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【発明の名称】 共重合触媒及び環状オレフィン系共重合体の製造法
【発明者】 【氏名】白井 博史

【氏名】田中 賢哉

【要約】 【課題】工業的に用いる上でより簡単に合成でき、α−オレフィン類と環状オレフィン類との共重合において、共重合性が高く且つ高活性な触媒系及び製造法の提供。

【解決手段】特定の構造のシクロペンタジエニル骨格を含む配位子1分子と特定の1価の2座キレートアニオン性配位子を有する金属錯体と特定の構造を有する活性化剤との組み合わせによる共重合触媒系と該触媒系を用いた共重合体の製造法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記式(1)で表される遷移金属錯体(A)、及びアルキルアルミニウムオキシ化合物あるいはホウ素化合物から選ばれる1種以上の活性化剤(B)からなる、C2〜C20のα−オレフィンと下記式(2)で表される環状オレフィンとの共重合触媒。
【化1】

(式中、Mは周期律表第4族の遷移金属を表す。Lは下記式(3)で表される化合物から生成する、酸素が配位原子となる、1価の2座キレートアニオン性配位子を表す。Xは水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、C7〜C40のアルキルアリール基、又はハロゲンからなる。mは1〜3の整数を表す。L又はXが複数有る場合は、それぞれ独立に、同一であっても良いし異なっていても良い。)
【化2】

(式中、R1〜R12は各々独立して水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、C7〜C40のアルキルアリール基、ハロゲン又は酸素あるいは窒素を含む置換基を表す。R9〜R12は互いに結合して単環または多環を形成していて良く、また、その単環または多環が二重結合を有していても良い。nは0〜2の整数を表す。)
【化3】

(式中、R13、R15は同一であっても良いし異なっていても良く、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、C7〜C40のアルキルアリール基、C1〜C20のアルコキシ基、C6〜C20のアリールオキシ基、及び−NR1617(R16、R17は同一であっても良いし異なっていても良く、ハロゲン、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基またはR16とR17が互いに結合して環を形成しても良い。)から選ばれる置換基であり、R14は、水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、及びC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置換基である。又、R13とR14が互いに結合して環を形成しても良い。)
【請求項2】 前記式(1)で表される遷移金属錯体において、Lが下記式(4)または(5)で表される化合物から生成する、酸素が配位原子となる、1価の2座キレートアニオン性配位子である請求項1記戴の共重合触媒。
【化4】

(式中、R18、R20は、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、及びC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置換基であり、R19は、水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、及びC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置換基である。又、R18とR19が互いに結合して環を形成しても良い。)
【化5】

(式中、R21、R22、R24、R25は同一であっても良いし異なっていても良く、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、及びC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置換基であり、R23は、水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、及びC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置換基である。又、R21とR23が互いに結合して環を形成しても良い。)
【請求項3】 前記式(1)で表される遷移金属錯体において、Mがジルコニウムである請求項1または2に記戴の共重合触媒。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載された共重合触媒を用いた、C2〜C20のα−オレフィンと前記式(2)で表される環状オレフィンからなる環状オレフィン系共重合体の製造法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−オレフィンと環状オレフィン類の共重合触媒及びそれを用いた環状オレフィン系共重合体の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、合成が容易で且つ高い重合活性を有し、しかも共重合性に優れるα−オレフィンと高い環状オレフィン含量を有する共重合触媒、及び該触媒を用いて環状オレフィン系共重合体を効率良く製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】α−オレフィンと環状オレフィン類との共重合体は透明性、耐薬品性、耐水性等に優れることから種々の製造方法が提案されている。例えば、特開平3−45612、特開平6−271626、特開平6−271627、特開2000−26518等には、ケイ素あるいは炭素原子等で架橋した2分子のシクロペンタジエニル骨格を有する遷移金属錯体とアルミノキサン化合物からなる、いわゆる架橋メタロセン触媒を用いる方法が開示されている。
【0003】また特開平11−504947には、アミド基等の供与性分子がシクロペンタジエン骨格と架橋した構造を有する、架橋型のハーフメタロセン化合物を用いて、オレフィンと環状オレフィンの共重合体を得る方法が提案されている。これらの製造方法は、全て架橋型のメタロセン触媒あるいは架橋型のハーフメタロセン触媒を用いるものであり、用いられる遷移金属化合物の合成はその合成経路が2〜5段階以上と多く、煩雑であり、技術的にも難しいという問題がある。
【0004】さらに、上記の架橋型のメタロセン触媒を用いたオレフィンと環状オレフィンの共重合において、重合活性は高いが、環状オレフィンの共重合性が低く、共重合体中の環状オレフィン含量は50mol%程度が限界である。一方、合成が容易な非架橋型のハーフメタロセン化合物とアルミノキサン化合物を用いてα−オレフィンと環状オレフィンを共重合させる方法も提案されている(特開2000−302811)。これは、1〜3個の置換基を有する1分子のシクロペンタジエニル基と炭化水素基あるいはジケトナト基を有するハーフメタロセン化合物とアルミノキサン化合物を用いる方法であるが、共重合活性が不充分であり、さらに前述した架橋型のメタロセン触媒の場合と同様に環状オレフィンの共重合性が低く、環状オレフィン含量は50mol%程度が限界である。
【0005】一般にシクロペンタジエニル骨格を有する基、例えばシクノペンタジエニル基の環上にアルキル基等の置換基を有する場合、η5でπ結合している金属上の電子密度が上昇し重合活性は上がるが、環状オレフィンのような立体的に大きなモノマーは、シクロペンタジエニル基の環上の置換基による立体障害を受けやすく、立体的に比較的小さなエチレンの様なモノマーとの共重合では、環状オレフィンの共重合性が著しく低下することが認められる。
【0006】オレフィンと環状オレフィンの共重合体においては、一般に環状オレフィンの含有量が高くなる程、共重合体のガラス転移温度が上昇し、耐熱性の高い素材となる。しかしながら、オレフィンと環状オレフィンの共重合において、重合活性及び共重合性の共に優れる共重合触媒は見出されていないのが現状である。従って、合成が容易で且つ高い重合活性を有し、しかも共重合性に優れる環状オレフィン系共重合触媒の開発が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は工業的に用いる上でより簡単に合成でき、高い重合活性を有し、しかも共重合性に優れるα−オレフィンと環状オレフィンの共重合触媒系を見出すことを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、合成の容易な、無置換のシクロペンタジエニル基と2個の酸素原子が配位原子となる特定の1価の2座キレートアニオン性配位子を有する金属錯体と活性化剤とからなる触媒が、α−オレフィンと環状オレフィンの共重合に対して、高い重合活性を有し、且つ共重合性に極めて優れるという驚くべき事実に基づいてなされたものである。すなわち、本発明は、下記式(1)で表される遷移金属錯体(A)及びアルキルアルミニウムオキシ化合物あるいはホウ素化合物から選ばれる1種以上の活性化剤(B)からなる、C2〜C20のα−オレフィンと下記式(2)で表される環状オレフィンとの共重合触媒に関する。
【0009】
【化6】

【0010】(式中、Mは周期律表第4族の遷移金属を表す。Lは下記式(3)で表される化合物から生成する、酸素が配位原子となる、1価の2座キレートアニオン性配位子を表す。Xは水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、C7〜C40のアルキルアリール基又はハロゲンからなる。mは1〜3の整数を表す。L又はXが複数有る場合は、それぞれ独立に、同一であっても良いし異なっていても良い。)
【0011】
【化7】

【0012】(式中、R1〜R12は各々独立して水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、C7〜C40のアルキルアリール基、ハロゲン又は酸素あるいは窒素を含む置換基を表す。R9〜R12は互いに結合して単環または多環を形成していて良く、また、その単環または多環が二重結合を有していても良い。nは0〜2の整数を表す。)
【0013】
【化8】

【0014】(式中、R13、R15は同一であっても良いし異なっていても良く、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、7〜C40のアルキルアリール基、C1〜C20のアルコキシ基、C6〜C20のアリールオキシ基、−NR1617(R16、R17は同一であっても良いし異なっていても良く、ハロゲン、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基またはR16とR17が互いに結合して環を形成しても良い。)から選ばれる置換基であり、R14は、水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、及びC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置換基である。又、R13とR14が互いに結合して環を形成しても良い。)
さらに、本発明は、前記式(1)で表される金属錯体成分において、Lが下記式(4)または(5)で表される化合物から生成する、1価の2座キレートアニオン性配位子であるC2〜C20のα−オレフィンと前記式(2)で表される環状オレフィンとの共重合触媒に関するものである。
【0015】
【化9】

【0016】(式中、R18、R20は、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、及びC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置換基であり、R19は、水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、及びC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置換基である。又、R18とR19が互いに結合して環を形成しても良い。)
【0017】
【化10】

【0018】(式中、R21、R22、R24、R25は同一であっても良いし異なっていても良く、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、及びC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置換基であり、R23は、水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、及びC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置換基である。又、R21とR23が互いに結合して環を形成しても良い。)
さらに、本発明は、前記式(1)で表される金属錯体成分において、Mで表される遷移金属がジルコニウムであるC2〜C20のα−オレフィンと前記式(2)で表される環状オレフィンとの共重合触媒に関するものである。
【0019】さらに、本発明は、上述した共重合触媒の存在下、C2〜C20のα−オレフィンと前記式(2)で表される環状オレフィンとを共重合させることを特徴とする環状オレフィン系共重合体の製造方法に関するものである。以下、本発明に関わる共重合触媒及び環状オレフィン系共重合体の製造方法について詳細に説明する。本発明のα−オレフィンと環状オレフィンの共重合触媒における金属錯体成分については、前記式(1)で表されるが、無置換のシクロペンタジエニル基を1分子配位子に有することが必須である。シクロペンタジエニル基の環上にアルキル基やアルキルシリル基等の置換基がある場合は、α−オレフィンと環状オレフィンとの共重合において、環状オレフィンの共重合性が低下し、環状オレフィン含量の高い共重合体が得られない。
【0020】Mは周期律表第4族の遷移金属を表す。周期律表第4族の遷移金属の中でZrが最も好ましい。Lは酸素が配位原子となる、特定の1価の2座キレートアニオン性配位子を表す。Xは水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、C7〜C40のアルキルアリール基又はハロゲンからなる。mは1〜3の整数を表す。L又はXが複数有る場合は、それぞれ独立に、同一であっても良いし異なっていても良い。
【0021】ここで、酸素が配位原子となる、特定の1価の2座キレートアニオン性配位子Lは、前記式(3)、(4)、(5)で表される化合物群から生成される。前記式(1)〜(5)におけるX及びR1〜R25のアルキル及びアリール部分の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、1,1−エチルメチルプロピル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、4−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、1−メチルヘキシル、1,1−ジメチルペンチル、2,2−ジメチルペンチル、3,3−ジメチルペンチル、4,4−ジメチルペンチル、1,2−ジメチルペンチル、1,3−ジメチルペンチル、1,4−ジメチルペンチル、1−エチルペンチル、1−プロピルブチル、2−エチルペンチル、3−エチルペンチル、1,1−エチルメチルブチル、1,1−ジエチルプロピル、2,3−ジメチルペンチル、2,4−ジメチルペンチル、3,4−ジメチルペンチル、1−エチル−2−メチルブチル、1−エチル−3−メチルブチル、4−メチルシクロヘキシル、3−メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、1,1,2−トリメチルブチル、1,1,3−トリメチルブチル、2,2,1−トリメチルブチル、3,3,1−トリメチルブチル、3,3,2−トリメチルブチル、1,1,2,2−テトラメチルプロピル、n−オクチル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、4−メチルヘプチル、5−メチルヘプチル、イソオクチル、1−エチルヘキシル、2−エチルヘキシル、3−エチルヘキシル、4−エチルヘキシル、1,1−ジメチルヘキシル、2,2−ジメチルヘキシル、3,3−ジメチルヘキシル、4,4−ジメチルヘキシル、5,5−ジメチルヘキシル、1,2−ジメチルヘキシル、1,3−ジメチルヘキシル、1,4−ジメチルヘキシル、1,5−ジメチルヘキシル、2,3−ジメチルヘキシル、2,4−ジメチルヘキシル、3,4−ジメチルヘキシル、2,5−ジメチルヘキシル、3,5−ジメチルヘキシル、1,1−メチルエチルペンチル、1−エチル−2−メチルペンチル、1−エチル−3−メチルペンチル、1−エチル−4−メチルペンチル、2−エチル−1−メチルペンチル、2,2−エチルメチルペンチル、3,3−エチルメチルペンチル、2−エチル−3−メチルペンチル、2−エチル−4−メチルペンチル、3−エチル−4−メチルペンチル、3−エチル−2−メチルペンチル、1,1−ジエチルブチル、2,2−ジエチルブチル、1,2−ジエチルブチル、1,1−メチルプロピルブチル、2−メチル−1−プロピルブチル、3メチル−1−プロピルブチル、4−エチルシクロヘキシル、3−エチルシクロヘキシル、3,4−ジメチルシクロヘキシル、1,1,2−トリメチルペンチル、1,1,3−トリメチルペンチル、1,1,4−トリメチルペンチル、2,2,1−トリメチルペンチル、2,2,3−トリメチルペンチル、2,2,4−トリメチルペンチル、3,3,1−トリメチルペンチル、3,3,2−トリメチルペンチル、3,3,4−トリメチルペンチル、1,2,3−トリメチルペンチル、1,2,4−トリメチルペンチル、1,3,4−トリメチルペンチル、1,2,3−トリメチルペンチル、1,2,4−トリメチルペンチル、1,3,4−トリメチルペンチル、1,1,2,2−テトラメチルブチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、1,1,2,3−テトラメチルブチル、2,2,1,3−テトラメチルブチル、1−エチル−1,2−ジメチルブチル、2−エチル−1,2−ジメチルブチル、1−エチル−2,3−ジメチルブチル、n−ノニル、イソノニル、1−メチルオクチル、2−メチルオクチル、3−メチルオクチル、4−メチルオクチル、5−メチルオクチル、6−メチルオクチル、1−エチルヘプチル、2−エチルヘプチル、3−エチルヘプチル、4−エチルヘプチル、5−エチルヘプチル、1,1−ジメチルヘプチル、2,2−ジメチルヘプチル、3,3−ジメチルヘプチル、4,4−ジメチルヘプチル、5,5−ジメチルヘプチル、6,6−ジメチルヘプチル、1,2−ジメチルヘプチル、1,3−ジメチルヘプチル、1,4−ジメチルヘプチル、1,5−ジメチルヘプチル、1,6−ジメチルヘプチル、2,3−ジメチルヘプチル、2,4−ジメチルヘプチル、2,5−ジメチルヘプチル、2,6−ジメチルヘプチル、3,4−ジメチルヘプチル、3,5−ジメチルヘプチル、3,6−ジメチルヘプチル、4,5−ジメチルヘプチル、4,6−ジメチルヘプチル、5,6−ジメチルヘプチル、1,1,2−トリメチルヘキシル、1,1,3−トリメチルヘキシル、1,1,4−トリメチルヘキシル、1,1,5−トリメチルヘキシル、2,2,1−トリメチルヘキシル、2,2,3−トリメチルヘキシル、2,2,4−トリメチルヘキシル、2,2,5−トリメチルヘキシル、3,3,1−トリメチルヘキシル、3,3,2−トリメチルヘキシル、3,3,4−トリメチルヘキシル、3,3,5−トリメチルヘキシル、4,4,1−トリメチルヘキシル、4,4,2−トリメチルヘキシル、4,4,3−トリメチルヘキシル、4,4,5−トリメチルヘキシル、5,5,1−トリメチルヘキシル、5,5,2−トリメチルヘキシル、5,5,3−トリメチルヘキシル、5,5,4−トリメチルヘキシル、1,2,3−トリメチルヘキシル、2,3,4−トリメチルヘキシル、3,4,5−トリメチルヘキシル、1,3,4−トリメチルヘキシル、1,4,5−トリメチルヘキシル、2,4,5−トリメチルヘキシル、1,2,5−トリメチルヘキシル、1,2,4−トリメチルヘキシル、1,1−エチルメチルヘキシル、2,2−エチルメチルヘキシル、3,3−エチルメチルヘキシル、4,4−エチルメチルヘキシル、5,5−エチルメチルヘキシル、1−エチル−2−メチルヘキシル、1−エチル−3−メチルヘキシル、1−エチル−4−メチルヘキシル、1−エチル−5−メチルヘキシル、2−エチル−1−メチルヘキシル、3−エチル−1−メチルヘキシル、3−エチル−2−メチルヘキシル、1,1−ジエチルペンチル、2,2−ジエチルペンチル、3,3−ジエチルペンチル、1,2−ジエチルペンチル、1,3−ジエチルペンチル、2,3−ジエチルペンチル、1,1−メチルプロピルペンチル、2,2−メチルプロピルペンチル、1−メチル−2−プロピルペンチル、n−デシル、イソデシル、1−メチルノニル、2−メチルノニル、3−メチルノニル、4−メチルノニル、5−メチルノニル、6−メチルノニル、7−メチルノニル、1−エチルオクチル、2−エチルオクチル、3−エチルオクチル、4−エチルオクチル、5−エチルオクチル、6−エチルオクチル、1,1−ジメチルオクチル、2,2−ジメチルオクチル、3,3−ジメチルオクチル、4,4−ジメチルオクチル、5,5−ジメチルオクチル、6,6−ジメチルオクチル、7,7−ジメチルオクチル、1,2−ジメチルオクチル、1,3−ジメチルオクチル、1,4−ジメチルオクチル、1,5−ジメチルオクチル、1,6−ジメチルオクチル、1,7−ジメチルオクチル、2,3−ジメチルオクチル、2,4−ジメチルオクチル、2,5−ジメチルオクチル、2,6−ジメチルオクチル、2,7−ジメチルオクチル、3,4−ジメチルオクチル、3,5−ジメチルオクチル、3,6−ジメチルオクチル、3,7−ジメチルオクチル、4,5−ジメチルオクチル、4,6−ジメチルオクチル、4,7−ジメチルオクチル、5,6−ジメチルオクチル、5,7−ジメチルオクチル、n−ウンデシル、n−ドデシル、フェニル、ベンジル、p−トリル、m−トリル、キシリル、メシチリル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,6−ジイソプロピルフェニル、2,4,6−トリイソプロピルフェニル、ナフチル、2−メトキシフェニル、2−イソプロポキシフェニル、2−ターシャリーブトキシフェニル、2,6−ジターシャリーブチルフェニル、2−メチルフェニル、2−イソプロピルフェニル、2−ターシャリーブチルフェニル、2−メチル−6−イソプロピルフェニル、2−メチル−6−ターシャリーブチルフェニルなどが挙げられる。
【0022】これらの置換基を有する、前記式(3)、(4)、(5)で表される、酸素が配位原子となる特定の1価の2座キレートアニオン性配位子Lを生成する具体的な化合物としては、例えば、アセチルアセトン、1−フェニル−1,3−ブタンジオン、1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオン、2,2−ジメチル−3,5−ヘキサンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、2,4−ヘキサンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2−メチル−3,5−ヘキサンジオン、2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン、2−アセチルシクロペンタノン、2−アセチルシクロヘキサノン、2−アセチル−1−テトラロン、2−アセチルシクロヘプタノン、2−アセチルシクロオクタノン、2−アセチルシクロノナノン、2−アセチル−4−ターシャリーブチルシクロヘキサノン、2−アセチル−6−ターシャリーブチルシクロヘキサノン、2−アセチル−4,6−ジターシャリーブチルシクロヘキサノン、2−アセチル−1−デカロン、3−アセチル−2−デカロン、2−アセチル−3−ターシャリーブチルシクロペンタノン、2−アセチル−4−ターシャリーブチルシクロペンタノン、1−フェノキシー1,3−ブタンジオン、1,3−ジフェノキシ−1,3−プロパンジオン、1−メトキシー1,3−ブタンジオン、1,3−ジメトキシ−1,3−プロパンジオン、1−エトキシー1,3−ブタンジオン、1,3−ジエトキシ−1,3−プロパンジオン、1―ジメチルアミド−1,3−ブタンジオン、ビス(N,N−ジメチル)マロン酸アミド、1―ジエチルアミド−1,3−ブタンジオン、ビス(N,N−ジエチル)マロン酸アミド、1―ジフェニルアミド−1,3−ブタンジオン、ビス(N,N−ジフェニル)マロン酸アミド、1,3−ビスピペリジン−1,3−プロパンジオン、1−ピペリジン−1,3−ブタンジオン、1,3−ビスピロリジン−1,3−プロパンジオン、1−ピロリジン−1,3−ブタンジオン等が例示できる。これらは単独で用いても良いし、組み合わせて用いても良い。
【0023】上記の化合物からの1価のアニオンは、通常2つのカルボニル基間のメチレン部分が脱プロトンし、2つのカルボニルと共鳴構造をとった形になっているものとする。前記式(1)で表される具体的な金属錯体としては、例えば、CpZr(MeOCOCHCOOMe)Cl2 CpZr(EtOCOCHCOOEt)Cl2CpZr(PhOCOCHCOOPh)Cl2 CpZr(Me2NCOCHCONMe2)Cl2CpZr(Et2NCOCHCONEt2)Cl2 CpZr(Ph2NCOCHCONPh2)Cl2CpZr(PhCOCHCOPh)Cl2、CpZr(PhCOCHCOMe)Cl2、CpZr(MeOCOCHCOMe)Cl2、CpZr(EtOCOCHCOMe)Cl2、CpZr((O=)C6H8COMe)Cl2、(前記構造式中、Cpはシクロペンタジエニル基を表す。)等を挙げることができる。これらは単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。本発明で用いることのできるアルキルアルミニウムオキシ化合物としては下記一般式(6)、(7)、(8)及び(9)で示される有機アルミニウムオキシ化合物のうち少なくとも1つの化合物があげられる。
【0024】
【化11】

【0025】(式中、R26〜R28はそれぞれ同じでも異なっていても良く、C1〜C8の炭化水素基、nは1〜50までの整数を表す。)
【0026】
【化12】

【0027】(式中、R29〜R31はそれぞれ同じでも異なっていても良く、C1〜C8の炭化水素基、nは1〜50までの整数を表す。)
【0028】
【化13】

【0029】(式中、R32はC1〜C8の炭化水素基、nは1〜50までの整数を表す。)
【0030】
【化14】

【0031】(式中、R33〜R36はそれぞれ同じでも異なっていても良く、C1〜C8の炭化水素基、nは1〜50までの整数を表す。)
これらアルキルアルミニウムオキシ化合物の具体例としては、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、プロピルアルミノキサン、ブチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、メチルエチルアルミノキサン、メチルブチルアルミノキサン、メチルイソブチルアルミノキサン等が挙げられる。特に、メチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、メチルイソブチルアルミノキサンが好適に使用できる。これらは2種以上組み合わせて用いても良い。
【0032】又、これらアルキルアルミニウムオキシ化合物には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のアルキルアルミニウム化合物を含んでいても良い。又、本発明で用いることのできる有機ホウ素化合物としては下記一般式(10)または(11)で示される有機ホウ素化合物のうち少なくとも1つの化合物があげられる。
【0033】
(BR373839n (10)
(式中、R37〜R39はそれぞれ同じでも異なっていても良く、C1〜C14のハロゲン化アリール基またはハロゲン化アリロキシ基を含む炭化水素基、nは1〜4までの整数を表す。)
A(BR40414243n (11)
(式中、Aは4級アミンまたは4級アンモニウム塩またはカルボカチオンまたは価数+1〜+4の金属カチオンであり、R40〜R43はそれぞれ同じでも異なっていても良く、C1〜C14のハロゲン化アリール基またはハロゲン化アリロキシ基を含む炭化水素基、nは1〜4までの整数を表す。)
【0034】前記式(10)及び(11)の炭化水素基の具体例としてはフェニル、ベンジル、p−トリル、m−トリル、キシリル、メシチリル、2,6−ジメチルフェニル,2,4,6−トリメチルフェニル,2,6−ジメトキシフェニル,2,4,6−トリメトキシフェニル,2,6−ジイソプロピルフェニル,2,4,6−トリイソプロピルフェニル、ナフチル、o−イソプロポキシフェニル、ペンタフルオロフェニル、ペンタフルオロベンジル、テトラフルオロフェニル、テトラフルオロトリル等があげられる。
【0035】また、前記式(11)のAの具体例としてはピリジニウム、2,4−ジニトロ−N,N−ジエチルアニリニウム、p−ニトロアニリニウム、2,5−ジクロロアニリン、p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリニウム,キノリニウム、N,N−ジメチルアニリニウム,メチルジフェニルアンモニウム、N,N−ジエチルアニリニウム、8−クロロキノリニウム、トリメチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、トリフェニルホスホニウム、アンモニウム、トリフェニルメチル、ナトリウム、リチウム、カリウム、セシウム、カルシウム、マグネシウム等があげられる。
【0036】これら有機ホウ素化合物の具体例としては、トリメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。これらは2種以上組み合わせて用いても良い。最も好ましくはトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
【0037】本発明において使用するのに好適な触媒は遷移金属化合物(A)とアルキルアルミニウムオキシ化合物あるいは有機ホウ素化合物から選ばれる1種以上の活性化剤(B)を任意の順序でかつ任意の好適な方法で組み合わせることによって製造される。(A)成分と(B)成分の好ましい触媒組成比は(A):(B)=1:0.01〜1:10000である。触媒調製はあらかじめ、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、好適な溶媒中で混合することにより行っても良いし、(A),(B)それぞれの成分を別々にモノマーが共存するリアクター内に打ち込んで、リアクター内において調製しても良い。触媒調製に好適な溶媒はヘキサン、シクロヘキサン等、アルカンをはじめとする炭化水素系溶媒とトルエン、ベンゼン、エチルベンゼン等の芳香族系の溶媒があげられる。またこれらの溶媒は前処理において水分等を除去しておくことが好ましい。触媒の調製温度としては、−20℃〜150℃が最適である。
【0038】本発明で使用できるC2〜C20のα−オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等をあげることができる。又、本発明で使用できる環状オレフィンとしては、下記式(2)で表すことができる。
【0039】
【化15】

【0040】(式中、R1〜R12は各々独立して水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、C7〜C40のアルキルアリール基、ハロゲン又は酸素あるいは窒素を含む置換基を表す。R9〜R12は互いに結合して単環または多環を形成していて良く、また、その単環または多環が二重結合を有していても良い。nは0〜2の整数を表す。)
【0041】ハロゲンを含む置換基としては 具体的には、例えば、弗素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン基、クロロメチル基、ブロモメチル基、クロロエチル基等のC1〜C20のハロゲン置換アルキル基等を挙げることができる。酸素を含む置換基として具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、フェノキシ基等のC1〜C20のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のC2〜C20のアルコキシカルボニル基等を挙げることができる。窒素原子を含む置換基としては具体的には、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のC1〜C20のアルキルアミノ基やシアノ基等を挙げることができる。
【0042】前記式(2)で表される環状オレフィンの具体例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(以下ノルボルネンと称する)、5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボルネン、5−プロピルノルボルネン、5,6−ジメチルノルボルネン、1−メチルノルボルネン、7−メチルノルボルネン、5,5,6−トリメチルノルボルネン、5−フェニルノルボルネン、5−ベンジルノルボルネン、5−エチリデンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−クロロノルボルネン、5−シアノノルボルネン、5−フルオロノルボルネン、5,5−ジクロロノルボルネン、5,5,6−トリフルオロノルボルネン、5−メトキシノルボルネン、5−ジメチルアミノノルボルネン、5,5,6−トリフルオロ−6−メチルノルボルネン、トリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセン、トリシクロ[4.4.0.12.5]−3−ウンデセン、テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−プロピルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−イソブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−クロロテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−シアノテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8,8−ジクロロテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−メトキシテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−ジメチルアミノテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8,8,9−トリフルオロ−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、ペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]−4−ペンタデセン、ペンタシクロ[6.6.1.13.6.02.7.09.14]−4−ヘキサデセン、ヘキサシクロ[6.6.1.13.6.110.13.02.7.09.14]−4−ヘプタデセン等が例示される。これらの環状オレフィンは1種単独または2種以上組み合わせて用いることが出来る。これらの環状オレフィンのなかで、ノルボルネン、トリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセン、トリシクロ[4.4.0.12.5]−3−ウンデセン、テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセンが好ましく、特にノルボルネンが好ましい。
【0043】本発明の共重合方法は、モノマー類と触媒の存在下、減圧、大気圧、加圧のいずれかの条件のもと、バルク、溶液、スラリーのいずれの方法でも行うことが出来る。共重合を行うのに好適な温度範囲としては−30℃〜260℃ であり、好ましくは0℃〜200℃である。また、共重合においては、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行っても良いし、エチレン雰囲気下で行っても良い、またエチレン及び/またはα−オレフィン類と上記の不活性ガスの混合雰囲気下でもかまわない。さらに、分子量調節のために上記のガスに加えて、水素を共存させてもかまわない。また、触媒成分をアルミナ、塩化マグネシウム、シリカのような好適な担体に担持させて用いてもかまわない。
【0044】また所望ならば、共重合に際して溶媒を用いることも出来る。共重合に用いるのに好適な溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン等のアルカンをはじめとする炭化水素系溶媒とトルエン、ベンゼン、エチルベンゼン等の芳香族系の溶媒があげられる。共重合における好適な触媒量は[(生成ポリマー重量)Kg]/[触媒(A)成分1mol]=10kg/1mol〜1000000kg/1mol 程度のポリマーを与える量である。
【0045】本発明における共重合後のポリマーの分離方法としては、例えば共重合液にアセトンまたは酸もしくはアルカリを混合したアルコール等の貧溶媒となる極性溶媒を加えて共重合体を沈澱させて回収する方法、反応液を撹拌下、熱湯中に投入後、溶媒と共に蒸留回収する方法、または直接反応液を加熱して溶媒を留去する方法等を挙げることができる。本発明の環状オレフィン系共重合体の製造方法において、α−オレフィン系モノマーユニット及び環状オレフィン系モノマーユニットは各々2種類以上の成分から構成されていても良く、三元あるいは四元以上の共重合体の製造も可能である。
【0046】本発明の環状オレフィン系共重合体の製造方法において、上記モノマー以外にも必要に応じてシクロヘキセンのような環状オレフィン、スチレンのような芳香族ビニル化合物を共重合モノマーとして共重合することも可能である。本発明の環状オレフィン系共重合体の製造方法において、環状オレフィン系共重合体中の組成は、α−オレフィン類1〜99mol%に対し、環状オレフィン類99〜1mol%の範囲で共重合できる。好ましくはα−オレフィン類10〜50mol%に対し、環状オレフィン類90〜50mol%である。さらに好ましくはα−オレフィン類10〜30mol%に対し、環状オレフィン類90〜70mol%である。
【0047】
【発明の実施の形態】以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。重合活性は重合終了後に得られたポリマー量から求めた。ポリマー中のコモノマー含有量はMacromolecules,31,4674(1998)に従い、13C−NMRスペクトルを用いて行った。NMR測定はd6−ベンゼン/1,2,4−トリクロロベンゼン(1/1vol比)溶液中で行った。ポリマーのガラス転移温度(Tg)の測定は示差走査熱量計(DSC)を用い、窒素雰囲気下20℃/分の昇温速度で求めた。ポリマーの分子量はGPC法により140℃において、O−ジクロルベンゼンを測定溶媒として、UV/RIにより検出し、ポリスチレン換算により求めた。
【0048】
【実施例1】(錯体−1)の合成:予め、−20℃に冷却したNaH(2.25mmol)を分散させた脱水ジエチルエーテル(20ml)中に、マロン酸ジメチル(2.25mmol)をゆっくり滴下し、攪拌しつつ、0℃に昇温させた。得られた上記分散液に、メチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド(2.25mmol)を含む脱水トルエン溶液(20ml)を滴下し、2時間攪拌した。溶媒を留去し、脱水トルエンで抽出後ろ過し、ろ液を濃縮後、再結晶し、目的錯体を得た。
【0049】
【実施例2】(錯体−2)の合成:予め、−20℃に冷却したNaH(2.25mmol)を分散させた脱水ジエチルエーテル(20ml)中に、マロン酸ジエチル(2.25mmol)をゆっくり滴下し、攪拌しつつ、0℃に昇温させた。得られた上記分散液に、メチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド(2.25mmol)を含む脱水トルエン溶液(20ml)を滴下し、2時間攪拌した。溶媒を留去し、脱水トルエンで抽出後ろ過し、ろ液を濃縮後、再結晶し、目的錯体を得た。
【0050】
【実施例3】(錯体−3)の合成:予め、−20℃に冷却したNaH(2.25mmol)を分散させた脱水ジエチルエーテル(20ml)中に、2−ベンゾイルアセトン(2.25mmol)をゆっくり滴下し、攪拌しつつ、0℃に昇温させた。得られた上記分散液に、シクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド(2.25mmol)を含む脱水トルエン溶液(20ml)を滴下し、2時間攪拌した。溶媒を留去し、脱水トルエンで抽出後ろ過し、ろ液を濃縮後、再結晶し、目的錯体を得た。
【0051】
【実施例4】(錯体−4)の合成:予め、−20℃に冷却したNaH(2.25mmol)を分散させた脱水ジエチルエーテル(20ml)中に、2−アセチルシクロヘキサノン(2.25mmol)をゆっくり滴下し、攪拌しつつ、0℃に昇温させた。得られた上記分散液に、シクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド(2.25mmol)を含む脱水トルエン溶液(20ml)を滴下し、2時間攪拌した。溶媒を留去し、脱水トルエンで抽出後ろ過し、ろ液を濃縮後、再結晶し、目的錯体を得た。
【0052】
【実施例5】内部を真空脱気し窒素置換した2000mlのオートクレーブに、精製したノルボルネンのトルエン溶液250ml(ノルボルネンとして100g)を導入した。次いで、MMAO(東ソーアクゾ社製メチルアルミノキサン)5mmolを含む精製トルエン溶液100mlをオートクレーブに導入した後、0.4MPaのエチレンガスを導入した。オートクレーブの内温を80℃に保ち、金属錯体として錯体−1を5μmol含む精製トルエン溶液100mlをオートクレーブに加え重合反応を開始させた。オートクレーブの内温およびエチレン圧を保ちつつ、攪拌しながら60分間重合した。重合結果を表1に示す。
【0053】
【実施例6】金属錯体として錯体−2を用いた以外は実施例5と同様に重合を行った。重合結果を表1に示す。
【0054】
【実施例7】金属錯体として錯体−3を用いた以外は実施例5と同様に重合を行った。重合結果を表1に示す。
【0055】
【実施例8】金属錯体として錯体−4を用いた以外は実施例5と同様に重合を行った。重合結果を表1に示す。
【0056】
【比較例1】(錯体−5)の合成:Inorganic Chemistry,10,1388(1971)を参考にビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドとアセチルアセトンから1,3−ジメチルシクロペンタジエニルビス(アセチルアセトナト)ジルコニウムクロリド(錯体−5)を合成した。
【0057】
【比較例2】(錯体−6)の合成:Inorganic Chemistry,10,1388(1971)を参考にビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドとアセチルアセトンからメチルシクロペンタジエニルビス(アセチルアセトナト)ジルコニウムクロリド(錯体−6)を合成した。
【0058】
【比較例3】金属錯体として錯体−5を用いた以外は実施例5と同様に重合を行った。重合結果を表1に示す。
【0059】
【比較例4】金属錯体として錯体−6を用いた以外は実施例5と同様に重合を行った。重合結果を表1に示す。
【0060】
【表1】

【0061】
【発明の効果】本発明は工業的に用いる上でより簡単に合成でき、高い重合活性を有し、且つ共重合性に極めて優れる、α−オレフィンと環状オレフィン類の共重合触媒、及び該触媒を用いて環状オレフィン系共重合体を効率良く製造する方法を提供する。
【出願人】 【識別番号】000000033
【氏名又は名称】旭化成株式会社
【出願日】 平成13年6月15日(2001.6.15)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−371110(P2002−371110A)
【公開日】 平成14年12月26日(2002.12.26)
【出願番号】 特願2001−182151(P2001−182151)