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【発明の名称】 |
活性水素含有水の製法 |
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【氏名】南部 和二郎 |
【課題】活性水素含有水に確認される機能水としての特性を工業規模で有効に活用すべく、人体に有益な活性水素含有水を工業的に効率よく製造することのできる方法を提供すること。
【解決手段】水を電気分解することによって陰極側に活性水素を含む水を生成せしめ、これに有機酸を加えて中和することにより、酸化還元電位が60〜150mV、pHが中性付近の活性水素含有水を製造する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水を電気分解することによって陰極側に活性水素を含む水を生成せしめ、これに酸を加えて中和することを特徴とする中性活性水素含有水の製法。 【請求項2】 酸として、人体に無害な有機酸を使用する請求項1に記載の製法。 【請求項3】 水に溶解してイオン化する水溶性塩を加えて水の電気分解を行なう請求項1または2に記載の製法。 【請求項4】 酸化還元電位を60〜150mV、pHを6.5〜8.0の範囲に調整する請求項1〜3のいずれかに記載の製法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、活性水素を含む中性水(以下、中性活性水素水ということがある)の製法に関し、本発明によって得られる該中性活性水素水は、清涼飲料水を始めとする飲食用、あるいは化粧水、医療用などに用いられる各種水溶液の調製や希釈用として有効に利用される。 【0002】 【従来の技術】近年、環境汚染が進むにつれて飲用水、特に水道水の安全性に対する関心はますます高まっており、例えば農薬、洗剤または工業排水などで汚染されていない清浄な場所で採取された天然水が天然のミネラルウォターとして飲用に供されたり、あるいは水道水などを浄化するための浄化材料や浄化機器が広く実用化されている。 【0003】更に上記の様な浄化器機とは別に、水質を積極的に向上させるための機器も普及してきており、更には、殺菌・洗浄作用や化粧作用、皮膚病などに対し予防や治癒作用を有する活性水や機能水についての注目も高まってきている。 【0004】例えばアルカリイオン水は、飲料用としての効能に加えて、細胞代謝活性の向上による肌荒れ防止や皮膚の保湿能向上作用を有し、肌質改善や皮膚機能低下防止用としても有効に作用し、また酸性イオン水は殺菌・浄化作用を有していることから、洗顔や手洗い用水等として活用されている。そしてこれらの活性水や機能水は、化粧料の希釈水、あるいは清涼飲料や調味料用の希釈水、更には医療用器具の洗浄用水などとしても有効に活用できると思われる。 【0005】他方最近、尿の酸化還元電位によって人体の健康状態をチェックできるという報告があり、健康な人の酸化還元電位は通常プラス100mV前後であるが、アトピー患者の尿は殆どがマイナス100mV以下であり、一方、ガン患者や成人病患者の尿の酸化還元電位は非常に高く、プラス200mV以上を示すことが確認されている。酸化還元電位が高いということは酸化性体質を意味しており、この値が高ければ高いほど体は酸化に傾き、体調不良もしくは何らかの病気に罹っていると推定できる。かといってマイナス電位が良いわけではなく、アトピー患者の例に見られる如く、マイナス電位が低くなり過ぎることも体調不良のバロメータとなる。 【0006】この様に、人体の健康状態は尿の酸化還元電位によってチェックすることができ、プラスに偏ってもまたマイナスに偏っても健康状態とはいえず、健康体の酸化還元電位はプラス100mV前後であると思われる。 【0007】この他、活性酸素やフリーラジカルが人体に好ましくない影響を及ぼすことも古くから確認されており、これらは人体の循環器系障害(心筋梗塞、不整脈、動脈硬化など)、呼吸器系障害(肺炎、感染症、肺気腫など)、能神経系障害(胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、肝炎、肝硬変など)、内分泌系障害(糖尿病、副腎代謝障害など)などを誘発する原因になるといわれている。 【0008】また最近になって、特定地域で天然水として得られる湧き水中に少量の活性水素が含まれていることが確認され、該活性水素含有水には活性酸素を還元して無害化する機能が期待されることから、その効能や生成経緯についての研究結果も報告されている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な状況に注目してなされたものであって、その目的は、活性水素含有水に期待される機能水としての前記特性を工業規模で有効に活用すべく、人体に有益な活性水素含有水を工業的に効率よく製造することのできる方法を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記課題を達成することのできた本発明に係る中性活性水素含有水の製法とは、水を電気分解することによって陰極側に活性水素含有水を生成せしめ、これに、酸、好ましくは例えば食用酢の如き人体に無害な有機酸を加えて中和するところに要旨が存在する。 【0011】上記本発明を実施するに当たり、通常の水道水には少なくとも100ppm程度の金属イオンが含まれているので、電気分解に必要な通電性はそれら金属イオンの存在によって十分に確保されるが、処理される水中にCaやMgの如き金属塩を含むミネラル成分を少量溶解してそれらの金属をイオン化させてやれば、電解効率が向上し活性水素含有水の生産性を高めることができるので好ましい。 【0012】そして本発明により製造される中性の活性水素含有水は、人体への悪影響を極力抑えて活性水素の作用を有効に発揮させるため、酸化還元電位をプラス60mV以上、150mV以下、より好ましくはプラス80mV以上、130mV以下の範囲に調整し、かつ中和工程では、健康人の平均的な体液pHである7.4を基準にしてその前後、好ましくは6.5〜8.0、より好ましくは6.8〜7.6の範囲に調整することが望ましい。 【0013】 【発明の実施の形態】活性水素とは、一般に、紫外線照射や放電などによって化学変化を起こし易くなった水素をいい、水の加水分解によって陰極側に生成する水素も高い反応性(還元作用)を有していることから、これも活性水素に含まれる。従って、水を加水分解すると陰極側に活性水素水が生成する。 【0014】他方、水が酸化還元電位を有していることも周知であり、水の酸化還元電位は地域によっても異なるが、本発明者らが確認したところでは、水道水の酸化還元電位は通常400〜750mVの範囲に入っている。この水に、水可溶性の塩を溶解したりpH調整を行なっても酸化還元電位自体は殆ど変わらないが、これを電気分解すると、陰極側の水の酸化還元電位は活性水素の生成によって徐々に低下し、一方、陽極側の水の酸化還元電位は電気分解の進行につれて上昇して行く。 【0015】例えば下記表1は、製造元がウイスコ社で日本環境技術研究所から発売されているアルカリイオン水生成器:商品名「コスモクラスター」を使用し、この機器で水道水(pH:7.2,酸化還元電位:696mV)を電界処理したときの、陰極側に生成するアルカリ水と陽極側に生成する酸性水のpHと酸化還元電位の変化を調べた結果を示したものである。なお、酸化還元電位(ORP)の測定には白金電極を使用した。 【0016】 【表1】
【0017】尚、この実験で使用したアルカリイオン水生成器には、原水を清浄化するためのカートリッジフィルターが組み込まれているので、原水に対する清浄化作用(浮遊夾雑物除去作用、脱塩素作用、有機物吸着除去作用など)によって原水は電界処理前に清浄化されると共に、該清浄化工程で原水の酸化還元電位は約700mVから約300mVに低下している。 【0018】そしてこれに電界処理を施すと、表1に見られる如く電界条件を高めるにつれて、陰極側に生成する水のpHは高まると共に酸化還元電位は低下し、一方陽極側に生成する水のpHは低下すると共に酸化還元電位は上昇していく。 【0019】即ち陰極側では、活性水素の生成によって原水の酸化還元電位が中和され、水の酸化還元電位は低下してくるので、電解条件を適切にコントロールすれば、人体に好適な酸化還元電位(100mV前後)の生成水を得ることができる。ところが、陰極側の生成水は同時にpHが上昇してアルカリ性が強くなるので、そのままでは飲用水としての適性を欠く。 【0020】そこで、該陰極側生成水を好適な酸化還元電位に制御すると共に、好適pH域である中性付近のpHを確保するには、該陰極側生成水を酸で中和する必要がある。ここで使用する酸としては、電解処理工程で陽極側に生成する低pHの酸性イオン水を使用することが考えられる。ところが陽極側生成水は、上記表1にも示した如く酸性を示すものの酸化還元電位が高く、これを中和用の酸として使用すると陰極側生成水の前記酸化還元電位を高め、適切な酸化還元電位が維持できなくなる。しかも本発明者らが確認したところ、陽極側生成水中には相当量の活性酸素が含まれており、該活性酸素は、その酸化作用によって陰極側生成水中に含まれる活性水素を消費し、活性水素含有水としての効能を著しく低下させる。 【0021】そこで、陰極側生成水の人体阻害要因を高めることなく液性を中性とし、適度の酸化還元電位とpHを兼ね備えたものを得るべく更に検討を重ねた結果、陰極側生成水のみを取り出してこれを好ましくは食用酢の如き人体に無害な有機酸で中和すれば、飲料用として適切なpHと酸化還元電位を兼ね備えた水が得られることをつきとめた。 【0022】ちなみに表2は、食用有機酸として食用酢(株式会社 中埜酢店製:商品名「殻物酢」)を使用し、電気分解によって得た陰極側生成水のpHと酸化還元電位が食用酢の添加によってどの様に変化するかを調べた結果を示したものである。この表からも明らかなように、陰極側生成水のpHおよび酸化還元電位に応じて適度の濃度と量の食用酸を用いて中和すれば、得られる水の液性をpH7前後に調整すると共に、100mV前後の酸化還元電位を確保できることが分かる。 【0023】 【表2】
【0024】また、上記表2に示した実験で用いた食用酢に代えて、濃度10%の酢酸水溶液を使用し、同様にして中和水のpHと酸化還元電位の関係を調べ、表3に示す結果を得た。 【0025】 【表3】
【0026】表3からも、陰極側生成水の中和処理前のpHに応じて、用いる有機酸の種類と添加量を適切に調整すれば、酸化還元電位をほとんど変えることなく中和処理水のpHを中性付近に調整できることが分かる。 【0027】上記の如く、陰極側生成水(アルカリイオン水)の中和に用いる酸の種類は特に制限されず、人体に悪影響を及ぼさないものであれば、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、酪酸、乳酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸等の有機酸を全て使用することができ、これらは単独使用し得る他、必要により2種以上を適宜組合わせて使用することができ、従って、各種有機酸を含む混合物である柑橘類などから得た天然の食用酢なども支障なく使用できる。 【0028】図1は、本発明にかかる製法の実施に用いる装置を例示する概略説明図で、電解処理槽1内に隔壁(多孔質膜)2を介して電極A,Bが対峙して配置されており、該電極A,Bに直流電源3を接続することによって、一方の電極を陽極、他方を陰極として機能させる。 【0029】そして、該処理槽1内に原水供給ラインL1から被処理水を供給しつつ、これらの電極A,Bに通電して電気分解を行なうと、陰極(図では電極A)側には活性水素を含むアルカリイオン水が生成する一方、陽極(図では電極B)側には酸性水が生成する。陰極側に生成するアルカリイオン水は、逐次排出ラインL2から抜出して中和槽4へ送り、ここで酸水溶液貯槽5から供給される酸によりpHおよび酸化還元電位の調整を行なった後、中性活性水素含有水として取り出される。 【0030】尚上記中和処理を高精度で効率よく遂行するため、電解処理槽1の陰極A側にpHおよび酸化還元電位測定器を付設すると共に、中和槽4にもpHおよび酸化還元電位測定器を付設しておき、それらの値を実測しつつ、電解条件や酸水溶液貯槽5から中和槽4への酸水溶液の供給量を適切に制御する自動制御システムを組み込み、求められるpHや酸化還元電位に応じて電解条件や中和に要する酸水溶液の供給量を自動的に制御できる様にすることは、本発明を実用化する上で好ましい実施形態として推奨される。 【0031】一方、陽極側に生成する酸性水は、先に述べた如く活性酸素を含んでおり殺菌作用を有しているので、排出ラインL3から酸性イオン水として化粧水や洗浄用水など公知の用途に利用すればよい。 【0032】尚、通常の水道水には殺菌に用いた次亜鉛素酸ソーダなどに由来して塩素成分などが含まれており、また場合によっては微量夾雑物や有機物などが含まれている恐れもあるので、好ましくは上記供給ラインL1の途中に浄化装置6(例えば活性炭の如き吸着剤充填層や半透膜モジュールなどを内蔵するもの)を配置し、清浄化処理してから電解処理槽1へ供給することが望ましい。 【0033】但し電界処理装置の構成は勿論図示したものに制限されるわけではなく、要は原水を電気分解し、陰極側に生成するアルカリ性の水を中和すると共にその酸化還元電位を調整する機能を備えたものであれば、どの様な構成の設備を採用することも自由である。 【0034】本発明によって製造される中性活性水素含有水の好ましいpHは、前述の如く人体の平均的な体液pHである中性付近、好ましくは6.5〜8.0、より好ましくは6.8〜7.6程度であり、また酸化還元電位は100mV前後、好ましくは60〜150mV程度であるから、これらのpH域および酸化還元電位域となる様に調整することによって、人体に好適なpHと酸化還元電位を有する中性活性水素含有水を容易に得ることが可能となる。但し、用途・目的によっては、pHを上記好適範囲よりもやや酸性側あるいはアルカリ性側に調整したり、電解条件の調整により酸化還元電位を上記範囲よりも低電位側もしくは高電位側に調整することも可能であり、要は、電気分解処理後に中和処理を行なう限り全て本発明製法の範疇に含まれる。 【0035】なお、上記本発明を実施する際に採用される電界処理の具体的な条件は、処理水量や電極面積、原水が元々有している酸化還元電位などを考慮して任意に調整すればよい。 【0036】また、先にも述べた様に通常の水道水には相当量のCaやMgなどの金属イオンが含まれており、特に可溶性金属塩を積極添加せずとも電気分解は十分に進行するが、使用する原水の種類によっては金属イオン濃度を高めて電解効率を高めるため、電気分解に先立って適量の金属化合物を添加することも有効である。 【0037】添加することのできる金属化合物の種類にも格別の制限はないが、本発明によって得られる中性活性水素含有水を飲料用として使用する場合は、人体に悪影響を及ぼすことのないCaやMgの有機酸塩が好ましく、中でも特に好ましいのは、飲料用として使用することでCa源としての摂取も可能にする有機酸カルシウム塩、具体的には乳酸カルシウム、グリシンカルシウム、グリセロリン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウムなどが好ましい金属塩として推奨される。 【0038】かくして得られる中性活性水素含有水は、pHがほぼ中性で酸化還元電位が100mV前後の値を示し、健康人にとって有益であるばかりでなく、アトピー性患者に対しては体液の酸化還元電位を高めてアトピー性を緩和する作用を示し、一方酸化還元電位が過度に高いガン患者などに対しては、酸化還元電位を低下させる作用を示し、健康人の体調維持や罹患予防に有効であるばかりでなくアトピー患者やガン患者などに対して治癒作用も期待される。 【0039】しかも本発明によって得られる活性水素含有水は、人体に好ましくない影響を与えることが確認されている活性酸素やフリーラジカルを還元して無害化する作用も有しているので、こうした作用は、体内の活性酸素やフリーラジカルが悪影響を及ぼすと考えられている循環器系障害(心筋梗塞、不整脈、動脈硬化など)、呼吸器系障害(肺炎、感染症、肺気腫など)、能神経系障害(胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、肝炎、肝硬変など)、内分泌系障害(糖尿病、副腎代謝障害など)などの予防や治癒にも有効に作用すると思われる。 【0040】従って、本発明で得られる中性活性水素含有水は、各種清涼飲料水や乳酸系飲料、調味料などの調製乃至希釈用、あるいは化粧水、医療用などに用いられる各種水溶液の調製や希釈用、更には、細胞代謝活性の向上による肌荒れ防止や皮膚の保湿能向上、もしくは肌質改善や皮膚機能低下防止など目的とする美容ないし洗剤用の希釈剤などとして幅広く有効に活用できる。 【0041】 【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、原水を電気分解することにより陰極側に生成するアルカリイオン水を酸で中和することによって、人体に対して適正なpHを有し且つ健康人はもとよりアトピー患者やガン患者などに対しても有益な中性活性水素含有水を工業的に効率よく製造し得ることになった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】594108926 【氏名又は名称】株式会社サンワーク
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| 【出願日】 |
平成13年6月12日(2001.6.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067828 【弁理士】 【氏名又は名称】小谷 悦司 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−361250(P2002−361250A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月17日(2002.12.17) |
| 【出願番号】 |
特願2001−177475(P2001−177475) |
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