トップ :: C 化学 冶金 :: C08 有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物




【発明の名称】 シリコーンミクロ乳濁液の重合
【発明者】 【氏名】ダニエル・ジョセフ・ハロラン

【氏名】ランドール・マイロン・ヒル

【氏名】バート・マイケル・ロルソン

【氏名】ブレット・リー・ジンマーマン

【要約】 【課題】0.02ミクロンより大きい直径を持つポリマー粒子を含む乳濁液およびラテックスが製造される。

【解決手段】(i)水、界面活性剤、水素化物官能性有機ケイ素オリゴマーあるいはこのようなオリゴマーの混合物、およびアルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーあるいはこのようなオリゴマーの混合物を混和することによって0.02ミクロンより小さい直径を持つオリゴマーの粒子を含むミクロ乳濁液を形成し;(ii)ミクロ乳濁液へ触媒を加え;(iii)オリゴマーの重合を開始し;そして(iv)0.02ミクロンより大きい直径を持つポリマー粒子を含む乳濁液あるいはラテックスが形成されるまで重合を継続する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (i)水、少なくとも1種の界面活性剤、水素化物官能性有機ケイ素オリゴマーあるいはこのようなオリゴマーの混合物、およびアルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーあるいはこのようなオリゴマーの混合物を混和することによって0.02ミクロン(マイクロメーター)より小さい直径を持つオリゴマーの粒子を含むミクロ乳濁液を形成し;(ii)ミクロ乳濁液へ触媒を加え;(iii)オリゴマーの重合を開始し;そして(iv)0.02ミクロン(マイクロメーター)より大きい直径を持つポリマー粒子を含む乳濁液あるいはラテックスが形成されるまで重合を継続することからなる、0.02ミクロン(マイクロメーター)より大きい直径を持つポリマー粒子を含む乳濁液あるいはラテックスを製造する方法であり、オリゴマーはそれぞれ1‐50センチストークス(mm2/s)の粘度を持ち、そしてオリゴマーのうち少なくともひとつが2個以上の反応性部位を含む。
【請求項2】 請求項1による方法により製造された乳濁液あるいはラテックス。
【請求項3】 (i)水、少なくとも1種の界面活性剤、水素化物官能性有機ケイ素オリゴマーあるいはこのようなオリゴマーの混合物を混和することによって0.02ミクロン(マイクロメーター)より小さい直径を持つオリゴマーの粒子を含む第一のミクロ乳濁液を形成し;(ii)水、少なくとも1種の界面活性剤、アルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーあるいはこのようなオリゴマーの混合物、および触媒を混和することによって0.02ミクロン(マイクロメーター)より小さい直径を持つオリゴマーの粒子を含む第二のミクロ乳濁液を形成し;(iii)第一のミクロ乳濁液と第二のミクロ乳濁液をオリゴマーの重合を開始するために混合し;そして(iv)0.02ミクロン(マイクロメーター)より大きい直径を持つポリマー粒子を含む乳濁液あるいはラテックスが形成されるまで重合を継続することからなる、0.02ミクロン(マイクロメーター)より大きい直径を持つポリマー粒子を含む乳濁液あるいはラテックスを製造する方法であり;オリゴマーはそれぞれ1‐50センチストークス(mm2/s)の粘度を持ち、そしてオリゴマーのうち少なくともひとつが2個以上の反応性部位を含む。
【請求項4】 請求項3による方法により製造された乳濁液あるいはラテックス。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水、界面活性剤、水素化物官能性有機ケイ素オリゴマーあるいはこのようなオリゴマーの混合物、およびアルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーあるいはこのようなオリゴマーの混合物のミクロ乳濁液を形成し、そしてポリマー粒子を含む乳濁液あるいはラテックスが形成されるまでミクロ乳濁液を含むオリゴマーを重合させることによって調製される、乳濁液およびラテックスに関連するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコーン乳濁液の重合は、シリコーン乳濁液を調製するための既知の技術である。その技術は典型的には、それらの原形であるいは加水分解された時に、水中へ、あるいは水を通して拡散できる物質である、シクロシロキサンあるいはアルコキシシランを有機シロキサン前駆物質として利用する。シリコーン乳濁液の重合において、シロキサン前駆物質からシロキサンポリマーが形成され、そして重合の過程中に形成されたシロキサンポリマーを含む新たな乳濁液粒子が形成される。乳濁液重合によって意味されるものについて、それが有機シロキサン前駆物質を含む時文献中でしばしば混乱がみられる。本発明において乳濁液重合は、有機シロキサン前駆物質の最初の小滴より特徴的に小さい新しい粒子が形成される過程を意味する。
【0003】シリコーン乳濁液の重合において反応が起きることを可能にする鍵となる成分は、一般に界面活性剤‐触媒と記述される界面活性剤および触媒の両方の性質を持つ界面活性触媒であるということが注目されるべきである。それは時には簡略のために「surfcat」と表される。Surfcatは乳濁液の重合の過程で、それぞれ強酸あるいは塩基触媒と界面活性の強酸あるいは塩基の塩であるイオン性界面活性剤のイオン交換によって系中で形成されてよい。それらはまたそれぞれ水溶液中で、強酸あるいは塩基触媒と、界面活性の強酸あるいは塩基の塩であるイオン性界面活性剤のイオン交換によって予め調製されてもよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】Surfcatの目的はシロキサンポリマーを含む粒子を形成するための有機シロキサン前駆物質のイオン性重合を触媒することである。このような工程の結果生成するシリコーン乳濁液は、設計によって、イオン性界面活性剤を含む。粒子上での荷電が望ましくない適用においては、シリコーン乳濁液中でのイオン性界面活性剤の存在は、満足できるものではない。それゆえsurfcatを必要としないシリコーン乳濁液の重合の工程に対する必要性が存在する。
【0005】ヒドロシリル化はイオン性の触媒を必要としない、水素化ケイ素と不飽和炭素結合との間のケイ素に基づいた反応である。乳濁液およびラテックスを水、界面活性剤、触媒、水素化物官能性有機ケイ素オリゴマー、およびアルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーを含む混合物を重合することによって形成することは新規なものではないけれども、すなわち米国特許第3,900,617号(1975年、8月19日)および米国特許第4,248,751号(1981年、2月3日)、低分子量、低粘度の有機ケイ素オリゴマーを含むミクロ乳濁液をヒドロシリル化反応によって重合することは知られていない。低分子量、低粘度の有機ケイ素モノマーが用いられている例においては、すなわち米国特許第6,013,682号(2000年、1月11日)、モノマーは2個より多い反応部位を持たず、そしてそれゆえネットワークポリマーあるいは水の除去による弾性の被膜あるいは樹脂状の物質は得られない。
【0006】
【課題を解決するための手段】それゆえ本発明は、0.02ミクロン(マイクロメーター)より大きい直径のポリマー粒子を含む乳濁液あるいはラテックスを製造する方法に関連する。方法の工程は一般的に0.02ミクロン(マイクロメーター)より小さい直径を持つ1個あるいはそれ以上の反応性のシロキサンオリゴマーの粒子を含むミクロ乳濁液の形成を含む。ミクロ乳濁液は水、少なくとも1種の界面活性剤、水素化物官能性有機ケイ素オリゴマー、およびアルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーを混和することによって形成される。触媒がミクロ乳濁液に加えられ、そしてオリゴマーの重合が開始される。重合は0.02ミクロン(マイクロメーター)より大きい直径のポリマー粒子を含む乳濁液あるいはラテックスが形成されるまで継続される。オリゴマーはそれぞれ1‐50センチストーク(mm2/s)の粘度を持ち、そして少なくとも1個のオリゴマーが2個より多い反応部位を含む。
【0007】水、界面活性剤、水素化物官能性有機ケイ素オリゴマー、およびアルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーを混和することによって1工程でミクロ乳濁液を形成し、そして次いで触媒をミクロ乳濁液に加えることが望ましいけれども;それぞれ1種のオリゴマーを含む2種の別個のミクロ乳濁液が調製され、そして次いで混和されることもでき、その場合には触媒はアルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーを含むミクロ乳濁液中に含まれる。
【0008】これらの工程の結果形成される乳濁液およびラテックスは整髪剤、遊離剤、および低分子量シリコーン油の濃化剤のような多様な用途に用いられることができる。生成した乳濁液あるいはラテックスから水を除くことによって硬化した被膜が得られる。これらの被膜は弾性のあるいは樹脂状のポリマーを含むために合わせることができる。このような被膜は、例えばペーパーコーティング、遊離コーティング、および抗汚染コーティングとしての用途を持つ。ここで、この発明による乳濁液およびラテックスは水、界面活性剤、水素化物官能性有機ケイ素オリゴマー、およびアルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーのミクロ乳濁液から、乳濁液あるいはラテックスを形成するためにヒドロシリル化を経てミクロ乳濁液を重合することにより得られる。
【0009】上に記されたように、ヒドロシリル化はケイ素‐炭素結合を形成するための不飽和炭化水素への水素化ケイ素の付加含む反応である。それは商業的に有機ケイ素モノマーを合成するため、シリコーンポリマーを架橋するため、およびコポリマーを形成するために有機ポリマーブロックにシリコーンを結合するために用いられる。
【0010】
【発明の実施の形態】ひとつの例は以下の一般反応によるメチル水素シロキサンとアルファオレフィンのヒドロシリル化である。
≡SiH + CH2CH−R → ≡SiCH2CH2−R架橋のために用いられる時このような遷移金属に触媒されるヒドロシリル化反応は典型的にいくつかの ≡SiH基を含む低分子量のポリシロキサンおよび少なくとも2個の ≡Si−ビニル基を含む高分子量のポリシロキサン、あるいはその逆、の間の反応を含む。
【0011】一般に、工程中において等モル量の≡SiH基および不飽和基が用いられる。しかしながらシロキサン成績体中で、≡SiHを完全に使いきるために不飽和結合を含む反応剤を過剰に用いることが必要であるかもしれない。
【0012】用いられる遷移金属触媒の最大量は経済的な考慮により決定され、そして最少量は用いられる反応剤の型および純度により決定される。一般に反応剤が非常に純粋な時には、不飽和結合を含む反応剤あたり1×10-10モルの触媒のような非常に低い濃度のプラチナ触媒が用いられる。しかしながら、不飽和結合を含む反応剤の重量あたり1×10-8モルの触媒、そして更に不飽和結合を含む反応剤の重量あたり1×10-7から1×10-3モルの触媒を用いることも可能である。
【0013】反応温度は変えることができる、そして最適の温度は触媒の濃度および反応剤の性質による。反応は室温より低い温度、すなわち0℃、でも開始されることができ、そしていったん始まれば発熱的である。この発明の目的のために、温度は両方の反応剤が液体の状態であるようなものであるべきである。最高温度はミクロ乳濁液相が形成する範囲により決定される。温度がミクロ乳濁液形成のための低い方の限界温度より上で、そしてミクロ乳濁液形成のための高い方の限界温度より下であるように工程を管理することが望ましい。通常、反応温度を100℃以下に保つことが最善である。大部分の反応剤で最良の結果は、反応を50‐80℃で開始し、そして反応をこの範囲の適当な限界に維持することにより得られる。反応の発熱的な性質は熱の除去のための対策を必要とするかもしれない。
【0014】最適の反応時間は反応剤、反応温度、および触媒の濃度により変わる。通常、反応温度において16あるいは17時間を超えて反応剤の接触時間を延ばすことには何の利点も無い、しかし同様に生成する乳濁液あるいはラテックスの安定性が逆に影響されないなら、普通は害もない。多くの反応剤において反応は30分あるいはそれ以下で完了する。反応は大気圧、大気圧より低い気圧、あるいは大気圧より高い気圧で行なわれることができるけれども、簡便のために大気圧が一般的に望ましい。
【0015】記述されたように、ヒドロシリル化は、≡SiHを含む反応剤と不飽和結合を含む反応剤との間の反応に効果を与えるために触媒を必要とする。この発明の目的のために液体あるいは液体に分散できる形の触媒が望ましい。適当な触媒は第VIII属の遷移金属を含み、そして典型的にはプラチナが選択される金属である。用いられることができるプラチナ金属触媒の一つの例は、米国特許第3,419,593号(1968年、12月31日)に記述されている、クロロプラチナ酸と末端脂肪族不飽和結合を含む有機ケイ素化合物の反応成績体の形のプラチナである。
【0016】もう1種の適当な触媒は米国特許第3,715,334号(1973年、2月6日)および米国特許第3,814,730号(1974年、6月4日)に記述されているKarstedt触媒である。それは実質的に化学的に結合したハロゲンを含まないプラチナビニルシロキサンである。いくつかの他の型の触媒は米国特許第3,923,705号(1975年、12月2日)に記述されているような沈降したプラチナおよび複合プラチナを含む。更にもう1種の適当な触媒は、米国特許第5,175,325号(1992年、12月29日)に記述されているように、プラチナハライドをプラチナハライドの部分的な溶媒でもある極性有機液体の存在下、末端に不飽和オレフィンを含む2‐4個のケイ素が結合した有機官能基を持つ有機シロキサンと反応させることによって調製されるプラチナ‐有機シロキサン複合体である。
【0017】ヒドロシリル化は第VIII属遷移金属以外の触媒によっても開始されることができる。例えば開始は、フリーラジカル開始剤の添加によって、あるいは光分解、すなわち紫外線のような光源の照射、によって誘導することもできる。フリーラジカル開始剤のいくつかの例は過酸化物型開始剤、アゾ型開始剤、および酸化還元型開始剤を含む。代表的な過酸化物型開始剤は、ジベンゾイルパーオキシド、t‐ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカルボネートのようなジアシルパーオキシド、パーオキシエステル、ジアルキルパーオキシド、およびパーオキシジカルボネートを含む。アゾ開始剤のひとつの例は2,2‐アゾビスイソブチロニトリルである。酸化還元型開始剤の例はメチルブチルアミンおよびジメチルアミンである。
【0018】発明により使用するために適当なモノマーは、以下の6つの式のひとつにより表される直鎖および環状有機ケイ素オリゴマーである。
【0019】
【化1】

【0020】
【化2】

【0021】
【化3】

【0022】式中においてR1はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシルのような1‐6個の炭素原子を含むアルキル基を表す。R1はまたフェニルのようなアリール基であることもできる。望ましくはR1はメチルである。R2はオリゴマーの分子中の反応性の基あるいは部位である。R2は水素あるいはアルケニル基であることができる。aおよびbの値は0‐10であり、そしてcの値はbとcの合計が1‐10であるならば1‐10である。dおよびeの値はdとeの合計が3‐10であるならば0‐10である。
【0023】アルケニル基は−(CH2)fCH=CH2の式により表され、その中でfはゼロであることができるか、あるいはfは1から6の正の値を持つこともできる。望ましくはR2はビニル基、アリル基、あるいはヘキセニル基である。これらのモノマーは1‐50センチストーク(mm2/s)の粘度を持つべきである。aの値、bとcの合計の値、およびdとeの合計の値は10を越えてはならない。これはミクロ乳濁液が低分子量、低粘度有機ケイ素モノマーによってのみ形成されることができるという理由による。
【0024】加えて、ヒドロシリル化反応において用いられるモノマーの少なくともひとつは2個より多い官能基をもつべきである、すなわちそれは分子中に2個以上の反応性部位を含まなければならない。これはネットワークポリマーを形成するために必要である。このように、組成物から水を除去することによって、弾性の被膜あるいは樹脂性の物質が供給されることができる。
【0025】ここでの使用のために特に適当な組成物は、水素化物官能性有機ケイ素オリゴマーである1,1,3,3‐テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7‐テトラメチルシクロテトラシロキサン、および1,1,3,3,5,5,7,7‐オクタメチルテトラシロキサン;およびアルケニル化オリゴマーである1,3‐ジビニルテトラメチルジシロキサンおよび1,3,5,7‐テトラビニル‐1,3,5,7‐テトラメチルシクロテトラシロキサンである。
【0026】水素化物官能性有機ケイ素オリゴマーとして適当な他の組成物は、3H,5H‐オクタメチルテトラシロキサン、1,1,3,3,5,5‐ヘキサメチルトリシロキサン、メチルヒドロシクロシロキサン、メチルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、フェニルヒドロシクロシロキサン、フェニルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、および1,1,3,3‐テトライソプロピルジシロキサンである。
【0027】アルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーとして適当な他の組成物は1,3‐ジアリルテトラキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン、1,3‐ジアリルテトラメチルジシロキサン、1,3‐ジビニル‐1,3‐ジフェニル‐1,3‐ジメチルジシロキサン、1,5‐ジビニル‐3,3‐ジフェニルテトラメチルトリシロキサン、1,5‐ジビニルヘキサメチルトリシロキサン、1,5‐ジビニル‐3‐フェニルペンタメチルトリシロキサン、ジビニルテトラキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン、ジビニルテトラフェニルジシロキサン、ペンタビニルペンタメチルシクロペンタシロキサン、テトラキス(ビニルジメチルシロキシ)シラン、1,1,3,3‐テトラビニルジメチルジシロキサン、トリス(ビニルジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ビニルジメチルシロキシ)フェニルシラン、1,3,5‐トリビニル‐1,1,3,5,5‐ペンタメチルトリシロキサン、および1,3,5‐トリビニル‐1,3,5‐トリメチルシクロトリシロキサンである。
【0028】発明による工程中での最初の過程は、1種あるいはそれ以上の界面活性剤および任意の共存界面活性剤からなる界面活性剤系を用いるモノマーあるいはモノマーの混合物および水のミクロ乳濁液を形成することである。広い種類の界面活性剤系によってシリコーンモノマーのミクロ乳濁液を形成することが可能であるということが理解されるべきであり、そしてそれゆえ、以下に記述される界面活性剤系は単に例示的なものである。このように、界面活性剤はシリコーンポリエーテル界面活性剤であることができ、あるいはそれは有機界面活性剤であることができる。
【0029】シリコーンポリエーテルは、一般的に水溶性あるいは水分散性のものであるべきである。それはポリオキシエチレンあるいはポリオキシエチレン‐ポリオキシプロピレンコポリマー単位が、シロキサン骨格上に架橋されたレーキ型構造を持つことができ、あるいはSPEはAがABA構造のポリエーテル部分を表しそしてBがシロキサン部分を表すABAブロックコポリマーを持つことができる。
【0030】ここでの使用のために適当なシリコーンポリエーテルは、MD0-1,000D’1-100Mの式、最も望ましくはMD0-500D’1-50Mの式を持ち、ここでMは1個の官能基単位R3SiO1/2を表し、Dは2個の官能基単位R2SiO2/2を表し、そしてD’は2個の官能基単位RR’SiO2/2を表す。これらの式において、Rは1‐6個の炭素原子を含むアルキル基あるいはアリール基であり、そしてR’はオキシアルキレン含有基である。R’基はオキシエチレン(EO)単位のみ;オキシエチレン(EO)およびオキシプロピレン(PO)単位の組合わせ;あるいはオキシエチレン(EO)単位、オキシプロピレン(PO)単位およびオキシブチレン(BO)単位の組合せを含んでよい。望ましいR’基はEO3-100PO0-100の比で、最も望ましくはEO3-30PO1-30の比でオキシアルキレン単位を含む。
【0031】R’残基は典型的に−Cm2m−のような2価の基を含み、そこでmはシロキサン骨格へR’のオキシアルキレン部分を結合するために2‐8である。このような残基はまたR’のオキシアルキレン部分に対して、水素、水酸基、あるいはアルキル、アリール、アルコキシ、あるいはアセトキシ基のような末端基を含む。ここで有用なシリコーンポリエーテルはまたM’D10-1,000D’0-100M’の式、最も望ましくはM’D10-500D’0-50M’の式を持つ型のものであることができ、ここでM’は1個の官能基単位R2R’SiO1/2を表し、Dは2個の官能基単位R2SiO2/2を表し、そしてD’は2個の官能基単位RR’SiO2/2を表す。これらの式において、Rは1‐6個の炭素原子を含むアルキル基あるいはアリール基であり、そして再度、R’はオキシアルキレン含有残基である。前述したように、R’基は典型的にオキシエチレン(EO)単位のみあるいはオキシエチレン(EO)およびオキシプロピレン(PO)単位の組合わせを含む。このようなR’基はEO3-100PO0-100の比で、最も望ましくはEO3-30PO1-30の比でこれらのオキシエチレン単位を含む。
【0032】また前述したように、R’残基は典型的に2価の基−Cm2m−を含み、そこでmはシロキサン骨格へR’のオキシエチレン部分を結合するために2‐8である。それに加えて、R’残基はR’のオキシアルキレン部分に対して、水素、水酸基、アルキル、アリール、アルコキシ、あるいはアセトキシ基のような末端基を含む。
【0033】それに加えて、ここで有用なシリコーンポリエーテルはMD0-1,000D’0-100D’’1-1,00Mの式を持つ型であることができ、ここでD’’は2個の官能基単位RR’’SiO2/2を表し、そしてR’’は1‐40個の炭素原子を含むアルキル基である。M、D、D’、およびRは上で定義されたものと同様である。これらのシリコーンポリエーテルは技術において知られており、そしてMidland、MichiganのDow Corning Corporationより購入可能である。ここでの使用のために特に望ましいひとつのシリコーンポリエーテルは、短鎖の直鎖シリコーンポリエーテルの1,1,1,3,5,5,5‐ヘプタメチル‐3‐[プロピル(ポリEO7)ヒドロキシ)]トリシロキサンである。このようなシリコーンポリエーテルは、単独の乳濁化剤としても機能する能力があるけれども、他の型の有機界面活性剤も、望まれるならば、シリコーンポリエーテル界面活性剤の代わりとしてか、あるいは組み合わせて用いることができる。
【0034】このような他の界面活性剤は非イオン型、陽イオン型、陰イオン型、両性(両性イオン型)、あるいはこのような界面活性剤の混合物であることができる。最も望ましい非イオン型界面活性剤は、アルコールエトキシレートR2−(OCH2CH2)xOH、最も特定的に脂肪族アルコールエトキシレートである。脂肪族アルコールエトキシレートは、典型的にラウリル(C12)、セチル(C16)、およびステアリル(C18)のような8個から12個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素残基R2に結合した特徴的な基−(OCH2CH2)xHを含む。xの値は1から100までの範囲であるけれども、その値は典型的に2から40の範囲である。
【0035】適当な非イオン型界面活性剤のいくつかの例は、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(10)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(21)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル、およびポリオキシエチレン(10)オレイルエーテルである。これらのおよび他の脂肪族アルコールエトキシレートはALFONIC(商標)、ARLACEL、BRIJ、GENAPOL(商標)、LUTENSOL、NEODOL(商標)、RENEX、SOFTANOL、SURFONIC(商標)、TERGITOL(商標)、TRYCOL、およびVOLPOのような名前で購入可能である。
【0036】本発明中で有用な陽イオン型界面活性剤は、R3からR6が1‐30個の炭素原子を含むアルキル基、あるいはタロウ、ココナツ油、あるいは大豆から由来するアルキル基であり;そしてXが塩素あるいは臭素のようなハロゲンであり、あるいはXはメトサルフェート基であることができるR3R4R5R6N+-によって表される4級アンモニウム塩のような正に荷電した4級アンモニウム親水性残基を持つ化合物を分子中に含む。最も望ましいものは、(i)R7R8N+(CH3)2-によって表されるジアルキルジメチルアンモニウム塩であり、そこでR7およびR8は12‐30個の炭素原子を含むアルキル基、あるいはタロウ、ココナツ油、あるいは大豆から由来するアルキル基であり;そしてXはハロゲンあるいはメトサルフェート基であり;あるいは(ii)R9N+(CH3)3-によって表されるモノアルキルトリメチルアンモニウム塩であり、そこでR9は12‐30個の炭素原子を含むアルキル基、あるいはタロウ、ココナツ油、あるいは大豆から由来するアルキル基であり;そしてXはハロゲンあるいはメトサルフェート基である。
【0037】代表的な4級アンモニウム塩は、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(DTAB)、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジエイコシルジメチルアンモニウムクロリド、ジドコシルジメチルアンモニウムクロリド、ジココナツジメチルアンモニウムクロリド、ジタロウジメチルアンモニウムクロリド、およびジタロウジメチルアンモニウムブロミドである。これらのおよび他の4級アンモニウム塩はADOGEN、ARQUAD、SERVAMINE、TOMAH、およびVARIQUATのような名前で購入可能である。
【0038】陰イオン型界面活性剤の例は、ドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)のようなスルホン酸およびそれらの塩誘導体;アルカリ金属スルホサクシネート;ココナツ油酸のスルホン化されたモノグリセリドのような脂肪酸のスルホン化グリセリルエステル;ナトリウムオレイルイソチオネートのようなスルホン化された一価のアルコールの塩;オレイルメチルタウリドのナトリウム塩のようなアミノスルホン酸のアミド;パルミトニトリルスルホネートのような脂肪酸ニトリルのスルホン化された製品;ナトリウムアルファナフタレンモノスルホネートのようなスルホン化された芳香族炭化水素;ナフタレンスルホン酸のホルムアルデヒドとの縮合生成物;ナトリウムオクタヒドロアントラセンスルホネート;ナトリウムラウリル(ドデシル)サルフェート(SDS)のようなアルカリ金属アルキルサルフェート;8個あるいはそれ以上の炭素原子のアルキル基を持つエーテルサルフェート;および8個あるいはそれ以上の炭素原子の1個あるいはそれ以上のアルキル基を持つアルキルアリールスルホネートを含む。
【0039】ここで有用な市販の陰イオン型界面活性剤は、Northfield、IllinoisのStepan CompanyによってBIO‐SOFT N‐300の名前で販売されているトリエタノールアミン直鎖アルキルスルホネート;the Stepan CompanyによってPOLYSTEPの名前で販売されているサルフェート;およびMidland、MichiganのTheDow Chemical CompanyによってDOWFAX 8390の名前で販売されているナトリウムn‐ヘキサデシルジフェニルオキシドジスルホネートを含む。
【0040】両性あるいは両性イオン型界面活性剤として分類される界面活性剤は、ココアンフォカルボキシグリシネート、ココアンフォカルボキシプロピオネート、ココベタイン、N‐コカミドプロピルジメチルグリシン、およびN‐ラウリル‐N‐カルボキシメチル‐N‐(2‐ヒドロキシエチル)エチレンジアミンを含む。他の適当な両性界面活性剤は4級シクロイミデート、ベタイン、およびサルタインを含む。
【0041】ベタインはR11R12R13N+(CH2)nCOO-の構造を持ち、そこでR11は12から18個の炭素原子を持つアルキル基あるいはそれらの混合物であり、R12およびR13はそれぞれ独立に1から3個の炭素原子を持つ低級アルキル基であり、そしてnは1から4の整数である。特定のベタインはα‐(テトラデシルジメチルアンモニオ)アセテート、β‐(ヘキサデシルジエチルアンモニオ)プロピオネート、およびが γ‐(ドデシルジメチルアンモニオ)ブチレートである。
【0042】サルタインはR11R12R13N+(CH2)nSO3-の構造を持ち、そこでR11、R12、R13およびnは上で定義される。有用なサルタインは3‐(ドデシルジメチルアンモニオ)プロパン‐1‐スルホネートおよび3‐(テトラデシルジメチルアンモニオ)エタン‐1‐スルホネートを含む。代表的な両性界面活性剤は、Cranberry、New JerseyのRhone‐Poulenc IncorporatedによるMIRATAINE(商標);およびHopewell、VirginiaのGoldschmidt Chemical CorporationによるTEGO BETAINE(商標)の名前で販売されている製品である。Cranberry、NewJerseyのRhone‐Poulenc IncorporatedによりMIRANOL(商標)の名前で販売されているイミダゾリンおよびイミダゾリン誘導体もまた使用されてよい。
【0043】乳濁液は微生物的に汚染されやすいので、保存剤が乳濁液中の任意の成分として用いられることができる。用いられることができる代表的ないくつかの化合物はホルムアルデヒド、サリチル酸、フェノキシエタノール、DMDMヒダントイン、すなわち1,3‐ジメチロール‐5,5‐ジメチルヒダントイン、5‐ブロモ‐5‐ニトロ‐1,3‐ジオキサン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビン酸、Chatham、New JerseyのSutton LaboratoriesによりGERMALL(商標)の名前で販売されているイミダゾリジニルウレア、安息香酸ナトリウム、Philadelphia、PennsylvaniaのRohm & Haas CompanyによりKATHONCGの名前で販売されている5‐クロロ‐2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、およびFair Lawn、New JerseyのLonza IncorporatedによりGLYCACIL(商標)の名前で販売されているヨードプロピニルブチルカルバメートを含む。
【0044】短鎖アルコールのような共存の界面活性剤の添加は、多くの有機およびシロキサン界面活性剤とミクロ乳濁液相を形成するためにまた必要であるかもしれない。このような共存の界面活性剤の代表的な例は、1‐ブタノール、1‐ペンタノール、1‐デカノール、1‐ヘキサデカノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、およびグリセロールである。凍結/融解安定剤が任意が乳濁液の任意の成分として用いられることができる。代表的な化合物はエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、トリメチレングリコールおよびWilmington、DelawareのICI SurfactantsによりRENEX30の名前で販売されている製品のようなポリオキシエチレンエーテルアルコールを含む。
【0045】界面活性剤として上述された塩以外の塩が任意の成分として用いられることができる。これらの塩は電解質として一般的に表される組成物のような無機の塩あるいは有機の塩であることができる。それらの組成物中での含有は第一に、ミクロ乳濁液相がイオン性界面活性剤を含む組成物に対して形成される範囲を拡大させる目的のためである。用いられることができる無機の塩のいくつかの例は塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、硫酸鉄、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化アルミニウム水和物、塩化アルミニウム1.5水和物、塩化アルミニウム2水和物、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレックスグリシン、塩化アルミニウムジルコニウム3水和物、塩化アルミニウムジルコニウム4水和物、塩化アルミニウムジルコニウム5水和物、および塩化アルミニウムジルコニウム8水和物である。
【0046】適当な有機の塩は、乳酸ナトリウムアルミニウム、酢酸ナトリウム、ナトリウムデヒドロアセテート、ナトリウムブトキシエトキシアセテート、ナトリウムカプリレート、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ナトリウムジヒドロキシグリシネート、ナトリウムグルコネート、ナトリウムグルタメート、ナトリウムヒドロキシメタンスルホネート、シュウ酸ナトリウム、ナトリウムフェネート、プロピオン酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、サリチル酸ナトリウム、ナトリウムサルコシネート、トルエンスルホン酸ナトリウム、マグネシウムアスパルテート、プロピオン酸カルシウム、サッカリンカルシウム、d‐サッカリンカルシウム、カルシウムチオグリコレート、アルミニウムカプリレート、クエン酸アルミニウム、アルミニウムジアセテート、アルミニウムグリシネート、乳酸アルミニウム、アルミニウムメチオネート、アルミニウムフェノスルホネート、カリウムアスパルテート、ビフタル酸カリウム、ビ酒石酸カリウム、カリウムグリコサルフェート、ソルビン酸カリウム、カリウムチオグリコレート、トルエンスルホン酸カリウム、および乳酸マグネシウムを含む。
【0047】ミクロ乳濁液の油成分はミクロ乳濁液の総重量に基づいて重量で0.1-50パーセントの量の有機ケイ素オリゴマーからなる。界面活性剤はミクロ乳濁液の総重量に基づいて、存在してもよいいかなる共存界面活性剤をも含む重量で1-30パーセントの量で用いられる。水はミクロ乳濁液の総重量に基づいて、重量で20-98.9パーセントを構成する。遷移金属触媒あるいはフリーラジカル開始剤は油相の重量に基づいて重量で1‐5,000ppmを構成する。任意の成分の量はミクロ乳濁液の総重量に基づいてゼロから10パーセントであることができる。
【0048】本発明によるミクロ乳濁液、乳濁液、ラテックスおよび懸濁液は高いせん断を適用せずに調製することができ、そしてプロペラミキサー、タービン型ミキサー、Brookfieldカウンター回転ミキサー、あるいはホモジナイジングミキサーのような高いせん断を起こすための特別な装置の使用を必要としない。多くの場合において単純な手による振とうで充分であり、あるいは単純な実験室用攪拌器が適しているであろう。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に説明するが、これらに限定されるものではない。
(実施例1 ラテックスの形成)0.383グラムの環状アルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーである1,3,5,7‐テトラビニル‐1,3,5,7‐テトラメチルシクロテトラシロキサン、0.217グラムの直鎖水素化物官能性有機ケイ素オリゴマーである1,1,3,3,5,5,7,7‐オクタメチルテトラシロキサン、0.454グラムの非イオン型シリコーンポリエーテル界面活性剤である1,1,1,3,5,5,5‐ヘプタメチル‐3‐[プロピル(ポリEO7)ヒドロキシ]トリシロキサン、および1.955グラムのpH6の緩衝剤水溶液が、テフロン(商標)コートされた攪拌子を持つ22mlの目盛付きのシリンダーへ加えられる。シリンダーは温度コントロールされた30℃の水浴中に置かれ、内容物が攪拌され、そして透明の均一なミクロ乳濁液が形成される。
【0050】0.011グラムのプラチナ触媒がミクロ乳濁液に加えられる。プラチナ触媒は塩化プラチナと1,3‐ジビニルテトラメチルジシロキサンの中和された複合体である。それは米国特許第5,175,325号(1992年、12月29日)中に記述されている。1時間後、シリンダー中の内容物はチンダル効果と同様の青みがかった乳濁液となる。技術においてよく知られているように、チンダル効果としばしば表される光散乱は媒体中に分散した成分の粒子サイズに関連している。典型的に、マクロ乳濁液は不透明な白になるのに対して、より小さい粒子を持つミクロ乳濁液は光の散乱のために青みがかりそして半透明になる。反応は7時間継続され、そしてその後粒子サイズを測った体積が測定され0.29ミクロン(マイクロメーター)と決定される。乳濁液はペンタン、メタノールおよびCaCl2により破壊され、そして生成する重合した相はペンタンに不溶であり、そしてそれはシリコーンネットワークの形成と同一である。
【0051】(実施例2 懸濁液の形成)4.2グラムの環状アルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーである1,3,5,7‐テトラビニル‐1,3,5,7‐テトラメチルシクロテトラシロキサン;3.2グラムの直鎖水素化物官能性有機ケイ素オリゴマーである1,1,3,3,5,5,7,7‐オクタメチルテトラシロキサン;陰イオン型界面活性剤としてナトリウムラウリル(ドデシル)サルフェート(SDS)を重量で20パーセント含む37.0グラムの水溶液;および5.55グラムの1‐ペンタノール;がガラスの攪拌棒とテフロン(商標)の攪拌羽根、ストッパー、冷却器および温度プローブを備えた100mLの三径、丸底フラスコに加えられる。透明で均一なミクロ乳濁液が形成される。フラスコは温度コントローラーおよびマントルヒーターを用いて50℃に加熱され、そしてそこでフラスコへ1,3‐ジビニルテトラメチルジシロキサン中にプラチナ金属を重量で26.67パーセント含む0.135グラムの溶液が加えられる。発熱が観察され、そして反応混合物は濁って黄色の状態になる。3時間後、しかしながら、フラスコ中の物質は黄色ではなくなる。試験品が50倍の倍率で顕微鏡で観察され、そして微粒子状の物質を含むことが確認される。
【0052】(実施例3 被膜の形成)環状アルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーおよび触媒を含むミクロ乳濁液が、0.018グラムの実施例1で用いられたプラチナ触媒を100グラムの1,3,5,7‐テトラビニル‐1,3,5,7‐テトラメチルシクロテトラシロキサンへ加えることにより調製される。1グラムのプラチナ金属触媒溶液および2.65グラムの非イオン型シリコーンポリエーテル界面活性剤である1,1,1,3,5,5,5‐ヘプタメチル‐3‐[プロピル(ポリEO7)ヒドロキシ]トリシロキサンが12.0グラムのpH6の緩衝剤水溶液を含む1オンスの容器へ加えられる。容器は透明な混合物が得られるまで、室温で手で混合される。
【0053】直鎖水素化物官能性有機ケイ素オリゴマー含むミクロ乳濁液が、3.0グラムの1,1,3,3,5,5,7,7‐オクタメチルテトラシロキサンおよび2.65グラムの非イオン型シリコーンポリエーテル界面活性剤である1,1,1,3,5,5,5‐ヘプタメチル‐3‐[プロピル(ポリEO7)ヒドロキシ]トリシロキサンを12.0グラムのpH6の緩衝剤水溶液を含む1オンスの容器へ加えることにより調製される。容器は透明な混合物が得られるまで、室温で手で混合される。5.12グラムの環状アルケニル官能性有機ケイ素オリゴマーおよび触媒を含むミクロ乳濁液が2.88グラムの直鎖水素化物官能性有機ケイ素オリゴマーを含むミクロ乳濁液の入ったアルミニウムの平鍋へ加えられる。混合物中のプラチナ金属の濃度はシリコーン相の総重量に基づいて10ppmである。ミクロ乳濁液はスパーテルで混合される。平鍋は終夜110℃のところに置かれる。次の朝、平鍋中に被膜が観察される。被膜は硬く、滑らかで、そして非常に傷つきにくい。
【出願人】 【識別番号】590001418
【氏名又は名称】ダウ・コ−ニング・コ−ポレ−ション
【氏名又は名称原語表記】DOW CORNING CORPORATION
【出願日】 平成14年1月8日(2002.1.8)
【代理人】 【識別番号】100057874
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道照 (外6名)
【公開番号】 特開2002−220470(P2002−220470A)
【公開日】 平成14年8月9日(2002.8.9)
【出願番号】 特願2002−1578(P2002−1578)