| 【発明の名称】 |
エポキシ樹脂組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】横井 英生
【氏名】猪股 敬司
【氏名】広瀬 有志
【氏名】西田 礼二郎
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| 【要約】 |
【課題】ビスフェノールA型エポキシ樹脂に匹敵する優れた加工性、密着性、風味保持性を有する塗膜を形成でき、且つビスフェノールAを含有しないエポキシ樹脂組成物、該エポキシ樹脂組成物を用いた塗料組成物及び該塗料組成物を用いた缶内面の塗装方法を提供すること。
【解決手段】特定の低分子量ノボラック型エポキシ樹脂に特定の低分子量ノボラック型フェノール樹脂を反応させてなる数平均分子量2,500〜30,000の範囲内の新規な高分子量エポキシ樹脂組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】下記式(1)で示される化合物を70%以上含有する低分子量ノボラック型エポキシ樹脂(A)と下記式(2)で示される化合物を75%以上含有する低分子量ノボラック型フェノール樹脂(B)とを反応させてなる数平均分子量2,500〜30,000の範囲内の高分子量エポキシ樹脂組成物。 【化1】
上記式中R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、R1及びR2の少なくとも一方はメチル基を示す。 【請求項2】式(1)で示される化合物が下記式(3)で示される化合物を70%以上含有し、式(2)で示される化合物が下記式(4)で示される化合物を70%以上含有する請求項1に記載の高分子量エポキシ樹脂組成物。 【化2】
【請求項3】請求項1又は2記載の高分子量エポキシ樹脂組成物と、ビスフェノールA以外のフェノール類とホルムアルデヒドとを反応させてなるフェノール樹脂及びアミノ樹脂から選ばれる少なくとも1種の硬化剤(C)とを高分子量エポキシ樹脂組成物/硬化剤(C)の比率が固形分重量比で60/40〜98/2の範囲内で配合してなることを特徴とする塗料組成物。 【請求項4】請求項1又は2記載の高分子量エポキシ樹脂組成物とカルボキシル基含有アクリル樹脂(D)とを反応させて得られるカルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)が中和され、水性媒体中に分散されてなることを特徴とする水性塗料組成物。 【請求項5】上記カルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)100重量部に対し、ビスフェノールA以外のフェノール類とホルムアルデヒドとを反応させてなるフェノール樹脂及びアミノ樹脂から選ばれる少なくとも1種の硬化剤(C)25重量部以下が、水性媒体中に分散されてなることを特徴とする請求項4記載の水性塗料組成物。 【請求項6】上記請求項3〜5のいずれか1項に記載の塗料組成物を成形加工された缶内面に塗装し焼付けるか、または、平板に塗装して焼付けた後、缶に成形加工することによって、硬化塗膜を缶内面に形成させることを特徴とする缶内面塗装方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂に匹敵する加工性、密着性を有し、且つビスフェノールAを含有しないエポキシ樹脂組成物、該エポキシ樹脂組成物を用いた塗料組成物及び該塗料組成物を用いた缶内面の塗装方法に関する。 【0002】 【従来の技術およびその課題】従来、缶内面塗料用の樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が多く用いられてきた。 【0003】しかしながら、近年、外因性内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)の一つとしてビスフェノールAが挙げられたことにより、塗膜からビスフェノールAが溶出しない塗料の開発が強く望まれるようになった。 【0004】本発明の目的は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂に匹敵する優れた加工性、密着性、風味保持性を有する塗膜を形成でき、且つビスフェノールAを含有しないエポキシ樹脂組成物、該エポキシ樹脂組成物を用いた塗料組成物及び該塗料組成物を用いた缶内面の塗装方法を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定の低分子量ノボラック型エポキシ樹脂に特定の低分子量ノボラック型フェノール樹脂を反応させてなる新規なエポキシ樹脂を用いることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0006】すなわち、下記式(1)に示す化合物を70%以上含有する低分子量ノボラック型エポキシ樹脂(A)と下記式(2)に示す化合物を75%以上含有する低分子量ノボラック型フェノール樹脂(B)とを反応させてなる数平均分子量2,500〜30,000の範囲内の高分子量エポキシ樹脂組成物、該高分子量エポキシ樹脂組成物を用いた塗料組成物および該塗料組成物を用いた缶内面の塗装方法に関する。 【0007】 【化3】
【0008】上記式中R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、R1及びR2の少なくとも一方はメチル基を示す。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明樹脂組成物、該樹脂組成物を用いた塗料組成物及び該塗料組成物を用いた缶内面の塗装方法について具体的に説明する。 【0010】高分子量エポキシ樹脂組成物本発明の高分子量エポキシ樹脂組成物は低分子量ノボラック型エポキシ樹脂(A)と低分子量ノボラック型フェノール樹脂(B)とを反応させてなるものである。 【0011】上記低分子量ノボラック型エポキシ樹脂(A)は下記式(5)の構造を持つものであり、低分子量ノボラック型フェノール樹脂(B)は下記式(6)の構造を持つものである。 【0012】 【化4】
【0013】上記式中R1は水素原子又はメチル基を示す。 【0014】 【化5】
【0015】上記式中R2は水素原子又はメチル基を示す。 【0016】上記低分子量ノボラック型エポキシ樹脂(A)と低分子量ノボラック型フェノール樹脂(B)とを反応させて高分子量化するためには、上記(5)式中m=0及び(6)式中n=0である2核体の含有量が多いことが好ましい。 【0017】従って、低分子量ノボラック型エポキシ樹脂(A)としては、下記式(1)に示す2核体である化合物を70%以上、好ましくは80%以上含有するもの、低分子量ノボラック型フェノール樹脂(B)としては、下記式(2)に示す2核体である化合物を75%以上、好ましくは85%以上含有するものが適している。 【0018】さらに、下記式中R1及びR2の少なくとも一方がメチル基であること、すなわちキシレノールノボラック型であることが、得られる塗膜の硬度を上げるためには適している。 【0019】 【化6】
【0020】また、低分子量ノボラック型エポキシ樹脂として上記式(1)に示す化合物中4,4’−置換体である下記式(3)に示す化合物を70%以上、好ましくは85%以上含有し、低分子量ノボラック型フェノール樹脂として上記式(2)に示す化合物中4,4’−置換体である下記式(4)に示す化合物を70%以上、好ましくは85%以上含有する化合物を用いることが、得られる塗膜の加工性、耐食性等の点から適している。 【0021】 【化7】
【0022】低分子量ノボラック型エポキシ樹脂(A)と低分子量ノボラック型フェノール樹脂(B)との反応は、無溶媒下でも行えるが、通常は有機溶媒中で行われることが好ましく、反応温度は一般に120〜200℃の範囲、特に130℃〜170℃の範囲内が適している。有機溶媒としては、上記原料を溶解もしくは分散することができ、反応を極度に阻害しないものであれば特に制限されるものではなく、例えば、炭化水素系、ケトン系、エーテル系、エステル系等の有機溶媒を挙げることができる。 【0023】また、上記反応を行う際に、両成分の比率は一般に低分子ノボラック型フェノール樹脂(B)中のフェノール性水酸基1モルあたり、低分子ノボラック型エポキシ樹脂(A)中のエポキシ基が0.7〜1.4モル、特に0.95〜1.15モルの範囲内にあることが好適である。また、この反応を促進するために、触媒としてテトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、トリブチルアミン、ジブチルチンオキサイドなどを用いることもできる。これらの触媒の使用量は、低分子ノボラック型フェノール樹脂(B)と低分子ノボラック型エポキシ樹脂(A)との合計量に基いて一般に10,000ppm以下とするのが好ましい。 【0024】上記反応によって得られる高分子量エポキシ樹脂組成物の数平均分子量としては2,500〜30,000、好ましくは、3,000〜13,000の範囲内にあることが、風味保持性、加工性、耐食性等の観点から適している。 【0025】本発明の高分子量エポキシ樹脂組成物は硬化剤(C)と組み合わせることにより特に缶内外面用塗料として優れた性能を発揮する。硬化剤(C)が、例えばビスフェノールA以外のフェノール類とホルムアルデヒドとを反応させてなるフェノール樹脂、アミノ樹脂などであれば、得られる被膜中からビスフェノールAが溶出することもなく、現在缶内面に多く使われているビスフェノールA型エポキシ樹脂系塗料の置き換えが十分可能となる。 【0026】さらに、高分子量エポキシ樹脂と、カルボキシル基含有アクリル樹脂(D)とを反応させて得られるカルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)を中和し、水性媒体中に分散することにより、ビスフェノールAを含有せず、且つ有機溶剤含有量の少ない水性塗料を作ることが可能となる。 【0027】まず、高分子量エポキシ樹脂組成物と組み合わせる硬化剤(C)について説明する。 【0028】硬化剤(C)本発明組成物の(C)成分である硬化剤はビスフェノールAを除くフェノール類とホルムアルデヒドとを反応させて得られるフェノール樹脂及び/又はアミノ樹脂よりなる。上記フェノール樹脂を得るのに用いられるフェノール類としては、食品衛生上、問題のないフェノール類を好適に使用でき、例えば、フェノール、メチルフェノール、エチルフェノール、n−プロピルフェノール、イソプロピルフェノール、n−ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、p−シクロヘキシルフェノール、p−オクチルフェノール、キシレノールなどの1分子中にベンゼン環を1個有するフェノール;フェニルo−クレゾール、p−フェニルフェノールなどの1分子中にベンゼン環を2個有するフェノール;ビスフェノールF、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、p−(4−ヒドロキシフェニル)フェノール、オキシビス(4−ヒドロキシフェニル)、スルホニルビス(4−ヒドロキシフェニル)、4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタンなどを挙げることができる。 【0029】フェノール樹脂を得るためのフェノール類とホルムアルデヒドとの反応は、それ自体既知のフェノール樹脂製造反応であることができ、必要に応じて、溶媒、反応触媒の存在下で行うことができる。フェノール樹脂は、レゾール型フェノール樹脂であってもノボラック型フェノール樹脂であってもよい。なかでもレゾール型フェノール樹脂であることが好適である。 【0030】上記アミノ樹脂としては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分とアルデヒドとの反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂があげられる。アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒド等がある。また、このメチロール化アミノ樹脂を適当なアルコールによってエーテル化したものも使用でき、エーテル化に用いられるアルコールの例としてはメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノールなどが挙げられる。アミノ樹脂としては、なかでもメチロール基の少なくとも一部をアルキルエーテル化したメチロール化メラミン樹脂が好適である。 【0031】上記硬化剤に対し硬化触媒を併用することができ、例えばりん酸、スルホン酸化合物又はスルホン酸化合物のアミン中和物が好適に用いられる。スルホン酸化合物の代表例としては、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸などを挙げることができる。スルホン酸化合物のアミン中和物におけるアミンとしては、1級アミン、2級アミン、3級アミンのいずれであってもよい。 【0032】本発明の高分子量エポキシ樹脂組成物と硬化剤(C)との配合割合は、塗料の硬化性、加工性、耐水性、耐食性、風味保持性などの観点から、固形分重量比で高分子量エポキシ樹脂組成物/硬化剤(C)=60/40〜98/2、好ましくは70/30〜95/5となる範囲が適当である。 【0033】カルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)本発明の高分子量エポキシ樹脂とカルボキシル基含有アクリル樹脂(D)とを反応させて得られるカルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂を中和し、水性媒体中に分散することにより、缶内面用として有益な水性塗料組成物を得ることが出来る。 【0034】ここで用いるカルボキシル基含有アクリル樹脂(D)は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸等の重合性不飽和カルボン酸を必須モノマー成分とするアクリル重合体である。この重合体は樹脂酸価100〜500mgKOH/gの範囲内にあることが、水性媒体中での安定性、得られる塗膜の加工性、耐食性、耐水性等の観点から好ましい。 【0035】上記カルボキシル基含有アクリル樹脂(D)の重合に用いられる、重合性不飽和カルボン酸以外のモノマー成分としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素原子数1〜18のアルキルエステル;ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル系単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアミル(メタ)アクリレート及びヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、並びに2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート1モルに対してε−カプロラクトンを1〜5モル開環付加反応させてなる、水酸基を有するカプロラクトン変性アルキル(メタ)アクリレート等の水酸基含有重合性不飽和単量体;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−sec−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、エチレン、ブタジエン等を挙げることができる。 【0036】上記カルボキシル基含有アクリル樹脂(D)は、上記重合性不飽和カルボン酸とそれ以外のモノマー成分との混合物を、例えば有機溶剤中にて、ラジカル重合開始剤又は連鎖移動剤の存在下、80〜150℃で1〜10時間程度加熱し共重合させることによって得ることができる。 【0037】上記ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物系、アゾ系等の開始剤が用いられる。有機過酸化物系開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等が挙げられ、アゾ系開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等が挙げられる。 【0038】また、上記連鎖移動剤としては、例えば、α−メチルスチレンダイマー、メルカプタン類等が挙げられる。 【0039】本発明の高分子量エポキシ樹脂組成物とカルボキシル基含有アクリル樹脂(D)との反応は、通常、有機溶媒中にて、例えばトリエチルアミン、ジメチルエタノールアミンなどの第3級アミン類等の存在下、80〜120℃程度の温度で0.5〜8時間程度加熱して、反応させることにより行うことができ、これによって、好適にカルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)を得ることができる。 【0040】上記反応における高分子量エポキシ樹脂組成物とカルボキシル基含有アクリル樹脂(D)との配合比率は、塗装作業性や塗膜性能に応じて適宜選択すればよいが、高分子量エポキシ樹脂組成物/カルボキシル基含有アクリル樹脂(D)の固形分重量比で、通常、60/40〜90/10が好ましく、特に70/30〜90/10の範囲内であることが適している。 【0041】上記反応によって得られるカルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)は、酸価が15〜200mgKOH/gの範囲内にあることが、水性媒体中の分散安定性、得られる塗膜の耐水性等の点から好ましく、また、実質的にエポキシ基を有さないことが貯蔵安定性の点から好ましい。 【0042】上記カルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)は、水性媒体中に中和、分散されるが、中和に用いられる中和剤としては、アミン類やアンモニアが好適に使用される。上記アミン類としては、例えば、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン等が挙げられるが、中でも特にトリエチルアミン、ジメチルエタノールアミンが好適である。中和の程度は、特に限定されるものではないが、樹脂中のカルボキシル基に対して通常0.3〜1.0当量中和の範囲内であることが望ましい。 【0043】カルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)が分散せしめられる上記水性媒体は、水のみであってもよいし、水と有機溶媒との混合物であってもよい。この有機溶剤としては、カルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)の水性媒体中での安定性に支障を来さず、水と混合しうる有機溶剤である限り、従来公知のものをいずれも使用できる。 【0044】上記有機溶剤としては、アルコール系溶剤、セロソルブ系溶剤およびカルビトール系溶剤等が好ましい。この有機溶剤の具体例としては、n−ブタノール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のセロソルブ系溶剤;ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のカルビトール系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げることができる。又、有機溶剤としては、上記以外の水と混合しない不活性有機溶剤もカルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)の水性媒体中での安定性に支障を来たさない範囲で使用可能であり、この有機溶剤として、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤を挙げることができる。水性塗料中の有機溶剤の量は、環境保護の観点から水性媒体中の50重量%以下の範囲であることが望ましい。 【0045】また、カルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)を水性媒体中に中和、分散するには、常法によれば良く、例えば中和剤を含有する水性媒体中に撹拌下に該変性エポキシ樹脂(E)を徐々に添加する方法、該変性エポキシ樹脂(E)を中和剤によって中和した後、撹拌下にて、この中和物に水性媒体を添加するか又はこの中和物を水性媒体中に添加する方法等を挙げることができる。 【0046】さらに、上記中和されたカルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)に加えて、硬化剤を含有してもよい。硬化剤としては先に説明したビスフェノールA以外のフェノール類とホルムアルデヒドとを反応させてなるフェノール樹脂及び/又はアミノ樹脂である硬化剤(C)が適している。カルボキシル基含有アクリル変性エポキシ樹脂(E)と硬化剤との配合割合は、塗料の硬化性、加工性、耐水性、耐食性、風味保持性などの観点から、該変性エポキシ樹脂(E)100重量部に対し、硬化剤が25重量部以下、好ましくは10〜0.5重量部となる範囲が適当である。 【0047】上記溶剤型又は水性の塗料組成物は、さらに必要に応じて、塗料用として、それ自体既知の、有機溶剤、塗面改良剤、ワックス類、着色顔料、体質顔料、改質樹脂、ベンゾインなどのワキ防止剤(加熱焼付け時の塗膜の発泡防止剤)などを含有することができる。 【0048】次に塗料組成物の塗装方法について説明する。 【0049】塗装方法としては、上記溶剤型又は水性の塗料組成物を成型加工された缶内面にスプレー等で塗装し焼き付ける方法、又は平板にロールコーター、カーテンフローコーター等で該塗料組成物を塗装し焼付けた後、塗装面が缶内面にくるようにして缶状に成形加工する方法のいずれであってもよい。 【0050】塗膜厚は、乾燥膜厚が約2〜20μm、好ましくは5〜15μmとなる範囲内が適している。塗膜の焼き付け条件は、塗膜が硬化する条件であれば特に制限されるものではないが、通常、約140℃〜350℃の温度で約7秒〜約180秒間程度焼き付け乾燥することによって硬化塗膜を形成することができる。 【0051】上記塗装に用いられる素材としては、例えば、無処理鋼板、錫メッキ鋼板、亜鉛メッキ鋼板、クロムメッキ鋼板、リン酸塩処理鋼板、クロム酸塩処理鋼板、無処理アルミニウム板、クロム酸塩処理アルミニウム板などの金属素材を挙げることができる。 【0052】 【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより一層具体的に説明する。なお、「部」及び「%」はいずれも重量基準によるものとする。 【0053】低分子量ノボラック型エポキシ樹脂の調整:製造例1攪拌装置、温度計、滴下ロート、及びエピクロルヒドリンと水との共沸混合物を凝集分離して下層のエピクロルヒドリン層を反応容器に戻すための装置を付けた反応器に、低分子量キシレノールノボラック型フェノール樹脂であるTM−BPF(本州化学工業株式会社製、2核体含有率95%、2核体の内4,4’−置換体含有率95%)を256部とエピクロルヒドリン833部を入れ、攪拌しながらこの溶液を119℃に加熱還流させた。これに、内容物の温度を99〜119℃に保持しながら濃度40%のNaOH水溶液203部を約3時間かけて滴下した。ここで、反応中に蒸留された水とエピクロルヒドリンのうち、エピクロルヒドリンだけを反応器に戻すようにする。NaOH水溶液の滴下終了後、過剰のエピクロルヒドリンを減圧下で回収した後、トルエン1000部を加え、1000部の水で3回水洗して生成した食塩及び残存するアルカリを除去した。その後、最終的には170℃まで加熱しながら、減圧でトルエンを除去し低分子量キシレノールノボラック型エポキシ樹脂を得た。得られた樹脂は、エポキシ当量205、2核体含有率95%、2核体の内4,4’−置換体含有率95%であった。 【0054】製造例2攪拌装置、温度計、滴下ロート、及びエピクロルヒドリンと水との共沸混合物を凝集分離して下層のエピクロルヒドリン層を反応容器に戻すための装置を付けた反応器に、低分子量クレゾールノボラック型フェノール樹脂であるBisOC−F(本州化学工業株式会社製、2核体含有率90%、2核体の内4,4’−置換体含有率90%)を228gとエピクロルヒドリン833gを入れ、攪拌しながらこの溶液を119℃に加熱還流させる。これに、濃度40%のNaOH水溶液203gを約3時間で内容物の温度が99〜119℃を保持しながら滴下する。ここで、反応中に蒸留された水とエピクロルヒドリンのうち、エピクロルヒドリンだけを反応器に戻すようにする。NaOH水溶液の滴下終了後、過剰のエピクロルヒドリンを減圧下で回収した後、トルエン1000mlを加え、1Lの水で3回水洗して生成した食塩及び残存するアルカリを除去する。その後、最終的には170℃まで加熱しながら、減圧でトルエンを除去し低分子量クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を得た。得られた樹脂は、エポキシ当量190、2核体含有率90%、2核体の内4,4’−置換体含有率90%であった。 【0055】カルボキシル基含有アクリル樹脂(D)の調製製造例3反応容器に、エチレングリコールモノブチルエーテル1200部を配合し100℃に昇温し、保持した。この中にメタクリル酸400部、スチレン500部、アクリル酸エチル100部、「パーブチルO」(日本油脂社製、過酸化物系重合開始剤)35部及びエチレングリコールモノブチルエーテル140部の混合溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃にて2時間熟成し、ついでn−ブタノール570部を加えて固形分36%のカルボキシル基含有アクリル樹脂溶液A1を得た。得られた樹脂は、数平均分子量約7,000、樹脂酸価260mgKOH/gを有していた。 【0056】高分子量ノボラック型エポキシ樹脂の製造実施例1反応容器に、エチレングリコール111部、製造例1で得られた低分子量キシレノールノボラック型エポキシ樹脂640部、低分子量キシレノールノボラック型フェノール樹脂であるTM−BPF(本州化学工業株式会社製)345部、50%テトラメチルアンモニウムクロライド水溶液1.2部を配合し、撹拌下に140℃に昇温し、同温度に7時間保持して固形分90%のエポキシ樹脂溶液E1を得た。得られた樹脂は、エポキシ当量約2,600、数平均分子量約3,800を有していた。 【0057】実施例2反応容器に、エチレングリコール111部、製造例1で得られた低分子量キシレノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210)640部、低分子量キシレノールノボラック型フェノール樹脂であるTM−BPF(本州化学工業株式会社製)355部、50%テトラメチルアンモニウムクロライド水溶液1.2部を配合し、撹拌下に140℃に昇温し、同温度に7時間保持して固形分90%のエポキシ樹脂溶液E2を得た。得られた樹脂は、エポキシ当量約3,800、数平均分子量約5,000を有していた。 【0058】実施例3反応容器に、エチレングリコール111部、製造例1で得られた低分子量キシレノールノボラック型エポキシ樹脂640部、低分子量キシレノールノボラック型フェノール樹脂であるTM−BPF(本州化学工業株式会社製)370部、50%テトラメチルアンモニウムクロライド水溶液1.2部を配合し、撹拌下に140℃に昇温し、同温度に7時間保持して固形分90%のエポキシ樹脂溶液E3を得た。得られた樹脂は、エポキシ当量約6,000、数平均分子量約12,000を有していた。 【0059】実施例4反応容器に、エチレングリコール111部、製造例1で得られた低分子量キシレノールノボラック型エポキシ樹脂640部、低分子量クレゾールノボラック型フェノール樹脂であるBisOC−F(本州化学工業株式会社製)370部、50%テトラメチルアンモニウムクロライド水溶液1.2部を配合し、撹拌下に140℃に昇温し、同温度に7時間保持して固形分90%のエポキシ樹脂溶液E4を得た。得られた樹脂は、エポキシ当量約2,600、数平均分子量約3,800を有していた。 【0060】実施例5反応容器に、エチレングリコール111部、製造例2で得られた低分子量クレゾールノボラック型エポキシ樹脂640部、低分子量キシレノールノボラック型フェノール樹脂であるTM−BPF(本州化学工業株式会社製)370部、50%テトラメチルアンモニウムクロライド水溶液1.2部を配合し、撹拌下に140℃に昇温し、同温度に7時間保持して固形分90%のエポキシ樹脂溶液E5を得た。得られた樹脂は、エポキシ当量約2,600、数平均分子量約3,800を有していた。 【0061】比較例1反応容器に、エチレングリコール111部、製造例1で得られた低分子量キシレノールノボラック型エポキシ樹脂640部、低分子量キシレノールノボラック型フェノール樹脂であるTM−BPF(本州化学工業株式会社製)250部、50%テトラメチルアンモニウムクロライド水溶液1.2部を配合し、撹拌下に140℃に昇温し、同温度に7時間保持して固形分90%のエポキシ樹脂溶液E6を得た。得られた樹脂は、エポキシ当量約800、数平均分子量約1,400を有していた。 【0062】比較例2反応容器に、エチレングリコール111部、製造例1で得られた低分子量キシレノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210)640部、低分子量キシレノールノボラック型フェノール樹脂であるTM−BPF(本州化学工業株式会社製)385部、50%テトラメチルアンモニウムクロライド水溶液1.2部を配合し、撹拌下に140℃に昇温し、同温度に7時間保持して固形分90%のエポキシ樹脂溶液E7を得た。得られた樹脂は、エポキシ当量約15,000、数平均分子量約35,000を有していた。 【0063】塗料組成物の製造実施例690%エポキシ樹脂溶液E1 83.3部42%ヒタノール3305N 59.5部トプコS923 0.1部モダフロー 0.15部りん酸 0.5部メチルエチルケトン 51.9部メチルイソブチルケトン 103.8部キシレン 51.9部ブチルセロソルブ 51.9部を充分攪拌しながら配合し、固形分25%の塗料を得た。 【0064】実施例7〜21及び比較例3〜4後記表1に示す配合とする以外は実施例6と同様に行い、固形分25%の各塗料を得た。表1における各成分の配合量は、固形分表示によるものとし、(註)は、それぞれ下記の意味を有する。 (*1)ヒタノール3305N:日立化成工業社製、クレゾール/p−tert−ブチルフェノール/ホルムアルデヒド型フェノール樹脂溶液、固形分約42%。 (*2)デュライトP−97:BORDEN CHEMICAL(ボーデン ケミカル)社製、クレゾール/ホルムアルデヒド型フェノール樹脂溶液、固形分約50%。 (*3)バルカム29−101:BTL SPECIALTY RESINS社製、キシレノール/ホルムアルデヒド型フェノール樹脂、固形分100%。 (*4)テスアジン3003−60:日立化成ポリマー社製、ブチル化尿素樹脂、固形分60%。 (*5)サイメル303:三井サイテック社製、メチル化メラミン樹脂、固形分100%。 (*6)NACURE5925:キング・インダストリイズ社製、ドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和溶液、有効成分25%(*7)トプコS923:東洋ペトライト社製、マイクロクリスタリンワックス、固形分100%。 (*8)モダフロー:米国、モンサント社製、アクリル樹脂オリゴマーである表面調整剤、固形分100%。 【0065】水性塗料組成物の製造実施例22実施例2で得られた高分子量エポキシ樹脂溶液E2を889部に、上記製造例3で得たカルボキシル基含有アクリル樹脂溶液A1を556部とエチレングリコールモノヘキシルエーテル40部を配合し、均一に撹拌混合した後、ジメチルエタノールアミン66部を加えて90℃に1時間保持した。ついで脱イオン水2,450部を1時間かけて滴下し、樹脂酸価40mgKOH/g、固形分重量比率25%、粘度500mPa・s、粒子径200nmの水分散体である水性塗料組成物W1を得た。 【0066】実施例23実施例22で得た水分散体である水性塗料組成物W1を4000部に、ヒタノール3305Nを、攪拌しながら100部混合して水性塗料組成物W2を得た。 【0067】実施例24実施例22で得た水分散体である水性塗料組成物W1を4000部に、サイメル303を、攪拌しながら50部混合して缶内面用水性被覆組成物W3を得た。 【0068】実施例25実施例3で得られた高分子量エポキシ樹脂溶液E3を944部に、上記製造例3で得たカルボキシル基含有アクリル樹脂溶液A1を417部とメチルエチルケトン200部を配合し、均一に撹拌混合した後、ジメチルエタノールアミン62部を加えて90℃に3時間保持した。ついで脱イオン水2,340部を1時間かけて滴下し、次いで、減圧撹拌下において、1,106部の水と有機溶剤の混合物を取り除き、樹脂酸価30mgKOH/g、固形分重量比率35%、粘度4,000mPa・s、粒子径290nmの水分散体である缶内面用水性被覆組成物W4を得た。 【0069】実施例26実施例25で得た水分散体である水性塗料組成物W4を2857部に、ヒタノール3305Nを、攪拌しながら100部混合して水性塗料組成物W5を得た。 【0070】実施例27実施例4で得られた高分子量エポキシ樹脂溶液E4を889部に、上記製造例3で得たカルボキシル基含有アクリル樹脂溶液A1を556部とエチレングリコールモノヘキシルエーテル40部を配合し、均一に撹拌混合した後、ジメチルエタノールアミン66部を加えて90℃に1時間保持した。ついで脱イオン水2,450部を1時間かけて滴下し、樹脂酸価40mgKOH/g、固形分重量比率25%、粘度520mPa・s、粒子径210nmの水分散体である水性塗料組成物W6を得た。 【0071】比較例5比較例2で得られた高分子量エポキシ樹脂溶液E5を889部に、上記製造例3で得たカルボキシル基含有アクリル樹脂溶液A1を556部とエチレングリコールモノヘキシルエーテル40部を配合し、均一に撹拌混合した後、ジメチルエタノールアミン66部を加えて90℃に1時間保持した。ついで脱イオン水2,450部を1時間かけて滴下したが、安定な水分散体は得られなかった。 【0072】塗装板の作成方法実施例6〜27及び比較例3〜4で得た各塗料組成物を#25ブリキ板に乾燥塗膜厚が約15μmとなるようにバーコータ塗装し、200〜210℃を30秒間保持する条件で焼き付けて硬化させ各塗装板を作成した。 【0073】上記塗装板の作成方法で得た各塗装板について、塗面状態、ゲル分率、加工性、耐水性、密着性、耐水試験後の密着性について下記方法に従って試験を行った。これらの試験結果を後記表1及び表2に示す。 【0074】試験方法塗面状態:塗装板の塗面を目視観察し、下記の基準によって評価した。 ○:塗面全面が滑らかで、発泡なども認められない、△:塗面全面に僅かに凹凸がみられ、小さい発泡が認められる、×:塗面全面に僅かに凹凸がみられ、大きい発泡が認められる。 【0075】ゲル分率:フラスコ内に、重量W2の塗装板を入れ、メチルエチルケトン/塗装板の塗装面積=100cc/100cm2となるようにメチルエチルケトンを入れ、加熱還流下で1時間抽出を行った後、塗装板を取出し120℃で30分間乾燥させ室温まで冷却後、重量W3を測定した。塗装板に塗料を塗装する前のブリキ板の重量をW1とし、ゲル分率(%)は下記式によって求めた。 ゲル分率(%)={(W3−W1)/(W2−W1)}×100。 【0076】加工性:塗装板の下部に塗膜面を外側にして180度折曲げ部を設け、特殊ハゼ折り型デュポン衝撃試験機を用いて、この折曲げ部に接触面が平らな重さ1kgの鉄の錘を高さ50cmから落下させた時に生ずる折曲げ部分の塗膜の亀裂の長さを測定し、以下の基準で評価した。 ◎:5mm未満、○:5mm以上で10mm未満、△:10mm以上で20mm未満、×:20mm以上。 【0077】耐水性:塗装板をオートクレーブ中、125℃の脱イオン水に35分間浸漬し引上げた後、塗膜の白化状態を観察し以下の基準により評価した。 ◎:塗膜に全く白化が認められない、○:塗膜に僅かな白化が認められる、△:塗膜にかなりの白化が認められる、×:塗膜に著しい白化が認められる。 【0078】密着性:塗装板の塗膜にナイフを使用して約1.5mmの幅で縦、横それぞれ11本の切り目をゴバン目に入れ、24mm幅のセロハン粘着テープを密着させ、強く剥離した時のゴバン目部の塗膜を観察し、以下の基準により評価した。 ◎:全く剥離が認められない、○:僅かな剥離が認められる、△:かなりの剥離が認められる、×:著しい剥離が認められる。 【0079】耐水試験後の密着性:塗装板をオートクレーブ中、125℃の脱イオン水に35分間浸漬し引上げた後、塗膜にナイフを使用して約1.5mmの幅で縦、横それぞれ11本の切り目をゴバン目に入れ、24mm幅のセロハン粘着テープを密着させ、強く剥離した時のゴバン目部の塗膜を観察した。評価は上記密着性試験の評価基準にて行った。 【0080】耐腐食性及び風味保持性試験のための2ピース缶胴の作成内容量250ccのスチール製2ピース缶の内面に実施例6〜27及び比較例3〜4で得た各塗料組成物を乾燥膜厚が約15μmとなるようにホットエアスプレー塗装し、215℃で60秒間焼き付けて硬化させ2ピース缶の缶胴を作成した。この2ピース缶の缶胴に試験液を入れ、上蓋を巻き締めして下記耐腐食性及び風味保持性の試験を行った。これらの試験結果を後記表1及び表2に示す。 【0081】耐腐食性:上記それぞれの缶胴を用い、10%パインジュースを98℃でホットパック充填巻き締めし、37℃で6ケ月間保存後、開缶し、内面の腐食の状態を観察し、以下の基準により評価した。 ◎:腐食が認められない、○:腐食が僅かに認められる、△:腐食がかなり認められる、×:腐食が著しい。 【0082】風味保持性:上記それぞれの缶胴を用い、水道水を活性炭で処理した水を250cc充填し、巻き締めを行い、125℃で30分間殺菌処理後、37℃で6ケ月間保存した後、風味試験を実施し、以下の基準により評価した。 ◎:全く変化が認められない、○:僅かに変化が認められる、△:かなりの変化が認められる、×:著しい変化が認められる。 【0083】 【表1】
【0084】 【表2】
【0085】 【発明の効果】本発明の高分子量エポキシ樹脂組成物は、ビスフェノールAの溶出の心配がなく、該高分子量エポキシ樹脂組成物を用いた塗料より得られた塗膜は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いたものに匹敵する加工性、密着性、風味保持性を持っており、缶内面用として極めて有用なものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001409 【氏名又は名称】関西ペイント株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年1月10日(2001.1.10) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−206017(P2002−206017A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月26日(2002.7.26) |
| 【出願番号】 |
特願2001−2799(P2001−2799) |
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