキルスルホン酸エステル及びアリールスルホン酸のアルカノールアミン塩を含む。そのような界面活性剤は、大きな不均一な気泡の形成及びつぶれに対し発泡反応混合物を安定化するに十分な量で用いられる。典型的には、ポリオール100重量部あたり0.2〜5部の界面活性剤がこの目的に対し十分である。
【0035】有利には、ポリオール及び水とポリイソシアネートの反応用に1種以上の触媒が用いられる。好適なウレタン触媒を用いてよく、三級アミン化合物及び有機金属化合物を含む。具体的三級アミン化合物は、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルエチレンジアミン、1−メチル−4−ジメチルアミノエチルピペラジン、3−メトキシ−N−ジメチルプロピルアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N−ココモルホリン、N,N−ジメチル−N′,N′−ジメチルイソプロピルプロピレンジアミン、N,N−ジエチル−3−ジエチルアミノプロピルアミン、及びジメチルベンジルアミンを含む。具体的有機金属触媒は、有機水銀、有機鉛、有機鉄、及び有機錫触媒を含み、これらのうち有機錫触媒が好ましい。好適な錫触媒は塩化第一錫、カルボン酸の錫塩、例えばジブチル錫ジ−2−エチルヘキサノエート、並びに他の有機金属化合物、例えば米国特許第2,846,408号に開示されているものを含む。ポリイソシアネートの三量体化用の触媒、例えばアルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属カルボキシレート、又は四級アミン化合物も所望により用いてよい。そのような触媒はポリイソシアネートの反応速度を十分上げる量で用いられる。典型的量はポリオールの100重量部あたり0.001〜1部の触媒である。
【0036】ポリイソシアネートベースフォームの製造において、ポリオール、ポリイソシアネート及び他の成分を接触させ、よく混合し、気泡質ポリマーに発泡及び硬化させる。特定の混合装置は問題ではなく、種々の混合ヘッド及び噴霧装置を用いてよい。ポリイソシアネートと活性水素含有成分を反応させる前に原料のあるものを予備混合することがしばしば都合がよいが必要ではない。例えば、ポリオール、発泡剤、界面活性剤、触媒、及びポリイソシアネートを除く他の成分を混合し、次いでこの混合物をポリイソシアネートと接触させることがしばしば有効である。この他に、すべての成分を別々に混合ゾーンに入れ、そこでポリイソシアネートとポリオールとを接触させる。ポリオールをすべて又は一部をポリイソシアネートと予備反応させプレポリマーを形成することも可能でるが、これは好ましくない。
【0037】すでに述べたように、一態様において本発明はポリイソシアネートベースフォームである。硬質独立気泡フォームは水及び発泡剤の存在下有機ポリイソシアネートを活性水素含有化合物と接触及び反応させることにより製造され、得られるフォームがその気泡内に(a)222〜272Kの沸点を有する1種以上の有機化合物、好ましくは、テトラフルオロエタン(R-134もしくはその異性体R-134a)、トリフルオロエタン(R-143)、ジフルオロエタン(R-152a)、フルオロエタン(R-161)、又はクロロジフルオロエタン(R-142b)より選ばれる1種以上の有機化合物を(a)及び(b)の総モルを基準として10〜75モルパーセント、及び(b)二酸化炭素を(a)及び(b)の総モルを基準として25〜90モルパーセントを含みかつ273K以上の沸点を有する有機化合物を実質的に含まない気体混合物を含むことを特徴とし、ここで発泡剤は272K以下の沸点を有する1種以上の有機化合物を含みかつ273K以上の沸点を有する有機化合物を実質的に含まない。
【0038】気泡内の気体混合物の成分(a)は、(a)及び(b)の総モルを基準として10〜75、好ましくは20〜65、より好ましくは25〜55モルパーセント存在する。
【0039】成分(b)、すなわち水と有機ポリイソシアネートとの反応により発生した二酸化炭素は、(a)及び(b)の総モルを基準として25〜90、好ましくは35〜80、より好ましくは45〜75モルパーセント存在する。
【0040】気泡気体混合物は、273K以上、好ましくは267K以上の沸点を有する有機化合物を実質的に含まないことをさらに特徴とする。「実質的に含まない」とは、気泡内の気体混合物に含まれるそのような高沸点有機化合物が(a)及び(b)の総モルの5モルパーセント未満であると理解される。好ましくは、そのような高沸点有機化合物は3モルパーセント未満、より好ましくは1モルパーセント未満であり、最も好ましくは全く存在しない。
【0041】気泡気体組成物はフォーム形成反応に存在する水及び発泡剤の量を基準として計算される。
【0042】本発明のポリウレタンフォームは広範囲の用途、例えば吹付断熱、アプライアンスフォーム、硬質断熱板、積層板、及び多くの他のタイプの硬質フォームに有効である。
【0043】以下の例は本発明を説明するものであって、限定するものではない。特に示す以外、部及びパーセントはすべて重量基準である。
【0044】例1硬質独立気泡ポリイソシアネートベースフォームを表Iに記載の配合により製造する。この表において以下の略語を用いる。
ポリオールA− 146の当量を有するプロポキシル化ソルビトール開始ポリ オール ポリオールB− 187の当量を有するプロポキシル化ソルビトール開始ポリ オール ポリオールC− プロポキシル化スクロース及びグリセリン開始ポリオール、 エチレンジアミン開始ポリオール並びに500当量ジオール のブレンド。このブレンドは122の当量及び4.0の官能 価を有する。
ポリオールD− 500当量プロポキシル化ジオール B8427− Tegostab(登録商標)B8427、Th.Goldschmidt 販売のシリコーン界面活性剤 DMCHA− 触媒、ジメチルシクロヘキシルアミン PMDETA− 触媒、ペンタメチルジエチレントリアミン Curithane206− 触媒、The Dow Chemical Company販売 R−11: 冷媒−11、トリクロロフルオロメタン R−142b: 冷媒−142b、クロロジフルオロエタン ISO C M220:粗ポリマーメタンジフェニルイソシアネート、NCO 当量137、The Dow Chemical Company販売【0045】高圧発泡機を用いてフォームを製造する。このフォームの物理特性を表IIに示す。
【0046】流動性、密度分布、圧縮強さ、熱伝導性(K−ファクター)及び寸法安定性は、約45℃で操作するBrett型内で製造した成形フォームを用いて測定する。成形フォームの寸法は200×20×5cmである。約32kg/m3 の密度を有する成形フォームを製造する。
【0047】大きな流動性値は発泡システムの良好な流動性を示す。密度分布の低い値はフォームのより均一な密度を示す。K−ファクターは10.2℃及び37.8℃の冷及び熱プレート温度のAnaconモデル88熱伝導性分析機により測定する。K−ファクターの低い値はより良い断熱性を示す。約30kg/m3 の密度に成形した20×20×20cmの立方体の膨張平行方向に離型後膨張を測定する(mm)。この膨張は3もしくは4分硬化後開放した型の一面において10分及び24時間の硬化時間後測定する。膨張の低い値は改良された離型性能を示す。
【0048】
【表1】

【0049】
【表2】

【0050】例3〜5及び比較例C〜Eの寸法安定性を評価する。(A)20℃、(B)−30℃、(C)70℃/95%相対湿度及び(D)110℃での寸法安定性を表III に示す。表III に示した値は5×5×5cmの立方体のフォームの体積変化率である。例3〜5及び比較例C〜EのK−ファクターを表IVに示す。
【0051】
【表3】

【0052】
【表4】

【0053】表II〜表IVのデータより明らかなように、満足な物理特性を有するフォームが本発明に従い製造される。273K以上の周囲沸点を有する発泡剤、例えばハードCFCトリフルオロメタンの使用をフォームの製造において避けることができる。圧縮強さ及び離型性能の改良が得られる。特に、本発明の方法により製造した場合、フォームの全体の寸法安定性が特に重要である。
【出願人】 【識別番号】590000020
【氏名又は名称】ザ ダウ ケミカル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE DOW CHEMICAL COMPANY
【出願日】 平成2年5月7日(1990.5.7)
【代理人】 【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬 (外4名)
【公開番号】 特開2002−234927(P2002−234927A)
【公開日】 平成14年8月23日(2002.8.23)
【出願番号】 特願2002−27192(P2002−27192)