| 【発明の名称】 |
ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂組成物、およびその成形品 |
| 【発明者】 |
【氏名】沢田 雅博
【氏名】小合 佳正
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| 【要約】 |
【課題】結晶性、靭性、および耐内部クラック性に優れるポリアミド樹脂、およびポリアミド組成物、およびその成形品を提供する。
【解決手段】(1)1,9−ジアミノノナン;aモル%と、1,9−ジアミノノナン以外の直鎖および/または側鎖を有する炭素数6〜12の脂肪族ジアミン;bモル%から誘導され、aモル%が50〜99モル%であるジアミン成分単位(I)(a+b=100モル%)と、テレフタル酸;cモル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボンおよび/または炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸;dモル%からなるジカルボン酸成分単位(II)(c+d=100モル%)から誘導されるポリアミド樹脂であって、上記aとcとの差が15モル%以下で、bとdとの差が15モル%以下であることを特徴とするポリアミド樹脂等を用いる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】1,9−ジアミノノナン;aモル%と、1,9−ジアミノノナン以外の直鎖および/または側鎖を有する炭素数6〜12の脂肪族ジアミン;bモル%から誘導され、aモル%が50〜99モル%であるジアミン成分単位(I)(a+b=100モル%)と、テレフタル酸;cモル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボンおよび/または炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸;dモル%からなるジカルボン酸成分単位(II)(c+d=100モル%)から誘導され、cモル%が50〜99モル%、dモル%が1〜50モル%からなるジカルボン酸成分単位(II)(c+d=100モル%)とからなることを特徴とするポリアミド樹脂。 【請求項2】上記aとcとの差が15モル%以下で、bとdとの差が15モル%以下であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド樹脂。 【請求項3】1,9−ジアミノノナン以外の直鎖および/または側鎖を有する炭素数6〜12の脂肪族ジアミンが2−メチル−1,8−ジアミノオクタンであることを特徴とする請求項1および2記載のポリアミド樹脂。 【請求項4】請求項1〜3に記載のポリアミド樹脂100重量部に対し、充填材0.1〜200重量部を含んで成る事を特徴とするポリアミド樹脂組成物。 【請求項5】請求項1に記載のポリアミドの製造方法【請求項6】請求項1〜4に記載のポリアミド樹脂およびポリアミド樹脂組成物からなる成形品。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂組成物、およびその成形品に関し、詳しくは、結晶性、靭性、および耐内部クラック性に優れる成形品を提供するポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂組成物、およびその成形品に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ポリアミドは優れた耐熱性、耐油性、靭性などの特徴を有し、6ナイロン、66ナイロンなどが機械部品、電子部品、自動車内外装部品等として広く使用されている。また、耐熱性に優れるポリアミドとして、本願出願人は特開平3−285952号公報において、テレフタル酸成分単位30〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位0〜40モル%および/または脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜70モル%とからなる芳香族ジカルボン酸成分単位(a)と、脂肪族および/または脂環族アルキレンジアミン成分単位(b)とを有する半芳香族ポリアミドと、極限粘度[η]が0.8〜35dl/gである変性ポリエチレンとからなるポリアミド組成物を開示している。しかしながら、ポリアミド樹脂がもつ吸湿性のため、吸湿後の寸法安定性が十分でない場合があり、これを改善するための研究が続けられてきた。また、一般にポリアミドの吸水性は結晶部より非晶部の方が高い事が知られており、結晶性の高い樹脂が望まれていた。しかしながら結晶性の高い樹脂においても、成形後に十分に結晶化していない場合、特に自動車エンジンルーム内のような高温条件下で成形品が使用される場合、後結晶化が起るため寸法安定性に欠けることがある。 【0003】従って低吸水性を有し、かつ高結晶状態の成形品を提供する樹脂の出現が望まれていた。 【0004】吸水率の低いポリアミドとして、ジアミン成分の主成分に1,9−ノナンジアミンを使用しているものが知られている(特開平7−228689、特開2000−219809)。しかしながら、これらの中には側鎖を含むジアミンを含有している事に伴う結晶化阻害が起こり、上記のような変形のみならず、成形時間の増加などが問題となるケースが多い。これらの中には結晶化が速い樹脂の記載もなされているが、到達する結晶化度の具体的な記載がない。また厚肉の成形部品を製造した場合、部品内部にクラックが発生し、強度特性の著しい低下が問題となる場合がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のような問題点を解決しようとするものであって、結晶性、靭性、および耐内部クラック性に優れるポリアミド樹脂、およびポリアミド組成物、およびその成形品を提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題点を克服するために、ポリアミド樹脂を構成する成分について更に詳しく検討した結果、結晶性、靭性、および耐内部クラック性に優れる樹脂を見出した。 【0007】本発明は以下の通りである。 【0008】(1)1,9−ジアミノノナン;aモル%と、1,9−ジアミノノナン以外の直鎖および/または側鎖を有する炭素数6〜12の脂肪族ジアミン;bモル%から誘導され、aモル%が50〜99モル%であるジアミン成分単位(I)(a+b=100モル%)と、テレフタル酸;cモル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボンおよび/または炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸;dモル%からなるジカルボン酸成分単位(II)(c+d=100モル%)から誘導され、cモル%が50〜99モル%、dモル%が1〜50モル%からなるジカルボン酸成分単位(II)(c+d=100モル%)とからなることを特徴とするポリアミド樹脂。 【0009】(2)上記aとcとの差が15モル%以下で、bとdとの差が15モル%以下であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド樹脂。 【0010】(3)1,9−ジアミノノナン以外の直鎖および/または側鎖を有する炭素数6〜12の脂肪族ジアミンが2−メチル−1,8−ジアミノオクタンであることを特徴とする請求項1および2記載のポリアミド樹脂。 【0011】(4)請求項1〜3に記載のポリアミド樹脂100重量部に対し、充填材0.1〜200重量部を含んで成る事を特徴とするポリアミド樹脂組成物。 【0012】(5)請求項1〜4に記載のポリアミド樹脂およびポリアミド樹脂組成物からなる成形品。 【0013】 【発明の実施の態様】以下、本発明にかかるポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂組成物、およびその成形品について具体的に説明する。 【0014】[ジアミン成分]本発明のポリアミド樹脂を構成するジアミン成分単位は、1,9−ジアミノノナンと、1,9−ジアミノノナン以外の直鎖および/または側鎖を有する炭素数6〜12の脂肪族ジアミンから誘導され、1,9ージアミノノナンを全ジアミン成分中50〜99モル%含有するジアミン成分単位から成ることが好ましい。ジアミン成分単位を構成する1,9−ジアミノノナン以外の直鎖脂肪族ジアミン成分として、具体的には、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、および1,12−ジアミノドデカンを挙げることができる。これらのなかでは、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、および1,10−ジアミノデカンから誘導される成分単位が特に好ましい。 【0015】ジアミン成分単位を構成する1,9−ジアミノノナン以外の側鎖を有する脂肪族ジアミン成分として、具体的には、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、2−メチル−1,6−ジアミノヘキサン、2−メチル−1,7−ジアミノヘプタン、2−メチル−1,8−ジアミノオクタン、2−メチル−1,9−ジアミノノナン、2−メチル−1,10−ジアミノデカン、2−メチル−1,11−ジアミノウンデカン等が挙げられる。これらのなかでは、2−メチル−1,7−ジアミノヘプタン、2−メチル−1,8−ジアミノオクタン、2−メチル−1,9−ジアミノノナンから誘導される成分単位が特に好ましい。1,9-ジアミノノナンと共に構成する上記ジアミン成分は、直鎖脂肪族ジアミン成分と側鎖アルキル基を有する脂肪族ジアミン成分を任意の割合で混合して使用する事が出来るが、直鎖脂肪族ジアミン成分、もしくは側鎖アルキル基を有する脂肪族ジアミン成分を単独で使用する事が好ましく、特に1,9−ジアミノノナンと、2−メチル1,8−ジアミノオクタンを使用する事が好ましい。 【0016】[ジカルボン酸成分]本発明のポリアミド樹脂を構成するジカルボン酸成分単位は、用いられるジカルボン酸成分単位中、テレフタル酸成分単位50〜99モル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位1〜50モル%および/または炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位1〜50モル%からなる事が好ましい。このうちテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位としては、たとえばイソフタル酸、2−メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸およびこれらの組み合わせなどが挙げられる。 【0017】また、脂肪族ジカルボン酸成分単位は、その炭素数を特に制限するものではないが、好ましくは4〜20、さらに好ましくは6〜12の脂肪族ジカルボン酸から誘導される。このような脂肪族ジカルボン酸成分単位を誘導するために用いられる脂肪族ジカルボン酸の例としては、たとえば、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸およびドデカンジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、アジピン酸が特に好ましい。 【0018】本発明においては、ジカルボン酸成分単位を100モル%とする時、テレフタル酸成分単位から誘導される構成単位は、50〜99モル%、好ましくは70〜95モル%の量で含有され、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位から誘導される構成単位は1〜50モル%、好ましくは5〜30モル%の量で含有され、および/または炭素原子数4〜20、好ましくは4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分単位から誘導される構成単位が1〜50モル%、好ましくは5〜30モル%の量で含有する事が好ましい。 【0019】また、本発明においては、ジカルボン酸成分単位(II)として、上記のようなテレフタル酸成分単位および脂肪族ジカルボン酸成分単位と共に、、10モル%以下程度の少量の多価カルボン酸成分単位が含まれていてもよい。このような多価カルボン酸成分単位として具体的には、トリメリット酸およびピロメリット酸等のような三塩基酸および多塩基酸を挙げることができる。 【0020】[仕込み比]本発明のポリアミドはジアミン成分単位(I)が1,9-ジアミノノナン aモル%と、1,9-ジアミノノナンを除く直鎖および/または側鎖を有する炭素数6〜12の脂肪族ジアミン bモル% (a+b=100モル%)からなることを特徴としている。また、ジカルボン酸成分単位 (II)がテレフタル酸 cモル%と、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボンおよび/または炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸dモル% (c+d=100モル%)からなることを特徴としている。そして、aとcの差の絶対値が15モル%以下、かつbとdの差の絶対値が15モル%以下である事を特徴とする。また、ジアミン成分単位(I)の全モル数が、ジカルボン酸成分単位(II)の全モル数より多く配合される事が好ましく、特に好ましくはジカルボン酸成分単位(II)を100モル%とした時、ジアミン成分単位(I)が100〜120モル%である。 【0021】例えば、ジカルボン酸成分単位(II)を100モル%、ジアミン成分単位(I)が105モル%とした場合、aとcの差の絶対値が15モル%以下、かつbとdの差の絶対値が15モル%以下とは以下の関係式で表わされる。 |1.05a−1.00c|≦15 かつ |1.05b−1.00d|≦15【0022】[ポリアミド樹脂の製造]本発明のポリアミド樹脂(A)を製造するためには、上記のようなジアミン成分単位(I)とジカルボン酸成分単位(II)とを加えて、触媒の存在下に加熱する事により製造する事ができる。この反応は、通常は不活性ガス雰囲気下で行なわれ、一般には反応容器内を窒素ガスなどの不活性ガスで置換する。また、ポリアミドの重縮合反応を制御するために、水を予め封入しておく事が望ましく、水に可溶な有機溶媒、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類が含有されていても良い。 【0023】本発明の触媒としては、リン酸、その塩およびリン酸エステル化合物;亜リン酸、その塩およびエステル化合物;並びに、次亜リン酸、その塩およびエステル化合物を使用することができる。 【0024】これらの中でも、リン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸ナトリウム等が好ましい。これらのリン酸化合物は、単独であるいは組み合わせて使用することができる。このようなリン系化合物は、上記のようなジカルボン酸に対して、通常は0.001〜5モル%、好ましくは0.002〜2モル%の割合で用いられる。また本発明のポリアミド樹脂(A)を製造するためには、末端封止剤を使用することが好ましい。この末端封止剤としては、安息香酸、安息香酸のアルカリ金属塩、酢酸等を使用することができる。このような末端封止剤は、ジカルボン酸1モルに対して、通常は0.001〜5モル、好ましくは0.01〜2モルの量で使用される。この末端封止剤の使用量を調整することにより、得られる重縮合物の平均分子量、具体的には極限粘度[η]を制御することができる。 【0025】このような重縮合物を調製する際の反応条件は、具体的には、反応温度は通常200〜290℃、好ましくは220〜280℃、反応時間は通常0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間である。さらにこの反応は常圧から加圧のいずれの条件で行うことができるが、加圧条件で反応を行うことが好ましく、反応圧は、通常20〜60kg/cm2、好ましくは25〜50kg/cm2の範囲内に設定される。そして、このようにして重縮合反応を行うことにより、30℃の濃硫酸中で測定した極限粘度[η]が、通常は0.05〜0.6dl/g、好ましくは0.08〜0.3dl/gの範囲内にある低次縮合物を得ることができる。こうして水性媒体中に生成したポリアミド低次縮合物は、反応液と分離される。このポリアミド低次縮合物と反応液との分離には、例えば濾過、遠心分離等の方法を採用することもできるが、生成した半芳香族ポリアミド低次縮合物を含有する反応液を、ノズルを介して大気中にフラッシュすることにより、固液分離する方法が効率的である。 【0026】本発明では上記のようにして得られたポリアミド低次縮合物を用いて後重合を行う。この後重合は、上記ポリアミド低次縮合物を乾燥した後に加熱して、溶融状態にし、この溶融物に剪断応力を付与しながら行なうことが好ましい。この反応に際しては、乾燥ポリアミド低次縮合物が少なくとも溶融する温度に加熱する。一般には、乾燥ポリアミド低次縮合物の融点以上の温度、好ましくはこの融点よりも10〜60℃高い温度に加熱される。剪断応力は、例えばベント付き二軸押出機、ニーダー等を用いることにより溶融物に付与することができる。こうして溶融物に剪断応力を付与することにより、溶融状態にある乾燥ポリアミド低次縮合物が相互に重縮合すると共に、縮合物の重縮合反応も進行するものと考えられる。 【0027】本発明のポリアミド樹脂の製造に関する他の方法として、上記ポリアミド低次縮合物を一般公知の方法にて固相重合させて、極限粘度[η]が0.5〜2.0dl/gの範囲のポリアミドを調製する事ができる。 【0028】本発明のポリアミド樹脂の製造に関する、更に他の方法として、上記ポリアミド低次縮合物を一般公知の方法にて固相重合させて、極限粘度[η]が0.5〜1.5dl/gの範囲のポリアミド前駆体を調製し、さらにこの前駆体を溶融重合させて、極限粘度[η]が0.8〜3.0dl/gの範囲にする事ができる。また本発明のポリアミド樹脂は、このポリアミドの融点以上、分解温度未満に加熱して、通常の成形装置を使用して所望の形状に成形することができる。特に射出成形によって、電気・電子部品および自動車部品を効率よく成形する事ができる。 【0029】[ポリアミド樹脂]上記組成の範囲にあるポリアミド樹脂(A)によって、優れた結晶性、低吸水性、および耐熱性を有する事が出来る。本発明で用いられるポリアミド樹脂は、25℃の96.5%硫酸中で測定した極限粘度が、0.5〜3.0dl/ g、好ましくは0.5〜2.5dl/g、特に0.6〜2.0dl/gである事が好ましい。このような範囲にある場合、結晶性や成形品の強度特性等に優れる。 【0030】さらに本発明のポリアミド樹脂は、DSCで測定した融点が280℃以上、330℃未満、特に290℃〜320℃の範囲内にあることが好ましい。このような範囲にあるポリアミド樹脂では、特に優れた耐熱性を有する。本発明のポリアミド樹脂は、X線回折法で測定した結晶化度が15%以上、特に20%以上ある事が好ましい。このような範囲内にあるポリアミド樹脂では、成形品の形状安定性に優れる。 【0031】[充填剤]本発明では、発明の効果を損なわない範囲で、用途に応じて以下の充填剤をポリアミド樹脂(A)100重量部に対し、0.1〜200重量部の割合で添加する事が出来る。 【0032】具体的には、繊維状の充填材(特にガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維等)、粉末状、粒状、板状、針状の充填材(特にシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、タルク、ウォラストナイト、ケイソウ土、クレー、カオリン、球状ガラス、マイカ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、ウイスカ等)、難燃剤(臭素化ポリスチレン、ポリ臭素化スチレン、臭素化ポリカーボネート、臭素化フェノールの縮合物、赤リン、酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛などの金属ホウ酸塩等)、酸化防止剤や耐熱安定剤(酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト類、リン化合物、ヒンダートフェノール類、ハイドロキノン類、ハロゲン化銅、ヨウ素化合物等)、他の重合体(オレフィン類、変性ポリオレフィン類、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1-ブテン共重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1-ブテン共重合体等のオレフィン共重合体、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキシド、弗素樹脂、シリコーン樹脂、脂肪族ポリアミド等)、可塑剤、増粘剤、帯電防止剤、離型剤、顔料、染料、核剤、種々公知の配合剤を挙げることができる。 【0033】[組成物]本発明のポリアミド組成物を調製するには、各成分を、種々公知の方法、例えばヘンシェルミキサー、V-ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混合する方法、あるいは混合後、一軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練後、造粒あるいは粉砕する方法を採用すればよい。 【0034】本発明に係るポリアミド組成物は、上記ポリアミド(A)を溶融状態、例えば280〜360℃に加熱・維持しながら、必要により上記繊維状充填剤、粉末状充填剤、各種添加剤を配合して混練するなどの方法により調製することができる。この際、押出し機、ニーダー等の通常の混練装置を用いることができる。例えば上記のようにして調製された本発明のポリアミド樹脂組成物は、粉末、ペレット状その他の形状にして、圧縮成形法、射出成形法、押出し成形法などを利用することにより、各種成形品にすることができる。 【0035】 【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要を超えないかぎりこれらの例に何ら制限されるものではない。なお、実施例および比較例に記した分析および測定は以下の方法に従って測定した。 極限粘度[η]:ポリアミド樹脂0.5 gを96.5%硫酸溶液50 mlに溶解し、ウベローデ粘度計を使用し、25.0±0.05℃の条件下で試料溶液の流下秒数を測定し、以下の式に基づき算出した。 [η]=ηSP/{C(1+0.205ηSP)}ηSP=(t-t0)/t0[η]:極限粘度(dl/g) ηSP:比粘度C :試料濃度(g/dl) t :試料溶液の流下秒数(秒) t0 :ブランク硫酸の流下秒数(秒) 結晶化度: ポリアミド樹脂を、射出圧力1000 kg/cm2、シリンダー温度を樹脂の融点より10℃高い温度に設定し、金型温度120℃にて長さ64 mm、幅6 mm、厚さ0.8 mmの試験片を射出成形した。この試験片について、結晶化度をX線回折により測定した。理学機器(株)製Ru300を用いて、Cuターゲット、50 kv、300mA、ポイントフォーカス、試料回転透過法にて測定した。非晶樹脂、および成形品のX線散乱曲線のピーク積分値を各々A1、A2とし、以下の式により算出した。なお、非晶樹脂は溶融樹脂を液体窒素で急冷する事により調製した。 結晶化度(%)=(A2−A1)/A2×100A1:非晶樹脂のX線散乱曲線のピーク積分値A2:試料のX線散乱曲線のピーク積分値引張伸び:ポリアミド樹脂について、ASTM−D638に従って測定した。 IZOD衝撃強度(ノッチ付き):ポリアミド樹脂について、ASTM−D256に従って測定した。 GF50%銘柄の内部クラック:ガラス繊維(GF)を50重量%含有した組成物を射出成形して、ASTM−1号試験片を得た。射出条件は射出圧力100 MPa、射出速度 100 mm/s、保圧 100 MPa、保圧速度 100 mm/s、シリンダー温度は樹脂の融点より15℃高い温度に設定、金型温度 120℃である。試験片の流れ方向に中央部を切断し、切断面のクラックを測定した。クラックの平均長さが10 mm以上の場合はクラック大、10 mm未満の場合はクラック小とした。 【0036】 【実施例1】テレフタル酸37.7 kg(227モル)、アジピン酸6.1 kg(53モル)、1,9−ジアミノノナン36.2 kg(229モル)、2−メチル−1,8−オクタンジアミン6.9 kg(44モル)、安息香酸0.43 kg(3.5モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.06 kg(0.6モル)および蒸留水27.4 kgをオートクレーブに入れ、反応釜内部を十分に窒素置換した。攪拌しながら内部温度を4時間かけて250℃に昇温した。そのまま1時間反応を続け、ポリアミド低次縮合物を得た。このポリアミド低次縮合物を真空下190℃で、12時間固相重合した。その後、スクリュー径37 mm、L/D=36の二軸押出機にて、ポリアミドの融点より30℃高いバレル設定温度でスクリュー回転数 300 rpm、 10 kg/hの樹脂供給速度で溶融重合して、ポリアミド樹脂を得た。このポリアミド樹脂の[η]、結晶化度、引張伸び、およびIZOD衝撃強度の結果を表に示す。また上記ポリアミド樹脂50重量部に対し、ガラス繊維(旭ファイバーグラス製;CS03JAFT2A)50重量部を加え、二軸押出機にてポリアミド樹脂の融点より10〜30℃高い温度にて溶融混練してポリアミド樹脂組成物を得た。このポリアミド樹脂組成物を射出成形し、内部クラックの大きさを測定した。その結果を表に示す。 【0037】 【実施例2〜3、比較例1〜2】表に示すジアミン成分単位、およびジカルボン酸成分のモル比にて、実施例1と同様にポリアミド樹脂を得た。また、実施例1と同様にポリアミド樹脂組成物を得た。これらを実施例1と同様に評価し、その結果を表に示す。 【表1】
【0038】 【発明の効果】本発明に係るポリアミド樹脂組成物は、上記のような成分単位を上記のような特定の割合で含む特定のポリアミド樹脂を含有しているので、特に結晶性、靭性、および耐内部クラック性に優れており、電気・電子部品、自動車部品などの成形材料として好適である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005887 【氏名又は名称】三井化学株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年1月29日(2001.1.29) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−220462(P2002−220462A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月9日(2002.8.9) |
| 【出願番号】 |
特願2001−19859(P2001−19859) |
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