| 【発明の名称】 |
グラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法およびグラビア印刷インキ |
| 【発明者】 |
【氏名】高梨 廣継
【氏名】村松 一郎
【氏名】本村 雅俊
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| 【要約】 |
【課題】環境保全に配慮した、高品質のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法、及び該樹脂をバインダーとして含有してなるグラビア印刷インキを提供すること。
【解決手段】アルコール系溶剤と活性水素を有しない有機溶剤とをアルコール系溶剤が多量となる割合で併用してなる混合物中で、両末端に脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシアネート基を有する線状ウレタンプレポリマーと、ジアミンとを反応させて鎖伸長することにより得られるグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂をバインダー樹脂の製造方法、および該ウレタン樹脂をバインダー樹脂として含有してなることを特徴とするグラビア印刷インキ。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 活性水素を有しない有機溶剤(B)とアルコール系溶剤(C)の、重量比〔(C)/(B)〕が(99/1)〜(83/17)である混合物中で、両末端に脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシアネート基(以下、脂肪族イソシアネート基、と略記する)を有する線状ウレタンプレポリマー(A)と、ジアミン(D)とを反応させて、鎖伸長させることを特徴とする、グラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。 【請求項2】 活性水素を有しない有機溶剤(B)とアルコール系溶剤(C)とジアミン(D)との混合物中に、両末端に脂肪族イソシアネート基を有する線状ウレタンプレポリマー(A)を加えてジアミン(D)と反応させ、鎖伸長させるか、または、該線状ウレタンプレポリマー(A)を、該有機溶剤(B)に溶解し、アルコール系溶剤(C)を加えた後、ジアミン(D)を加えて反応させる請求項1記載の、グラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。 【請求項3】 ジアミン(D)と共にモノアミン(E)を加えて反応させる請求項1または2記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。 【請求項4】 ジアミン(D)中のアミノ基(d)と線状ウレタンプレポリマー(A)中の脂肪族イソシアネート基(a)との当量比〔(d)/(a)〕、またはジアミン(D)中のアミノ基(d)およびモノアミン(E)中のアミノ基(e)と、線状ウレタンプレポリマー(A)中の脂肪族イソシアネート基(a)との当量比〔(d+e)/(a)〕が、(1.01/1)〜(1.5/1)である請求項1、2または3の記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。 【請求項5】 活性水素を有しない有機溶剤(B)とアルコール系溶剤(C)の重量比〔(C)/(B)〕が(90/10)〜(85/15)である、請求項1〜4のいずれか1項記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。 【請求項6】 アルコール系溶剤(C)が、炭素原子数1〜7の脂肪族アルコールである、請求項1〜5のいずれか1項記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。 【請求項7】 活性水素を有しない有機溶剤(B)がケトン系溶剤および/またはエステル系溶剤である、請求項1〜6記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。 【請求項8】 活性水素を有しない有機溶剤(B)がエステル系溶剤である、請求項1〜6記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。 【請求項9】 線状ウレタンプレポリマー(A)が、ジオール(a1)と2個の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネート(a2)とを反応させて得られるものであり、ジオール(a1)がポリエーテルジオールおよび/またはポリエステルジオールである請求項1〜8のいずれか1項記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載された製造方法で得られたアルコール可溶性ウレタン樹脂と、アルコール系溶剤と、着色剤とを含有してなることを特徴とするグラビア印刷インキ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、印刷インキ用樹脂、とりわけ、グラビア印刷インキのバインダーとして有用なアルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法および印刷インキに関する。 【0002】 【従来の技術】近年、地球規模の環境保全に配慮したバインダー樹脂、および該バインダ樹脂を含有してなる、グラビアインキ等の印刷インキの要望が高まってきている。例えば、特開昭58−6754号公報にはエステル系溶剤とアルコール系溶剤を用いた印刷インキ用バインダーが開示されている。しかしながら、エステル系溶剤の含有率が75重量%以上となる範囲で多量に使用しており、環境保全への配慮を十分満足するものではかった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようとする課題は、環境保全に配慮し、高品質のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法、及び該樹脂をバインダーとして含有してなるグラビア印刷インキを提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、アルコール系溶剤と活性水素を有しない有機溶剤とをアルコール系溶剤が多量となる特定の割合で併用してなる混合物中で、両末端に脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシアネート基を有する線状ウレタンプレポリマーと、ジアミンとを反応させて鎖伸長することにより得られるグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂が得られること、該ウレタン樹脂をバインダー樹脂としてグラビア印刷インキに使用することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに到った。 【0005】即ち、本発明は、[1]活性水素を有しない有機溶剤(B)とアルコール系溶剤(C)を、重量比〔(C)/(B)〕が(99/1)〜(83/17)である範囲で使用し、有機溶剤(B)とアルコール系溶剤(C)との混合物中で、両末端に脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシアネート基(以下、脂肪族イソシアネート基、と略記する)を有する線状ウレタンプレポリマー(A)と、ジアミン(D)とを反応させて、鎖伸長させることを特徴とする、グラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提供するものであり、また本発明は、[2]活性水素を有しない有機溶剤(B)とアルコール系溶剤(C)とジアミン(D)との混合物中に、両末端に脂肪族イソシアネート基を有する線状ウレタンプレポリマー(A)を加えてジアミン(D)と反応させ、鎖伸長させるか、または、該線状ウレタンプレポリマー(A)を、該有機溶剤(B)に溶解し、アルコール系溶剤(C)を加えた後、ジアミン(D)を加えて反応させる請求項1記載の、グラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提供するものであり、また本発明は、[3]ジアミン(D)と共にモノアミン(E)を加えて反応させる[1]または[2]記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提供するものであり、また本発明は、[4]ジアミン(D)中のアミノ基(d)と線状ウレタンプレポリマー(A)中のイソシアネート基(a)との当量比〔(d)/(a)〕、またはジアミン(D)中のアミノ基(d)とモノアミン(E)中のアミノ基(e)と線状ウレタンプレポリマー(A)中のイソシアネート基(a)との当量比〔(d)+(e)/(a)〕が、(1.01/1)〜(1.5/1)である[1]、[2]または[3]の記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提供するものであり、また本発明は、[5]アルコール系溶剤(C)と活性水素を有しない有機溶剤(B)の重量比〔(C)/(B)〕が(90/10)〜(85/15)である、[1]〜[4]のいずれか1項記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提供するものであり、また本発明は、[6]アルコール系溶剤(C)が、炭素原子数1〜7の脂肪族アルコールである、[1]〜[5]のいずれか1項記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提供するものであり、また本発明は、[7]活性水素を有しない有機溶剤(B)がケトン系溶剤および/またはエステル系溶剤である、[1]〜[6]記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提供するものであり、また本発明は、[8]活性水素を有しない有機溶剤(B)がエステル系溶剤である、[1]〜[6]記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提供するものであり、また本発明は、[9]線状ウレタンプレポリマー(A)が、ジオール(a1)と2個の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネート(a2)とを反応させて得られるものであり、ジオール(a1)がポリエーテルジオールおよび/またはポリエステルジオールである[1]〜[8]のいずれか1項記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提供するものであり、また本発明は、[10][1]〜[9]のいずれか1項に記載された製造方法で得られたアルコール可溶性ウレタン樹脂と、アルコール系溶剤と、着色剤とを含有してなることを特徴とするグラビア印刷インキを提供するものである。 【0006】 【発明の実施の形態】以下に、本発明をより詳細に説明する。本発明で用いる両末端に脂肪族イソシアネート基を有する線状ウレタンプレポリマー(A)は、例えば、ジオール(a1)と2個の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネート(a2)とを反応させて得ることができる。 【0007】本発明の2個の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネート(a2)の脂肪族イソシアネート基は、線状脂肪族でも脂環式でもよい。 【0008】脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネート(a2)としては、例えば、2個の1級脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネート、2級と1級の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネート、2個の2級および/または3級の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネートが挙げられる。 【0009】本発明において、脂肪族イソシアネート基とは、脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシアネート基を言い、また、1級、2級、3級脂肪族イソシアネート基とは、1級、2級、3級の脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシアネート基をいう。 【0010】2個の1級の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等が挙げられる。 【0011】2級と1級の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル等が挙げられる。 【0012】2個の2級および/または3級のイソシアネート基を有するジイソシアネートとしては、炭素数9〜17の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネートが好ましく、例えば、イソプロピリデンビス−4−シクロヘキシルイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。 【0013】ジオール(a1)としては、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオールが好ましい。 【0014】ポリエーテルジオールとしては、例えば、ポレエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、これらの共重合ポリエーテルジオール等が挙げられる。 【0015】ポリエステルジオールとしては、例えば、ジカルボン酸とジオールの縮合反応により得られる。ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、こはく酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸の如き脂肪族系ジカルボン酸、またはその無水物;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族系カルボン酸、またはその無水物等が挙げられる。またジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブチレングリコール、イソブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−メチル−2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブチンジオール、1,4−ブテンジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール;ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールペンタン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸等のカルボキシル基を有するジオール等が挙げられる。 【0016】また、ポリエステルジオールは、ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等のラクトン化合物と、ジオールモノマー、ポリエステルポリオール、ポリエーテル等のジオール化合物とを150〜250℃で反応して得ることもできる。 【0017】ジオ−ル(a1)の数平均分子量は、高速印刷時の版の摩耗性を低減し、また付着性を少なくするため500〜5,000が好ましい。 【0018】本発明で用いる線状ウレタンプレポリマー(A)は、ジオール(a1)と2個の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネート(a2)とを、50〜130℃の範囲で反応して得ることができる。なかでも、2個の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネート(a2)が、2級および/または3級の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネートであることが好ましい。 【0019】本発明で用いるアルコール系溶剤(C)としては、例えば、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノール等の炭素数1〜7の脂肪族アルコール;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類等が挙げられる。このうち炭素数1〜7の脂肪族アルコールが好ましく、なかでもイソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルが特に好ましい。これらは単独でも2種以上を併用してもよい。 【0020】本発明で用いる活性水素を有しない有機溶剤(B)としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(以下MEKと略す)、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルブチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶剤が挙げられる。なかでもエステル系溶剤が好ましい。 【0021】本発明で用いるジアミン(D)としては、例えば、脂肪族ジアミン、脂環族ジアミン、複素環族ジアミン等が挙げられる。 【0022】脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。 【0023】脂環式ジアミンとしては、例えば、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミン、イソプロピリデンビス−4−シクロヘキシルジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、キシリレンジアミン等が挙げられる。 【0024】複素環族ジアミンとしては、例えば、ピペラジン、メチルピペラジン、アミノエチルピペラジン、ヒドラジン等が挙げられる。 【0025】これらのジアミンは、単独でも、2種以上を併用しても使用することができる。 【0026】本発明では、分子量調整剤として、モノアミン(E)を加えることができる。モノアミン(E)としては、例えば、ジノルマルブチルアミン、ジイソブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン等が挙げられる。 【0027】本発明のアルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法は、活性水素を有しない有機溶剤(B)とアルコール系溶剤(C)の重量比〔(C)/(B)〕が、(99/1)〜(83/17)である混合物中で、線状ウレタンプレポリマー(A)と、ジアミン(D)とを反応させて、鎖伸長させればよい。なかでも、アルコール系溶剤(C)と活性水素を有しない有機溶剤(B)とジアミン(D)との混合物中に、線状ウレタンプレポリマー(A)を加えてジアミン(D)と反応させ、鎖伸長させるか、または、線状ウレタンプレポリマー(A)を、有機溶剤(B)に溶解し、アルコール系溶剤(C)を加えた後、ジアミン(D)を加えて反応させ、鎖伸張させて製造することが好ましい。 【0028】また、線状ウレタンプレポリマー(A)を活性水素を有しない有機溶剤(B)に溶解し、アルコール系溶剤(C)とジアミン(D)との混合物に加えて反応させ、鎖伸長させてもよい。 【0029】さらに必要に応じて、分子量調節剤としてモノアミン(E)をジアミン(D)と共に使用することができる。 【0030】活性水素を有しない有機溶剤(B)とアルコール系溶剤(C)は、重量比〔(C)/(B)〕が(99/1)〜(83/17)の範囲で使用することが好ましく、なかでも(90/10)〜(85/15)の範囲で使用することが特に好ましい。 【0031】ジアミン(D)中のアミノ基(d)と線状ウレタンプレポリマー(A)中の脂肪族イソシアネート基(a)との当量比〔(d)/(a)〕、または、ジアミン(D)中のアミノ基(d)およびモノアミン(E)中のアミノ基(e)と、線状ウレタンプレポリマー(A)中のイソシアネート基(a)との当量比〔(d+e)/(a)〕は、(1.01/1)〜(1.5/1)であることが好ましく、なかでも(1.01/1)〜(1.2/1)となることが好ましい。脂肪族イソシアネート基に対し、アミノ基を過剰に加えることにより、付着性が良好となる。 【0032】本発明の製造方法で得られるアルコール可溶性ウレタン樹脂の数平均分子量は、付着性を良好に保ち、また版の摩耗性と印刷物の濃度が低下するのを防止するため10,000〜100,000であることが好ましく、なかでも20,000〜60,000であることが特に好ましい。数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定された値で示される分子量をいい、その数値はポリスチレン換算値である。 【0033】本発明のグラビア印刷インキは、例えば、上記製造方法で得られたグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂と、着色剤と、アルコール系溶剤とを含有し、その他必要により充填剤、添加剤等を分散混合することにより得られる。 【0034】着色剤としては、例えば、有機系顔料、無機系顔料、染料等の通常のインキにおいて使用される各種のものが使用できる。 【0035】有機系顔料としては、例えば、カーミン6B、レーキレッドC、パーマネントレッド2B、ジスアゾイエロー、ピラゾロンオレンジ、カーミンFB、クロモフタルイエロー、クロモフタルレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンマゼンタ、キナクリドンレッド、インダンスロンブルー、ピリミジンイエロー、チオインジゴボルドー、チオインジゴマゼンタ、ペリレンレッド、ペリノンオレンジ、イソインドリノンイエロー、アニリンブラック、ジケトピロロピロールレッド、昼光蛍光顔料等が挙げられる。 【0036】無機系顔料としては、例えば、カーボンブラック、アルミニウム粉、ブロンズ粉、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、群青、紺青、ベンガラ、黄色酸化鉄、鉄黒、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。 【0037】染料としては、例えば、タートラジンレーキ、ローダン6Gレーキ、ビクトリアピュアブルーレーキ、アルカリブルーGトーナー、ブリリアントグリーンレーキ等が挙げられ、その他、コールタール等が挙げられる。 【0038】なかでも、耐水性などの点から有機系顔料または無機系顔料を使用することが好ましい。 【0039】アルコール系溶剤としては、上記グラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造の際に用いるアルコール系溶剤(C)がいずれも使用でき、なかでもエタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノールが好ましい。 【0040】また充填剤としては、通常のインキにおいて使用されものが挙げられ、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;沈降性硫酸バリウム等の硫酸塩;シリカ、タルク等の珪酸塩等が挙げられ、これらは単独または2種以上を併用して使用することができる。 【0041】添加剤としては、ワックス、顔料分散剤、消泡剤、その他各種のものが使用できる。 【0042】本発明の印刷インキ中における各種原料成分の配合量としては、アルコール可溶性ウレタン樹脂(固形分として)5〜30重量%、着色剤20〜55重量%、アルコール系溶剤15〜75重量%、充填剤0〜20重量%、添加剤0〜10重量%の範囲が好ましく、なかでも、アルコ−ル可溶性ウレタン樹脂(固形分として)5〜20重量%、着色剤20〜50重量%、アルコール系溶剤12〜70重量%、充填剤5〜15重量%、添加剤0.01〜3重量%の範囲であることが特に好ましい。また、本発明のアルコ−ル可溶性ウレタン樹脂100重量部に対し20〜70重量部の範囲でニトロセルロースを併用することができる。 【0043】また、本発明の印刷インキに用いる基材としては、例えば、紙等の吸収性基材、ポリエチレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)等の非吸収性基材を使用できる。 【0044】 【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに具体的に説明する。以下において、部及び%は特に断りのない限り、すべて重量基準であるものとする。 【0045】実施例1撹拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、1リットルの四ツ口フラスコに水酸基価56.1(KOH-mg/g)、分子量2,000のネオペンチルグリコールとアジピン酸との縮合物171部と、水酸基価56.1(KOH-mg/g)、分子量2,000のポリプロピレングリコール171部とを仕込み、窒素ガスを流し、撹拌しながら70℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート77部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が3.4に達する迄90℃で反応し、両末端に脂肪族イソシアネート基を有する線状ウレタンプレポリマー(A1)を得た。 【0046】続いて、撹拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに酢酸エチル(B1)157部、イソプロピルアルコール(C1)893部、イソホロンジアミン(D1)30部、ジノルマルブチルアミン(E1)1.6部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(A1)419を部加え、40℃で4時間反応して、ジアミン(D1)中のアミノ基(d1)およびモノアミン(E1)中のアミノ基(e1)と、線状ウレタンプレポリマー(A1)中の脂肪族イソシアネート基(a1)との当量比[(d1+e1)/(A1)]が1.05であり、活性水素を有しない有機溶剤(B1)とアルコール系溶剤(C1)との重量比〔(C1)/(B1)〕が(85/15)であるアルコール可溶性ウレタン樹脂溶液(X−1)を得た。 【0047】実施例2撹拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに水酸基価56.1(KOH-mg/g)、分子量2,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸との縮合物171部と、水酸基価56.1(KOH-mg/g)、分子量2,000のポリプロピレングリコール171部とを仕込み、窒素ガスを流し、撹拌しながら70℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート77部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が3.4に達する迄90℃で反応し、両末端に脂肪族イソシアネート基を有する線状ウレタンプレポリマー(A2)を得た。 【0048】続いて、撹拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに、酢酸エチル(B2)157部、イソプロピルアルコール(C2)893部、イソホロンジアミン(D2)30部とジノルマルブチルアミン(E2)1.6部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(A2)419部を加え、40℃で4時間反応して、ジアミン(D2)中のアミノ基(d2)およびモノアミン(E2)中のアミノ基(e2)と、線状ウレタンプレポリマー(A2)中の脂肪族イソシアネート基(a2)との当量比[(d2+e2)/(a2)]が1.05であり、活性水素を有しない有機溶剤(B2)とアルコール系溶剤(C2)との重量比〔(C2)/(B2)〕が(85/15)であるアルコール可溶性ウレタン樹脂溶液(X−2)を得た。 【0049】実施例3撹拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、1リットルの四ツ口フラスコに水酸基価56.1(KOH-mg/g)、分子量2,000のネオペンチルグリコールとアジピン酸との縮合物234部と水酸基価112.2(KOH-mg/g)、分子量1,000のポリオキシテトラメチレングリコール117部とを仕込み、窒素ガスを流し、撹拌しながら70℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート78部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が2.3に達する迄90℃で反応し、次に75℃で、酢酸エチル79部を加え、両末端に脂肪族イソシアネート基を有する線状ウレタンプレポリマー(A3)溶液を得た。 【0050】続いて、撹拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに、酢酸エチル(B3)78部、イソプロピルアルコール(C3)893部、イソホロンジアミン(D3)20部、ジノルマルブチルアミン(E3)1.8部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(A3)溶液を508部加え、40℃で4時間反応して、ジアミン(D3)中のアミノ基(d3)およびモノアミン(E3)中のアミノ基(e3)と、線状ウレタンプレポリマー(A3)中の脂肪族イソシアネート基(a3)との当量比[(d3+e3)/(a3)]が1.05であり、活性水素を有しない有機溶剤(B3)とアルコール系溶剤(C3)との重量比〔(C3)/(B3)〕が(92/8)であるアルコール可溶性ウレタン樹脂溶液(X−3)を得た。 【0051】実施例4撹拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、1リットルの四ツ口フラスコに水酸基価56.1(KOH-mg/g)、分子量2,000のネオペンチルグリコールとアジピン酸との縮合物381部を仕込み、窒素ガスを流し、撹拌しながら70℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート57部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が1.2に達する迄90℃で反応し、次に75℃で酢酸エチル79部を加え、両末端に脂肪族イソシアネ−ト基を有する線状ウレタンプレポリマー(A4)溶液を得た。 【0052】続いて、撹拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに、酢酸エチル(B4)78部イソプロピルアルコール(C4)893部、イソホロンジアミン(D4)13部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(A4)溶液を517部加え、40℃で4時間反応して、ジアミン(D4)中のアミノ基(d4)と、線状ウレタンプレポリマー(A4)中の脂肪族イソシアネート基(a4)との当量比[(d4)/(a4)]が1.05であり、活性水素を有しない有機溶剤(B4)とアルコール系溶剤(C4)との重量比〔(C4)/(B4)〕が(92/8)であるアルコール可溶性ウレタン樹脂溶液(X−4)を得た。 【0053】比較例1撹拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットル四ツ口フラスコに分子量1,900のビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物190部、分子量2000のエチレングリコールとアジピン酸との縮合物100部とを仕込み、窒素ガスを流し、撹拌しながら70℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート66.7部を加え、窒素ガスを流し、撹拌しながら120℃に昇温し、イソシアネート基の残存率であるNCO%が3.5に達する迄、120℃で反応してウレタンプレポリマーを得た。続いて酢酸エチル(B1′)457部、イソプロピルアルコール(C2′)114.5部を加え、40℃迄温度を下げた。続いてイソホロンジアミン24.3部を加え、40℃で4時間反応して、、活性水素を有しない有機溶剤(B1′)とアルコール系溶剤(C1′)との重量比〔(C1′)/(B1′)〕が(20/80)であるウレタン樹脂溶液(RX−1)を得た。 【0054】実施例、比較例により得られた樹脂の特性値を第1表に示す。 【0055】 【表1】
【0056】第1表の脚注粘度 :25℃。B型粘度計により樹脂溶液の粘度を測定した。 分子量 :GPC(THF溶媒、40℃)でポリスチレン換算による分子量分布測定により数平均分子量を算出した。 不揮発分:樹脂溶液1gを酢酸エチル5gで希釈し、乾燥器で107℃で2時間乾燥し、不揮発分を算出した。 【0057】実施例5〜8および比較例2「第2表(1)配合組成」で示す組成で、顔料分散機(ペイントシェーカー)を用いて1時間分散した後、「第2表(2)粘度」で示す量の溶剤を用いて、ザーンカップNO.3での粘度が18秒となるように粘度調整を行い、印刷インキを作成した。この印刷インキを用いて、株式会社東谷鉄工所製のベビ−印刷機を用いてPPフィルムに印刷し、80℃で15秒乾燥した後、下記の評価試験を行った。その結果を第3表に示す。 【0058】<評価方法>(1)臭気:エステル臭気の強弱で判断した。エステル臭気のないものを○、わずかにエステル臭気のあるものを△、エステル臭気の強いものを×とした。 (2)耐熱水性:印刷したPPフィルムの印刷面に2液イソシアネ−ト系接着剤を塗布し、ラミネーターでポリエチレンフィルムを張り合わせた。このフィルムを張り合わせた印刷物を95℃の熱水に1時間浸漬し評価した。フィルムを張り合わせた印刷物の外観に変化のないものを○、フィルムを張り合わせた印刷物のの1部が剥離したものを△、フィルムを張り合わせた印刷物が剥離したものを×とした。 (3)耐水性:印刷したPPフィルムを25℃の水に24時間浸漬し評価した。印刷したPPフィルムの外観に変化のないものを○、印刷したPPフィルムの外観の1部にブリスターを発生したものを△、印刷したPPフィルムの外観にブリスターの発生したものを×とした。 (4)付着性:セロテープ(登録商標)を印刷面に貼り付け、貼り付けたセロテープを剥離し測定した。全く剥離しないものを○、一部分が剥離したものを△、セロテープ幅と同等以上の幅で剥離したものを×とした。 【0059】 【表2】
【0060】 【表3】
【0061】 【発明の効果】本発明は、印刷インキ中の溶剤として、従来の酢酸エチル、MEK等を最少限度に抑え、主にアルコ−ルを使用することで、環境保全への配慮をするとともに、耐熱水性、耐水性、付着性等の性能バランスに優れたグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂、およびこのウレタン樹脂を必須の成分とするグラビア印刷インキを提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002886 【氏名又は名称】大日本インキ化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年1月11日(2001.1.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088764 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 勝利
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| 【公開番号】 |
特開2002−201253(P2002−201253A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月19日(2002.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2001−3571(P2001−3571) |
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