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【発明の名称】 |
ロックウール廃棄物を用いた軽量骨材及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】坂本 有巨 |
【課題】ロックウール廃棄物を利用した低コストの軽量骨材とその製造方法。
【解決手段】平均繊維長が2mm以下とされたロックウール廃棄物粉末を水硬性無機材料を用いてほぼ球状に造粒したものであって、ロックウール廃棄物粉末含有率が85〜98重量%である軽量骨材。また、ロックウール廃棄物を粉砕して平均繊維長が2mm以下のロックウール廃棄物粉末とし、この粉末と水硬性無機材料と水とを混練し、造粒し、篩分けし、ロックウール廃棄物粉末含有率が85〜98重量%の軽量骨材を得る軽量骨材の製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 平均繊維長が2mm以下とされたロックウール廃棄物粉末を水硬性無機材料を用いてほぼ球状に造粒したものであって、ロックウール廃棄物粉末含有率が85〜98重量%であることを特徴とする軽量骨材。 【請求項2】 ロックウール及びロックウール加工品の廃棄物から選ばれるロックウール廃棄物を粉砕して平均繊維長が2mm以下のロックウール廃棄物粉末とし、この粉末と水硬性無機材料と水とを混練し、造粒し、篩分けし、ロックウール廃棄物粉末含有率が85〜98重量%の軽量骨材を得ることを特徴する軽量骨材の製造方法。 【請求項3】 含水率2〜15重量%とされたロックウール廃棄物をロッドミルにより粉砕して平均繊維長が2mm以下のロックウール廃棄物粉末とし、この粉末と硬化助剤を含む水硬性無機材料と水とを混練し、造粒し、篩分けし、ロックウール廃棄物粉末含有率が85〜98重量%の軽量骨材を得ることを特徴する軽量骨材の製造方法。 【請求項4】 ロッドミルに装入されるロックウール廃棄物が、あらかじめ粗砕されたものである請求項3記載の軽量骨材の製造方法。 【請求項5】 含水率が2〜15重量%とされたロックウール廃棄物をロッドミルにより粉砕することを特徴とするロックウール廃棄物の粉砕方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ロックウール工場で発生する未繊維化物、集塵ダスト、ロックウール屑や、建設工事で発生するロックウール製品の端剤、残材や、使用済みの回収ロックウールなど各種ロックウール廃棄物を利用した軽量骨材とその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】珪酸カルシウムを主成分とするロックウールは、高炉スラグや天然岩石などを溶融し、遠心力及び/又は空気圧等で繊維化することにより製造される。ロックウール製品には、吹付耐火被覆材や吸音天井板原料に用いられるロックウール粒状綿の他に、高分子系バインダーにより繊維間を接着したロックウール成形品などがある。ロックウール製品は、断熱性や吸音性に優れ、断熱材や吸音材として広く用いられており、水稲育苗マット、水耕栽培用資材等の植物栽培用人工培地としても有用である。 【0003】ロックウール工場では、ロックウール製造工程で粒・粉状の未繊維化物、集塵ダスト、屑綿などや、ロックウール成形工程で成形品屑などが発生する。また、ロックウール製品は、その施工工程で端剤、残材などが発生し、さらに断熱材、吸音材として使用されたのち建築物の建替えやプラント改修時に廃棄され、植物栽培用人工培地も使用後に廃棄される。このロックウール廃棄物は、不燃性であるため焼却処理ができず、最終処分場に廃棄したり、埋立するしかなかった。 【0004】このため、ロックウール廃棄物を処理し、有効資源として再利用することが種々試みられている。例えば、特公昭62−17484号公報には、ロックウールの製造滓や屑物を硫酸等の酸性化材で処理してpH3.5〜7.0未満のロックウール屑育苗用培地構成材が提案されている。この方法では、多量の硫酸等で酸性化するので、耐酸性の処理設備が必要なうえランニングコストが高く、実用性がない。 【0005】また、実公平3−38989号公報には、ロックウール廃棄物を粉砕して圃場に散布することで、ケイカル肥料としての利用が提案されている。しかし、嵩高なロックウール廃棄物、特にロックウール成形品廃棄物を粉砕することはその弾力性のため著しく困難である。 【0006】特開平6−217637号公報には、ロックウール製造工程の粒・粉状の未繊維化物をロックウール原料としてキュポラに再装入することは、炉の閉塞やダストの吹き抜けを生じるので不適当であるとしている。また、ロックウール廃棄物を粉砕し、セメント原料や路盤材として使用したり、これを造粒してロックウール原料として再利用することも公知であるが、ロックウール廃棄物は粉砕が困難という問題がある。 【0007】これを解決するものとして、特開平6−217637号公報には、ロックウール又はロックウール製品の製造工程で発生する副生物を焼成、塊状化した植物育成用材料が提案されている。また、特開平9−23743号公報には、廃棄用ロックウールを粉砕し、これにバインダーと水を加え、押し出し成形した粒状物を上記と同様に高温で焼成した人工培土が提案されている。しかしながら、これらの方法は、ロックウール副生物を1000〜1200℃の高温で焼成する必要があり、設備費用やランニングコストの面から実用的ではない。 【0008】一方、軽量コンクリート用の軽量骨材としては、大島砂利等の天然軽石のほか膨張頁岩、焼成パーライト、焼成フライアッシュ等の人工軽量骨材が知られている。この人工軽量骨材は、球形で製品のバラツキが少なく、施工性に優れるが、高温焼成して製造するのでコストが高い難点がある。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の目的は、ロックウール廃棄物を利用した低コストの軽量骨材、及びその製造方法を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、平均繊維長が2mm以下とされたロックウール廃棄物粉末を水硬性無機材料を用いてほぼ球状に造粒したものであって、ロックウール廃棄物粉末含有率が85〜98重量%であることを特徴とする軽量骨材である。 【0011】また、本発明は、ロックウール及びロックウール加工品の廃棄物から選ばれるロックウール廃棄物を粉砕して平均繊維長が2mm以下のロックウール廃棄物粉末とし、この粉末と水硬性無機材料と水とを混練し、造粒し、篩分けし、ロックウール廃棄物粉末含有率が85〜98重量%の軽量骨材を得ることを特徴する軽量骨材の製造方法である。 【0012】さらに、本発明は、含水率2〜15重量%とされたロックウール廃棄物をロッドミルにより粉砕して平均繊維長が2mm以下のロックウール廃棄物粉末とし、この粉末と硬化助剤を含む水硬性無機材料と水とを混練し、造粒し、篩分けし、ロックウール廃棄物粉末含有率が85〜98重量%の軽量骨材を得ることを特徴する軽量骨材の製造方法である。上記製造方法において、ロッドミルに装入されるロックウール廃棄物は、あらかじめ粗砕されたものであることがよい。 【0013】さらにまた、本発明は、含水率が2〜15重量%とされたロックウール廃棄物をロッドミルにより粉砕することを特徴とするロックウール廃棄物の粉砕方法である。 【0014】以下、本発明について詳細に説明する。ロックウールは、高炉スラグ、電気炉スラグ等の冶金スラグや、玄武岩、輝緑岩等の天然岩石や、あるいはこれらの混合物を電気炉やキュポラなどで溶解し、これを遠心力及び/又は加圧気体で製綿して得られる。また、ロックウール成形品は、製綿時にフェノール樹脂等の高分子系バインダーを噴霧し、これを硬化させてロックウールを板状などに圧縮成形したものである。 【0015】本発明でいうロックウール廃棄物としては、ロックウール工場で発生する未繊維化の粒・粉状物、集綿残渣や、電気集塵機、バッグフィルター、湿式集塵機等の集塵ダスト、ロックウール成形品屑などの他に、あらゆる形態の副生物、不良品、オフスペック品などが挙げられる。また、ロックウール製品の施工時に発生する端材、残材や、吹付耐火被覆材の施工時に回収された落綿や、使用済みのロックウール回収品などが挙げられる。これらのロックウール廃棄物は、いずれか1種類でもよく、2種類以上を混合したものであってもよい。 【0016】これらロックウール廃棄物は、柔軟性のあるロックウール繊維を含有し、かつ嵩高であるため、これを粉砕することは容易ではない。特に、ロックウール成形品やその屑は、フェノール樹脂等の高分子系バインダーで繊維間が接着され、弾力性を有するので、これを粉砕機にかけても、圧縮されるだけでほとんど粉砕されない。本発明においては、粉砕機としてロッドミルを用い、かつ特定の含水率のロックウール廃棄物を装入することにより、ロックウール廃棄物を繊維長2mm以下程度にきわめて効率的に粉砕することが可能となることが見出されたが、繊維長2mm以下程度に粉砕可能であれば他の粉砕方法でもよい。 【0017】ロックウール廃棄物はそのままロッドミルに装入してもよいが、大塊や成形品屑を含むロックウール廃棄物は、コンクリート床や路面に置いてブルトーザーで踏み潰すなど粗砕した後ロッドミルに装入することが好ましい。粗砕することにより、ロックウール成形品に由来する廃棄物は、せんべい状になってロッドミルでの粉砕が効率的に行われる。 【0018】ロッドミルに装入するロックウール廃棄物は、含水率が2〜15重量%であることがよい。含水率が2重量%より低いと粉砕微粉が飛散しやすくなり、15重量%より多いとミルが目詰まりを起こすおそれがある。通常、屋外に集積されたロックウール廃棄物は、雨水などで含水率が10〜15重量%程度となっており、そのままロッドミルに装入して差し支えない。しかし、含水率の低いロックウール成形品屑を主体とするようなロックウール廃棄物は、散水などにより含水率が2〜15重量%になるように調整する。逆に、含水率が高すぎるものは、風乾や加熱乾燥により所定の含水率になるよう調整することがよい。また、必要に応じて、例えば多孔質珪石、明礬石、石灰石、火山岩、砕石、スラグ砕石の1種又は2種以上などを粉砕助剤として添加してもよい。 【0019】本発明において粉砕機として用いるロッドミルは、棒状粉砕媒体を有するロッドミルであれば特に制限されないが、通常、高Cr−Mn鋼製内貼りを施したミル内に、SS材、SC材等の炭素鋼製棒状粉砕媒体(径80〜200mm、長さ200〜500mm)を20本程度収容したもので、ミル回転数が15〜16rpm程度のものが好適である。なお、粉砕機としてボールミルを用いると、ロックウール廃棄物が粉砕媒体であるボールの間に入り込まないので粉砕が困難である。また、回転テーブルとローラーにより粉砕する竪型ミルを用いると、微粉砕するには適しているが、ロックウールが緩衝材となるため粉砕効率が低く、大量処理ができない。 【0020】本発明のロックウール廃棄物粉末は、上記のような各種ロックウール廃棄物を粉砕することにより得られるが、廃棄物につきもののロックウール以外の異物、例えば金属片、木片、プラスチック片、紙片などが多少混じっていても差し支えない。 【0021】本発明の軽量骨材は、上記のようにして得られたロックウール廃棄物粉末を主材とし、これに水硬性無機材料、好ましくは硬化助剤を含む水硬性無機材料と、水を加えて混練機を用いて混練し、造粒し、篩分けすることにより製造する。 【0022】製品の軽量骨材(表乾状態)には、主材のロックウール廃棄物粉末が85〜98重量%、好ましくは90〜95重量%含有されることが必要である。ロックウール廃棄物粉末が85重量%より少ないと軽量性が損なわれ、98重量%を超えると骨材の圧潰強度が低下する。 【0023】ロックウール廃棄物粉末のバインダーとして用いられる水硬性無機材料は、ポルトランドセメント、高炉セメント、白色セメント、石膏系、石灰系、スラグ−石膏系、明ばん石−石灰系等の水硬性材料の1種又は2種以上を挙げることができ、好ましくは高炉セメント又はポルトランドセメントである。 【0024】また、硬化助剤は、ロックウール廃棄物粉末や水硬性無機材料の分散性を改善したり、ロックウール廃棄物粉末に含まれることがある木質片や紙屑に由来するリグニン、フミン酸等の分解を促進したり、エトリンガイト等の生成により造粒物の強度を向上させるなどの機能を有するものであれば特に制限されるものではない。このような硬化助剤として、例えば、株式会社富士フューチャー製のFC剤(カルシウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ土類又はアルカリ金属及び塩素等のハロゲン類を主成分とし、その他補助成分として複数の無機化合物を含有する水溶液混和剤)が挙げられるが、これに限定されるものではない。硬化助剤は、水硬性無機材料に対し0.1〜5重量%程度、好ましくは0.5〜1重量%程度を配合すればよく、混練用の水と混合して用いることがよい。 【0025】次いで、この混練物を、例えばパン型造粒機、押出造粒機等の造粒機を用いて平均粒径1〜10mm程度のほぼ球状に造粒する。得られた造粒物は、ロックウール廃棄物に由来する平均繊維長2mm以下のロックウール繊維と、ショット等の粒状物がセメント等の水硬性無機材料により結合されたものであり、これを篩分けして粒度5〜10mm程度の粗骨材や1〜5mm程度の細骨材として用いることができる。 【0026】本発明の軽量骨材は、絶乾比重1.8〜2.0程度、吸水率10〜20重量%程度であり、市販の焼成軽量骨材と遜色のない性能を有する。本発明の軽量骨材は、軽量コンクリート用骨材や、インターロッキング、コンクリートブロック、型枠ブロック等のコンクリート製品用の骨材などの他、土木構造物裏込材、育苗資材、園芸培土、珪カル肥料、保冷材、保温材などとして好適である。また、樹脂、粘土、アスファルト等との混合で各種用途に供することができる。 【0027】 【実施例】実施例1ロックウール工場で発生した各種ロックウール廃棄物(製綿機ピット下から回収された塊・屑、回転篩下屑、電気集塵機ダスト、ロックール成形品屑などの混合物。含水率:約15重量%)をコンクリート路面に置き、ブルトーザーで踏み潰し、粗砕したものをロッドミルに装入した。用いたロッドミルは、高Cr−Mn鋼製内貼りを施したミル内に、SC材製棒状粉砕媒体(径200mm、長さ450mm)を約20本収容したもので、ミル回転数が15〜16rpmのものである。得られた粉末は平均繊維長2mm以下の粉末でハンドリングが容易であった。この粉末100重量部に対し、高炉セメント7重量部と硬化助剤0.05重量部(FC剤、株式会社富士フューチャー製、水で15重量%に希釈して用いた)と所定量の水とを混練機(三井機械株式会社製、ヘンシェル混練機)を用いて混練し、混練物をパン型造粒機を用いて造粒した。得られた造粒物を篩分けし、表1に示す性状の軽量骨材1号及び2号(ロックウール廃棄物粉末含有率:93重量%)を得た。次に、軽量骨材1号、2号及び比較のため市販軽量骨材(天然鉱物焼成品)を用いてコンクリートを調製し、材齢7日及び27日のコンクリートの強度試験(圧縮強さ)を行った結果を表2に示す。 【0028】 【表1】
【0029】 【表2】
【0030】 【発明の効果】本発明によれば、ロックウール工場から発生する各種ロックウール廃棄物や、建設工事で発生するロックウール製品の端材、残材や、使用済み品や回収ロックウール廃棄物を、軽量骨材として再利用に供することができる。また、本発明のロックウール廃棄物を際利用した軽量骨材は、従来の高温焼成軽量骨材より安価で、ほぼ同等の性能を有し、軽量コンクリート用骨材や、インターロッキング、コンクリートブロック、型枠ブロック等のコンクリート製品用の骨材などの他、土木構造物裏込材、育苗資材、園芸培土、珪カル肥料、保冷材、保温材などとして好適に用いることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598001009 【氏名又は名称】新日化ロックウール株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年12月21日(2000.12.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082739 【弁理士】 【氏名又は名称】成瀬 勝夫 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−187751(P2002−187751A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月5日(2002.7.5) |
| 【出願番号】 |
特願2000−389094(P2000−389094) |
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