| 【発明の名称】 |
プロピレンリビング重合体の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】タリクル・ハサン
【氏名】西井 圭
【氏名】井奥 与
【氏名】塩野 毅
【氏名】池田 富樹
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| 【要約】 |
【課題】プロピレンのリビング重合において、従来よりも高温下にてリビング重合が可能であり、かつシンジオ特異的なポリプロピレンを与えるプロピレンリビング重合体の製造方法を提供すること。
【解決手段】特定のメタロセン化合物と乾燥アルモキサンを組み合わせた触媒を用いることを特徴とするプロピレンリビング重合体の製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記一般式(1)で表されるメタロセン化合物と乾燥アルモキサンとを組み合わせた触媒を用いることを特徴とするプロピレンリビング重合体の製造方法。 【化1】
(式中、R1、R2およびR3は炭素数1〜5のアルキル基を、R4およびR5は炭素数1〜3のアルキル基もしくはハロゲンを示し、それぞれ同じでも異なってもよい。Mは、Ti、ZrもしくはHfを示す。) 【請求項2】 −50〜30℃の温度範囲で行われることを特徴とする請求項1に記載のプロピレンリビング重合体の製造方法。 【請求項3】 上記プロピレンリビング重合体のシンジオ特異性がラセミトライアッド[rr]にて50%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のプロピレンリビング重合体の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、プロピレンリビング重合体の製造方法に関し、さらに詳しくは、従来よりも高温下におけるリビング重合が可能であり、かつ、シンジオ特異的なポリプロピレンを与えるプロピレンリビング重合体の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】リビング重合は、重合時における重合体の連鎖移動および失活がなく、狭い分子量分布を有し、望みどおりの分子量を有する重合体を得ることができるため、末端修飾ポリマーやブロック共重合体の製造などに用いられている。 【0003】α−オレフィンのリビング重合としては、バナジウム(アセチルアセトナト)3とジエチルアルミニウムクロライドを組み合わせた触媒を用い、−78℃にて、プロピレンを重合し、シンジオタクチック構造に富むポリプロピレンが得られることなどが知られている(Macromolecules、第19巻、2896頁、1986年)。近年、[η1:η3−tert−ブチル(ジメチルフルオロシリル)アミド]ジメチルチタニウム(下記式(2)、以下、「(t−BuNSiMe2Flu)TiMe2」と略す。)とメチルアルモキサンを組み合わせた触媒を用いて、40℃にてプロピレンを重合させる事例が報告されている(Macromolecules、第30巻、4783頁、1997年)。しかしながら、この場合、プロピレン重合が高位置選択的に1,2−付加で進行するものの、メチルアルモキサンに含有されるトリメチルアルミニウムへの連鎖移動が頻発し、結果としてシンジオタクチック構造に富む、末端にAl−C結合を有する低分子量ポリプロピレンしか得られない。 【0004】 【化2】
(式中、Meはメチル基を、t−Buはターシャリーブチル基を示す。) 【0005】また、上記[(t−BuNSiMe2Flu)TiMe2]とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン[B(C6F5)3]およびトリオクチルアルミニウムとを組み合わせた触媒を用いて、−50℃にてプロピレンおよび1−ヘキセンを重合させる事例も報告されている(Macromolecules、第31巻、3184頁、1998年)。しかしながら、この場合においても、プロピレンおよび1−ヘキセンの重合は、高位置選択的に1,2−付加で進行し、ややシンジオタクチック構造に富むポリマーが生成するものの、0℃においては、触媒が失活してしまう。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来、プロピレンのリビング重合においては、知られていなかったシンジオ特異的なポリプロピレンを、特に従来よりも高温下で与えるプロピレンリビング重合体の製造方法を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、メタロセン化合物と乾燥アルモキサンを組み合わせた触媒を用いることにより、リビング重合が可能であり、かつシンジオ特異的なポリプロピレンを与えることを見出し、本発明を完成した。 【0008】すなわち、本発明の第1の発明によれば、下記一般式(1)で表されるメタロセン化合物と乾燥アルモキサンとを組み合わせた触媒を用いるプロピレンリビング重合体の製造方法が提供される。 【0009】 【化3】
(式中、R1、R2およびR3は炭素数1〜5のアルキル基を、R4およびR5は炭素数1〜3のアルキル基もしくはハロゲンを示し、それぞれ同じでも異なってもよい。Mは、Ti、ZrもしくはHfを示す。) 【0010】また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、−50〜30℃の温度範囲で行われるプロピレンリビング重合体の製造方法が提供される。 【0011】また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明または2の発明において、該プロピレンリビング重合体のシンジオ特異性がラセミトライアッド[rr]にて50%以上であるプロピレンリビング重合体の製造方法が提供される。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明のプロピレンリビング重合体の製造方法について項目毎に詳細に説明する。 1.メタロセン化合物本発明のプロピレンリビング重合体の重合用触媒成分として用いるメタロセン化合物は、下記一般式(1)で表される。下記一般式(1)において、R1、R2およびR3は炭素数1〜5のアルキル基を、R4およびR5は炭素数1〜3のアルキル基もしくはハロゲンを示し、それぞれ同じでも異なってもよい。具体的に、R1、R2およびR3としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、タ−シャリーブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられ、好ましくは、R1はプロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、タ−シャリーブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、R2およびR3はメチル基、エチル基、プロピル基であり、特に好ましくは、R1はブチル基、イソブチル基、タ−シャリーブチル基、R2およびR3はメチル基である。R4およびR5はメチル基、エチル基、プロピル基もしくはフッ素、塩素、臭素などのハロゲンであり、特にメチル基が好ましい。MはTi、Zr,Hfを示し、好ましくはTiである。 【0013】具体的な化合物としては、(i−PrNSiMe2Flu)TiMe2、(i−BuNSiMe2Flu)TiMe2、(t−BuNSiMe2Flu)TiMe2、(i−PrNSiMe2Flu)TiCl2、(i−BuNSiMe2Flu)TiCl2、(t−BuNSiMe2Flu)TiCl2、(i−PrNSiMe2Flu)ZrMe2、(i−BuNSiMe2Flu)ZrMe2、(t−BuNSiMe2Flu)ZrMe2、(i−PrNSiMe2Flu)ZrCl2、(i−BuNSiMe2Flu)ZrCl2、(t−BuNSiMe2Flu)ZrCl2、(i−PrNSiMe2Flu)HfMe2、(i−BuNSiMe2Flu)HfMe2、(t−BuNSiMe2Flu)HfMe2、(i−PrNSiMe2Flu)HfCl2、(i−BuNSiMe2Flu)HfCl2、(t−BuNSiMe2Flu)HfCl2などが挙げられ、好ましくは(t−BuNSiMe2Flu)TiMe2、(t−BuNSiMe2Flu)ZrMe2、(t−BuNSiMe2Flu)HfMe2、特に好ましくは下記式(2)で表されるチタニウム錯体[(t−BuNSiMe2Flu)TiMe2]である。該チタニウム錯体は、例えば、「Macromolecules、第31巻、3184頁、1998年」の記載に基づき、容易に合成することができる。 【0014】 【化4】
(式中、R1、R2およびR3は炭素数1〜5のアルキル基を、R4およびR5は炭素数1〜3のアルキル基もしくはハロゲンを示し、それぞれ同じでも異なってもよい。Mは、Ti、ZrもしくはHfを示す。) 【0015】 【化5】
(式中、Meはメチル基を、t−Buはターシャリーブチル基を示す。) 【0016】2.乾燥アルモキサン(i)アルモキサン本発明で用いる乾燥アルモキサンの原料となるアルモキサンは、下記一般式(3)または(4)で表される化合物である。 【0017】 【化6】
【化7】
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜40、好ましくは2〜30の整数を示す。) 【0018】上記一般式(3)および(4)で表されるアルモキサンは、トリアルキルアルミニウムと水との反応により得られる生成物である。該アルモキサンとしては、メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、プロピルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、メチルエチルアルモキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサンなどが例示できるが、この中で、メチルアルモキサンの使用が好ましい。メチルアルモキサンは、他のトリアルキルアルミニウムと水から得られるアルモキサン、例えば、上記のエチルアルモキサン、プロピルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、メチルエチルアルモキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサンなどと複数種、併用することもできる。 【0019】上記メチルアルモキサンは公知の方法で調製することができ、具体的には以下のような方法が例示される。トリメチルアルミニウムをトルエン、ベンゼン、エーテルなどの適当な有機溶剤を用いて直接水と反応させる方法、(ロ)トリメチルアルミニウムと結晶水を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウムの水和物と反応させる方法、(ハ)トリメチルアルミニウムとシリカゲルなどに含浸させた水分と反応させる方法、(ニ)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを混合し、トルエン、ベンゼン、エーテルなどの適当な有機溶剤を用いて直接水と反応させる方法、(ホ)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを混合し、結晶水を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウムの水和物と加熱反応させる方法、(ヘ)シリカゲルなどに水分を含浸させ、トリイソブチルアルミニウムで処理した後、トリメチルアルミニウムで追加処理する方法、(ト)メチルアルモキサンおよびイソブチルアルモキサンを公知の方法で合成し、これら二成分を所定量混合し、加熱反応させる方法、(チ)ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素溶媒に硫酸銅5水塩などの結晶水を有する塩を入れ、−40〜40℃位の温度条件下でトリメチルアルミニウムと反応させる方法。この場合、使用する水の量は、トリメチルアルミニウムに対してモル比で通常0.5〜1.5である。このようにして得られたメチルアルモキサンは、上記に示す一般式(3)または(4)のRがメチル基である線状または環状の有機アルミニウムの重合体である。 【0020】(ii)乾燥アルモキサン上記のアルモキサン中には、一般式(3)または(4)に示すような線状または環状の有機アルミニウム重合体の他に、未反応のトリアルキルアルミニウムが含まれる。該トリアルキルアルミニウムは、リビング重合体の連鎖移動を引き起こしリビング重合体の高分子量化を阻害する。 【0021】従って、本発明においては、メタロセン化合物以外の重合用触媒成分として、上記アルモキサンを乾燥および精製した、乾燥アルモキサンの使用が必須である。本発明における乾燥アルモキサンとは、重ベンゼン中の1H−NMRによる測定において、アルキルアルミニウムに由来する共鳴線が観測されないものであり、そのように乾燥・精製されたものであれば、特にその製造方法は問わない。例えば、その乾燥・精製手順として、(1)アルモキサン溶液を脱気乾燥する。 (2)得られた固体を不活性溶媒にて洗浄する。 などの方法が挙げられる。本発明において、好ましく使用される乾燥メチルアルモキサンの場合、(1)メチルアルモキサンのトルエン溶液(Al濃度:9.4重量%)を真空ポンプにて、4時間減圧乾燥する。 (2)得られた固体に対し、30重量倍の乾燥ヘキサンにて、4回洗浄する。ことにより得られる乾燥メチルアルモキサンは、重ベンゼン中の1H−NMRによる測定にて、トリメチルアルミニウムに由来する共鳴線が観測されないものである。 【0022】3.プロピレンリビング重合体の製造方法上記のメタロセン化合物および乾燥アルモキサンを組み合わせた重合触媒を用いるプロピレンのリビング重合反応は、例えば、バッチ方式でも、セミ−バッチ方式で行ってもよい。溶媒としては、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの不活性炭化水素中で行うことができる。重合温度は、通常−50〜30℃、好ましくは−30〜15℃の範囲である。重合圧力は、例えば1〜60気圧でよい。 【0023】また、メタロセン化合物の濃度は、0.01〜100ミリモル/l、好ましくは0.1〜50ミリモル/lであり、メタロセン化合物1モル当たり、乾燥アルモキサンの使用量は50〜1000モル、好ましくは100〜500モルである。 【0024】4.ポリプロピレン本発明のリビング重合において得られるポリプロピレンは、下記の特徴を有するものである。すなわち、本発明のメタロセン化合物および乾燥アルモキサンを組み合わせた触媒を用いて、リビング重合にて得たポリプロピレンは、図1に示すごとくラセミトライアッド[rr]が、50%以上と高く、シンジオ特異性に優れるという顕著な特徴を有する。ラセミトライアッド[rr]は、60%以上であることが好ましい。一方、本発明のメタロセン化合物と類似化合物である、下記式(5)にて示されるチタニウム錯体([(t−BuNSiMe2C5Me4)TiMe2]、以下、「CGCTiMe2」と略すことがある。)および乾燥アルモキサンを組み合わせた触媒を用いて、上記と同様にしてリビング重合を行って得たポリプロピレンは、図1に示すごとくラセミトライアッド[rr]が、35%である。 【0025】 【化8】
(式中、Meはメチル基を、t−Buはターシャリーブチル基を示す。) 【0026】 【実施例】以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、得られたポリプロピレンは、次の方法にて物性を測定した。 (1)分子量および分子量分布:ウオーターズ社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)150Cを用いた。溶媒はo−ジクロロベンゼン、測定温度は140℃、単分散ポリスチレン標準試料を用いて検量線を求め、ユニバーサル法によって求めた。 【0027】(2)ミクロ構造解析:13C−NMR(日本電子(株)製 JNM−LA600)を用い、溶媒はC2D2Cl4、温度は125℃にて測定を行った。 【0028】実施例1(1)[(t−BuNSiMe2Flu)TiMe2]の調製「Macromolecules、第31巻、3184頁、1998年」の記載に基づき調製し、低温下にて、ヘキサン中で再結晶化して精製を行った。 (2)プロピレンのリビング重合十分に窒素置換した100mlのガラス反応器に、30mlの乾燥トルエンを仕込んだ後、0℃に維持し、大気圧下にて、プロピレンガスを導入した。トルエン中のプロピレン濃度が、1.00モル/lとなった時点で、窒素ガスにて過剰のプロピレンガスをパージし、乾燥メチルアルモキサンが、Al/Ti=400モル/モルとなるような量、および[(t−BuNSiMe2Flu)TiMe2]を、20マイクロモル、順次添加してリビング重合を開始した。重合圧力を大気圧、および重合温度を0℃に維持して、1時間リビング重合を行った。重合は、メタノールを反応器に導入することにより停止し、酸性メタノールにて生成ポリプロピレンを沈殿させた。得られたポリプロピレンは、メタノールにて十分洗浄し、減圧下60℃にて6時間、乾燥を行った。 【0029】得られたポリプロピレンの13C−NMRによるミクロ構造解析結果を図1に示す。この結果から、得られたポリプロピレンのシンジオ特異性がラセミトライアッド[rr]で62%であることが分かった。また、得られたポリプロピレンの収量(g)、プロピレンの転化率(%)、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)および分子鎖数(マイクロモル)を表1に示す。なお、分子鎖数は、収量と数平均分子量より算出した値である。 【0030】実施例2〜3プロピレン濃度を表1に示す濃度としたこと以外は、実施例1と同様にしてプロピレンのリビング重合および後処理を行った。得られたポリプロピレンの収量(g)、プロピレンの転化率(%)、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)および分子鎖数(マイクロモル)を表1に示す。 【0031】実施例4実施例1と同様にして1時間重合を行った後、同量のプロピレンを再度導入し、さらに0℃にて1時間重合を行った。実施例1と同様にして後処理を行った。得られたポリプロピレンの収量(g)、プロピレンの転化率(%)、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)および分子鎖数(マイクロモル)を表1に示す。上記重合において、重合時間の経過とともに、数平均分子量(Mn)は、増大するが、分子量分布(Mw/Mn)は、狭くかつ一定であること、並びに分子鎖数は、重合条件に拘わらずほぼ一定であることが確認された。これは、上記プロピレン重合がリビング重合で進行していることを示す。 【0032】比較例1(1)[(t−BuNSiMe2C5Me4)TiMe2]の調製「Organometallics、第15巻、1572頁、1996年」および「Organometallics、第16巻、3649頁、1997年」の記載に基づき調製し、低温下にて、ヘキサン中で再結晶化して精製を行った。 (2)プロピレンの重合十分に窒素置換した100mlのガラス反応器に、30mlの乾燥トルエンを仕込んだ後、0℃に維持し、大気圧下にて、プロピレンガスを導入した。プロピレン濃度が、0.25モル/lとなった時点で、窒素ガスにて過剰のプロピレンガスをパージし、乾燥メチルアルモキサンが、Al/Ti=400モル/モルとなるような量、および[(t−BuNSiMe2C5Me4)TiMe2]を、20マイクロモル、順次添加して重合を開始した。重合圧力を大気圧、および重合温度を0℃に維持して、1時間重合を行った。重合は、メタノールを反応器に導入することにより停止し、酸性メタノールにて生成ポリプロピレンを沈殿させた。得られたポリプロピレンは、メタノールにて十分洗浄し、減圧下60℃にて6時間、乾燥を行った。 【0033】得られたポリプロピレンの収量(g)、プロピレンの転化率(%)、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)および分子鎖数(マイクロモル)を表1に示す。なお、分子鎖数は、収量と数平均分子量より算出した値である。 【0034】比較例2〜4プロピレン濃度を表1に示す濃度としたこと以外は、比較例1と同様にしてプロピレンの重合および後処理を行った。得られたポリプロピレンの収量(g)、プロピレンの転化率(%)、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)および分子鎖数(マイクロモル)を表1に示す。比較例3にて得られたポリプロピレンの13C−NMRによるミクロ構造解析結果を図1に示す。この結果から、得られたポリプロピレンのシンジオ特異性がラセミトライアッド[rr]で35%であり、本発明で得られるポリプロピレンのラセミトライアッド[rr]よりも、かなり低いことが分かった。 【0035】比較例5比較例2と同様にして1時間重合を行った後、同量のプロピレンを再度導入し、さらに0℃にて1時間重合を行った。この操作を2回繰り返した後、比較例1と同様にして後処理を行った。得られたポリプロピレンの収量(g)、プロピレンの転化率(%)、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)および分子鎖数(マイクロモル)を表1に示す。比較例5は、比較例2と比べて分子鎖数が増大しており、連鎖移動反応が起こっているものと推測される。また、比較例1〜5の重合においては、重合時間の経過とともに、数平均分子量(Mn)が増大し、分子量分布(Mw/Mn)が、狭くかつ一定であることが確認されたが、分子鎖数が順次増大していることから、比較例1〜5の重合においては、連鎖移動反応が起こっているものと推測される。 【0036】比較例6十分に窒素置換した100mlのガラス反応器に、30mlの乾燥トルエンを仕込んだ後、0℃に維持し、大気圧下にて、プロピレンガスを導入した。プロピレン濃度が、2.25モル/lとなった時点で、窒素ガスにて過剰のプロピレンガスをパージし、未精製メチルアルモキサンが、Al/Ti=400モル/モルとなるような量、および[(t−BuNSiMe2Flu)TiMe2]を、20マイクロモル、順次添加して重合を開始した。重合圧力を2.5気圧、および重合温度を0℃に維持して、4時間重合を行った。重合は、メタノールを反応器に導入することにより停止し、酸性メタノールにて生成ポリプロピレンを沈殿させた。得られたポリプロピレンは、メタノールにて十分洗浄し、減圧下60℃にて6時間、乾燥を行った。 【0037】得られたポリプロピレンの収量(g)、プロピレンの転化率(%)、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)および分子鎖数(マイクロモル)を表1に示す。なお、分子鎖数は、収量と数平均分子量より算出した値である。比較例6においては、本発明の乾燥アルモキサンを用いず、未精製のメチルアルモキサンを使用しているため、連鎖移動反応が頻発し、結果として分子鎖数が760と異常に大きい値を示した。 【0038】 【表1】
【0039】 【発明の効果】本発明は、プロピレンのリビング重合において、従来よりも高温下にてリビング重合が可能であり、かつシンジオ特異的なポリプロピレンを与えるプロピレンリビング重合体の製造方法を提供するものであり、その価値は極めて大きい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000221627 【氏名又は名称】東燃化学株式会社 【識別番号】000006644 【氏名又は名称】新日鐵化学株式会社 【識別番号】000229117 【氏名又は名称】日本ゼオン株式会社 【識別番号】000000941 【氏名又は名称】鐘淵化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年12月28日(2000.12.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100106596 【弁理士】 【氏名又は名称】河備 健二
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| 【公開番号】 |
特開2002−201208(P2002−201208A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月19日(2002.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−400501(P2000−400501) |
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