| 【発明の名称】 |
ウレタンエラストマー組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】望月 克信
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| 【要約】 |
【課題】機械的強度、耐候性、耐水性などに優れたウレタンエラストマー組成物を提供する。
【解決手段】150℃〜350℃の温度でビニル単量体を重合させて得られる水酸基含有ビニル重合体およびポリイソシアネートを含有するエラストマー組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 150℃〜350℃の温度でビニル単量体を重合させて得られる水酸基含有ビニル重合体およびポリイソシアネートを含有するエラストマー組成物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は成形材料として有用なウレタンエラストマー組成物に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ウレタンエラストマーは、ポリオールとポリイソシアネートを反応させて得られる成分を含有する弾性体であり、ゴムと比較して機械的強度、耐磨耗性、耐油性などの点で優れており、種々の用途に使用されている。しかし従来のウレタンエラストマーは条件によっては耐候性、耐水性が不充分である場合もあり、使用が制限されるものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、機械的強度、耐候性、耐水性などに優れたウレタンエラストマー組成物を提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明のエラストマー組成物は、150℃〜350℃の温度でビニル単量体を重合させて得られる水酸基含有ビニル重合体およびポリイソシアネートを含有するものである。以下、本発明を詳細に説明する。本明細書において、(メタ)アクリルとはアクリルまたはメタクリルを意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレートまたはメタクリレートを意味する。また、分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフ(以下、GPCという。)により測定されたポリスチレン換算のものである。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明において使用される水酸基含有ビニル重合体は、ビニル単量体を150℃〜350℃の温度で重合させて得られるものである。水酸基含有ビニル重合体は水酸基含有ビニル単量体および必要に応じてその他のビニル単量体をラジカル重合させて製造することができる。 【0006】水酸基含有ビニル単量体としては、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルなどが挙げられる。 【0007】その他のビニル単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸グリシジル、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられる。 【0008】水酸基含有ビニル重合体は、該ビニル重合体100質量部を基準として水酸基含有ビニル単量体単位の割合が1〜70質量部であるものが好ましく、2〜50質量部であるものがより好ましい。水酸基価としては5〜350mgKOH/gであるものが好ましく、10〜250mgKOH/gであるものがより好ましい。その理由は得られるエラストマーが弾性と機械的強度、耐水性などのバランスが良好なものとなるためである。 【0009】水酸基含有ビニル重合体は、重量平均分子量(以下、Mwともいう。)が500〜30000のものが好ましく、1000〜20000のものがより好ましい。重量平均分子量と数平均分子量(以下、Mnともいう。)の比である分子量分布は3.5以下のものが好ましく、3以下のものがより好ましい。これらの理由はエラストマー組成物の粘度および得られるエラストマーの機械的強度、耐水性などのバランスが良好なものとなるためである。 【0010】150℃〜350℃の温度での重合は、公知の方法により実施することができる(特表昭57−502171号公報、特開昭59−6207号公報、特開昭60−215007号公報)。すなわち、所定温度に保たれた耐圧反応器に原料である単量体などを供給しながら、原料の供給量に見合う反応液を抜き出し、反応液に含まれる未反応の単量体や溶剤などを分離する方法である。重合温度は170℃〜300℃であることがより好ましい。重合においては必要に応じて公知のラジカル重合開始剤、溶剤などが使用されてもよい。 【0011】ポリイソシアネートとしては公知の化合物がいずれも使用できるが、具体例としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートやこれらの誘導体、例えば2価アルコール1分子とイソシアネート化合物2分子から得られる付加化合物、ジイソシアネート化合物の3量体などが挙げられる。2官能のポリイソシアネートを主として使用されたエラストマーは熱可塑性を有し、加工性が良好であるため好ましい。エラストマー組成物は上記水酸基含有ビニル重合体とポリイソシアネートを含有するものである。水酸基含有ビニル重合体とポリイソシアネートの割合は水酸基とイソシアネート基のモル比が0.5:1〜2:1であるものが好ましく、0.7:1〜1.5:1であるものがより好ましい。 【0012】エラストマー組成物は必要に応じて水酸基含有ビニル重合体以外の水酸基含有化合物、反応触媒、充填剤、着色顔料、可塑剤、粘度調整剤などが添加されたものであってもよい。 【0013】水酸基含有ビニル重合体以外の水酸基含有化合物としては、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどのポリオール化合物が挙げられる。 【0014】エラストマー組成物は水酸基とイソシアネート基の反応によりウレタンエラストマーを生成し、成形材料として有用なものである。具体的な用途としては、緩衝材、ロール、ガスケット、靴底などが挙げられる。本発明のエラストマーは耐候性が優れたものとなるが、その理由は、本発明の水酸基含有ビニル重合体はラジカル重合開始剤または連鎖移動剤を実質的に使用しないか、または少量の使用によってMw500〜30000という低分子量のものとできるため、耐候性不良の原因となる夾雑物の少ないものとなるためと推定している。 【0015】 【実施例】本明細書において、「部」は質量部を意味する。 (製造例1)電熱式ヒータを備えた容量300mlの加圧式攪拌槽型反応器を、3−エトキシプロピオン酸エチルで満たし、温度を175℃にして、圧力調節器により圧力をゲージ圧で2.45〜2.65MPa(25〜27kg/cm2)に保った。次いで、反応器の圧力を一定に保ちながら、ビニル単量体として2−エチルヘキシルアクリレート(以下、HAという。)56.5部、n−ブチルアクリレート39.3部、ヒドロキシエチルアクリレート(以下、HEAという。)4.2部、溶剤としてイソプロパノール(以下、IPAという。)10部、重合開始剤としてジターシャリブチルパーオキサイド(以下、DTBPという。)0.1部からなる単量体混合物を、一定の供給速度(23g/分、滞留時間:13分)で原料タンクから反応器に連続供給を開始した。そして、単量体混合物の供給量に相当する反応物を出口から連続的に抜き出した。送液直後に、一旦反応温度が低下した後、重合熱による温度上昇が認められたが、ヒータを制御することにより、反応温度を180℃に保持した。単量体混合物の供給開始後に温度が安定した時点を反応液の回収開始点とし、これから154分間反応を継続した結果、2000gの単量体混合液を供給し、1950gの反応液を回収した。得られた反応液を薄膜蒸発器に導入して、250℃、30mmHgの減圧下で、未反応単量体及び溶剤等の揮発成分を除去し、約1500gの室温にて液状のビニル重合体Aを得た。ガスクロマトグラフより、重合体中の未反応単量体は0.5%以下であることを確認した。また、溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、GPCにより求めた重合体のMwは11500であり、水酸基価は、19.8mgKOH/gであった。 【0016】(製造例2)重合温度を、270℃、ビニル単量体としてHA70部、HEA30部、溶剤としてIPA15部、重合開始剤としてDTBP1部を使用した以外は、製造例1と同様の方法により、Mwが1900、水酸基価が156mgKOH/gの室温にて液状のビニル重合体Bを得た。 【0017】(実施例1)製造例1で得られたビニル重合体A66.4部、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIという。)25.6部を反応器に入れて、窒素雰囲気下、80℃で撹拌させながら2時間反応させた。次いで鎖伸長剤として、1,4−ブタンジオール8.0部を加え、30秒攪拌した。さらに、100℃で24時間加熱してウレタンエラストマーを得た。得られたウレタンエラストマーを、熱プレスによりシート状にした後、硬度(ショアA)、引張試験、耐水性試験を行った。評価結果を表1に示す。耐水性試験は試料を80℃の温水に2週間浸漬後の引張強度を測定し、強度保持率すなわち試料の初期の引張強度を基準とする試験後の引張強度の百分率を求めた。 【0018】(実施例2)製造例2で得られたビニル重合体B22.3部、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールを原料として得られるポリエステルポリオール(水酸基価56mgKOH/g、以下、単にポリエステルポリオールという。)46.5部、MDI26.1部を反応器に入れて、窒素雰囲気下、80℃で撹拌させながら2時間反応させた。次いで鎖伸長剤として、1,4−ブタンジオール4.2部を加え、30秒攪拌した。さらに、100℃で24時間加熱してウレタンエラストマーを得た。得られたウレタンエラストマーを実施例1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。 【0019】(比較例1)ポリエステルポリオール67.9部、MDI26.0部を反応器に入れて、窒素雰囲気下、80℃で撹拌させながら2時間反応させた。次いで鎖伸長剤として、1,4−ブタンジオール6.1部を加え、30秒攪拌した。さらに、100℃で24時間加熱してウレタンエラストマーを得た。得られたウレタンエラストマーを実施例1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。 【0020】 【表1】
【0021】 【発明の効果】機械的強度、耐候性、耐水性などに優れたウレタンエラストマー組成物が得られた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003034 【氏名又は名称】東亞合成株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年12月20日(2000.12.20) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−187930(P2002−187930A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月5日(2002.7.5) |
| 【出願番号】 |
特願2000−386446(P2000−386446) |
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