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【発明の名称】 反応性アルコキシシリル基を導入した親水性ウレタン樹脂
【発明者】 【氏名】齊内 直文

【要約】 【課題】水の共存下で安定な、反応性アルコキシシリル基が導入された親水性ウレタン樹脂を提供する。

【解決手段】樹脂の親水性ポリエーテル部分と反応性アルコキシシラン部分を疎水性ポリマー部分によって隔てるため、分子量400以上の疎水ポリマーポリオール部分のヒドロキシルの一つと親水性ポリエーテルポリオールの末端イソシアネートウレタンプレポリマーとの反応によって親水性部分を結合し、残りのヒドロキシル基へウレタン結合によってアルコキシシラン部分を結合し、樹脂全体のエチレンオキシド含量を20〜90重量%の範囲に調節する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】親水性ポリエーテルポリオールの末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、分子量400以上の疎水性ポリマーポリオールの一つの末端ヒドロキシルとがウレタン結合し、該疎水性ポリマーポリオールの残りのヒドロキシル基へアルコキシシラン化合物がウレタン結合した構造を有し、樹脂全体のエチレンオキシド含量が20〜90重量%であることを特徴とする反応性アルコキシシリルが導入された親水性ウレタン樹脂。
【請求項2】前記親水性ポリエーテルポリオールは、活性水素化合物へエチレンオキシド単独を、または最初に全体の50重量%以上のエチレンオキシド、次いでプロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドをブロック状に付加して得られる分子量400〜20,000のポリエーテルポリオールである請求項1のウレタン樹脂。
【請求項3】前記疎水性ポリマーポリオールは、疎水性ポリエーテルポリオール、疎水性ポリエステルポリオール、シリコーンポリオール、またはそれらの混合物である請求項1または2のウレタン樹脂。
【請求項4】前記アルコキシシラン化合物の導入は、ω−イソシアナートアルキル基を有するアルコキシシラン化合物を前記疎水性ポリマーポリオールの残りのヒドロキシル基と反応させることによって行われる請求項1ないし3のいずれかのウレタン樹脂。
【請求項5】請求項1ないし4のいずれかのウレタン樹脂を水性媒体に溶解または分散してなる液状ウレタン樹脂。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水に容易に分散する、反応性アルコキシシリル基を有する親水性ポリウレタン樹脂に関する。
【0002】
【従来技術と課題】ウレタン樹脂の親水化方法の一つとして、原料のポリエーテルポリオールとしてエチレンオキシドまたはエチレンオキシドと少割合のプロピレンオキシドの付加重合により得られるポリエーテルポリオールを使用することである。しかしながらこのような親水性ウレタン樹脂はもはや架橋によりさらに高分子量化することはできない。
【0003】親水性ウレタン樹脂を架橋してさらに高分子量化できるためには、樹脂へ架橋性官能基を導入しなければならない。アルコキシシリル基はそのような官能基の一つである。アルコキシシリル基による架橋メカニズムは、アルコキシシリル基がシラノール基に加水分解され、他のシラノール基との脱水縮合反応によってシロキサン結合を形成することによる。アルコキシシリル基の導入は樹脂の基材への接着強度の向上にも役立つ。
【0004】水分散液の形で使用される親水性ウレタン樹脂の場合、貯蔵時湿気または共存する水によってアルコキシ基がシラノール基へ加水分解され、前記架橋反応によって樹脂が不溶化したり、分散液の増粘、ゲル化、凝固などの劣化現象が起こる。
【0005】そのため、水の共存下においても品質が低下しない架橋性のアルコキシシリル基導入親水性ウレタン樹脂が望まれる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、親水性ポリエーテルポリオールの末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーとヒドロキシル基の一つの反応によって分子量400以上の疎水性ポリマーポリオールが該親水性ポリエーテルポリオールへウレタン結合し、該疎水性ポリマーポリオールの残りのヒドロキシル基へアルコキシシラン化合物がウレタン結合した構造を有し、樹脂全体のエチレンオキシド含量が20〜90重量%であることを特徴とする反応性アルコキシシリル基が導入された親水性ウレタン樹脂を提供する。
【0007】この樹脂の構造は、親水性ポリエーテルポリオールを中心とし、中間に疎水ポリマーポリオールが、最後にアルコキシシラン化合物がそれぞれウレタン結合によって順次親水性ポリエーテルポリオールのポリエーテル鎖から延びている形を取る。そのため反応性のアルコキシシリル基は疎水性ポリマーポリオールによって親水性ポリエーテルポリオールから隔てられているため、水の存在下常温でのアルコキシシリル基の反応を避けることができる。
【0008】ここでいう「疎水性ポリマーポリオール」とは、ポリマー末端もしくは側鎖に複数のヒドロキシル基を有するが、しかし全体として疎水性であるポリマーを意味する。具体的には疎水性のポリエーテルポリオール、疎水性のポリエステルポリオール、シリコーンポリオールがその例である。
【0009】このウレタン樹脂へ導入されたアルコキシシリル基は、疎水性ポリエーテル部分によって親水性ポリエーテル部分から十分に隔てられているため、水の共存下においても安定であり、その分散液は長期間の貯蔵において安定である。しかしながらアルコキシシリル基の縮重合を促進する触媒の存在下に加熱すると前記の架橋反応により高分子量化し、機械的強度にすぐれたフィルムを形成する。同時に加水分解によって生成したシラノール基は基材へのフィルムの接着強度を高めるのに役立つ。そのため本発明のウレタン樹脂は、水系の塗料、接着剤、繊維処理剤などに有利に用いることができる。
【0010】
【詳論】本発明のウレタン樹脂は、親水性ポリエーテル部分とアルコキシシラン部分とが疎水性ポリマー部分によって隔てられ、それぞれウレタン結合によって結合している構造を有する。この樹脂は親水性ポリエーテルポリオールから出発して段階的ウレタン化反応によって製造することができる。
【0011】最初のウレタン化反応は、親水性ポリエーテルポリオールとジイソシアネート化合物をNCO当量過剰に反応させ、末端NCOウレタンプレポリマーを得る反応である。良く知られているように、ポリエーテルポリオールは活性水素化合物(開始剤)へアルキレンオキシドを付加重合することによって得られる。親水性ポリエーテルポリオールは、エチレンオキシド単独か、又はエチレンオキシドと50重量%未満のプロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドをOH末端側にブロック状に付加して得られる分子量400〜20,000のものを使用することができる。1官能以上の親水性ポリエーテルポリオールを使用することもできるが、2官能または3官能ポリエーテルポリオールが好ましい。
【0012】トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)のような芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)のような脂肪族ジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネート(IPD)のような脂環族ジイソシアネートを使用することができるが、無黄変性の脂肪族又は脂環族ジイソシアネート、特にHMDIが好ましい。
【0013】次の段階は、得られたNCO末端ウレタンプレポリマーと多官能疎水性ポリマーポリオールとの反応である。疎水性ポリマーポリオールは、最後に導入されるアルコキシシラン部分を水の存在化で保護するのに十分な鎖長の疎水性ポリマー鎖を持っていなければならない。疎水性ポリマーポリオールのヒドロキシル基の一つは前記末端NCOウレタンプレポリマーとの反応に使用され、残りのヒドロキシル基がウレタン結合によりアルコキシシラン部分を導入するための反応部位である。換言すれば、疎水性ポリマー鎖の一端には親水性部分が結合し、反対端にアルコキシシラン部分が結合する。そのため疎水性ポリマーポリオールの分子量は400以上であることが必要である。一般的には分子量1,000〜20,000の2官能ポリマーポリオールまたは匹敵するヒドロキシ当量の3官能ポリマーポリオールが好ましい。
【0014】疎水性ポリマーポリオールの一具体例は、疎水性ポリエーテルポリオールである。このものはプロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドの付加重合によって得られ、ウレタンエラストマーなどの原料として多量に使用されている。ポリテトラメチレングリコールもポリエーテルポリオールに含まれる。
【0015】疎水性ポリマーポリオールの他の具体例は、疎水性ポリエステルポリオールである。このものは2官能アルコールとジカルボン酸化合物との重縮合によって製造される。2官能アルコールとしては前記の疎水性ポリエーテルポリオールのほか、1,4−または1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられ、ジカルボン酸類としてはアジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、セバチン酸などが挙げられる。また、ε−カプロラクトンのようなラクトン類の開環重合物や、トリメチレンカーボネートのような環状カーボネートの開環重合物も疎水性ポリエステルポリオールに含まれる。
【0016】疎水性ポリマーポリオールの他の例としてシリコーンポリオールがある。このものは例えば末端に複数のヒドロシリル基Si−Hを持っているジメチルポリシロキサンと、ヒドロキシル基を有する不飽和化合物との付加反応(ヒドロシリル化反応)によって得ることができる。例えば前記末端ヒドロシリル基含有ジメチルポリシロキサンと、エチレングリコールモノアリルエーテル、3−アリルオキシプロパン−1,2−ジオールなどのヒドロキシル基含有不飽和化合物との反応によって得られる末端カルビノール変性シリコーンがシリコーンポリオールの例である。
【0017】末端NCOウレタンプレポリマーと疎水性ポリマーポリオールとの反応比は、OH過剰すなわち反応生成物中に少なくとも1個のヒドロキシル基が残っているような比でなければならない。
【0018】最後に残っているヒドロキシル基と、アルコキシシランモノイソシアネートとの反応によってアルコキシシラン部分を導入する。使用し得るモノイソシアネート化合物は、ケイ素原子へ結合したω−イソシアナートアルキル基と、1〜3個のアルコキシ基と、0〜2個のアルキル基を有するシラン化合物である。その具体例には、γ−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナートジメチルメトキシシラン、およびアルコキシのアルキルおよび/またはアルキル基がエチルである対応するγ−イソシアナートプロピルアルコキシシランがある。1分子中へ3個以上のアルコキシシリル基を導入できるため、γ−イソシアナートプロピルトリメトキシシランが好ましい。
【0019】最終ポリウレタン樹脂は、分子全体の20〜90重量%のエチレンオキシド単位を含まなければならない。これは最終ポリウレタン樹脂が適度の親水性と疎水性のバランスを有し、好ましくは自己乳化によって水分散液もしくはエマルションを形成するために必要である。このエチレンオキシド含量の調節は、主として使用する親水性ポリエーテルポリオールと疎水性ポリマーポリオールの分子量の選定と、親水性ポリエーテルポリオールとジイソシアネートのNCO/活性水素当量比の調節によって行うことができる。
【0020】
【実施例】以下の実施例は本発明の例証であって限定を意図しない。これらにおいて「部」および「%」は重量基準による。
【0021】実施例1平均分子量4000のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたもの)200部と、ヘキサメチレンジイソシアネート16.8部を100℃で120分反応させ、遊離イソシアネート基含量1.9%(仕込量から計算)の末端イソシアネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいったん70℃まで下げ、平均分子量1500のポリエーテルポリオール(グリセリンにプロピレンオキシドを付加重合させたもの)を150部加え、100℃で150分間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン41.8部を加え、100℃で120分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量49%)とした。蒸留水1634部で希釈し、固形分20%の透明粘稠なシラン反応型ウレタン樹脂溶液を得た。
【0022】実施例2平均分子量2000のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたもの)100部と、ヘキサメチレンジイソシアネート16.8部を100℃で120分反応させ、遊離イソシアネート基含量3.6%(仕込量から計算)の末端イソシアネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいったん70℃まで下げ、平均分子量3000のポリエーテルポリオール(グリセリンにプロピレンオキシドを付加重合させたもの)を300部加え、100℃で150分間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン41.8部を加え、100℃で120分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量22%)とした。蒸留水1834部で希釈し、固形分20%の白色のシラン反応型ウレタン樹脂エマルジョンを得た。
【0023】実施例3平均分子量20,000のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたもの)100部と、ヘキサメチレンジイソシアネート1.68部を100℃で150分反応させ、遊離イソシアネート基含量0.4%(仕込量から計算)の末端イソシアネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいったん70℃まで下げ、平均分子量1000のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにプロピレンオキシドを付加重合させたもの)を10部加え、100℃で180分間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン2.09部を加え、100℃で120分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量88%)とした。蒸留水114部で希釈し、固形分50%の透明液状のシラン反応型ウレタン樹脂溶液を得た。
【0024】実施例4平均分子量2000のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたもの)200部と、ヘキサメチレンジイソシアネート33.6部を100℃で120分反応させ、遊離イソシアネート基含量3.6%(仕込量から計算)の末端イソシアネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいったん70℃まで下げ、平均分子量1000のポリエステルポリオール(アジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールの共重合物)を200部加え、100℃で110分間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロヒルトリメトキシシラン41.8部を加え、100℃で120分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量42%)とした。蒸留水1900部で希釈し、固形分20%のシラン反応型ウレタン樹脂エマルジョンを得た。
【0025】実施例5平均分子量2000の片末端メチル封鎖したポリエチレングリコール20部と平均分子量2000のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたもの)200部と、ヘキサメチレンジイソシアネート35.3部を100℃で120分反応させ、遊離イソシアネート基含量3.5%(仕込量から計算)の末端イソシアネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいったん70℃まで下げ、平均分子量1000の両末端をカルビノール変性したポリジメチルシロキサンを210部加え、100℃で150分間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン43.9部を加え、100℃で120分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量43%)とした。蒸留水2040部で希釈し、固形分20%のシラン反応型ウレタン樹脂エマルジョンを得た。
【0026】実施例6平均分子量7000のポリエーテルポリオール(グリセリンにエチレンオキシド/プロピレンオキシド=7/3で付加重合させたもの)350部と、ヘキサメチレンジイソシアネート25.2部を100℃で150分反応させ、遊離イソシアネート基含量1.7%(仕込量から計算)の末端イソシアネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいったん70℃まで下げ、平均分子量2000のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにプロピレンオキシドを付加重合させたもの)を300部加え、100℃で180分間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン31.4部を加え、100℃で180分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量35%)とした。蒸留水2800部で希釈し、固形分20%のシラン反応型ウレタン樹脂エマルジョンを得た。
【0027】比較例1平均分子量4000のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにプロピレンオキシドを付加重合させたもの)200部と、ヘキサメチレンジイソシアネート16.8部を100℃で150分反応させ、遊離イソシアネート基含量1.9%(仕込量から計算)の末端イソシアネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいったん70℃まで下げ、平均分子量3500のポリエーテルポリオール(グリセリンにエチレンオキシドとプロピレンオキシド70/30の重量比で付加重合させたもの)を350部加え、100℃で150分間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン41.8部を加え、100℃で150分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量40%)とした。蒸留水で希釈している途中でゲル化した。
【0028】比較例2平均分子量4000のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたもの)200部と平均分子量1500のポリエーテルポリオール(グリセリンにプロピレンオキシドを付加重合させたもの)を150部にヘキサメチレンジイソシアネート16.8部を加え、100℃で120分反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。系の内温をいったん70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン41.8部を加え、100℃で120分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量49%)とした。蒸留水1634部で希釈し、固形分20%の透明粘稠なシラン反応型ウレタン樹脂溶液を得たが、5日後ゲル化した。
【0029】比較例3平均分子量15000のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたもの)150部と、ヘキサメチレンジイソシアネート3.36部を100℃で180分反応させ、遊離イソシアネート基含量0.55%(仕込量から計算)の末端イソシアネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいったん70℃まで下げ、トリメチロールプロパンを2.68部加え、100℃で150分間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン8.36部を加え、100℃で120分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量91%)とした。蒸留水で希釈している途中でゲル化した。
【0030】比較例4平均分子量400のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたもの)200部と、ヘキサメチレンジイソシアネート168部を100℃で90分反応させ、遊離イソシアネート基含量11.4%(仕込量から計算)の末端イソシアネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいったん70℃まで下げ、平均分子量700のポリエーテルポリオール(エチレングリコールにプロピレンオキシドを付加重合させたもの)を700部加え、100℃で120分間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン209部を加え、100℃で160分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量16%)とした。蒸留水5100部でホモミキサーを用いて乳化・希釈し、固形分20%の白色の分散体を得たが、2日後上層が離水分離した。
【0031】安定性及びフィルム形成性の評価実施例1〜6および比較例1〜4の樹脂溶液をガラス容器に入れ、密閉して常温で30日間貯蔵し、安定性を評価した。蒸留水で希釈して水系化する時の安定性を含めて結果を表1に示す。
【0032】次に実施例1〜6の樹脂溶液を触媒無添加及び添加の状態で離型紙上に塗布し、風乾してフィルム形成性を評価した。触媒添加系については120℃×20分熱処理し、引張り強度を測定した。結果を表2に示す。
【0033】
表1水系化の容易さと貯蔵安定性─────────────────────────────────── エチレンオキサイド 水系化安定性 貯蔵安定性 含有量%───────────────────────────────────実施例1 49 〇 〇実施例2 22 〇 〇実施例3 88 〇 〇実施例4 42 〇 〇実施例5 43 〇 〇実施例6 35 〇 〇───────────────────────────────────比較例1 40 × −比較例2 49 〇 ×常温5日比較例3 91 × −比較例4 16 × −─────────────────────────────────── 安定性: 液性維持 〇 、ゲル化 ×【0034】
表2フィルム形成性─────────────────────────────────── 無触媒系 触媒添加系 触媒添加系 引張り強度 風乾時外観 風乾時外観 120℃×20分 (kg/cm2) 熱処理後 ───────────────────────────────────実施例1 ペースト状 脆弱な フィルム化 14 フィルム実施例2 ペースト状 脆弱な フィルム化 16 フィルム実施例3 ロウ状 ロウ状 フィルム化 7実施例4 ─── フィルム状 フィルム化 25実施例5 ─── 脆弱な フィルム化 5 フィルム実施例6 ─── フィルム状 フィルム化 18───────────────────────────────────触媒添加系では、触媒(第一工業製薬株式会社製「エラストロンCAT−21」有機錫系触媒、有効成分10%)を樹脂固形分に対し触媒有効成分2.5%になるように配合した。
【出願人】 【識別番号】000003506
【氏名又は名称】第一工業製薬株式会社
【出願日】 平成12年12月4日(2000.12.4)
【代理人】 【識別番号】100060368
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 迪夫
【公開番号】 特開2002−173517(P2002−173517A)
【公開日】 平成14年6月21日(2002.6.21)
【出願番号】 特願2000−368265(P2000−368265)