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【発明の名称】 一液性エポキシ樹脂組成物および硬化物
【発明者】 【氏名】山口 裕章

【氏名】幸田 政文

【要約】 【課題】硬化物の弾性率が小さく、シリコンウエハ−とともにポリイミドフィルムに対する密着性が十分であり、組成物の成形加工性(低粘度、比較的短時間での侵入可能性)を有する無溶剤型の一液性エポキシ樹脂組成物を提供する。

【解決手段】低粘性エポキシ樹脂と非対称芳香族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物残基とジアミノポリシロキサン残基とのイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−である酸無水物系硬化剤とを含有してなり、室温(25℃)において250ポイズ以下の粘度を有する一液性エポキシ樹脂組成物、該一液性エポキシ硬化性樹脂組成物を加熱硬化してなる硬化物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 低粘性エポキシ樹脂と下記式【化1】

[式中、Aは非対称芳香族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物残基で、Bはジアミノポリシロキサン残基である。]で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−である酸無水物系硬化剤とを含有してなり、室温(25℃)において250ポイズ以下の粘度を有する一液性エポキシ樹脂組成物。
【請求項2】 酸無水物系硬化剤が、A成分とB成分との組成比(A/B)が1.2〜5の範囲内にある末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−である請求項1記載の一液性エポキシ樹脂組成物。
【請求項3】 酸無水物系硬化剤が、非対称芳香族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物(A成分)を一旦エステル化剤、特に炭素数4以下の一級アルコ−ルを用いてハ−フエステル化し、得られた反応液とジアミノポリシロキサン(B成分)とを各成分の組成比(A/B)が1.2〜5の範囲内となるように加え、脱水反応させ、実質的に溶媒が残存しない条件で製造してなる末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−である請求項1記載の一液性エポキシ樹脂組成物。
【請求項4】 酸無水物系硬化剤が、非対称芳香族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物として、下記式【化2】

で示される脂環式テトラカルボン酸二無水物を使用して得られる、末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−である請求項3記載の一液性エポキシ樹脂組成物。
【請求項5】 酸無水物系硬化剤が、組成物中5重量%以上でかつエポキシ基総量に対して1当量以下の濃度で含有されてなるある請求項1〜4のいずれかに記載の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物。
【請求項6】 さらに、脂環式酸無水物系および/またはフェノ−ル系硬化剤が硬化剤総量でエポキシ基総量に対して1当量以下の濃度含有されてなる請求項1〜5のいずれかに記載の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物。
【請求項7】 加熱硬化して得られる硬化物の室温(25℃)における引張弾性率が200kg/mm2以下である請求項1〜6のいずれかに記載の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物。
【請求項8】 さらに、シランカップリング剤が含有されてなる請求項1〜7のいずれかに記載の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物。
【請求項9】 電子部品のアンダ−フィル材料として使用される請求項1〜8のいずれかに記載の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物。
【請求項10】 請求項1に記載の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物を加熱硬化してなる硬化物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無溶剤型の一液性エポキシ樹脂組成物およびその硬化物に関し、さらに詳しくは低粘性エポキシ樹脂とイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−である酸無水物系硬化剤とを含有する無溶剤型の一液性エポキシ樹脂組成物および該樹脂組成物を硬化してなる硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体を封止する形態は、半導体の集積度が高まるにつれ、従来のチップと基板とをワイヤ−ボンディングで導通させるピングリッドアレイ等のチップオンボ−ドからチップと基板間をバンプで導通させるフリップチップへ移行している。このフリップチップのスポット封止には、アンダ−フィル材料として、流動性に富んだ無溶剤型の一液性エポキシ樹脂組成物が使用されている。
【0003】そして、実装回路の高集積化に伴い、基板材料も従来のガラス−エポキシ等のリジッドな材料からフレキシブルなフィルム材料へと移行しつつある。しかし、これまで用いられてきたアンダ−フィル材料は、弾性率が大きいためにテ−プキャリアパッケ−ジに用いられるポリイミドフィルムに対する密着性、信頼性が十分ではなかった。低弾性率アンダ−フィル材料を提供するものとして、特開平9−153570号公報にブタジエン系ゴム粒子を含有するものが開示されているが、均一分散が困難であり長期の信頼性は満足するものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、硬化物の弾性率が小さく、シリコンウエハ−とともにポリイミドフィルムに対する密着性が十分であり、組成物の成形加工性(低粘度、比較的短時間での侵入可能性)を有する無溶剤型の一液性エポキシ樹脂組成物を提供することである。また、この発明の他の目的は、低弾性率で密着強度の大きい硬化物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、低粘性エポキシ樹脂と下記式【0006】
【化3】

【0007】[式中、Aは非対称芳香族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物残基で、Bはジアミノポリシロキサン残基である。]で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−である酸無水物系硬化剤とを含有してなり、室温(25℃)において250ポイズ以下の粘度を有する一液性エポキシ樹脂組成物に関する。また、この発明は、前記の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物を加熱硬化してなる硬化物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の好ましい態様を列記する。
1)酸無水物系硬化剤が、A成分とB成分との組成比(A/B)が1.2〜5の範囲内にある末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−である上記の一液性エポキシ樹脂組成物。
2)酸無水物系硬化剤が、非対称芳香族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物(A成分)を一旦エステル化剤、特に炭素数4以下の一級アルコ−ルを用いてハ−フエステル化し、得られた反応液とジアミノポリシロキサン(B成分)とを各成分の組成比(A/B)が1.2〜5の範囲内となるように加え、脱水反応させ、実質的に溶媒が残存しない条件で製造してなる末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−である上記の一液性エポキシ樹脂組成物。
【0009】3)酸無水物系硬化剤が、非対称芳香族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物として、下記式【0010】
【化4】

で示される脂環式テトラカルボン酸二無水物を使用して得られる、末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−である上記の一液性エポキシ樹脂組成物。
【0011】4)酸無水物系硬化剤が、組成物中5重量%以上、特に5〜75重量%でかつエポキシ基総量に対して1当量以下、特に0.9〜1.0当量の濃度で含有されてなるある上記の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物。
5)さらに、脂環式酸無水物系および/またはフェノ−ル系硬化剤が硬化剤総量でエポキシ基総量に対して1当量以下、特に0.9〜1.0当量の濃度含有されてなる上記の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物。
【0012】6)加熱硬化して得られる硬化物の室温(25℃)における引張弾性率が200kg/mm2以下、特に1〜200kg/mm2、その中でも1〜150kg/mm2である上記の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物。
7)さらに、シランカップリング剤が含有されてなる上記の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物8)電子部品のアンダ−フィル材料として使用される上記の一液性エポキシ硬化性樹脂組成物。
【0013】この発明のエポキシ樹脂組成物は、低粘性エポキシ樹脂に、前記の末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−の酸無水物系硬化剤を混合して得られる。前記の低粘性エポキシ樹脂としては、1分子中に2つのエポキシ基を有し室温(25℃)で粘度が0.01〜120ポイズ程度のものが含まれる。具体的には、下記式【0014】
【化5】

で示されるエポキシ化合物(CY177)、下記式【0015】
【化6】

で示されるエポキシ化合物(CY179)、下記式【0016】
【化7】

で示されるエポキシ化合物(DY022)などが好適に挙げられる。
【0017】この発明における酸無水物系硬化剤を与える非対称芳香族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物としては、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等の非対称芳香族テトラカルボン酸二無水物や、対称芳香族テトラカルボン酸二無水物の水素還元化物、例えばジシクロヘキシル−3,3’4,4’−テトラカルボン酸二無水物[3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチルを水素還元−加圧加熱加水分解−無水化して得られる。]、下記式【0018】
【化8】

で示される脂環式テトラカルボン酸二無水物(エピクロン B4400)等が挙げられる。
【0019】この発明におけるジアミノポリシロキサンとしては、下記式H2N−R−[Si(R1)(R2)−O−]n−Si(R3)(R4)−R−NH2(ただし、式中のRは炭素数2〜6個のメチレン基またはフェニレン基からなる2価の炭化水素残基を示し、R1、R2、R3及びR4は炭素数1〜5個の低級アルキル基又はフェニル基を示し、nは3〜60の整数を示す。)で示されるジアミノポリシロキサンが挙げられる。
【0020】前記ジアミノポリシロキサンの具体的化合物の例としてはα,ω−ビス(2−アミノエチル) ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(4−アミノフェニル) ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル) ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル) ポリジフェニルシロキサン、α,ω−ビス(4−アミノブチル) ポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。この発明においては、発明の効果を損なわない範囲内でジアミノポリシロキサンの一部を他の種類のジアミンで置き換えてもよい。
【0021】前記の末端に酸無水物残基を有するイミド系オリゴマ−は、好適には前記の非対称芳香族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物(A成分)を一旦エステル化剤、特に炭素数4以下の一級アルコ−ルを用いて、好適には0.5〜24時間程度還流した後反応混合物を冷却してハ−フエステル化し、得られた反応液にジアミノポリシロキサン(B成分)を両成分の組成比(A/B)が1.2〜5、特に1.5〜3の範囲内となるように加え、不活性ガス流通下、初期においてハ−フエステル化用の一級アルコ−ルを留去し、最終的に130℃以上で250℃未満の温度、特に160〜210℃にて、0.5〜24時間程度攪拌下に加熱するワンポット反応にて脱水反応させた後、反応混合物を冷却して実質的に溶媒が残存しない反応物として得ることができる。
【0022】前記のハ−フエステル化するエステル化剤としては、アルコ−ル性OH基を1個有する化合物、例えば、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル、ブタノ−ル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコ−ルエチルエ−テル、エチルカルビト−ル等、特に炭素数4以下である脂肪族アルコ−ルが挙げられる。前記の炭素数4以下である脂肪族アルコ−ル等のエステル化剤の使用量は、テトラカルボン酸二無水物100重量部に対して20〜1000重量部程度であることが好ましい。
【0023】この発明のエポキシ樹脂組成物は、低粘性エポキシ樹脂および前記末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−である酸無水物系硬化剤と共に他の硬化剤および硬化促進触媒を含有させてもよい。このような硬化剤としては、脂環式酸無水物、フェノ−ル系樹脂等が挙げられる。硬化促進触媒としては、ヒドラジド類、イミダゾ−ル類等が挙げられる。特に、この発明においては、無溶剤系エポキシ樹脂組成物を得るために、油化シェルエポキシ社製の脂環式酸無水物系硬化剤(YH306)が好適である。さらに、他の添加剤、例えば各種消泡剤、シランカップリング剤、無機あるいは有機フィラ−、顔料等を所定量含有させてもよい。
【0024】この発明において各成分の使用割合は、溶剤を使用しないで室温(25℃)程度の比較的低温で組成物が液状に保たれる割合を基準にして各成分の量が決められる。好適には、低粘性エポキシ樹脂100重量部に対して末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマ−のシロキサン部の合計量が約10〜500量部であることが好ましい。また、脂環式酸無水物系および/またはフェノ−ル系硬化剤を併用する場合、低粘性エポキシ樹脂のエポキシの全量1当量に対して、硬化剤の官能基の全量が1当量以下、特に0.9〜1当量であることが好ましい。また、シランカップリング剤の量は、低粘性エポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜25重量部程度が好ましい。また、他の添加剤を使用する場合には公知の一液性エポキシ樹脂組成物に適用される量を基に適宜決めればよい。
【0025】この発明の一液性エポキシ樹脂組成物は、25℃で粘度が約0.1〜250ポイズであることが成形加工性(50〜100℃における短時間での侵入可能性)や、その封止材特性上などから適当である。
【0026】この発明の一液性エポキシ樹脂組成物は、例えば、半導体素子、絶縁性フィルムおよびその上に導体で形成されたパタ−ンを有する電子部品に、乾燥膜の厚さが10〜500μm程度となるようにスピンコ−ティング、スクリ−ン印刷、浸漬法、スプレ−コ−トなどによって塗布した後、65〜150℃程度の温度で10〜120分間程度、ついで150〜200℃程度の温度で1〜8時間程度の2段階で加熱し硬化させて、硬化物を形成することが好ましい。この発明の一液性エポキシ樹脂組成物は、前記の組成からなり粘度を有しているため、電子部品の絶縁用材料として、特にその特性を活かして低弾性率アンダ−フィル材料として使用することができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により、本発明のエポキシ樹脂組成物の製造およびその硬化物の製造法について詳細説明する。硬化剤の粘度は、E型粘度計を用いて60℃で測定した。実施例中の組成物の粘度、侵入時間、硬化物の引張弾性率、曲げ弾性率、密着強度についての評価は、次のように行った。
【0028】得られた組成物の粘度は、E型粘度計を用いて25℃で測定した。得られた組成物の侵入時間は、ギャップ間20μmのガラス製の株式会社E.H.C社製液晶評価用セルを用い、80℃のホットプレ−ト上で、組成物がギャップ間に1cmまで侵入する時間を測定した。硬化物の引張弾性率は、幅4mmのダンベル状に打ち抜いた試験片について、ASTM D882に準じて、オリエンテック社製TENSILON UTM−II−20を用い、チャック間30mm、引張速度2mm/minの条件で測定した。
【0029】密着強度の評価は、以下のように行った。得られた一液性エポキシ樹脂組成物を、長さ10cm、幅1cm、厚さ25μmのポリイミドフィルム上の中央部に滴下し、1cm×1cmにヘき開したシリコンウェハ−をのせ、135℃のホットプレ−ト上で15分間熱処理後、続けて180℃のオ−ブン中で1時間熱処理し、図2のような試験片を作製した。作製した試験片を、図3に示すように、ポリイミドフィルム側を上面として、シリコンウェハ−が上側の押え板より2mm出るように挟み込み、引張速度2mm/minで引張試験機によってポリイミドフィルムがシリコンウェハ−から剥離した際の荷重を測定し、密着強度とした。
【0030】合成例窒素置換した四つ口フラスコに、撹拌機、窒素導入管、還流冷却器、共栓を取り付け、脂環式テトラカルボン酸二無水物として大日本インキ化学工業株式会社社製 エピクロン B4400を37.90g(143.4mmol)、メタノ−ル50gを入れ、還流した。3時間後、室温まで冷却し、還流冷却器を水分離器付きの還流冷却器に換え、消泡剤(ダウコ−ニングアジア株式会社FSアンチフォ−ム DB−100)を0.10g、ジアミノポリシロキサン[東レ・ダウコ−ニングシリコ−ン株式会社アミノ変性シリコ−ンオイル BY16−853U、R=C36、R1〜R4=CH3、アミン価451]64.68g(71.71mmol)を加え、1時間かけてメタノ−ルを留去した。続けて190℃まで昇温し、水を留去しながら、1時間反応させ、97.89g(収率97.90%)の茶褐色の粘調物を得た。この生成物(SiB)の60℃での粘度は、311ポイズであった。
【0031】実施例1低粘性エポキシ樹脂として長瀬チバ株式会社社製のアラルダイトDY022を100g、酸無水物系硬化剤として合成例1で得たSiBを131g、脂環式酸無水物として油化シェルエポキシ株式会社社製エピキュアYH306を132g、硬化促進触媒として四国化成工業株式会社社製キュアゾ−ル2E4MZを1g、シランカップリング剤として信越化学工業株式会社社製KBM403を7.3g混合、均一にした後、ADVANTEC TOYO社製FILTER PAPER 408(孔径5μm)を用いてろ過し、真空脱法を行った。得られた無溶剤型一液性エポキシ樹脂組成物の粘度は、5.4poise、20μmギャップへの侵入性を有していた。この組成物を、100℃ホットプレ−ト上で1時間、さらに180℃のオ−ブン中で2時間硬化し、硬化物を得た。この硬化物の引張弾性率は2.0kg/mm2であった。密着強度は、測定中にシリコンウェハ−が破断したため、測定できない程であった。
【0032】実施例2〜3、および比較例実施例1においてDY022に代えて、チバスペシャリティケミカルズ株式会社製アラルダイトCY177あるいはCY179を用いて、表1の配合による以外は実施例1と同様の手法により無溶剤型一液性エポキシ樹脂組成物を得た。得られた無溶剤型一液性エポキシ樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の手法により、組成物の粘度、侵入時間、密着性、硬化物の引張弾性率について評価した。これらの結果を表1に示した。
【0033】
【表1】

【0034】上記の結果は、各実施例で得られた無溶剤型一液性エポキシ樹脂組成物およびその硬化物は、良好な成形加工性および密着力を維持し、比較例と比較して低弾性率であることを示す。
【0035】実施例4実施例1においてDY022に代えて、DY022の高純度品であるDY026SP(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製)を用いて、表2の配合による以外は実施例1と同様の手法により無溶剤型一液性エポキシ樹脂組成物を得た。得られた無溶剤型一液性エポキシ樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の手法により、組成物の粘度、侵入時間、密着性、硬化物の引張弾性率について評価した。これらの結果を表2に示した。
【0036】
【表2】

【0037】各実施例で得られた硬化物の誘電率および体積抵抗率を次の方法によって測定した。誘電率は、厚さ1mm程度の硬化物を用い、安藤電気株式会社製誘電体損自動測定装置R−1100により、周波数1KHzで、23℃において測定した。体積抵抗は、厚さ1mm程度の硬化物を用い、株式会社アドバンテスト製TR−8411振動容量型エレクトロメ−タ−を用い、印加電圧100Vで23℃において測定した。得られた硬化物の上記の誘電率、体積抵抗率をまとめて表3に示す。
【0038】
【表3】

【0039】
【発明の効果】この発明によれば、以上のような構成を有しているので、、硬化物の弾性率が小さく、シリコンウエハ−とともにポリイミドフィルムに対する密着性が十分であり、組成物の成形加工性:低粘度、比較低短時間での進入可能性を有する無溶剤型の一液性エポキシ樹脂組成物をを得ることができる。また、この発明によれば、低弾性率で密着強度の大きい硬化物を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000000206
【氏名又は名称】宇部興産株式会社
【出願日】 平成12年11月22日(2000.11.22)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−173519(P2002−173519A)
【公開日】 平成14年6月21日(2002.6.21)
【出願番号】 特願2000−355172(P2000−355172)