| 【発明の名称】 |
超高耐熱マレイミド系共重合体 |
| 【発明者】 |
【氏名】黒川 欽也
【氏名】小西 邦彦
【氏名】遠藤 正道
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| 【要約】 |
【課題】耐熱性が極めて高く、熱安定性が良好で、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等の非晶性の高耐熱樹脂と混練混合することにより、その成形性を改良することができ、しかもその成形品の外観が美麗であるマレイミド系共重合体を提供すること。
【解決手段】特定の組成を有するマレイミド系共重合体であって、その重量平均分子量が100,000〜220,000、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量の比)が1.8〜2.5で、温度280℃、剪断速度1,000Sー1のときの溶融粘度が600Pa・Sを越え1,500Pa・S以下で、かつガラス転移温度が165〜215℃のマレイミド系共重合体。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】芳香族ビニル単量体成分15〜60重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体成分35〜65重量%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体成分0〜10重量%、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体成分0〜40重量%からなるマレイミド系共重合体であって、その重量平均分子量が100,000〜220,000、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量の比)が1.8〜2.5で、温度280℃、剪断速度1,000Sー1のときの溶融粘度が600Pa・Sを越え1,500Pa・S以下で、かつTg(ガラス転移温度)が165〜215℃であることを特徴とするマレイミド系共重合体。 【請求項2】芳香族ビニル単量体成分25〜55重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体成分40〜65重量%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体成分0〜8重量%、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体成分0〜30重量%からなるマレイミド系共重合体であって、その重量平均分子量が110,000〜220,000、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量の比)が1.8〜2.5で、温度280℃、剪断速度1,000Sー1のときの溶融粘度が600Pa・Sを越え1,500Pa・S以下で、かつTg(ガラス転移温度)が180〜215℃であることを特徴とするマレイミド系共重合体。 【請求項3】芳香族ビニル単量体成分35〜50重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体成分45〜65重量%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体成分0〜4重量%、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体成分0〜20重量%からなるマレイミド系共重合体であって、その重量平均分子量が120,000〜220,000、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量の比)が1.8〜2.5で、温度280℃、剪断速度1,000Sー1のときの溶融粘度が600Pa・Sを越え1,500Pa・S以下で、かつTg(ガラス転移温度)が190〜215℃であることを特徴とするマレイミド系共重合体。 【請求項4】芳香族ビニル単量体がスチレン、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体がN−フェニルマレイミド、不飽和ジカルボン酸無水物単量体が無水マレイン酸であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のマレイミド系共重合体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば非晶性の高耐熱樹脂であるポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等と混練り混合することにより、その成形性を改良することができ、しかもその成形品の外観が美麗となる、耐熱性が極めて高く、熱安定性が非常に良好なマレイミド系共重合体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、各種樹脂の耐熱性を改良する目的で、マレイミド系共重合体の添加が行われてきた。例えば、ABS樹脂の耐熱性改良(米国特許第3642949号明細書、米国特許第3652726号明細書、特開昭57−98536号、特開昭57−125241号)、ポリアミド樹脂の耐熱改良(特開昭63−193947号、特開昭63−193955号)等がある。しかしこれらマレイミド系共重合体は、対象とする樹脂の加工温度が比較的低い場合に用いられている。そしてこれらマレイミド系共重合体は、300℃を越えるような高温下の熱安定性については、必ずしも良好ではなかった。従って、非晶性の高耐熱樹脂であるポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等の流動性等を改良するために、これらマレイミド系共重合体を添加すると、成形品にシルバー等の不良現象が発生した。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性が極めて高く、熱安定性が非常に良好で、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等の非晶性の高耐熱樹脂と混練混合することにより、その成形性を改良することができ、しかもその成形品の外観が美麗であるマレイミド系共重合体を提供することにある。 【0004】 【課題を解決する為の手段】本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、耐熱性が極めて高く、熱安定性が非常に良好で、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等の非晶性の高耐熱樹脂と混練混合した際も、その成形品の外観が美麗である、特定の組成、分子量、分子量分布及び溶融粘度をもつマレイミド系共重合体を見出した。 【0005】即ち、本発明を概説すれば、芳香族ビニル単量体成分15〜60重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体成分35〜65重量%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体成分0〜10重量%、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体成分0〜40重量%からなるマレイミド系共重合体であって、その重量平均分子量が100,000〜220,000、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量の比)が1.8〜2.5で、温度280℃、剪断速度1,000Sー1のときの溶融粘度が600Pa・Sを越え1,500Pa・S以下で、かつTg(ガラス転移温度)が165〜215℃のマレイミド系共重合体に関する。 【0006】本発明のマレイミド系共重合体の重量平均分子量は100,000〜220,000である。好ましくは110,000〜220,000であり、更に好ましくは120,000〜220,000である。また、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量の比)は1.8〜2.5であって、重量平均分子量が100,000未満の場合または分子量分布が2.5を越えると、これを添加した非晶性の高耐熱樹脂の成形品にシルバー等の不良現象が発生する。重量平均分子量が220,000を越える場合または分子量分布が1.8未満であると、これを添加した非晶性の高耐熱樹脂の流動性改良効果が低くなる。 【0007】また本発明のマレイミド系共重合体は、温度280℃、剪断速度1,000Sー1のときの溶融粘度が600Pa・Sを越え1,500Pa・S以下である。溶融粘度が600Pa・S以下の場合、これを添加した非晶性の高耐熱樹脂の耐熱性が低くなり、成形品にシルバー等の不良現象が発生する。また溶融粘度が1,500Pa・Sを越えると、これを添加した非晶性の高耐熱樹脂の流動性改良効果が低くなる。本発明のマレイミド系共重合体は、Tg(ガラス転移温度)が165〜215℃である。好ましくは180〜215℃であり、更に好ましくは190〜215℃である。Tgが165℃未満であると、これを添加した非晶性の高耐熱樹脂の耐熱性が低くなり、成形品にシルバー等の不良現象が発生する。また、Tgが215℃を越えると、これを添加した非晶性の高耐熱樹脂の流動性改良効果が低くなる。 【0008】本発明のマレイミド系共重合体は、芳香族ビニル単量体成分15〜60重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体成分35〜65重量%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体成分0〜10重量%、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体成分0〜40重量%からなる。好ましくは、芳香族ビニル単量体成分25〜55重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体成分40〜65重量%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体成分0〜8重量%、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体成分0〜30重量%からなることであり、更に好ましくは、芳香族ビニル単量体成分35〜50重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体成分45〜65重量%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体成分0〜4重量%、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体成分0〜20重量%からなることである。芳香族ビニル単量体成分が15重量%未満あるいは不飽和ジカルボン酸イミド誘導体成分が65重量%を越えると、これを添加した非晶性の高耐熱樹脂の流動性改良効果が低くなる。また、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体成分が35重量%未満あるいは芳香族ビニル単量体成分が60重量%を越えると、これを添加した非晶性の高耐熱樹脂の耐熱性が低くなり、成形品にシルバー等の不良現象が発生する。更に、不飽和ジカルボン酸無水物単量体成分が10重量%を越えると、これを添加した非晶性の高耐熱樹脂の熱安定性が低くなり、成形品にシルバー等の不良現象が発生する。また、上記の単量体と共重合可能なビニル単量体が40重量%を越えると、これを添加した非晶性の高耐熱樹脂の耐熱性が低くなり、成形品にシルバー等の不良現象が発生する。 【0009】芳香族ビニル単量体としてはスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン単量体及びその置換体が挙げられ、これらの中でスチレンが特に好ましい。不飽和ジカルボン酸イミド誘導体としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ナフチルマレイミド等のマレイミド系単量体が挙げられ、これらの中でN−フェニルマレイミドが特に好ましい。また、不飽和ジカルボン酸無水物単量体としてはマレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット酸等の無水物が挙げられ、マレイン酸無水物が特に好ましい。上記の単量体と共重合可能なビニル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体、メチルアクリル酸エステル、エチルアクリル酸エステル、ブチルアクリル酸エステル等のアクリル酸エステル単量体、メチルメタクリル酸エステル、エチルメタクリル酸エステル等のメタクリル酸エステル単量体、アクリル酸、メタクリル酸等のビニルカルボン酸単量体、アクリル酸アミド及びメタクリル酸アミド等が挙げられる。 【0010】本発明のマレイミド系共重合体の製造方法としては、芳香族ビニル単量体、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体、及び必要に応じて用いる不飽和ジカルボン酸無水物単量体、これら単量体と共重合可能なビニル単量体を公知の方法で直接共重合してもよいし、不飽和ジカルボン酸無水物単量体を芳香族ビニル単量体、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体と共重合させた後、アンモニア及び/又は第1級アミンと反応させて不飽和ジカルボン酸イミド誘導体にしてもよい。しかしながらこれら共重合体を製造する方法としては後者、すなわち不飽和ジカルボン酸無水物単量体を芳香族ビニル単量体、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体と共重合させた後にイミド化する方法が、共重合性及び経済性の点でより好ましい。なお、イミド化反応に用いる第1級アミンとしてはメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、シクロへキシルアミン、デシルアミン、アニリン、トルイジン、ナフチルアミン、クロロフェニルアミン、ジクロロフェニルアミン、ブロモフェニルアミン、ジブロモフェニルアミン等が挙げられる。 【0011】イミド化反応は、オートクレーブを用いて溶液状態、塊状状態あるいは懸濁状態で反応を行うことができる。また、スクリュー押出機等の溶融混練装置を用いて、溶融状態で反応を行うことも可能である。イミド化における溶液反応に用いられる溶媒は任意であり、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン等が例示される。イミド化の反応温度は50〜350℃の範囲が好ましく、100〜300℃の範囲が特に好ましい。イミド化反応は触媒の存在を必ずしも必要としないが、用いるならばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等の第3級アミンが好適である。 【0012】本発明のマレイミド系共重合体は、従来より知られている乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法のいずれの方法によって得られたものであっても良いし、またこれらの重合法の複合化した技術によるものでも良いが、溶液重合法によるものが好ましい。また、回分法重合、連続重合どちらの重合法によるものでもかまわない。 【0013】 【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。これらはいずれも例示的なものであって、本発明の内容を限定するものではない。尚、本発明のマレイミド系共重合体の分子量、分子量分布及び溶融粘度とTgの測定方法、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホンと混練後の各種評価方法は次の通りである。 【0014】(1)分子量及び分子量分布:GPC(ゲル浸透クロマトグラフィ−)法にてポリスチレン換算の値で求めた。 (2)溶融粘度:CAPIROGRAPH−1B(東洋精機製)により、温度280℃、剪断速度1,000S-1の条件で測定した。 (3)Tg(ガラス転移温度):JIS K−7121に従い、DSC(示差走査熱量測定)装置により測定した。 (4)耐熱性:ASTM D−648に従い、成形温度320℃で成形した厚さ1/4”(6.4mm)の射出成形品を用い、熱変形温度(1.81MPa荷重)を測定した。 (5)流動性:射出成形機(東芝機械、IS−30EPN)を用い、スパイラルフロー(2mm厚)を成形温度320℃、金型温度120℃、絶対射出圧力118MPaで測定した。 (6)成形品外観:射出成形機(川口鉄工、K−125−I)により、プレート(9cm×5cm0.2cm)を成形温度320℃で成形し、外観を以下のように評価した。 ○:成形不良が見られない。 ×:シルバー等の成形不良が見られる。 【0015】 【実施例1】撹拌機付きオートクレーブ中にメチルエチルケトン9.0kg、スチレン6.25kg、α−メチルスチレンダイマー10gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、温度80℃に加熱した。これに、無水マレイン酸3.75kg、ベンゾイルパーオキサイド30gをメチルエチルケトン6.0kgに溶解した溶液を10時間で添加した。添加後、更に2時間、温度80℃に保った。反応液の一部をサンプリングしてガスクロマトグラフィーにより未反応の単量体の定量を行い、重合率及び重合体中の無水マレイン酸の含有率を算出した。結果を表1に示す。残りの反応液にメチルエチルケトン15.0kgを加え室温まで冷却した。これを激しく撹拌しながらメタノール80.0kgに注ぎ、濾別後乾燥し白色粉末状の重合体を得た。この重合体3.0kg、トリエチルアミン30gをオートクレーブ中でメチルエチルケトン7.0kgに溶解し、これにアニリン1.20kgを加え130℃で7時間イミド化反応を行った。反応溶液を室温まで冷却し、激しく撹拌したメタノール30.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥しマレイミド系共重合体を得た。13C−NMR(核磁気共鳴)法により無水マレイン酸基のNPMI(N−フェニルマレイミド)基への転化率を求めた。表1の値及びこの転化率より最終組成比を算出した。更に、重量平均分子量、分子量分布、溶融粘度及びTgを測定した。得られたマレイミド系共重合体1.20kgと一般に市販されているポリサルホン(P−1700、テイジン アモコ エンジニアリング プラスチックス製)4.80kgを、20リットルヘンシェルに投入しブレンド後、TEM35B押出機(東芝機械製、2軸同方向)にて、温度300℃で押出しペレット化した。このペレットを使用し、射出成形機により試験片を作成し、熱変形温度を測定するとともに、成形品外観を評価した。また、スパイラルフローも測定した。結果は表2に示す。 【0016】 【実施例2】実施例1で得られた重合体3.0kg、トリエチルアミン30gをオートクレーブ中でメチルエチルケトン7.0kgに溶解し、これにアニリン1.10kgを加え130℃で7時間イミド化反応を行った。反応溶液を室温まで冷却し、激しく撹拌したメタノール30.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥しマレイミド系共重合体を得た。13C−NMR(核磁気共鳴)法により無水マレイン酸基のNPMI(N−フェニルマレイミド)基への転化率を求めた。表1の値及びこの転化率より最終組成比を算出した。更に、重量平均分子量、分子量分布、溶融粘度及びTgを測定した。得られたマレイミド系共重合体1.20kgと一般に市販されているポリサルホン(P−1700、テイジン アモコ エンジニアリング プラスチックス製)4.80kgを、20リットルヘンシェルに投入しブレンド後、TEM35B押出機(東芝機械製、2軸同方向)にて、温度300℃で押出しペレット化した。このペレットを使用し、射出成形機により試験片を作成し、熱変形温度を測定するとともに、成形品外観を評価した。また、スパイラルフローも測定した。結果は表2に示す。 【0017】 【実施例3】撹拌機付きオートクレーブ中にメチルエチルケトン9.0kg、スチレン5.68kg、α−メチルスチレンダイマー10gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、温度80℃に加熱した。これに、無水マレイン酸4.32kg、ベンゾイルパーオキサイド30gをメチルエチルケトン6.0kgに溶解した溶液を10時間で添加した。添加後、更に2時間、温度80℃に保った。反応液の一部をサンプリングしてガスクロマトグラフィーにより未反応の単量体の定量を行い、重合率及び重合体中の無水マレイン酸の含有率を算出した。結果を表1に示す。残りの反応液にメチルエチルケトン15.0kgを加え室温まで冷却した。これを激しく撹拌しながらメタノール80.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥し白色粉末状の重合体を得た。この重合体3.0kg、トリエチルアミン30gをオートクレーブ中でメチルエチルケトン7.0kgに溶解し、これにアニリン1.40kgを加え130℃で7時間イミド化反応を行った。反応溶液を室温まで冷却し、激しく撹拌したメタノール30.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥しマレイミド系共重合体を得た。13C−NMR(核磁気共鳴)法により無水マレイン酸基のNPMI(N−フェニルマレイミド)基への転化率を求めた。表1の値及びこの転化率より最終組成比を算出した。更に、重量平均分子量、分子量分布、溶融粘度及びTgを測定した。得られたマレイミド系共重合体1.20kgと一般に市販されているポリサルホン(P−1700、テイジン アモコ エンジニアリング プラスチックス製)4.80kgを、20リットルヘンシェルに投入しブレンド後、TEM35B押出機(東芝機械製、2軸同方向)にて、温度300℃で押出しペレット化した。このペレットを使用し、射出成形機により試験片を作成し、熱変形温度を測定するとともに、成形品外観を評価した。また、スパイラルフローも測定した。結果は表2に示す。 【0018】 【比較例1】撹拌機付きオートクレーブ中にメチルエチルケトン12.0kg、スチレン8.02kg、α−メチルスチレンダイマー10gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、温度80℃に加熱した。これに、無水マレイン酸1.98kg、ベンゾイルパーオキサイド30gをメチルエチルケトン3.0kgに溶解した溶液を10時間で添加した。添加後、更に2時間、温度80℃に保った。反応液の一部をサンプリングしてガスクロマトグラフィーにより未反応の単量体の定量を行い、重合率及び重合体中の無水マレイン酸の含有率を算出した。結果を表1に示す。残りの反応液にメチルエチルケトン15.0kgを加え室温まで冷却した。これを激しく撹拌しながらメタノール80.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥し白色粉末状の重合体を得た。この重合体3.0kg、トリエチルアミン30gをオートクレーブ中でメチルエチルケトン7.0kgに溶解し、これにアニリン0.64kgを加え130℃で7時間イミド化反応を行った。反応溶液を室温まで冷却し、激しく撹拌したメタノール30.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥しマレイミド系共重合体を得た。13C−NMR(核磁気共鳴)法により無水マレイン酸基のNPMI(N−フェニルマレイミド)基への転化率を求めた。表1の値及びこの転化率より最終組成比を算出した。更に、重量平均分子量、分子量分布、溶融粘度及びTgを測定した。得られたマレイミド系共重合体1.20kgと一般に市販されているポリサルホン(P−1700、テイジン アモコ エンジニアリング プラスチックス製)4.80kgを、20リットルヘンシェルに投入しブレンド後、TEM35B押出機(東芝機械製、2軸同方向)にて、温度300℃で押出しペレット化した。このペレットを使用し、射出成形機により試験片を作成し、熱変形温度を測定するとともに、成形品外観を評価した。また、スパイラルフローも測定した。結果は表3に示す。 【0019】 【比較例2】撹拌機付きオートクレーブ中にメチルエチルケトン6.0kg、スチレン4.04kg、α−メチルスチレンダイマー10gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、温度80℃に加熱した。これに、無水マレイン酸5.96kg、ベンゾイルパーオキサイド30gをメチルエチルケトン9.0kgに溶解した溶液を10時間で添加した。添加後、更に2時間、温度80℃に保った。反応液の一部をサンプリングしてガスクロマトグラフィーにより未反応の単量体の定量を行い、重合率及び重合体中の無水マレイン酸の含有率を算出した。結果を表1に示す。残りの反応液にメチルエチルケトン15.0kgを加え室温まで冷却した。これを激しく撹拌しながらメタノール80.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥し白色粉末状の重合体を得た。この重合体3.0kg、トリエチルアミン30gをオートクレーブ中でメチルエチルケトン7.0kgに溶解し、これにアニリン1.82kgを加え130℃で7時間イミド化反応を行った。反応溶液を室温まで冷却し、激しく撹拌したメタノール30.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥しマレイミド系共重合体を得た。13C−NMR(核磁気共鳴)法により無水マレイン酸基のNPMI(N−フェニルマレイミド)基への転化率を求めた。表1の値及びこの転化率より最終組成比を算出した。更に、重量平均分子量、分子量分布、溶融粘度及びTgを測定した。得られたマレイミド系共重合体1.20kgと一般に市販されているポリサルホン(P−1700、テイジン アモコ エンジニアリング プラスチックス製)4.80kgを、20リットルヘンシェルに投入しブレンド後、TEM35B押出機(東芝機械製、2軸同方向)にて、温度300℃で押出しペレット化した。このペレットを使用し、射出成形機により試験片を作成し、熱変形温度を測定するとともに、成形品外観を評価した。また、スパイラルフローも測定した。結果は表3に示す。 【0020】 【比較例3】実施例1で得られた重合体3.0kg、トリエチルアミン30gをオートクレーブ中でメチルエチルケトン7.0kgに溶解し、これにアニリン0.68kgを加え130℃で7時間イミド化反応を行った。反応溶液を室温まで冷却し、激しく撹拌したメタノール30.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥しマレイミド系共重合体を得た。13C−NMR(核磁気共鳴)法により無水マレイン酸基のNPMI(N−フェニルマレイミド)基への転化率を求めた。表1の値及びこの転化率より最終組成比を算出した。更に、重量平均分子量、分子量分布、溶融粘度及びTgを測定した。得られたマレイミド系共重合体1.20kgと一般に市販されているポリサルホン(P−1700、テイジン アモコ エンジニアリング プラスチックス製)4.80kgを、20リットルヘンシェルに投入しブレンド後、TEM35B押出機(東芝機械製、2軸同方向)にて、温度300℃で押出しペレット化した。このペレットを使用し、射出成形機により試験片を作成し、熱変形温度を測定するとともに、成形品外観を評価した。また、スパイラルフローも測定した。結果は表3に示す。 【0021】 【比較例4】撹拌機付きオートクレーブ中にメチルエチルケトン4.0kg、スチレン6.25kg、α−メチルスチレンダイマー10gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、温度80℃に加熱した。これに、無水マレイン酸3.75kg、ベンゾイルパーオキサイド30gをメチルエチルケトン3.0kgに溶解した溶液を10時間で添加した。添加後、更に2時間、温度80℃に保った。反応液の一部をサンプリングしてガスクロマトグラフィーにより未反応の単量体の定量を行い、重合率及び重合体中の無水マレイン酸の含有率を算出した。結果を表1に示す。残りの反応液にメチルエチルケトン15.0kgを加え室温まで冷却した。これを激しく撹拌しながらメタノール80.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥し白色粉末状の重合体を得た。この重合体3.0kg、トリエチルアミン30gをオートクレーブ中でメチルエチルケトン7.0kgに溶解し、これにアニリン1.18kgを加え130℃で7時間イミド化反応を行った。反応溶液を室温まで冷却し、激しく撹拌したメタノール30.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥しマレイミド系共重合体を得た。13C−NMR(核磁気共鳴)法により無水マレイン酸基のNPMI(N−フェニルマレイミド)基への転化率を求めた。表1の値及びこの転化率より最終組成比を算出した。更に、重量平均分子量、分子量分布、溶融粘度及びTgを測定した。得られたマレイミド系共重合体1.20kgと一般に市販されているポリサルホン(P−1700、テイジン アモコ エンジニアリング プラスチックス製)4.80kgを、20リットルヘンシェルに投入しブレンド後、TEM35B押出機(東芝機械製、2軸同方向)にて、温度300℃で押出しペレット化した。このペレットを使用し、射出成形機により試験片を作成し、熱変形温度を測定するとともに、成形品外観を評価した。また、スパイラルフローも測定した。結果は表3に示す。 【0022】 【比較例5】撹拌機付きオートクレーブ中にメチルエチルケトン10.0kg、スチレン6.25kg、α−メチルスチレンダイマー100gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、温度80℃に加熱した。これに、無水マレイン酸3.75kg、ベンゾイルパーオキサイド30gをメチルエチルケトン7.0kgに溶解した溶液を10時間で添加した。添加後、更に2時間、温度80℃に保った。反応液の一部をサンプリングしてガスクロマトグラフィーにより未反応の単量体の定量を行い、重合率及び重合体中の無水マレイン酸の含有率を算出した。結果を表1に示す。残りの反応液にメチルエチルケトン15.0kgを加え室温まで冷却した。これを激しく撹拌しながらメタノール80.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥し白色粉末状の重合体を得た。この重合体3.0kg、トリエチルアミン30gをオートクレーブ中でメチルエチルケトン7.0kgに溶解し、これにアニリン1.19kgを加え130℃で7時間イミド化反応を行った。反応溶液を室温まで冷却し、激しく撹拌したメタノール30.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥しマレイミド系共重合体を得た。13C−NMR(核磁気共鳴)法により無水マレイン酸基のNPMI(N−フェニルマレイミド)基への転化率を求めた。表1の値及びこの転化率より最終組成比を算出した。更に、重量平均分子量、分子量分布、溶融粘度及びTgを測定した。得られたマレイミド系共重合体1.20kgと一般に市販されているポリサルホン(P−1700、テイジン アモコ エンジニアリング プラスチックス製)4.80kgを、20リットルヘンシェルに投入しブレンド後、TEM35B押出機(東芝機械製、2軸同方向)にて、温度300℃で押出しペレット化した。このペレットを使用し、射出成形機により試験片を作成し、熱変形温度を測定するとともに、成形品外観を評価した。また、スパイラルフローも測定した。結果は表3に示す。 【0023】 【比較例6】撹拌機付きオートクレーブ中にメチルエチルケトン9.0kg、スチレン6.25kg、を仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、温度80℃に加熱した。これに、無水マレイン酸3.75kg、ベンゾイルパーオキサイド30gをメチルエチルケトン6.0kgに溶解した溶液を10時間で添加した。添加の途中6時間経過した時点で、α−メチルスチレンダイマー80gをメチルエチルケトン2.0kgに溶解した溶液も添加した。添加後、更に2時間、温度80℃に保った。反応液の一部をサンプリングしてガスクロマトグラフィーにより未反応の単量体の定量を行い、重合率及び重合体中の無水マレイン酸の含有率を算出した。結果を表1に示す。残りの反応液にメチルエチルケトン15.0kgを加え室温まで冷却した。これを激しく撹拌しながらメタノール80.0kgに注ぎ、濾別後乾燥し白色粉末状の重合体を得た。この重合体3.0kg、トリエチルアミン30gをオートクレーブ中でメチルエチルケトン7.0kgに溶解し、これにアニリン1.18kgを加え130℃で7時間イミド化反応を行った。反応溶液を室温まで冷却し、激しく撹拌したメタノール30.0kgに注ぎ、濾別後、乾燥しマレイミド系共重合体を得た。13C−NMR(核磁気共鳴)法により無水マレイン酸基のNPMI(N−フェニルマレイミド)基への転化率を求めた。表1の値及びこの転化率より最終組成比を算出した。更に、重量平均分子量、分子量分布、溶融粘度及びTgを測定した。得られたマレイミド系共重合体1.20kgと一般に市販されているポリサルホン(P−1700、テイジン アモコ エンジニアリング プラスチックス製)4.80kgを、20リットルヘンシェルに投入しブレンド後、TEM35B押出機(東芝機械製、2軸同方向)にて、温度300℃で押出しペレット化した。このペレットを使用し、射出成形機により試験片を作成し、熱変形温度を測定するとともに、成形品外観を評価した。また、スパイラルフローも測定した。結果は表3に示す。 【0024】 【表1】
【0025】 【表2】
【0026】 【表3】
【0027】実施例及び比較例の結果から、本発明のマレイミド系共重合体の重量平均分子量が100,000未満、あるいは分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量の比)が2.5を越えると、非晶性の高耐熱樹脂と混練した場合、成形品にシルバー等の不良現象が発生する。重量平均分子量が220,000を越える場合、あるいは分子量分布が1.8未満であると、非晶性の高耐熱樹脂と混練した場合、流動性の改良効果が低くなる。また、温度280℃、剪断速度1,000Sー1のときの溶融粘度が600Pa・S以下であると、非晶性の高耐熱樹脂と混練した場合、耐熱性が低下する。溶融粘度が1,500Pa・Sを越えると、非晶性の高耐熱樹脂と混練した場合、流動性の改良効果が低くなる。更に、Tg(ガラス転移温度)が165℃未満であると、非晶性の高耐熱樹脂と混練した場合、耐熱性が低下する。Tgが215℃を越えると、非晶性の高耐熱樹脂と混練した場合、流動性の改良効果が低くなる。また、本発明のマレイミド系共重合体中の芳香族ビニル単量体成分が15重量%未満、あるいは不飽和ジカルボン酸イミド誘導体成分が65重量%を越えると、非晶性の高耐熱樹脂と混練した場合、流動性の改良効果が低くなる。また、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体成分が35重量%未満、あるいは芳香族ビニル単量体成分が60重量%を越えると、非晶性の高耐熱樹脂と混練した場合、耐熱性が低下する。不飽和ジカルボン酸無水物単量体成分が10重量%を越えると、非晶性の高耐熱樹脂と混練した場合、熱安定性が低くなる。 【0028】 【発明の効果】本発明のマレイミド系共重合体は、耐熱性が極めて高く、熱安定性が非常に良好で、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等の非晶性の高耐熱樹脂と混練混合することにより、その成形性を改良することができ、しかもその成形品の外観が美麗であり、極めて有用である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003296 【氏名又は名称】電気化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年7月17日(2000.7.17) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−30120(P2002−30120A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月31日(2002.1.31) |
| 【出願番号】 |
特願2000−216019(P2000−216019) |
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